タグ:華優希

 というわけで、もう6月となり、どうやら今年もあっという間に過ぎ去って行ってしまうような気がするが、現在、日比谷の東京宝塚劇場では花組公演『アウグストゥス-尊厳ある者-/Cool Beast!!』が絶賛上演中であります。
 今回の公演は、新たなる花組TOPスター、柚香光さんのTOP就任2作目の大劇場公演であり、同時に、現・花組TOP娘役の華 優希さんの退団公演でもある。華ちゃんはわずか3作での退団となったわけだが、わたしとしては非常に残念に思うものの……既に宝塚大劇場でのサヨナラショーをスカステで鑑賞させていただいた身としては、その最後の渾身の演技を目に焼き付けるべく、東京に来てくれるのを待ち望んでおりました。
 今回も、いつも通り宝塚友の会の抽選申込で普通にチケットは買えたのだが、今回友会のチケット神がわたしにあてがってくれたのは、かなり上手側の端っこに近い席、だけど、4列目ということで、オペラグラスなしでも隅々の生徒たちの顔が分かる、大変良い席でありました。ここんところ、友会のチケット神はわたしにとても良い席を与えてくださり、感謝の念を西に向かって祈りたいと存じます。なお、昨日は来月の東京の月組公演のチケット抽選結果のメールが届いていて、月組も無事に1枚ゲットできましたが、びっくりしたことに、ほぼ、今回の花組のチケットと同じというか近い席で、5列目だったかな、またしても上手側のほぼ端っこ、でありました。
 端っこだと、やっぱり若干見づらくはある、のは間違いないけれど、上手の花道がもう目の前なので、突然現れるスターのド迫力に大興奮できるという特典もあって、わたしとしては全くもって文句なく、アリ、であります。
花組01
 東京宝塚劇場のこの写真スポットも、開場と同時ぐらいに入れば全然ガラガラ。写真撮り放題っすね。わたしはいつもここで写真を撮ることはないけれど、ひっさしぶりに撮影してみました。ら、斜めってるじゃん……オレのド下手くそ。。。
 で。今回のお話は、なんと初代ローマ帝国皇帝、アウグストゥスでお馴染みのガイウス・オクタヴィウスの若き頃から皇帝となるまで、という歴史ロマンあふれる(?)お話でありました。そして物語はかのカエサル(=英語のジュリアス・シーザー)がエジプトからローマへ帰還するところから始まる。なのでもちろん、クレオパトラ7世は出てくるし、ブルートゥス(=「ブルータス、お前もか」のあの人)も当然出てくる。さらに、後の反乱を起こすマルクス・アントニウスも出てくる。
 何が言いたいかというと、相当壮大かつ複雑な話を90分にまとめているので、かなりはしょっているというか駆け足展開だったかもしれない。ただし、観ていれば別に混乱することもなく話は理解できると思うので、問題はなかろうと思う。
 問題は、わたしが今回最も注目していた、華ちゃんの役柄と演技ぶりだ。なんと、華ちゃんが演じたのは、ポンペイアである。わたし、観る前の予習として、華ちゃんの役がポンペイアと知って、凄いびっくりしました。わたしの知識では、ポンペイアはカエサルの何番目かの奥さんだったんじゃね? と思って、調べたところ、たしかに2番目の妻であり、カエサルの前世代の政治家で政敵、のルキウス・コルネリウスの孫?かなんかである。これはまた、すげえ役だなあ、とか思っていたけれど、結局今回のお話の中では、そういった歴史的背景はどうやらナシにしたのか、それとも単に名前が同じだけなのか、よくわからなかったけれど、カエサルの政敵であるポンペイウスの娘で、「カエサルに父を殺され、憎しみに身を焦がす女性」という感じにアレンジされていました。まあ、別に全然アリです。
 で、わたしが一番、なるほど、これは興味深いと思ったのは、今回のテーマ?となるのは、「憎しみ」の克服に重点がおかれていた点であります。何度もこのBlogで書いている通り、わたしが一番興味があるテーマですよ。果たして、人類は「憎しみの連鎖」を断ち切ることができるんだろうか? ということに、とても興味があるっすね、わたしは。このテーマは、ある意味『ロミオとジュリエット』にも共通していて、たいていの物語においては、その解決策として「誰かがグッと我慢する」ことで、憎しみの連鎖をそこで終わらせる、みたいなことが提示される場合が多いと思う。要するに、誰かがつらい気持ちを引き受けて、憎しみを連鎖させないという、ある種の力業なので、言葉を変えるなら、「誰かが犠牲になる」ことで、やっと、人間の憎しみは(一応)そこで止まって、後に残らないみたいなわけだ。
 そして、まさしく今回の物語では、華ちゃん演じるポンペイアが、その犠牲となる。その身を憎しみに燃やしながらも、(一応?)主人公の優しいハートに触れて、グッッとこらえて犠牲になるわけだけど……とにかく、華ちゃんの演技は、今回ナンバーワンに素晴らしかったとわたしはもう大絶賛したい。素晴らしかったですねえ!! 普段の華ちゃんは、スカステの番組などを見る限り、ぽわーーんとした、非常に控えめなおっとりさんというイメージをわたしは持っていたけれど、今回の演技は、まさしく炎のような怒りを見せたり、激しい系のキャラであったし、一方ではその怒りを封じ込めるために犠牲となる精神も持っていて、とっても素晴らしかった。出番が少ないのがなあ……もったいなかったよ。ラスト、神殿での正体が判明するシーン、わたしはまったく気づかず、えっ!そ、そうだったの!? と驚かされたっすね。アレは誰も見抜けなかったと思うな。お見事でした。
 というわけで、あとはもう、主なキャラと、気になったジェンヌを説明して終わりにします。
 ◆オクタヴィウス:のちの皇帝アウグストゥスなわけですが、まあとにかく、演じた柚香光さんはイケメンですよ。衣装もすっごく良かったっすねえ!! カッコ良かったですなあ! このblogで何度も書いている通り、やっぱりゆずかれー君は演技の人ですよ。大変素晴らしかった。ショー、Cool Beastもゆずかれー君の持ち味満載で良かったすねえ。まあ、なんて手足が細くて長くて美しいことよ! 一瞬登場する女装も実に美の化身でしたなあ。ゆずかれーくんのこれからにますます期待すね。
 ◆ポンペイア:もう散々書いたから省略。華ちゃんはマジでTOP娘として、明らかに周りとは違う強い輝きを放つ、素晴らしいお方ですな。退団後の活躍をとても期待します。華ちゃんに幸あれと祈りたいと存じます。笑顔も、怒った顔も、しょんぼりした顔も、とにかく表情豊かな素晴らしい女優ですよ。
 ◆オクタヴィア:オクタヴィウスのお姉ちゃんで、アントニウスの婚約者。演じたのは、わたしが花組でイチオシの音くりすちゃん。芝居は抜群だし、とにかく、くりすちゃんは歌、歌唱力でしょうな。今回もソロ曲があったすね。さらにショーの方では、わたしが最強ボイスと思っている専科の美穂圭子さんと歌うパートがあって、いつも美穂さんの歌声は、もう声量からしてマイクのセッティングが間違ってんじゃね!? と思うぐらいのド迫力なんだけど、くりすちゃんの歌声は美穂さんに全く引けを取らないレベルだってことが今回よくわかったす。くりすちゃんのこれからにも、期待したいし、応援したいっすな。
 ◆アグリッパ&マエケナス&ブルートゥス:アグリッパが武術担当、そしてマエケナスが頭脳担当のオクタヴィウスの友人で、ブルートゥスは歴史的に有名なブルータス。3人とも、若干見せ場は少ないんだけど、演じた水美舞斗さん、聖乃あすかくん、永遠輝せあくんの三人はさすが、花組を支える重要人物っすね。つうかですね、次の花組2番手は誰になるんすか? 普通に考えて、この3人のうちの誰かだと思うんすけど、どうしても同期じゃダメなんすか? わたしとしてはマイティーが2番手羽を背負って階段降りてきたら、泣くと思うんすけど、ダメなんでしょうか。。。やっぱりひとこなんすかねえ。。。わたし的にはやっぱりマイティーが一番技能的に上だと思うんだけどなあ。。。
 ◆クレオパトラ7世:もう説明不要ですな。そして今回演じたのが、専科の凪七瑠海さんなわけですが、カチャさんはもう、さすがにその歌も演技も素晴らしいのは言うまでもないけれど、久しぶりの女装もやはり大変結構なお点前でした。顔ちっちゃいんすよね。エジプトファッションもバッチリ決まってたし、ショーの方でも何気に出番も多く、見事だったす。しかし今回の公演は専科から美穂さん、カチャさん、それからカエサルを演じた夏美ようさんと3人の強力な助っ人が出演してくれたわけなんすけど、いっそ、カエサルとクレオパトラの2役は、マイティーかあすかくんかひとこに振っても良かったんじゃね? とかテキトーに思いました。特にクレオパトラは、マイティーでもあすかくんでも良かったんじゃねえかなあ。。。ひとこくんはNICE WORKで女装したばかりだからダメかなあ。マイティーがクレオパトラを演じたら相当似合ってたような気がするっすね。ちょっとマッチョ過ぎかな笑
 ◆アントニウス:野望に燃える男で、クレオパトラをも惚れさせちゃう色男。演じたのは今回が退団公演となる瀬戸かずやさん。あきら兄さんもこれで見納めかと思うと寂しいすね。。。ショーの方でも大活躍で、あきら兄さんのカッコ良さは忘れないぜ!
 とまあ、こんなところかな。あと、ポンペイアの下女(奴隷)のレオノラがすっごい良かったすね!! 誰が演じてるんだろう? と一瞬分からなかったんだけど、プログラムによると93期で今回で退団されてしまう美花梨乃さんですな。いやあ、素晴らしい演技で華ちゃんを支えてくれましたねえ! 出番は少なかったけれど、非常に心に残ったす。今回は退団される方が多いけれど、みなさんショーの方で見せ場があって、とても良かったと思うす。皆さんが退団されても、幸多からんことを心からお祈り申し上げます!
 最後に、ショーのオープニングタイトルの写真を貼り付けておきます。
花組02
 さて、とりあえず以上かな。そして最後はいつもの「今回のイケ台詞」をご紹介して終わりにしたいと思います。
 ※「イケ台詞」=わたしが、かーっ! カッコええ!と感動した台詞のこと
 「憎しみは終わらない。この世界に人が生きている限り。でもだからこそ、人は祈りをささげる。オクタヴィウス、あなたは生きて。そして叶えて。まるで夢のようにはかない、わたしたちの祈りを」
 今回はやっぱり、華ちゃんのラストのセリフを選びました。華ちゃん、君は本当に素晴らしい娘役だったよ。本当にお疲れ様でした! またどこかで必ず会いに行くよ!

