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 というわけで、またこの季節がやってまいりました。
 そうです。年に1回か2回、大変楽しみにしている『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の最新第6弾にして最終作『VI 誕生 赤い彗星』が公開になったのであります。わたしも、いつも通りガンダムが大好きな元部下のMZ君から連絡を受け、どうしても、とMZ君が希望するので、わたしの大嫌いな新宿ピカデリーへ、安彦監督はじめ声優のみなさんによる舞台挨拶付きの回を観てきたのであります。
 わたしとしてはとにかく新宿ピカデリーの客動線の悪さと構造的に大混雑となる施設自体が大嫌いなので、MZ君から新宿にしましょうと言われたときは、やだよ、とあっさり断ったのだが、今回は『THE ORIGIN』シリーズ最終作ということで、安彦先生の生の発言を聞く価値はあるか……と説得に折れ、推参した次第である。
 そして作品としての評価は、もう毎回書いている通り、素晴らしくハイクオリティで文句なしに楽しめたのだが、今さらというか……わたしは観ていて、この『機動戦士ガンダム』で描かれる「ジオン公国の独立」というものが良くわからなくなってきてしまったのである。一体、彼らの求めるものは何なのか、どうすれば「勝利」なのか、そのゴールが、なんだか今さら分からなくなってしまったのだ。
 というわけで、以下、その辺りをつらつらと書きなぐってみたい。もうとっくに作品としては完結しているので、もう今さらネタバレもないので、ネタバレには一切考慮せず書きます。

 この『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』という作品がどのようなものかはもう今までも散々書いているので短くまとめるが、当時の角川書店(現KADOKAWA)の「ガンダム・エース」というコミック雑誌に連載されていた漫画で、安彦良和先生が直々に執筆された、「1年戦争」を新たに描いた物語だ。かつてのTV版のオリジナルに追加・修正された要素が多く、まあ、30年以上前にガンプラをせっせと作っていた30代後半~40代~50代のおっさんとしては、間違いなく興奮できる非常に優れた作品である。コミックス単行本では全23巻(+1冊後日譚の特別編)で、その「追加」されたエピソードとして特徴的なのは、ジオン・ズム・ダイクンの死から「1年戦争」開戦までの流れがとても丁寧に詳しく描かれていて、その過去の回想部分が、アニメ化され、劇場公開されているわけである。コミックス単行本で言うと、第9巻から第14巻までの6冊にあたり、それが1巻ずつ、1つのエピソードでアニメ化されているわけで、今回の『VI 誕生 赤い彗星』では、コミックス第14巻の内容が描かれているわけだ。
 これまでの具体的な内容は前回の『V 激突 ルウム会戦』の時の記事を読んでもらうとして、今回の『VI』において描かれるのは、ルウムでのジオン大勝利と、レビル拿捕→脱出→南極条約締結という政治面での展開を軸に、その時、シャアやアムロ、セイラさんたちがどこで何をしていたか、なんてことが描かれる。このアニメ版『THE ORIGIN』は、とにかくコミック原作に忠実なのだが、今回はコミックにない新たな追加シーンも比較的多かったと思うが、とりわけ「おおっ!?」というような驚くべきものはなく、内容を補完する程度のものだったので、どこがどう原作コミックと違うか、とかそういうことはもう書かない。
 で、わたしが観ていて、どうしても良くわからないのが、レビル将軍の行動だ。レビルは、ルウム会戦でまんまと黒い三連星に拿捕され、捕虜となる。そしてデギン公王と謁見し、お互い休戦の方向で意見の一致を見たかと思いきや、脱出後、徹底抗戦を唱えてデギンの怒りを買うことになる。そもそも、脱出は、おそらくデギンの指示を受けたキシリアと、キシリアと内通している連邦のエルランの手引きによって行われたものだと思うのだが、どうしてレビルは、デギンとの密約?である休戦を唱えず、徹底抗戦の演説をしたのだろうか?? これは非常に重要なポイントだと思うのだが、わたしには実は良くわからない。コミック版を何度読んでも、分からん。
 このポイントが分からないので、なんだかそもそも、対立構造である「ジオン独立」の意味も、わたしには良くわからなくなってしまっているのである。
 「独立」して、一つの国家として主権と自治権を勝ち取り、その後、ジオンはどうしたいのだろうか? そしてそもそも、その「独立」は、どうすれば勝ち取れるのだろうか? 連邦が、もう分かったから、いいよ、独立しなよ、と文書で認めればいいのかな? それではなぜ、連邦はそれを認めないのか。そして双方とも戦争継続を選んだのはなんでなのか?
 デギンは、ブリティッシュ作戦(=コロニー落とし)の惨事を見て、もう人殺しにはうんざりしている。それゆえ、もう休戦をしたい、と思うのは、おそらく普通の人間なら自然な選択だ。その選択を取らず、さらに殺し合いを続けようと思うのは、明らかに不自然であり、前作でセイラさんが涙を流していったように、もはや「けだもの」と言わざるを得ないだろう。しかし、「けだもの」に落ちてまで得ようとするものは一体何なのか。それがわたしには良くわからんのだ。
 そもそも、ジオンの国力がどのようなものかよくわからないが、「ジオン公国」が仮に「独立」を手にしたとしても、自給自足できるとは思えないし、まさか鎖国のような形で、連邦と一切の交流を断つとも思えない。そして連邦も、その「連邦」がどのようなものか知らないが、そもそも地球圏全体が統一国家となるようなことはまず考えられないし、そこには民族や思想、旧国家を源としたいくつものグループが存在し、そこに対立が存在しないとも決して思えない。一枚岩になることはまずありえず、常に紛争の火種、あるいは紛争そのものがそこにはあるはずだ。そんな中で、「ジオン」グループにある程度の自治を認め、「独立」させてやる、といいながら、経済的に連邦の一部として取り込むのは、意外と簡単にできることなのではなかろうか。
 何が言いたいかというと、人類の半数を死に至らしめるまで殺し合う理由があるとはわたしにはあまり思えないのだ。ジオンサイドから見れば、休戦し、連邦の一員になっても、逆に連邦に潜り込んで、連邦の中枢を支配する方がうまみは大きいだろうし、連邦サイドから見れば、戦争継続よりも、和平条約の中で条件闘争する方がよっぽど安上がりだし、何より人命を失わずに済むはずだと思うのだが……。
 おそらく、わたしが理解できない根本的な部分は、「アースノイド」と「スペースノイド」の心理的な、そして決して相いれない、対立構造なのだろうと思う。
 たぶん、ギレンを動かす衝動は、いわゆる選民思想に基づくもので、「なんで優秀なオレ様が下等な地球人どもに膝を屈せにゃならんのだ」というもので、一方の連邦側の高官たちによる徹底抗戦も、「なんで我々高貴なる地球人が下等な宇宙奴隷どもの言うことを聞かなきゃならんのだ」という思想によるものだろう。要するにハートの問題だ。しかし、ハートの問題と言っても、所詮は権力や金といった私欲であり、巻き込まれた一般市民はたまったものではない。
 まあ、現代の移民問題もまさしくそういったものであり、一般市民層ですらそういった感情を抱えているのは間違いないけれど、この対立を乗り越える存在として、ニュータイプというものがある、とする解決策のようなもの?を提示した『ガンダム』という作品はすげえなあ、とわたしには思える。
 よく、「人と人は分かり合えない」という。実はわたしも、結構そう思っている。そして分かり合えないが故に殺し合いを続けているともいえるが、それが、ニュータイプなる「分かり合えちゃう人類」が誕生したらどうなるか。でも、はっきり言って上記のような、お互い、オレの方が上に決まってんだろ、みたいな闘争は、ちょっと分別があれば、アホくせえことだと現生人類たるホモ・サピエンスにも十分「分かり合える」と思うんですけどね……。でも、実際わたしだってそういった感情がゼロであるとは決して言えないし、少なくともわたしが生きている間に人類は先へ進めそうにはないですな。
 話は盛大にそれてしまったが、レビルがなぜ徹底抗戦を主張したのか、正直わたしには良くわからない。しかしあの徹底抗戦演説が「1年戦争」を生んだことは恐らく間違いなく、あの時点がPoint of NO RETURNだったのだろうと思う。その意味では、本作は極めて重要な、人類の分岐点が描かれているわけで、大変面白かったです。つうか、レビルは後にデギンとともにソーラ・レイの直撃を受けて死亡するわけで、完全に選択ミスだったな、とわたしは冷ややかに思いました。連邦の政治的なTOPって誰だったんだろうか? そういや、よく考えると完全なる軍閥ですな。民主的な国家統一だったわけではなかったんですかねえ……。その辺も、詳しく知りたくなったっす。

