タグ:MARVEL

 ちょっと前、ホントに7,8年前までは、日本のコミケの企業ブース版というか、ただのコミック系クソオタクのためのイベントだった、San Diego COMIC-CON Internationalだが、今ではハリウッド映画の、ひょっとしたら最大のファンイベントとなっていて、毎年ここで初めて予告が公開される映画も多く、基本的に初出し映像満載の、映画ファン必見のイベントに成長している。初めてわたしの(当時勤めていた)会社の連中が取材に行ったのは、たぶんもう15,6年前じゃあなかろうか? ひょっとしたらもっと前かもしれない。
 その背景にあるものは、コミック原作作品が異常に増えたから、なわけだが、勿論のことながらMARVELヒーロー映画やDCコミックスの作品、あるいはSTAR WARSやTransformersなど、多くの作品がこのイベントで初出しの映像を発表し、さらには、これも特徴的なのだが、一般のファンが大勢いる前で、監督やキャストが勢ぞろいして、映画のプロモーションを行うようになった。今年はどうやら、STARWARS関連の展示やイベントはなかったようだが(※『SW』は、自身のオンリー・イベント「STAR WARS Celebration」ってのをやってる)、もう、コミック-CONじゃなくて、MOVIE-CONじゃん、と突っ込みたくなるほど、それはもう、大変な盛況ぶりである。一応蛇足ながら付け加えておくと、-CONとは、Convention(コンベンション=大会・総会)の略であります。普通は「コミコン」と呼ばれてます。以前はもっと、漫画やアニメ、それからゲーム系の展示も多かったんだけど、ゲームはもうE3の方に移っちゃったのかな……。
 
 というわけで、正直なところ超今更なのだが、今年の「コミコン」で公開され、わたしが大興奮した3つのスーパーヒーロー映画の予告を貼っておいて、備忘録としておきたいと思った次第です。じつは、この記事は、先週書いておいたのだが、ほかのネタを優先したので今日公開するわけですが、その間に、日本語字幕付きなども随時用意されていて、ちょっと更新しました。

 さて。まず1つ目はこちら↓。Warner公式動画です。

 来年2017年11月17日US公開の『JUSTICE LEAGUE』ですな。
 とうとう集う「メタ・ヒューマン=DCヒーロー」たち。物語的には、今年公開になった『BATMAN v SUPERMAN』の直接の続編になっているはずで、Aqua-ManやThe Flashなどもバリバリ登場しています。興奮しますね、ホントに。そしてほんのチラッと出てくるThe Flashのスーツがやけにメタルヒーローっぽいというか、ちょっと興奮しますね。わたしは、「なんだこれ!! ミクロマンじゃねーか!」と大いにウケました。似てないですか? The Flashのゆとり小僧ぶりが最高です。

 そして↑こちらは、その『JUSTICE LEAGUE』の監督&キャストたちのプレゼンですな。とにかく、とにかくGal Gadotさまが女神クラスに美しい……。つーかですね、胸元空きすぎ!!! もう、大丈夫なんでしょうかこの服は。最高ですね。最高すぎて、もしこの現場にいたら、わたしは十中八九失神したと思います。Gal さまの胸しか見てなかった可能性も高いすね。最高です。Gal さまが。
 そして2つ目の作品はこちら。こちらもWarner公式動画です。

 こちらは、来年2017年6月2日US公開予定の、Gal さま単独主演の『WONDER WOMAN』。
 リンクは公式Facebookページですので、いろんな写真が公開されてます。ホントにもう、凛々しくで、可愛くて、美しく、実際この方は女神だと言われても納得の美貌です。今、わたしが地球上でもっともきれいだと思う女子ですな。1児の母ですが。ホントになんて美しいのでしょう……。しかし、このコスチュームも、特にブーツ辺りがやけに金属感があって、なんか、「聖闘士聖矢」のクロスっぽくて最強にカッコイイと思います。


 しかし、この映画を来年6月に公開して、そして11月に『JUSTICE LEAGUE』を公開するという展開は、うまく行くのかわからないけれど、きっと、MARVELのように美しくまとまることなく、相変わらずのDCクオリティで終わってしまうような気がする。
 多分、最も重要なのはVillain(=悪役)を誰にするかにあると思うのだが、どうなるのか、ちょっと心配だ。おまけにゆとりSUPERMANも復活させないといけないし。さらに言えば、有名Villainたちは『SUICIDE SQUAD』で総出演で忙しいしなあ……。わたしとしては、あまり『SUICIDE SQUAD』には興味ないというか……今のところほとんどどうでもいいと思ってます。もちろん観ますけど。

