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 はあ……マジで宝塚歌劇は最高っすねえ……。
 劇場の中にいる3時間だけは、つらい日常を忘れさせてくれる最高のひと時なんだけど、劇場を出た瞬間から、急いで家に帰って母の介護をしないと、という地獄が待っていて、本当にもう疲れたよ。
 というわけで、昨日は一日仕事を休みにして、愛する宝塚歌劇を観るために、7:25羽田発のJAL便で空路伊丹へ飛び、宝塚大劇場へ行ってまいりました。
 目的はもちろん、わたしが一番応援している星組公演を観るため、であります。このところ本当に東京でのチケットが当たらないことが多くて、星組だけは見逃したくないという思いで、大劇場のチケットに応募し、無事当選となったわけです。あと、またしてもCOVID-19の感染拡大も見られていることから、いつまた公演が中止になるか分からんという不安な情勢でもあるため、さっさと観に行ってこよう、と思ったのでした。ちなみに今日、東京公演の宝塚友の会抽選結果のメールが来ましたが、無事1枚当選したので、結果的には昨日行かなくても大丈夫だったわけだけど、まあ、実に最高でしたので、当然東京でも、COVID-19の影響がなければ、もう一度見るつもりです。来年の2月とずいぶん先だけど。
 ところで、東京に住むわたしはこれまで過去に10回以上は大劇場へ遠征しているのですが、今回初めて、飛行機を使ってみることにしました。ふと、そういや宝塚から新大阪へ行くより、伊丹空港の方が断然近いんじゃね? と思ったからで、調べてみると、航空券も早めに買えば新幹線より安く、さらに時間も、劇場を出てから家に着くまでのトータルタイムとしては1時間近く飛行機の方が早い、ということを今さら知ったからであります。ただ、帰りは、新幹線ならば新大阪についた時点で、ホームに急ぎ、そこに来た便に飛び乗るという技も使えるけど、飛行機ではそうはいかず、14:05に終わり、果たして急いで伊丹空港へ行って最速の飛行機はどれじゃろか? という点はかなり悩みました。
 どうやら伊丹発羽田行きの飛行機は、ANAが毎時00分で1時間おきぐらいバンバン出ていて、JALは毎時30分で同じく1時間おきに出ているようで、結論としては、15:30伊丹発のJAL便にしたんすけど、今回計測したところ、14:20宝塚駅発の阪急電車に乗って、蛍池でモノレールに乗り換え、伊丹空港に着くのが14:50ぐらいでした。なので、保安所抜けるのにも時間かかるし、時間的には15:00発のANA便に乗るのはギリ無理、でした。あと10分早く空港につかないとダメだね。なので、わたしが選んだ15:30発のJAL便が最速だったみたいです。まあ、これはこれで、経験値として分かったのは収穫でした。ちなみに確か、わたしのこれまでの最速は、14:58新大阪発の新幹線のぞみに乗れた時だったので、やっぱり伊丹空港の方がちょっと近い、みたいですね。いつもは新大阪でお土産を物色する時間もなく新幹線に飛び乗ってたけど、今回はちょっとだけ、空港の売店を冷やかす時間もありました。
 さてと。全くどうでもいい前置きが長くなりましたが、星組公演『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~/JAGUAR BEAT』であります。久しぶりにチケット画像を貼っておこう。まあまあいい席でした。
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 今回のお話は、「2017年にNHKのオーディオドラマで放送され、13世紀のジョージア(旧グルジア)を舞台としたドラマティックな歴史ロマンとして好評を博した並木陽氏の小説「斜陽の国のルスダン」を、浪漫溢れるミュージカル作品として宝塚歌劇で舞台化」したものだそうですが、わたしは残念ながら原作も読んでませんし、オーディオドラマも聴いていません。
 要するに全く予習なしで観たわけですが、大変興味深い、悲しいお話でありました。これって史実に沿ってるのかな? あー、なるほど、今ざっとWikiを観た限り、ギオルギ王やその妹で後に女王となるルスダンや征服者ジャラールッディーンは史実に沿ってるんだな。そうなんだ。なるほど。第5回十字軍の頃の話なんだな……俄然興味が湧いて来たわ。
 ともあれ。今回のお話は、宝塚歌劇の演目としてはかなり珍しく(少なくともヅカ歴13年目のわたしとしてはほぼ記憶にない)、ポスターに「キャッチコピー」が入っていました。
 そのキャッチ曰く――「勇気とは、何か?」
 本作は、まさしく「勇気」を巡るお話だったと観劇後の今では思います。モンゴル帝国の侵略、そしてキリスト教国として、イスラム教徒の侵略に対抗するジョージアという国において、「勇気」を示した男と女の、実に悲しいお話なわけですが、わたしはかなりグッときました。
 詳しい物語は説明しませんが、愛する者のために身を挺するのも、勇気の一つの形なのでしょう。それは、冒頭のギオルギ王と妻の悲しい別れから始まり、ラストに至るまで、一貫して流れるメインテーマだったと思います。大変面白かった、というのが結論であります。最高でした。
 というわけで、各キャラと演じたジェンヌについて備忘録としてメモしてまいりたいと思います。書いていく順番は、ストーリーを分かりやすく、この人から行きましょう。
 ◆ギオルギ王:ジョージアを治める王。戦いのさなかに受けた傷がもとで、死んでしまう。そして妹のルスダンがその後を継ぐ。演じたのは、再び花組へ戻ることが決まっている綺城ひか理くん。実に渋い、いい演技でした! 綺城くんは特徴的な低音ボイスですが、何気に高い身長も、今回のような役は似合いますな。大変良かったと思います。
 ◆パテシバ:ギオルギ王の妻。ギオルギ王も彼女にぞっこんなわけですが、彼女はその血筋(平民出身)から、国内では批判を受けたりしていて、「愛するがゆえに別れる」決断をする。これもまた、勇気なんでしょう。そして演じた有紗瞳ちゃん(以下:くらっち)が超素晴らしかったですねえ!! 超最高だったと存じます! わたしは今回のくらっちを観て、こりゃあ次の『1789』のアントワネットはくらっちであろう、と確信いたしました。いや、まあ配役が発表されないと分からないけれど、今回の役は、とてもアントワネットに似ていたように思います。今からホント楽しみっすね! いつも遠征の時に宝塚駅のエスカレーター前にドーンと掲示された泉州池田銀行の(東京にはまず存在しない)看板で出迎えてくれるくらっち。確実にTOP娘役の器を持った素晴らしいジェンヌだと思うんだけど……報われる時が来ることを祈っております。。。
 ◆ルスダン:物語のヒロイン。ギオルギ王の妹であり、ギオルギ王の遺言により、次期女王に即位する女性。演じたのは当然星組TOP娘役の舞空瞳ちゃん(以下:なこちゃん)。なこちゃんは今回も難しい役だったすねえ……そして実に見事でした。なこちゃんのエンジェルスマイルは当然最高だけど、なこちゃんのお芝居の真骨頂は、苦しげに眉をひそめた悩める姿かもしれないす。実に実に最高でした。
 ◆ディミトリ:主人公。子供の頃、人質としてジョージアに預けられたイスラム教国の皇子。ルスダンと一緒に育った幼馴染であり、ともに愛し合う仲。ルスダンが即位するときに結婚、王の助言役としてルスダンに推挙されるが、よそ者出身ということで議会や軍は認めず、さらに裏切りを疑われ追放され……と極めてつらい目に遭う。ディミトリの「勇気」に涙していただきたいす。演じたのは、これまた当然、星組TOPスター礼真琴さん(以下:こっちん)。いやあ、今回は歌率がちょっと高めで、こっちんの歌に酔いしれタイムもあるので、超最高でした。でも、一つ懸念されるのは、やっぱりどうしてもこっちんは「少年」っぽい役に限定されつつあるんすよね……次の『1789』のロナンはまさしくぴったりで待ち遠しいけれど、例えばこっちんにはギャッツビーとかネバセイは厳しいかもなわけで……。。。でも、わたし的に今のところTOPスターとしてのこっちんベストアクトは柳生十兵衛なので、ああいう渋めのカッコいい系の役をもっと見たいと思うっす。ともあれ、今回のディミトリは最高でした! 衣装もとても美しくお似合いだったよ!
 ◆ジャラルッディーン:ジョージアに迫るイスラム教国の王。モンゴルに対抗すべく(?)、ジョージアを併合するためにルスダンとの結婚を迫る。こう書くと、今回の悪い奴、のように思えるけれど、実は話の分かる結構イイ人だったと思います。演じたのは生粋の星組生でありこっちんの頼れる同期の瀬央ゆりあくん(以下:せおっち)。いやあ、せおっちもとてもカッコ良かったですね! 貫禄あるし強そうだし、実にジャラルッディーン王らしく最高でした! 次の『1789』では、アルトア伯はせおっちで決まりでしょうな、きっと。初演の超最高だった美弥ちゃんを凌ぐアルトア伯に期待したいっすね。
 ◆アヴァク:ジョージアの宰相の息子で軍人副宰相。強そう。戦場でギオルギ王を守れなかったディミトリを認めない意地悪な奴と思いきや、国への忠誠心(強いて言えばギオルギ王への忠誠心)は篤く、信頼できる男でした。演じたのは、いよいよ星組生として大劇場作品初登場、月組の御曹司だった暁千星くん(以下:ありちゃん)。いやあ、ありちゃん、最高じゃないすか! もちろん月組時代から最高だったけれど、既に星組に超なじんでるように見えます。とくに、ショーでのありちゃんが最高of最高だったすね! 相変わらずの身体能力の高さは、こっちんに並び立つにふさわしい技量をお持ちですね。実に見事だし、星組へようこそ! であります!! しかし、ありちゃんがやってきたことによって、せおっちの2番手羽根は没収、今回は番手ぼかしの片羽根だったのが、なんかアレっすなあ……。
 とまあ、メインキャラは以上なんですが、ジャラルッディーンの腹心を演じた天華えまくん、かわいそうな白人奴隷を演じた極美慎くん、アヴァクの父を演じたひろ香祐くんなど、みんなとても良かったです。あと、花の精(?)を演じた3人娘、小桜ほのかちゃん、瑠璃花夏ちゃん、詩ちづるちゃんたちもいいですねえ~! なんか、今回結構みんなにソロ曲(≒ソロパート)があったような気がします。
 で、後半はショー『JAGUAR BEAT』であります。
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 今回のショーでわたしが備忘録としてメモしておきたいことは、2つあって、まず、わたしが現在の星組の若手でイチオシの天飛華音くんが、なんか痩せた?のか、すごいシュッとしていて、イケメン度がUPしていたことです。ちょっと今までと印象が変わったように思いました。今回の新公主役だし、さまざまなことが、心と体に影響してるんだろうな、と思います。そして2つ目は、いよいよ超絶サラブレッドの稀惺かずとくんがだんだんセンター付近や別扱いになりつつあることです。新公ではありちゃんの役をやるみたいだし、ショーでの銀橋渡りも、今回あったような気がします。この二人の今後が楽しみっすね!! あと、どうでもいいけど、みんなが揃って、「ジャガー」という単語を、「ジャッグワァ~」と発声してたのがなんか気に入りました笑 ちょっと文字では表現できないので、意味が通じないと思いますが、たぶん、ご覧になれば、わたしが何をってるかわかると思います。

 てなわけで、本当はもっと書きたいことはあるんだけど、もう長いので、この辺にしておきます。いつもの「イケ台詞」は、東京で観てからまた改めて。

 というわけで、結論。
 星組大劇場公演『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~/JAGUAR BEAT』を、東京に先駆けて大劇場へ遠征して観てまいりました。たしか初めて遠征したのは2015年のちえちゃん卒業公演でしたが、8年目にして初めて飛行機で遠征して観たところ、新幹線より快適かも、と認識を新たにしました。まあ、以前は遠征したら翌日は京都に寄ってみるとか、観光もしてたんすけど、もう完全に観たらすぐ帰るという遠征なので、飛行機で行くのは断然アリ、だと思います。今更だけど。羽田まで車をかっ飛ばしていくのもアリかもな。その方が家に帰りつく時間はさらに30分ぐらい早いかも。今度やってみよう。で、肝心の公演の感想ですが、一言で言えばとても良かったです。面白かったし、ショーも満足であります。とりわけ、今回はありちゃんが星組生となって初めてわたしは観たので、今後が楽しみだし、若手の成長も、とても楽しみであります。稀惺くんはどう育っていくのかなあ……もうチョイ、歌や芝居をじっくり観察したいっすね。実力のほどは、まだ実はよく分からないっす。そしてこっちんも、TOP就任から3年が終わろうとしており、当然熟成も進んでいるわけで、まだまだ応援してゆく所存であります。2024年の大運動会で暴れるこっちんが見たいっすな! 以上。

↓ やっぱりちょっと読んでみようかと存じます。あっ! えっ!? 星海社なんだ!? ラノベってこと!?

