このBlogで何度か触れてきたが、わたしが愛する宝塚歌劇団には、轟 悠さんというお方がいらっしゃる。1985年入団の71期生であり、1995年から2002年まで雪組TOPスターを務め、その後、2003年には劇団理事となり、去年理事を退任して特別顧問に就任された、まあ控えめに言ってLEGENDなお方だ。
たぶんわたしが初めて轟さんを生の舞台で観たのは、2014年の『The Lost Glory』という作品で、もう7年前か、当時星組TOPスターだった柚希礼音さん(以下:ちえちゃん)との共演作であった。当時のわたしは、ヅカ歴5年ほどの駆け出しファンであったため、おいおい、なんでちえちゃん主演じゃねえんだよ! とかひどいことを思ったものだが、実際の舞台を見て、わたしはもう、凄くびっくりしたのをよく覚えている。
「こ、この人が轟さんか……! す、すげえ!!」
わたしがなにに一番衝撃を受けたかというと、その「立ち姿」だ。『The Lost Glory』という作品は1920年代のアメリカを舞台とした作品で、要するに「スーツ(とタキシード)」姿が多い物語なわけなんですが、「(わたしのような実際の)男では絶対できない立ち姿」に、わたしはもう、これはやっぱりすげえ、なるほど、これが轟さんか! と、激しくそのすごさに圧倒されたのである。
これはなあ……説明するのが難しいんだけど……男の立ち姿では、どうしても足が開いちゃうというか、轟さんのような「ピシッ!」とした足、が絶対無理なんすよね。あー、言葉では説明できん! とにかく、生で初めて観た轟さんは、わたしに深い印象を植え付けたのでありました。
そして時は流れ……2021年。とうとう、そのLEGEND轟さんが退団を発表されたわけです。淋しいっすねえ……本当にわたしとしては淋しいです。。。なので、最後の主演舞台となる『婆裟羅の玄孫』という作品は、絶対に観たい!! と思っていたものの、宝塚友の会の抽選に外れ、ああ、観ることが出来ないのか……と思っていたところ、わたしのヅカ友のお姉さまたちの中で最も美しく気品あふれるお方が、「あら、じゃあ、チケット1枚、まだ誰も誘ってないから、あなた、いかが?」とお誘い下さったのでした。わたしはもう大歓喜でそのお誘いを受け、昨日、平日の昼の回に池袋へ向かったわけです。
池袋駅前の「芸術劇場」は、わたしは初めてではないんだけど、「プレイハウス」という若干小さめの劇場は初めてでした。小さいと言ってもキャパは834席だそうで、なかなか雰囲気のある内装でいい劇場っすね。
こちらは柱に貼ってあったポスターなんですが、いやあ、なんつうか……やっぱりカッコいいっすねえ! 轟さん主演作とはいえ、星組公演と銘打たれており、去年の暮れの『シラノ・ド・ベルジュラック』も星組若手を引き連れての公演だったので、最後の公演『婆裟羅の玄孫』が星組での上演となったのは、星組イチオシのわたしとしては嬉しかったですね。轟さん主演作だからなのか、理由は若干アレですが、お客さんの年齢層はかなり高め、歴戦のつわものヅカ淑女たちが多かったような気がします。わたしは今年で研12なので、完全にひよっこでした笑
で。物語は、いわゆる江戸人情もの(?)で、とある理由があって、本所の長屋に住む侍と、町人たちの交流が描かれ、悪い奴を退治するという痛快時代劇だ。
そして、随所に感じられる「轟さん、今まで本当にありがとう!」的な雰囲気が、なんか泣けてくるようなお話で、本作は植田紳爾先生による作/演出なんすけど、植田先生は1957年に宝塚歌劇団に就職し、1994年から2004年まで劇団理事長を務められたという、存命の方の中では最強の大御所であり、轟さんへの感謝があふれる作品だったと思います。
というわけで、各キャラと演じたジェンヌメモです。