 で、3つ目がこちら。さっき、DISNEY公式で日本語字幕付きがあることを知りました。

 とうとう来た、『Doctor Strange』ですね。元々Dr.は、原作の「シビル・ウォー」や「アベンジャーズ」にも出てくる、重要(?)キャラなので、ようやくの登場ですが、とにかくコスチュームがカッコ良すぎて、たぶん、この地球に生まれた男なら誰しもが(子どもの時に)憧れる姿じゃなかろうか。大変失礼ながら、わたし、初めてCumberbatch氏をカッコイイと思いました。やっぱりマントがイイですね。このコスプレしてえわ……と年甲斐もなく思うわたしは、クソオタクなんでしょうな。どうやら日本公開は2017年1月27日(金)だそうで、US公開が今年2016年11月4日なので、これはちょっと、USか、台湾あたりに観に行かねえとダメなんじゃね!? と、今、わたしはちょっと悩んでいる。どうしよう、また2泊で台湾行って、観て、さっさと帰ってこようかな。最高です。
 ほかにも、MARVELStudioは今回のコミコンで多くの作品のプレゼンをしましたが、Webで公開されている動画はほとんどないですね。『SPIDER-MAN Homecoming』(2017年US公開予定)はちゃんと映像も公開したようだけど会場限定、『GUARDIANS OF THE GALAXY Vol.2』(2017年5月5日US公開予定)や『THOR:Ragnarok』(2017年11月3日US公開予定)は展示だけだったみたいですな。ああ、そういや『THOR:Ragnarok』には、我が愛しの女神、Cate Blanchett様も出演するんだった。来年のコミコンには、降臨されることは間違いないのではなかろうか。来年、行くしかねえかもな……San Diegoに。
 それから、『CAPTAIN MARVEL』の主演に、今年アカデミー賞主演女優賞を受賞したBrie Larson嬢が演じることが正式に発表されましたね。写真は見かけたけど、公式のものが見当たらないので貼るのはやめときます。わたしが観かけたのはひょっとしてコラかな? 本人のTweetがこれっすね。

 ”Call me Captain Marvel” ――キャプテン・マーベルって呼んで。
 カッコイイですね!!  しかし、こうしてみると、次の『Avengers』は前後編モノになることが既に発表されているけれど、Black-PantherやSPIDER-MAN、そしてこのDOCTOR STRANGEやGALAXYチーム、さらにはCAPTAIN MARVELまでもが参戦することになったら……大変なことになりそうですな。まあ、お話としては、既にタイトルが『Avengers:INFINITY WAR Part1&Part2』と発表されている通り、間違いなくInfinity Gauntletの話になるだろうから、おそらくこの『Dr. Starange』では新たな「宝石」が出てくるんでしょうな。そんな風に、MARVEL Studioは上手にまとめるだろうから、何の不安もないですね。そこが、DC+Warnerとの大きな違いなんだよな……まあ、大変楽しみが増えたという事で、一観客としては楽しみに待ってればいいだけでしょう。

 というわけで、結論。
 今後のヒーロー映画も実に楽しみですな。わたしとしては、特に『Dr.Strange』が早く観たいところですが、要するにですね、今回わたしが最もいいたかったことは、ですね、「Gal Gadotさまが最強に可愛くて美しい!!」という、もう完全に当たり前のこと申し上げたかっただけです。以上。

