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 というわけで、今週の『もういっぽん!』であります。
 前回感想を書いた第66話から3週間、今週の週刊少年チャンピオン2020年第16号掲載の『もういっぽん』は第69話まで進んでおり、とうとう、わたしが最も応援する「神童」こと南雲ちゃんVS中学女子柔道埼玉チャンピオン、雨宮凛選手の戦いの決着まで描かれました。いやあ、まさかこんな素晴らしい結末とは……!
 まあ、普通に考えて、いくら何でも出来ちゃう完ぺき超人の南雲ちゃんとは言え、柔道は完全なる初心者なわけで、埼玉チャンピオンに勝てるわけがないだろう、と思っていたし、さらに、先週終わりの段階では、残り10秒、そして技ありを取られ、さらに指導も食らっている絶体絶命のピンチだったわけです。
 さらに言うと、相手の凛選手は、コーチたる父の若干過干渉気味な指導を振り切って、ある意味初心に帰るような、精神的な成長あるいは解放、がなされ、要するに相手の気合は十分で付け入る隙なしか? とも思えたわけですが、今週はそんな凛選手の、勝つ!!という気持ちのこもった「おおおっ」という雄たけびから開幕しました。残り10秒、さあ、南雲ちゃんも「はあああ!!!」と気迫十分! 読んでいるわたしも、行け! 安奈! と完全に観客席で見守る南雲ちゃんパパ同然の気持ちであります!
 そして対峙する南雲ちゃんはすっと目を閉じ……考えます。今まで(仲間たちの戦いで)「見てきたこと」、そしてそこから「やるべきこと」を導き出し、今までの自分の剣道で培ってきたことなどから「できること」を絞り出そうと集中モードだ!!! 今週わたしが一番気に入ったのはこの見開きであります! 村岡先生、秋田書店様、ここだけ画像で紹介させてください!! 南雲ちゃん、なんてカッコイイんだ!!
nagumochan
 おそらく現実時間ではほんの一瞬のことだと思いますが、これができるからこそ、南雲ちゃんはスポーツも勉強も超優秀なスーパーガールなわけですよ!! お父さん的視点からすると、まったく、主人公たる未知も見習ってほしいものです!
 そしてページをめくると「踏み出せ」と目を見開く南雲ちゃん。神速の踏み込み、つうか、飛び込みで凛選手の懐に入り込みます! この、後ろに引いた右足の、とりわけ親指にかかるバネから生まれるダッシュ力は、明らかに剣道に打ち込んできたからこその賜物だ! 剣道選手の「間合いへの飛び込み」は伊達じゃないぞ! 
 しかし凛選手もさすがに埼玉チャンピオン、高度な柔道思考がフル回転し、すかさずあびせ倒して迎え撃つ! しかし南雲ちゃんはそれすらも織り込み済みか!? 青西エースの永遠ちゃんも驚きの表情だ! そして南雲ちゃんの頭の中には、永遠ちゃんから借りた柔道教本に書いてあったことが浮かんでいます! すなわち、「相手を引き出し 跳ね足を相手の内ももに添わせて 軸足を伸ばすと同時に」!! そうだ、南雲ちゃん、跳ね上げろ!!! 基本に忠実、南雲ちゃんまじかっけえ!
 とページをめくると、ああーーーっと! 透かされた!! ヤバイ! さすが凛選手、間髪入れずすぐさま迎撃態勢、そしてこれは体落としか!? イカン! 投げられる!
 おおっと!! 次のページでは「生み出せ 私にしか できないこと」と、凛選手の右足を飛び越える南雲ちゃんの図であります!! 柔道的な思考の上を行ったか!? そして着地するや否や! 「きいいい…ええええええい」の雄たけび一発!! 凛選手をブン投げたああああーーーー!!!
 一本!!!! 完全なるビューティフル・いっぽん!! 勝負ありいいい!!!!
 はあはあ、うおー、ヤバイ、すげえ燃えたっすねえ! 血圧上がるわ!!
 もう、このあとの南雲ちゃんの表情は、ぜひチャンピオンを買って直接ご確認ください。主人公未知は、試合前、南雲ちゃんに言いました。「ああいう強い相手ぶん投げたら 超超気持ちいいぞ」。だけど、南雲ちゃんの脳裏には「それだけじゃないじゃん」という思いが溢れます。それは、「友達(あんた)と一緒に 喜び合えるって 嬉しすぎじゃん」という強い想いでありました。
 はーーー……ヤバイ……超カッコ良かったよ……そして最後のこの「嬉しすぎじゃん」という表情が、もう超最高過ぎて、最高 of 最高です! 声にならないこの喜び! という編集部のつけたアオリも、とてもいいすね! いやー、本当に素晴らしい勝利でありました。もうきっと、観客席で見守るお父さんも「見たか!? あれがうちの娘だ!!」と喜び爆発でありましょう。いやー、ホントにもう、マジ最高でした! 南雲ちゃん、やったね!!!

