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 わたしは平日はAM4時には起きる、完全朝型男なわけだが、それはもう高校生ぐらいからずっとそうで、わたしにとってはそれが普通で、勉強も仕事も朝が一番はかどるからそうしているのに、どうも、世の中的には、わたしの生き方は稀らしい。
 とはいえ、さすがに休日はAM6時近くまで寝ているわけだが、今日は、AM5時ごろ、なんか呼ばれた?ような気がして目が覚めた。「?」と思ってふとベットの横を見ると、我が家に住まう宇宙一カワイイ存在であるお猫さまが、「まだ起きなくていいの?」とでも言っているような顔でわたしを見上げていた。
 なんてかわいいんだ……と30秒ぐらい見つめ合い、しょうがねえ、と起きることにしたのだが、今度は、トーストとコーヒーを摂り、ふいーーとタバコを吸いながらPCを立ち上げたところ、立ち上げて60秒ぐらいでメールが来た。AM6時3分のことだ。今、仕事上でやり取りをしている弁護士先生からのメールで、うわ、こんな時間まで働いてるんだ!? とびっくりしながら、すぐさま「ありがとうございます!」的メールを返信して、さもわたしも仕事してた風を装い、すぐにクライアントへの報告メールを書き出し、それを送ったところで、次は布団を干し、洗濯をし、掃除機をかけ……などしたところでAM9時となり、母が美容室を予約したとか言うので、もう、おれ、今日は出かけるって言ったのに! と若干イラつきつつも母を美容室へ送り、美容室の方に、終わったらタクシー呼んでやって下さい、とお願いし、車で家に戻ってすぐに、チャリで駅に向かった。
 今日のわたしの目的地は有楽町、今日は愛する宝塚歌劇の観劇なのでありました。
 はーーー。要するに朝からえらい目に遭ったぜ、ということと、母の介護に疲れ果てたわたしのテンションはほぼどん底状態にあり、しょんぼりしながら東京宝塚劇場に赴いた背景を述べたかったわけだが、やっぱり宝塚は最高っすねえ! あの劇場の空間は、すべて嫌なことを忘れさせてくれますな、ホント。
 というわけで、現在東京宝塚劇場で絶賛上演中の雪組公演『壬生義士伝/Music Revolution!』は最高でありました。いやあ、泣けたっすねえ……! そしてまあキラキラでしたなあ……! マジ宝塚歌劇は最高であります!!

 というわけで、まずは『壬生義士伝』である。以前このBlogでも、映画版の『壬生義士伝』のレビューを書いたが、元々は浅田次郎先生の小説が原作だ。ま、あの小説を宝塚歌劇で上演しちゃうというのも凄い話であるが、それはともかく、わたしは宝塚歌劇の90分ほどの舞台で、あの物語を描けるのだろうか? と素朴に疑問を感じた。が、結論から言うと実に見事に、実に美しく舞台化されており、ズバリ言うと小説未読でも映画未見でも、十分楽しめる構成となっていたと言えよう。
 物語は幕末、津軽南部藩(※正式には盛岡藩)の下級武士が、飢饉や不作で貧しい生活に窮した末に、妻子を故郷に残して単身上洛、新選組に入隊して人殺しを仕事として、人斬りで稼いだ金を家族に送り続けた男の物語だ。
 なので、ほとんどの人物は実在の人物なのだが、本作で一番泣けるのが、様々な物語で有名な新選組三番隊組長の斎藤一と、南部藩を脱藩した主人公である吉村貫一郎の、二人の実に対照的な生き方だ。
 斎藤は史実はもう別として、本作では「帰る場所のない」「死にたがっている男」として、冷酷(?)でキレた男として描かれている一方で、吉村は逆に、「帰る場所があり」「絶対に死にたくない」と思っている。が、歴史は後の大正の時代まで斎藤は生き残り、吉村は戊辰戦争序盤で逝ってしまう。その皮肉な結末がグッとくるわけだ。さらに、どうやら架空の人物らしいが、吉村には故郷南部藩で竹馬の友と呼べる大野次郎衛門という男がいて、その親友・大野との心の交流が美しくまた残酷で、実に心打たれるエンディングとなっているのも大きなポイントだろう。
 そういった、こうなってほしいと望む未来がことごとくうまくいかず、まったく運命って奴は残酷だぜ、と思わせる悲劇的物語なのだが、実のところ、「運命」と簡単な言葉で表現するのはちょっと違うとわたしには強く感じられた。なぜなら、キャラクター達はみな、確実に納得の元に行動しており、別に何か天の配剤のような抗いがたいなにか、に操られたわけではないと思うからだ。吉村も斎藤も、そして大野も、自らの信念のもとに、自らの選択を行って、最終的に悲劇的な結末を迎えたのであって、おそらく、死した吉村の胸中には、無念や恨みのようなものはなく、ある種のすがすがしさというか、後悔めいた思いは全くなかっただろうと思う。恐らくそこが、この物語の美しさをより一層引き立てているのではなかろうか。
 まあ要するに、とても面白かったです。はい。
 というわけで、各キャラと演じたジェンヌをまとめておこう。ついでに、自分用備忘録として映画版で演じた役者名も記しておこう。
 ◆吉村貫一郎:主人公。南部藩下級武士から、脱藩して新選組に入隊。見かけはパッとしないが、剣の腕は最強レベルで剣劇指南。人斬りで稼いだ金で故郷の家族を養うことが目的のため、何かとお金ちょうだい的言動で、守銭奴と呼ばれているが、東北人独特の腰の低さと押しの強さで信頼を得る。
 映画版で演じたのは中井貴一氏。そして今回の宝塚版はもちろん雪組TOPスター望海風斗さん(以下:のぞ様)。とにかくのぞ様は、現役最強歌ウマなのはもうヅカファンなら誰しもが認めるだろうと思うが、わたしとしてはのぞ様は歌だけでなく、演技力も最強レベルだと思う。見事でしたなあ、のぞ様の貫一郎は。中井貴一氏も見事だったけれど、のぞ様も一歩も引けは取らないすね。映画版で感動した方に是非今回の宝塚版を見ていただきたいと思う。そしてやっぱりですね、歌が泣けるんすよ……主題歌が歌詞・曲ともに素晴らしかったし、のぞ様の歌声はやっぱり最強でした。グレイトであります。
 ◆斎藤一:『るろうに剣心』など様々な物語でお馴染みの冷酷でキレた男。映画版では佐藤浩市氏でしたが、今回の宝塚版では、わたしの審美眼では現役最強の美形である朝美絢さん(以下:あーさ)が、ウルトラカッコイイ斎藤一を演じて下さいました。今回わたしは凄いいい席で観る機会を得たのだが、もうあーさの美しさ、カッコ良さにはクラッとしますな。なんでも、先日のFNSうたの夏祭りでは、宝塚歌劇を知らない方々の間で「あの美形は誰!?」と話題になったそうですが、宝塚歌劇を愛する我々としては、もう声を大にして「あれこそ宝塚の誇る美形、あーさだぜ!!」と自慢したいすね。あーさは本当に芝居も、そして歌も! グイグイうまくなってますなあ。失礼ながら、こんなに歌がうまかったっけとか思うぐらいだったすね。実にカッコ良かったす!
 ◆しづ:吉村の妻で、脱藩した吉村を裏切り者と謗られる中、グッと耐えて耐えて夫の帰りを待つのだが……もうその姿にわたしもグッと来たっすわ。演じたのは、映画版では夏川結衣さんだが、宝塚版ではもちろん、雪組TOP娘役の真彩希帆ちゃん(以下:まあやきー)。まあやきーは、このBlogではいつも、ちょっと調子に乗った天真爛漫な明るさが持ち味と書いていますが、役柄としては今回のように、グッと耐える姿も多く、その眉間にしわを寄せた八の字眉のしょんぼりフェイスが最強にイイんすよ。そしてまあやきーの歌はもう、もはやちゃぴ卒業後は現役最強と言っていいでしょうな。歌、芝居、そして可愛らしい容姿、確実に現在の現役最強プリンセスだと思います。のぞ様とのコンビは、間違いなく現役最強歌ウマコンビでしょうな。たぶんヅカファンなら誰も否定しない事実ですよ、これは。
 ◆大野次郎右衛門:吉村の幼馴染であり、婿入りして出世したため、身分違いに。しづ大好きだったが、身分違いのため嫁取りを断念した過去も。なにかと吉村一家を気にかけていて助けてくれるのだが、彼は彼の忠義の元に、吉村に切腹を命じるという重要な役割を演じる。映画版では三宅裕司氏が演じたこの役を今回演じたのは、雪組正2番手の彩風咲奈さん(以下:さきちゃん)。実はわたしは、今回の物語でさきちゃんは斎藤一を演じるのかな? と思っていたのだが、2016年の宝塚版『るろうに剣心』でもさきちゃんは斎藤一を演じており、どうなるんだろうと思っていたら、大野の役が割り当てられ、結果的にはそれでよかったと思います。さきちゃんもまた、演技・歌、ともにどんどんレベルが上がってますね。今回もとても良かったと思います。ラストは泣けたっすね……。
 ◆沖田総司:ご存知新選組最強剣士の一人。映画版では堺雅人氏が演じ、今回は雪組のホープ、永久輝せあくん(以下:ひとこちゃん)が演じたのだが、まあ、沖田総司の世間的イメージ通りの、洒脱な感じで、本作ではあまり大きな役どころはない。しかし、そのひとこちゃんは先日花組への人事異動が発令されたので次の単独主演バウ公演全国ツアー(サーセン、間違えた)を最後に雪組を離れることに。雪組推しの方々は残念に思っているでしょうな……。
 ◆大野千秋:次郎衛門の息子で、吉村の長男とも仲良し。剣術はダメだが頭はよく、後に医者となる。今回演じたのは、綾凰華くん(以下:あやな)。わたしイチオシの星組から雪組へ移動してもう2年になるのかな、当時はとても残念に思ったが、雪組で地道に頑張ってます。あやなくんは、わたしの審美眼では、女子として実に可愛い顔つきで、何気にずっと応援しております。今後、着実にステップアップしてほしいすね。
 ◆土方歳三:ご存知新選組鬼の副長。あーあ、なにもかもめんどくせえ、とか言いながら、きっちり気を配っていろいろなことをやってくれる大人として描かれている。今回演じたのは、雪組の別格スターと言えばいいのかな、もはやベテランとなった彩凪翔さん。ポイントポイントでさりげなくカッコ良かったす。
 ◆松本良純:元将軍家侍医のち明治政府では陸軍軍医総監にして貴族院議員。映画では出てきたか覚えてないなあ。今回演じたのは専科の凪七瑠海さん(以下:かちゃ)。もう専科に移って3年か……。今回は意外とカチャの歌も多いし、ショーでも結構活躍の場面が多かったすね。
 とまあ、こんなところかな。
 で、後半はショー『Music Revolution!』であります。もう、『壬生義士伝』のしんみりムードを吹き飛ばすようなノリノリでキラキラなショーで、当然ながら最強歌ウマコンビの美しいハーモニーは最高だし、あーさはおっそろしくカッコイイし(しかもやっぱり確実に歌がうまくなってる!!)、あやなちゃんはやっぱりどう見ても女子として可愛いし男役としてもカッコ良く、まあ、要するに最高でありました。
 わたしは今回、まるでチケットが獲れず、観に行くことはかないそうにないので、なんならBlu-ray買うしかねえかなあ……とか思っていたのだが、やっぱりですね、ナマに限りますなあ! 生の迫力、生の感動はやっぱり代えがたいものがありますね。のぞ様とまあやきーのコンビは特にそう思うすね。あの歌ウマパワーは、マジ現役最強す。ほんと、チケット譲っていただきありがとうございました!>ズカ師匠!
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「貫一、喰え! 南部の米じゃ! さあ貫一、喰え! 喰わんか!!」
 これはラストの大野次郎衛門の慟哭ですが、ここは泣けたっすねえ……カッコ良かったよ、さきちゃん……。。。