 最後に、舞台挨拶のことを少々。
 わたしが観に行ったのは、安彦総監督と、池田秀一さん、そしてザビ家の皆さんの声を担当された声優陣勢ぞろいという豪華な舞台挨拶付きで、銀河万丈さんの「生ギレン」は超迫力がありました。お約束のジーク・ジオンも、万丈さんの生ボイスだとすごいすね。そして、安彦先生は、以前『THE ORIGIN』を全部アニメ化する的なことをおっしゃっておられたが、残念ながら今回が最終作ということで、その野望はかなえられずに終わってしまい、わたしには非常に悔しい?と思っておられるようにお見受けした。安彦総監督曰く、観た皆さんが宣伝し、声を上げていただければひょっとしたら……的な希望を述べられていたのが印象的だった。わたしも、是非最初からすべて新たに作り直した『ガンダム』を観たいので、今回で終わってしまうのはやっぱりちょっと残念です。

 というわけで、もうさっさと結論。
 わたしの大嫌いな新宿ピカデリーへ、恒例の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN VI 誕生 赤い彗星』を観てきたのだが、もちろんいつも通り極めてハイ・クオリティな作品で、とても楽しめた。しかし『ガンダム』という作品は、いろいろ考えさせられるところが多く、やっぱり『傑作』でしょうな。この『THE ORIGIN』アニメシリーズ全6作は、ホント、かつてガンプラで遊んだことのある40代以上のおっさんには是非観てもらいたいと思う。絶対に興奮すると思うな。安彦先生、ホントお疲れさまでした。「次」がいつか実現することを祈ってますし、応援しております! 以上。

↓ 今回のお話は(14)巻です。つうか、全部読んだ方が絶対イイですよ。この本は全巻キッチリそろえておくのが大人のたしなみですよ。

 というわけで、またこの季節がやってきました。
 何のことかわからない? ええ、まあそりゃそうでしょうな。
 本日より、わたしが毎回楽しみにしている『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の最新第5弾、『V 激突 ルウム会戦』が公開になったので、ガンダムが大好きな元部下のMZくんの住まうさいたま市のMOVIXさいたままで車をぶっ飛ばし、さっそく観てきたのである。前回はめずらしく新宿ピカデリーへ観に行ったが、あのシネコンはとにかく混むし、客の動線がめちゃくちゃでただただイラつくので、久しぶりのさいたまである。すっかり周りは新しいショッピングモールがずらりと完成していて驚いたが、まあ、大変快適に観ることが出来てよかったと思う。
 さてと。まずはちょっと動画を貼っておくか。以下の動画は、公式サイトにも貼ってあるもので、題して「3分でわかる『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』」という動画だ。まあ、これでわかるかどうかは知らないけれど、この「THE ORIGIN」のこれまでの物語の流れは大体わかると思う。あと、以下はネタバレが思いっきり含まれると思うけれど、もはや漫画としては7年ぐらい前にはもう描かれて発売になっている物語なので、今さらネタバレもないし、気にしないで書きまくると思います。なので気なる方は帰ってください。