 というわけで、結論。

 今週はついに南雲ちゃんVS雨宮凛選手の戦いに決着がつきました。南雲ちゃんは柔道初心者の白帯、いっぽう凛選手は中学時代の女子柔道埼玉チャンピオン。この圧倒的な経験の差は、いかんともしがたい、埋めがたいものと思って毎週ハラハラしながら読んでいましたが……やっぱりですね、南雲ちゃんはこれまでの全てをフル動員して、今まで見てきたこと、今の自分にできること、そして、今、自分がやるべきこと! と見事に整理、検討することで、活路を見出しました。それもほんの一瞬のうちに、ですよ。なんてすばらしい女子高生なんでしょうか! スポーツ万能で勉強もトップクラス、そんなパーフェクト・スーパーガールの南雲ちゃんの活躍を、毎週応援いたしたく存じます。もうなんつうか、わたし的には『もういっぽん』の主人公は完全に南雲ちゃんなんですけど、いいんでしょうか……。まあ、『もういっぽん』のキャラクターたち全員に、それぞれ素晴らしい魅力があるわけですが、わたしは完全に南雲ちゃん派であります。さーせん、これ以上書くと完全に気持ち悪いおっさんなので、この辺にしておきます。もう手遅れじゃん……。以上。

↓ 最新(7)巻は4/8発売! もちろん、わたしは電子と紙の書籍、両方買っています! まとめて読める単行本も必携かと存じます。


 というわけで超久々に、今週の『もういっぽん!』であります。
 わたしたちが愛した『鮫島』の無念の未完後、わたしが週刊少年チャンピオンを買い続け読み続けているのは、もちろん『弱虫ペダル』や連載当初から応援している『BEASTERS』などを読むため……ではあるものの、現在一番楽しみにしている漫画が、村岡ユウ先生による『もういっぽん!』であります。あっ! いつのまにかWikiでページが作られてる! 作った人偉い!
 『鮫島』ファンなら、もうそのタイトルだけで泣けるというか、故・佐藤タカヒロ先生の連載デビュー作(だっけ?)『いっぽん!』の遺志を明確に受け継ぐ、女子柔道漫画であります。とにかく、キャラたちが大変共感できる、とても素晴らしい作品でわたしはホントにそこらじゅうで絶賛し、宣伝しております。佐藤先生の『いっぽん!』の主人公の魂を受け継いでいると思うし、村岡先生の前作(ではないか、ちょっと前の作品)『ウチコミ』で登場した学校が出てきたり、チャンピオンをずっと読んできた人なら絶対楽しめると思うな。
 で。
 詳しいキャラ紹介は、誰かが作ったWikiを読んでもらうとして、この『もういっぽん!』という作品でわたしが一番惹かれるキャラは、南雲安奈ちゃんであります。通称南雲ちゃん、あるいはナグ、ちゃんは、元々剣道部でインターハイ出場の腕前で剣道部期待のルーキーだったわけですが、小さいころからずっと友達でいる本作の主人公、園田未知ちゃんとともに高校生活を楽しみ、一緒に戦いたいという強い衝動から、剣道部をやめて未知が頑張っている柔道部に転部したわけですが、当然柔道は未経験の素人で、まだ白帯、のため、全国の高校柔道部員が集う夏の「金鷲旗」は出場できず、情報収集やみんなの乱取りパートナーとして参加したわけですが……いよいよ季節は2学期となり、2週前の第64話から、埼玉県の柔道新人戦が始まったわけであります!
 そしてついに! そう、ついに!! 南雲ちゃん出陣の時が来たのです!!
 今週はまさしく南雲ちゃん主役回、とうとう南雲ちゃんの初陣の模様が描かれたわけですが、もう、わたしは観客席で見守る南雲ちゃんパパと同じ思いで、今週号を堪能して大興奮しているわけであります。
 いやーー素晴らしいすねえ!!!! つうか南雲ちゃんがカッコよすぎます!!
 南雲ちゃんは、水泳大会優勝、球技大会のソフトボール(だっけ?)でも6打数6安打、おまけに成績も上位ヒトケタ、さらに中学時代は生徒会長だったという、通称「神童」であり、「何でもできる完ぺき超人」なわけです。警官であるパパの影響で始めた剣道は、前述のようにインターハイ出場レベル。しかも、南雲ちゃんは明らかに「努力の人」であり、天才とか特別な才能とかそういうのではなくて、常に全力! でまっすぐな、非常に魅力的な女子なのであります。だいぶ前、家で勉強する姿も描かれてましたが、南雲ちゃんはそういう真面目で元気で明るい素晴らしいキャラなわけです。はあはあ、ヤバイ、熱弁ふるいすぎて血圧上がったわ。
 こんなウルトラハイスペック・ガールの南雲ちゃんの初陣の相手は、なんと元中学女子柔道チャンピオン選手。しかし、先週未知が言った通り、相手が強いほど、ぶん投げた時は超超気持ちいい、と、南雲ちゃんも全くひるんではいないし、むしろ「私がやってやんよ!」的凛々しい表情で今週は始まりました。
 そして始まった戦い。開始からほんの一呼吸、の次の瞬間、南雲ちゃんの神速ダッシュ! いきなり相手の間合いに飛び込み、先制の大内刈りがさく裂!!! さすが剣道選手、間合いへの飛び込みは超速いぞ!! ついでにこの時の絵が最高にカッコいい! いけ!! 安奈!! とわたしも完全にお父さん目線であります!!
 しかしさすがに相手は中学チャンピオン、大内刈りを耐えます……が、間髪入れず大外刈りだ!!! しかしその大外も相手は対応、さらに一気に背負う! あかん! 南雲ちゃん、投げられた!! に見えて、ページをめくると南雲ちゃんの抜群の運動神経は、ひねりを入れて受け身着地! 技あり!は獲られたけどまだまだ! 相手はすかさず寝技を狙いますが、それも南雲ちゃんは織り込み済み、素早く転がって退避完了、体制を整えます!
 が、さすが俺たちの南雲ちゃん、またしても素早い飛び込みで間合いをつめる! 早苗ちゃんの焦らなくていい……というアドバイスは完全無視だ!
 そしてページをめくると、南雲ちゃん、姿勢を低くして相手の下半身にタックルに行く!の図であります。しかし! 未知から「バカ! 相手の下半身を持つのは反則……」という声が飛ぶや、南雲ちゃんは急ブレーキで「そうだっけ!?」と停止、おーーっと、身を起こしたので、南雲ちゃんの後頭部がアッパー気味に相手の顎を強力にヒット! 相手は痛そうだが南雲ちゃんは無傷! どうやら、エース永遠ちゃんが南雲ちゃんに貸した柔道の教本が古く、下半身タックル禁止のルール改正前ものだったようです。さあ、相手のナンバーワン選手も、南雲ちゃんのスピードや抜群なボディバランスに「何 この子…」と若干動揺気味だぞ! そして最後のページは、南雲ちゃんの攻勢に、チームのみんなが驚き興奮しつつ、さすがは神童! と期待するカットインと、南雲ちゃんの戦う凛々しい表情でありました。
 村岡先生、秋田書店様、サーセン、このページだけ画像を貼りつけることをお許しください!
 俺たちの南雲ちゃんの雄姿は、ぜひお見せしたいので……!
nagumo