いやあ、宝塚歌劇は本当に最高っすねえ!
 というわけで、昨日わたしは現在日比谷の東京宝塚劇場で絶賛上演中の星組公演『めぐり会いは再び~next generation/Gran Cantante!』を観てまいりました。劇場にいる3時間だけは、地獄の介護生活を忘れさせてくれるわけで、今のわたしのほとんど唯一の生きがい、であります。
 ところで。
 わたしは2010年に初めて宝塚歌劇を観劇し、それは柚希礼音さんのTOP2作目の作品だったのですが、その時わたしは、柚希さんのあまりのカッコ良さに、男のわたしが観てもこれはすごい! と一発KOされ、以来、すっかり宝塚歌劇にはまったという経緯がありまして、今回、わたしが昨日観に行った作品は、2011年と2012年に柚希さん主演で上演された『めぐり会いは再び』シリーズの第3弾なわけです。
 当然、わたしはその前2作を両方とも劇場で観ており、しかも!前作(2作目)で登場したキャラクターの10年後、という設定なわけで、さらにもう一つ、当時は若手スターだった礼真琴さん(以下:こっちん)が、満を持してのTOPスターとして、第3作を主演として演じるわけで、長くなりましたが何を言いたいかというと、これもう、超超期待の作品であり、何があろうとも、絶対に観に行くべき作品だったわけです。
 しかし……近年マジでチケットを取るのが難しくなっているし、とにかく観たい!ので、いつもは東京宝塚劇場での観劇がメインのわたしでも、まずは兵庫県宝塚市の宝塚大劇場へ遠征すべき作品であるのは間違いなく、宝塚友の会のチケット申し込みで無事に大劇場のチケットを購入したのです。。。が、またしても! もう、マジ残念なことに! またしても! COVID-19による上演中止で、わたしの大劇場遠征は夢と消えたのでした。そしてさらに、東京でのチケットは、完全なる全滅で、えっ!? おれ、マジで観られないの!? うそでしょ!? やっべえ! どうしよう!? とうろたえることになったのでした。
 ですが、やっぱり持つべきものはヅカ友ですねえ……。わたしは周りの人々に、ヅカファンであることを全く隠しておらず、つうかむしろ、宝塚歌劇のすばらしさを会う人会う人皆さんに話しているキモイおっさんなんですが、2カ月ぐらい前、税理士の先生と打ち合わせしている時に、なんかの拍子で「いやあ、次の星組公演はチケット全滅で、マジ鬱っすよ……わたし星組イチオシなのに、もう何もかも、全くやる気にならねえっすわ……」とかどうでもいい話をしていたところ、数日後にその税理士さん、の元部下のヅカ好き淑女の方、のお友達の方、という全く面識のない方からチケットが譲ってもらえそうですがどうします!? というご連絡をいただいたのでした。
 まさにめぐり会いですよ!と見当違いの大感動でわたしは勿論、即レスでチケットを譲っていただくことにし、昨日観に行くことができたわけです。今週末、千穐楽なので、ホントにギリギリ観られて嬉しかったです。本当にありがとうございました! でもオレのバカ!!! 昨日、会社から直接劇場に行ったんすけど、双眼鏡持って行くの忘れた!! アホ!! ホント自分が嫌になるっす。。。
めぐりあい
 というわけで、無駄にどうでもいいことが長くなりましたが、『めぐり会いは再び~next generation』であります。最初に申し上げた通り、本作は第2作目から10年後、第2作目で登場したとある伯爵家の次男坊、ルーチェくんのその後を描いたお話であります。すごく珍しいというか、同じ役の10年後を本当に10年経った時点で演じるなんてなかなかないことだと思います。
 主人公ルーチェくんは、お姉ちゃん大好きっ子で王都に留学中、という設定でしたが、どうやら王都で無事に大学は卒業したものの……友人レグルスの探偵事務所に居候としてグダグダな毎日を送っている様子。さらに、前作で名前だけ出てきた恋人のアンジェリークとは、現在も付き合っているものの全然進展してない、つうかむしろケンカしてよろしくない状態らしい。そんな中起こる、次期国王の座をめぐる陰謀に、ルーチェくんは巻き込まれて……てなお話でありました。
 そんなドタバタなお話も、ナレーションというか各キャラクターのセリフによって、ガンガンと状況は説明され、ああ、そういうことね、と分かりやすくお話は展開し、最後は当然めでたしめでたしで終わる物語は、観ていて大変楽しめましたし、最後にルーチェくんが男らしくキメるシーンはとてもカッコよく、わたしとしては非常に面白かったと結論付けたく存じます。
 というわけで、各キャラクターと演じた皆さんをご紹介しましょう。キャラがすげえ多いんだよな……でもとりあえず書き始めてみよう。
 ◆ルーチェ・ド・オルゴン:オルゴン伯爵家の次男。ちなみにお兄ちゃんを1作目で演じたのは涼紫央さんですな。インテリ毒舌家のカッコいいお兄ちゃんでした。そして大好きなお姉ちゃんを前2作で演じたのは、当時のTOP娘役の夢咲ねねちゃんです。まあ、そんな兄姉のいるルーチェくんは、基本的にお坊ちゃまくんで甘えっ子なわけですが、演じたこっちんに非常にぴったりなお役だと思います。とりわけ、今回はお衣装が非常にカッコ良かったですなあ! あの黄色(金色?)のロングコートと帽子が超似合ってましたね! 最高であります!
 ◆アンジェリーク:ルーチェの彼女であり、実は国王の娘(=王女)。とある事情があって、王の甥であるローウェル侯爵の娘として育てられる。強気でイケイケな攻め系女子のため、グズグズしているルーチェにイラつきMAX! 演じた舞空瞳ちゃんの強気系女子はとってもかわゆい!!! いいっすねえ! 非常に良かったと思います! やっぱり、なこちゃんは演技巧者ですなあ。芝居・歌・ダンスの三拍子そろった素晴らしいTOP娘役だと思います。
 ◆レグルス:ルーチェの大学時代の友人で、親から引き継いだ探偵事務所を経営する若者。非常にイイ奴。演じたのはこっちんと同期の瀬央ゆりあさんですが、ついに! せおっちが2番手羽を背負った姿にわたしはもう大感動であります! 良かったねえ! でも、ありちゃんが公演に参加したら、その2番手羽はありちゃんに行ってしまいそうな気もする……けど、せおっちは紛れもなく、今の星組の2番手ですよ。歌も公演ごとに上達しているし、ダダ洩れる色気も2番手として十分すぎる器だと思います。素晴らしかったす!
 ◆ティア:女優志望の大学時代の友人。レグルスが好き。レグルスもティアが好き。たぶん。結構イケイケグイグイ系女子。演じたのは有紗瞳ちゃん。くらっちとしては、なんとなく珍しく激しい系女子だったすね。とても良いと思います! 歌も芝居も非常にうまいっすね!
 ◆セシル:新人劇作家。なんと師匠は前2作で現在の宙組TOPスター真風涼帆さんが演じたことでもおなじみのエルモクラート先生。エルモクラート先生はたしかルーチェのお兄ちゃんの友達だったよね。で、今回その弟子のセシルを演じたのは天華えまくん。ぴーすけも、なんかここ数作で歌がすごくうまくなったような気がしますね。同期が退団することが多くなってきたけど、ぴーすけにはまだまだ頑張ってほしいっす!
 ◆アニス:メカが得意な理系女子。大学時代の友人。セシルが好き。セシルもアニスが好き。たぶん。ぶっ飛びマッドサイエンティスト系女子だけど、ラストではその発明品が大活躍! 演じたのは102期生、なこちゃんと同期の水乃ゆりちゃん。今回は抜擢と言っていいのではないかしら。正直今までそれほど注目はしてこなかったけど、可愛いっすね、ゆりちゃん。若干ハイテンション演技のキンキン声系だったけど、普通なゆりちゃんを過去作で探してチェックしようと思います。
 ◆レオニード:前2作にも登場したローウェル侯爵の姪。ルーチェのお兄ちゃんが大好きで、男装してまで押し掛けたグイグイ系女子。無事にお兄ちゃんと結婚し(たんだっけ?)、現在は「恋愛アドバイザー(?笑)」として活躍中。演じたのは、これがついに卒業作となってしまった、いつも可愛い音波みのりさん。はあ……はるこさんが退団なんて……ホント淋しいっす。。。いつも、どんな作品でも、可愛いはるこさん。もっと舞台で輝くはるこさんを観ていたかった。。。今回は一瞬だけ、なつかしい男装姿も見せてくれて、最高に可愛かったす! マジ双眼鏡を忘れた自分が腹立たしい。。。はるこさんをガン見したかった。。。
 ◆フォション:初めて登場したレオニードの兄。そもそもレオニードが男装してたのは、この兄を騙ってなりすますための変装だったわけわけですが、今回ついにご本人が初登場。演じたのは、わたしが何気に大好きなこっちんに次ぐ95期次席のひろ香祐くん。ひーろーくんはホントに実力のあるお方なんだけど、残念ながら大劇場作品ではあまり見せ場をもらえないことが多かったのですが、今回はかなりセリフも歌もあって、とてもうれしいです。ショーでもかなり目立ってたね! こっちんが安心して背中を任せられる、頼れるお方ですよ!
 ◆ユリウス:ルーチェくんの実家オルゴン伯爵家につかえる執事。前2作から引き続き登場。前2作で結婚したプルニギョン(=演じたのは紅ゆずるさま)とリゼット(=演じたのは白華れみさん)の双子の子供と王都で待ち合わせていたため、今作でも登場。演じたのは、3作連続で同じ天寿光希さん。天寿さんも今回退団で、淋しいすね。。。
 ◆アージュマンド(アンヌ):アンジェリークの侍女であり、ボディガードとして腕も立つ忍び系女子。演じたのは103期生の瑠璃花夏ちゃん。いい役が付いてよかったね! るりちゃんはスカステの番組とかで観る限り、かなり可愛くて歌も上手そうで、ひとつ前の公演で新公初ヒロインも経験して、今後の活躍に期待ですな。
 ◆宰相オンブル:今回の悪い人。演じたのは花組からの転校生綺城ひか理くん。もう星組に来て2年か。いつまでも転校生と言ってちゃダメか。サーセン!
 ◆ロナン:オンブルの息子。父親の悪事に加担させられるちょっと可哀想な奴。演じたのは、ついにバウ主演が決まった星組の次世代スター候補の極美慎くん。きわみくんは、もうビジュアルは最強クラスなので、とにかく歌を頑張ってほしいすね。
 ◆ジュディス:ロナンの恋人で大司教の娘。彼女も悪事に加担せざるを得ず……お気の毒。。。演じたのは、99期とベテランになりつつある歌ウマの小桜ほのかちゃん。ちょっと役柄的に出番が少なかったのは残念だったなあ。。
 ◆カストル:ユリウスが王都で待ち合わせしてた双子のお兄ちゃんの方。演じたのは、ウルトラサラブレット&修造の娘でお馴染み稀惺かずとくん。105期生ってことは研4か。そろそろ役もついてきて、今回は台詞もそれなりに多かったね。でも、アレなのかな、ちょっと背が低い?のかな? 今回も子供の役でした。どう育っていくか、大変楽しみっすね。
 ◆ルベル:コソ泥3人組のリーダー格(?)。演じたのは、わたしが次世代の本命と思っている天飛華音くん。かのん君はマジこれからグイグイ成長すると思います。とても楽しみです!
 ◆マダム・グラフィス:前2作から引き続き登場。もちろん演じたのも、前2作と同じ、元星組長にして現在は専科の万里柚美さま。ゆずみさんはいつ見てもホントお綺麗な淑女ですなあ。70期生だから、たぶんわたしより年上なのは間違いないはずだけど、いつまでも衰えないその美貌は見惚れますね!
 ◆エメロード:有名歌手でこれまで名前は出てきたお方で今回初登場。演じたのは、現役最強レベルの歌唱力をもつ専科の美穂圭子さま。とにかく、けいこさんの歌は圧倒的で、いつも言ってますが、けいこさんだけマイクのセッティングが間違ってんじゃね? というぐらいの圧倒的声量&美声。本当にお見事であります! ショーでこっちんとともに歌うシーンは圧巻でした。わたし、こっちんとけいこさんが一緒に歌うのを観たのは初めてかも?
 とまあ、こんな感じかな? はーーー長かった。。。
 そして後半はショー『Gran Cantante!!』であります。
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 わたしは、こちらのショーでは、もうずっと今回で退団してしまう華雪りらちゃんを探して見つめておりました。わたしの中では、娘役の中でいっちばん可愛いと思うりらちゃん。本当に残念だよ。。。そして、双眼鏡を忘れたわたしはマジで自分が許せない。。。でも! わたしの目には、りらちゃんはすぐわかったよ。あっ!出てきた! またいた! と、一人りらちゃんを見つめ、その可愛い姿を目に焼き付けてまいりました。ほんと淋しいなあ。。。でも、なぜ、なんでスカステで「Memories of 華雪りら」を制作・放送しないんだ! 番組プロデューサーを正座させて説教したいっす。あー、本当に淋しく思います。。。
 しかし、今回のショーを見て思ったんすけど、意外とぴーすけくんやきわみくんといった、若手メインシーンが増えてきましたね。せおっちはもう前からだけど、その次の世代をメインに持ってくるシーンは、これからを感じさせるものがあるし、一方では、こっちんの「いつか来る、おわり」が忍び寄って来ているのだと痛感させられるっすね。。。まあ、少なくとも2024年の大運動会までは、こっちん体制でお願いしたいっす。。

 てなわけ、もう書いておきたいことはないかな、大丈夫かな?
 それでは最後に、いつもの「今回のイケ台詞」をご紹介して終わりにしたいと思います。
 ※「イケ台詞」=わたしが、かーっ! カッコええ!と感動した台詞のこと
 「ユリウス……僕が国王になんてなれると思いますか……?」
 「当たり前です! オルゴン家の方々は誰だってどこに出したって恥ずかしくありません。わたしが保証します! 王国ぐらい、軽々と背負えますよ!」
 今回は、本作で退団してしまう天寿さん演じるユリウスが、TOPスターこっちん演じるルーチェくんに贈る言葉としてのセリフを選びました。なんというか、こっちんはもうTOPに就任して2年以上経過しているのに、どうしても性格的に自信満々な人間ではないわけで、天寿さんにこう言ってもらえたら本当にうれしいでしょうなあ。天寿さん、最後にこっちんの背中を押してくれてありがとう! 大変カッコいいセリフだと存じます。

 というわけで、結論。

 わたしはもう13年、宝塚歌劇を観続けており、ずっと星組推しなわけですが、肝心の星組公演のチケットがまるで獲れず、絶望していたところ、予想外のつながりで全く面識のない淑女からチケットを1枚譲っていただき、観ることが出来ました。大変大変感謝しております。そして千秋楽ギリギリのタイミングで観ることができた『めぐり会いは再び~next generation/Gran Cantante!』は、とても楽しく騒々しい、ドタバタ劇でしたが、大変大変楽しめました。しかしこの公演で退団してしまう3人をもう舞台出来ることができないと思うと、とても淋しいすね。。。特に音波みのりさんと華雪りらちゃんのお二人は、星組には欠かせない娘役でしたなあ。。。二人は本当に可愛いお方なので、退団後の人生に幸あれと願わずにはいられないす。そして我らがTOPスター礼真琴さんは、なんかどうしても少年っぽい役が似合ってしまいますね。。。歌の多いギャッツビーこそ、こっちんに演じてほしかったかもな。。。まあ、これから先、まだ時間はあると思うので、大人な役にもぜひ、挑戦してほしいと思うっす。とはいえ……必ず「いつか来る、おわり」のその日まで、全力でこっちんを応援いたしたく存じます。はあ……はるこさんとりらちゃんを双眼鏡でガン見したかった。。。今後は会社にも予備の双眼鏡を常備しようと存じます。オレのバカ!! 以上。