 というわけで、結論。
 チケットがまるで取れず、観劇をあきらめかけていたところで師匠からチケットを譲っていただき(しかも超いい席)、現在日比谷の東京宝塚劇場で絶賛公演中の雪組公演『壬生義士伝/Music Revolution!』を観ることが出来た。ズバリ言うと、わたしのヅカ歴の中でも最高レベルに近いもので、実に満足であります。とにかく音楽が良かったすねえ……そしてあの長い物語が見事に90分に凝縮されていたと思います。望海風斗様&真彩希帆ちゃんという現役最強歌ウマコンビの歌声は、うっかりすると魂が抜けて行ってしまうレベルですな。最高です! そして、わたしが推しているあーさも、実に成長著しく、芝居と歌のレベルはグンと伸びていると思うす。ショーでもカッコ良かったすねえ!! 全然関係ないのだが、開演アナウンス30秒前に、我が星組から今年卒業された、のぞ様と同期の元スターがさっそうと客席に降臨し、マジ興奮したっす。思わず隣の全く知らないご婦人と、笑顔をやり取りしちゃったよ。あーーー! か、かいちゃんだ! と普通に声が出ちゃったのはマナー違反だったかな……叫んだわけじゃないから許して……。お兄様は、今でもバリバリのオーラで、おっそろしく美人&イケメンでした。というわけで、日ごろ何かと世を儚むわたしとしては、そんな暗い気持ちを吹っ飛ばしてくれる宝塚歌劇は最高だと思います! 以上。

↓ 映画版も泣けるっすわ……。最高です。
壬生義士伝
中井貴一
2013-11-26

 まったく根拠はないけれど、おそらく世間一般的に、『オペラ座の怪人』と聞けば、Andrew Lloyd Webber男爵の作曲したあの曲「The Phantom of the Opera」を思い浮かべる人の方が圧倒的に多いのではなかろうかと思う。ええと、たぶん曲を聞けば誰でも知ってるアレです。
 わたしも、2004年版の映画は観たし、その後2010年だったかな、劇団四季の公演も観に行ったので、それなりに知ってるつもりだが、実は原作小説をちゃんと読んだことはない。そう、あの有名な『オペラ座の怪人』という物語は、ちゃんと原作小説が存在していて、Webber男爵の作曲したミュージカルは、いろいろある翻案Verの一つに過ぎないわけですな。
 一方で、宝塚歌劇を愛するわたしとしては、『ファントム』というタイトルでまったく違うVerの「オペラ座の怪人」を原作としたミュージカルが存在しており、しかもかなり人気が高い、ということは知っていたけれど、2010年にヅカ道に入門したわたしは、2011年に上演された花組Verを観に行かなかったので(当時はまだ星組作品だけしか観に行っていなかった)、まあ、いつか見たいもんだぜ、ぐらいにしか思っていなかった。
 わたしのヅカ道の師匠によれば、とにかく歌が素晴らしく、まさしくThis is Musicalな素晴らしい作品だそうで、このたび、現在の宝塚歌劇団で最強の歌ウマTOPコンビを擁する雪組での公演が決まった時は、おおっと、コイツは絶対観に行かねえとダメじゃん! と思ったものの、さすがに人気の演目であり、最強歌ウマコンビということで、まったく、本当にもう、まったくもって、チケットが獲れず、こりゃあライブビューイングしかねえなあ……と完全に諦めていたのが年末ごろの話である。しかし、わたしのヅカ師匠の美しきお姉さまが「あなた、だいもんのファントムを観ないなんて絶対ダメよ!」とチケットを1枚譲ってくれたので、昨日の17時にわたしは仕事を定時で切り上げ、じゃ、オレ日比谷行ってくらあ!と会社の若者たちにシュタッ!と手を振って、東京宝塚劇場へ向かったのであった。

 えーと。まず、感想としては、演じた雪組のパフォーマンスについて、そして歌についてと物語について、と3つに分かれるので、それぞれ綴っていこうと思う。順番は逆に書いた方がいいかな。まずは物語についてから行ってみるか。
 ◆同じだけど全く違う「オペラ座の怪人」
 わたしは観終わって、というか、1幕が終わった時に、激しく驚いていた。というのも、物語がわたしの知っている「オペラ座の怪人」と大筋は同じ、だけどまるで違う!のである。ラウルはどこ行った!?とか、わたしの知ってるWebber男爵版とは全然違う物語にわたしはとても驚いたのであった。まったくもって、へえ~!? である。
 物語としては、顔が先天性の奇形で醜い有様となっている男エリックが、パリのオペラ座(=ガルニエ宮)の地下洞窟(?)に住んでいて、上演演目に口出ししていたりと、オペラ座には幽霊(=Phantom)が住んでいる的な噂がある中、クリスティーヌという歌ウマ女子がエリックの指導によって歌唱力を増していく中、ほぼ狂えるエリックは破滅に向かってまっしぐらに……というものだ。サーセン。超はしょりました。
 この大筋は、Webber版も共通しているけれど、いろいろと、ことごとく、今回の「ファントム」は違っていて、恐らく大きく違うのは、エリックの父でありオペラ座の支配人でもある、キャリエールの存在ではないかと思う。今回のお話は、冒頭でキャリエールが支配人の職を解雇され、新たに別の支配人とその妻がオペラ座に着任するところから始まるのだが、この新支配人アラン・ショレが妻でプリマドンナのカルロッタの尻に敷かれていて(?)、おまけにそのカルロッタもなかなか香ばしいクソ女で、「そんな歌声でオレのオペラ座で歌うつもりかキサーマ!!」と、エリックの怒り爆発、となる展開である。
 まあ、はっきり言って、相当ツッコミどころは多い。また、エリックも余裕で人殺しをする完全なる狂人、にも見える。そしてわたしが本作で、一番、ええっ! そんな、嘘だろ!? とビックリしたのが、ヒロインであるクリスティーヌが、「どうかあなたの顔を見せて。大丈夫、愛があるから、平気よ」的な歌を歌ってから、エリックが、それなら……と恐る恐る仮面を取って素顔をさらすと……「ぎゃああああ!!!」と絶叫してクリスティーヌは逃げて行ってしまうのだ。一応、クリスティーヌはそのあとで、ごめんごめん、ちょっとびっくりしちゃった的に謝る(?)んだけど、まあ時すでに遅し、でしょうなあ……そのクリスティーヌ絶叫ダッシュで超ショックなエリックの暴走が止まらなくなるわけで、イケてない男のわたしとしては、なんだよ、結局「※ただしイケメンに限る」のかよ……ととても悲しく思った。エリック……お前が狂ってるのが悪いけど、あの全力ダッシュはヒドイよな……そりゃショックだったでしょうよ……つらかったろうて……。
 ◆歌に関してはまったくの別物
 これはもう、当たり前だけれど完全に別物で、わたしは初見なので全然知らない曲ばかりであった。わたしとしては、Webber版の方はCDを買って車で聞きまくっていたので聞きなれているせいもあるけど、Webber版の方がキャッチーというか、映像にも合いそうな気がして好きっすね。今回の『ファントム』の方は、もっと荘厳というか、重厚感のある感じがします。ライブの舞台に合うというか、これは生で聞かないとダメでしょうな。まあ、どちらもとてもドラマチックで、盛り上がりは素晴らしく、ヅカ師匠のおっしゃっていた「歌が素晴らしい」という評は間違いなかったと思う。そしてなにより、やっぱり現在の雪組TOPコンビがとにかく素晴らしすぎて鳥肌モンですよ!
 というわけで、以下はキャラごとにキャストについてもメモって行きます。
 ◆エリック:狂える「怪人」。演じたのは当然雪組TOPスター望海風斗さん(以下:のぞ様)。まあ、間違いなくのぞ様は現在の宝塚歌劇団最強のナンバーワン歌ウマでしょうな。すごいよ。とにかく、すげえ!としか言葉が出てこない。圧倒的なパフォーマンスは、他の誰にもできないでしょうな。わたしが一番応援している星組の礼真琴さん(以下:こっちん)も強力な歌ウマだけれど、のぞ様に半歩届いていないと認めざるを得ないと思う。たぶんそれは、テクニック的なものではなくて、やっぱり、発せられるオーラ的なものの差ではなかろうか。それを身に付けるには、もうチョイ、熟成が必要なんだろうな……と今回ののぞ様を見て思いました。ほんと、圧倒的。ウルトラグレイトでした。もちろんのぞ様は歌だけでなく、芝居もとても素晴らしくて、今回のエリックは自分の一人称を「僕」というのだが、その「僕」のニュアンスが、とてもさまざまで、子供のような弱弱しさを伴った「僕」にわたしはとてもグッと来たっすね。のぞ様は、女子としてもとても整ったお美しい方なので、最強の歌唱力と美貌と演技力で、きっと将来退団してもいろんな活躍が期待できると思うすね。ホント最高でした。
 ◆クリスティーヌ:街で歌っているところをお金持ちの伯爵にスカウトされオペラ座入りするも、意地悪なカルロッタに衣装係にされてしまう……が、その歌声を聞いたエリックにひとめぼれ(ひと声ぼれ)されて大特訓し、大抜擢されるに至るがカルロッタの嫉妬によって大変な目にあう気の毒な女子。そしてエリックの素顔を見て絶叫ダッシュで逃走という、男のわたしからすると若干、そりゃないよ、なお方。演じたのはもちろん雪組TOP娘役の真彩希帆ちゃん(以下:まあやきぃ)。まあやきぃも現在の娘役では最強の歌ウマで、のぞ様とのハーモニーは大変素晴らしかったですな。普段は若干調子に乗った明るさのある、完全陽キャラのまあやきぃですが、今回のあまり笑わないクリスティーヌもとても良く似合っていました。そして演技もとても上手で、言うことなしです。顔は可愛く歌は超上手、さらに芝居もハイクオリティと、極めて高いレベルのTOP娘役ですね。星組にずっといて、こっちんと一緒にTOPになってほしかったよ……。。。
 ◆キャリエール:オペラ座の前支配人でエリックの父。しかしわたしとしては、その過去が結構衝撃的でびっくりしたすね。結婚してたのに、エリック母と浮気して妊娠させて、バックレてたんですな、この人。語られるところによると、全く自分の意に反した結婚をしていたそうで、エリック母に惚れちゃったそうだが……ううーーむ……不倫&バックレはいただけないですなあ……まあ、エリックをきちんと面倒見てたからお咎めナシなんすかね……でも地下にある意味幽閉してたのは現代で言う虐待でもあって、悲劇を生み出した張本人と言ってもいいだろうと思う。演じたのは雪組の正2番手スター彩風咲奈さん(以下:さきちゃん)。うん、芝居も歌も大変良かったと思います。いわゆる若干の老け役なわけですが、とても良かったし、歌も相当レベルは上がってますなあ。さすがですね。キャラ的にはアレだけど、さきちゃんはお見事でした。
 ◆アラン・ショレ:キャリエールに代わって新たにオペラ座支配人に就任した男。物語的にはほぼ重要ではない。今回は役替わりがあったのだが、昨日ショレ演じたのは、美貌のあーさでお馴染み朝美絢さん(以下:あーさ)。わたしはショレという役がどんなものか知らなかったので、あーさがどの役でもいいやと思ってたんだけど、ショレは、芝居的にはおいしい、けど歌がない!ので、若干あーさ推しのわたしとしては、あーさがシャンドン伯爵を演じるVerの方を観たかったかも、とは思った。しかしまあ、昨日観たあーさショレは、なんか今までにないようなあーさの演技で、若干笑わせるような、なんつうか……すごく「小者」感溢れるダメ男でしたな。でも、ひげあーさは相変わらずのイケメンで大変良かったと思います。髭面のあーさは初めて見たかも? すね。
 ◆カルロッタ:ショレの妻でゴリ押しによってプリマに就任する今回の悪役。とにかく、細かいギャグめいた言動と、いやーーな性格で、わたしとしてはぶっ殺されても同情は沸かず、むしろざまあとしか思えないお方でした。演じたのは、ベテランの舞咲りんさんで、この方は……おっと、そうなんだ、85期なんだ? へえ、ちえちゃん(柚希礼音さん)と同期じゃん。さすがに大ベテランとして、歌も芝居もとてもクセがすごかったすね。お見事っす。
 ◆シャンドン伯爵:お金持ちでオペラ座のパトロン。クリスティーヌをスカウトしたイケメン。前述の通り、ショレとこの伯爵の2つの役を、あーさと彩凪翔さんが役替わりで演じているのだが、昨日のシャンドン伯爵は彩凪さんであった。出番はショレより少ない、けどソロ曲がある分おいしい、感じだろうか。彩凪さんの番手は若干不明確だけど、今後も頑張ってほしいですな。カッコ良かったです。
 まあ、メインキャストは以上な感じだが、ひとり、この人のダンスは超キレてる!!とわたしの目をくぎ付けにした方がいたのでメモしておこう。それは92期、彩凪さんと同期の笙乃茅桜(しょうの ちお)さんだ。今回は、エリックの従者(?)という謎のファントム・ダンサーズの一人で、たぶん一番ちびっ子で、髪がソバージュの黒ずくめの人、だったのだが、とにかく! すっごいダンスがキレてる!! 素晴らしかったすねえ!! いやあ、わたしはもうヅカ歴今年で10年なのに、初めて知ったかも。こんなダンスのすごいお方のことを知らなかったのが恥ずかしいす。若手なのかな、とか思っていたけど、パレードで降りてくるのがかなり後で、あれっ!? じゃあ結構なベテランか? と帰って来てからプログラムをチェックして初めて認識したっす。あのダンス力はホント素晴らしかった! 笙乃さんのダンスは今後もちゃんとチェックしようと思います。
 あと、今回は師匠手配のチケットでかなりいい席だったので、双眼鏡を持って行かなかったんだけど、やっぱり双眼鏡がないと、わたしレベルでは下級生の顔は分からんすな……わたしがひそかに応援している雪組の将来のヒロイン候補、潤花ちゃんを見つけられずしょんぼりっす。そして雪組の将来のTOP候補で、新公でエリックを演じる綾凰華くんはちゃんと見分けられました。あーあ……星組に今でもいてくれたら……将来楽しみだったのになあ。まあ、歌をもっともっと鍛えて、雪組の将来を背負えるスターになってほしいすね。