↓ 大変楽しみですな。次の『Avengers』は、2018年、2019年と前後編での公開予定す。

 最初に、自白しておかなくてはならないことがある。
 わたしは、現在のアメコミヒーロー映画が大好きだが、実は……恥ずかしながらちゃんと原作アメコミをきっちり読んだことのある作品はごくわずかで、真面目に読んだのは『WATCHMEN』と『SPAWN』ぐらいしかなく、ほかのIronmanやBatman,Captain Americaなどは、ほんの1冊2冊を読んだだけの、実際のところ全くのニワカである。X-MENなどは、そもそもはカプコンの格闘ゲームから入ったクチで、映画では主役のWolverineなんかは、黄色いスーツの、爪のあいつでしょ、ぐらいな知識しかなかった。X-MENの映画第1作が公開されたときは、主役ってCyclopsじゃないんだ、でもこのWolverineの役者(まだ当時のHugh Jackmanは大人気になる前だった)、髪型とかすげえ再現してんなー、なんて思ったぐらいのド素人オタである。ほかにも、CAPやIronmanも、ゲームでその姿を知って、いろいろ調べてちょっとだけ詳しくなっただけ、というのが真相だ。なお、Hulkだけは、わたしが中学か高校の時に、テレ東の昼ぐらいに(ひょっとしたらテレ朝の夕方の「スタートレック」や「事件記者コルチャック」が放送されてた枠だったかも?)やっていた『超人ハルク』を観ていたので、よく知ってるつもり。「僕を怒らせるなよマクギー君!」という冒頭のあらすじは大好きだった。が、残念ながら、原典であるコミックは全くと言っていいほど読んでないのです。本物のファンの人々にはホントにサーセン。
 ただ、映画はおそらくはほぼすべて観ている。観る前に、いろいろ調べて、へーそうなんだ、なるほど、深いのう……とか予習をしてから映画を観ているので、毎回非常に楽しめるわけだが、今をさかのぼること10年前、2005年に公開された『Fantastic Four』(邦題:ファンタスティック・フォー:超能力ユニット)については、事前予習で、ははあ、なるほど、要するファンタスティック・フォーとやらはチーム、つまりは戦隊モノか、そいつは楽しみだぜ! とやや間違った期待をして観に行ったものの、あまりにリーダーのMr.Fantasticことリード博士がイケてないおっさんだったのに失望し、2年後に公開された2作目の『Fantastic Four : Rise of The Silver Surfer』(邦題:ファンタスティック・フォー:銀河の危機)は、劇場で観るのをさぼってしまい、後にWOWOW放送で観て、ああ、やっぱ劇場で観るべきだった、と後悔したのであった。
 前置きがいつも通り長くなったが、そんな『Fantastic Four』が、昨今のヒーロー映画の波に乗り、また、20th Century FOXが権利を所有する貴重なMARVEL-IPとして、再びスクリーンに登場することになった。わたしも、前シリーズをぞんざいに扱った謝罪の意味も込めて、今日の初日にわくわくしながら劇場へ赴いたわけである。

 予告の出来は非常にいいと思う。わたしとしては、超観たい映画決定だったわけだが、本国US国内での評価はひでえ、という噂は聞いていた。格付けサイトでおなじみのRottenTomatoesでは、なんとTOMATOMETERで9%、AUDIENCE SCOREは20%と、相当なクソ映画として評価されてしまっている。ちなみに、『The Dark Knight』は、87%-90%と高評価だ。もう一つの格付けサイトmetacriticでのMetascoreは27点。これもまたひどい点しかついていない。同じくこっちでもDark Knightの点を見てみると82点で、非常に高い評価を受けている。なので、これは……ちょっとやばい予感がするぜ……? とほんのり怪しい空気を感じてはいた。ちなみに、前シリーズも、両サイトであまり評価は高くないのだが、今回の作品よりはマシなスコアが付いている。
 だが、どうやらこの低い評価には、明確な理由があって、原作改変が結構はなはだしいのである。原作知識のぜんぜん甘いわたしでも、キャストを知って、アレッ!? と思ったことがいくつかあった。その最大のポイントは、Fantastic4の一人であるHumanTorch(その名の通り、全身から火を噴いていて、飛べるアイツ)は、Invisible Womanの弟で、前シリーズでは現在のMCUでCAPを演じているChris Evansが演じていたのだが、なんと今回は、黒人青年である。それって、アリなの? とそれほど詳しくないわたしも、若干不安がよぎった。しかし、監督は、わたしが超・激賞している『Chronicle』を撮った若き天才Josh Trankである。そんな、あんなに素晴らしい『Chronicle』でデビューしたあいつが、2作目でそんなクソ映画撮るわけない……よね? という微かな想いを秘めて、劇場へ向かった。ちなみに、その『Chronicle』は、RottenTomatoesでは85%-71%と非常に高評価だったし、metacriticでも69点とまずまずである。