 そもそも、この『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』とは、2001年から当時の角川書店(現在のKADOKAWA)が発行する「ガンダム・エース」という雑誌に、安彦良和先生が10年にわたって連載していた漫画である。まあそれはもうお馴染みだろうから説明はいらないか。そしてこの劇場アニメシリーズは、そのコミックス単行本で言うと全23巻+特別編24巻のうちの、第9巻から始まる「1年戦争開戦までの前日譚」をアニメ化したものだ。
 一応、流れをまとめておくと、コミックス第1巻から第8巻までは、ほぼTVアニメ版の流れに沿っていて(実は時々結構変わっている、というか、修正されている)、第8巻はジャブローにジオンが総攻撃をかけるところまでが描かれている。そして第9巻の冒頭で、ジャブローの地下水脈でキャスバル兄さん aka シャア・アズナブルにばったり出会ってしまったセイラさん(アルテイシア)がホワイトベースの自室で回想し始め、そこから宇宙世紀0068年に話は飛ぶわけである。ちなみに、いわゆる「1年戦争」は宇宙世紀0079なので、まあ11年前ということになり、セイラさんもキャスバルもまだ全然ちびっこ時代である。
 この長~~い回想が終わるのが、コミックスの第14巻で、第15巻からは再び時間は現在、0079に戻り、ジャブローを発ったホワイトベースがベルファウストに向かい、ミハルの話が描かれて、という展開になる。つまり、第9巻~14巻の6冊によって、シャア&セイラさん二人の父であるジオン・ズム・ダイクンの死から1年戦争開戦直前まで、の歴史が語られているのであります。
 もう一つちなみにいうと、この劇場アニメシリーズは今日公開の最新話が第5弾となるわけで、ほぼ毎エピソードが、ちょうど単行本1冊分、という感じになっている。なので、今回の『V 激突 ルウム会戦』は、コミックスの13巻が丸々描かれているものであった。ただし、あくまで「ほぼ」であって、アニメオリジナル要素や、若干の順番の入れ替えもほんのちょっとある。ちょっと自分用にまとめておくか。
 ◆アニメ『I 蒼い瞳のキャスバル』
 →単行本9巻まるまる分。それこそ、もう一コマもらさず完全映像化されていて大興奮。父の死から、キャスバルとアルテイシアがランバ=ラルとハモンさんの手助けで地球に逃れるまで。
 ◆アニメ『II 哀しみのアルテイシア』
 →単行本10巻の終わりのちょっとだけ前まで。地球に逃れた二人は、「マス家」の養子となって平和に暮らすかと思いきや、キシリアの暗殺の魔手が迫り、再び宇宙へ。テキサスコロニーで「アズナブル家」の人々と仲良くなりつつ成長するが、ムンゾ(サイド3→のちのジオン)に残した母が亡くなり、キャスバルが復讐の炎を胸に宿してジオンの士官学校へ向かうまで。ラストは「待って! キャスバル兄さぁぁぁ~~ん!」のあの有名なシーンで終了。
 ◆アニメ『III 暁の蜂起』
 →単行本の10巻の終わりの「シャアとキャスバル入れ替わり事件」の顛末から11巻の終わりのちょっと前、暁の蜂起事件が終了して、ドズルがガルマを抱きしめて大泣きするところまで。たぶんこの『III』で初めてじゃないかな、アニメオリジナル要素が少し入った。どこが変わっていたかは、『III』を観た時に書いた記事を参照のこと。その時も書いたけれど、安彦先生が舞台あいさつでおっしゃられたのだが、より一層、物語に説得力が増すような、イイ改変だったと思う。
 ◆アニメ『IV 運命の前夜』
 →単行本11巻の終わり部分から12巻の終わりまで。暁の蜂起事件の責任を取らされる形で、士官学校を退学になったシャアが地球に降り、ジャブロー建築の現場で働いている様子と、その時に運命的に出会ったララアとの邂逅、それからDr.ミノフスキーの亡命事件や月面での人類初のモビルスーツ戦闘が描かれる。ただし、一部、アムロの学校生活はカットされていた。それと、わたしが非常にもったいないと思ったのは、月面での戦闘ののちの連邦側の反省会(デブリーフィング)で、漫画版ではテム・レイが極めて重要な指摘をするのに、それはアニメではカットされちゃった。あの、モビルスーツ=バトルタンクであり、用兵思想が違っていた、という指摘は非常に重要なのになあ。
 やれやれ、我ながら無駄に長い前置きになっちゃった。というわけで、今回の第5弾である。
 ◆アニメ『V 激突 ルウム会戦』
 →結論から言うと、今回はコミックスの13巻の終わりまで、お話としてはブリティッシュ作戦=コロニー落とし=一週間戦争の顛末から、ルウムのミランダバンチ攻撃から、本格的な「ルウム会戦」の発端まで、であった。カットされるかもと心配していたユウキ君とファン・リーの悲しく切ない恋物語はちゃんと描かれたので良かったす! ただ、ちょっとだけコミックス通りではなかったかな。
 まず、前回『IV』でカットされた、アムロの学校生活、というか、カイさんたちに連れ出されて開発地区に潜入しようとして軍人にぼこぼこにされるエピソードは、今回の中で描かれていた。まあ、あってもなくてもという気がするけれど、アムロが父、テム・レイの進める「V作戦=ガンダム開発計画」をこの時点で知っていたというのは重要なので、まあ、今回描かれた意味もあるのでしょうな。
 あと、ちょっと違っていたのが、ジオン側・連邦側ともに、ラストのルウムでの作戦がちょっとだけ詳細になっていて、さらにエンディングは、シャアが単独で出撃し、連邦の艦隊へ攻撃を仕掛ける直前、までであった。これは漫画にはないオリジナル要素じゃないかな(ただ、漫画だと、シャアはこの時ドレンを使える奴、と思うシーンがあるのだがそれはカットされてたような気がする)。
 このラストは実にカッコよく、いわゆる「通常の3倍」のスピード感が抜群で、赤いシャアザクの背中のバーニアの光が、青から赤に変わって、まさしく「赤い彗星」のごとく連邦の艦隊の間を赤い光の尾をひらめかせながらすり抜けるシーンはもう大興奮であった。なお、今回はシャアのこんなかっこいいセリフで幕を閉じた。
 「これで歴史が変わる―――私に跪くけ……神よ!」
 もう、完全に狂ったとしか思えない、けど、痺れるカッコ良さのシャア様でありました。あ、あと、オリジナル要素として、クラブ・エデンでハモンさんが一曲歌ってくれました。これは漫画にないアニメオリジナルですな。
 とまあ、今回も大興奮したわたしであるが、とにかくもう、音楽も映像も超ハイクオリティで毎回大満足である。こういう質の高い作品を観ると、いわゆる深夜アニメとは完全に別物ですなあ。そりゃあ予算とか違うだろうけど、とにかく作り手の熱をビシビシ感じますね。わたしとしては、本物の傑作だと大絶賛したい。

 ところで、今回の物語でわたしが深く思ったのは、完全にこの戦争は狂っているという確信だ。もうどちらが正義とは到底言えない。完全に両者ともに狂っているとしか思えない。人類の半分を死滅させ、地球環境も壊滅的に破壊し、それで何を得ようというのだろうか?
 おそらく、もはやこの戦争は、その目的を完全に見失っていると思う。そもそも、ジオン独立戦争、であったわけで、侵略戦争ではないし、何か、土地や資源を争って起きたものではない。だから、こうなれば勝ち、という戦略目標が実にあいまいだ。しいて言うならば、心の摘みあいであり、どちらかが参った、というまで戦うという、子供のけんかに近いといっていいだろう。
 今回、コロニー落としを実行し、人類の半数を死滅させた後での、ジオンの御前会議で、ドズルは出席している将兵たちにこう言う。
 「お前ら! 負けたら全員戦犯、絞首刑だぞ!」
 要するにそういうことで、自分が死にたくないから相手を殺すしかない、という戦いだ。いわばテロリストめいた、実に醜く、もう絶望的な戦争だとしか思えない。当のドズルは、コロニー落としの後で、愛娘のミネバを抱き、何億ものミネバをオレは殺してしまった! と号泣し、オレはミネバを守るために戦う、奴らは弱いから自分のミネバを守れなかったんだ! と心のスイッチを切り替えるのだが、なんて愚かで自分勝手で、幼い思考なんだろうともうあきれてものが言えない気分になった。ちょっと待てよ、ドズル兄さん! いつ、誰が、アンタのミネバを殺しに来たってんだ? そりゃあ、確かに連邦の政策は全く評価できないし、実際ひどいもんだったとは思う。けど、だからって人類の半数を殺して、許されると思ってんの? そもそも、ジオンは独立して、資源や産業、経済は成り立ったのか? もう狂っているとしか言いようがない。なんというか、核を手にした3代目北の将軍様がここまで狂っていないことを祈るばかりですな。
 ランバ=ラルは、「これは戦争じゃあない。殺戮だ」と恐れ、怒り、軍を去る。そして、セイラさんは、ジオンシンパと烙印を押して、襲ってきた連邦支持派の暴漢たちに向かって、涙を流しながら、銃を構えてこう言う。
 「けだもの達! 連邦もジオンも違わない……あるのは……狂気だけ! 何が狂わせたの!? 憎しみ!? 欲!? それとも……」
 医者を目指していたセイラさんが銃をとり、人殺しをしなくてはならない狂気。わたしは今回はこのシーンが一番グッときた。そして、今でもわたしは、セイラさんが「それとも」に続けて何と言おうとしたのか、わからない。この議題で5時間は語らえる、深いテーマですなあ……。本当に、この『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』は素晴らしい傑作だとわたしは断言したいと思う。

 というわけで、結論。
 前作から10か月、何となくあっという間だったような気がするが、わたしの大好きな『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』シリーズ第5作目となる『V 激突 ルウム会戦』が今日から公開になったので、早速観てきた。一つ確実に言えそうなことは、かつて、ガンプラを作ったことのある30代後半以上のおっさんは絶対に観るべきだと思う。元の1年戦争を知っている人なら、絶対に面白いと思うはずだ。そして本作もとても素晴らしかった。そしてこの『THE ORIGIN』を観ていないと、『ガンダム』は理解できていないとさえ言えるような気がする。とにかく絵も音楽も物語も、すべてがハイクオリティ。絶対見るべき傑作だと断言します。以上。