 というわけで、結論。
 いよいよ東京へ来てくれた花組公演『アウグストゥス-尊厳ある者-/Cool Beast!!』をさっそく観てきたわたしであります。お話も面白かったし、ショーもキラキラで大変楽しめました。まあ、最高だったすね。控えめに言って。とにかく、華優希ちゃんが素晴らしいすよ! もちろんTOPスター柚香光さんも最高だし、もう文句は何一つございません。ホント、まったく楽しいことのない、つまらない毎日を過ごすわたしとしては、宝塚歌劇の劇場にいる3時間だけは、特別っつうか、すべて忘れて楽しませてくれますなあ。都内は緊急事態宣言中なわけですが、オレのハートも緊急事態中だっつうの。せめてオレから宝塚を奪わないでくれ……!と願わずにはいられないっすわ。ただ、もうしつこいぐらい、お連れ様との会話もご遠慮くださいって案内してるのに、結構おしゃべりに興じる淑女の皆さんも多かったすね。もちろん大半はもう、マジで一言も口を利くことはないんすけど、それ故に目立つっつうか。。。まあ、しゃべりたい気持ちはわかるっすけど、劇場の中だけは我慢しておくれ。。。そこんとこ、よろしくお願い申し上げます。以上。

↓こういうの、欲しいすね。勉強し直したい。。。
ローマ帝国大図鑑
ナイジェル・ロジャーズ
ガイアブックス
2013-12-15


 