 というわけで、新生『Fantastic Four』である。
 物語は、わたしが知っているものと全然違ったものだった。が、わたしが知っているのは、前シリーズの物語で、4人の科学者が宇宙で謎の宇宙線(?)を浴び、地球に返ってきたら謎能力が身についていて、その能力を使ってヒーロー活動を行うというものだった。その4人は、手足が伸びるゴム人間になっちゃった「Mr.Fantastic」(なんかイケてないおっさん)をリーダーに、透明になれる「Invisible Woman(演じたのはJessica Alba)」と全身火だるま野郎「HumanTorch(さっきも書いたけど、演じたのはCAPことChris Evans)」の姉弟、そして唯一、平常の人間体に戻れないでずっと異形のままとなってしまった岩石男こと「The Thing」の4人で、たしか、わたしはこの前作を見たときは、ゴム人間ってルフィかよ! とか思ったし、また、InvisibleWomanは、自分の体だけ透明になるので、いそいそと服を脱ぐシーンがあり、能力に慣れていない段階では透明化が解けて姿(素っ裸)が現れちゃってイヤーン的なシーンもあって、ははあ、お色気担当ですな、なんて思ったし、HumanTorchは、唯一、自分の体の変化を大歓迎していて、これでモテモテだぜヒャッハーというキャラ造形だったので、なるほど、こいつはアホキャラかと思っていた。そして、人間時の姿を喪失してしまったThe Thingは、たしか、その姿に絶望した奥さんに怖がられ、そして逃げられ、代わって、目の見えない女性との心の交流なんかが描写されて、何とか気持ちの折り合いを付けようとする、そんなキャラに描かれていた。
 一方、今回の新生F4メンバーはというと、みんなガキである。学生さんである。そして、謎能力(能力自体は前シリーズと同じ)を身に付けるに至った過程も違う。まあ、実際のところ、それは事前の予習で知ってたわけだが、どうやら前シリーズが、原作の正伝で、今回のお話は、原作の別シリーズと言えばいいのかな、『Ultimate Fantastic Four』に準拠しているらしい。そのUltimate視点から言えば、「原作通り」ではあるそうだ。なるほどね。ちなみに、アメコミは、ずっと同じ世界観で話が続いているものとは限らず、今回のUltimateのようなパラレルワールド的な別のお話が作られる場合が非常に多く、残念ながらそこまではわたしは詳しくないので、頻繁にへー、そうなんだ、ということに出会う。
 しかし、である。じゃあ、一体なんでUS国内ではそんなに評価低いのだろう? 一応、原作通りの設定なんでしょ? と思っていたのだが……まさかそりゃ、HumanTorchが黒人に変わっちゃったから、とか、そんな理由であってほしくなかったのだが、観終わった今でも、正直、わたしには良くわからない。なぜなら、わたしは今回の新生F4はアリだと思ってしまったからだ。
 映像は最新CGを駆使し、非常に美しく洗練されている。また、物語的な矛盾や変な展開も少ない。実にまっとうなストーリーだった。なんだ、面白かったぞ? という、面白かったのに首をひねるという奇妙な事態にわたしは陥ってしまったのだが、RottenTomatoesで9%は可哀想だろ、というのがわたしの感想である。Josh Trankはやっぱりかなりいいセンスしてんじゃん、とわたしは思う。今回の新生F4は、テーマ的にも、私の大好きな映画、『The Fly』によく似ているような気がする。

 もはや説明の必要はないと思うが、物質転送装置を開発していた孤独な天才が、うっかり自分を転送する実験時にハエが混じっていたことに気付かず(※彼女に振られてやけ酒飲んで酔っ払った末に、じゃあいいよ、オレ一人でやるもんね、そうだ、もう今すぐやろう! という展開なので、うっかりとしか言いようがないw)、DNAレベルでハエと融合してしまうものすごく可哀想な悲劇である。それが『The Fly』という映画で、まあ映画的なジャンルはホラーかもしれないけど、まあ、なんというか気の毒な話であった。わたしはこの映画を、公開時はもちろん劇場に観に行ったし、そのあと、確か上野だったかな、名画座でも2本立てでも観たし(わたしとしたことが何と2本立てだったか全く思い出せない)、さらにVideoやDVDでも何回も観ているほど好きな映画の一つだが、今回の新生F4も、もともとは天才少年である主人公が作った物質移転装置で、謎の異世界(?)へと行き、そこで、良くわからない謎エネルギーに触れたことで能力が発現する展開だ。その転送装置も、なんだか『The Fly』を思わせるような感じで、おそらく、Josh Trankが子供のころに観たはずの『The Fly』へのオマージュめいた雰囲気も感じた。
 ところで、もちろん、主人公リード君は、元の体に治すことを最優先に考えるが、研究に散々金を投資した大人たちはそうはいかないわけで、軍事利用をたくらむ展開は、まあ、ありがと言えばありがちな展開。そして、アメコミ映画で最も重要なVillan(悪役)は、F4で最大の敵であるDr.DOOMを採用している(前シリーズの1作目もVillanはDr.DOOMだった)。ちなみに、このDr.DOOMも設定が若干原作とは違うらしいが、わたしは物語の流れ上は全く問題なく受け入れられた。ただし、わたしが今回の新生F4で問題ありだなと強いて言うとすれば、やっぱりこのDr.DOOMに関する部分で、どうも彼に関する部分が……薄いというか浅いんだな……その点は少々不満に感じた。物語上、Dr.DOOMもまた被害者の一人であり、むしろ一番かわいそうな男なので、リード君はもっと彼も救う方向の心の動きがあってしかるべきなのに、あっさり敵認定してしまうのは、あまりに可哀想だと思う。わたしがこれは……と思ったのはその辺だけで、HumanTorchが黒人でも、わたし的には特に文句はなかった。強引な姉弟設定も、許せなくはない。あと、どうでもいいのだが、予告に使われているいくつかのシーンが本編になかったような気がする。気のせいかな?