 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「撃ってくれ! 早く……! 父さん……!!!」
 今回は、ラストのエリックの悲痛な叫びをイケ台詞に選びます。この、「父さん……!!!」というエリックの悲しみが胸に刺さったすねえ……エリックが狂っていたのはもう間違いないけれど、なにもあんな悲劇を味わうこともないだろうに……世の中イケメンが正義なんすかねえ……イケメンに生まれなかったわたしとしては、大変残念に思います。。。つらいすわ……。

 というわけで、結論。
 現在日比谷の東京宝塚劇場では、雪組による『ファントム』が絶賛上演中であります。まあ、わたしの知っているWebber男爵による『オペラ座の怪人』とは、まったくの別物、と結論付けてもいいような気がします。そして現在の雪組TOPスターコンビは最強の歌ウマコンビであり、演目としても『ファントム』はThis is Musical な素晴らしい作品で、その歌声はもう、生で観ないとダメというか、生でこその迫力はすさまじく、まさしく鳥肌モンでありました。まったくもってブラボー、それに尽きると存じます。のぞ様は間違いなく、現役最強の一人でしょうな。まあやきぃもまた同様に素晴らしい歌唱力は強力な武器っすね。星組推しのわたしでも、恐らく、現在の星組ではまず無理な演目だったと思うし、今現在で言うなら、花組のみりおちゃんとゆきちゃんなら出来たかも、ぐらい高度な歌唱力の要求される作品でありました。まあ、今後こっちんがその強力な歌唱力で素晴らしいTOPスターになる日を楽しみにしたいと存じます。別に急がなくていいんだよ……まだ熟成が必要だと思うので、なんならこっちんの前に、みやちゃんが短い期間でも良いので、星組TOPになってほしいす。と、感想が脱線したので、以上。

↓ これを買うべきか? と悩んだんすけど……。今回の雪組Verは、Blu-ray買ってもいいすね。後に伝説となり得る素晴らしいパフォーマンスでした。

 わたしが宝塚歌劇を愛していることはもう周囲の人々にもお馴染みだが、まあ、なんつうか、誰もが知っている「宝塚歌劇団」であっても、ファンでないと知らないことは数多く、5つの組の名前さえ、恐らくは一般的な常識ではないかもしれない。わたしは5つある組の中で、星組が一番好きで応援しているわけだが、もちろんのこと全ての組の公演を可能な限り観に行っているし、別の組に対して、アンチ的な感情は一切持っていない。むしろわたしは、舞台で頑張る全てのタカラジェンヌを応援しているし、それは、真ん中に立つTOPスターから舞台はじの端役の方まで、皆が全員、明らかに努力し、真摯に己を磨くその姿に、胸が熱くなるからだ。やっぱりですね、生で見ると、ホント、応援したくなるんすよ。頑張れ!って。 ま、完全にわたしの視線は舞台で頑張る娘を応援するお父さんめいた眼差しなんだろうと思うが、なんか文句ありますか?
 そんな風に、全員を応援するわたしでも、そりゃあ当然、より一層熱いまなざしを送る「贔屓」は各組に存在するわけだが、まず、ファンクラブに入ってまで応援している星組の礼真琴さん(以下:こっちん)は完全に別格として、他にも何人も、この組の公演を観る時はこの人に超注目する、という方がいる。いつか、この方が真ん中に立つ時の感動をオレは待ってるぜ、それまで全力で応援させていただくッ!みたいな、若いジェンヌの青田買いめいた応援姿勢がズカファンの基本だと思うのだが、その応援している方が、TOPに立てず退団してしまったりすると、猛烈にしょんぼりしてしまうのである。実は先週、わたしがここ3年ぐらいずっと応援していた方が、次の娘役TOPは大丈夫だよな……? と思っていたのに、残念ながらTOP就任できず、という残念なお知らせが発表された。それは月組の海乃美月さん(以下:うみちゃん)のことである。うみちゃんは新人公演ヒロイン3回、外箱ヒロイン3回、エトワール2回、と、TOP娘役への通過儀礼を順調にこなし、次のTOP娘役は、わたし個人としてはもう確実……だよね? と応援してきたのだが、残念なことに月組の次期TOP娘役は、2期後輩の美園さくらさん(以下:さくらちゃん)に決まってしまった。マジでホント残念だよ……さくらちゃんが悪いわけでは決してなく、むしろさくらちゃんは首席卒業の優等生、その実力は折り紙付きだ。一言で言うなら、うみちゃんにとってはタイミングが悪かった、そしてさくらちゃんにとっては絶好のタイミング、だったのだろうと思う。そうとしか言いようがなく、わたしはこの1週間、ずっとしょんぼりしている。まあ、うみちゃんは退団するわけではなく、TOP娘役の地位を得られなくとも、今後も頑張ってくれると思うし、応援も今まで以上にしたいと思うけれど、なんつうか……ため息が止まらないというか……はあ……ホント残念すわ……こうなったら、入団以来ずっと過ごしてきた月組から組替えして、どこか別の組でTOP娘役として活躍してくれないかなあ……はあ……つらいす……。。。
 とまあ、以上はまったくの余談である。わたしは昨日の会社帰りに、日比谷へ赴き、現在絶賛上演中の雪組公演『凱旋門/Gato Bonito!!』を観てきたのだが、今回のうみちゃんのことがなんだか頭から離れず、真ん中で光り輝くTOPスターだけでなく、周りでしっかりと支える、ひどい言葉で言えば「その他大勢」のみんなの頑張りというか、すべてをかけた舞台づくりに改めてグッと来たというか、たとえTOPスターになれずとも全力を尽くす宝塚歌劇団の団員たちの姿に、妙に胸が熱くなったのである。まあ要するに一言でいうと、いやあ、宝塚歌劇はやっぱり最高っすね、ということであります。そして今回の『凱旋門/Gato Bonito!!』は、文句なく大変楽しめたっす。最高でした。