 やっぱり劇場は最高ですなあ……。
 先週、わたしは新幹線をカッ飛ばして兵庫県宝塚市の「宝塚大劇場」へ日帰り遠征してきたわけだが、本日は東京日比谷の「東京宝塚劇場」へ行ってきた。もちろん、現在絶賛公演中の花組公演『はいからさんが通る』を鑑賞するためであります。
haikara
 今回のわたしの席は結構前だったけど上手側のはじっこでありました。でも全く鑑賞の妨げはなく、大変観やすかったと思う。しかしアレっすね、先週の大劇場は、かなり座席でおしゃべりに興じる淑女の皆さんが多かったけれど、今日の東京は全く静かでありました。いや、別におしゃべりしてもいいと思うけど、大劇と東宝はやっぱりずいぶん違うな、とは感じたっす。
 というわけで、本公演は新・花組TOPスター柚香光さん(以下:ゆずかれー)の大劇場お披露目公演なわけで、本来の予定は5月だったかな、5カ月遅れの東京お披露目であります。しかし実はこの『はいからさんが通る』という演目は、ゆずかれー君は2017年に梅田ドラマシティと日本青年館で演じており、たぶん珍しいと思うけれど、いわゆる「再演」がお披露目演目に選ばれたわけで、それってどうなの?的な思いは、若干わたしの中にあった。とはいえ、2017年版は公演を観に行ったわけではなく、スカイ・ステージの放送で観ただけだったし、確かに面白く、なんといってもゆずかれー君の「伊集院少尉」はそのビジュアルからして最高であり、実際、まったく文句はないけれど……まあ、「またやるんだ?」的な思いがあったのは事実であります。
 なので、わたしとしては、今回の『はいからさん』に関しては、このところわたしが猛烈に激推ししている音くり寿さん(おと くりす。以下:くりす)と、この公演の後に雪組へと組替えとなって雪組のTOP娘役就任が発表されている朝月希和さんをじっくり見つめよう、とか考えていたのである。
 しかし、だ。サーセン! オレが間違ってました!!
 やっぱり、3年の歳月は、確実に人を成長させますなあ! 主役のゆずかれー君、そしてヒロインの華優希ちゃんともに、2017年からさらにレベルアップしているのは間違いないすね。マジ最高でした!