◆細石(さざれいし)蔵之助こと佐々木高久:町のみんなには「いしさん」と呼ばれる浪人者。ちなみに轟さんは本名から「いしさん」と呼ばれてるわけで、当然この役名はそういうことです。で、設定としては、婆沙羅大名と呼ばれた佐々木道誉の子孫で、わたしは全然知らなかったけど、この佐々木道誉という人は南北朝時代、足利尊氏の部下(?)だったみたいですね。現在月組で上演中の『桜嵐記』と少しつながってますな。で、その「玄孫」たる主人公、高久は、庶子として江戸屋敷生まれの江戸育ち、で13歳の時に庶子だということで廃嫡されて細石蔵之助と名乗り、失意の日々を送る、けど、江戸庶民たちと楽しく暮らしてた、みたいな設定になってます。演じたのはもちろん「いしさん」こと轟さん。寺子屋の先生として子供たちに論語を教え、その親たちからも慕われ、ラスト、佐々木家の家督を継ぐべく江戸を発つシーンでは、教えを受けたみんなが「いしさん、ありがとう! 忘れないよ!!」的にお見送りするエンディングは最高に泣けたっす。。。ほんとありがとうだよね。最後の教えとしての最後の舞台を共にすることができた星組のみんな、君たちホントに幸運だよ。いしさんの教えを、これからも忘れずに、そして今後も君たちの後輩たちに教え、伝えていってください……! わたしも、轟悠という最強のジェンヌのことは絶対忘れません! きっと、数十年後のジジイになった時、わたしは「昔、轟悠というそれはそれは立派なジェンヌがおってのう……わしはその退団公演も生で観たのじゃ……」とか語ることになると思います。
◆小久保彦左:佐々木家家臣で、ずっと高久のことを見守ってきた、いわゆる「じいや」。演じたのは専科の汝鳥 伶さん。1971年入団の57期だって。すごいなあ……。年齢のことは野暮なので書きませんが、Wikiに書いてある通り、「登場するだけで舞台が引き締まる」ウルトラ超ベテランすよ。轟さんの退団を誰よりも淋しく思ってらっしゃるかもしれないすね……今回は、とにかく長いセリフが多かったけど、当然、一回もかむことなく、素晴らしいお芝居でした!
◆お仲&お鈴:姉妹。彦左が高久の身の回りの面倒をお願いしていたお女中さんがお仲、そしてその妹で、江戸市中で焼きイモ屋をやってる元気娘がお鈴。お仲を演じたのが、ロミジュリのジュリエットのお母さんを先日演じた夢妃杏瑠さん。93期ということで、今やすっかりベテランですね。素顔は超かわいいお方です。そしてお鈴を演じたのは音波みのりさん(以下はるこさん)。91期なのでさらにベテランだけど、はるこさんはいつ見てもかわいいっすねえ! ヒロイン経験が多いけど、轟さん最後の作品でヒロインを演じられて、なんかわたしはとてもうれしいす。ベテランだけど全く色あせないかわいさは、下級生にない独特の味ですよ。最高だと思います!
◆1幕では阿部四郎五郎/2幕では西川頼母:1幕の悪者、2幕の実直侍を演じたのは98期の天華えまくん(以下:ぴーすけ)。ちょっと役柄的にはあまりがっつり出演できなくて残念だったね。でも、何気にいろいろな場面で町人としても出てたよね。ぴーすけくんは轟さんと共演するのは今回が初めてかな? いっぱい学びがあったことでしょう。マジでぴーすけくんには今後一層頑張ってほしいと思うす。応援してるよ!
◆権六:町のかわら版屋であり、情報屋として高久の命に従う男。演じたのは100期の極美慎くん。きわみくんは『シラノ』にも出ていたから、轟さんとは2回目か。今回は歌もソロがあって、かなり上達しているようにお見受けしました。とても期待してますので、ビジュアルだけじゃないぞ、ってことろを今後も見せてください! 歌えるようになったら、きわみくんはもうTOP候補一番手だよね。マジで期待してます!
◆麗々&真々:長崎から親の仇を追って江戸にやってきた清国人姉弟。麗々を演じたのは『シラノ』でヒロインのロクサーヌを演じた99期の小桜ほのかちゃん、そして真々を演じたのが、105期の稀惺かずとくん! ついに! ついに稀惺くんに台詞付きの役が来た!!! おまけに一瞬ソロ曲もあって、歌もイケそうな予感でわたしはちょっと興奮しましたよ! 稀惺くんが歌えるようなら、今後抜擢もありそうすね! そりゃあまあすごいプレッシャーがあると思うけれど、君が選んだ道なんだから、小林一三翁のリアル玄孫として、その名に恥じない芸を見せてくれることを期待します!