↓ やっぱり予習しといた方がいいと思います。特に「2nd」は。


 全く関係ないというか、どうでもいい話をまずさせていただきたい。今から35年ぐらい昔、高校生だったわたしは、もうすでにかなり強力な映画オタに成長しており、80年代は月に3本ぐらい映画館に通っておりました。メインは地元の映画館、そして1本ぐらい日比谷の映画街へ観に行く、みたいな感じだったのだが、嗜好として主にハリウッド作品を好んでいたものの、当時の日本映画もかなり観ており、なかでも、当時の東映系作品や角川映画、さらに言うなら角川トンデモ時代劇、が大好きだったのです。
 さらに、当時はテレビでも、必殺シリーズだったり、大江戸捜査網だったりを毎週観ていて、中でもわたしが大好きだったのが、「影の軍団」シリーズでありました。ここまで言えば、何を言いたいか分かりますね? いや、40代後半以上じゃないと分からないか。そう、当時のわたしの心のアイドルは、千葉真一さん率いる「JAPAN ACTION CLUB」、略してJACの皆さんと、原田知世様だったわけです。
 実際わたしは高校2年の夏休みに、JACに入所する書類をもらいに、当時代官山と恵比寿の真ん中あたりにあった、JACの本部に行ったことさえありました。当時、わたしは母に「おれ、JACに入りたいんだよ!」と熱くプレゼンし(何しろ財力のないガキのわたしには、入所金確か30万ぐらい?なんて出せるわけがなかった)、母からは「まあ、国立に合格したら考えんでもない」みたいな言質を得て、それなりに勉強もちゃんとしてたつもりなのだが……大学受験は余裕で失敗し、私立の2流大学のすべり止めしか受からなかったのでした。結果、わたしのJAC入りの夢は泡と消えたわけだけど、もちろんその後もずっと千葉真一先生や真田広之様や原田知世様は今でも好きだし、ついでに、よく角川トンデモ時代劇の原作となった山田風太郎先生の小説は片っ端から読んでんでいたのであります。映画版もそうだし原作小説もそうだけど、当時ガキだったわたしなので、結構頻繁に出てくるお色気エロシーン目当てだったと言われても否定はできないな笑
 そして時は過ぎ、21世紀も20年が経過した今、わたしが愛した柳生十兵衛(もちろん千葉真一先生版!)を主人公とした山田風太郎先生の小説「柳生忍法帖」が、こともあろうか、今現在のわたしが愛してやまない宝塚歌劇で、しかも一番応援している星組で、さらにファンクラブに入って応援している礼真琴さまの主演で!上演される!! という奇跡にわたしは心打ち震えたのであります!!!
 さらに! 奇跡はもう一つあったんすよ……!! これを見てください!
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 な、なんと! 奇跡の2列目のドセンターSS席のチケットが当選したのであります!!
 しかも、現在は感染症対策の観点から最前列は販売しておらず、要するに、事実上最前列のドセンター!なのです! そんな席で観たら、もう失神間違いなしですよ。
 わたし、フツーに宝塚友の会の抽選に申し込んだだけなんですよ!? 東京でSS席は初めて当たりました。こんな奇跡ってあるんですなあ! わたし、正直に告白します。友会からチケット当落結果のお知らせメールが届いて、その席を確認した時、泣いちゃったす。今、わたしは毎日絶望とともに生きており、心が生涯最低のどん底にあって、そんな時だったので、なんか感動したのか、嬉しかったのか、とにかく泣いたっす。マジで。
 なので、その神席から観る舞台は、こんな風に、全く遮るものがなく、演者が2メートルもないぐらいの距離で、想像を絶する空間なのでありました。よく失神しなかったな、オレ。
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 まさにこの世とは思えない極楽空間での3時間は、すべてのことを忘れさせてくれ、楽しませてくれる至福の時でありました。けど、この半年ぐらい続いていた、チケット運もどうやら使い果たしたようで、次の花組公演は1次も2次も全滅で、久しぶりに観ることが出来ないかもしれないな。。。マジでこのところ10列目以内が続いていたから、もうチケ運が尽きたかも。。。
 でも、それでも、わたしが一番応援している星組公演がこの席で観られるなら、大げさに言えば寿命を10年分ぐらい引き換えにしても、一向に構わんッッッ! と思いました、それほどヤバかったす。
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 というわけで、当日はいつも通り開場とともに劇場へ入りまだガラガラな撮影スポットで写真を撮り、客席が開くのを待って(開場は開園1時間前、客席開場は30分前?つまり劇場に入ってもしばらく席に座れないので、その隙に、まだガラガラなキャトルで買い物をするのが正しい作法だと思う)、いざ、神席へ着きました。その時点で、おそらくわたしの血圧は相当上がってたはずです。
 というわけで、「柳生忍法帖」であります。
 原作は上下巻かな、時間経過も結構長くて、比較的長いお話なんですが、まあ、ズバリ言えば今回の宝塚版「柳生」は、それなりにギュッと短くカットされたエピソードも多く、正直、原作を読んでいない人が楽しめたのか、分かりません。わたしは当然、改めて電子書籍版を買って読んで予習していきましたので、全く問題ナシ。 つうかむしろ、超最高に楽しめました。
 お話の筋としては、会津藩のバカ殿エロオヤジ=藩主・加藤明成がいて、そのあまりのバカさ加減に愛想が尽きた忠臣一族の男たちがいて、脱藩する、けど、謀反とされて追手がかかり、忠臣メンズは捕らわれる。そして一方、その忠臣メンズの妻や娘は、あらかじめ鎌倉の「縁切寺」でお馴染みの東慶寺に避難させていたんだけど、忠臣メンズを捕らえた「七本槍」なる会津藩の怪物めいた野郎たちが東慶寺に押しかけ、女たちを出せ!!さもなくば女たちの夫や父である忠臣メンズを全員この場でぶった斬る!と脅迫。男子禁制の東慶寺を預かる天秀尼は激怒するも膠着状態に、そこに、天秀尼の(義)母である千姫さまが登場、七本槍はやむなく撤収する(原作ではここでメンズはほぼ斬られて死ぬ)。幕府としては、たしかに形としては謀反でもあって、忠臣メンズ処刑は反対できない。けれど、東慶寺を汚した罪は償ってもらうぜ!と千姫さま激怒。東慶寺を汚した七本槍、ひいてはバカ殿会津藩主加藤明成には落とし前つけてもらうぜ! というわけで、千姫さまは懇意にしている沢庵和尚(=宮本武蔵の師のあの人)に相談。そして、沢庵和尚が残された女たちの仇討の助っ人として推薦したのは、将軍家兵法指南役、柳生但馬守宗矩が長男、自由人であり、剣豪として名高い柳生十兵衛三厳だった!! かくして、十兵衛による過酷な訓練が開始され、女たちは鍛えられてゆき、着々と七本槍を撃退してゆく。しかしこの戦いの背景には、芦名家再興を夢見る会津藩の家臣(?)、芦名銅伯の恐るべき秘密と秘術があった!! 十兵衛と女たちは、この戦いに生き延びることができるのか!? 会津を舞台に最後の死闘が開幕するッ!!! ってなお話です。
 ちなみに言っておくと、この物語は歴史における会津騒動→加藤明成改易事件のことで、ちゃんと歴史上の出来事(の裏側を山田風太郎先生が創作したもの)です。まあ、小説ではそれなりにお色気シーンもあってアレなんすけど、わたしは当然、小説は十兵衛=千葉真一先生のイメージで読んでおりました。そして宝塚版ではどうだったか、各キャラ紹介と演じたジェンヌ紹介をまとめてまいりましょう。
 ◆柳生十兵衛 is 礼真琴さま:いやあ、マジでカッコ良かったですなあ! こっちんの十兵衛は最高でした。千葉真一さんを参考にしたとおっしゃってましたが、とにかくもう、雰囲気もしゃべり方も最 and 高だったとしか言いようがないです。もちろん最前席で観る&聴くこっちんのパフォーマンスは、何度も言うけど失神しなかった自分をほめたいすね。わたしはもう研12、ズカ歴12年の黒帯ファンですが、あの迫力は、ヅカ歴数年レベルだったら完全に魂抜けますよ。しびれる十兵衛ぶりだったと大絶賛いたしたく存じます! ホント、千葉先生がご存命だったら、観ていただきたかったわ……。つくづく、お亡くなりになってしまったことが悲しく残念です。こっちん、見事な十兵衛だったよ!
 ◆復讐のレディース軍団:その中でも、忠臣メンズのリーダー堀主水の娘お千絵を演じた小桜ほのかさん、そして別の忠臣の妻お圭を演じた音羽みのりさんの二人は飛びぬけて素晴らしかったですね! ほのかちゃんは本当に芝居がいいし、みのりさんはいつまでもずっとかわいいし、マジ最高です。小説では、レディース軍団がどんどん十兵衛を好きになって行って、取り合いジェラシー合戦を繰り広げたりしてちょっと面白いんだけど、実際に生身のレディース軍団は殺陣も見事に頑張りました。素晴らしかったす! もちろん、本作で退団されてしまう夢妃杏瑠さんも、ベテランの安定感で最高でした。
 ◆天秀尼 is 有沙瞳さん:いやあ、くらっちの歌はいつ聴いてもしびれますなあ! 4~5年前はこっちんの嫁第一候補だと思ってた時代もありました。すべての芸がハイクオリティなくらっち。どうか報われる日が来ることを祈りたいすね。ずっと応援いたしたく存じます!
 ◆凶悪「七本槍」軍団
 ・その1)漆戸虹七郎 is 瀬央ゆりあさん:結構小説を読んだ通りのイメージで最高でした。せおっちは歌も毎回うまくなっているし、キラキラオーラもぐんぐん増しているし、もう、次期2番手はカタイと思っていいんすよね? こっちんと同期の2番手なんて、胸が熱くなるっすね。次の公演で、2番手羽を背負うせおっちをみたら、オレ、泣くかもしれません。楽しみにしてます! 
 ・その2)香炉銀四郎 is 極美慎くん:たしか小説では隻腕の剣豪じゃなかったかな。極美くんも相変わらずの美形で大変結構かと存じます。歌もぜひ精進していっていただきたいすね!
 ・その3)司馬一眼坊 is ひろ香祐さん:わたし、ひーろーくん大好きなんすよ。大劇場公演ではあまり目立つ役は演じないけど、別箱とかで大活躍する貴重な人材すよね。黄金の95期の次席として、こっちんを支えるひーろーくん。今後も活躍を見守りたく存じます!
 ・その他の4人:まず星組生え抜きの天華えまくんは、今回はあまり見せ場がなく早めの退場てちょっと残念でした。他のシーンでもちっと出ていたけれど、路線スターの一人としてはもっと見たかったす。花からやってきた転校生、綺城ひか理くんも、やっぱりチョイ出番少な目だったすね。。。あとは94期ベテラン枠の漣レイラさんはこの公演で卒業なのが淋しいすな。。。ショーでは目立ってたのが良かったす。最後、碧海さりおくんは、ロミジュリの「愛」を演じこれからの活躍が期待されますな。
 ◆芦名銅伯 is 愛月ひかるさん:小説を読んでいる時は、100歳を超える妖怪めいたじい様だと思ってたけど、あいちゃん演じる銅伯は、まあなんと美しいことよ! わたし的に、あいちゃんのこれまでのベストアクトは、エリザのルキーニではなく、朝夏まなとさんの退団公演「神々の土地」における怪僧ラスプーチン役だと思っていますが、今回も実に怪しい、人外のモノっぽさが漂いあふれていて最高だったと思います。あいちゃんも今回で卒業してしまうわけで、わたしの地元の観光大使を務めるあいちゃんには感慨ひとしおであります。ゆっくりしたら、ぜひまたどこかの舞台上でお会いしたいですね! 女子として、すっごい美人だと思うな。
 ◆ゆら is 舞空瞳ちゃん:原作を読んでいないと、今回の舞台版だけでは、ゆらというキャラクターが十兵衛LOVEになる展開が急すぎてびっくりしたのではなかろうか? 小説では、もっと濃厚です。ゆらの物語は。演じたのはもちろん星組TOP娘役の舞空ちゃんですが、難しい役だったと思うなあ、今回も。悪役サイドだもんね。でも、ジュリエットの時から思ったけれど、舞空ちゃんの通常の天使めいた可愛さよりも、ある意味「狂気」をたたえた表情が最高ですね。ジュリエットも狂っていたし、今回のゆらも、狂える姫君でした。つまり相当な演技巧者なのだと思う。だからショーで魅せてくれるエンジェルスマイルとのギャップがヤバいって訳ですよ。もうおんなじことしか書いてませんが、マジ最高でした!

 とまあ、各キャラはこんなところかな。
 で、後半のショー「モアー・ダンディズム!」ですが、やっぱりアレっすね、ショーの方が最前列の真価が発揮されますね。まあとにかく。手を伸ばせば届くぐらいの距離で、こっちんが歌い踊り、舞空ちゃんが天使の笑みを見せてくれるわけで、興奮しっぱなしでした。しかし間近で見るこっちんは、数年前と比べるとすっごいやせたと思います。顔がどんどんとがってシャープになってきているのはもう明らかだよな。。。そりゃそうだろうなあ、TOPスターという地位がもたらす、本人への負担は、肉体的にも精神的にも、尋常ではないレベルだろうし。お父さんレベルの年齢の男としては、もうなんというか……痛ましさすら感じてしまうわけですが、わたしとしては、万雷の拍手をもって、今後もこっちんを応援し、支えて?行きたいと強く思います。
 それししても、くっそう、COVID-19感染拡大の世でなければ、絶対に、100%確実に、客席降りがあっただろうなあ、そしたらマジで昇天してたかも、とか思うと、今のディスタンスな世が、ひどく恨めしく思うっすね。あーあ、早く宝塚歌劇で客席降りが復活する日が来ることを祈りたいです。
 あとそういえば、そうか、星組の大劇場公演としては、生オーケストラと星組フルメンバーでの公演は2年ぶりぐらい、こっちんTOP就任後では初めてか。やっぱり生オケは最高だと思うし、フルメンバーでのショーも圧が違うっすね。要するに、もう何もかもが最高な3時間を過ごした初老の男がここにいます!って感じであります。この興奮はずっと忘れないと思うっす!
 よし、それでは最後に、いつもの「今回のイケ台詞」をご紹介して終わりにしたいと思います。
 ※「イケ台詞」=わたしが、かーっ! カッコええ!と感動した台詞のこと
 「なるほど。面白うござる!!」
 このセリフは、十兵衛初登場時のセリフなんですが、もうこの第一声が、わたしは今回一番しびれました。もう明らかに十兵衛なんだもの! かつてわたしがあこがれ続けた千葉真一先生の十兵衛が蘇ったかのような、わたしにとっては最高の第一声だったと思います。しかも、オケピットから、のそり……と現れる登場の動作からして、完璧に十兵衛だったね。最前列のドセンターに座るわたしの目の前に、いきなり現れたので、すっごいびっくりしたっす!!

 というわけで、結論。

 愛する宝塚歌劇の、最も好きな星組公演、さらにわたしが大好きだった柳生十兵衛を、大好きな礼真琴さんが演じる、しかもそれを最前列のドセンターという神席で観られる、という、わたしにとっては何重もの奇跡が折り重なった3時間を体験し、わたしはもう、いつ死んでもいいとさえ思っております。折しも、わたしの人生最大の試練と言えそうなぐらい厳しくつらい毎日であり、心がバキバキに折れまくっている現在、この至福の3時間をわたしに与えてくれた宝塚歌劇団と友の会のチケット神に感謝いたします! もう、マジで最高としか言いようがなく、柳生もモアダンも素晴らしかった! とりわけ、礼真琴さん演じる柳生十兵衛は、完璧に千葉真一さんレベルに到達しており、感動さえしたっす。わたし的に、千葉先生のベスト十兵衛は映画版「魔界転生」なんすけど、あのレベルですよ、礼真琴十兵衛は。実はわたし、こっちんは無事TOPスターに登極したし、来年度のファンクラブは、別の若手に入ろうかしら? とか思ってたんですが、無理っすね、やっぱり。いつか来る、こっちん退団の日まで、こっちんのファンクラブを継続しようと思います! いやあ、やっぱり宝塚歌劇最高ですね! そして礼真琴というTOPスターは、最高 of 最高っすね!!! 以上。

↓ 最終決戦で、魔物として転生してしまった父、柳生但馬守と対峙した十兵衛が「なさけなや親父殿……」と心情を吐露するシーンが好きすぎて、たぶんわたし、30回は観てます。しかも、ずっと魔物に抵抗していた但馬が闇堕ちしてしまった理由が、「天才児十兵衛と真剣勝負がしたい」というのが泣けるんすよ……最高です!
魔界転生(1981年)
成瀬正(成瀬正孝)
2015-08-01