 というわけで。『はいからさんが通る』といえば、もう様々なメディアに展開された有名作品で、なんと1979年にはテレビドラマとして宝塚歌劇の生徒が出演したものが放送されてたそうだが、わたしは原作漫画は読んでいないし、アニメも観ていない。若干変化球だけど、わたしの年代だと、1987年12月に公開された南野陽子さん主演の実写映画版でお馴染みなのであります。その映画で伊集院忍少尉を演じたのは、ローマ人でお馴染みの阿部寛氏ですよ。懐かしいですなあ。
 まあ、そんなことはともかく。上記の動画の通り、宝塚版『はいからさん』は、現在の宝塚歌劇が誇るイケメン、ゆずかれー君がおっそろしくカッコ良く伊集院忍少尉を演じているわけです。男のわたしから見ても、スーパー超イケメンであり、完璧なる伊集院少尉でありました。素晴らしいじゃあないですか。わたしは、ゆずかれー君に関しては、歌がなあ……とか思っているけれど、やはり、わたしの評価としては、ゆずかれー君の最大の強みは、繊細かつ心情あふれた演技=芝居そのものであり、今回の、いろいろとつらい目に遭う伊集院少尉の苦悩だったり、そんな伊集院少尉の心の癒しである紅緒にむける微笑みだったり、もう、パーフェクト! に表現されていたように思います。やっぱり、ゆずかれー君が芝居の人だというわたしの評価は揺るがないす。そしてやっぱり、とにかくスタイルがいいので、ダンスが素晴らしく優美であるのも間違いないでしょうな。確実に、TOPスターとして真ん中で踊る技量を備えているのも間違いないす。フィナーレの、純白衣装でのデュエットダンスは、ホント美しかったですなあ! おそらく、宝塚歌劇を観たことがない淑女が、今回の『はいからさん』を観たら、一発でゆずかれー君の虜となり、ズカファンまっしぐらになることとと思います。3年前と比較しても、確実に成長し、実に美しくカッコ良かったです。
 そしてヒロイン、花村紅緒を、前述の通り花組TOP娘役の華 優希さんが演じているわけですが、物語の主人公は、明確にこの紅緒なわけで、華ちゃんのウルトラ超熱演ぶりは、本当に素晴らしかったです。3年前との比較で言えば、わたしには華ちゃんの方が、より一層その成長を感じだっすね。ちょっと前までの華ちゃんと比べても、ずっと成長したようにも思います。つうかもう、今回の熱演は、本作をもって華ちゃんの代表作と言って差し支えないすね。それほど、華ちゃん演じる紅緒は、完璧なる「はいからさん」でありました。怒る紅緒、酔っぱらう紅緒、歌って踊る紅緒、そして、決意に満ちた表情の紅緒。どれも素晴らしく魅力的でありました。あえて言うなら、現在の宝塚歌劇団娘役の中でも、華ちゃん以外にはできなかった、素晴らしい「はいからさん」でした。お見事だったと存じます! そういや、草履が脱げちゃったのも、実に「はいからさん」っぽくて、とても可愛かったね。美穂圭子さんにそっと持ってきてもらって、ゆずかれー君のアドリブで大ウケだったから、結果オーライですw
 で。あとは、各キャラとキャストごとに短くまとめようと思います。
 ◆音くり寿ちゃん as 北小路環:何かとアクティブなお嬢様、環を演じたのは、100期生の音くり寿ちゃんです。わたしはそもそも星組イチオシなので、実は花組の若手はあまり詳しくないんすけど、ちょっと前に、スカイ・ステージで放送されていた、「La Belle Voix~娘役の美しき歌声」って番組がありまして、全5回で、各組の「歌自慢」な若手娘役が3人出演して、歌ってくれる番組だったんですが、わたし、実はこの番組の花組の回で、初めて音くり寿ちゃんを明確に知りました。いやあ、とにかく美声。すっごくイイ!! とあの番組以来、もう大ファンですよ。あの番組で歌っていた「タカラジェンヌに栄光あれ」がもう何度でも聞きたくなるぐらい素晴らしくて、マジ度肝を抜かれたんですが、そのくり寿ちゃんが今回、環の役が付いたと知って、わたしはもう、超うれしかったす。そしてくり寿ちゃん演じる環は最高でしたなあ! 歌も演技もダンスも、超イイ!! 3年前の環は、もう退団してしまったしろきみちゃんで素晴らしかったけれど、まあとにかく、今回のくり寿ちゃんも全く引けを取らない素晴らしさでした。エトワールも担当していて、その美声にしびれまくったす。現在の娘役さんたちは、意外と背の高い方が多いですが、くり寿ちゃんは結構ちびっ子ですね。だがそれがいい!! 今後も激プッシュしていきたい所存であります! 最高でした!
 ◆朝月希和さん as 花乃屋吉次:亡き夫が伊集院少尉の元部下であり、柳橋の芸者として生きる凛とした女性。そんな吉次姐さんを今回演じたのが、前述の通りこのあとで雪組TOP娘役に就任することが発表されている朝月希和さん。恥ずかしながらわたしは今まで朝月さんのことをほとんどよく知らなかったんですが、非常に美人ですなあ。96期生だったとは全然知らなかったす。これで96期生4人目のTOP娘役の誕生すね。今回、あまり歌が聴けなかったけれど、ラストの短いショー的部分ではすごい存在感あるダンスぶりで、目に付いたすね。まあ、花組(8年間)→雪組(2年間)→花組(数カ月)→雪組と組替えすることになるわけで、その心の整理は大変だと思うけれど、頑張っていただきたいですな。とにかく、美人ですよ。完璧憶えたので、雪組へ行っても応援いたしたく存じます。
 ◆瀬戸かずやさん(以下:あきら) as 青江冬星:親が銀行を経営していて、何気におぼっちゃまなんだけど、その道に背を向けて自ら出版社を経営する冬星。極度の女嫌いの自称「男尊女卑」な男だが、ヒロイン紅緒をやさしく(?)癒す、伊達男。3年前は鳳月杏さん(以下:ちなつ)が演じた役ですが、ちなつさんが月組に戻ってしまったので、今回はあきらさんが演じる。まあ、サーセン、あきらさんには大変恐縮ですが、わたし個人としては、ちなつさんの冬星の方が好みっす……。
 ◆永久輝せあさん(以下:ひとこ) as 高屋敷要:少尉の友人であり作家。でも、物語的にはコイツ、結構ヒドイ野郎じゃないすか? そして出番もちょっと少なめです。演じたのは、雪組から花組へと移って初めての大劇場公演となった、ひとこ君。ふと思ったんだけど、どうせだったら、マイティーの鬼島と、高屋敷と役をチェンジするか、日替わりの役替わりでもよかったんじゃね? とか無責任に感じたっす。だって、高屋敷があんまり目立たないんだもの。。。まあ、ひとこ君も間違いなく将来のTOP候補だから、今後ますますのご活躍を祈念いたします。
 ◆水美舞斗さん(以下:マイティー) as 鬼島軍曹:伊集院少尉の部下でワイルド系軍人。鬼島を救うために少尉は行方不明になってしまったため、鬼島は少尉とその許嫁である紅緒のためにいろいろ行動してくれるナイスガイ。演じたのは3年前と同じくマイティーが再登板。どうせなら高屋敷もマイティーが役替わりで演じたら面白かったのにな。つうかですね、鬼島軍曹は、ロシアの戦地で少尉に紅緒の写真を見せてもらって、「ええ~~!? こ、これは……(微妙だぞ)……」的に、軽く紅緒の容姿をディスるんすけど、おい君ィ! 華ちゃん紅緒は超かわいいじゃんか!! 「じ、実物は可愛いんだ!」って、少尉、それ、フォローになってないぞ!w しかしこのBlogで何度も書いてますが、マイティーはホントにここ数年でグッと色気と存在感が増しましたなあ。大変良いと思います。
 とまあ、キャスト&キャラについては以上かな。

 で、最後にひとつ、自分用メモとして記しておきたいのだが……。
 何度も書いていますが、わたしは星組がイチオシで、礼真琴さん(以下:こっちん)のファンクラブに入って5年、なのに、こっちんのお披露目公演は3回観に行くチケットを買えたものの、3回ともすべて休演となってしまい、観ることが出来なかったのです。とてもとても残念で、ホントにしょんぼりでありました。
 そんなこっちんと、今回のゆずかれー君は同じ95期の同期入団ですが、かなりいろいろと違う面があって、そもそも年齢も違う(※宝塚音楽学校は、同じ年に入学しても、中卒で入学した人と高卒で入学した人では、最大3歳の違いがある)わけです。
 こっちんは、正確にはわたしは知らないけれど、高校1年か2年終わりでの入学だし、ゆずかれー君は中卒での入学なので、少なくとも1歳か2歳は年齢が違うはず(※なので、年齢も逆算すればだいたいわかる、けどそんなのは野暮なので計算しません)。そして、こっちん最大の魅力が「歌」とキレのあるダンスであるのに対して、ゆずかれー君は歌が若干アレで芝居の人。
 さらに言うと、こっちんは若干小柄で、顔も童顔&かわいらしい系であるのに対して、ゆずかれー君は背もすらっとしていて、彫の深いローマ人系の美形。ついでに、入団時の成績はこっちんが95期首席であり、ゆずかれー君は20番ぐらいだったかな。どうも、いろいろなインタビューなどを見ても、音楽学校時代のこっちんとゆずかれー君は、同期とはいえそれほど仲良しチームだったわけではないみたいすね。
 こう考えると、かなり対照的な二人だけれど、時を同じくしてTOPスターに登極した偶然(?)は、きっと今後、二人にとって大きい絆になるんじゃなかろうか、という思いがします。こっちんは、何かのインタビューで、早くから新公主演とか抜擢されてきた自分の苦労を一番分かってもらえるのは、同じく抜擢されてきた柚香光だ、なんてことをおっしゃってましたな。一緒の仕事をしたことは少なくても、常に分かり合える、常に心がつながっている、二人。こっちんのお披露目を観ることが出来なかったのはホント痛恨というかしょんぼりだけど、かれー君の見事な伊集院少尉を観ることが出来て、本当に良かったと思うす。
 えーと、なんか無駄に長くなったけど、何が言いたいかというと、要するに、こっちん、かれー君、TOP就任、本当におめでとう!! ってことです。ある意味、TOP就任は「終わりの始まり」ではあるのは間違いないと思う。就任早々アレだけど、わたしは二人のこれからを、全力の拍手で応援し続けたいと思います。