 まずはミュージカル・プレイ『凱旋門』である。わたしは映画版も観ていないし原作小説も読んでいないので、まったくお話を知らずに観たのだが、大変興味深いお話であった。
 時は1938年。大戦への予兆に不安な毎日を送るパリが舞台である。そして登場人物は、ファシズムから逃げてきたドイツ人・イタリア人・スペイン人や、ロシア革命から逃げてきたロシア人青年だ。彼らはきちんとしたパスポートを所持しているわけではなく、見つかれば強制退去させられる運命にあり(※一部キャラはちゃんとパスポートを持ってるので大丈夫)、自由なパリであってもどこか陰に隠れたような生活を送らざるを得ないというのが基本設定だ。そんな彼らが、時代の奔流に流されながらも、愛を見つけ、必死に生きようとするさまを描いた物語である。
 ズバリ言うと、恐らくこの物語は男と女ではかなり感想が違うような気がした。わたしはモテない男として長年生きているので、主人公ラヴィックの気持ちはやけにリアルに理解できるし、一方のヒロイン・ジョアンの言動に関しては、正直良くわからないところが多い。ただ、双方ともに、わたしから見ると、なんでだよ!? どうしてお前は……という言動をとってしまい、ハッピーエンドとはならないで物語は終わる。しかし恐らく女性がこの作品を観ると、たぶん物語は、まあそうなるわな、という納得の進行なんじゃないかという気もするわけで、その男と女の考え方の違いが、恐らくはこの物語の中心にあるようにわたしには思えた。まったく……ラヴィック……お前って奴は……まったく世の中ままならねえなあ……。というのがわたしの感想である。
 というわけで、キャラ紹介と演じたジェンヌをメモしておこう。
 ◆ラヴィック:ドイツ人外科医でパリに亡命中(というか不法難民)。もぐりの医師として働き、その腕は確かで、パリの病院からの依頼も多く信頼されている。どうやら過去に、ドイツでひどい目に遭って拷問され、恋人を亡くしている。そのため、いわゆる「もう恋なんてしない」的なかたくなさがあるが、イタリアからの亡命者、ジョアンと出会って運命の歯車が回り出す。超客観的に見れば、基本的にネガティブ野郎のウジウジ野郎だが、男としては、許してやってほしいと思う。男は大抵こういう生き物なんすよ……。演じたのは、専科の「理事」でお馴染み轟悠さん。一部では、雪組大劇場公演に理事が主役ってどういうことだ、と憤っている方も多いらしいが、わたしとしては全然アリ。ピシッとした立ち姿はさすが理事です。でも、やっぱり歌力は、若干アレなんすかね……。なんつうか、今年初めに理事が演じた『ドクトル・ジバゴ』と若干キャラが似てるような気がしますな。ちなみに理事が雪組TOPスターだった2000~2001年(17~18年前!)に本作は上演されていて、今回はその再々演、しかも役は同じという珍しい公演となっている。
 ◆ボリス:バーのドアマンとして働く亡命ロシア人。ラヴィックの親友。この人はちゃんと正式なパスポートを持っているので、こそこそする必要がない。そしてロシア人のくせに、恐らく一番のリアリストで、しっかりしている。本作ではボリスは狂言回しとして舞台に出てくる機会も多い。演じたのは、雪組TOPスター望海風斗(以下:だいもん)さん。とにかく歌ウマ。だいもんの歌はホントしびれるすな。その歌唱力は現役ナンバーワンだと思う。最高でした。なお、TOPスターなのに主役じゃない、という作品は、珍しいけど過去にもあることだし、歌が多く、結構おいしい役だったようにも思えた。なので、わたしとしてはボリス=だいもんはアリ、です。むしろだいもんがラヴィックをやったら若干アレだったような……だいもんはウジウジ野郎よりはボリス的キャラの方が似合ってるような気がする……けど、いや、やっぱりだいもんラヴィックも全然アリか? だいもんは何でもできるスーパーTOPなので、だいもんラヴィックも観たかったかも、すな。
 ◆ジョアン:イタリアからの亡命者。ジョアンはパスポート持ってたのかな? サーセン、設定忘れました。ともあれ、ジョアンは一緒にイタリアからやってきた男が死に、絶望に打ちひしがれてパリをふらふらしているところでラヴィックに出会い、出会って推定3分で死んだ男のことを忘れ、ラヴィックを愛するようになる。そしてボリスの勤めるバーで歌手デビューし、チャラい生活を愛するように。―――と書くとかなりわたしの主観バリバリな、若干の悪意がこもってしまうけれど、サーセン、そうとしか見えないんすよ、男からすると。しかし、女性目線に立って想像するに、彼女はただ単に生きることに一生懸命なだけで、過去の男を3分で忘れるのも女性としては当然の行為なんだろう、と思う。たぶん。男としては……キツイっすわ……。演じたのはもちろん雪組TOP娘役の真彩希帆さん(以下:まあやきー)。その可愛さ、ちょっと調子に乗った明るさ、そして歌のうまさと演技力は現役TOP娘役の中でも随一だと思う。大変可愛いですよ、まあやきーは。歌も見事だし、芝居も良かったですな。まあ、若干暗ーい影のあるお話だけど、まあやきーの天性の明るさは意外とキャラに合ってたように思います。お見事でした。
 ◆ハイメ:スペイン動乱からパリへ逃げてきた元軍人。砲弾を受けて足を怪我し、ラヴィックに治療を受けたことがある。演じたのは美貌のあーさでお馴染み朝美絢さん。役柄的にはあまり目立たないはずなのに、その華のある美貌は、どうしても舞台上で目立ちますな。あーさはほんとキレイな整ったお顔ですよ。あ、初演の時のハイメはとうこさんでお馴染み安蘭けいさんが演じたんすね。そうだったんだ。なるほど。
 ◆ユリア:ハイメの彼女で同じくスペイン人。フランスにバイオリン留学をしていたため正規のパスポートを持ってる。演じたのは99期の彩みちるさん。わたしはこの方を今までほぼ意識したことがなかったけれど、可愛いですなあ!? オレの眼はまったく今まで節穴でした。今後注目したいと存じます。
 ほかにも大勢の雪組メンバーが本作を作り上げてくれましたが、長いのでとりあえず以上にしておきます。そして後半はショー、『Gato Bonito!!』であります。
Gatobonito
 「Gato Bonito」ってのは、ポルトガル語で「美しい猫」という意味だそうだ。まあ、Gato=Cat、bonito=beautiful、ということなんだろうと思うが、本作のサブタイトル「~ガート・ボニート、美しい猫のような男~」が示す通り、猫をモチーフとした大変キラキラショーであった。いわゆる「黒塗り」のラテンショーである。なんでも、雪組TOPスターだいもん様は、猫っぽいと言われるようで、そのイメージを具現化してみました的な作品なわけだが、わたしとしては、雪組で猫顔といえばそりゃあやっぱりあーさだろ、と思うわけで、わたしはずっとあーさを双眼鏡で追っておりました。今回もあーさは女装(女性に女装というのはかなりおかしいというか変けどそうとしか言いようがない)がありましたな。男のわたしとしては大変な俺得であります。
 そして、今回のわたしの席は、20列目、前のブロックの一番後ろで通路に面しており、しかも下手側ブロックだったのです。何が言いたいか、観た人なら分かりますね? そうです! わたしの30cm後ろを「黒猫のタンゴ」を歌うだいもん様が通ったのです! 一瞬聞こえた生声にもう大興奮! 最高でした! やっぱり細っそいし、顔も小さいし、華奢ですなあ……。『凱旋門』では抑え目なキャラだっただいもん様は、ショー『Gat Bonito!!』ではハジケまくり、とにかくキラキラでありました。マジ興奮したっす。
 
 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「あの鳩たちは、いつまたこの街に戻って来るだろう……」
 今回は、ナチスがチェコへ侵攻したことが報じられ、迫りくる戦争への不安の中、街から鳩がバサバサバサっと飛んで行ってしまう(照明でうまーく表現されている)シーンで、主人公ラヴィックが言うこのセリフにしました。まあ、ヨーロッパにいる限り安全な場所はもう無くなってしまったわけで、アメリカに逃げるしかなかっただろうな……あの場面では……。戦後、ラヴィックとボリスが再び再会できたことを祈りたいすね……。

 というわけで、結論。
 このところ、なんとなくわたしの身の回りでは、しょんぼりするようなことばかりが起きていて、ホント、わたし自身暗ーい気持ちでいたのだが、やっぱり宝塚歌劇を観に行くと、気分もアガりますな。まあ、今回の雪組公演『凱旋門』は、そんなわたしの気分に同調するような暗ーいお話ではあったけれど、まあ、ちょっとだけ元気が出たっすわ。そしてショー『Gato Bonito!!』は大変キラキラしたショーであり、黒塗りメイクはちょっとギラギラ感がアップするっすね。なんか元気ももらったような気がします。結論としてはですね、いやあ、宝塚歌劇は本当にいいっすね! であります。以上。

↓ 原作小説の著者、Erich Maria Remark先生は、「西部戦線異状なし」でお馴染みのドイツ人で、1938年にアメリカに亡命した方です。読んでみたい。
凱旋門(上)
エーリッヒ・マリア・レマルク
グーテンベルク21
2015-03-04

凱旋門(下)
エーリッヒ・マリア・レマルク
グーテンベルク21
2015-03-04

 今日から仕事始めの会社も多いと思うが、わたしの会社は明日からである。というのも、ホントは今日からにしようと思ったのだが、今日、1月4日は、うっかり愛する宝塚歌劇のチケットが幸運なことに宝塚友の会の抽選で当選してしまったため、今日は休みとして、2018年最初の宝塚歌劇を観劇してきたのであります。
 というわけで、現在日比谷の東京宝塚劇場で絶賛上演中なのは、雪組公演『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~/SUPER VOYGER―希望の海へ―』というミュージカルとレビューショーの2本立てである。本公演は、新たなる雪組TOPコンビの大劇場お披露目公演であり、かつ、現役最強の歌ウマと言われる望海風斗さん(以下:だいもん)と、これまた歌ウマな真彩希帆ちゃん(以下:まあやちゃん)の二人にふさわしく、かの元・宙組TOPスター和央ようかさんの旦那としてもおなじみのフランク・ワイルドホーン氏の楽曲による作品で、わたしはもう、今日は大変に期待して日比谷に向かったのであった。
 わかりやすく言うとわたしの脳内では、最強歌ウマ(だいもん+まあやちゃん)×ワイルドホーン氏の楽曲=超最高に決まってるじゃねえか! という計算式が成立していたわけです。そして観終わった今言えることは、この事前のわたしの計算に間違いはなく、全て計算通り! な素晴らしい作品で、大いに楽しめたのでありました。いやあ、ホント、だいもんの歌ウマぶりはもう分かり切っていることであったが、まあやちゃんがこれほどまでに歌えるとは、ちょっと想像以上でわたしは大満足であります。あんなにちびっ子(※公式では164cmなのでそれほどちびっ子ではない)で超華奢なのに(ウエストの細さが普通の人の首ぐらいしかない!)、真彩ちゃんにはホントやられたというか、現在の娘役TOPとしては、もちろんナンバーワンは月組のちゃぴちゃんであることは揺るがないとは思うけれど、歌だけに限っては、まあやちゃんはちゃぴに比類する凄い娘役であるとわたしの中で認識を新たにする必要がありそうだ。それほど、素晴らしかったです。 
 その実力のほどは、↑この動画でも明らかであろうと思う。これはマジで生で観た方がいいすね! 本作は、久しぶり? に歌率の高い作品で、数多くの歌を味わえる作品であった。
 まずは、作品について触れる前に、去年後半からかなり顔ぶれの変わった各組のTOPスター及びTOP娘役など、備忘録としてまとめておこうと思う。今現在、宝塚歌劇の各組は、以下のような陣容となっている。
TOPスター TOP娘役 2番手スター、主な新公主演経験者、
わたしの注目する娘役
花組 明日海りお
(みりお・89期)
月→花
2014年5月~
最強ビジュアル
仙名彩世
(ゆきちゃん・94期)
すっと花
2017年2月~
柚香光/95期/かれー/ずっと花/新公主演3回
瀬戸かずや/90期/あきら/ずっと花/新公主演1回