↓ 通常版は11月発売か。まあ、配信ですぐにみられるし、わたしは今日、劇場でクソ高い限定版Blu-rayを買ってきました。これは何度観ても飽きないすね。

 というわけで、またこの季節がやってきました。
 何のことかわからない? ええ、まあそりゃそうでしょうな。
 本日より、わたしが毎回楽しみにしている『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』の最新作、『IV 運命の前夜』が公開になったので、さっそく観に行ってきたのである。わたしはいつも、ガンダムが大好きな元部下のMZくんがせっせと舞台挨拶付きの回のチケットを取ってくれるので、ま、それに便乗というか、行きましょうよ!! と熱く誘われるので、付いて行っているだけなのだが、いつもは、さいたま市民のMZくんの家に近いさいたま新都心のMOVIXさいたままで、わざわざ車をぶっ飛ばして1時間チョイかけて観に行っている。しかし今回は、珍しくMZくんが午前中は用事があって都内にいるので、新宿にしたいというので、はあ、さいでっか、と、わたしの最も嫌いな新宿ピカデリーへ赴いた次第だ。
 が、16時10分の舞台挨拶付きの回で、正直わたしは舞台挨拶はどうでもいいのだが、MZくんたっての希望なので付いて行ったものの……深く後悔した。とにかく、混んでいる。新宿ピカデリーは、今ではどうか知らないけれど、数年前までは日本で最も観客動員の多いシネコンとして業界的におなじみであるし、休日に行ったことのある人ならご存じのとおり、とにかく動線が最悪で、構造上とにかく混んでしまうのだ。今回もまあひどかった。まず、物販の列はなかなか進まない。これはオペレーション上の問題も残念ながらあると思う。要するに客さばきがド下手である。なので、上映開始ギリギリまでかかってしまう。そしてゲートはもう、朝のラッシュアワーかというぐらい、列は無秩序だし、もうどうしようもない。実際、わたしはもう二度と行かないと思う。そもそも、わたしは現在TOHOのフリーパス有効期限内なので、日本橋TOHOで観たかったのだが、明確に新宿は嫌だとMZくんに主張すべきだったと深く反省している。新宿ピカデリーの混雑は予想していたのだから、自分が愚かだった。以上、愚痴終了。
 しかし、そんなことはどうでもいいほど、作品の方はいつも通りハイクオリティで、期待通りの素晴らしさであった。

 この、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』というアニメシリーズは、元々の一番最初のTVシリーズの、いわゆる「1年戦争」を安彦良和先生が完全漫画化したものを原作とし、その中で、TVシリーズでは描かれなかった前史、つまり1年戦争勃発前から開戦初期のころの回想部分を映像化した作品だ。原作コミックでいうとジャブローの戦いでばったりキャスバル兄さんことシャアと出会ってしまったセイラさん、すなわちキャスバルの妹アルテイシアが、過去を回想する(9)巻~(14)巻の部分に相当する。映像化作品との対比は、以下のような感じである。
 『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』
 →(9)巻まるごと。ホントにもう、すべてのコマまで完全映像化
 『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN II 哀しみのアルティシア』
 →(10)巻のラスト直前の、キャスバルとアルテイシアの別れまで。
 『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN III 暁の蜂起』
 →(10)巻ラストのキャスバルとシャアの入れ替わりから、(11)ラスト前の暁の蜂起事件終結まで
 というように、基本的にはほぼ完全に原作コミック通りなのだが、前回の『III』で初めて、映像オリジナル要素がいくつか加わったのは、前作のレビューを書いたときにチェックした通り
 なので、わたし的興味は、今回はどこまでだろう、というのが一つ。そして、とうとう描かれる「人類初のモビルスーツ戦闘」の映像ならではの迫力、そして、実はこの頃に出会っていたという設定となったララァの登場、を大変楽しみに劇場へ向かったわけである。
 で、結論から言うと、今回の『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN IV 運命の前夜』は、(12)巻のラストまで、であった。ただし、前回からオリジナルの展開や、若干の順番の入れ替わりがあったように、今回は大幅なカットと順番入れ替わりが少しあった。
 カットされたのは、事前の予想通り、サイド7でのアムロの学校生活の模様で、残ってはいるがだいぶ短くなっている、原作コミックだとハヤトもちらっと出てくるけれど、今回出番なし。ま、仕方ないすね。ちなみに、アムロは、お父さんの部屋で見つけたガンダムの資料を読みふけっていて、実は事前にガンダムの知識があったことになっています。この点は、原作コミックを読んでいない人はびっくりだろうと思う。TVシリーズではなかった設定なので。
 そして、わたしが楽しみだった、「人類初のモビルスーツ戦闘」の迫力は大変素晴らしく描かれていたと思う。音響も、映像も、全く文句なし。なお、原作コミックでは、シャアはあまり戦闘に参加しないで観ているだけだったと思うが、今回の映画では結構積極的に、何気に派手な戦いをしていました。そして、やっぱりシャアという男は赤いモビルスーツが似合いますな。赤い旧ザクは大変カッコ良かったです。
 ただし、この戦いの後のデブリーフィングで、原作だとアムロの父、テム・レイがなぜジオンのモビルスーツが圧倒的に強く、ガンキャノンが惨敗したかの理由を連邦高官(だっけ?アナハイムの重役だったかな?)に説明するシーンがあって、それ故に新たな計画、「RX-78」、通称「ガンダム」が必要なんだと熱弁をふるうのだけれど、そこがちょっと短くなっていたのがとても残念に思った。ここはすっごく重要なポイントなので、ちょっと原作コミックからテム・レイの言葉を備忘録として引用しておこう。
 「用兵思想が違っていたのです! 戦車の話はいい例だ ご説明いたしましょう! もともと戦車という兵器は 歩兵を制圧するために造られた その後は戦車戦を想定した BT(バトルタンク)の発想が生まれたのです ジオンのモビルスーツは、BT(バトルタンク)です これに対してRX-77(=初期型ガンキャノンのこと)は対歩兵戦闘車ですっ! 勝てるわけがないっ!」
 要するにガンキャノンは対人兵器であり、(動かない)拠点制圧用の兵器なので、機動性よりも攻撃力と装甲の方が重視されているわけで、だから固定砲も装備されてるわけだ。いわば戦車の進化形だったわけで、人型である理由は、ガンタンクより機動性を高めることぐらいしかないんだな。しかし、一方のジオンのモビルスーツは、その戦車を攻撃するための対戦車兵器なわけですよ。それ故に機動性も高く、格闘戦も想定に入れているため、固定武器は装備されず、殴る・蹴る・タックルすることが想定されているし、手にする武装も多彩なわけで、人型である理由があるわけだ。しかも明確に宇宙空間での運用も想定されている。結果、勝てっこない、ということになるわけです。この説明はものすごく重要だと思うのだが、カットされたのが非常に残念に思った。
 そしてもう一つわたしが楽しみにしていた、ララァとシャアの出会いだが、このエピソードはほぼ原作コミック通りだったと思う。原作を読んでいない人は驚くと思うけれど、「暁の蜂起」事件の責任を取る形で、シャアは士官学校を退学となり、地球に降りてジャブロー基地建築の土木作業員になるのだが(この時の経験が、後のジャブロー攻撃作戦の際に役立つことになる)、そこで、すでにララァと出会っているんだな。ここのエピソードは、TVシリーズしか知らない方は超必見ですよ。そして、わたしが一番気にしていたララァの声なのですが、もうだいぶ前に、今回ララァの声を担当するのが早見沙織さんであることが発表されていたのだが……結論から言うとアリですね。大変良かったと思う。今日は舞台あいさつで早見さんも登壇されていたけれど、まあ大変可愛らしい方ですな。人気なのも頷けますね。声もとてもイイと思います。TV版で登場するララァを演じた藩恵子さんは、結構落ち着いた感じの女性としてララァを演じていたけれど、よく考えると実はまだ10代の少女なわけで、今回の早見沙織さんの声はとても似合っていたと思う。
 今日の舞台挨拶は、シャアの池田秀一さんやランバ=ラルの喜山茂雄さん、キシリア役の渡辺明乃さん、ララァの早見沙織さん、それから安彦先生、さらには、『F91』以来25年ぶりに劇場版ガンダムの主題歌を担当した我らがおっさんのアイドル、森口博子さんまで登壇してくれて盛り上げてくれた。
THEORIGINIV
 超ボケてるけど、写真撮影可で、どんどんネットにアップしてくれ、と言ってたので、わたしも貼ってみます。席は前から5列目だったので、結構近かったのだが、写真で見ると小さいなあ……しかし、森口さんはわたしと同じ年ぐらいなのに、本当にいつまでもお綺麗ですな。実際可愛いし美人だと思います。歌もうまいし。意外とちびっ子でした。
 あと、最後に書いておきたいのが、今後の展開である。特報映像として、「ルウム編」の映像がちょっとだけ観られました。とうとう始まってしまった「1年戦争」。次回はあの「毒ガス」と「コロニー落とし」で悪名高い「ブリティッシュ作戦」が描かれます。ランバ・ラルの「これは戦争ではない……殺戮だ!!」も予告に入ってました。まあ、原作コミック通りでしょう。公開は来年2017年秋で、その次が、安彦先生の話によれば2018年のあまり間を開けずに、とのことなので、きっと2018年の3月までには公開になるのだろうと思う。大変楽しみですな!