 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「私はきっと少尉が生きていると信じています! だから帰ってくるその日まで、少尉を迎えるために、この家を守っていきます。それが私の! 少尉の妻の務めです!
 今回は、少尉の「ええ。好きですよ」とか、編集長の「全部忘れさせてやる」などのイケ台詞も多かったのですが、やっぱり一番は、1幕ラストの紅緒のセリフにしました。この時の華ちゃんの表情は最高だったすね。本当に成長したなあ、と我ながら偉そうに感じたっす。普段の華ちゃんは大人しめな女性ですが、あの気迫あふれる芯の強さは本当にお見事でした。

 というわけで、結論。

 しかしまあ、ようやく、生の舞台観劇ができるようになりつつあって、ホントにうれしいですな。そして花組第27代目TOPスターに就任した柚香光さんの大劇場お披露目公演『はいからさんが通る』は、大変面白く、かれー君の繊細な芝居が心に響くお話でありました。そして相手役の華 優希さんも、とても芝居が見事だったすね。フィナーレの二人のデュエットダンスの美しさも際立ってましたなあ。あの空間は、本当に生の観劇に限りますね。映像には記録されない、空間を支配する空気みたいなものは、生の劇場でないと味わえない、極めて貴重なものだとつくづく感じました。観劇が当たり前じゃあなかった数カ月。そして今後も続く様々な規制。それでも、わたしは可能な限り劇場へ行って、素晴らしいパフォーマンスに拍手を送り続けたく存じます。こっちん、そしてかれー君、本当にTOP就任おめでとう!! 以上。

↓ これっすね! おおっと、配信で観られるんだ。なんて便利な世の中!
はいからさんが通る
丹波哲郎
2018-12-25

 2010年に初めて宝塚歌劇を体験してからすっかりハマり、10年が過ぎた。前回も書いたが、わたしはチケットをほぼ「宝塚友の会(=略して友会)先行抽選」で買っているわけだが、ここ数年、とにかくチケット難が続いており、とりわけ雪組は当たる方が珍しく、花組もここ数回獲れないでいる。
 そういう獲れなかったときは、わたしをズカ道に導いてくれた美しき師匠に相談すると、チケットを融通してくれることが多いのだが、前回の花組公演『カサノバ』は結局観ることが叶わず、見逃してしまったのであった。
 そんな中、ついに、現在の宝塚歌劇団TOPスターの中で(たぶん)最も人気の高い、花組TOPの明日海りおさん(以下:みりお)が退団を発表され、チケット争奪戦は激戦の様相を呈し、わたしも全敗、こりゃみりお氏のラストは見送れないかもな……と嘆いていたのである。みりお氏は2010年にわたしのズカ体験2回目であった月組公演で極めて強いオーラを放っていて、確実にこの人は将来TOPスターに上り詰めるであろうとずっと見つめてきた、思い入れのあるお方だ。そんなみりお氏のラストが見られないのは、痛恨極まりないわけで、わたしとしては本当にもう困っていたのである。
 が。
 1カ月ぐらい前、チケットぴあから何やらメールがポロリンと来たのである。そもそもぴあもe+も、まったくどうでもいいダイレクトメールが1日に10通近く送られてくるので、どうせそんなもんだろうと開くこともせずに削除……しようとしたところで、「抽選結果のお知らせ」という文字が目に入った。
 わたしはもういろんなチケットの抽選に申し込んでいるので、申し込んでいたことすら忘れていたのだが、なんじゃろか、どうせ「チケットはご用意できませんでした」のお知らせだろ!? と開いてみたところ、なんとなんと、花組公演が当選していたのである! わたし、ぴあで初めてズカチケットが当選したっす。奇跡はあるんですなあ!
 なので、うおっと、マジかよ、やったぜ! と小躍りし、セブンイレブンでの発券は翌日からとあるので、その翌日さっそく発券に行って観たところ……な、なんと! 奇跡はもう一つありました。
 なんと! なんとですよ!? 席が……!!! 奇跡の最前列!!!だったのです!!!!
 いやあ、マジでびっくりしたっすねえ! マジかよ!? とレジで声が出ちゃったす。ぴあで当選することだけでも信じられないのに、ましてや最前列だなんて、こんなことって、あるんですなあ!
 というわけで、その奇跡×2のチケットを握り締めて、昨日は日比谷に推参した次第であります。
saizenretsu
 ヅカファンなら、この写真でもうお判りでしょう。上手側のサイド席でありました。いやあ、その迫力は失神モノだったすねえ……ヤバかったす。まあ、おっさん客のソロ観劇で、なんだコイツ的に観られたかもしれませんが、いいんだよそんなこたぁ! そして思うに、わたしが友会で比較的よく当選するのは、ソロ観劇、すなわち1枚で申し込みをする点も、抽選には有利なんじゃねえかという気がしますね。