 というわけで、行ってまいりました。舞浜へ!
 そうです。わたしが最も応援している宝塚歌劇団星組TOPスター、礼真琴さん(以下:こっちん)のコンサート! であります。宝塚歌劇に興味にない人は知らないだろうけど、宝塚のTOPスターは、たまに「コンサート」も行っているのです。たいていの場合は、退団間近の時期に実施されることが多いような気がするけれど、「歌」、すなわち歌唱力に自信アリなスターの場合は、コンサートも全然普通に行われる、のであります。いや、サーセン、それはわたしの勝手な解釈かもっす。
 で。わたしの愛するこっちんは、現在においては、おそらく現役最強の歌唱力を誇るスターであり、コンサート開催はもう必然というか、ファンの皆さん全員が待ち望んだ公演、それが今回の『VERDAD!!』なのでした。
 わたしとしては、これはもう絶対に行きたい公演である……けれど、いかんせん公演期間は短く(そりゃそうだよね、コンサートって普通は1Dayとか2Daysなんだから、1週間やってくれるだけでもありがてえ!)、チケット争奪戦に勝ち残る自信はゼロだったのだが、宝塚友の会の抽選に申し込んだら普通に買うことができて、見に行くことができたのでありました。友会のチケット神に感謝いたします!
 今回も、わたしはド平日の昼の回のチケットを申し込みました。わたしが1日会社を休もうと、世界は何の支障もなく回るわけで、やっぱり平日は当たりやすかったのかもしれないす。
 というわけで、ド平日の舞浜、しかも11時開演という、常識的な「コンサート」の開演時間よりずっと早い時間だったわけですが(※この日は2回公演で15時半開演の回もある)、天気はどんよりとした曇り&超高湿度という環境だったので、ま、イクスピアリの中を通って行けば涼しいだろう……とか思ってたわたしがアホだった。わたしの場合、公式グッズの「ペンライト」を事前予約して会場で10時に受け取る予約をしてしまったため、わたしが舞浜に着いたのが9時40分ぐらいだったかな、その時間は、イクスピアリが開いてねえんだな……。結果、これはどうやって行けばいいんだ?? と軽く悩みながらも、おそらくは同好の淑女と思われる人の流れについて、外を結構な距離歩き、ええ、アンフィシアターの前に着いた時はもう、しっとり脇汗をかく、見苦しい姿になってしまいました。。。ダッサ……。とはいえ、公式Tシャツを着こみ、その上に青いシャツを羽織っていたので、まあ、許される程度の見苦しさだったと思います。思いたい!
 そして劇場前に到着すると、すでにそこはヅカ淑女たちが結構集っていて、見たところ男で、一人で、参加している人間はほぼゼロ。こ、こいつはおっさん一人参加は厳しかったか? と一瞬思ったけど、次の瞬間には、かんけーねーぜ!と余裕で割り切り、全く気にならなかったすね。だって、みんなわたしと同じくこっちんを愛する同好の士だもの。
VERDAD02
 一応ぼかしを入れときますが、10時開場だったかな、それまでにはそれなりに人が多く集まっていましたが、わたしは先に予約しておいたペンライトを受け取り(受け取りは実にスムーズで素晴らしい対応!)、劇場へ入場しました。なお、プログラムは先にキャトル・オンラインで買っていたので、セットリストは完全に予習済み!であります。ペンライトだけ会場受取としたのは、万一行く前日までに届かなかったらアウトじゃん、と思ったからで、プログラムは届かなかったら当日劇場で買えばいいや、と思っていたからです。そう、今回のコンサートは、物販の「密」を避けるためなのか、会場物販はプログラムとオペラグラス?しかやらないので、他のアイテムは事前予約すべし、という形式だったのでした。でもTシャツは、事前予約でとっくに品切れになっており、こりゃ困ったな……と思ってたらキャトル・オンラインで買えました。そしてすぐ届いたので、着てくることができたのでした。でも、わたしMサイズを買ったんすけど、171cm&54Kg の男であるわたしでも、Mサイズがでっかくて、Sで十分だったような気がしますね。女性だとMは相当デカいのではなかろうか。。。
 というわけで、全くどうでもいい前置きが長くなりましたが、『VERDAD!!』であります。
VERDAD01
 もう、面倒だから箇条書きで思ったことなどを書き連ねてゆこう。
 ◆すごい特殊な半円形舞台
 映像で観たり噂で聞いてた「アンフィシアター」ですが、実際に観るとすごい特殊な形ですね。舞台は半円形で、それを取り囲むように客席があり、強いて言うと、『キャッツ』シアターに似てますな。わたしは上の写真からも明らかなように、上手のはじに近い席であったのだが、8列目はかなりステージに近く感じました。そして、真横から見るステージはすごい独特!で、演者たちを「真横」から観る体験は初めてだと思う。ただ、真横ゆえに、センターで正面を向いて歌い踊るこっちんたちの表情を観ることができないという微妙席ではあった、けれど、演者の皆さんは半円形であることをすごく意識しておられて、ちゃんと横にも何度も来てくれて、わたしの真正面で歌って踊ってくれるシーンも何度もあって大興奮でありました。
 ◆セットリストはかなり有段者・黒帯向け
 今回のコンサートは、第1幕が星組誕生88周年(?)と、今年亡くなられた星組の先輩である峰さを理先生への追悼という意味を込めた、歴代宝塚ソングで構成されているのだが、2010年にヅカ道に入門したわたしには、知らない曲が多く、若干アレだったような気もしている。もちろん、星組の大先輩、鳳蘭先生の「セ・マニフィーク」とかは知ってるけど、歌うのがこっちんではなく天寿光希さんだったりして、ちょっとなあ……とかは思った。しかしまあ、やっぱり『ノバ・ボサ・ノバ』は盛り上がるっすね。今年でわたしはヅカ歴12年の研12ですが、2011年に観た柚希礼音さん版の『ノバ・ボサ・ノバ』はいまだに忘れられないすごい作品でありました。こっちんなら再演可能じゃね?
 で、後半第2幕でも、宝塚以外の歌をこっちんが歌い踊ってくれるのは大歓迎というか最高 of 最高なのは当然としても、ディズニー系やレミゼ、オペラ座の怪人、ウィキッドといったミュージカルナンバーは分かるけど、他のJ-POP系は全く知らない曲ばかりだったのも、わたし個人としては、若干ノれなかったかも。
 でもまあ、こっちんが歌うウィキッドの「Defying Gravity」はマジ鳥肌もんだったすね。初代エルファバを演じたIdina Menzel さんの強力な歌なわけですが、この「Defying Gravity」だけ英語だったのも良かった。なぜか同じIdinaさんの歌声でお馴染みの「Let it go」は日本語歌唱で、もちろん素晴らしかったけど、どうせなら英語で歌ってほしかったすね。
 ◆やっぱり舞空瞳さん、通称なこちゃんはすごい!
 今回の『VERDAD!!』は、総勢21名?の少数精鋭で、若手が中心だったわけですが、やっぱりですね、こっちんの相手役である現・星組TOP娘役のなこちゃんはすごいっすね。ダンスや歌は、見事にこっちんに釣り合う技量の持ち主だし、何より、やっぱりわたしが一番なこちゃんで魅かれるのはその表情ですよ。半ば狂気を宿したジュリエットも本当に素晴らしかったですが、今回の、喜びに満ちた幸せそうな表情は、すごい胸に響いたっす。わたしの席の前に結構何度も来てくれて、超満面の笑みが、幸せ感満載でありました。もちろん、こっちんの頼れる同期、瀬央ゆりあくんも大活躍でしたね。女装はぜんぜんアリですよ。男のわたしから見れば、せおっちは超美人だもの! そしてほかの若者たちもやっぱりすごい楽しそうで、大変良かったと思います。日替わりトークに出てきた希沙 薫くんも、「愛」を演じてから自信がついたのではないかと思いました。希沙くんと二條 華ちゃんだったかな、二人のコーナーは最高に楽しかったよ!
 ◆キ、キターー! ちえちゃん降臨!
 開演3分前ぐらいに、ドセンターの3列目に、わたしが最も応援していた柚希礼音さん(以下:ちえちゃん)がさっそうと現れた時は、もうわたしは失神するんじゃねえかというぐらい血圧が上がって大興奮でありました。
 マジでヤバかったすねえ……しかもわたしの席から舞台センターに目をやると、自動的にちえちゃんが視界に入るという……。最初のMCコーナーは、せおっちと「新人公演の思い出」を語っていて、2014年の『ナポレオン』の時のことを話していたのですが、「本役さんが……(チラッ)」とちえちゃんの方を観ながら話を進めたり、ちえちゃんもいちいち「うんうん!」と力強くうなずいている姿がもう最高でしたね。あーこの日のこの回のチケットで良かった! と心から思ったす。もう、わたしもちえちゃんの反応が気になってしまって、チラチラ見てしまいました。サーセンした!

 とまあ、以上な感じなんですけど、しかし本当にCOVID-19感染拡大は早く終息していただきたいですなあ。。。本来なら、コンサートはもっと激しく客席も参加できるものなのに、じっと座ってペンライトを振るだけってのも、つらいすね。こっちんも、アクリル板に包まれた謎の山車にのって客席を回ってくれて、嬉しかったけど、やっぱりなんか逆に申し訳ないというか……わたし、『REON in BUDOKAN』ではちえちゃんとハイタッチできたのに、そういうことができない世の中は淋しいすね。。。お茶会も開けないし。。。
 しかし、どんな世であれ、今できることを全力でやり遂げてくれたこっちんはじめとする演者の皆さんと、スタッフ関係者の皆さんには深い尊敬と感謝の念をささげたく存じます。
 一言で言えば、超最高!でした。

 というわけで、結論。
 
 わたしの愛する宝塚歌劇団星組TOPスター、礼真琴さんの初のコンサートが舞浜アンフィシアターで開催された。わたしも運よくチケットを1枚買うことができたので、喜び勇んで公式Tシャツ着用&ペンライト装備で参戦したわけですが、まあ、正直歌ってくれた歌のセットリストには、若干ムムムな気持ちはあるものの、そのパフォーマンスにはもう、心から酔いしれるしかなく、やっぱりこっちんの歌の力はすげえなあ!ということを再認識した公演でありました。すごいよね。だってもう、ずっと歌って踊ってるんだぜ? これはもう、普通の「歌手」の方には無理なんじゃね?と思わざるを得ないような、パワーのあるパフォーマンスは圧巻でありました。そして客席に降臨した、こっちんが最も尊敬するOG柚希礼音さんの登場も、わたしはもう大興奮で、マジ最高だったすね。しかし暑い一日だったなあ……舞浜はわたしの最寄り駅から20分かからんぐらいなので電車で行ったけど、駅からは結構離れていて、素直に車で行きゃあ良かったと後悔したっす。車だったら劇場の真ん前に置けたのにな。アホでした。次、アンフィシアターで誰かの公演がある時は、迷わず車で行こうと思います。以上。

↓ わたしがNYCブロードウェイで観たのは2015年の秋だったので、もう6年前か。。。

 もう30年前なのか……と、ちょっと調べてみて驚いたのだが、30年前、わたしは大学生から大学院生になるころで、すでに完全なる映画オタで、さらに言うと、わたしはドイツ文学科で戯曲を研究してたのだが、当時、わたしの専門外の「フランス戯曲」やShakespeare作品、さらにはロシア文学についても日本語で読めるものは結構かたっぱしから読んでいた時代があった。
 フランス戯曲と言えば、モリエールとかの喜劇が一番有名(かな?根拠ナシ)かもしれないが、わたしが読んで一番「コイツは面白い!」と思った作品が『CYRANO DE BERGERAC』という作品である。
 実はこの作品を読んでみたのは、大学生になったばかりの頃に観たハリウッド映画『ROXANNE(邦題:愛しのロクサーヌ)』が超面白くてグッとくるお話で、その原作に『CYRANO』という戯曲があることを知ったためだ。
 とにかく、主人公がカッコイイ。強いて言えばラオウ様的な? 強くて優しく、どんな困難の前でも決して自分の信念を曲げない主人公の生きざまに、まだクソガキだったわたしはもう、ぞっこん心酔(?)したのであります。
 で。わたしは『CYRANO』という作品は80年代終わりごろには知っていたのだが、その『CYRANO』が完璧に映画化された作品が今度公開される、というのをフランス語が堪能な哲学科の友達に教えてもらい、うおお、まじかよ、そりゃ観ないと! という勢いで当時渋谷のBunkamura単独で公開された映画を観に行ったのでありました。それが1991年のことだったらしい。そしてその時の前売り券の半券がこちらです。
CYRANO
 一応説明しておくと、わたしは映画オタなので、余人には全く理解されないような、ごみ同然のモノでも何でも収集しておく癖がある。ので、いまだ手元に30年前の映画の前売券の半券が残っているのだが、ご覧の通り、なんと3枚も持っていた。さっき思い出したけど、確かにわたし、渋谷に3回観に行ったすね。1回目は一人で。2回目はその哲学科の友人と。そして3回目は当時わたしが一番好きだった女子と、それぞれ観に行って、1回目はうっかり泣いてしまったぐらい好きな作品だ。ちなみにサントラCDも持っているぐらい、音楽も最高で、いまだに車で聴いたりしているし、とにかくこの映画は、わたしの生涯ベストに確実に入る作品であろうと思う。わたし、この映画を観て、「くっそう、オレは何でドイツ語を選んだんだ……フランス語にすりゃあ良かった……!!」と思ったことも思い出しました。とにかくセリフが流麗で、原語で読んでないから原作通りなのかわからないけど、要するに韻文で、発声すると美しい歌、のようにセリフが華麗なんですよ。現代的に言えば、ラップ的な? もう完璧な映画化で、完全フランス語な作品なのに、Wikiによればその年のアカデミー賞に5部門ノミネートされて、受賞したのは衣装デザイン賞だけかな、とにかく美しい!作品なのであります。もちろんフランス本国でのセザール賞は10部門受賞と、その当時大変話題になったりもしていて、わたしも映画版を観た後に興奮して指導教授に熱く感想を語ったところ、日本でもさんざん上演されてる戯曲だし、ひょっとしたら、世界で最も上演回数の多い作品かもしれないよ、なんてことを教えてもらったりした、思い出の多い作品なのであります。
 はい。以上は前振りであります。
 その、わたしの大好きな作品『シラノ・ド・ベルジュラック』が、わたしの愛する宝塚歌劇で上演される日が来たのであります!! やっほう! コイツは絶対観ないと!! と鼻息荒く、チケットもすぐに師匠に譲ってもらって入手したのだが……実はそもそもは東京では6月に赤坂ACTシアターだったかな、で上演される予定だったのに、COVID-19感染拡大によって上演はすべて中止となってしまったのでありました。超しょんぼりしたっす。。。しかし、その後の状況の変化によって、東京での上演は行われないものの、梅田芸術劇場シアタードラマシティにて、たった14公演だけ、上演されることとなったのでありました。
 わたしとしては、大好きな『シラノ』を観ないわけにはゆかぬ!! と思い、宝塚友の会でのチケット申し込みを行い、奇跡の3列目! という良席チケットをゲットしたので、やったーー! わーい! とか喜んでいたものの、折しも感染拡大は続き、果たして、わたしは大阪へ行って良いのだろうか……と正直悩みました。が、結論としては、完全防備体制で昨日、のぞみをぶっ飛ばして行ってきた次第であります。まあ、新幹線はほぼガラガラだったし、一人なので誰ともしゃべらず、マスクを外すこともなく、事あるごとに持参の消毒スプレーで手を殺菌していたので、出来ることはすべてやった、と思いたいものです。※自分用メモ:8:30ぐらいののぞみで大阪へ。11時過ぎころ到着。梅芸へ直行、14時半過ぎぐらいに終わり、すぐ大阪駅から新大阪を経て15時07分ののぞみで東京へ、と、思い返すと昼飯も食わなかったし、マジで誰とも一言もしゃべらなかったような気がするな。。。
 ともあれ。わたしは梅芸メインホールに1回だけ行ったことがありますが、ドラマシティは初めてでした。
ドラマシティ
 なんか、劇場の大きさとしては、東京で言うと青年館ぐらいなんすかね? ステージの幅がやっぱり少し小さいかな、こじんまりした感じだったと思います。そして、こちらがプログラムであります。なお、こちらも土曜日に日比谷のキャトルで先に買ったので、梅田では買ってません。遠征の際は、どうしてもプログラムが邪魔になるので、そういう時は先にキャトルで買っておくものよ、とヅカ友の超美人の淑女に教えていただいていたので、きちんとその教えを守ったっす。そうだよ、おれ、昨日、まったく財布触ってないわ。新幹線での飲み物はSuicaで買ったしな。
シラノ
 さてと。本公演は、「星組公演」となっていますが、ご覧の通り、主人公のシラノを演じるのは、宝塚歌劇団が誇るレジェンド、専科の轟悠さんであります。常々、轟さんは「理事」と呼ばれておりましたが、その理事職も先日お辞めになり、現在は「特別顧問」という職についてらっしゃいますので、わたしも今後は「顧問」と呼ばせていただこうと存じます。
 で、その顧問演じるシラノですが、シラノはそもそも、鼻がデカくてブサメンであることがコンプレックスになってるわけで、重要なファクターなんすけど……もう、どこからどう見てもカッコイイ、超イケメンなんですけど、どうしたらいいんすかもう! やっぱり顧問はカッコいいすねえ! 立ち姿からして、超・キマッており、また今回は衣装も実に美麗で、非の打ちどころがなかったすね。顧問に関しては、結構厳しい意見をお持ちのヅカ淑女が多いですが、わたしはやっぱりすごい人だと思うし、カッコ良さは別格だと思います。確かに、歌のパワーは落ちているのかもしれない、けど、はっきり言って存在感は完全に別次元ですよ。現在の5人のTOPスターすら凌ぐと思うすね。そして、そんな顧問にはシラノという役は超ピッタリでした。
 ただですね、今回の上演は、お話的に正直かなりはしょられていて、若干駆け足展開だったのが残念です。普通の宝塚歌劇の大劇場作品は、2幕モノだと90分∔60分、あるいは80分∔70分、みたいに2時間半がデフォルトなんすけど、今回は75分∔50分=2時間5分とちょっと短めでした。ホントはもっともっと、カッコいいんすよ。なお、ラストの「心意気だ!」で終わるのは原作通りなので、元々の原作や映画を知らない人は、あそこで終わるのはちょっとびっくりしたかもしれないすね。そういう意味でも、本公演を観る淑女の皆さんは、きちんと原典を予習していただきたいと思ったす。
 では以下、そのほかのキャストについて短くまとめて終わろうと思います。
 ◆ロクサーヌ:シラノの従妹の超美人。実際、男のわたしからすると、なんだよ、結局イケメン好き、男は顔なのかよ、と非難したくなる女子だけれど、ラストに至る流れですべて許します。男はやっぱり中身で判断してほしいす、とブサメンのわたしとしては願いたいところであります。で、今回のロクサーヌを演じたのは、99期生の小桜ほのかちゃん。歌うまとしてもお馴染みですな。今回も勿論、素晴らしい歌声を聞かせてくれました。芝居もいいですねえ! わたし、なんか今回のほのかちゃんを見ていて、元雪組TOP娘役の咲妃みゆちゃんに似てるように感じました。まあ、ゆうみちゃんレベルにはまだチョイ鍛錬が必要かもしれないけれど、十分その力はあると思うので、今後ますますの活躍を願いたいし応援したいすね。
 ◆クリスチャン:超イケメン、だけど文才がなく、シラノにラブレターの代筆をお願いすることに。でも、ただの頭の悪いイケメンではなく、シラノとロクサーヌの気持ちにも気が付ける心を持つ。馬鹿ではない。演じたのは、ますます色気と実力が高まっている瀬央ゆりあ君。せおっちは研9ぐらいからホントにグイグイ成長してきていて、今回はとりわけ歌がとっても良かったすね。見た目の華やかさも増しているし、わたしとしては、素直に星組2番手にしてあげたい気持ちす。人気実力ともに全く問題ないと思うんだけどなあ。とにかくカッコ良かった。今回は3列目(1列目は販売してないので事実上2列目)の超いい席で、生声も聞こえたし、キラキラオーラも溢れまくってるのが最高でした。
 ◆ド・ギッシュ伯爵:一応、本作では悪い人。結婚してるのにロクサーヌの美貌にぞっこんで愛人にしようとしたり、ロクサーヌがクリスチャンが大好きと知るや、クリスチャンとシラノを戦場に送ったりして、基本嫌な奴(だけど後に改心する)。演じたのは、91期首席のみっきぃでお馴染みの天寿光希さん。みっきぃさんも美しいですなあ。嫌な奴のお芝居もお手の物すね。大変結構だったと存じます。
 ◆ラグノオ:パリの街のパン屋さん(つうかパティシエ)で、詩を愛する男で、貧乏な詩人たちに店のパンやケーキをふるまったりしている男。シラノとも仲良し。映画版などでは、ラグノオは太っちょなおっさんなんだけど、なんと今回ラグノオを演じたのは、星組の期待の若手スター、極美慎くんですよ! 恐ろしくカッコいいラグノオでビビったわ。極くんも非常にキラキラしておりましたね。
 あと一人、わたしとしては、物売り娘とかいろいろな役で舞台に登場してくれた華雪りらちゃんをメモしておきたいです。りらちゃんはホント可愛いので、すぐわかるっすね。セリフも何気に多かったし、大変目立っていてうれしく感じました。
 あと、そういや本作は、エンディング後にパレード的ショーがついていて、ほのかちゃんと顧問のデュエットダンスも美しかったし、せおっちやみっきぃさん、極くんや若手たち男役勢揃いの群舞もきらびやかでありました。つうか、マジでほのかちゃんの歌はきれいですなあ。そしてせおっちの歌唱力がものすごく向上してるのを感じたっすね。2番手の実力は間違いなくあると思うんだけどなあ。。。まあ、とにかく、星組推しとしては、次の『ロミオ&ジュリエット』が楽しみでしょうがないですな。わたし、当然、税込55,000円の「ロミジュリBOX」買ったすよ! わたしが生で観たのは2011年雪組版と2013年星組版の2回なんすけど、ずっと観たかった新人公演版「珠城りょうさま×ゆうみちゃん」「礼真琴さま×しろきみちゃん」の2つをとうとう見ることが出来て、超最高でした! 来年2月からの新生星組版で、せおっちや極くんの活躍を超超期待したいすね! 希望としては、せおっち=ティボルト、極くん=マーキューシオのVerが観たいですねえ! そしてこっちんとわたしが呼ぶ礼真琴さまのお披露目公演を結局生で観られなかったわたしとしては、羽を背負ったこっちんを観て泣こうと存じます。
 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。あ、一つ思い出した。シラノやクリスチャンが所属する軍の部隊なんすけど、若い衆が来ていたユニフォームのような青いカッコイイ衣装、ありゃ『ALL FOR ONE』の制服の流用だろうか?? デニムっぽい青に胸に黄色の十字架の服なんですが、実はシラノもダルタニアンも、二人とも「ガスコン(=ガスコーニュ地方出身の男)」であることを誇りに思っていて、共通してるわけで、時代もほぼ同じだし、制服が同じでも実は全く問題ないというか、あり得る話なので、わたしとしてはあの服が似てた(あるいは流用だった)のは、まったくアリ、だと思いました。