 というわけで、どうもまとまりがないけれど、結論。
 『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』は大変な傑作である。そして今日公開になったシリーズ第4作『運命の前夜』は、とうとうジオン独立から「1年戦争」の開戦までが描かれた。言ってみれば、この『THE ORIGIN』は完全に後付けの物語で、当初は想定されていないものだったはずなのに、ほぼ完ペキに、破たんなくつじつまが合っているのは、本当にすごいことだと思う。毎回書くけれど、30年前、ガンダムやガンプラに夢中になった40代のおっさんこそ、楽しめると思うな。ぜひ、世のかつてガンダムが大好きだったおっさんたちは、この『THE ORIGIN』を観て興奮し、是非とも自分の子供にも観せてやっていただきたいと思います。最高です。あと、もう二度と新宿ピカデリーには行かないこと。混みすぎてうんざりっす。以上。

↓ 通常版はチョイ先の発売です。世のおっさんたちにはぜひ買っていただきたい。わたしは今日劇場でクソ高い限定版を買ってきました。正直、通常版で十分なんすけどね……。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV [Blu-ray]
池田秀一
バンダイビジュアル
2016-12-09



 

 我々おっさんにとって、やはり『機動戦士ガンダム』というコンテンツは、大変思い入れのある作品だ。小学生のときにわたしの周りで「ガンプラ」を作っていない奴はいなかったし(たぶん)、もちろん、劇場三部作は映画館へ行って観たけれども、もはやそれは30年以上前の話で、普通のおっさんはとっくにガンダムとは縁のない生活をしているだろうと思う。
 しかし、そんな中でも、未だに「ガノタ(=GUNOTA=ガンオタ=ガンダムオタク)」を名乗るおっさんは数多くいる。わたしはそこまでではないけれど、仕事上必要があって「ガンダム」についてはそれなりに詳しいつもりだ。わたしの場合、実はリアルタイムで観ていた作品は少なく、もちろん一番最初の「機動戦士ガンダム」はTVで観ていたものの、実際のところわたしが観たのはブームがやってきてからの再放送であり、その後の「Z」や「ZZ」などは、社会人になってから、仕事上どうしても必要なために会社のガノタの連中からVHSビデオを借りてみたクチだ。ガンダム用語で言うところの、「強化人間」である。
 わたしの記憶が正しければ、「Z」や「ZZ」は、わたしの家がまだビデオデッキ(しかもβです。うちのデッキは)を買ったばかりで、おまけにまだテープが高くて、放送のあった土曜日の夕方(だったっけ?)は、わたしは塾に通っていて観れなかったのだ。
 そして、わたしが会社の連中から借りたのがVHSビデオということで分かるかもしれないが、わたしが「Z」「ZZ」「逆シャア」「0080」「F91」「0083」「V」「G」「W」「08小隊」を立て続けに観たのは、1995年から1997年にかけての話である。おお、マジか。自分で書いてびっくりした。もう20年前の話じゃん。あの頃が一番楽しかったなあ……。その後の「ターンエー」「SEED」「00」は、リアルタイムで観た。そう、ガノタの方ならもうピンと来ているかもしれないけれど、実はわたし、「X」だけ観てないんす。そして仕事内容も変わった2008年ぐらいかな、その辺からは再びTVも見なくなって、「AGE」「レコンギスタ」「鉄血」も観てない。
 一方で、『機動戦士ガンダムユニコーン』は原作も読んだし、劇場へも観に行って、Blu-rayもすべて持っている。何が言いたいかというと、おっさんファンとしては、やっぱり俗に言う「UCモノ(=宇宙世紀モノ)」は、やっぱり面白いし気になってしまうわけであります。
 そして、今、世のおっさんガンダムファンのハートを鷲掴みにしているのが、安彦良和先生による一番初めの「機動戦士ガンダム」を完全漫画化した作品、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』という作品だ。 わたしはこの漫画を連載開始からずっと読み続け、大変興奮し、もうとっくに連載も終わって完結している作品だが、去年からアニメ化されて2週間の劇場公開の後、Blu-rayが発売になるという、「ユニコーン」と同じ展開を取っている。そしてそのアニメ化された映像は、恐ろしくクオリティが高くて非常に素晴らしい出来となっているのだが、アニメでは、30年以上前のかつての「機動戦士ガンダム」では語られなかった、「1年戦争開戦前」の過去の回想部分に焦点を当てて描かれているのである。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のコミック単行本でいうと、9巻~14巻かな。
 今日から公開されたのは、既にシリーズの第3弾となった『暁の蜂起』というもので、キャスバルがとうとう「シャア」と名乗り、ジオン士官学校に入学してザビ家の4男・ガルマと出会うエピソードである。単行本では10巻のラストから11巻の最後のちょっと前まで、であった。はっきり言って、超・傑作で、凄まじく面白かったのである。