月組 珠城りょう
(たまきち・94期)
ずっと月
2016年9月~
最年少プリンス
愛希れいか
(ちゃぴ・95期)
ずっと月
2012年4月~
最強プリンセス
美弥るりか/89期/みやちゃん/星→月/新公主演1回
月城かなと/95期/れいこさん/雪→月/新公主演3回
暁千星/98期/ありちゃん/ずっと月/新公主演3回
海乃美月/97期/うみちゃん/ずっと月/新公ヒロイン3回
雪組 望海風斗
(だいもん・89期)
花→雪
2017年7月~
最強歌ウマ
真彩希帆
(まあやちゃん・98期)
花→星→雪
初舞台は月、組周りで宙も経験ありで全組制覇と珍しい歌ウマ娘
2017年7月~
彩風咲奈/93期/さき/ずっと雪/新公主演5回
朝美絢/95期/あーさ/月→雪/新公主演2回
永久輝せあ/97期/ひとこ/ずっと雪/新公主演4回
綾凰華/98期/あやな/星→雪/新公主演1回
星組 紅ゆずる
(紅子先輩・88期)
ずっと星
2016年11月~
意外と泣かせる最強コメディエンヌ
綺咲愛里
(あーちゃん・96期)
ずっと星
2016年11月~
意外な低音ボイスがイイ
礼真琴/95期/こっちん/ずっと星/新公主演3回
 ※わたしが一番応援しているお方。超歌ウマ。
七海ひろき/89期/かい/宙→星/新公主演1回
天華えま/98期/ぴーすけ/ずっと星/新公主演2回
極美慎/100期/きわみしん/ずっと星/新公主演1回
 ※今の星組若手でわたしのイチ推し。
星蘭ひとみ/101期/せーらちゃん/新公ヒロイン1回
宙組 真風涼帆
(ゆりか・92期)
星→宙
2017年11月~
長身の御曹司
星風まどか
(まどちん・100期)
ずっと宙
2017年11月~
芹香斗亜/93期/キキ/ちゃん星→花→宙/新公主演4回
愛月ひかる/93期/あいちゃん/ずっと宙/新公主演4回
蒼羽りく/93期/りく/ずっと宙/新公主演3回
桜木みなと/95期/ずんちゃん/ずっと宙/新公主演2回
 とまあこんな感じだと思う。わたしは星組イチ押しなわけだが、各組ともに2番手3番手ぐらいまで充実してきましたな。そして今回わたしが大絶賛しているまあやちゃんは、2年チョイ? わが星組にも所属していたことがあって、歌ウマであることは知っていたけれど、とにかく今回のヒロインは素晴らしかったと思う。
 というわけで、本作『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~』だが、物語は宝塚の様々な作品に登場するロベスピエール閣下の栄光と挫折を描くもので、あの革命に燃えていた正義の男が、如何にして世界史史上最初のテロリスト=恐怖政治家になったのか? という物語だ。
 ロベスピエールと言えば、革命を指導する正義サイドに描かれたり、恐怖政治によって人々を処刑しまくる悪役サイドのボスとして描かれたり、作品の視点によってさまざまなわけだが、彼自身を主人公とする物語は今回が初めてではなかろうか。いずれにせよ、革命初期と後半ではかなり人物像に違いがあるのは間違いなく、その、いわば「ダークサイドに堕ちる」きっかけが本作で一番のキーになるのだろうとわたしは想像していたわけだが、本作では、その陰にタレーランをはじめとする陰謀めいた動きがあったという解釈となっている。
 タレーランと言えば、LEGEND柚希礼音さん(以下:ちえちゃん)主演の『ナポレオン』において、北翔海莉さん(以下:みっちゃん)が演じた、あの杖を突いている足の悪い外務大臣のことで、どうやら歴史上はタレーランは本作の舞台となる1793年から1794年にはイギリスに亡命して(その後アメリカに渡って)いたのでフランスにいたことはないはずだが(フランスに帰国したのは1796年)、どうやら本作では、実はタレーランの陰謀が、という物語になっている。わたし的にはもう、ちえちゃんナポレオンでのみっちゃんが超素晴らしかったので、悪役とは思いたくないのだが、今回のタレーランは悪い人でしたねえ! まあ、こういう歴史の誤用は、フィクションとしては十分アリ、だとわたしは思った。
 というわけで、またフランス革命について書きだすと超長くなるのでやめておきます。以前『スカーレット・ピンパーネル』の時に書いた長い記事はこちらですので、興味があればどうぞ。まあ、宝塚作品では様々に取り上げられる事件なので、一度整理しておくと物語がもっと面白くなると思いますよ。
 で。とにかく本作では、だいもん&まあやちゃんの歌ウマコンビによる素晴らしい曲が堪能できるわけだが、この二人以外でわたしがグッと来たジェンヌを以下列挙しておこう。
 まずは、礼儀として、本作で退団を発表されている専科の沙央くらまさん(以下:こまちゃん)を挙げねばなるまい。わたしは2010年から宝塚歌劇を嗜むようになったわけだが、こまちゃんとの最初の出会いは、2011年の雪組版『ロミオとジュリエット』だったと思う。あの作品で、ジュリエットの乳母を演じたこまちゃんがやけに目立っていて、以来ずっと顔と名前の一致するジェンヌの一人だったのだが、とうとう退団の時が来てしまった。乳母の「ロミオなんざ、パリス伯爵に比べたら雑巾ですよ!」という台詞がわたしには忘れられないす。今回のこまちゃんは、ミュージカルでもソロがあったし、ショーの方でも明確なソロパートがあって、送り出す的雰囲気もあってとても嬉しかったす。一番長く過ごした雪組で卒業を迎えられて、ホント良かったと思った。
 次は、本公演から雪組大劇場デビューとなった、月組からやってきた美貌のあーさ、こと朝美絢さんだ。やっぱりこの人は美しい、ホント美人ですな。ソロ曲もあったと思います(確か)。わたしはあーさに、1度はムラで、1度は日比谷でばったり出会ったことがあるけれど、何というか、顔の造詣が超整っているというか、何度も言いますが美人ですよ。サングラスしてても一発で、あっ!あーさだ!と分かるレベルでしたな。入れ替わりで雪から月へ移動したれいこさんこと月城かなとさんも美人ですが、わたしの好みとしては実はあーさの方が上です。今後のあーさの雪組での活躍に期待したいですな。歌もかなり良くなって、大変素晴らしいジェンヌだと思いますね。今回演じた役柄は、フランス革命では重要人物のサン=ジュスト。あ、本人も美貌だったんだ。そりゃあ―さにピッタリですな!
 次は、とうとう雪組の2番羽を背負うに至った彩風咲奈さん(以下:さきさん)だ。応援されている皆さんは、今回の2番羽を背負って大階段を下りてくるさきさんの姿に感無量でしたでしょうな。このお方は、八重歯で分かります。何気に背も高く、新公主演も5回も経験しているし、ようやく明確な2番手として、今回は歌もかなり堪能できました。いずれ確実にTOPになれると信じて応援したいすね。今回の役柄としては、これまた意外と様々な作品にも登場するジョルジュ・ダントン。泣ける最期でしたなあ。
 最後にもう一人。タレーランとともに陰謀をめぐらす? ロラン夫人を演じたのが、いつもは男役の彩凪翔さん。わたしはキャストを予習していなかったので、最初のころ、おかしい、彩凪さんがいねえぞ? とか思ってたオレのバカ! なんと今回は思いっきり夫人で最初から出てた! ことに途中で気が付いた。声からしてきっと普段は男役の方だろうと思っていたけれど、彩凪さんだったとは。見抜けなかったわたしはヅカオタ失格です……!

 というわけで、後半はショー『SUPER VOYGER―希望の海へ―』である。これがまた大変ノリノリで、おまけにTOPコンビの歌も素晴らしく、大変楽しめたのでありました。
yukigumi
 実はわたしはおとといの1月2日にNHK-BSで本レビューショーが放送されていたのをちゃんと観て予習していったので、開演前にキャトルで公演プログラムを買う時に、3分ほど迷ったんすよね……何を迷ったか、お分かりですよね? そうです。ポンポンです。買わねえとダメなんじゃねえかなあ……と、ホント悩んだんすよ? でも、でも……既にアラフィフのおっさんがポンポンを振り回してはしゃいでいる図を想像すると、ああそりゃあイカン! と自分却下となってしまったのであります。
 しかしですね……結論を言っていいですか?
 この作品を観に行く人は、絶対買っていくべきです! 絶対その方が楽しいと思いますよ! 買わなかったオレのバカ!! ↓この動画で、ちょっと練習していくことを強くお勧めします! このセンターのお方が、わたしが上でさんざん美人だと言っているあーささんこと朝美絢さんです。お綺麗でしょ?

 というわけで、だいもんこと望海風斗さんのTOPお披露目を祝う、素晴らしいショーで大満足でありました。
  では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「それがあなたの理想?」
 「いや、願いだ。願いは未来だ。理想は思い出と共にある」
 今回は、少し前半にあるこのセリフを選びました。今回は歌も多くて、他にもかなりカッコイイセリフが多かったけれど、願い、希望は未来だというセリフがわたしは今回一番グッと来たっすね。みんなのためを思って戦ってきた、けれど、最後はダークサイドに堕ち、断頭台の露と消えたロベスピエール。彼を単純な悪党とは、やっぱり思えないですな……。大変グッと来た物語でありました。

 というわけで、結論。
 現役最強の歌ウマと言われる望海風斗さん。いよいよ雪組TOPスターとしての大劇場お披露目となった『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~/SUPER VOYGER―希望の海へ―』をさっそく日比谷にて観てきたが、期待にたがわぬ素晴らしい作品であった。そして、相手のTOP娘役、真彩希帆ちゃんの期待以上の歌のすばらしさに、もう大興奮である。いやー、ホント良かったすねえ! ショーの方も、とてもだいもんのお披露目を祝う雰囲気もアリ、一方ではきっちりとこまちゃんの卒業を見送る雰囲気もあって、大変良かったと思います。しかし、とにかく今回、わたしとしてはまあやちゃんの歌にKOされたわけで、まあやちゃん……恐ろしい娘! と思いました。以上。

↓ 大学時代、この「ダントンの死」をドイツ語で読みました。翻訳しているお方が、もう亡くなってしまったけどわたしの指導教授でした。このダントンが、本作で出てくるジョルジュです。