 というわけで、結論。

 『鮫島』後の週刊少年チャンピオンでわたしが一番楽しみにしている漫画、村岡ユウ先生による『もういっぽん!』。今週はとうとうわたしがイチオシの南雲安奈ちゃん出陣の巻でありました。いやー、マジ最高っすねえ! いけいけぼくらの南雲安奈!! わたしもお父さん目線で応援いたしたく存じます。とにかくカッコ良かった! さすが「神童」南雲ちゃん! でもまあ、冷静に考えると相手は中学チャンピオンであり、勝てるとは考えにくいわけで……この試合後の南雲ちゃんがどんな表情を見せてくれるのか、そこをわたしは楽しみにしたいと存じます。きっとまた、村岡先生が超グッとくる美麗な絵を見せてくれることでありましょう。楽しみっす! 以上。


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 というわけで、今週の『もういっぽん!』であります。
 このところサボっていましたが、もちろんわたしは毎週楽しみに読んでおります。このところの著作権法の動きからして、わたしのBlogは完全アウトじゃねえか、という気がしていたので、なんだかキーボードをたたく手が止まってしまうような、若干アレな世間的風潮でありますが、今週は書かざるを得ない、素晴らしい展開でありました。
 今週号の週刊少年チャンピオン2019年第15号では、すでにインターハイ予選も終わり、柔道部の3人組は高校1年1学期の中間テストの時期であります。そして、先週号では、テストに向かって勉強に励む? 主人公、未知の様子からスタートしました。
 親友の早苗ちゃんは入試トップ合格、そして永遠ちゃんも成績優秀、さらに、わたしがイチオシの剣道部の南雲ちゃんも中学時代は元生徒会長で学年ヒトケタランカーです。そんな中、未知は青葉西高校補欠合格ということで……まあ要するに未知だけがバイヤーのズイマーなわけで。そんな様子が冒頭描かれましたが、先週の本命は、ようやく「南雲ちゃん(主人公)回」で、南雲ちゃんの切なげな表情の理由?に迫ろうかという?回でありました。
 わたしとしては、とにかく南雲ちゃんの、未知を見つめる眩しそうな、そして切なそうな表情が最強にグッとくるわけで、先週号では南雲ちゃんに関するいろいろなことが明かされたのです。
 まず、南雲ちゃんの家庭は、どうやらお父さんが南雲ちゃんを溺愛していて(そりゃこんなかわいい娘なら誰だってそうなるよ)、父も剣道をやっていたとか。そして父の果たせなかったインターハイ(=全国)出場に大喜びのお父さんが描かれました。
 さらに、南雲ちゃんはきちんとお家で勉強する賢い子である様子も、描かれました。この、夜、真面目な顔で机に向かって勉強している表情も良かったすねえ!
 そして、きっと遅くまで勉強頑張ったんでしょうな、あくびをしながら、まだ誰も来ていないような時間に登校すると、体育館からバンバァンという男が聞こえてくるじゃあないですか。?と思う南雲ちゃんがのぞくと、そこには、未知が一人で受け身?の練習中。どうやら未知は、勉強に煮詰まったのか、体を動かしてリフレッシュ中だった模様です。
 ここでの、未知を見つめる南雲ちゃんの表情も超最高ですよ! くそう、画像を載せたい!
 そして未知は南雲ちゃんに、インターハイ予選で大活躍した南雲ちゃんのことを、もう直球で誉めまくりです。超すごかった、カッコ良かったなあ~、と。未知は南雲ちゃんに言います。
 「初めて会った頃からず~~っと頑張ってんもんな~」
 そんなことを言われた南雲ちゃんは、ちょっと恥ずかしそう。そして柔道部の次の目標が福岡で開催される「金鷲旗」であることを聞かされた南雲ちゃんは、未知に言います。
 「もし…もし私が…剣道部やめるって言ったら…どう思う?」
 とまあ、こんな、な、なんだってーー!? な台詞で先週は終わりました。これを受けての今週の第20話「めちゃめちゃ」であります。はーー前置きが長すぎた……。
 さて、南雲ちゃんの衝撃的な台詞は、実は体育館の外でのぞいていた早苗ちゃんと永遠ちゃんの耳にも聞こえたようです。そして未知も、いやいや、なにいってんの、と突っ込みますが……南雲ちゃんの表情はどうも冗談ではない、真剣な表情。ここの表情もイイんすよ! そしてページをめくると……また「なっとらん!!」のあのゴツイ先生の登場です。うおぃ! 邪魔すんな! 