 んん? なんだかよくわからんけど、公式予告は海外向けしかないな……まあいいや。世のガンダム好きならば、上記予告を観て興奮しない人はいないと言っても過言ではないと思う。
 もう、『THE ORIGIN』の連載は完結しているし、コミックスが出たのもずいぶん前なので、いまさらネタバレもないからズバリ書くけれど、キャスバルがシャアと名乗る、身代わり事件は、今回はもう最初の10分で描かれてしまう。なので、今回のメインは、後に「1年戦争」と呼ばれるジオンの独立から連邦との開戦に至る、一番最初のきっかけとなったジオン士官学校の学生による蜂起事件の方である。また、モビルスーツ開発秘話も今回も大きく前進して、とうとう「悪魔の博士」Dr.ミノフスキーも登場するわけで、ガンダムファンならもう、大興奮である。もちろん、わたしはコミックを読んでいるので話は知っているが、それでもとにかく興奮したね。非常にクオリティが高い。すべて30年以上前に描かれたお話をベースとしているのに、完璧につじつまが合って破綻がない。凄いよとにかく。前作『II 哀しみのアルティシア』をここで紹介したときも書いたけれど、この『THE ORIGIN』は30代後半~40代のおっさん世代にぜひ観てもらいたい。かつてガンダムに興奮した人間ならば、絶対に面白いと思うはずだ。
 さて。おそらく、検索でこのBLOGにたどり着いた人が知りたいことを軽く書いておこう。
 ■今回どこまで描かれたか
 前述のように、単行本11巻のラストまでは行かなかった。そのちょっと前の、「暁の蜂起事件」が終息してドズルが戦車でやってきてガルマを抱きしめるところまで、である。ラスト、赤い朝焼けを眺めながらシャアは、「赤いな……実にいい色だ」とつぶやいて今回は終了である。非常にカッコイイ。なので、シャアが士官学校を退学になって、地球に下りるところまでは今回描かれない。
 ■おまけ映像:エンドクレジット後に、3種の映像が入っていた。
 1)テム・レイ&アムロ親子、サイド7に赴任するの巻
 エンドクレジットが終わると、建築中のサイド7にテム・レイが赴任するところが少しだけ描かれている。もちろん、アムロ少年も一緒だ。これは12巻のラスト近くで描かれているシーンだと思う。アムロが「ここが・・・サイド7・・・」とつぶやくあのシーンである。
 2)次の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 』の予告
 見た限り、次は11巻のラストから12巻にかけてのようだ。そうです。とうとうシャアとララアが地球で出会う話と、月面での人類史上初のモビルスーツ戦ですよ。サブタイトルは『運命の前夜』だそうで、今年の秋公開予定だそうです。予告では「赤い旧ザク」がカッコイイ!!
 3)5作目以降の「ルウム戦役編」の製作決定の巻
 まあ、ファンには嬉しいお知らせですな。このアニメ版の『THE ORIGIN』はどこまで描かれるのか分からなかったけど、これで、ちょっとすっきりしました(ただし、これはBlu-rayに収録されてない!! なんだよもう!!)。
 ■原作との違い(2箇所)
 これまでの『I 青い瞳のキャスバル』『II 哀しみのアルテイシア』が、原作コミックをそのまま、まさに台詞もコマも完全に原作通りだったのに比べて、今回の『III 暁の蜂起』は、初めて(?)原作から変わっているところがあった。しかもかなり重要な改変である。わたしは今日、安彦先生や池田秀一さんたちの舞台挨拶を見たのだが、そこで安彦先生もその点に触れていて、安彦先生としてはこの改変によってもっと分かりやすくなったと思うと仰っていた。わたしも、今回の改変はアリ、だと思った。ポイントとしては2箇所の改変があって、1つ目が、士官学校の生徒に、本物のシャアを知っている奴がいて、そいつが、キャスバルとの入れ替わりを見抜くという流れ。2つ目は、蜂起のきっかけとなったコロニーでの事故の原因が、原作では隕石の衝突だったところ、今回のアニメ版では連邦の戦艦の管制無視による事故、となっていた。その方が一層、連邦憎しの気運が高まるので、より自然になったと思う。

 というわけで、結論。
 本当にこの作品のクオリティは凄いというか、もう凄まじいレベルだと思う。とにかく面白かった。つーかですね、わたしは今、これを書きながら、買ってきたBlu-rayを観てるのですが、これは本当に、傑作ですよ。最高です。次の『IV』でとうとう登場するララアの声は誰がやるんだろうな……まさかの母娘競演(※)かな!? いやー、まだララアは子供だし……超・気になります!! 以上。

 ※かつてのララアを演じたのは藩恵子さん。そして今、セイラさんを演じているのは、実の娘の藩めぐみちゃん。今日も舞台挨拶でお見かけしたが、まあ、かわいい娘さんですな。

↓ まあ、正直わたしはこの通常版で十分なのだが……早く欲しいので劇場で【限定版】を買いました。でも10,000円……たっけえ。。。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN III [Blu-ray]
池田秀一
バンダイビジュアル
2016-06-10





 

 と、いうわけで、2週間前に先行上映会で観た『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』を、Blu-rayを手に入れるために再度観てきた。既に2週間前に散々書いた通り、非常に高いクオリティでアニメ化された『THE ORIGIN』。初日をむかえたという事で、今日は思いっきりネタバレで書くので、知りたくない人はここから先は自己責任でお願いしたい。一応予告を再度貼っときます。

 まずストーリーだが、今回の『哀しみのアルテイシア』は、ご存知の通り、いわゆる「ファースト・ガンダム」を完全に描いたコミック作品『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の、第10巻に当たる部分である。
 一応説明しておくと、『THE ORIGIN』は単行本全23巻+後日譚の24巻からなっており、「ファースト・ガンダム」と一部設定が修正されている部分も結構ある。特にキャラクターの年齢設定は大きく見直され、アニメよりも年齢が上げられたキャラクターが多い。基本的にはオリジナルのTVアニメのストーリーを大枠では踏襲しているが、ホワイトベースの進路だったり、マ・クベの最期だったり、結構いろいろな点でアニメとは違うストーリーになっている部分がある。その中で、おそらく、最大(?)の特徴は、一年戦争前史と言える、ジオン・ズム・ダイクンの死から一年戦争開戦までが回想としてきっちり描かれている点だろう。そこでは、ダイクンの遺児である後のシャア、セイラさんの二人の成長の物語が語られている。この長い回想が第9巻から第14巻までかな、6冊にわたって描かれており、今回のアニメ化では、一体どこまでやるんだろう? というのが大方のガンダムファンの注目点ではないかと思う。
 で。「機動戦士ガンダム」という作品で舞台となる「宇宙世紀」の時系列を、『THE ORIGIN』設定でごく簡単にまとめると、こうなる。

 ■宇宙世紀0068~0069
 ジオン・ズム=ダイクン死亡。その子供であるキャスバル(9~10歳)とアルテイシア(6~7歳)が地球へ逃れる。『THE ORIGIN』の第9巻に相当。映画の前作「蒼い瞳のキャスバル」でアニメ化済。
 ■宇宙世期0071~0074
 兄弟は地球で「マス家」の養子となるが、ザビ家によるジンバ・ラル暗殺事件があって再び宇宙に戻り、テキサスコロニーに逃れる。また、一方でキャスバルたちを地球に逃したことで軍籍を奪われた(?)ランバ・ラルは、ドズルの要請でダークコロニーへ。そこで「モビルスーツ」開発のテストパイロットになる。テキサスコロニーでは、キャスバルたち兄妹は、とある運命的な出会いを経験するが、ハモンさんから母が亡くなった知らせを受け、憎悪に駆られたキャスバルは、妹アルテイシアを置き去りにし、「シャア・アズナブル」となってジオン士官学校へ入学する。その入学式で新入生代表として宣誓したのは、ザビ家四男のガルマだった……。これが『THE ORIGIN』第10巻のお話。
 ■宇宙世期0075~0079
 『THE ORIGIN』第11~14巻に相当。シャアとなったキャスバルの士官学校での話しと、ジオン独立のきっかけとなった、「暁の蜂起事件」と呼ばれる士官学校蜂起事件を経て(ここまで11巻)、シャアは再び地球へ降り、ジャブローの建設現場で働くことになり、そこでララアと出会う。そのころ宇宙では、ジオニック社のミノフスキー博士によるモビルスーツ開発の進展と亡命事件、連邦軍とアナハイム社のテム・レイによる対抗機開発と初めてのモビルスーツ戦での惨敗などが描かれ、0079年ジオン公国の独立宣言&宣戦布告でによりついに戦争勃発(ここまで12巻)、人類の半数を死滅させた「コロニー落とし」から、のちにルウム戦役と呼ばれる、シャアが「赤い彗星」と異名をとることになる戦いが描かれる(13~14巻)。
 ■宇宙世紀0079~0080:いわゆる「一年戦争」=「ファースト・ガンダム」 
 