 何度もこのBlogで書いていることだが、わたしは宝塚歌劇を愛してやまない、珍しい男の一人である。まあ、いまさらその魅力について書くことはしないが、中でも、わたしは星組が一番好きである。なので、星組の公演は、何度だって行けるものなら行きたいし、実際、2回3回と観に行くこともまれではない。が、知らない人は知らないだろうが、知っている人は知っている通り、宝塚歌劇には5つの組があり、他の組、星組以外の公演はどうなのよ、と言われると、勿論ほかの組の公演もわたしは可能な限り観に行くが、まあ、大抵は1回しか行かないのが現実だ。そもそもチケットの入手からして困難だし。正確に言うなら、1回しか行けない、のが実情である。
 というわけで、わたしは全組公演を観るつもりは満々ではあるのだが、そんなわたしが一番縁がない組が雪組、である。そもそも、雪組は現在4公演連続かな?確か全回満席を達成しており、その人気はとても高く、実はわたしも、観たくてもチケットが取れないことがあるのだ。大変残念なことに。
 全回満席、これがどれだけすごいことか、分かりやすく数を計算してみようか。
 まず、公式Webサイトによると、本拠地宝塚市の「宝塚大劇場」の座席数は2,550席。そして日比谷の「東京宝塚劇場」の座席数は2,065席だそうだ。で、公演回数は、演目によって違うのだが、貸し切り公演や新人公演を含め、だいたい45公演としておこうか。てことは、宝塚で2,550×45=114,750、そして日比谷で2,065×45=92,925、合計で207,675人の動員、ということになる。それが本当に一瞬で完売となるのだから、ホントすげえと思う。ただ、熱心なファンの淑女の皆さんは、ホントにもう何度も観に行くのが当たり前なので、ちょっと興味があって観に行きたいな、と思うような「初心者」ではとうていチケットが取れない状況にあり、その結果ファン層拡大の妨げになっている部分も否めず、かといって、そういう何度見来てくれる「強力なコアファン」を捨てることも出来ず、劇団としては、まあ、嬉しい悩みだろう。会社経営の観点からすると、「ロイヤルカスタマー」を最も大切にするのがブランド管理面では当然王道だが、かと言って門戸を狭めてしまえばブランドの永続性は低くなってしまうわけで、どちらをとるか、極めて悩ましく、だからこぞ、「TAKARAZUKA SKY STAGE」という専門放送局を持って、広く手軽に楽しめるメディアを運営する意義もあるわけだ。ちなみに、わたしは「SKY STAGE」には加入してません。だって! いまどきSD画像で観れるかっつーの! HD放送になったら問答無用で加入するけれど、まあ、そうなったら今度はBlu-ray等のDiskが売れなくなると思っているのだろう。でも、わたしが経営に参加していたら、SKY STAGEの料金をちょっと値上げしてでも、HD放送に踏み切るね。なぜなら、Diskメディアに将来があるとは思えないし、ファンはSKY STAGEの放送やBlu-rayでの視聴よりも、生で、ライブで、劇場で公演を観ることの興奮ときらめきの方が、比べ物にならないほど格段に上だということは、誰しもが感じ、理解しているからだ。いくらハイビジョン画質で公演を放送しようとも、劇場の動員が減ることはないはずだ。それよりむしろアーカイブとしての需要の方が多いことは間違いないだろう。
 と、まあ、どうでもいいことを書き連ねてみたのだが、昨日の夜、わたしは日比谷に推参し、現在東京宝塚劇場で絶賛上演中の雪組公演『幕末太陽傳 / Dramatic "S"!』を観てきた。雪組TOPスターとして2年9カ月(?)の日々を過ごした早霧せいなさん(通称:ちぎちゃん)と、同時に娘役TOPに就任し、苦楽を共にしてきた咲妃みゆさん(通称:ゆうみちゃん)の二人そろっての退団公演である。こういう、男役と娘役のTOP二人が同時に退団することを、俗に「添い遂げ退団」と呼ぶのだが、色々なところで観られる二人の熱い関係は、同時退団という形で幕を引くのが一番なんでしょうな、やっぱり。先に結論から言うと、正直、ミュージカル『幕末太陽傳』は、面白くなかったとは言わないけれど、ちょっと退団公演としてはどうなんだろう、という気がしたものの、やっぱりショー『Dramatic "S"!』には、もうこの二人には劇場で会えないんだなあ……という淋しさが募ってしまい、わたしは帰り道、やけに淋しくてなんかつらく感じたのである。はあ……ちぎちゃんにゆうみちゃん、どうか千秋楽まで、全力で駆け抜けておくれ……と親戚のおじさん風に、とてもしみじみ思うわたしであった。

 さてと。何から書くか……冒頭に記したように、わたしは雪組が一番縁がなく、「ちぎ・みゆ」コンビを観るのは、去年の『るろうに剣心』以来なので、1年以上ぶりである。いや、だって取れないんだもの、チケットが。去年後半の『ケイレブ』も取れなかったし、まあ、人気絶大のTOPコンビである。WOWOWの「宝塚プルミエール」やMXの「TAKARAZUKA Cafe Break」などでお見かけする二人のアツアツ振り(つかむしろゆうみちゃんの一方通行気味なちぎ愛)は、ヅカファンならば誰しも知る仲であろうと思う。そんな二人が添い遂げ退団するのは、ある意味自然な流れなのだが、この時期である理由は、わたしには正直良くわからない。もうちょっとと言う気もするし、ここが引き際、といわれれば、なるほど、と思うしかない。その点は、二人の心のうちにしか正解はないだろう。劇団としても、毎公演完売させる二人には、まだもうちょっと続けてほしい、と思うのが自然だろうと思う。
 しかし、だ。わたしが良くわからんのが、どうして本公演『幕末太陽傳』をとても大切な「退団公演」に選んだのか、という点だ。もちろん、冒頭に記した通り、面白くなかったわけでは決してない。けどですね……はっきり言って超地味ですよ。歌も少ない、立ち回りが派手にあるわけでもない、無音の部分すらもある。ズバリ、二人の芝居にすべてかかっているわけで、確かにちぎ・みゆコンビは抜群の演技力を誇るTOPコンビだが、もうチョイ、送り出す感があっても良かったんじゃねえかなー、と漠然と思ったのである。
 お話は、フランキー堺氏や石原裕次郎氏の名演で知られるあの映画(わたしが観たのは30年以上前なのでもう完璧内容を忘れている)の舞台化なわけだが、どうやら元は落語の演目だそうだ。まったく知らなかったが、実はわたしは昨日、久し振りのSS席ドセンターで、非常に素晴らしい席で観る幸運に恵まれたのだが、わたしのすぐ前には、とある有名落語家が、おそらくはご夫婦で観劇されていて、まあ、そういうことなんでしょうな、と思った。
 いずれにせよ、内容としてはコメディで、主人公・居残り佐平治を演じたちぎちゃんは、ひょうひょうとした男を大変見事に演じていたし、気の強い女郎おそめを演じたゆうみちゃんはとってもかわいかった。映画で石原裕次郎氏演じた高杉晋作を、次期TOP就任が決定している望海風斗さん(通称:だいもん)がカッコ良く演じてくれたのももちろん素晴らしかった。また、大変な目に合う(笑)貸本屋の金ちゃんを演じる、この公演で退団を発表されている鳳翔大さんも、正直出番は少ないけれど一番笑わせてくれたし、この『幕末太陽傳』という作品自体を、わたしはとても楽しめたのは間違いない。なんだけど……退団公演なんだから、もうチョイ派手に、そしてもっと泣かせるお話にしてあげたかったなあ……なんて部外者のわたしが偉そうに思うのが、正直な感想である。でも、まあ、ある意味通常運転、なところに意味があるんすかねえ……。
 一方、ショーの『Dramatic"S"!』である。こちらはさすがにラストということで、歌詞も結構グッと来るものがありましたねえ……愛する人のイニシャルはSですよ……。とりわけ素晴らしいのは、ロケットの後の、「Snow Troupe絆」と、ラストのデュエットダンスでしょうなあ……。本当に泣けてきましたねえ、あそこでは。どうでもいいけれど、わたしと一緒に行ったズカ友のおばちゃん&女子たちは、一人はわたしよりヅカ愛の深い可愛い女子なのだが、他のおばちゃん&女子は、まるでヅカ道素人で(わたし以上に観に行っているはずなのに!)、「Snow Troupe絆」の「緑色」の衣装の意味が分かっておらず、終演後に「あのですねえ、雪組は緑なんすよ!各組にはテーマカラーがあるの!わたしの愛する星組は青なんすよ!」と軽くキレたら、ええー知らなかった―とか抜かしやがって、もうちょっとちゃんと勉強してほしいものだ、つかもうこの人たちと観に行くのヤダ、と軽い絶望を感じました。
 そしてラストのデュエットダンス、ショパンの別れの曲に歌詞を乗せて、しかもカゲソロで、現役最強クラスの歌ウマなだいもんを起用するとは、なんて豪華で美しく、そして悲しく切ないんでしょう……とわたしはとても胸にジーンときました。えーと、一応言っときますが、わたしはもうアラフィフといわざるを得ない40代後半のおっさんですけど、まあ、とにかくもう、なんというか淋しいす。とても……。

 というわけで、わたしはもうちぎ・みゆの見納めをしてしまったわけだが、二人はきっと、役者として芝居が大変素晴らしいお方なので、退団後も、まあ一息ついてからでいいので、活躍していただきたいすね。わたし、ゆうみちゃんの芝居というか声が大好きなので、退団後、舞台に出るならば必ず観に行くよ。まずは東京公演、最後まで悔いなく駆け抜けておくれ。そして、またいつの日か、素晴らしいお芝居を見せてくれることを願ってやみません。ちぎ・みゆコンビに幸あれ。わたしは深くそう思いました。
 おっと、忘れるところだった! というわけで、毎度お馴染みの、「今回のイケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思った台詞のこと。
 「地獄も極楽もあるもんか! おいらはまだまだ生きるんでぃ!!
 今回は、やっぱり一番ラストのこのセリフでしょうな。退団したからといっても、これからもずっと、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることを、心から願います。応援してるよ!

 というわけで、結論。
 稀代のTOPコンビ、雪組の早霧せいなさんと咲妃みゆさんの退団公演となる『幕末太陽傳 / Dramatic "S"!』を東京宝塚劇場にて見届けてきたが、正直、『幕末太陽傳』はアリではあるけれど、退団公演としてもう一本、何かスペシャルなものを用意してほしかったと思うのが正直な感想だ。でもまあ、そのスペシャル感はショーの『Dramatic"S"!』に滲み出ていたので、これでいいのかもしれないすね。そして、そういえばこの『Dramatic"S"!』は、だいもんのプレお披露目の全国ツアーで『"D"ramatic S!』として再演されるわけで、くっそう、やっぱりチケット申し込みすりゃあよかった、と超今さら後悔しております。しかし、はーーーーホント、淋しいすねえ……ちぎ・みゆにもう会えないなんて……退団まで、そして退団してからも、二人に幸あらんことを、心から祈ります。これからも応援しますよ! 以上。

↓ うーん、やっぱり予習しといたほうが良かったのかもなあ……。今は配信でいつでも観られるんだから、観とけばよかったかも……。


 わたしが宝塚歌劇を愛していることはこのBlogで何度も書いているが、実のところ、わたしのファン歴は2010年1月に星組公演を観に行った時から始まっているので、所詮はまだ6年ほどの駆け出しであり、まだまだビギナーの域を超えてはいまいと思う。
 故に、今年、初演から20年経ったかの有名な演目『エリザベート』を初めて見たのは2014年の花組による「みりおトート」であり、その後、去年2015年に帝劇版「城田トート」を観たものの、それをカウントしても2回しか見ていない。
 わたしが思うに、ミュージカル『エリザベート』は、そのタイトルの通り主役は明らかに「エリザベート」、劇中ではシシィと呼ばれる女性であるように感じている。宝塚歌劇は、普通は男役TOPスターが物語の主役であるが、『エリザベート』は珍しく、娘役TOPスターが物語における主役、なのだ。まあ、このことは異論のある方も多いかもしれないが、 わたしはやはり、シシィの物語だと思う。
 というわけで、今年も『エリザベート』が宙組によって上演されることになり、わたしとしては、宙組TOPスター 朝夏まなとさん(通称:まぁ様)よりも、タイトルロールを演じる娘役TOPの実咲凛音さん(通称:みりおん)がどんなシシィを見せてくれるのかを楽しみに劇場へ向かったわけである。
 そして結論から言うと、期待よりもずっと良かったように思う。 既に、次の公演をもって退団することを発表しているみりおん。その渾身の舞台『エリザベート』は、やはりとても素晴らしかった。