 慌てて逃げる未知と南雲ちゃんですが、ちょうど夏目先生も登校したようで、その横を走って通り抜ける二人。未知は「夏目先生おはざーす!!」とお気楽ですが、南雲ちゃんは夏目先生を見て、以前夏目先生が言った言葉を思い浮かべていました。
 「たった3年間の貴重な時間 棒に振るようなことになったら辛いからね」
  まあ、高校生にとって3年間はながーーく感じるだろうけど、おっさんになるとあっという間なんだよなあ……。。。でも、そのあっという間かもしれない3年間は、後の人生で宝物になる可能性が高いわけで、おっさん読者としては後悔はしてほしくないわけですよ……南雲ちゃん、君は一体……とか考えながらページをめくると、どうやらお昼休み、購買のカツサンドが売り切れでしょんぼりする南雲ちゃんですが、おばちゃん曰く、あの子が買った2つがラストだったとか。そのあの子とは、永遠ちゃんでありました。永遠ちゃん、アンタ何で柔道着着てるんすか!? ハッ!? 「勇気を出して」何かしようということですか!?
 というわけで、永遠ちゃんに1つ譲ってもらって二人してカツサンドを屋上でぱくつくの図であります。南雲ちゃんのスマホには、お父さんから、おじさんもインターハイ応援に来るぞ、とのメッセージが。どうやら南雲家は南雲ちゃんのインターハイ出場に盛り上がっている模様です。
 そしてオドオドな永遠ちゃんが声をかけようとしたところで、南雲ちゃんがかぶせ気味に声をかけます。あんた、変わってるよ、全国行けるぐらいの実力があるのに、あんな弱い奴と部活やるために同じ学校に来るなんて、と。
 この時、実は二人は仲良く肩を並べてカツサンドを喰っていたわけではありません。永遠ちゃんは入り口付近に座り、南雲ちゃんは屋上のへりから、下を見ていたようです。その視線の先には、未知が竹刀で男子のケツにカンチョーしてる様子が。未知、お前何やってんの!w 
 すると永遠ちゃんもヘリにやってきて、言います。それは、今までオドオド過ぎて、いろんな後悔をしてきた、けど、「もう…後悔したくなかったから…」青葉西に来たという言葉。そして続けて言います。
 「私…南雲さんが羨ましい あの時も…いや…いつも…いつも自分の気持ちに正直で…堂々と行動してて…カッコいいから…」
 ま、そんなこと言われちゃ照れますわな。南雲ちゃんは、やっぱあんた変わってるわ、と言ってクールに去ります。南雲ちゃん、あんたホントに素晴らしい女子高生だよ! 
 そして場面は夜、お風呂に入っている南雲ちゃんの図です。風呂の中でもスマホをいじる南雲ちゃん。そこには、未知と南雲ちゃんの、いままでのいろんなツーショット写真が。と、そこにまさに未知から着信です。風呂に入ってんだけど、と言う南雲ちゃんに、お構いなしでしゃべり始める未知。しかし内容は、今朝の南雲ちゃんの「剣道部やめるって言うとしたら……」発言に対する回答でした。
 未知は言います。南雲がマジならいいんじゃん? めちゃめちゃ頑張ってめちゃ強くなったわけじゃん? そんくらい、あんた剣道めちゃ好きなわけじゃん なのに、そのあんたがもしマジでやめるって言うとしたら たぶん、いや絶対、ほかにめっっっちゃ好きなもんでもできたってことじゃん? だったら しゃあなくね?
 未知よ、お前は天然でそういうことが言えるんだな……そういうところが、お前のすごいところなんだよ! そしてそんな言葉を聞かされた南雲ちゃんの表情は、もう最高、極上、この上なしにかわいいじゃあないですか! まあ、未知はその「好きなもん」を、彼氏でもできたのか、とこれまた天然のボケをかますわけですが、最高っすね、この二人は。
 そして庭で竹刀を振るお父さんに、決意の表情で南雲ちゃんは言います。
 「パパ 大事な話がある」
 と、今週はここで幕切れでありました。
 なんつうか、最初からずっとわたしが気に入っていた南雲ちゃんの主人公回は、わたしにとっては、控えめに言って最高の神回であります。来週いかなる決断をお父さんに告げるのか、超楽しみですなあ!! こんなに次号が楽しみなのはマジで『鮫島』以来っす!