◆そのほか江戸の人々:まずやっぱりわたしとしては、一番応援している星組TOPスター礼真琴さんと同期であり、礼さん主席に続き次席、2番としてずっと礼さんのそばで支えている、ひろ香祐くん(以下ひーろー)に目が行きますね。今回は長屋に住む魚屋の旦那として、やっぱり細かい演技とか、とっても上手い人だと思うす。今回のような別箱公演は、普段は台詞の少ない役、あるいは台詞のない役、に付くみんなが、生き生きとしているのが観られるので、とてもイイっすね。ほかにも、これまた95期同期の紫りらちゃんとか、若手では魚屋の息子を演じた紘希柚葉くんとか、皆とても良かったと思います。みんなが、轟さんからきっと何かを学んだと思うので、それを大切に、そして轟さんと共演してともに舞台を作ったことを誇りとして、今後も頑張ってほしいと強く思いました。
それでは最後はいつもの「今回のイケ台詞」をご紹介して終わりにしたいと思います。
※「イケ台詞」=わたしが、かーっ! カッコええ!と感動した台詞のこと
「この道の先に、わたしはいる。わたしにつながっている、会いたければ会えるさ」
うろ覚えなので、正確にはちょっと違うと思いますが、今回はやっぱり、最後にいしさんがみんなに伝えるこのセリフを選びました。今回は、テーマソングもねえ、グッとくるんすよ……轟け、轟け、我が心、この命、燃やし尽くすまで! もちろん作詞は植田先生です。いや、なんつうか、ホント、宝塚歌劇は最高っすね!!
というわけで、結論。
ついに……宝塚歌劇団の至宝とも言うべき轟悠さんが退団する時が近づいてきております。。。そしてその最後の主演舞台『婆裟羅の玄孫』は、植田先生と共演者全員による轟さんへの感謝と愛の詰まった最高の作品でありました。なんか、この主人公で小説化してほしいっすね。しかし本当に轟さんをもう舞台上で観られないのがとても淋しいです。退団後はどうされるのかしら……まあ、わたしが心配することではないと思うので、きっとまた、どこかで出会えるさ! と思うことにします。本当にお疲れ様でした。轟さんは間違いなく、宝塚歌劇団107年の歴史に残る、素晴らしいスターでありました。忘れません! そして、ついに役のついた稀惺かずとくんの今後に、期待が膨らみますなあ! もちろん極美くんたちも、負けてられないぜ!? これからもわたくし、星組イチオシとして応援仕りたく存じます! 以上。
↓ こういう本が出てるんすね。すげえ興味あるわ。
たぶんわたしが初めて轟さんを生の舞台で観たのは、2014年の『The Lost Glory』という作品で、もう7年前か、当時星組TOPスターだった柚希礼音さん(以下:ちえちゃん)との共演作であった。当時のわたしは、ヅカ歴5年ほどの駆け出しファンであったため、おいおい、なんでちえちゃん主演じゃねえんだよ! とかひどいことを思ったものだが、実際の舞台を見て、わたしはもう、凄くびっくりしたのをよく覚えている。
「こ、この人が轟さんか……! す、すげえ!!」
わたしがなにに一番衝撃を受けたかというと、その「立ち姿」だ。『The Lost Glory』という作品は1920年代のアメリカを舞台とした作品で、要するに「スーツ(とタキシード)」姿が多い物語なわけなんですが、「(わたしのような実際の)男では絶対できない立ち姿」に、わたしはもう、これはやっぱりすげえ、なるほど、これが轟さんか! と、激しくそのすごさに圧倒されたのである。
これはなあ……説明するのが難しいんだけど……男の立ち姿では、どうしても足が開いちゃうというか、轟さんのような「ピシッ!」とした足、が絶対無理なんすよね。あー、言葉では説明できん! とにかく、生で初めて観た轟さんは、わたしに深い印象を植え付けたのでありました。
そして時は流れ……2021年。とうとう、そのLEGEND轟さんが退団を発表されたわけです。淋しいっすねえ……本当にわたしとしては淋しいです。。。なので、最後の主演舞台となる『婆裟羅の玄孫』という作品は、絶対に観たい!! と思っていたものの、宝塚友の会の抽選に外れ、ああ、観ることが出来ないのか……と思っていたところ、わたしのヅカ友のお姉さまたちの中で最も美しく気品あふれるお方が、「あら、じゃあ、チケット1枚、まだ誰も誘ってないから、あなた、いかが?」とお誘い下さったのでした。わたしはもう大歓喜でそのお誘いを受け、昨日、平日の昼の回に池袋へ向かったわけです。