 さて、では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「(迫りくる「死」に向かって)すべてを持っていくがいい。だがな! たった一つだけ、お前には奪えないものがある。それをオレは、折り目もつけず、きれいなまま、持っていくんだ。それは……オレの……心意気だ!」
 今回は、ちょっと前後が分からないと意味不明だと思いますが、有名なシラノのラストのセリフです。わたしがぼんやり憶えてるものなので、完全ではないと思いますが、要するにシラノは、権力だったり、理不尽だったり、妥協だったり、いろんな「敵」に対して、常に「ノン!」と言って生きてきたわけで、どんなにみじめな最期であろうと、「自分のハート」は誰にも渡さないで死んでいくぜ、というセリフなわけです。ああ、くそう、うまく説明できねえなあ! とにかくカッコイイの!文句は言わせません!!

 というわけで、結論。

 わたしにとって、フランスの戯曲『CYRANO de BERGERAC』という作品は、数ある世界の戯曲の中でもTOP3に入るぐらい大好きな作品だが、その「シラノ」が、ついに! 我が愛する宝塚歌劇団において上演される日が来た!! わたしはその報に接し、非常なる喜びを抱き、絶対観に行きたい!! と思っていたのだが……6月に予定されていた東京公演は中止となり、深い悲しみを味わったものの……この度、ようやく大阪は梅田芸術劇場シアター・ドラマシティのみで上演されることとなった。この作品はわたしにとって極めて特別であり、いかなる困難があろうと観に行きたい作品であり、自分としては感染対策としてできることはすべてやる、という方針で観に行ってまいりました。感想としては、ええ、そりゃあもう、最高でしたとも! 轟顧問のシラノは抜群に良かったし、せおっちのクリスティアンも実にイケメンでありました。歌もすっごい良かったよ! ホントにせおっちは腕が上がりましたね! そして小桜ほのかちゃんの美声も最高でした。要するにですね、遠征してホント良かったです! 超満足! 以上。

↓ わたしはこの映画、たぶん30回ぐらい観てます。レーザーディスクも持ってたよ。今はNHK-BSで放送されたのを録画したのがわたしの宝物っす。
シラノ・ド・ベルジュラック ジェラール・ドパルデュー [Blu-ray]
リュディヴィーヌ・サニエ
IVC,Ltd.(VC)(D)
2014-10-24

↓そしてこちらはまだ買えるみたいすね。
シラノ・ド・ベルジュラック (岩波文庫)
エドモン・ロスタン
岩波書店
1951-07-05

↓そしてこちらも、とても笑えて泣ける超名作です。
愛しのロクサーヌ (字幕版)
マイケル・J・ポラード
2013-11-26

 わたしは宝塚歌劇をたしなむ世間的には珍しい男だが、まあ、最近は劇場に男の姿も結構見かけるようになっており、「珍しい」とは言えなくなりつつあるような気もする。
 そんなわたしは、2010年に一番最初に観た宝塚歌劇が当時のTOPスター、レジェンドと呼ばれる柚希礼音さん率いる「星組」であったため、ずっと星組をイチオシで応援している。
 以来、ズカ用語でいうとわたしのファン歴は「研10」なわけだが、星組以外の他の組の公演も可能な限り観に行っているわけで、もうこの10年で数多くのTOPスターの卒業を見送ってきたのだが、今年は2人の稀代のTOPスタ―が退団を表明しており、わたしとしては非常に淋しいというか、しんみりな心情なのであった。
 一人は、現在本拠地である宝塚大劇場(以下:大劇場)で退団公演中の、花組TOPスター明日海りお(以下:みりお)さんだ。みりお氏については、11月に東京で見送る予定なのでその時書くとして、既に大劇場にお別れを済ませ、現在東京宝塚劇場(以下:東宝)にて退団公演を上演中なのが、我が星組の紅ゆずる(以下:紅子先輩)さんである。
 紅子先輩は、わたしのズカ歴10年の中でもかなり特異なTOPスターで、カッコいいのはもちろんとして、その最大の持ち味はコメディエンヌとしての笑いのセンスだ。それは紅子先輩のオンリーワンの才能であり、悪ぶっているけど泣かせる、冗談ばっかり言ってるけど泣かせる、というキャラが多くて、いつも紅子先輩は、散々笑わせた後で、最後には泣かせてくれるのだ。
 その紅子先輩がとうとう卒業の時が来た。そして演目は、その設定やポスター画像からして、なんじゃこりゃ!? と思わせるようなコメディ作品であり、わたしとしては、もう行く前から、笑い、そして泣く準備は完了しており、昨日は日比谷へ赴いたのである。

 どうすか。もう、控えめに言って最高だよね。かなりトンデモストーリーで、腹を抱えて笑っちゃいました。そんな面白物語をまとめてみると、まず冒頭は、ヒロイン・アイリーンの幼き頃である。アイリーンは子供のころから、有名な孫悟空ではなくて、そのライバルでアンチヒーローである紅孩児(こうがいじ・牛魔王と鉄扇公主の子供)が大好きな活発な女子だった。一方天界では、その紅孩児が暴れて、どうやら現世へ……となったらしい。そして時は過ぎ、カワイイ大人に成長したアイリーンは、シンガポールで屋台経営をしていたが、そこは巨大資本の手によって地上げで立ち退きを迫られており、その資本系列の三ツ星シェフ、ホンと出会う。だがホンはなかなかの俺様ぶりで煙たがられており、巨大資本から追い出され、落ちぶれてしまう。そして行きついた先はアイリーンの屋台で、二人は屋台を守るために巨大資本に立ち上がるのだが、実はホンこそが天界から転落(?)してきた紅孩児だった―――的なお話であった。サーセン。いつも通りテキトーにはしょりました。
 まあ要するに、反目し合う男女がやがて恋に落ちて、一緒に巨大な敵と戦う、そしてラストは見事勝利して、めでたしめでたし、となるような、ある種のテンプレめいたお話なのだが、今回は随所に退団公演という空気感が織り交ぜられており、まさしく笑って泣いて、ハッピーなエンディングは湿っぽくはならず、笑ってお別れを告げるという紅子先輩の本領発揮、であり、実に紅子先輩の退団公演らしい作品であったと思う。非常に面白かったすね!
 というわけで、見どころとしては、当然、以下の4名の方々にあったわけですが、やっぱりそれぞれ皆さん素晴らしかったですなあ! なんか、ホントにこれで紅子先輩と一緒に退団するTOP娘役の綺咲愛里(以下:あーちゃん)さんとお別れかと思うと、マジで淋しいっすね……。
 ◆紅ゆずるさん:紅子先輩。当然演じたのは主人公のホン・シンシン。やっぱり最高でしたな。絶対この役は紅子先輩にしかできない役だったね。とにかく笑ったし、最後は泣かせる見事な卒業公演だったと思います。退団後は、変にテレビとかに出ないで、舞台中心で活躍してほしいな……紅子先輩はトークができちゃうので、バラエティ方面に行ってしまわないか、ちょっと心配す。大の仲良しであるちえちゃんと、ゆっくりランチを楽しんでください!
 ◆綺咲愛里さん:あーちゃん。演じたのは当然ヒロインのアイリーン。あーちゃんはとにかく可愛いし、今回のような、ちょっと強気で後半デレるような、いわゆるツンデレ的キャラが一番似合うような気がしますね。何度もこのBlogで書いているけれど、あーちゃんは地声が低いので、その意外な低音ヴォイスがとてもイイす。そして今回の衣装の奇抜さというか、トンデモ衣装は、絶対あーちゃん以外には着こなせないと断言できるね。あーちゃんだからこそのコスプレ的ファッションは本当に最高に可愛かったよ。退団後は、ちゃんと大きい事務所に入って、様々な方面で活躍してほしいす。ミュージカルに出ることがあれば、また会いに行くよ、必ず!
 ◆礼真琴さん:わたしがファンクラブに入って一番応援しているお方。わたしは勝手にこっちん、と呼んでます。こっちんが今回演じたのは、ホン打倒のために大資本がトップシェフに抜擢した真面目系男子シェフ、リー・ロンロン改めドラゴン・リー。今回は、いよいよ紅子先輩の後を継ぎ、次期TOPスターとなることが決まっているため、若干自虐めいた、僕がトップシェフなんて……的な部分も多かったすね。次に「星を継ぐもの」として、これでいいのかw? と笑わせるようなセリフも、やっぱり紅子先輩だから許されるんでしょうな。でも間違いなく、こっちんなら大丈夫だし、ヅカファン全員がこっちんがTOPスターとなって、大きな羽を背負って階段を下りてくるシーンを待ち望んでいると思うよ。まあ、恐らく、その時にはオレ、泣くね。確実に。ホント感無量っすわ。
 ◆舞空瞳さん:通称ひっとん。次期星組TOP娘役就任が決定している。花組からやってきて今回星組生デビュー。今回演じたのは、ちょっとしたスターでリーと最終的にラブるセレブ。ま、役どころとしてはほぼお飾り的な、なくてもいいようなものと言ったら失礼だけど、大きな役割ではなかったけど、明確にこっちんとのツーショットが多く、台詞的にもこれからよろしくね的なものもあって、いわば星組ファンの我々に対する顔見世的な登場でした。わたしは、正直ひっとんについて何も知らなかったのだが、この人はさすがに102期生首席だけあって、歌える方なんすね。なんとなく、妃海風ちゃんを思い出す歌ウマぶりで、歌は大変結構でした。95期首席である超歌ウマなこっちんとの並びも、文句ないす。ただ、どうやら世間的にはダンスの人という評判を聞いていたけれど、わたしの目には、ダンスはまだまだ、特にショーでのボレロを紅・こと・あーちゃん・くらっち(=有紗瞳ちゃん)・ひっとんで舞うシーンでは、あーちゃんとくらっちが完璧にシンクロしていた一方で、ひっとんは手の角度とか動きが若干甘いように見えたす。わたしとしては、今のところ、くらっちの方が数段上だと思うすね。今後に期待いたしたく存じます。しかしこのボレロのシーンは美しかったすなあ……そしてあーちゃんが、やっぱりTOP娘として、技量も高く、放たれるオーラも一番輝いていたのは印象的だったすね。
 はーやれやれ。ホント最高でした。
 そして後半はショー『Éclair Brillant』ですが、こちらもTOPコンビである紅子先輩とあーちゃんの二人の退団、そして次期TOPコンビであるこっちんとひっとんのお披露目的場面、それから、今回の公演で退団されるれんさん(=如月蓮さん)、まおさん(=麻央侑希さん)たちの場面など、今回特有の事情をきちんと踏まえた、華やかでとてもいいショーだったと思います。惜しくもTOP娘役に選ばれなかったくらっちもとても輝いていたし、せおっち(=瀬央ゆりあさん)もホントに歌が上手くなりましたなあ。わたしが何気に応援している華雪りらちゃんも、がんばっていたし、それから星組が推している若手のぴーすけ君(=天華えまさん)ときわみ君(=極美慎さん)の二人は謎の女装場面もあって、これはちょっとびっくりしたすね。くらっちとひっとんに混じって、あれっ!? あのデカい女子はぴーすけときわみ君じゃね? と目を疑ったすわw 
 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「星なんていらない!! お前にくれてやる!! 俺は、俺はアイリーンが笑顔ならそれでいいんだ!!」
 今回は、まあどう考えてもこの、「星」を「お前(=リー=こっちん」に譲り渡す場面でしょうな。なんか真面目に考えると、それでいいのか?という気がするけれど、紅子先輩からこっちんへのバトンリレーは、これでいいんでしょうな。わたしとしてはセリフ後半の、俺はお前の笑顔があればそれでいい、という部分にグッと来たっすね。ま、前回の『エルベ』のカールもそうだったわけだし、男というものはそういうもんですよ。しかし今回は、エンディングもハッピー&ピースフルでホント良かったすね。紅子先輩とあーちゃんのこれからを、心から応援いたしたく存じます。

 というわけで、結論。
 ついに来てしまった星組トップコンビ、紅ゆずるさんと綺咲愛里さんの退団。そして年末にはついに訪れる、わが愛しの礼真琴さんのTOP登極。ファンとしては淋しさとうれしさが入り混じる感情の中で、星組公演『GOD OF STARS―食聖― / Éclair Brillant』を観てきたわけだが、やっぱり紅子先輩は稀代のコメディエンヌとして最高の舞台を見せてくれたし、あーちゃんは本当に可愛くて強い女子を熱演してくれました。これでわたしは二人が宝塚歌劇の舞台で輝く姿を見納めてしまったわけだが、退団後の二人に幸あらんことを強く望みたいと思います。そしてこっちん、とうとうその時が来ちゃったね! そしてTOPに登極するということは、まさしく終わりの始まりであり、間違いなく数年後にこっちんも卒業となることが確実なわけで、わたしとしてはこっちんの最後の時まで、全力で応援いたしたく存じます! なんか、どうでもいいような過去Tweetがニュースになってたけど、いいんだよそんなこたあ! 「星を継ぐもの」として、こっちんのこれからに超期待いたします。しっかしプレお披露目のチケット、全く取れる見込みがないんですけど、どうしたらいいんでしょうか……!! 行きてえなあ……! そして、急遽星組にやってくることになったあの方を、ファンとしてどう受け止めればいいんでしょうか……せおっち2番手でいいじゃん……ダメなんでしょうか……。以上。