 というわけで、結論。
 今週の『もういっぽん!』は、先週から続いての「南雲ちゃん回_Part 2」でありました。そしてどうやら、南雲ちゃんの決断が来週描かれるようで、大変楽しみであります。まあ、誰がどう見たって、南雲ちゃんは未知が大好きなわけで、ある意味、百合的な展開とも言えそうですが、わたしとしては素直に、女子高生同士の友情物語を楽しみたいすね。まさかの柔道部入りはあるのか? どうなんでしょうなあ……チャンピオンのコミックスは基本9話収録なので、先週の19話から第3巻収録なんでしょうな。コイツは……単行本は紙と電子、両方で買わないといけないようだな……(1)巻の電子しか買ってないので、紙も買ってこよう、と思うわたくしであります。くそう、来週号が今すぐ読みたい!!! 以上。

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 というわけで、今週の『もういっぽん!』であります。
 先週はサボりましたが、今週はやります。今週のタイトルは「どっきどき」。まあズバリ言うと、いよいよインターハイ予選当日の朝の、それぞれの「どっきどき」な模様であります。
 冒頭、いつもおとなしい永遠ちゃんが、一人電車内で何やらスマホを見てにんまりしているご様子。そうでした。永遠ちゃんだけ、遠くに住んでるのでした。思うのは、家でお母さんとのやりとりです。お風呂上り、スマホ片手にニヤつく永遠ちゃんですが、お母さんの話によると、私立の推薦を蹴ってまで埼玉県立青葉西高校へ進学したのだとか。それが心配だったお母さんですが、ニヤける娘、永遠ちゃんを見て、良かったみたいねと一安心。好きな男でもできたかとお母さんはツッこむものの、永遠ちゃんがニヤけていたのは、仲間の柔道部員、未知と早苗ちゃんとのグループラインであります。
 まあ、友達ができてうれしいんでしょうなあ。それはつまり、今まではそういうことがなかったってことなのでしょう。大変結構なことであります。
 と、そんなことを思い出して一人電車に乗る永遠ちゃんの前に、来ました! 南雲ちゃんの登場です! 上半身はジャージ&ジップを上までしっかり締めたりりしい姿の南雲ちゃん。下は制服のスカートですが、南雲ちゃんはストイック系&強気系剣道部員。
 「な~~んだ アンタか…って顔 すんなっつーの」
 とよく分かっていらっしゃるご様子。若干気まずげな永遠ちゃん。南雲ちゃん曰く、剣道部も同じ場所でインターハイ予選で、期待のルーキーである自分が5年ぶりに女子剣道部をインターハイに連れて行く、と強気なお言葉です。そして、若干優しげな表情で言います。
 「柔道部は! あんたが連れてってやりな」
 そのタイミングで電車に乗って来る未知&早苗ちゃん。
 「あの2人とじゃきついだろうけど」
 と若干ヤレヤレな南雲ちゃんに、永遠ちゃんは言います。
 「そうかな…とっても心強いよ」
 二人を見つけて満面の笑みで寄って来る未知。まあ、この笑顔にはパワーがあるわけですよ! ちなみに未知のいでたちは、ジャージ&Tシャツ&下は制服スカート、とテキトーな感じ、そして早苗ちゃんは眼鏡っ子真面目女子なので、きっちり制服を上下着こなしております。そして永遠ちゃんは、ジャケットの代わりにカーディガンですが、きちんとブラウス&リボンタイと制服着用です。この違いも、性格が出てますなあ!
 そして会場に到着。そこにはすでに夏目先生がスタンバイ。おおっと、夏目先生は白シャツ&黒のパンツスーツという「SP」の真木よう子さん的なファッションで大変颯爽としています。そして当然会場にはいろんな学校の柔道部員がいて、未知は勝手な品評会をしています。ドキドキが高まってまいりました! おおっと、どうやら早苗ちゃんは緊張でみんな強そうとネガティブ方向へ。でも、未知を高校でも柔道に誘ったのは早苗ちゃんなわけで、
 「しっかりしなきゃ…わたしが言い出しっぺなんだから…うう…ケガするイメージが次から次に沸いてくるよ…」とドキドキは加速です。中学時代は試合で骨折した経験のある早苗ちゃんですが、イカン、トイレに直行だ!w なんか『ぺダル』の鏑木くんみたいすねw
 と、そんな3人ですが、前からやってきたのは! あれは永遠ちゃんの中学時代の! 来ました、霞ヶ丘高校の3人組です! 永遠ちゃんはまたも困ったフェイス。怒れるツインテールでお馴染み、天音さんが「約束通り中堅で出てくるよね?」と詰め寄ります。永遠ちゃんの困ったフェイスは一層曇りますが、未知は永遠ちゃんのバックから柔道着を取り出し、むりやり上だけ永遠ちゃんに着せました。
 そうです。いつもオドオドぎみの永遠ちゃんは、柔道着を着ると「ちょっとだけ 勇気が出る」のであります。それを覚えていてくれた未知の想いに応えるように、キリッとした表情で永遠ちゃんは、おっかないツインテール天音さんに宣言します!
 「青西の中堅は私…氷浦永遠です」
 とまあ、そんな感じでいよいよインターハイ予選開幕!で今週はおしまいでした。
 なるほど……何かやっぱり各キャラの表情が豊かでいいですなあ……しかし、物語はこののち、どう進むんすかねえ……スポコン的シリアス展開なのか、日常系のほっこり系なのか、想像がつきませんが、わたしとしてはこの可愛い娘っ子たちの青春をしばらく追いかけようと存じます。