 というわけで、現在日比谷の東京宝塚劇場で絶賛公演中なのは花組であります。そしてTOPスター明日海りおさんの退団公演である『A Fairy Tale -青い薔薇の精-/シャルム!』という2本立てであります。
 まずはお芝居の『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』ですが、お話は19世紀のイギリス、とある貴族のお庭には精霊が住んでいて、その精霊たちは子供には見えるし交流もできる、けど、精霊界のルールとして、自分たちと交流した記憶を人間から奪う「忘却の粉」を振りかけないといけないらしい。しかし、薔薇の精であるエリュは、美しい心を持つシャーロットという少女にぞっこんLOVEってしまい(?)、忘却の粉をかけることを拒み、ルールを破ってしまう。その結果、そのお庭は荒廃し、エリュも「悲しみの色」である青に染まってしまう。それから数十年が過ぎ、あの美しかったお庭には植物が根付くことがなく、調査にやってきた植物学者の青年ハーヴィーはエリュと出会い、エリュからシャーロットの現在の居場所を探す依頼を受けるのだった……てなお話である。サーセン、いつも通りテキトーに端折りました。
 まあ、なんつうか、みりお氏はいわゆる「フェアリー系」であり、フェアリーを演じるのにはもうこれ以上ないキャスティングなわけですが、お話的には意外と現実的というか世俗の美しくない事情も絡んで、人とならざる存在のみりお氏と、人間としてしがらみ?のようなものにとらわれるハーヴィーを演じた花組2番手スター柚香光さん(以下:ゆずかれー)の対比が際立つお話でした。そしてヒロインであるシャーロットの出番が若干少ないのが少し残念だったかもっすね。
 というわけで、各キャラと演じたジェンヌを軽くメモしておこう。
 ◆エリュ:演じたのは当然みりお氏。これでみりお氏ともお別れかと思うと、ホントに淋しいすね。。。最前列で観るみりお氏は、本当に美しかったよ。約5年半の長期間、TOPスターとして本当に見事な舞台を見せてくれて、心からありがとうと申し上げたいすね。そして本当にお疲れ様でした。千穐楽まで、思いっきり駆け抜けてください。そして退団後は、美しい女優として活躍することを楽しみにしてますよ。わたし的には、みりお氏は、演技が一番の長所だと思うので、舞台で再び会いたいですな。
 ◆ハーヴィー:演じたのは次期TOPスターが決まっている、ゆずかれー君。そのビジュアルは最強レベルですが、歌がなあ……今回は比較的大丈夫だったと上から目線で申し上げたいけれど、ホント、今後の活躍を期待してますよ。わたし的にはゆずかれーくんも演技が一番の長所だと思ってます。しかしゆずかれー君は、わたしの贔屓である礼真琴さん(以下:こっちん)と同期なわけで、最年少TOPになるわけだが、その重圧は計り知れないものがあると想像するけど、負けずに頑張ってほしいすね。なんか、数年後、トート閣下を演じそうな気がするっすね。新公でもやってるし。まあ、ビジュアル的にはトート様が似合うでしょうなあ。
 ◆シャーロット:演じたのはこれがTOP娘役お披露目となる華優希さん(以下:はなちゃん)。ラストの老け役も見事でしたね。普段のはなちゃんは、わたし的にはかなり素朴系・ふんわり系のかわいい娘なわけですが、これからはTOP娘として、強い女性の役なんかも演じて行かなきゃイカンわけで、そんなはなちゃんを観るのを楽しみにしたいっすね。
 ◆ウィールドン夫人:シャーロットの母で庭園を愛していた美しい夫人。演じたのは城妃美伶さん(以下:しろきみちゃん)。しろきみちゃんも今回で卒業かあ……残念だなあ……元々わたしが一番応援している星組生だったしろきみちゃん。5回も新公ヒロインを務めてもTOPになれないんだもんなあ……やっぱり、97期というのは娘役にとって、タイミングが悪すぎたんだろうなあ……。。。きれいで歌もうまくて、こっちんの嫁にはいいんじゃないかと思ってたのだが……。こっちんロミオとしろきみちゃんジュリエットの新公はわたしは観たことがないので、いつか観てみたいす。まあ、一般人からするととんでもない美人なので、退団後の活躍を楽しみにしてますよ。どこかでまた会いに行くよ!
 ◆ニック:ウィールドン夫人に何となく恋心っぽいものを抱きつつ、夫人の愛した庭園を美しく管理する心優しい庭師の青年。演じたのは水美舞斗さん(以下:マイティー)。マイティーらしい、優しい役だったすね。ここ2年ぐらいでグイグイ存在感が増してきて、同期のゆずかれー君を支える重要な人材ですよ。星組の瀬央ゆりあさん(せおっち)もそうですが、番手的には2番手にはなれないのかなあ……同期ワンツーがあってもいいじゃん……
 で。後半はショー「シャルム!」であります。
Charme
 なんつうか、全くどうでもいいんだけど、映画オタクのわたしには、タイトルが『シャザム!』に似ているし、おまけに主題歌のメロディーも、なんかヒーローものの主題歌のようで、「シャルム!」と若干呪文めいた部分も、ちょっと変わったショーだったような気がします。
 公式Webサイトによると、「シャルム」とはフランス語で「魅力、色香、魔法、呪文」などを表す言葉だそうで、要するに英語のcharmのことらしいが、まさしく呪文でした。ほんのうっすらと、物語的な部分があるのはどのショーでもそうだけど、今回はなんつうか……うーん……なんといえばいいんだろう? あの魔法ステッキを持った魔法少女は何だったんだ!? いや、まあ、可愛かったからいいんだけど、ちょっと表現しにくいっす。
 まあ、いずれにせよ、最前列で観るショーの迫力はマジでヤバいすね。失神するかと思うぐらいのキラキラの大洪水で、溺れそうになったすわ。残念ながら、みりお氏の客席降りでは、握手できなかったす。超近くまで来てくれたんだけど……直前でふいっと帰っちゃったのが残念でした。そして、ゆずかーれくんの背中を、そっと押すみりお氏はなんか泣けたっすね。
 今回のショーでは、94期の羽立光来さん(芝居の方でシャーロットと結婚するいやーな奴を演じたお方)がわたしの真ん前に何度か来て、完璧にわたしに向けて目を合わせて微笑んでくださいました。わたしも、マジかよ、うおお! と満面の笑みで返したんですが、キモイおっさんでサーセンした! その愛称の通り、超ビック、身長178cmだって。おれより5cm以上デカいじゃん!