 最後に、役者たちをちょっと振り返っておこう。主人公のリード君を演じたのは、今年のアカデミー賞で助演男優賞・録音賞・編集賞を獲った『Whiplash』(邦題:セッション)で、J.K.Simmonsのスーパー・スパルタ特訓を受ける主人公を演じたことで大いに名を上げたMiles Teller君である。こいつはイケメンなんだか、パッとしないんだか、微妙な顔をしているが、演技ぶりは非常に良い。わたしが彼を初めて観たのは『Divergent』だが、来週公開になる第2作にも出演しているので、彼が気に入った人はぜひチェックしていただきたい。ただ……役としては、主人公をひどくいじめる嫌な奴なので、ちょっとアレだけどね……。そして、黒人HumanTorchを演じたのが、Josh Trankの名を世界に知らしめた『Chronicle』で、主人公の通う学校の生徒会長(だったかな?)で、主人公とともに謎能力に目覚める男の子を演じたMichael B. Jordan君である。彼はかなりいいと思う。今後応援していきたい若手だが、なんと彼の次回作は『CREED』である。CREEDと聞いてピンと来たら、わたしと友達になれると思う。そう、この映画は、わたしが好きでたまらない映画の一つである『ROCKY』の新作と言っていい作品で、主人公は、ロッキーの永遠のライバル兼親友、アポロ・クリードの息子である。その主役であるアポロJr.をJordan君が演じるのだ。どうやら、年老いたロッキーがコーチする展開のようで、もう、予告編だけで傑作の予感を勝手に感じている。ちょっと↓これ見ておいて。ヤバくない?

 この予告の最後の方にある試合のシーン、アポロJrが、あの星条旗パンツ――元々アポロのもので、「3」でロッキーに貸して以降ずっとロッキーが愛用していたあの星条旗パンツ――をはいて戦ってますな。あのさぁ、わたしはもう、それだけで……確実に、泣くに決まってんだろうが! 超必見ですよこれは。

 おっと、またまったく話は脱線したが、ほかのキャストは、まあ、別にどうでもいいかな。InvisibleWomanを演じたのは、本物のお金持ちでおなじみのKate Mara。イマイチタイプじゃないんで、どうでもいいです。妹さんは言わずと知れたRoony Mara。姉妹二人ともよく活躍してますな。なお、お父さんは、NYジャイアンツの副社長で、彼女たち姉妹はNYジャイアンツ創始者の曾孫なんだだそうだ。ちなみに、ものすごく美しい物語なのに、リアルBL映画としておなじみになってしまった『Brokeback Mountain』で、最後に故Heath Ledger演じるイニスのもとに、娘が「わたし、結婚するの」と報告に来るシーンがあるでしょ? あれがKate Maraですな。他にも、Ironman2にも出てるし、いろんな作品で見かける人だ。
 あと可哀想な岩石男The Thingを演じたのはJamie Bell君。わたしが観た中で印象的だった役は、『Jumper』で、主人公とは別の、先輩ジャンパーとして途中から登場する男がいたけど、あの役をやったのが彼で、結構いい芝居ぶりであったことを覚えている。特徴ある顔なので、どっかで見たなと思ったらJumperだった。しかしあの映画、結構面白かったのに、全然興行的にダメだったね。
 えーっと、ほかのキャストは正直良く知らないです。サーセン。あと、今回は本編終了後のMARVEL恒例のチョイ出し映像はなかったです。せっかくFOXなんだから、X-MENにつながるなんかのシーンが来るかと思ったのだが……最後の研究所は、ひょっとしてX-MENに関係アリなのかな? ま、いずれにせよ、トイレが我慢できない人は、エンドクレジットになったらすぐに席を立って大丈夫です。
 はっ!? あれっ!?? そういえば、おなじみのスタン・リーのカメオ出演って、あったかな? あれっ!? やばい、今回は全然気が付かなかった。どっかに出てるのかな!? うかつだよ……オレ!! 気が付かないとはオタの名が廃るわ……!!