↓ こちらもまったくチケットが取れず観に行けなかった……Blu-ray買わないとダメかもな。。。


 というわけで、今日は宝塚歌劇を愛するわたしが最も応援している「星組」の公演を鑑賞するため、午前中から日比谷へ赴いた。日差しは暖かいけど、あの東京宝塚劇場前の細い道はビル風が強くて寒いですなあ……。わたしは35年ぐらい前の中学生・高校生の頃は、あの一体にあった日比谷映画や有楽座といった映画館へよくチャリンコをぶっ飛ばして通っていたので、その街並みの変化をずっと見てきたのだが、去年落成した日比谷Midtownの影響か、なんかすっかり様相が変わっちまったすね。
 そんなことはどうでもいいとして。
 現在東京宝塚劇場で上演されている演目は、後に東宝の専務か何かまで成り上がることになる劇作家、菊田一夫氏が1963年に書き上げた作品で、その後何度も再演されているという伝説的作品『霧深きエルベのほとり』である。初演はなんと56年前ってことか。そりゃあもう、いくらおっさんのわたしでも観ているはずもなく(つうか生まれてもいない)、最後に再演されたのが1983年だそうだから、えーと、36年前か。つまりわたしがチャリで日比谷に通っていた頃なんだな、と思ったので冒頭にどうでもいいことを書いてみた次第であります。
 あと1つどうでもいいことを書いておくと、宝塚歌劇団が5つの組で構成されていことは、何度もこのBlogで書いているけれど、公演の順番が、数年に一度、ちょっと変わることがあるのである。どういうことかというと、雪組→花組→月組→宙組→星組、の順番でローテ―ションしていた翌年に、その順番がちょっと変わることがたま~にあるのです。そしてまさしく我が星組は、去年、雪組と順番が入れ替わったんだな。その結果、去年、元の順番ならば、宝塚大劇場の年末ラストが星組公演で、年明け一発目が雪組、となるはずだったところ、雪組が先に年末に公演を行い、そして星組が今年1発目になったのだ。
 これは、去年の10月の台湾公演の影響だろうと思うが、何が言いたいかというと、そのために我が星組は、去年は大劇場公演が1本しかなかったのである。そしてつまり、東京宝塚劇場での星組公演は、去年の6月~7月以来と、結構久々なのであります。はー説明が難しい。
 というわけで、星組推しのわたしとしては、演目的にも伝説の作品だし、スケジュール的にも久しぶりだし、と大変楽しみにしていた公演なのであった。ということを言いたかっただけです。はい。おまけに、先日とうとうこの次で退団することを発表した星組TOPコンビ。さらに言えばこの公演で卒業してしまう方もいて、まあとにかく、いろんな意味で、わたしは今日を待ち望んでいたのでありました。
 
 というわけでーーー物語は上記映像の通りであります。
 ハンブルグを舞台に、船乗りカールと、とある金持ちの令嬢マルギットが出会って恋に落ちるけれど、身分違いがもたらす悲しい結末となる悲恋、であります。
 まあ、ズバリ言うとかなり昭和な雰囲気で、石原裕次郎的世界観と言えばいいのかな、相当時代がかっているのは間違いなかろう。しかし、だからと言ってつまらないわけではなく、実際わたしとしては大変楽しめる作品であった。とりわけ、男のわたしから見ると、主人公カールと、マルギットの婚約者で育ちが良く超イイ奴のフロリアンの二人の気持ちがとても良くわかってしまうのだ。どんな感じなのか、各キャラ紹介をしつつ演じたジェンヌについてもメモしてみよう。
 ◆カール:船乗り。学はないしギャンブルもたしなむ、チョイ悪系男子。港ごとに女がいる的な感じだけど、実はかなりイイ人。マルギットに刹那的に惚れてしまって結婚しよう! という勢いでラブラブになるものの、冷静になって、マルギットの実家の上流の生活や、マルギット自身のことを考えると、まあ、実際オレじゃマルギットを幸せには出来ねえ、と実感してしまう。その結果、カールがとった行動はーーー観てご確認ください。男としては大変共感できます。女性から見たら、うーん、どうだろう、アウト……かもしれないな。。。
 そして演じたのはもちろん星組TOPスター紅ゆずるさん(以下:紅子先輩)。とうとう退団の発表があって、大変淋しいですね……最強コメディエンヌの紅子先輩。今回は悪ぶっててイイ人、という得意のキャラだったように思います。主題歌が染みたっすね……「か~も~め~よ~伝えてよ~ わが心……今も君を愛す……」大変結構なお点前でした。
 ◆マルギット:上流階級のお嬢様。とある理由で父との確執があって家出。カールとの運命的な出会いに恋の炎が燃え上がっちゃう……わけだが、まあ、やっぱりマルギットは問題アリと言わざるを得ないだろうな……ちょっと世間知らず過ぎたんでしょうな……でもまあ、それはマルギットの罪ではなく、そう育てられてたんだからどうしようもなかったとも思う。願わくば、カールとの恋を教訓として、幸せになってほしいすね……。
 演じたのはこれまた当然、TOP娘役の綺咲愛里さん(以下:あーちゃん)。あーちゃんも紅子先輩と同時退団を発表されており、やっぱりとても淋しいす。あーちゃんに関しては、目の肥えた歴戦のヅカ淑女たちの評価がやけに厳しいような気がするけれど、わたしは何度も書いている通り、あーちゃんはとても可愛いし、間違いなくTOPのオーラを放つ素晴らしいジェンヌだと思う。地声が落ち着いた低い声だから、高い声が若干厳しいんすよね……でもわたしはあーちゃんの意外な低音ボイスが大好きなのでおとがめなしです。もうチョイ、あーちゃんを舞台で観ていたかったすなあ……。次の、最期の退団公演、楽しみにしてるよ!
 ◆フロリアン:マルギットとは子供のころからの幼馴染で婚約者。上流階級。しかし、その身分や財力(はあるのか?)をひけらかすようなところは皆無で、実にイイ人。フロリアンは、ある意味マルギットに振られてしまった残念な男なわけだが、それでも一切マルギットを責めるようなことはせず、ただただ、マルギットの幸せを願うナイスガイ。男のわたしから見ると、カッコ良すぎですよ! まあ、要するに超イイ人、なわけだけれど、残念ながら世の真理として、女子は「イイ人」には恋してくれないんすよ……イイ人と評されることの多いわたしもつらいすわ……。女性から見たら、やっぱりイイ人すぎて恋愛対象外なんすかねえ……。。。
 演じたのはわたしが最も応援している礼真琴さま(以下:こっちん)。今回はソロ曲も泣けたっすねえ! こっちんの歌は最強レベルに巧いわけで、今回は後半のショーでも堪能させていただきました。問題は、紅子先輩の次に、星組TOPスターにこっちんがなれるかどうか、なのだが……普通に考えればもう確定だろうけど、仮に別の組から誰かが突然やってきても、わたしは受け入れますよ。こっちんにはまだ熟成期間があってもいいと思う。順当にTOPスターになれたら、それはそれで大歓迎。TOPになった時点で完成されてなくていいんだしね。いずれにせよ、こっちんの「これから」が楽しみだし、応援したいと思います。
 ◆トビアス兄貴:カールの乗ってる船の船員たちの兄貴分。渋い。カッコイイ。物語的にはあまり出番ナシ。のちに、兄に会いにハンブルグに来ていたカールの妹と結ばれ、船員を引退、陸(おか)での生活を選ぶことに。演じたのは今回で退団してしまう「ひろきのお兄様」でお馴染みの七海ひろきさん。ラストの「じゃあ行くぜ……あばよ!!」には、なんかグッと来たっすね……。宙組から来てもう4年経つんだな……あっという間だなあ……。素顔のお兄様は、実にクールな眼差しの美女なので、退団後の活躍を楽しみにしております。また舞台で会いたいすね。
 ◆シュザンヌ:マルギットの妹で、実はフロリアンが大好き。家出した姉を心配しているが、それ以上にフロリアンのことが心配。そりゃそうだ。超けなげなお嬢さん。演じたのは有紗瞳さん(以下:くらっち)。わたしはこっちんがTOPに登極する時には、その隣にはくらっちがいてほしい……と強く願っていたのだが……はあ……どうやらその夢は叶いそうもなく……もちろんまだ分からないけれど、先日、花組からこっちんの嫁候補と思われる組替え人事が発令されており、どうやらくらっちはこっちんの嫁になれる見込みがかなり薄くなってしまった……。本当に厳しいなあ……。。。わたしが全娘役で一番応援している、月組のうみちゃん(海乃美月さん)のようになってしまう可能性大なわけで、実に悲しいすわ……。そんな……ホントマジかよ……である。うみちゃんもくらっちも、本当に華のある素晴らしいジェンヌなのにね……報われてほしいなあ……。。。

 とまあ、物語上のメインキャストは以上であります。
 ホント、楽しめたのは間違いないけれど、なんだかいろいろな意味でつらいお話でありました。なんつうか、恋の炎はあっという間に燃え上がるけれど、その勢いだけで結婚というわけにはいかないんでしょうな。ま、そりゃそうだとしか言いようがなく、二人の男の決断も、男としては実に理解しやすいお話であったと思う……けど、女性がこの物語をどう思うかは、正直良くわからんです。
 で。後半はショー『ESTRELLAS~星たち~』であります。元々スペイン語の「星」=「Estrella」に、複数形のsをつけたものだそうで、要するに星組のスターたち、てなことである。ところで、ちょっとした豆知識を紹介すると、宝塚歌劇団の5つの組には、それぞれ「テーマカラー」が設定されており、「花組=赤(ピンク)」「月組=黄」「雪組=緑」「星組=青」「宙組=紫」となっているのだが、今回のショー『ESTRELLAS~星たち~』は、基本「青」の舞台でありました。まあ、前回の『Killer Rouge』は全編「赤」だったんだけど、まああれは、TOPスター紅子先輩の「紅」だったということで、今回は星組の青、であります。
 まあ、星組のショーでは、わたしは当然こっちんをずっと双眼鏡で追うわけですが、やっぱりこっちんはダンスもキレてますなあ! 最高じゃないですかもう! なのでこっちんグレイトは当たり前として、やっぱりここ数回で思うのは、せおっちこと瀬央ゆりあさんの躍進でしょうな。今回も、ちゃんとソロパートがあって、歌がすげえ上達してるような気がしますね。しかし、まあこれもアレなんだけど……こっちんがもし順当にTOPになったら、2番手はせおっち、なのだろうか? いや、今の星組を観ているとそれ以外は考えられないんだけど……同期のTOP&2番手コンビって、あるんすかねえ? わたしのヅカ歴10年ではなかったような気がするけど、普通にあることなのだろうか? わたしは全然アリだと思うし、むしろこっちんとせおっちの絆を考えれば、むしろ大歓迎なんだけど……どうなるかよくわからんす。
 それから今回のショーでは、今回で退団するひろきのお兄様や華鳥礼良さんたちに、ちゃんと見せ場があってよかったすね。特に華鳥ちゃんはエトワールも任されて、とても光ってましたな。特徴のあるお顔の美人なので、路線には乗れなかったけど、わたしはいつも、あ、華鳥ちゃんだ! と見つめていたよ。淋しいね、もう会えないのは。。。退団後、幅広く活躍してくれることを願ってます。
 
 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「一度散った木の葉を 再び元の枝につけて緑に輝くと 君は思うかい……」
 今回は、かなり序盤でフロリアンが言うこの台詞を選びます。ここは、シュザンヌとのやり取りなんですが、姉さんを連れ戻せばまたあなたを愛するようになるかもしれないわ、というセリフに対するフロリアンの回答、がこの台詞です。このシーンは全部カッコ良すぎたっすね……つうかフロリアンよ、君は物分かり良すぎですよ……でも、このセリフを言う気持ちも、男のわたしは痛いほど良くわかるんすよね……まったく、男はつらいよ……ですなあ……。

 というわけで、結論。
 7カ月ぶりか? ちょっとお久しぶりとなる星組大劇場公演『霧深きエルベのほとり』がやっと東京に来てくれたので、今日は楽しみにしていたわけだが、この作品は、お話の内容的にも、そして現在の星組の状況的にも、なんだかとても悲しくて、淋しい気持ちになってしまったわたしである。なかなかつらいお話だったとわたしは思うのだが、果たして、現代の女性が観てどう思うのか、結構興味があるっすね。まあ、一度散った木の葉は、もう緑に輝くことはないんすよ……このセリフはとても気に入ったので、今後日常で使わせていただこうと思います。そして、退団者の皆さんのことは、今後も応援したいし、いよいよ次の大劇場公演で退団となる星組TOPコンビにも、最期まで拍手をもって応援したいと存じます。でも、ホント問題はこっちんの「これから」なんだよな……まずは5月、主演を務める全国ツアー公演があるので、こっちんの雄姿を楽しみたいと存じます。結論としては、こっちんこと礼真琴さんは最高です。以上。

↓ あ、すげえ、今ってAmazon Primeでスカイステージの番組観られるんだ!? へえ~知らんかったわ。




 わたしが初めて宝塚歌劇を体験したのが2010年2月。あれから8年が経過し、わたしもヅカファン的に言うと「新公学年」を卒業し、ムラ遠征もソロで行えるようになり、お気に入りのジェンヌのファンクラブに入ってお茶会に参加するなど、まあ、ヅカ道における黒帯を取得したかなぐらいの経験を得てきた。
 そんなわたしが一番応援しているのが星組なのだが、よりによってイチオシの星組公演なのに、現在、東京宝塚劇場で行われている公演をのチケットがどういうわけかまるで取れず、ファンクラブ取次もお断りが入り、マズイ、これはマジで観られないのか? と若干焦っていたところ、わたしをヅカ道へ導いてくれた偉大なるヅカ師匠の美しいお姉さまから連絡が入り、チケットが1枚あるのだけれど、あなた、ご予定はいかがかしら? とお誘いを受けた。まったくもってナイスタイミングであり、わたしとしては即、押忍! 喜んでお供させていただきます! チケット全滅で困ってたんす! と返事をし、無事に昨日、観ることができたのである。はーーーホント助かった。師匠、マジあざっす!
 というわけで、わたしが昨日、日比谷の東京宝塚劇場で観たのが、我が星組公演『ANOTHER WORLD / Killer Rouge』である。落語原作の和物ミュージカルと、キラッキララキラッ!キラールージュ!とノリノリ&キラキラなショーの2本立てだ。
 結論から言うと、まあかなりトンデモストーリーな『ANOTHER WORLD』は最高に笑えて楽しめたし、ショーはもう大変なパワーで圧倒され、大変楽しめたのである。なんつうか、アレっすね、今の星組TOPスターである紅ゆずるさん(以下:紅子先輩)でないと出来ない作品だったといえるような気がしますな。最高でした。