 ただ、明確な年号がはっきりと描かれる事が少ないので、上記のまとめはわたしがWeb上でwikiをはじめとしたいろいろな情報でまとめたものなので、ちょっと怪しいことは白状しておく。というわけで、映画の中では、前作から3年ほどが経過しており、地球に逃れた兄妹の運命を描いたのが今回の『哀しみのアルテイシア』だ。

 しかし、映画の前作が原作9巻を完全に描いたのと違い、今回は、実は原作10巻の「途中まで」だった。わたしはちょっとこの点については、あれっ!? と思った。原作コミックを読んでいるわたしには、微妙に切りが悪く感じられたのだ。上記の通り、原作10巻の最後は、士官学校入学式の、ガルマの「宣誓!!」というところで終わる。そこでは、キャスバルは既にシャアになっているわけで、その部分までは今回描かれていない。今回の映画は、キャスバルがアルテイシアに別れを告げるところで終わる。この「キャスバル兄さぁーーーーん!!」と叫ぶアルテイシアは、オリジナルのTVアニメでも回想で描かれていた名シーンであり、そこに至るまでの前史が『THE ORIGIN』で初めて描かれたわけだが、ここで終わり!? というのが、今回の映画では一番驚いた。
 その直後の、キャスバルがシャアになる部分が非常に重要だと思うのだが……ただ、ここも描いて、原作10巻通りのところまでを描くとなると、若干、今回のサブタイトルである『哀しみのアルテイシア』にそぐわなくなってしまうとは思う。ので、おそらくは監督も安彦先生も相当悩んで、ここまで、としたのだと思う。実際のところ、原作コミックを読んでいない人ならば、ここまでというのは非常に切りはいいかもしれない。なので、まあ、これもアリか、と納得することにした。映像クオリティは前作同様に非常に素晴らしく、この作品は金を払って見に行く価値が十分以上にある、と断言したい。
 ただまあ、今回ここまでとなると……次回の映画は、そのシャア誕生のエピソードだけでも15分ぐらいは必要だろうから、どうなんだろう、11巻を一気に描けるのかな……とちょっと心配だ。実は、2週間前の最速上映会では、毎回最後に流れる次作の予告がなかったので、どうなんだろうと心配だったのだが、今日公開された劇場では、きちんと次作の予告も流れていた。次回、第3話のサブタイトルは『暁の蜂起』である。それはまさに原作11巻で描かれた物語であるので、たぶん、次作は10巻の最後40ページくらい+11巻全部を描いてくれるものと思われる。
 となると……安彦先生は今回の映画は4部作、とおっしゃっていたので、最後は12巻を描いて終わり、となるのかもしれない。いやーーそうなったらちょっと……残念だなあ……話的にちょっとだけ中途半端になっちゃうんだよな……ルウム戦役はやらないのかなぁ……ここも見せ場が多いのになあ。

 で。最速上映会での安彦先生を交えたキャストトークショーで聞いた話である。
 今回、10代前半~中盤のキャスバルだが、既に発表されている通り、池田秀一さんが声を担当している。この、若いキャスバルの声だが、トークショーで聞いたところによると、ちゃんとオーディションをやって、池田さんが役を獲得したんだそうだ。そして実は一度アフレコが終わって、OKが出たのにもかかわらず、池田さんは終わったその日、夜、飲んでいて、「ごめん! やっぱりもう一回やらせてくれ!!」と監督に直訴したんだそうだ。本人的には、思うところがあったのだろう。安彦先生曰く、非常に驚いたそうで、最初のアフレコでも十分な出来だったらしいが、2回目となる一人録りは、さらに良い出来となったのだそうだ。その池田さん渾身の若きキャスバルの声は、ぜひ劇場でご確認いただきたい。ちなみに、池田さんの弁によると、「僕はさ、ちゃんとオーディション受けたのに、(古谷)徹ちゃんはそんなのなかったって言ってたよ(笑)」だそうです。そう、今回、幼きアムロ・レイが一瞬出てきます。ついでに言うと、キャスバルたちをテキサスコロニーに移すことを勧めたのは、ヤシマ・カンパニーCEO。つまりミライさんのお父さん。なので、15歳のミライさんもちらっと出てきます。
 あともうひとつ。トークショーで聞いて、へえ~、マジか、と思ったのは、途中でハモンさんが恐ろしく色っぽく、クラブエデンで歌を歌うシーンがあるのだが、このシーンは、実際に歌担当の澤田かおりさんの歌っている姿を元に作画されているんだそうだ。いや、別にモーションキャプチャーしたわけじゃなくて、歌っている姿を見ながら動きを手描きでトレースしたそうですよ。しかし、ハモンさんやランバ・ラルの大活躍ぶりは、その後の運命を知っているだけになんとも悲しいですのう……

  というわけで、結論。
 原作コミック『THE ORIGIN』を読んだ人も、読んでいない人も、今すぐ劇場へGO!!
 特に、かつてガンプラを作って遊んだ40代のおっさんはぜひ。金はあるんだから、前作を見てないなら今すぐ、Blu-rayをポチって購入し、まず観て、そして翌日にでも劇場へ行くべし!! 絶対に後悔しない。と思う。

↓ 観ていないなら、今すぐポチるか、配信で観て!!!
機動戦士ガンダム THE ORIGIN I [Blu-ray]
田中真弓
バンダイビジュアル
2015-04-24





↓ 最新作『II』は、11/26発売。なので劇場へ行くか、配信で観るべし!! わたしはもう劇場先行で買ったよ。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN II [Blu-ray]
池田秀一
バンダイビジュアル
2015-11-26

 わたしと同じ年代の、40代のおっさんで、「ガンダム」をまったく観たことがない人がいたとしたら、驚くというか、むしろ少数派ではなかろうかと思うのだが、どうなんだろう。わたしが小学生のときに、いわゆる「ガンプラブーム」というものがあって、世に言う『ファースト・ガンダム』と呼ばれる劇場三部作が公開されたわけで、まあ、よっぽどの理由がない限り、わたしと同年代の男なら一度はガンプラを作ったことがあるはずだ、と思う。少なくともわたしの周りの男は皆そうだ。
 ただ、おっさん世代としては、その後のガンダムについては、あまり詳しくない人が多く、まあ、そりゃ大人になってからもなおガンダムを見ている方が実際アレなので仕方ないが、わたしは仕事上、ガンダム知識が必須な環境であったので、実は『Zガンダム』以降については、サラリーマンになってから、仕事上必要な知識として、会社に数多く存在しているガンダム好きのみんなに、VHSビデオやDVDを借りて観たクチだ。一応、たぶんOVA含めて全作品を観ている。ゆえに、ガンダム知識に関しては、いわゆる強化人間(→放送時にリアルタイムに観ている人がニュータイプ、わたしのようにあとづけが強化人間)なのだが、21世紀以降のガンダムは、仕事上仕方ないので、きちんと放送をリアルタイムで追うようになった。
 とはいえ、おっさん的にはやっはり、どうしてもそれほど面白いとは思えず、別にハマる事はなかったのだが、『亡国のイージス』や『終戦のローレライ』でおなじみの福井晴敏先生が雑誌「ガンダムエース」誌上で連載した小説『機動戦士ガンダム・ユニコーン』と、ファーストガンダムのキャラクターデザインでおなじみの安彦良和先生による漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(これも「ガンダム・エース」連載)に関しては、ファースト・ガンダム世代にもめっぽう面白く、ずっと連載を追いかけ、楽しませてもらった作品である。