 やはり『エリザベート』となると、ベテランのヅカファンのお姉さまたちは、過去の上演と比較したくなるのは当然だろう。わたしも過去は1回しか見ていないが、前回2014年の花組公演Verでは、明日海りおさん(通称:みりお)のトート閣下は抜群のビジュアルだったし、皇帝・フランツ・ヨーゼフ1世は、わたしが現在最も愛する星組TOPスター北翔海莉さん(通称:みっちゃん)で抜群に歌が巧く、また狂言回しのルキーニは、これまた歌が抜群にうまい望海風斗さん(通称:だいもん)だったので、『エリザベート』という作品が大変面白く、とりわけ楽曲が素晴らしいことは分かっているつもりではある。しかし、所詮1回しか見ていないので、比較してどうこう言う資格もあるまいと思うので、観て思ったことをつらつら書きなぐってみたい。
 まず、わたしが今回の公演で一番関心があったのが、冒頭に書いた通り主役「エリザベート」を演じたみりおんこと実咲凛音さんだが、少女時代のシシィ、皇后となるも皇太后ゾフィーとの確執に悩むエリザベート、そして息子ルドルフを亡くして以降のさまよえる姿、どれもみりおんらしいお見事なエリザベートを演じ切ってくれたと思う。とりわけ少女時代は抜群にかわいらしいし、名曲「私だけに」を熱唱するシーンも大変良かった。ラストの夫であるフランツと決定的な別れとなるシーンでの「夜のボート」もとてもグッと来た。
 そう、とにかくやっぱり『エリザベート』という作品は歌がいいんすよね。エリザベートにとっての主題歌「私だけに」という曲は、原題はドイツ語(※本作はもともとドイツ語ミュージカル)で「Ich gehöre nur mir」といい、これは英語でいうと「I belong to me only」という感じかな。辞書的に直訳すると、「わたしは私だけに属している」=「わたしは誰のものでもない」という意味だが、まあ、この曲のシーンが第1幕前半のクライマックスだろう。鳥肌モノですな、やっぱり。みりおんの「私だけに」もとてもよかったと思います。あんなに天真爛漫で可愛かったみりおんシシィが、明確に皇后エリザベートへ変化する重要なシーンで、非常にカッコ良かったよ。わたしは満足でありました。
 で、みりおんの次にわたしが関心を持っていたのが、皇帝フランツを演じる真風涼帆さん(通称:ゆりかちゃん)である。星組イチオシのわたしとしては、ゆりかちゃんはずっと星組で応援してきた思い入れのあるジェンヌだ。去年、当時の星組TOPスター柚木礼音さん(通称:ちえちゃん)の退団を見送ったのちに、宙組へ異動になったゆりかちゃん。抜群のイケメンぶりからビジュアル面でのカッコよさは折り紙付きだが、歌が……歌がもうチョイ上手くなれば完璧なのだが……というのがわたし的ゆりか評だったので、若干どうなるだろうか……という気持ちがあった。こう書くと大変偉そうだが、同行したヅカ歴10年以上で現在ゆりかちゃんファンクラブにも入っている筋金入りのヅカ先輩(ただし年齢はわたしより20歳ぐらい若い、とても可愛い娘さん)のAS嬢も、全く同じことを言っていたので、まあ、世間的評価も同様だったと思う。
 そして、実際のゆりか=フランツだが、これが、驚愕の進化で大変良かった! わたしは宙組で『エリザベート』が上演されると知って、おっと、じゃあ、ゆりかちゃんがルキーニをやるのかしら、そりゃあ超カッコいいぞきっと!! と思っていたところでの、フランツ役だったので、上記のような心配をしたのだが、全く問題なし、というか、ホントに今回は相当な鍛錬を重ねていたのであろうと感じさせる、立派な皇帝フランツを演じてくれて、わたしは本当に満足であった。大変良かったと思います。
 次は、本作『エリザベート』におけるキーキャラクター、ルキーニである。ルキーニは、エリザベートを暗殺するイタリア人無政府主義者であり、物語の狂言回し役ということで、極めて重要な役柄だ。わたし的には、花組Verのだいもんや、帝劇Verの山崎育三郎氏など、とにかく歌がカッコ良くておそらく『エリザベート』を観た人なら誰しも、強烈な印象に残っている役柄だと思う。今回、そのルキーニを演じたのが愛月ひかるさん(通称:あいちゃん)。今までそれほど大きな役を演じた印象はないが、もう研9になるのかな? ベテランの域に入ろうとしている、わが市川市民自慢のイケメンジェンヌであり、わたしも大変期待していたのだが、その期待に十分こたえてくれたように思う。今回のあいちゃんルキーニもとてもカッコ良かったし、歌もどんどん上達しているように感じた。もっと声量が豊かになり迫力と貫禄が付くと完璧ですな。これからはもっと応援したいと思います。
 実は、わたしは何度見ても、未だに、物語的にルキーニがエリザベートを暗殺した理由がよくわかっていない。あれって……どういう……ことなんだろう? あの、トート閣下があの短剣をルキーニに渡すシーンの意味が分からないんだよな……(さっき初めてwikiを見て知ったが、あれは短剣じゃなくて「やすり」なんすね)。ここがわたしは分かっていないので、ルキーニってのはいったい何者だったんだ? というのが実は全然わかっていない。トート閣下に操られていたわけでもないし、うーん……この点は未だ謎です。でもまあ、物語としては気にならないというか、後でハタと思う謎、であろうか。ひょっとして、分からないのはオレの頭が悪いだけのような気もするので、これ以上書くのはやめとこう。
 そして最後は、もちろん冥界の王、トート閣下だ。ドイツ語でいうと「Der Tod」。英語でいうならそのものズバリ「The Death」、すなわち「死」である。今回は当然、現在の宙組TOPスターのまぁ様なわけで、実際のところわたしは全く何の心配もしていなかったし、期待通り妖しく堂々たるトート様だったと思う。前回の花組のみりおトート様は銀髪だったが、今回は黒髪で、見かけがちょっと違っていたが、まさしく「闇に溶け込む」黒髪のまぁ様トート閣下も大変良かった。ひとつ、あれっ!? と思ったことは、ネイルなんすよね……宣材ポスターとかで見るトート様独特の「黒ネイル」が、双眼鏡でチェックしたところ、今回は全部の指にはなされておらず、なんかその点だけ、人間感が残ってるような気がして、ちょっと、えーと、これは、これでいいのか? と若干戸惑ったのだが、ま、細かいことはどうでもいいか。歌もダンスも、いつも通り素晴らしかったと思います。
 というわけで、もうこれ以上は長いので、毎度お馴染みの、今回のイケ台詞を発表して終わりたいと思います。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思った台詞のこと。
 「死ねばいい……!!
 『エリザベート』は歌がよすぎて歌の歌詞の中で印象的な言葉が多いのだが、台詞の中で選ぶとしたら、やっぱりこれですね。2幕前半で夫の浮気(?)に絶望したエリザベートに向かって、トート様の言うこの台詞は、2幕後半では「死は逃げ場所ではない!!」と一喝するセリフと対をなしているわけで、どっちなんだよ!! と思わず突っ込みたくなりますが、それでもやっぱり、相当イケてる台詞っすね。最高です。

 というわけで、結論。
 『エリザベート』という作品は、おそらく演者にとっては、ぜひ自分もやりたい、と思う一方で、その歴史と数多くのファンという、すさまじいプレッシャーのかかる作品だと思う。そんな重圧の中で演じられた今回の宙組『エリザベート』は、やはりとても素晴らしい作品であった。わたしは、帰りに思わず2014年花組VerのBlu-rayを買ってしまったので、今度上映会を開きましょう。
 ところで、備忘録として記しておくが、9/10(土)11時の公演には、月組のちゃぴちゃんと、たぶんあーさちゃんだと思うが、現役ジェンヌの方々もわたしの4列前で観劇されていた。普段着(?)&普段メイクのちゃぴ&あーさは超可愛かったすね。美穂圭子さんもいらしたようだが、わたしは見えなかったす。あと、トリンドル玲奈さんも来場していて、わたし、幕間に1Fのキャトルで買い物しているとき、トリンドルちゃんにぶつかりそうになって、あ、サーセン、と振り返ったらトリンドルちゃんで、超びっくりしたっす。ほぼすっぴんだったけど、これまた超かわいくてビビったっす。以上。

↓ 今更だけど、買っちゃった……お目当てはみっちゃんです。
『エリザベート ―愛と死の輪舞―』 [Blu-ray]
宝塚歌劇団
宝塚クリエイティブアーツ
2014-11-06

 というわけで、3週連続宝塚の最終週は、現在、日比谷の「東京宝塚劇場」にて上演中の、雪組公演『浪漫活劇るろうに剣心』である。すでに、2月にムラ巡礼し、一度観ている作品だが、いよいよ東京にて上演も始まり、今日は2回目の観劇に東京宝塚劇場へと推参した次第である。なので、今日はあまり詳しく書きません。

 2週間前に、わたしの愛する柚希礼音さんのコンサート『REON JACK』に行き、先週は月組全国ツアー『激情』を観てきて、今週がこの雪組公演『るろうに剣心』である。
 前回、ムラで観たときは、ずっと2番手スター望海風斗さん(通称:だいもん)を追いかけて観ていたのだが、今日は、前回恐ろしく可愛く観えた咲妃みゆちゃん(通称:ゆうみちゃん)をずっと双眼鏡で見つめる、ちょっとしたストーカー感覚で観ていた。いやあ、ほんと可愛い。実にいいですね。わたしはどうも、ゆうみちゃんの声が気に入った。そして歌も上手いし、また、芝居振りも非常に良いと思う。ゆうみちゃんは、2010年の月組公演『The Scarlet Pimpernel』が初舞台だそうで、この公演は、わたしがヅカファンになって間もない頃に観に行った作品で、先ほどパンフを探してみたところ、おお、いた! いるいる! ゆうみちゃんがちゃんと載ってますね。
CCF20160418
 ↑公演パンフ。当時の月組TOPスターは霧矢大夢さん。今やすっかり美しい女子に変身。
 ↓ いたーー!! 6年前のゆうみちゃん。変わってない。かわええ……。
yuumi
 懐かしいなあ……思えば、わたしが初めて宝塚歌劇を体験したのが2010年の1月の星組公演『ハプスブルクの宝剣』である。この初めて観る宝塚歌劇の生公演で、わたしは主演の柚希礼音さんに一発KOを食らい、翌日、チケットを手配してくれたわたしのヅカ師匠のお姉さまの元に、朝イチで興奮して報告に行ったものだ。
 「おはざっす!! なんなんすかもう、昨日、超興奮したっす。主役の人がクッソカッコエエっす。オレ、もう完璧Fall in LOVEなんすけど!!!」 と興奮して感想を伝えたところ、
 「ちえちゃんに惚れるとは、いい趣味してるわね。いいわ、じゃあ、これを御覧なさい」とその場(※会社のその方の席に常備してあった。今思うと笑えますな)で貸してくれたDVDがあって、それが、 2008年の星組Verの『The Scarlet Pimpernel』だったのだ。師匠曰く、「この時は、まだちえちゃんは2番手よ。でも、この時のちえちゃんもすごくいいわよ。そして次の月組公演がまたスカ・ピンだから、予習には好都合よ。面白いと思ったら、次の月組のスカ・ピンのチケットも取ってあげるわ」とのことだった。
 そしてわたしは、2008年の星組版『The Scarlet Pimpernel』をDVDで観ることになる。
 そしてわたしは、完全にちえちゃんファンになったわけだ。
 そして翌日、さっそく師匠にDVDを返却に行ったのである。
 「おはざっす!! うっす!! 最高でした!! あざました!!」
 「え、もう見たの!?」
 「観たっす!!」
 「で、どうだった!?」
 「最高でした。ひとつ、すげえ気に入った台詞があったんすけど、発表していいすか!?」
 「えぇ……ど、どうぞ?」
 「(カッコつけて) 演じるんだ!! そして欺け!! 弟のために!!
 「(ぱちぱちぱち)ショーヴランの台詞ね。よく覚えたわね。ちゃんとちえちゃんが分かったのね。」
 「押忍!! あざっす!! 最高っす!!」
 「いいわ、じゃあ、次の月組のスカ・ピンのチケット、取ってあげるわ」
 「押忍!! ごっつあんです!! あざっす!!」
 というわけで、この時以来、わたしはずっと師匠にチケットのお世話になっており、必ず観たあとで、「イケ台詞」を発表することを自らの義務としてきたのである。そして、この2010年の月組版『The Scarlet Pimpernel』において、ショーヴランを演じていた明日海りおちゃん(通称:みりお)と、アルマンを演じていた龍 真咲ちゃん(通称:まさお)の二人を知ったのである。二人は当時役代わりでショーヴランとアルマン(※作中で拷問する方とされる方の2役)を交互に演じていて、事実上のダブル2番手であった。
shovran
 こんな感じ。今や二人はTOPスター。この時から明らかに光り輝いてました。
 この公演は、わたしが生で観た宝塚歌劇の2本目の公演で、わたしにとっては非常に忘れられない公演である。まさかこの公演が、今や雪組TOP娘役のゆうみちゃんのデビュー公演だったとは……。デビューってことは、あの時のロケットに、ゆうみちゃんがいたってことか。やっぱり、毎公演、ロケットの娘さんたちにも注目せざるを得ませんな。一応、毎回ちゃんとロケットの皆さんもチェックしているのだが、将来のヒロインやTOPスターを探すのも、楽しみの一つですね。
 懐かしくてつい、公演パンフをしげしげと眺めてしまったが、おお!! 次期月組TOPに指名されている、先週観た珠城りょうさん(通称:たまきち)もいるし、現・月組TOP娘役の愛希れいかちゃん(通称:ちゃぴちゃん)もいるじゃないか!! 
tamakichi
tyapi
 しかも、ちゃぴちゃん、男役だし!! これはちょっとしたお宝ですね。まだ6年しか経っていないのに、ホントに懐かしいですなあ。