 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「眼には見えなくとも、わたしは、この庭で、ここに咲く花たちを見守り続けている。いつまでも……」
 今回は悩んだけど、まあ卒業に寄せたみりお氏の心情を現したこの台詞にしておきます。はあ、ほんとにみりお氏の退団の日が来てしまうんすねえ……TOPになることは、まさしく終わりの始まりなわけで、わが愛しのこっちんも、数年後には確実に卒業の日が来るんですなあ……おれ、泣かないでいられる自信ないっす……それを考えると、もう今から淋しいんすけど、どうしたらいいんでしょうか……。。。

 というわけで、結論。
 ついに来てしまったみりお氏の卒業公演。わたしは全くチケットが獲れず、これはマジで観られないかも……と半ばあきらめていたところでのぴあ当選、しかも最前列!という奇跡に恵まれたわけだが、とにかく最前列で観るショーのヤバさは、恐らく生涯忘れないだろうと思えるほどでした。そしてみりお氏のラストも、やっぱり忘れ得ないものとなるような気がします。まあ、内容的には若干不思議な感じだったけれど、その美しさはもう、みりお氏の宝塚人生ここに極まれりというものだったと結論付けていいのではなかろうか。しかし退団後の活躍も楽しみすねえ。みりお氏はやっぱり舞台が似合うと思うすね。映像系もイケると思うけど、やっぱり、舞台で輝くみりお氏にまた会いに行きたいですな。そして同じく卒業するしろきみちゃん……きっと卒業後も、様々な舞台で輝いてくれるでしょう。これからも、応援いたしたく存じます。残された花組の皆さん、ゆずかれーを先頭に、これからも走り抜けていただきたいと存じます。わたしは星組推しなので、まずはこっちんを一番応援しますけどね。以上。

↓ 観に行けなかったので、Blu-rayを買おうかと存じます。よく考えると、観に行くチケット代と値段あまり変わらんしね。ズカBlu-rayは結構あっさり品切れになるから、買える時に買わんと!!

花組宝塚大劇場公演 祝祭喜歌劇『CASANOVA』 [Blu-ray]
明日海りお
宝塚クリエイティブアーツ
2019-04-26

 とりあえず、手抜きとして経緯を昨日の記事をパクって貼っておこう。
 おとといの2月25日の日曜日、わたしは宝塚歌劇の公演を2本ハシゴして観てきた。というのも、本命の花組による大劇場公演『ポーの一族』のチケットが全然取れず、久しぶりに、こりゃあ観られないか、と半ば諦めていたのだが、ある日、宝塚歌劇の公式Webサイトに、とあるチケットの販売に関する告知が出ていて、どうせ当たりっこないんでしょうよ……と思って申し込んだ「W観劇チケット」なるものが当選したから、であります。
 そのチケットは、わたしが見逃すかもと危惧した花組公演『ポーの一族』@東京宝塚劇場のチケットと、赤坂ACTシアターにて開催される星組公演『ドクトル・ジバゴ』のチケットがセットになったもので、11時からの『ジバゴ』@赤坂、15時半からの『ポー』@日比谷の二本立て、というわけである。
 まあ、ズバリ言えば、『ジバゴ』のチケットの売れ行きが渋かったための、いわゆる一つの抱き合わせ商法であることは否めないだろう。わたしも、星組を一番応援している身とは言え、実はあまり見たいとは思ってはいなかったので、まあ、いいか、ぐらいのテンションであったのだが、結論から言うと、わたしとしては『ポー』よりも、『ジバゴ』の方がずっと面白く、楽しめたのである。
 というわけで、今回は『ポーの一族』についてしたためたいと思う。思いっきりもう書いてしまった通り、わたしとしては『ポー』より『ジバゴ』の方が面白かったかな……その理由についてをメインに書こうと思っています。今のところは。