池袋駅前の「芸術劇場」は、わたしは初めてではないんだけど、「プレイハウス」という若干小さめの劇場は初めてでした。小さいと言ってもキャパは834席だそうで、なかなか雰囲気のある内装でいい劇場っすね。
こちらは柱に貼ってあったポスターなんですが、いやあ、なんつうか……やっぱりカッコいいっすねえ! 轟さん主演作とはいえ、星組公演と銘打たれており、去年の暮れの『シラノ・ド・ベルジュラック』も星組若手を引き連れての公演だったので、最後の公演『婆裟羅の玄孫』が星組での上演となったのは、星組イチオシのわたしとしては嬉しかったですね。轟さん主演作だからなのか、理由は若干アレですが、お客さんの年齢層はかなり高め、歴戦のつわものヅカ淑女たちが多かったような気がします。わたしは今年で研12なので、完全にひよっこでした笑
で。物語は、いわゆる江戸人情もの(?)で、とある理由があって、本所の長屋に住む侍と、町人たちの交流が描かれ、悪い奴を退治するという痛快時代劇だ。
そして、随所に感じられる「轟さん、今まで本当にありがとう!」的な雰囲気が、なんか泣けてくるようなお話で、本作は植田紳爾先生による作/演出なんすけど、植田先生は1957年に宝塚歌劇団に就職し、1994年から2004年まで劇団理事長を務められたという、存命の方の中では最強の大御所であり、轟さんへの感謝があふれる作品だったと思います。
というわけで、各キャラと演じたジェンヌメモです。
◆細石(さざれいし)蔵之助こと佐々木高久:町のみんなには「いしさん」と呼ばれる浪人者。ちなみに轟さんは本名から「いしさん」と呼ばれてるわけで、当然この役名はそういうことです。で、設定としては、婆沙羅大名と呼ばれた佐々木道誉の子孫で、わたしは全然知らなかったけど、この佐々木道誉という人は南北朝時代、足利尊氏の部下(?)だったみたいですね。現在月組で上演中の『桜嵐記』と少しつながってますな。で、その「玄孫」たる主人公、高久は、庶子として江戸屋敷生まれの江戸育ち、で13歳の時に庶子だということで廃嫡されて細石蔵之助と名乗り、失意の日々を送る、けど、江戸庶民たちと楽しく暮らしてた、みたいな設定になってます。演じたのはもちろん「いしさん」こと轟さん。寺子屋の先生として子供たちに論語を教え、その親たちからも慕われ、ラスト、佐々木家の家督を継ぐべく江戸を発つシーンでは、教えを受けたみんなが「いしさん、ありがとう! 忘れないよ!!」的にお見送りするエンディングは最高に泣けたっす。。。ほんとありがとうだよね。最後の教えとしての最後の舞台を共にすることができた星組のみんな、君たちホントに幸運だよ。いしさんの教えを、これからも忘れずに、そして今後も君たちの後輩たちに教え、伝えていってください……! わたしも、轟悠という最強のジェンヌのことは絶対忘れません! きっと、数十年後のジジイになった時、わたしは「昔、轟悠というそれはそれは立派なジェンヌがおってのう……わしはその退団公演も生で観たのじゃ……」とか語ることになると思います。
◆小久保彦左:佐々木家家臣で、ずっと高久のことを見守ってきた、いわゆる「じいや」。演じたのは専科の汝鳥 伶さん。1971年入団の57期だって。すごいなあ……。年齢のことは野暮なので書きませんが、Wikiに書いてある通り、「登場するだけで舞台が引き締まる」ウルトラ超ベテランすよ。轟さんの退団を誰よりも淋しく思ってらっしゃるかもしれないすね……今回は、とにかく長いセリフが多かったけど、当然、一回もかむことなく、素晴らしいお芝居でした!
◆お仲&お鈴:姉妹。彦左が高久の身の回りの面倒をお願いしていたお女中さんがお仲、そしてその妹で、江戸市中で焼きイモ屋をやってる元気娘がお鈴。お仲を演じたのが、ロミジュリのジュリエットのお母さんを先日演じた夢妃杏瑠さん。93期ということで、今やすっかりベテランですね。素顔は超かわいいお方です。そしてお鈴を演じたのは音波みのりさん(以下はるこさん)。91期なのでさらにベテランだけど、はるこさんはいつ見てもかわいいっすねえ! ヒロイン経験が多いけど、轟さん最後の作品でヒロインを演じられて、なんかわたしはとてもうれしいす。ベテランだけど全く色あせないかわいさは、下級生にない独特の味ですよ。最高だと思います!