※コミック、とあるが、中身は小説です。

※こっちが安彦先生の漫画「THE ORIGIN」
 その後『ユニコーン』は、 2010年からアニメ化され、2週間の劇場限定公開とWeb配信の後にDVD/Blu-rayを発売するという、TVでも劇場映画でもない新しい手法として開発・制作・発表され、2010年公開のepisode Iから4年、去年公開されたepisodeVIIをもって無事に完結した。そのクオリティはすさまじく高く、非常に満足のいくものであったが、そのepisodeVIIのエンディングで、とうとう安彦先生の『THE ORIGIN』も同様の手法でアニメ化されることが発表され、(正確には、制作自体はすでに発表されていたが、動く映像が公開されたのはそのときが始めてだったので)劇場は大興奮だったわけである。
 この『ユニコーン』のアニメに関しては、わたしの友人のMZくんが強力な筋金入りのガノタで(※ガノタ=ガンオタ=ガンダムオタク)、いつも一緒に観に行っていたのだが、最後のepisodeVII公開時は、初日前日の前夜祭上映のチケット取れちゃったんですけど、一緒に行ってもらえませんか!? ということになり、正直、いやオレは別に明日の通常公開で十分なんだけど……と断るのも気の毒なので、確かAM1:00ぐらいの回だったと思うけど、仕方なく新宿ピカデリーへ車で行き、AM4:00くらいに帰ってきたこともあった。もちろん、始発も動いていない時間なので、お疲れ~とわたしだけ帰るわけにも行かず、ご丁寧にMZくんの住む浦和まで送ってやったのは言うまでもない。

 で。『THE ORIGIN』である。もともと『THE ORIGIN』は、2001年6月の「ガンダム・エース」創刊から安彦先生みずからの筆によって連載された漫画で、完結は2011年6月、まる10年の連載期間をかけた超大作だ。内容は、「ファースト・ガンダム」を最初から最後まで完璧に描いたもので、わたしのようなおっさん大歓喜のすごい漫画である。しかも、今まで描かれていなかった、かの有名なキャラクター「シャア・アズナブル」の少年時代から彼が「赤い彗星」と呼ばれるようになるところまでもきっちり回想として描かれており、もうすっかり漫画など読まなくなってしまったおっさんどもにも、是非とも読んでもらいたい作品となっている。
 そして、今年の2月に公開されたアニメ版『THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』は、まさにその回想シーンであるシャア・セイラ篇を完全映像化したものだ。そしてそのクオリティの高さは、この予告でも分かると思う。

 現在の最高技術によって描かれるモビルスーツは感動もののクオリティである。2月に公開された「episode I」は、幼いキャスバルとアルティシア(後のシャアとセイラさん)が、父であるジオン・ダイクンの死に直面し、サイド3を脱出するところまでが描かれた。これは、安彦先生による漫画で言うと、単行本の9巻に当たる部分で、実際のところ、その9巻が完璧に、一切の削除もなく完全に、アニメ化されたものであった。まあ、幼い兄弟が母を残して地球に逃れるくだりは、実際泣けるし、それを助ける若きランバ・ラルとハモンさんの大活躍も見ごたえ十分で、非常に素晴らしい作品に仕上がっている。

 そして昨日、わたしが最速上映会なるイベントで、わざわざ豊洲まで観に行ってきたのは、2週間後の10/31から公開される、『episode II 哀しみのアルテイシア』である。わたしとしては、昨日は午前中に上野にモネを観に行く予定があったし(まあ実際行ったけど)、別にあと2週間待てば観られるんだから、わざわざ高い金(4,500円ほど)出してまでは……と思ったけれど、まーたMZくんが「チケット取れちゃったんですけど……」と連絡してきたので、えーと、わかったよもう、行こうじゃないですか、ということで、モネを見た後で豊洲へ移動し、観てきた。

 内容については、もう原作が存在しているので、ストーリー的な展開については、たぶん観たいと思っている人は全部知ってる話であろう。「キャスバル」が如何にして「シャア」となるかと言う話である。なので、たぶん……ファンのみなさんが一番気になっているのは、今回のepisode IIはどこまで描かれたか、ということに尽きると思う。そしてそのことについて、わたしも書きたいのだが……いかんせんそれはあまりにもネタバレなのでやめておきます。正直、わたしの予想とは違ってました、とだけ言っておく。あーでも、くそ、言いたい!! けどこれは公開以降に書くことにします。
 あと、この最速上映会は、高いだけあってキャストのトークショー付きだったのだが、わたし的には、えっ!! まじすか!? そうだったんだ……みたいな裏話を小1時間ぐらい聞かせてくれたので、その内容もここに書きたいのだが……それもやめておいたほうが良かろうと思う。全世界の人がアクセスできるインターネッツでペラペラしゃべることではあるまい……という気がしますので。まあ、一応、安彦先生が「本当は本編も最初から、じっくりきっちり、もう一度アニメ化したいんだよね、どう?」と仰ったときは、会場が万雷の拍手に包まれたことは書いておこう。なお、登壇ゲストメンバーは、池田秀一さん、藩めぐみちゃん、喜山茂雄さん(若きランバ・ラル役)、沢城みゆきちゃん(ハモンさん役)、安彦良和先生、澤田かおりさん(ハモンさんがクラブで歌うシーンの歌担当の方・可愛いかった。そして今日は生歌も聞かせてくれて超良かった)であった。
 ちなみに、ひとつだけ書くとすれば、今回の若きキャスバルの声は、既に発表されている通り、池田秀一さん自らが演じている。その声は、正直すごく頑張って若い声を出しているし、お見事ではあるけれど……いや、でも、じゃあ誰か別の人が演じられるかというと、まったく心当たりがないし、実際無理だと思うので、池田秀一さんでよかったんだと思います、はい。
 なお、このアニメ版『THE ORIGIN』は4部作になるそうで、果たしてどこまで描かれるのか、非常に心配になってきた。このペースでシャア・セイラ篇の回想全部を描けるとはちょっと思えなくなってきた……のが今回のepisode IIを観ての感想である。この感想でもネタバレだろうか……。まあ、内容は相変わらずの超ハイクオリティさは健在で、実際とても面白かったです。
 しかし、改めて思ったのだが、今日の最速上映に来ていたお客さんは、ほとんどが年齢不詳のおっさんどもで(加えて、意外と若い(?)女子も多かった)、わたしも全く人のことは言えない、正真正銘のおっさんであるが、皆一様に目を輝かせており、本当にガンダムというコンテンツはすげえ力を持ってるんだな、という事を改めて知らしめてくれた。最初の放送から去年は35周年だったそうで、今なおこんなにも客を呼べるコンテンツは、そうめったには存在しない。まったくもってあっぱれであろう。

 というわけで、結論。
 公開されたら書こうと思うが、まずは観てほしい。とりわけ、ガンダムなんてとっくに引退したよという、わたし世代のおっさんには特に。まず、episode Iを配信でもレンタルでも何でもいいから、自分の子供と一緒に観てみてくれ。そして、2週間後、今回のepisode IIをぜひ、子供と一緒に観に行っていただければありがたい。とにかく、売れてくれないと新作が作れないので……。よろしくお願いします!!

↓ こいつを買ってくれるのが一番ありがたいです。かつて、ファースト・ガンダムを観ていた人なら絶対損はしない。と思う。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN I [Blu-ray]
田中真弓
バンダイビジュアル
2015-04-24

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