 というわけで、上記動画の通り、その美しさ、極上である。萩尾望都先生による原作コミック『ポーの一族』は、もはや説明のいらない名作であろうと思う。男のわたしですら、もう数十年前に読んだことのある作品だ。永遠の時を生きる、不老不死の存在「バンパネラ」の少年エドガーの数奇な運命を描いた短編連作的なお話で、一つ一つのお話は続き物ではなく、かなり時代が飛ぶし、長編で一つの物語を追うものではなく、その時どきのエドガーを描いた傑作コミックだ。
 なので、わたしは一体、どのようなミュージカルになるのであろうか? と興味津々でおり、観る前にわたしが抱いていた注目点は、以下の2点にあった。
 1)一体どのエピソードを?
 わたしは、今回は原作コミックのどこかのエピソードに絞っているのではないかと想像していた。どうやら登場人物としてアランも出てくるようなので、まあきっと、アランがバンパネラとなるエピソードではないかしら、と勝手に想像していたのだが、まあ結論からすると半分あっていたというか、全然違っていました。本作は、エドガーがバンパネラになる時の冒頭のエピソードと、アランの話と、それからメリーベルの話、ポーツネル男爵消滅の話、と意外なほど盛りだくさんでわたしは少し驚いた。というのも、観終わった今、わたしは果たして「原作未読の人」が理解できたのだろうか? とかなり懐疑的だからである。ホント、観に行く前に電子書籍で全巻揃えて予習しといてよかったわ……と思う。これは……原作知らないと、特に1幕は相当分からんのではなかろうか。
 2)メリーベルの天使具合や如何に?
 メリーベルというのは、エドガーの妹で、基本的にメリーベルが超可愛い天使でないと、話はおかしくなってしまうはずだ、とわたしは考えていた。なにしろ、エドガーは可愛くてたまらない妹を守るためにバンパネラとして生きることを受け入れるのだし、アランだってメリーベルの可愛らしさにぞっこんとなるわけで、実際のところ、一番の重要キャラだとわたしは思っていたので、果たして本作でのメリーベルは、どれだけ天使クラスに可愛いだろうか、と期待していたのである。この点に関しては、まずビジュアル面では全く問題ナシ、というか、まあとにかくかわいいのは間違いなかろう。ただ、重要人物なのに今一つ、メリーベルの心情が心に響かず、歌もそれほど多くなくて、その点では若干残念に思った。
 そうなのです。ズバリ言うと、わたしとしては本作、ミュージカル版『ポー』は、ちょっとイマイチだったのです。その理由は、おそらく歌にあって、どうも歌がグッと来なかったのだ。これは、キャストの問題ではなく、歌の歌詞とメロディーそのものに対する感想で、その結果、どうも心に響かなかったんすよね……。
 確かに、キャストは超絶に美しく、衣装も華やかで、歌声もとってもとってもイイ! のは間違いないと思う。その点では、もう何の文句もなく、パーフェクトだと言ってもいいぐらいだ。でも、歌なんすよ……問題は。物語が複雑、というよりはしょりすぎなのか、説明不足なのか、若干判定に悩むけれど、とにかく、一見さんお断りな物語展開だったように思えたのだが、それを、歌でカバーしてほしかったんすよね……わたしとしては。わたしはいつも、初めて宝塚歌劇を観る人でもこの作品は楽しめただろうか、という点を重要視しているのだが、ちょっと『ポー』に関しては、宝塚未体験の人を連れて行く気にはなれなかったような気がします。
 というわけで、文句はもうこの辺にして、演じたキャスト陣絶賛コーナーに移ろう。
 ◆エドガー:14歳でバンパネラとなる美少年。演じたのは、もちろん花組TOPスター明日海りおさん(以下:みりおちゃん)。まあ、みりおちゃんの美しさはこの世のものとは思えない美しさで、人ならざる存在としてのエドガーは超ピッタリですな。みりおちゃんはあとどのくらい、TOPでいてくれるだろうか……もう就任3年半か。あと1年半ぐらいは卒業しないでほしいすね。わたし的には、エンディングのミニ・ショー(2幕モノの終わった後のアレってなんと言うんでしょう?正式名称あるんすか? パレードとは違うもんな)でのみりおちゃんの、青系の燕尾?がすげえカッコ良かったと思う。ああ、ひょっとしたら、わたしが宝塚男役に魅かれるのは、大人なカッコ良さであって、エドガー的な子供、エドガー的な美しさじゃないのかもな……それでイマイチに思ってしまったのかもしれないな……ま、いずれにせよ、みりおちゃんの美しさはもう別格で、その点では最強でした。
 ◆アラン:絶望の淵に出会ったエドガーに魅かれ、バンパネラとなることを受け入れる、これまた美少年。演じたのは、もちろん花組の誇る美形、柚香光さん(以下:かれー)。かれー君の美しさも、もはや完璧で、今回は悩めるエドガーの苦悩も非常に上手に表現できていたと思う。かれー君の課題である歌も、回を重ねることにどんどん良くなっていることも認めよう。次期花組TOPはもう完璧にかれー君で決まりであろう。わたしが一番好きな星組の礼真琴さん(以下:こっちん)と同期の95期生なわけだが、なんか……こっちんより先にかれー君がTOPになる可能性も十分あるような気がしてきましたな……まったく根拠はありませんが。そうなったら、こっちんファンとしては実に遺憾だが、まあ、受け入れざるをえまい。いいもん、こっちんの方が断然歌が上手いもん! と子供のような拗ね方をしておきたく存じます。ともあれ、今回のかれー君は、事実上初めての2番手扱いということで、実に美しく、芝居も確かで大変良かったと存じます。
 ◆シーラ・ポーツネル男爵夫人:エドガーの名目上の母親(勿論全く血縁ではない)。元々、人間の時に、バンパネラだったポーツネル男爵に恋をして、自ら志願して男爵にバンパネラにしてもらった女性。大変気の毒な最期を……。わたしは、『ポー』が宝塚で上演されることを知って、一番最初に思ったのは、はたして花組TOP娘役の仙名彩世さん(以下:ゆきちゃん)が演じるのはどのキャラクターだろう? という疑問だったのだが、まあ、順当?にシーラでした。そして今回歌では一番ゆきちゃんの美声が目立っていたような気がしますね。やっぱりゆきちゃんは歌もうまいし芝居もイイですなあ! さすがの実力者だと思います。素晴らしかったす。
 ◆ポーツネル男爵:エドガーを養子とするバンパネラ。原作では意外とよくエドガーと口論になる。演じたのは瀬戸かずやさん(以下:あきら)。わたしは、あきらさんがダメとは決して思わないが、どうしても、もし半年前に宙組へ異動になってしまった芹香斗亜さん(以下:キキちゃん)が今もなお花組であったなら、この男爵の役はキキちゃんが演じていただろうな、と想像してしまうし、そしてキキちゃん演じる男爵は超絶にカッコ良かっただろうな……と思わずにはいられないす。花組で一番応援していたキキちゃん……宙組は次の次か。また早く会いたいす……。
 ◆メリーベル:エドガーの妹。超絶に可愛い。演じたのは華優希ちゃん(以下:はなちゃん)。100期生ということで、まあいわゆる抜擢と言えるのだろう。そのビジュアルは大変可憐でありました。しかしまあ、ホントに可愛いすね。「おとめ」によれば読書が趣味で肉とチョコが好きなんですと。いくらでも食わせてやるっつーの。ちょっと今後の成長を注目したいすな。
 とまあ、こんな感じでしょうか。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「僕はもうおしまいだ……誰か助けて! メリーベル、メリーベルに会いたい……!」
 今回は、ラスト間近の、アランの悲痛な叫びを選びました。この絶望感が非常にグッと来たすね。かれー君、お見事でした!

 というわけで、結論。
 名作コミックの宝塚化、ということで注目されている花組公演『ポーの一族』を観てきたのだが、その美しさは格別で、大変素晴らしい舞台だったことは間違いないのだが、どうもわたしは今回、歌にあまりグッと来なかったような気がしてならない。結果、若干イマイチだったかも? という気にすらなってしまっており、ひょっとすると、根本的な原因は、わたしがそれほど原作の『ポーの一族』に思い入れがないせいなのかもしれない。しかし原作未読で物語は理解できたのだろうか? なんとなく、一見さんお断りな気もする。どうなんでしょう、そこんところは。ま、いずれにせよ、みりおちゃんの美しさはますます持って磨きがかかっており、TOPとしてまだまだ、そのお姿を拝見したいものだと思う。そして事実上2番手となったかれー君の、2番手羽を背負った姿も早く見たいすね。でも、かれー君よ、くれぐれもこっちんより先にTOPにならないでくれよな。そこは譲りたくないんすよ……サーセン。そして、やっぱりキキちゃんの存在は花組で非常に大きかったんじゃないかなあ、てなことを思ったのでありました。以上。

↓ 全5巻かな? 結構すぐ読めます。観る前に絶対予習しといた方がいいすよ。

↑このページのトップヘ