 まずは和物ミュージカル『ANOTHER WORLD』である。これは落語噺「地獄八景亡者戯」などを原作?として作られたオリジナル作品だそうで、まあ、とにかくトンデモない、笑えるお話であった。ざっと話をまとめると、主人公の康次郎は、大阪の両替商の若旦那なのだが、とある女子にひとめぼれし、その女子、お澄もまた康次郎に憎からぬ思いを抱いていたものの、なんと康次郎は「恋煩い」で死亡、はっと目が覚めるとそこは「あの世」であった。そしてそのお相手の女子も同じく恋煩いであの世に来ているらしく、現世での知り合いや、あの世で知り合った江戸の米問屋の若旦那、徳三郎たちとともに、お澄を探す旅に出る。かくして無事にあの世で再び巡り合った康次郎とお澄だったが、二人の恋路の前には閻魔大王さまが立ちふさがり、スケベな閻魔大王さまはお澄に惚れてしまい、康次郎に地獄行きの沙汰を下してしまい――!? てなお話で、まあ要するにかなりとんでもない、笑える物語であった。開幕は、暗転から拍子木がちょーーんと鳴り、パッと明かりがつくとキャスト勢ぞろい、といういわゆる「チョンパ」であり、その絢爛な絵面も見どころの一つであろう。
 で。こういうトンデモ喜劇は、ちょっと他の組ではできないんじゃないかな……という気さえするが、わが星組の紅子先輩は、現在の宝塚歌劇団の各組TOPスターの中では、「最強コメディエンヌ」であることはおそらく誰しも認めるところであろう。まさしく今回は紅子先輩の本領発揮、まあ楽しそうに演じておられ、観ているわたしも最高に楽しめたのであります。というわけで、軽くキャラ紹介と、わたし的に、お、と思った方々を紹介しておこう。
 ◆康次郎:主人公。演じたのは前出の通り紅子先輩。大坂人なのだが、いわゆる「はんなり系」上方人で、現代のわれわれが思い浮かべるいわゆるコテコテ系大阪人とは違う。そしておっそろしくポジティブだし、ふざけるところはふざけ、決めるところは決めるその様は、本当に紅子先輩にぴったりであったと思う。最高でした。
 ◆お澄:ヒロイン。康次郎への恋煩いで死亡w。あの世の「美人館」なるショーパブ?の看板女優?に抜擢されているところで康次郎と再会し、夫婦に。演じたのは勿論TOP娘役の綺咲愛里ちゃん(以下:あーちゃん)。あーちゃんに対しては何かと批判的な意見を見かけるけれど、わたしは大好きですね。可愛いし。その意外な低音ボイスも大変魅力的。以前は、やや幼児体形かと思ってたけど、なんかちょっと痩せて、顔も尖ってきたし体もメリハリボディーになってきましたな。その輝きはまさしくヒロインですよ。今回もとてもかわいくて最高でした。
 ◆徳三郎:江戸のモテモテ若旦那でイイ人。現世であらゆる遊びを堪能し、あの世での楽しみを求め、フグの毒を喰らって死亡。すげえw 演じたのは、わたしが一番応援している礼真琴さま(以下:こっちん)。こっちん自身、江戸川区出身ということで東京人なわけだが、やはり今回のいなせな江戸人としての江戸弁は苦戦したとおっしゃられてましたな。でもまあやっぱりカッコ良く、そしてこっちん最大の武器である歌も、ダントツに光ってましたね。いやあ、マジこっちんは最高です。
 ◆初音:あの世(冥途)の三途の川ほとりにあるお茶屋「めいどかふぇ」の看板娘。康次郎一行の話を聞いて、仲間に。可愛いのに超毒舌というか、ハード系ツッコミ女子。演じたのは、星組娘役でナンバーワン歌ウマ&芝居上手だとわたしが思っている有沙瞳ちゃん(以下:くらっち)。くらっちは元々三重県人か。今回は関西弁であったけど、なんか違和感なかったすな。今回のようなアグレッシブな元気娘な役は初めて見たような気がする。やっぱりくらっちはイイすねえ! 最高です。
 ◆艶治:閻魔大王の妾で「奪衣婆」という役職をつとめていたが、なんと実は虞美人であることが判明。演じたのは音波みのりさん(以下:はるこさん)。出番は少ないけれど、出てきたとたんにオーラが違うし、歌も超ウマいすねえ、やっぱり。今や星組ではすっかり上級生のベテランとなったはるこさん。抜群だったすね。最高です。
 ◆貧乏神:あの世で観光案内をしていたところで康次郎一行と出会い、仲間に。極楽へ行き、福の神になりたい夢がある。演じたのは華形ひかるさん(以下:みつるさん)。みつるさんも85期(=柚希礼音さんakaちえちゃんと同期)、花組から専科に異動になったベテランだけど、存在感たっぷりでした。そして「貧ちゃん!」と呼ばれるのは懐かしいというセリフがあったけど、これはかつて『蒲田行進曲』でヤスを演じて「銀ちゃ~ん」をやっていたからなんすね。これは師匠に解説してもらって初めて知ったっす。師匠あざっす!
 ◆阿漕:あの世のショーパブ美人館の女性オーナー。康次郎一行に合流。演じたのは93期の夢妃杏瑠さん。やっぱりベテランの貫禄は一味違いますな。
 ◆喜六:康次郎の現世での知り合いの男子。コイツは5日前に捌いた鯖をアテに酒を飲んでいたら、その鯖が腐ってて?見事食中毒死した残念系若者。演じたのは、ひろきのお兄様でお馴染みのかいちゃんこと七海ひろきさん。かいちゃんは宙組から星組に来てもう3年か……すっかり星組には欠かせない存在ですよ。素顔のかいちゃんはキリッとした大変な美人女子ですが、とにかく整ったお顔が美しいお兄様ですな。かいちゃんは茨城出身なので関西弁は苦戦したとのこと。わたし的には全く問題ナシ、最高でした。
 ◆赤鬼赤太郎:閻魔大王配下の赤鬼軍団軍団長。演じたのは、躍進著しい瀬央ゆりあさん(以下:せおっち)。我が愛しのこっちんと同期のせおっちは、やっぱり去年の『阿弖流為』あたりから一皮むけましたねえ。大変良いと思います。最高です。
 ◆桃太郎:あの世で、閻魔大王率いる鬼軍団と対抗すべく、康次郎たちが助っ人を頼む中の一人。ほぼ出番はないのだが、やけに美形で、お、誰だろ? とすぐにわからなかったけれど、この桃太郎を演じている彼こそが、星組の期待の若手、極美慎くんですよ! ごめんよ……極くん推しとか以前書いたくせに、すぐわからなくて……でも今度こそ顔を覚えたので、次からは大丈夫と思いたい。
 とまあこんなところか。まあ、とにかく笑えて楽しい作品でありました。
 そして後半はショー『Killer Rouge』であります。
Killerrouge
 うお、写真撮るのが下手すぎる! あまりにキラキラなので、思いっきり光があふれてる……こりゃアカンわ。
 で、このショーは、秋の台湾公演に持っていく作品だからなのか、上記写真のようなタイトルロゴのオープニングであります。紅子先輩の名の通り、テーマは「紅(Rouge)」。星組のテーマカラーは青系なのだが、まあ今回はとにかく赤系の衣装で占められ、ある意味新鮮というか、大変にキラキラしている。このショーでは、もちろん紅子先輩を筆頭に、あーちゃんは可愛いし、こっちんは歌もダンスも最高に輝いており、わたしとしてはもう大満足であります。
 わたしは基本的にショーの時は、若いこれからの生徒をチェックするのがお約束なのだが、若手はソロ曲がまずないため、そのダンスのキレをチェックするのがメインとなる。今回、ダンスがとてもキレていたのは、やっぱり筆頭はこっちんであり、そしてくらっちも、ダンスもイケてますねえ! こっちんがTOPとなる時、その隣にいるのがくらっちだったら最高なのだが、どうなるかなあ……。こっちんは歌もダンスも芝居も見事な優等生だが、くらっちも、歌・芝居・そしてダンスも極めてレベルが高いすな。あと、どうしても名前が分からないのだが……ロケットに一人、すげえ美人がいたんすよね……アレは誰だったのだろうか……背が高かったから男役だと思うのだが……たぶん咲城けいくんか草薙稀月くんだと思うのだが、分からんす。そしてわたしが応援している新公ヒロイン星蘭ひとみちゃんや宙からやってきた華雪りらちゃんは、今回はあまり目立っていなかったけれど、相変わらず可愛かったす。
 まあ、この『Killer Rouge』は、わたしは9月に青年館で、そして10月に台北で再び見る機会があるので、その時もう一度チェックをしたいと思います。そうです。わたくし、秋は台湾へ行きます! 台湾子会社の知り合いがチケットを確保してくれたので! 行くつもりはなかったのに、チケット用意しときます! と連絡が来ちゃったので! 頼んでないのに! ありがとう! 楽しみにしてます!
 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「江戸っ子は気が短けぇんだ! さあ、行くぜッ! (そして歌があってもう一度) 行くぜッ!」
 今回は、かなり冒頭で物語にあまり関係ないんだけど、こっちんが言うこの「行くぜッ!」がウルトラカッコ良かったすね。こっちんマジ最高す!

 というわけで、結論。
 宝塚歌劇団の中でわたしが一番応援している星組公演が現在日比谷の東京宝塚劇場で絶賛上演中であるが、どういうわけかチケットが全然取れず、これはマズい、と思っていたところ、わたしのヅカ師匠に誘われて観に行くことができた。そしてミュージカル『ANOTHER WORLD』は落語原作の和物喜劇なわけだが、最強コメディエンヌたる星組TOPスター紅ゆずるさんにピッタリの、笑える楽しい作品で、結構声に出して笑っちゃいました。娘TOPの綺咲愛里さんも、相変わらずかわいらしく、時に低い声で毒を吐く姿も実にあーちゃんらしくて、とても良いと思います。そしてもちろん、わたしが一番応援する礼真琴さんは、姿もカッコ良く、歌もしびれるうまさで、ダンスのキレも抜群と全く文句のつけようのないお見事なステージングでありました。こっちんがTOPになれるのは、来年の暮ぐらいすかねえ……どうでしょうなあ……そしてその時一緒にTOPを張る娘役は誰になるんだろうなあ……大変楽しみであります。そして秋は台湾で会いましょう! そちらも楽しみっす。以上。

↓落語は全く観に行ったことはないけれど、一回行ってみるべきかもな……。

 昨日の2月25日の日曜日、わたしは宝塚歌劇の公演を2本ハシゴして観てきた。というのも、本命の花組による大劇場公演『ポーの一族』のチケットが全然取れず、久しぶりに、こりゃあ観られないか、と半ば諦めていたのだが、ある日、宝塚歌劇の公式Webサイトに、とあるチケットの販売に関する告知が出ていて、どうせ当たりっこないんでしょうよ……と思って申し込んだ「W観劇チケット」なるものが当選したから、であります。
 そのチケットは、わたしが見逃すかもと危惧した花組公演『ポーの一族』@東京宝塚劇場のチケットと、赤坂ACTシアターにて開催される星組公演『ドクトル・ジバゴ』のチケットがセットになったもので、11時からの『ジバゴ』@赤坂、15時半からの『ポー』@日比谷の二本立て、というわけである。
 まあ、ズバリ言えば、『ジバゴ』のチケットの売れ行きが渋かったための、いわゆる一つの抱き合わせ商法であることは否めないだろう。わたしも、星組を一番応援している身とは言え、実はあまり見たいとは思ってはいなかったので、まあ、いいか、ぐらいのテンションであったのだが、結論から言うと、わたしとしては『ポー』よりも、『ジバゴ』の方がずっと面白く、楽しめたのである。
 というわけで、まずは『ジバゴ』についての記事をまとめ、『ポー』については別記事として明日以降アップしようと存じます。それではまずは『ジバゴ』である。
DR_GIBAGO
 本公演は、星組公演と銘打たれているものの、主演を張るのは専科の轟悠さん(以下:理事)である。というのも、わが星組のTOPスター紅ゆずるさんとTOP娘役の綺咲愛里さん率いるチームが名古屋の中日劇場で公演中(昨日が千穐楽かな)であり、また2番手スターでわたしが一番応援している礼真琴さん(以下:こっちん)は、先日まで単独ディナーショーを開催していた(既に終了)ためだ。わたしとしては、愛するこっちんのディナーショーへ行きたかったのだが、全くチケットが取れずダメでした。
 というわけで、星組はこの『ジバゴ』を含め、3チームに分かれていたわけである。そのため、『ジバゴ』の主演には理事がやってきたわけだ。ちなみに、理事は、なんで理事と呼ばれているかというと、劇団理事(=会社で言えば取締役のようなものか?)の肩書を持つ現役最強のジェンヌであり、数々の伝説を持つすごいお方で、おそらく年齢もわたしよりも上(たぶん50歳ぐらい)、の超歴戦の勇者なのである。それだけにファンも多く人気も高いお方なわけだが、ヅカ歴が浅いときちんと理事の出演作を観ていないという人もまた多いと思う。わたしも、2014年だったかな、当時の星組TOPスター柚希礼音さん(以下:ちえちゃん)と共演した『The Lost Glory』でしか観たことはない。当時、わたしは、なんでちえちゃんが主役じゃねえんだよ! とか思ったものだが、実際に観劇してみると、悪役?のちえちゃんの方がおいしい役だったので、これはこれでアリ、と納得した思い出がある。そしてその時初めて生で観た理事は、やっぱり歌も芝居もすげえ、貫禄というかオーラが段違いだ、とその実力に唸ることとなったのである。なんつうか、理事の歌い方はシャンソン系で、現役の中ではあまり見かけない、若干、昭和なテイストがあって、非常にオンリーワンな魅力を持つジェンヌであることを認識するに至ったのである。
 というわけで、わたしは昨日、正直に告白すると、理事主演の『ジバゴ』は積極的に観たいとは思わなかったものの、観られるならやっぱ観たい、という中途半端な気持ちで赤坂ACTシアターに推参したのである。そして結論は既に書いた通り、大変素晴らしいものであった。しかし、そのわたしの絶賛は、実は理事へ向けたものが25%ぐらい、残りの75%ぐらいは、若き星組メンバーへ向けたものである。とにかく、ヒロインの有沙瞳ちゃん(以下:くらっち)や、こっちんと同期の瀬央ゆりあさん(以下:せおっち)たちがもの凄く良かった。これはやっぱり観に行って良かったわ、とわたしとしては大感激であった。
 まず、物語を軽くまとめておこう。原作小説はノーベル文学賞を受賞し、映画化された作品はアカデミー賞5部門を受賞した超名作なので、今更かもしれないが、大変恥ずかしながらわたしは原作も映画も味わっておらず、昨日初めて物語を知ることとなった。これがまた、超面白くて、これは原作を読むしかねえ! と思いますね。
 時は1905年、場所はモスクワである。この年号を観てぱっと思いつくのは、日露戦争終結の年であり、ロシア革命のはじまりの年であるということだ。つまり、日本に負け、貴族たちの抑圧に農民を中心とした人々の怒りが頂点へ向かおうとしているころであろう。物語は二人のキャラクターを軸として展開される。一人は、下級貴族の青年ユーリ・ジバゴ。彼の父親は悪徳弁護士のコマロフスキーに先祖伝来の土地をだまし取られ、失意のうちに亡くなり、孤児となったユーリは父の兄弟(つまり叔父さん)の家に引き取られて育った男で、詩を愛し、同人誌なんかを出版するような男だが、医師として人を救うことを天職と定めた、貴族ながらも優しい男である。そしてもう一人は、お針子として働く仕立て屋の娘、ラーラだ。彼女は、恋人パーシャが革命思想に染まり、デモに参加していることを心配しているが、ある日、デモでけがをしたパーシャを家で介抱していることが悪徳弁護士コマロフスキーに目撃され、そのことで脅迫されてレイプされてしまう。そう、このコマロフスキーは、仕立て屋を出店する時に母を(愛人にして)援助したパトロンだったのだ。悲しみに暮れるラーラは、その後、ユーリの自宅で開かれた、ユーリとトーニャ(叔父さんの娘なので親戚)の婚約祝いパーティーの場に銃を持って乱入、町の有力者としてそのパーティーに参加していたコマロフスキーを撃つという暴挙に出る。コマロフスキーを医師として手当てするユーリは、お、お前は!?と父の仇であることを認識するが、それでも、オレは医者だ!と復讐心をぐっとこらえて治療するのだった――。
 そして少し時が流れ、第1次世界大戦が勃発。ユーリは、周囲の反対を押し切って、軍医として従軍することを決意し、妻や叔父さん(くどいけど妻の父)を残してモスクワを去る。そして戦地の野戦病院で、ユーリは看護婦として働くラーラに再会する。なんでも、ラーラは、コマロフスキーにレイプされたことを恋人パーシャが良く思っておらず、どうせ今でも繋がってんだろ、とかひどいことを言って、やけっぱちになって軍に志願し、行方が分からなくなってしまったのだという。そのため、パーシャを追って、自らも戦地へ身を投じたのだとか。そんな状況で出会った二人は、一瞬心が通じ合うが、戦地に届いた報せで、軍は撤退を決意、ユーリとラーラはそこで分かれ離れとなってしまう。その軍に届いた報せとは、皇帝の退位、すなわちロシア革命の勃発であった(※このあたりは去年の宙組公演『神々の土地』と時代が重なってますな)。
 ユーリは無事にモスクワに帰るが、革命の嵐が吹き荒れ、既に家も接収されており、妻たちは不自由な暮らしを強いられていた。そこでユーリは、貴族ではなく、一人の医者として、母の故郷であり、母の墓のある遠く離れた田舎へ移住することを決意し、叔父さんや妻を伴って列車でモスクワを去る。そしてその途中で、貴族ということで革命勢力に目をつけられ、ユーリはとある将校の元に連行されると、その将校こそ、ラーラの恋人パーシャだった。すっかり、冷血&残酷な男になり果ててしまったパーシャに、ユーリは、ラーラはお前を心配して探し回ってんだぞ!と説くも、パーシャは、けっ!知ったことかよ!的態度。実はパーシャも苦しんでいたのだが、もはや取り返しがつかない。釈放されたユーリは、目的地である母の故郷へ辿り着き、そこで静かで平和な日々を過ごす……と思いきや、ある日、医者のいない隣町で急患が出たということで、妻たちを残してその村へ急行、しかしその村には、ラーラが住んでいて、二人は運命的に再開し、とうとう、一夜を共に過ごすのだった―――てなお話です。はーーー全然短くまとまらねえわ。
 お話は、この後も怒涛の展開で、わたしはもうずっと、こ、これはどうなっちゃうんだ……と固唾をのんで見守ったわけだが、いろいろとどうしても駆け足展開で、分からないことも多く、これはもう、原作小説を読むしかねえ! と思うに至ったわけであります。はっきり言って物語はすっげえ面白かったすわ。超ドラマチックな展開で、すごいお話ですよ。
 というわけで、このすごい物語を熱演したキャスト陣をキャラとともにまとめておこう。
 ■ユーリ・ジバゴ:主人公。演じたのは勿論、轟悠様aka理事。芝居は大変素晴らしかった。けれど、どうも喉の調子が悪かったのだろうか? 歌は若干伸びやかさがなくて、なんだか少し苦しげに歌われていたような印象だ。それとも、役に合わせてわざと苦しそうに歌ってたのだろうか? わたしには良くわからなかったが、セリフ回しさえ少し聞き取りずらいような気もして、なんか、本調子でなかったよな気がしてならない。どうなんでしょう?? でもまあ、ビジュアルはもう、ホントにもう、男、すね。実に美しくカッコ良く、なにより立ち姿のピシッとしたシルエットはもう、さすがっすね。足が超まっすぐなんすよ。最強ジェンヌの名は伊達ではないと存じます。
 ■ラーラ:ヒロイン。ただ、わたしがどうも分からないのは、ラストでラーラは何故ユーリに会いに行かなかったのか? ということなのだが……おそらくここが男と女の違いで、男は、過去の女をじっと、ある意味未練がましく待つ生物であるのに対し、女性はきっと違うんだろうな……きっと、新たな人生を、過去を振り返ることなく生きてるんだろうな……とわたしは理解することにした。女性の皆さん、教えてください。なんで会いに行かなかったんすかねえ……。そしてこのラーラという女性を演じたのが、今、星組の娘役でナンバーワン歌姫とも言えるくらっちであります。いやあ、マジ素晴らしかったすなあ……歌は勿論、芝居もいいですねえ……くらっちは。わたしとしては是非ともこっちんの嫁となっていただきたいのだが、ちょっと難しいかもな……くらっちの方が先にTOP娘になってしまうような気がしますね……まあ、とにかく今回のくらっちは過去最高レベルに素晴らしかったと存じます。
 ■パーシャ:ラーラの恋人で革命思想の若者のち残虐な将校。演じたのはこっちんと同期の95期メンバーせおっち。やっぱりせおっちも、去年の夏の『阿弖流為』のように、役として目立つとその実力が非常に光りますなあ。大変良かったと思います。日々努力・研鑽を積んでいるのは間違いなく、歌も良くなってきたし、非常に将来が嘱望されますな。TOPになれるかどうかは分からないけれど、応援し続けたいすね。最高でした。
 ■トーニャ:ユーリの恋人のち妻。健気なイイ子。実はわたしはトーニャもまたよくわからない。なんでさっさとパリへ亡命してしまったんだろうか……もはやユーリの体も心も(この場所へ、そしてわたしの胸へ)戻ってこない、と見切ったってことなのでしょうか? それとも単に情勢としてもう待てない危険が迫っていたということだったのかな……つらいすね……そんなトーニャを演じたのは99期生の小桜ほのかさん。大変可憐でありました……今後の星組公演では、注目していきたい所存であります。
 ■コマロフスキー:悪党弁護士のち革命政府要人。まあ、とにかく悪い奴でしたが、ラストのウラジオストックへの逃避行は、どう理解したらいいんだろう……ここも実は良くわからなかった。コイツは要人なのに、逃げる必要があったのか……その関係性がもうチョイ理解したかったす。そして演じたのは星組ではなくてはならない貴重なバイプレーヤーの天寿光希さん。91期なんすね。素晴らしい悪役ぶりで、ほんとムカつきましたわ。でもそれこそが悪役の存在意義なわけで、実に目立っていたし、超渋かったす。
 