 というわけで、結論。
 今週の『もういっぽん!』は、いよいよインターハイ予選開幕直前の、各キャラクター達の「どっきどき」な心情が描かれ、また、永遠ちゃんの決意的な、キリッとした表情が描かれました。まあ、完全にお父さん目線で読んでいるわたしとしては、怪我しないよう、魂燃やしてらっしゃい! と見守りたく存じます。しかし、やっぱり絵がとてもイイすね。大変魅力的なキャラクター達の、それぞれの表情が大変良いと思います。そして南雲ちゃんがやっぱりイチオシっすね! 以上。

 というわけで、今週の『もういっぽん!』でありますが、今朝、こんなニュースを見て、これはわたしのBlogも、やっぱり法に抵触しているのだろうか……という気もしております。
漫画あらすじ無断投稿 投稿者情報の開示命じる 東京地裁
 なので、かつての『鮫島ニュース』では、もう本当に興奮してしまったがゆえに、作中の台詞も大量に引用していましたが、今後は控えめにしようと存じます。それでもアウトなら……書くのをやめるしかないのかなあ……。これでも応援しているつもりなんですけどね……

 さて。
 今週の『もういっぽん!』は、巻中カラー扉です! いい絵ですなあ……。そしてまずは、未知&早苗&永遠の三人の、トレーニングに挑む苦しげな表情の3分割アップから開幕です。なにやら三人とも、ぬぎぎ…・・と力が入っている様子。ど、どした!?
 そしてページをめくると、そこは見開きです。なるほど、みんなで古タイヤを引っ張って走る、下半身強化中のご様子。柔道部らしいと言えばらしいけど、いまでもそういうトレーニングってやってるんですな? 顧問の夏目先生の監督の元、頑張る三人ですが、やっぱり永遠ちゃんがダントツの身体能力! この娘はやる子ですよ。早苗ちゃんはもうダメ~的に倒れていますが、永遠ちゃんは「もう一本!」と再びダッシュ。ははあ、なるほど、タイトルにはこの意味もあったんですな。
 というわけで、体力有り余る永遠ちゃんを眺めながら、主人公たる未知ちゃんは、まーた愚痴をこぼしております。高校に入ったらもう柔道はやらない、彼氏を作って楽しむぞ的な妄想をしてたんすけど、お下げ&眼鏡でお馴染みの早苗ちゃんは、そもそも休みにトレーニングしようと言ったのは未知でしょ、と真面目なツッコミ。それに対して未知ちゃんは、えー早苗でしょ、と責任転嫁のテキトーク。どうやら現在はゴールデンウィークの連休のようです。そう、先週描かれた通り、連休明けにはインターハイ予選が始まるものの、二人とも、自分の階級の体重を若干オーバーしているので、調整しないといけないのです。確か、早苗ちゃんは52kg級に出たいのに、先週時点では55.8kg。コイツはヤバいぜ!?
 しかし一方の永遠ちゃんは、先週時点で52kgぴったり、減量の必要なしのはずですが、一番張り切ってトレーニングを続けています。そんな永遠ちゃんを見つめる未知&早苗。二人は、最近よく笑顔を見せるようになった永遠ちゃんに、ちょっと嬉しそうですが……腹の虫がぐぅ…と鳴り、腹ペコなご様子。まあ、そりゃあ15歳でしょ? そらもう育ちざかりですよ。これはもうしょうがないすわ。
 というわけで、再びトレーニング再開、ラスト一本勝負だ!と未知&早苗は元気を出しますが、永遠ちゃんはさらにもう一本、と底なしのパワーです。そんな永遠ちゃんに、夏目先生はそのへんにしときなさい、インターハイ予選前に故障でもしたら元も子もないでしょと、きちんと指導。切りがついたところで、未知ちゃんは、じゃあ帰りにみんなでご飯行こうよ、と声をかけます。
 おいおい、君は体重大丈夫なのか? と心配になりますが、どうやら平日は、永遠ちゃんは遠くに住んでいるため、飯を食って帰ることが出来ないようで、誘われた永遠ちゃんは、静かに熱く喜んでいる模様です。なんか……いいすねえ……! 
 そしてタイヤをしまって帰り支度をしようとしたところで……わたしが注目する剣道部の南雲ちゃん登場です! 今週の南雲ちゃんは真面目モードです! 未知たちがしまおうとしたタイヤを、使うから一個置いといてくれと登場した南雲ちゃん。未知は終わるまで待っとこうか? 一緒にご飯…と誘いますが、南雲ちゃんは「今日はいい どんくらいやるかわからないし」とクールにお断りです。いつもよりだいぶ真剣モードの南雲ちゃんは剣道部期待の新人なのです。インターハイ予選のレギュラーにも選ばれているそうですが、そんな南雲ちゃんを、「……」と見つめる永遠ちゃん。いろいろ思うことがあるご様子です。そして何気に南雲ちゃんの腹の虫も「ぐるるうん」と鳴っていて、腹ペコなのは同じのようですが、今週の南雲ちゃんは真剣ですよ。しかし、余り無茶して、夏目先生が言ったようなことにならないといいのですが……
 そして場面はファミレスにやってきた柔道トリオ、未知&早苗&永遠の図であります。オイィ!? 「山盛りポテト」はマズいんじゃないか!? まあ、40過ぎるとホント謎に思いますが、どうして10代の頃って、たらふく喰っても翌日には元に戻ってるんすかねえ? 謎だよな……。おっと!永遠ちゃんも、超小声で、ライスのお替り行ったーーー! そして大盛りのオーダーだ! しかも恥ずかしそうな表情が大変イイすねえ! まあ、永遠ちゃんは体重制限大丈夫そうだからいいとして、未知はホントに大丈夫なのか? 真面目な眼鏡ちゃん、早苗ちゃんもあんまり食べたらまた体重増えちゃうよ、と若干心配そうですが、天然自由人の未知は、その時はその時、と軽く忠告をスルー。いいコンビですなあ。そして、未知ちゃんからは、「それに…団体戦は無差別級! 少しでも重い方が有利かもしんないしね」という情報が開示されました。なーるほど。そして「団体戦」には早苗ちゃんも思い入れがあります。中学時代は二人しかいない柔道部で、先鋒は不戦敗がいつも確定していたわけで、三人で出る「団体戦」が楽しみな未知&早苗。
 しかし、永遠ちゃんは「私も出て…いいんだよね」と謎の発言です。いやいや、今さら何を?と思ってページをめくると、そこには食い気味で当たり前じゃん!と永遠ちゃんに詰め寄る未知の図であります。このリアクションは、読者としてはそりゃそうだ、なんですが……どうやらなにかあるようで、ここで今週のタイトル「再会」が効くことになります。
 ちょっと離れた席にいた三人組。黒いジャージで、学校名は不明ですが、JYUDOと書いてあります。そしてツカツカと三人のテーブルにやってきたツインテール娘。彼女は「やっぱり氷浦じゃん」と永遠ちゃんを知っている模様。しかもなにやら、怒りの表情。こわごわと「お… お久しぶりです」なんて台詞しか出ない永遠ちゃん。この怒れるツインテール娘は一体……!? というところで今週は幕、でありました。
 なんつうか、日常系かスポーツ系かあいまいというコメントを先週いただきましたが、確かにわたしもそう感じていましたけど……それでもやっぱり来週が気になりますね。そして南雲ちゃんの今後の展開も大変気になります。
 おおっと、いっけねえ!
 まーた無駄に長文になってしまった……ので、ここらでおしまいにします。
 