 というわけで、なんだかまとまってないが、結論。
 新生『Fantastic Four』は、わたしとしてはまずまず楽しめた。ので、アリです。そして、一日も早く『CREED』が観たい! こりゃあ、『CREED』観るためにアメリカか台湾に行かないとダメかもな……日本でいつ公開されるか今のところ情報なし。なんでだよもう!

↓ 前シリーズは、役者的にパッとしないけど、若き頃のCAPことChris Evansは一見の価値あり。とんだチャラ男ですよw
ファンタスティック・フォー[超能力ユニット] [Blu-ray]
ヨアン・グリフィズ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2013-09-04

ファンタスティック・フォー:銀河の危機 [Blu-ray]
ヨアン・グリフィズ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2013-09-04

 以前のこのBlogの記事で、さんざんDCコミックヒーローの話を書いたが、一方のMARVEL作品についてはまだなにも書いていない。とにかくもう、カッコよくて楽しめればいいから、なんか書くことがないので困っている。ちなみに、どのくらいわたしがMARVELヒーローが好きかというと、2010年の『IRONMAN2』は香港で観たし、同じく『CAPTAIN AMERICA:The First Avenger』は台湾で観た。両方とも日本公開よりも2~3ヶ月ぐらい前の時期で、まあ、その現地公開タイミングにあわせて旅行計画を立てて行ったのだが、2012年の『MARVEL'S THE  AVENGERS』は、この映画を観るためだけに台湾のIMAXシアターに出かけ、2泊で帰ってきた。日本公開よりも3ヶ月前で、早く観たくてもう我慢できん! と思ったからだ。
 現在、MARVEL CINEMATIC UNIVERS(長いので、以下MCUと略します)というシリーズが進行していることは、既に先月の記事でも書いたとおりだが、2008年公開の『IRONMAN』から2012年公開の『MARVEL'S AVENGERS』までをフェイズ1と呼び、2013年公開の『IRONMAN3』から、この夏に公開された『Avengers : Age of Ultron』を経て、今日公開された映画でフェイズ2が締めくくられた。そのフェイズ2のしんがりを務めたヒーローの名は、『ANT-MAN』である。
 
 『ANT-MAN』は、日本語で言えば「蟻男」である。まあ、『IRONMAN』は「鉄男」だし、『CAPTAIN AMERICA』は「アメリカ大尉」である。『AVENGERS』に至っては「復讐者達」だ。これ、香港や台湾ではどんなタイトルかというと、現地で撮影した写真を見れば一発で分かるのでお見せしよう。
ironman2
CapAmerica
Avengers
 こんな感じ。まあ、そのまんまですな。ちなみに、『Avengers』を台湾で見たときは、映画館で「アベンジャーズ」と何度言っても通じず、仕方ないので紙に「復讐者」と書いたら通じた。そんなにわたしの発音はダメだったの? へこむわ……。なお、わたしの経験では、香港は英語が通じるが、台湾では、観光地ではかなり日本語が通じる一方で、都市部では英語が意外と通じない。まあ、台北のメイド喫茶ではめっちゃ日本語通じたけどね。