 とまあ、こんなところかな。しかし、フランス革命とロシア革命って、やっぱりずいぶん違うもんだなあ、というような漠然とした感想も抱いたわたしであるので、少しいろいろ文献を当たってみたいと思う。両者に共通するのは、「踏みつけられてきた怒り」であるわけで、その怒りを「自由・平等・博愛」の精神でぶちまけたフランス革命は、後に恐怖政治を生み出し、王政復古にも至ってその後ナポレオンを登極させ、その先も混乱が続くわけだが、ロシアの場合も、「自由・平等」の旗印で怒りが爆発したものの、手段としては「社会主義」という壮大な国家実験に至り、それも大失敗に至ることを我々はすでに歴史として知っているわけだ。なんつうか……わたしが言いたいのは、最終的に失敗に終わろうとも、人類に憑りつく「怒り」というものは抑えようがなく、一定のキャパを超えたら確実に爆発するものなんだろうな、ということで、人を怒らせていいことなんか一つもねえ、というわたしの持論は間違ってないかもな、と感じる次第であります。まあ、怒らせてもいいことないし、怒っても同じく、いいことは一つもねえと思いますよ。
  では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「誇りは、この家にあるのではなく、心にあるのです!」
 今回は、主人公ユーリが1幕ラスト近くで叔父さんに言うこのセリフを選びました。モスクワを離れよう、と主張するユーリに、家が……とグズグズ言う叔父さんに対してピシャッというセリフです。まあ、生きてこそ、だし、誇りは胸に抱くものでしょうな、やっぱり。それにしても、大変グッと来た物語でありました。

 というわけで、もう長いので結論。
 昨日、W観劇チケットなるものを入手したわたしが、若干、まあ、観に行きますか程度の低めのテンションで観に行った星組公演『ドクトル・ジバゴ』は、そのわたしのボンクラ頭を吹っ飛ばすほど素晴らしくグッとくる物語で、非常に面白かった。そりゃそうだよな、もう超名作として世に知られた小説&映画だし。というわけで、わたしとしては原作小説を読みたくてたまらない気持ちであります。そしてキャスト陣も、理事こと轟悠さんは若干のどの調子が悪かったのではないかという気がしたけれど、星組の若いメンバーの熱演は素晴らしく、結論としては大満足でありました。実によかったす。最高でした。以上。

↓なにーー!? 小説はどうも絶版らしく、クソ高いプレミア価格がついてる! マジかよ! つうことは、こちらの映画を観ろってことか……ぐぬぬ……!!!

 わたしが宝塚歌劇団で最も応援しているのが星組であることは、もはや何度もこのBlogに書いていることだが、先週より東京宝塚劇場では、まさにその星組公演が始まり、わたしも昨日の夜の回を会社帰りに観劇してきた。一人で。何故ソロ観劇となったかというと、ファンクラブ取次で入手したチケットだからであり、なぜいつものように週末ではなく平日の夜の回かというと、この週末にファンクラブの集いがあるので、それまでに早く観たておきたかったからだ。恐らく、これらの理由は、ヅカ道に興味のない人には全く意味不明の理由だと思うが、ヅカ道中級者以上ならば理解できる理由であろうと思う。
 というわけで、現在東京宝塚劇場で公演中の演目は、ミュージカルの『ベルリン、わが愛』という作品と『Bouquet de TAKARAZUKA』というレビューショーの2本立てである。ズバリ結論を、若干偉そうな上から目線で申し上げると、まあまあ、面白かったかな、という感じである。とはいえ、見どころは多く、わたしとしては十分満足な一夜であった。

 さてと。まずはミュージカル『ベルリン、わが愛』の物語を簡単にまとめると、時は1920年代後半(30年代前半か?)、場所はベルリン、である。ベルリンでは映画産業も盛んで、既にハリウッドではトーキーが主流になりつつある中、ベルリンでは依然としてサイレント映画ばかりで、物語の冒頭はかのフリッツ・ラング監督によるSF映画の古典として知られる『METROPOLIS』のプレミア上映会から始まる。しかし『METROPOLIS』はその難解さとSFというジャンル的な面で観客の支持を得られず、製作した映画会社たるUFA(ウーファ)は莫大な製作費返済のために、経営危機に陥ってしまう。もっと観客に受ける、明るく楽しい作品、そして安い製作費で作れる映画。そんなUFAが求める映画を、オレが作る!と立候補したのはスタジオの助監督、テオであった。テオはまず、ベルリン映画界では初のトーキーに挑戦することを決意、そして新人役者を起用し、脚本には友人で児童文学作家のエーリッヒ・ケストナーを起用するなど金のかからないやり方で映画を撮ろうと奮闘する。そして、やけに押しの強いレビューショーダンサーだったレニ・リーフェンシュタールを起用しつつも、レニの紹介でやってきた若干地味っ娘のジルも端役に起用し、結果的に映画は大ヒットとなる。しかし、単発のヒットで会社の経営状態が回復するものでなく、スタジオはナチスの息のかかった投資家フーゲンベルク(後のナチス内閣に入閣する大物。ただし史実ではどうやらナチ独裁に反対したほぼ唯一の高官だったようで、戦後も無罪となった人だそうです)に売却され、いわゆる愛国的作品を取るよう強要されてしまう。さらに、ジルの清楚で美しい姿に魅了された、ナチス宣伝大臣ゲッペルスの横やりもあって、既にぞっこんLOVEな関係にあったテオとジルは―――てな物語であった。
 というわけで、かなり多くの実在の人物の登場する作品で、ドイツ文学で修論を書いた歴史好きのわたしとしては、結構、お、と思うような物語であった。ただ、ナチスの扱いは時代的にちょっと交錯しているような印象もあって、『METROPOLICE』のプレミア上映会は1927年だったらしく、その辺りだとまだナチスは政権を取っておらず、ゲッペルスの権力やハーケンクロイツも、劇中で示されたような権勢はなかったと思う。ま、とりあえずそんな細けえことはどうでもいいすかね。
 で。わたしとしては、当然一番注目していたのは、エーリッヒ・ケストナーを演じる礼真琴さん(以下:こっちん)である。こっちん大ファンを公言しているわたしとしては当然なのだが、今回こっちんは、若干出番が少なかったような気がするが、久しぶりにいい人の役だし、ちゃんとソロ曲もあって、こっちんの最強の武器である歌声も堪能でき、わたしとしては確かな満足だ。そして今回わたしが一番グッと来たのは、こっちん演じるエーリッヒの恋人ルイーゼロッテ(←この人も実在の人。ケストナーの代表作の一つ「二人のロッテ」の名前の由来の人)を演じた有沙瞳ちゃん(以下:くらっち)であろう。大変可憐で、おまけになんか最近はオーラが強くなってきたというか、舞台上の輝き、存在感が増してきましたなあ。大変良いと思います。この、こっちん&くらっちのペアは今後ますますの活躍をしてくれそうで大変楽しみですな。
 そしてもちろん、星組のTOPコンビ、紅ゆずるさん(以下:紅子先輩)と綺咲愛里ちゃん(以下:あーちゃん)も大変美しかったのは間違いない。このTOPコンビは歌が弱点と言われているような気もするしわたしも実際そうだと思っているが、なんかですね、わたしはもう慣れてきました。紅子先輩は歌はともかく芝居はとても良かったすね。あーちゃんも、わたしはあーちゃんの意外な低音ボイスが大好きなので、許せますな。これであーちゃんが超歌ウマだったら……と思わなくもないけど、まあ、やっぱりTOPコンビとして絵になりますよ。大変美しかったと思う。
 そのほか、専科に移って初めての大劇場公演?となった凪七瑠海さん(以下:カチャ)が助っ人として、本作ではゲッペルスをシブく演じてくれたし、UFAのプロデューサーを演じた七海ひろきさん(以下:かいちゃん)も相変わらず美しくカッコイイし、新人男優のちょっと調子のいい男を演じた瀬央ゆりあさん(以下:せおっち)も元気で良かったすね。星組組長である万里柚美さん(以下:ゆず長)も、若干訳アリな酒場の女店主を美しくかつ大人な魅力で魅せてくれましたな。
 まあ、物語としては、エンディングは意外とあっさりと、かつ美しく終わってしまって、若干、よくナチスからあんな簡単に逃げられたな、と驚いたけれど、This is TAKARAZUKA、ということで野暮なツッコミはやめておこうと思います。ま、面白かったす。
 で、後半は「タカラヅカレビュー90周年」と題されたショー『Bouquet de TAKARAZUKA』である。
星組20171128
 うわあ、我ながらへったくそな写真! 本物はとてもきれいです。
 わたしは、ショーにおいては、いつもお気に入りのジェンヌを双眼鏡で探して愛でるのが恒例であり、こと、わたしが一番推している星組においては、一番大好きなこっちんを観るのは勿論として、現在わたしが星組においてこっちんの次に応援している星蘭ひとみちゃん(以下:せーらちゃん)を探し、見つけたら追う、というのがお約束である。見つけるとですね、あ! いた! とか、嬉しくなるんすよね。せーらちゃんは101期生であり、入団3年目になるのかな。娘役としては、3年目だとそろそろいわゆる「路線」に乗るかどうかの時期であり大切な時期だ。そして、せーらちゃんは本公演で早くも新人公演ヒロインに抜擢されており、前作『スカーレット・ピンパーネル』でのルイ・シャルル役への抜擢も踏まえ、わたしとしてはどうやら無事に路線に乗ったような気がして大変うれしく思う。
 ※解説:「路線」=将来TOPになる道筋のこと。「新人公演」=宝塚歌劇団の大劇場公演は、約1カ月の公演中に1回だけ、入団7年目までの生徒のみで演じられる公演があって、その「新人公演」の主役/ヒロインに抜擢されるかどうかが重要な「路線」なのであります。以上解説終了。
 まあ、こっちんのカッコ良さと歌の素晴らしさ、そしてダンスのキレの美しさに関しては、もはや書くまでもなく明らかであろう。こっちんがTOPに登りつめる日が待ち遠しいですなあ。ただまだまだ、完璧優等生と言われるこっちんも勉強することがいっぱいあると思うので、紅子先輩の背中をしっかり見つめて精進してもらいたいと思います。もう、わたし、完全にお父さん目線ですわ。そして紅子先輩も、開幕はいきなりブランコで舞台の上に現れてびっくりであったけれど、やっぱり手足の長さ・細さはすごいすね。あーちゃんとのコンビも磨きがかかってますな。そしてあーちゃんも、当然かもしれないけどどんどん舞台上の輝きが増してますよ。大変お綺麗で、実際のところあーちゃんはとてもかわいいと思います。そしてくらっちも、やっぱりいいですなあ。
 で、わたしが推しているせーらちゃんは、ちょっと背が高めか? と昨日思ったけれど、「おとめ」によれば、あーちゃんと同じ身長163cmだそうで、目の錯覚?だったようだ。たぶん、とてもスリムでほっそりしていて、おまけに超小顔だから背が高いように見えたのではなかろうか。ちなみに、あーちゃんは、わたし好みのちょうどいい感じにむっちりで、実に良いと思います。しかしせーらちゃんのソロ歌が聞きたいですなあ。歌ウマだと文句なしなのだが……ルイ・シャルルとして歌った「ひとかけらの勇気」は、そう悪くなかったと思うのだが……どうなんでしょうなあ。まあ、今後大変楽しみです。
 というわけで、毎度お馴染みの、「今回のイケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「ジル! 俺は君を守る! どんな未来が待ち受けていようと!
 「テオ……!」 と熱いキス。
 今回は、やっぱりラストシーンでしょうか。この後、世界は非情な世となり、テオとジルはパリ経由でハリウッドへ脱出したからいいけど、こっちん演じたケストナーは、反ナチを貫きながらも亡命せずドイツに残ったわけで、戦後、みんなは再会できたと思いたいすなあ……

 というわけで、結論。
 宝塚歌劇団でわたしが一番推している星組が、現在東京宝塚劇場で公演中である。その作品『ベルリン、わが愛』は若干地味?ながらも、ファンとしては確かな満足であり、わたしとしてはまあ面白かった、と結論付けたい。そしてレビューショー『Bouquet de TAKARAZUKA』も、相変わらずのキラキラであり、中には知っている曲も何曲かあってわたしは大変楽しめた。つーかですね、紅子先輩&あーちゃんのコンビは、わたしは結構好きです。歌が弱点と言われることもある二人だが、わたしはあーちゃんの低音ボイスが好きなので全然アリです。そして、こっちん&くらっちも、夏の『ATERUI』のときのように、今回も大変お似合いのコンビでありました。なお、ケストナーとルイーゼロッテは生涯共に暮らしたそうですが、生涯結婚はしなかったそうです。へえ~。そしてわたしが注目するせーらちゃんはとうとう新公ヒロインに抜擢され、大変うれしい限りであります。くそーーーどうしても新公のチケットが取れん! 今回はマジで観たかったよ……せーらちゃん、新公の舞台で持てる力をすべて出し切ってくれ! 応援してます! 以上。

↓ 「おとめ」とはこれのことです。ファン必携の基本書っす。
宝塚おとめ 2017年度版 (タカラヅカMOOK)
宝塚クリエイティブアーツ
2017-04-14

↓そしてケストナーでわたしが読んだことがあるのはこの3作品かな。
ふたりのロッテ (岩波少年文庫)
エーリヒ ケストナー
岩波書店
2006-06-16

飛ぶ教室 (岩波少年文庫)
エーリヒ ケストナー
岩波書店
2006-10-17

エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018))
エーリヒ・ケストナー
岩波書店
2000-06-16

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