 というわけで、結論。
 今週は、インターハイ予選に向けたトレーニングに励む三人の様子と、一人頑張る南雲ちゃん、そして、タイトルの通り謎の怒れるツインテール娘と「再会」した永遠ちゃんの模様が描かれました。アレっすかねえ、永遠ちゃんの以前のチームメイトで、ホントはみんなで同じ高校に、とかいう予定だったのに、永遠ちゃんだけ未知の高校に言っちゃっておかんむり。とかそういうことなのかしら。まあ、来週その謎は解かれると思って、来週を楽しみにしようと存じます。以上。

↓ とりあえず買いました。まあ、『もういっぽん!』に似たシチュエーション、ですな。面白いというか、かわいいすね。
やわらか
村岡ユウ
日本文芸社
2015-05-18

 わたしが愛した漫画『鮫島、最後の十五日』の著者である佐藤タカヒロ先生があまりに突然亡くなって、もう4カ月以上が過ぎた。
 いまだわたしは、ふと時間があると、『バチバチ』『バチバチBurst』『鮫島、最後の十五日』のコミックスを読んでしまうのだが、1カ月チョイ前から、佐藤先生の主戦場であった週刊少年チャンピオンにおいて、とある漫画の連載が始まり、わたしは毎週とても楽しみに読んでいる。
 そのタイトルは、『もういっぽん!』。
 女子高校生を主人公とした青春柔道漫画である。そしてこのタイトルを見れば、我々『鮫島』を愛した者ならば、明確に佐藤タカヒロ先生への想いが込められていることに気が付くはずだ。
 佐藤先生のチャンピオン連載デビュー作『いっぽん!』。
 明らかに佐藤先生の『いっぽん!』への敬意が込められた『もういっぽん!』というタイトルに、わたしは連載第1話からもちろん注目しており、そして確かな満足を得ている。コイツは面白い。これは期待できる、と。
 今現在、第1話が無料公開されているので、まずは読んでみていただきたい。
 →こちらです。http://arc.akitashoten.co.jp/comics/ipponagain/1
 で。この『もういっぽん!』を連載しているのが村岡ユウ先生である。村岡先生は、かつて同じチャンピオンにて『ウチコミ!!』という男子高校生が主人公の柔道漫画を連載していて、わたしも結構好きな漫画であったのだが、単行本を買うほどではなかった。また、村岡先生は、柔道が大好きなんでしょうな、チャンピオン以外の媒体でも柔道漫画を描いていて、なんだかそっちも単行本を買わないといけないような気もしている。それほど、わたしとしては現在の『もういっぽん!』がお気に入りだ。
 何がいいって、まず第一に、絵がいい。とても丁寧で、キャラクターも非常に可愛らしい。いわゆる萌え系とは全く一線を画す、正当な「漫画」の絵だと思う。そして、これまでの6話の中で、毎回必ずと言っていいほど登場する、見開きで描かれる「ザ・青春」な絵もとても印象的だ。これがとてもイイんすよ!
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 おそらく著作権的に違法行為なのではないかと思うけれど、どうしても紹介したいので、上記2枚だけ、貼り付けさせていただきます。どうですか。この絵、とても素晴らしいと思いませんか。
 村岡先生の描くこれらの「ザ・青春」なタッチは、おそらく「放課後特有の光の表現」にあるのではなかろうか。部活終わり、あるいは部活中の、あの夕方特有の光。なんつうかもう、おっさん読者としては、とてもハートに直撃する絵だと思う。
 そしてわたしは「漫画」と「イラストレーション」は全くの別物だと思っているが、この村岡先生の画は、どちらかというと「イラスト」寄りでいて、でもやっぱりきちんと「漫画」の絵になっているようにも思える。こういった、「止めカット」が毎週1枚描かれているのだが、大変素晴らしい、上質な絵で毎週楽しみなのであります。
 というわけで、こうなったら毎週『もういっぽん!』の感想を書いて行こうかしらと思ってはいるものの、かつての「鮫島ニュース」のような熱をもって書けるか自信がないので、まあ、こ、これは! と思った時だけ、感想を綴ろうと思います。