◆1幕では阿部四郎五郎/2幕では西川頼母:1幕の悪者、2幕の実直侍を演じたのは98期の天華えまくん(以下:ぴーすけ)。ちょっと役柄的にはあまりがっつり出演できなくて残念だったね。でも、何気にいろいろな場面で町人としても出てたよね。ぴーすけくんは轟さんと共演するのは今回が初めてかな? いっぱい学びがあったことでしょう。マジでぴーすけくんには今後一層頑張ってほしいと思うす。応援してるよ!
◆権六:町のかわら版屋であり、情報屋として高久の命に従う男。演じたのは100期の極美慎くん。きわみくんは『シラノ』にも出ていたから、轟さんとは2回目か。今回は歌もソロがあって、かなり上達しているようにお見受けしました。とても期待してますので、ビジュアルだけじゃないぞ、ってことろを今後も見せてください! 歌えるようになったら、きわみくんはもうTOP候補一番手だよね。マジで期待してます!
◆麗々&真々:長崎から親の仇を追って江戸にやってきた清国人姉弟。麗々を演じたのは『シラノ』でヒロインのロクサーヌを演じた99期の小桜ほのかちゃん、そして真々を演じたのが、105期の稀惺かずとくん! ついに! ついに稀惺くんに台詞付きの役が来た!!! おまけに一瞬ソロ曲もあって、歌もイケそうな予感でわたしはちょっと興奮しましたよ! 稀惺くんが歌えるようなら、今後抜擢もありそうすね! そりゃあまあすごいプレッシャーがあると思うけれど、君が選んだ道なんだから、小林一三翁のリアル玄孫として、その名に恥じない芸を見せてくれることを期待します!
◆そのほか江戸の人々:まずやっぱりわたしとしては、一番応援している星組TOPスター礼真琴さんと同期であり、礼さん主席に続き次席、2番としてずっと礼さんのそばで支えている、ひろ香祐くん(以下ひーろー)に目が行きますね。今回は長屋に住む魚屋の旦那として、やっぱり細かい演技とか、とっても上手い人だと思うす。今回のような別箱公演は、普段は台詞の少ない役、あるいは台詞のない役、に付くみんなが、生き生きとしているのが観られるので、とてもイイっすね。ほかにも、これまた95期同期の紫りらちゃんとか、若手では魚屋の息子を演じた紘希柚葉くんとか、皆とても良かったと思います。みんなが、轟さんからきっと何かを学んだと思うので、それを大切に、そして轟さんと共演してともに舞台を作ったことを誇りとして、今後も頑張ってほしいと強く思いました。
それでは最後はいつもの「今回のイケ台詞」をご紹介して終わりにしたいと思います。
※「イケ台詞」=わたしが、かーっ! カッコええ!と感動した台詞のこと
「この道の先に、わたしはいる。わたしにつながっている、会いたければ会えるさ」
うろ覚えなので、正確にはちょっと違うと思いますが、今回はやっぱり、最後にいしさんがみんなに伝えるこのセリフを選びました。今回は、テーマソングもねえ、グッとくるんすよ……轟け、轟け、我が心、この命、燃やし尽くすまで! もちろん作詞は植田先生です。いや、なんつうか、ホント、宝塚歌劇は最高っすね!!
というわけで、結論。
ついに……宝塚歌劇団の至宝とも言うべき轟悠さんが退団する時が近づいてきております。。。そしてその最後の主演舞台『婆裟羅の玄孫』は、植田先生と共演者全員による轟さんへの感謝と愛の詰まった最高の作品でありました。なんか、この主人公で小説化してほしいっすね。しかし本当に轟さんをもう舞台上で観られないのがとても淋しいです。退団後はどうされるのかしら……まあ、わたしが心配することではないと思うので、きっとまた、どこかで出会えるさ! と思うことにします。本当にお疲れ様でした。轟さんは間違いなく、宝塚歌劇団107年の歴史に残る、素晴らしいスターでありました。忘れません! そして、ついに役のついた稀惺かずとくんの今後に、期待が膨らみますなあ! もちろん極美くんたちも、負けてられないぜ!? これからもわたくし、星組イチオシとして応援仕りたく存じます! 以上。
↓ こういう本が出てるんすね。すげえ興味あるわ。