 そんなことはさておき。「蟻男」こと『ANT-MAN』である。
 タイトル通り、ありんこ並のサイズになれる特殊スーツを着た、小さなヒーローである。わたしはこの映画に対しては、半年以上前から超期待しており、予告編が公開された時はいろんな人に、やっべえ、ANT-MAN超かっけえ! つーかANT-MANスーツ欲しいッ! ということを訴えていたのだが、どうにもわたしの周りは冷たいリアクションであった。Y君は、「蟻、っすかw」とバカにし、A嬢は「弱そうですよね。ぷちっとやられちゃいそうw」と冷笑する始末で、ホンッットにわかってねえな君たち! とわたしも憤死寸前まで行きかけたものである。何がすごいか。ありんこサイズまで小さくなれる、そしてパワーはすごい、というのは、要するに見えなくなるということで、つまりは透明人間と同じようなものだ。いかに最強のThorやIRONMANでも、見えない敵とどう戦う? テクノロジー的にも、これは劇中の台詞にもあるのだが「IRONMANスーツよりもすごい発明」である。
 もちろん、これはMARVEL作品であるので、その小さくなれる技術については、ほぼ説明はない。なのでSFではない。ファンタジーである。でも、それでいいのだ。だって別に、必要ないでしょ、理屈なんて。この姿勢がMARVELの特徴であり、成功の秘密だとわたしは考えているが、詳しい考察はまたいつか、別の記事でやろうと思う。
 ところで、今回の『ANT-MAN』を観るにあたっては、知っておいたほうがいい設定があるので、ある意味ネタばれかもしれないが、事前予習としてここに記すことにする。なお、パンフレットに結構詳しく書いてあるので、ちゃんと知りたい人はパンフを買うといいと思うよ。
 まず、『ANT-MAN』は、原作上は、初代Avengers創設メンバーの一人で、重要なヒーローの一人である。ハンク・ピム博士が開発した特殊スーツを着て戦うのは説明不要だと思うが、実のところ、ハンク・ピム博士こそがANT-MAT本人である。つまり、今回の映画の主人公であるスコット・ラングは、ピム博士にスーツを託された、2代目ANT-MANなのだ。これは、映画の冒頭ですぐに分かることでもあるが、そもそもピム博士がANT-MANスーツを開発したのは1960年代であり、元々はS.H.I.E.L.Dの科学者だったピム博士は、その発明がたとえS.H.I.E.L.Dであっても他人に渡すことは非常に危険であるとして封印していたものだ(これは今回の映画での設定)。だから、映画の冒頭には、S.H.I.E.L.D.創設メンバーである、CAPの永遠の恋人ペギー・カーターと、スターク父ことハワード・スタークも出てくる。しかもちゃんと役者は、『CAP1』でペギーを演じた女優だし、ハワードは、『CAP1』に出てきた若き頃の役者(=ドミニク・クーパー)じゃなくて、『IRONMAN2』の記録フィルムに出てきたおっさんのほうである。そして、その時点で既に、どうやらS.H.I.E.L.D.には現状のMCUの悪役であるハイドラの影がちらついていることも示唆されている。
 非常に短いシーンだが、冒頭の若い頃のピム博士の場面は非常に重要だ。今回ピム博士を演じているのは、あのMichael Douglasである。それが現在シーンでは、おそらく本人の素よりも若干の老けメイクで演じ、この過去シーンでは若く演じているのだ。あれ、CGだよな? わからんけど、パンフレットには、鬘だけつけたというインタビューが載っていたので、メイクだけかなのもしれない。よく分からなかったが、かつての80年代に活躍してた頃そのままの彼を観ることができるので、その点でも要チェックであろう。現在70歳だそうで、ということは、『BLACKRAIN』で大阪の街を高倉健や松田優作と走り回っていたのが26年前だから……あの当時のMichael Douglasは今のわたしとほぼ一緒ということになる。マジか……時の経つのは早いのう……。
 ま、そんなこともどうでもいいが、もうひとつ、『ANT-MAN』には、「Wasp(=スズメバチ)」という相棒がいることも知っておいたほうがいいだろう。同じくピム博士の発明による特殊スーツを着て戦う女性ヒーロー(そういうのをヒロインっていうのか?)で、この映画でもその点は触れられる。なのでこの「Wasp」も覚えておいたほうがいい。おそらくは、今後のMCUにも登場するのはほぼ確実だ。これはネタばれと怒られることを承知で書くが、MARVEL作品でおなじみとなった本編終了後のチョイ出し映像は、今回は2回ある。ので、劇場が明るくなるまで席を立ってはダメだ。両方とも、確実に今後のMCUにつながる重要なネタが提供されている。次のMCU作品は、来年5月公開の『CAPTAIN AMERICA:CIVIL WAR』という作品で、そこからフェイズ3が始まる。お話としては、『Age of Ultron』で分断してしまったCAP派とスターク派の全面対決が予想されているが(でも結局ハイドラという共通の敵と戦うんだろうなと思うけど)、今回の『ANT-MAN』がどっちサイドに付くのか、その点も今回の映画で示唆されている。途中、とあるミッションでANT-MANがMCUのとあるヒーローとちょっとだけ戦うシーンがある。このヒーローのビジュアルがわたしは大好きで、アレは非常にカッコイイ。今回の、ほんのちょっとの戦闘シーンも抜群にカッコ良く、アレ欲しいわマジで……と思うのだが、それはともかく、MCUフェーズ2が今回の『ANT-MAN』で締めくくられているので、MCUにおける今回の作品の位置付けはなにげに重要だと思う。
 