 っておい!! ぜんぜん『るろうに剣心』に関係ねえじゃねえか!! と我ながら自分の脱線ぶりにあきれました。サーセン。とにかく、『浪漫活劇るろうに剣心』は、当然主役のTOPスター早霧せいなさん(通称:ちぎちゃん)の殺陣は素晴らしいし、だいもんの歌もカッコ良く、ゆうみちゃんもウルトラ可愛くて、大変満足です。以前も書いたとおり、雪組はわたしは一番なじみがないというか、一番公演を観ていない組なのだが、わたしとしては、ゆうみちゃんが非常に気に入りました。
 というわけで、今日2回目を観て、毎度お馴染みの今日のイケ台詞を発表します。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思った台詞のこと。
 「総三郎、拙者は、人が微笑んで生きる姿を見たいのだ!!」(そして歌に入る)
 今回は剣心の台詞です。ちぎちゃんの芝居はわたしは2回ぐらいしか観てないのだが、このお方は若干声のトーンが高め、なんすかね。THE 男役的な野太い声、ではないですね。これは剣心というキャラクターに合わせてそういう発声なのかな。いずれにしても、カッコ良さは抜群でした。

 というわけで、結論。
 2回目となる雪組公演『浪漫活劇るろうに剣心』は、神谷薫を演じるゆうみちゃん中心に観ていたが、ゆうみちゃんは歌も芝居も非常にレベルが高いですね。そしてその可愛さも、相当ハイレベルだと思います。可愛いは正義である!! おっと、明日のNHK-BSで、去年の雪組公演『星逢一夜』が放送されるじゃねえか!! この公演は観に行かなかったので、録画してゆうみちゃん観賞をしようと思います。以上。

↓ もう一度観たい……この中の、「鷹のように」というショーヴランの歌が超好き。
THE SCARLET PIMPERNEL 月組大劇場公演ライブCD
宝塚歌劇団
宝塚クリエイティブアーツ
2010-06-17

 

 はーーー。やれやれ。わたしは今、京都にいる。
 朝、6時00分東京発のぞみ1号で新大阪までぶっ飛ばし、すぐにJR在来線に乗り換えて宝塚へ。その後、夕方に三宮に移動し、神戸ビーフなどを食す。そして京都に移動して、とあるホテルにチェックインし、まずはひとっ風呂浴びて、今、ホテルの恐ろしく遅いWi-Fiにイラつきながら、これを書いている。なので、正直疲れて眠くてたまらない。ゆえに、やれやれ、である。
 さて。というわけで、今日は約1年ぶりの「ムラ巡礼」をしてきたのである。
 何のことかわからない? なるほど。まあ、要するに、ヅカファンにとっての聖地、兵庫県宝塚市に存在する、宝塚歌劇団の本拠地「宝塚大劇場」周辺を「ムラ」と呼んでいるのだが(実はその由来は良く知りません) 、その聖地たる「ムラ」へ公演を観に行くことを「巡礼」とわたしは勝手に呼んでいるのである。わたしのムラ巡礼は、ちょうど1年前、わたしが一番応援していた柚希礼音さん、通称ちえちゃんの卒業公演以来である。
 なので、普通の日本語で言うと、「今日わたしは兵庫県宝塚市へ宝塚歌劇団の公演を観に行ってきました」という意味である。じゃあ最初からそう言えよと言わないでいただきたい。疲れてやれやれ、だけど、日頃冷静沈着で常に落ち着きのある男としておなじみのわたしとしては、これでも超ハイテンションなのである。
 そして現在、宝塚大劇場で上演されている演目は、↓これ。
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 もはや説明はいらないだろう。週刊少年ジャンプのファンには当然おなじみだし、すでにアニメや実写映画版も制作され、それぞれ大人気となった『るろうに剣心』が、とうとう愛する宝塚歌劇団においていミュージカル化されたのである。 
 東京での公演は4月からなので、ちょっくらお先に観てきましたよ、という、若干の自慢も含まれていることは否定できないが(誰に自慢しているのかわたしも良くわからんけれど)、まあ、結論から言うと最高でした。だいたい、ポスタービジュアルからしてカッコ良すぎであり、それに、ちょっと↓の動画をご覧くださいませよ。まあ、かっこいいこと甚だしいじゃあありませんか。

 というわけで、制作が発表されたのが去年の10月ぐらいで、もうその時からわたしのまわりのヅカファンのお姉さまたちはかなり盛り上がっていて、当然わたしも、こいつは強力なのが来たぞ、と大変期待していた。なので、これは東京に来るまで待つのではなく、「ムラ」に巡礼すべきなのでは? とお姉さまたちに提案してみたところ、そうだそうだ、と賛成多数でわたしの提案は承認可決され、そして今日、始発ののぞみで遠征するに至ったわけである。

 今回のわたしの注目点は、それなりに長い『るろうに剣心』という作品を、果たしてどんな物語にまとめるのだろうか? という点にあった。キャストを観ると、斎藤一は当然出てくるとして、蒼紫様まで出てくる。まあ、今回のオリジナルキャラクターも登場するというから、物語も当然オリジナルストリーなんだろうとは思ったが、これがまた意外と、というと大変失礼だが、知らない人が見ても大丈夫なようにきれいにまとまっていて安心できた。ただ、逆に『剣心』が大好きな方には、どうしてもそれぞれのキャラクター造詣が浅く物足りないと感じるかもしれない。しかし、である。主人公である緋村剣心を始めとするキャラクターのカッコ良さは抜群であり、そういう点では昔からの剣心ファンが観ても、物語に入り込むことができるのではないかと思う。
 まあ、物語としての骨格は、おおむね実写映画版の第1作目と同じ流れと言っていいのではないかと思う。幕末期、「人斬り抜刀斎」と呼ばれた男、緋村剣心。島原で、とある新選組隊士とちょっとした因縁を持つのだが、今回のオリジナルキャラクターがその隊士、加納惣三郎である。この隊士は、かの大島渚監督の遺作となった『御法度』における主人公で、当時18歳の松田龍平氏が演じたことでも有名であろう。ま、そんな男と剣心が明治の世で再び出会い、死闘を演じるという話である。なので、左之助や蒼紫様はほとんどモブ扱いであった。斎藤一もやたらと剣心に協力的で、そんな辺りが原作や実写映画とちょっと違う趣である。もちろん、実写版映画では、佐藤健くんが演じる剣心、江口洋介氏の斎藤一、天下のイケメン伊勢谷友介氏の蒼紫様もしびれるカッコ良さだった。しかし、やはり宝塚スターの持つ独特の、人ならざる美しさといえばいいのかな、男では出せない美しさはやはり別次元のものがあると思う。結果、大満足であった。
 わたしは、何度もこのBLOGで書いている通り、星組イチオシのヅカファンである。なので、雪組の公演を観るのは、かなり久しぶりである。思い返すと、音月桂さんがTOPスター当時の『ロミオとジュリエット』以来なので(わたしにとっては、震災翌日の2011年3月12日に観に行った公演として忘れがたい)、約5年ぶりだ。だから今回の公演はほとんど初めて見るジェンヌさん達ばかりで、なるほど、これが今の雪組か、と改めて認識した。ただ、わたしとしては今回の公演で一番楽しみにしていたのは、オリジナルキャラクター加納惣三郎を演じた、望海星斗さん(通称:だいもん)である。彼女は花組時代に何度も観ており、その歌のうまさはピカイチであった。特にわたしにとって印象深いのは、2014年の『エリザベート』におけるルキーニ役である。めっぽうカッコ良く、歌も抜群に上手で、もうこの人男なんでしょ? と言いたくなるほどの存在感があった。現在の雪組TOPスター早霧せいなさん(通称:ちぎちゃん)も、もちろん美しく、ダンスの切れもTOPの実力にふさわしい素晴らしいジェンヌだが、わたしは今回はとにかくだいもんに釘付けである。歌が超上手い。いずれ確実に、だいもんもTOPまで上り詰めると思うが、その日が来るのを楽しみに待っていたい。
 また、今回、わたしがとても気に入ったのが、娘役TOPの咲妃みゆちゃん(通称:ゆうみ)である。いやはや、まあ、かわいい。とんでもなくかわいい。声がちょっと独特ですな。だが、それがいい。このゆうみちゃんは、今まで何度かTVの宝塚番組に出ているのを観たことがあって、前々から可愛いと思っていたが、舞台上で観るゆうみちゃんは最強クラスに可愛いジェンヌであった。最近、わたしは娘役にも興味が出てきたが、各組TOP娘役や2番手クラスはやっぱりみなさん、天使クラスですね。今後は、前にも書いたと思うけれど、娘役にも注目していきたい所存であります。
 2016/02/28追記;帰ってきて、書くのを忘れたことに気が付いた。今回のイケ台詞を発表します。今回は、実は台詞よりむしろ歌の歌詞にグッと来たのですが、まあ、やっぱりこれでしょうな。
 「(刀を抜いてキッ構えて)悪・即・斬!!!
 まあ、剣心ファンにはお馴染みの、元・新撰組三番隊隊長こと斎藤一の台詞ですね。これ、今回は歌にもなっててカッコいいですよ!!

 というわけで、なんだかまともなことを書いていませんが、眠くてたまらないので結論。
 宝塚歌劇団雪組による『浪漫活劇 るろうに剣心』は、たぶんヅカファンはもちろんのこと、ヅカを観たことのない人でも満足できる作品ではないかと思います。女性が観れば、そのあまりのカッコ良さに失神寸前になるであろうし、男が観ても、うおお、すげえ、と楽しめると思います。なお、東京でもわたしはまた観に行くと思います。以上。

↓まあ、それでもやっぱり、原作は読んでおいた方がより楽しめると思いますよ。

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