 そして――実はもう何週も前から書こうと思っていたこの「今週の『もういっぽん!』」ですが、今までは、なんつうか、それほどキーボードをたたきまくりたくなるほど興奮はしなかったものの……今週はもう、とってもグッと来たっすね!
 これまでのお話をごく短くまとめると、主人公の【園田未知】ちゃんは、中学最後の試合で【氷浦永遠】という女の子に一本負けをし(しかも締め技でオチた)、これで柔道はおしまい、と区切りをつけ、親友で同じく柔道部だった【滝川早苗】ちゃんとともに高校へ進学。そしてその高校には、まさしく永遠ちゃんも入学していたのだが、柔道部は既に廃部。未知は柔道はもうやらないつもりだったけれど、ついうっかり永遠ちゃんを流れでぶん投げ、綺麗な一本を決めてしまう。そして、「いっぽん」の気持ちよさを思い出してしまい、未知・早苗・永遠の3人で柔道部を復活させることに……てなお話です。
 そして先週、やっと新生・柔道部の顧問の女性教諭が決まって、今週はその先生、【夏目紫乃先生】の柔道の腕前が描かれたわけですが……一つのポイントとして、未知を中学時代から剣道部に誘っている【南雲安奈】ちゃんというキャラがいて、いつも何かと未知に突っかかって来る、ある意味ツンデレ的な女の子がいるわけなんすけど……今週の南雲ちゃんの表情が、超イイ!! のです!
 夏目先生の過去というかいきさつは今後もっと詳しく描かれると思うけど、今週、夏目先生は自ら語りました。過去、どこかの学校で柔道部の顧問をやったことがあるようで、「一生懸命練習に励む生徒たちにみっちり鍛えられ…そして教えられた 知恵と工夫しだいで…権藤先生のような巨漢でも一蹴できるし 氷浦のような強者とも渡り合える それが柔道だと」
 そして先生は、未知たちに、自分が不在の時は乱取り稽古の禁止を通告します。それは、監督者不在だと、つい気が緩んだりして危ないから、だとか。先生は語ります。
 「大事にしなさい たった3年間の貴重な時間 棒に振るようになったら辛いからね」
 こういう先生の言葉が、一緒に体育館を使っている剣道部の南雲ちゃんの心にも刺さるわけです。そして、未知・早苗・永遠の3人組が、ある意味「楽しそうに」練習している姿がとってもうらやましい?のです! そして、その時の南雲ちゃんの表情が、もう、ホントに素晴らしいのですよ!! 今週のベストショットは南雲ちゃんの複雑な表情ですよ!
 今後、南雲ちゃんがまさかの柔道部入りしてもわたしは驚かないすね。でもずっとやってきた剣道から離れるとも思いがたいし、どうなるんですかねえ!? 今週ラストの様子だと、やっぱり南雲ちゃんの柔道部入りはない、かなあ……。
 というわけで、今週の『もういっぽん!』第6話には、「襟懐」というタイトルが付けられています。これは「心の中、胸のうち」という意味です。はたして南雲ちゃんの「襟懐」はいかに、というわけで、未知・早苗・永遠∔南雲ちゃんの4人が体育館で居残り練習する姿で終わりました。いやー、大変結構なお点前でありました!
【※追記:初出時、興奮しすぎたのか南雲ちゃんをずっと園田ちゃんと書き間違えていましたので修正しました。アホでした……!】

 というわけで、結論。
 そのタイトルからしてわたしの心にグッとくる漫画『もういっぽん!』。しかしチャンピオン編集部も非常に分かってますなあ! 連載開始からわたしは大変楽しませていただいている素晴らしい漫画なわけだが、もう、今週の南雲ちゃんの表情にグッと来てしまって、つい感想を書きたくなったわたしであります。村岡ユウ先生を応援するためにも、先生の過去作の単行本をさっそく買って読もうと思います。『ウチコミ』は連載時に読んでいたけど、思えば佐藤タカヒロ先生の『いっぽん!』と非常によく似た漫画だったすね。絵柄は全然違うけど。そしてユウ先生の描く女の子は大変可愛い! のは間違いないと思います。えーと、結論は何だっけ、そう、現在週刊少年チャンピオン連載中の『もういっぽん!』という漫画は大変素晴らしい! であります! 以上。

↓ これはスピリッツ連載だったみたいすね。買いますとも!

↓ こっちはゴラクだったらしい。ええ、買いますよ、もちろん!
やわらか
村岡ユウ
日本文芸社
2015-05-18

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