 そいうわけで、『ANT-MAN』はMCUにおいて意外と重要な作品なのだが、単体として観た場合、面白かったのかどうか。ズバリ、面白かった。いろいろな宣伝や事前レビューでは、等身大ヒーローとか、ヒーローとなる動機が「娘のため」という父と娘の物語、だとか言われているけれど、ま、そんな評価はどうでもいい。確かに、今回の映画では、2代目ANT-MANとなるスコット・ラングは「カッコイイパパであるため」にANT-MANになることを了解するのだが、それよりもなにより、彼がANT-MANとなったのは、正義感の強い彼が、義憤の末とはいえ犯罪を犯してしまい、元々頭も良くて運動神経も抜群なのに、前科者となってしまったことで職を得ることができず、困っていたからだ。たぶん、前科者であってもちゃんと雇ってくれるところがあれば、彼はANT-MANにはなっていなかったはずである。劇中でも、「そんなのアベンジャーズの皆さんに任せとけば?」という台詞もある。言ってみれば、「仕事」としてANT-MANになることを承諾した普通の男である。その点が、他のヒーローとは違う。
 もうひとつ、他のヒーローとちょっとだけ違う点がある。なんとANT-MANは、ピム博士の発明した謎システムによって、蟻――本物の昆虫の蟻――と意思疎通ができるのだ。この蟻んこ軍団の活躍も、見ていて非常に楽しい。もちろん、この謎システムもなんとなくしか説明されていない。なんでも、蟻は触覚からお互いの意思疎通電波(?)なるものを発していて、それを捕捉・発信できるシステムらしい。なんじゃそりゃ! と思わず突っ込みたいが、何度も言うけど、それでいいのだ。別に細かい仕組みなんてどうでもいい。蟻と意思疎通ができ、仲間として一緒に戦えるなんて、すごいカッコイイじゃんそれ! と、そういうものでいいのだ。だってこれ、漫画だよ? そこを突っ込んでもしょうがないというか、別に気にならないし。そういうことが許されるのがMARVELヒーローの特徴である。物語の流れとしては、まったく問題なし、である。

 物語上でわたしが気になったのは、やはり敵方の「イエロージャケット」開発に関しての流れだろうか。あそこは、もうちょっと説明というか描写があってもよかった。キーとなる生物の縮小化が、ピム博士でなくても実現してしまっているのは、ちょっと問題がある。あそこは、もうちょっと、「ピム粒子」あるいは「ピム粒子生成法」の争奪戦があっても良かったのではないか。「ピム粒子」は、IRONMANでいうところの「アークリアクター」と同じく、一番のカギであるので、ピム博士以外の人間には作れないものでないといけないと思う。ここが、『Age of Ultron』でのウルトロン、あるいはビジョンの誕生シーンと同様に、なんかよく分からないけどすごいの出来た! のようななふんわり描写しかないのがわたしとしてはやや不満である。あれって、ピム博士の家から盗んで行ったってことなのかな? そんな気もするが良く分からなかった。

 ちなみに、ピム粒子ってなんだ? という方に説明しておくと、そもそも縮小化を実現しているのは、ANT-MANスーツじゃなくて、ハンク・ピム博士が発明した謎の「ピム粒子」によるものである。「ピム粒子」を摂取あるいは投射されることで物体の縮小化が起きるわけで、スーツは、そのピム粒子を充填して逃さないためのものであるし、マスクも、縮小化した状態では酸素分子がデカすぎて摂取できず、また大気中の微粒子が肺に詰まってしまうから、かぶっているものであるそうだ。なんか変なところはリアルなのがまた面白い。あと、今回の映画化では、蟻んこサイズの「その先」の小ささについて、ちょっとしたカギになっているのだが、あそこの説明も、もはやファンタジーで、SF好きなY君はきっといろいろ文句を言うことであろうと思う。でもさ、「それを言っちゃあ、おしめぇよ」ということでご理解いただきたい。


 というわけで、切りがイマイチ良くないが結論。
 『ANT-MAN』は超カッコイイ。バカにしたY君もA嬢も、ちゃんと劇場に行きたまえ。
 そしてわたしは、ANT-MANスーツが欲しい!

 ↓ 今回の映画の前日譚だそうです。そうねえ……わたしが部決するなら3,000部ってとこか……。いや、今はもう市場が変わってもっと売れるのかな……。
アントマン:プレリュード(仮) (ShoPro Books)
ウィル・コロナ・ピルグリム他
小学館集英社プロダクション
2015-08-26

↑このページのトップヘ