ほぼ1年前のこのBlogにおいても書いたが、わたしの愛するWOWOWは、今年も『トニー賞』授賞式を生放送してくれた。今年で第71回になるトニー賞だが、去年も書いたので今さらトニー賞ってなんぞ? とはもう説明はしません。まあ、素人的には演劇のアカデミー賞的な理解で十分だと思う。詳しくは、WOWOWのWebサイトでも見といてください。http://www.wowow.co.jp/stage/tony/
 さてと。まあ、今年もWOWOWの放送は大変頑張ってくれたわけで、4時間半ぐらいの大ボリュームで楽しませてくれたのだが、わたしは例年、PCのディスプレイの片隅にWOWOWのオンデマンド放送を写しながら、仕事中に観ていたのだが、昨日は若干忙しくて、帰ってからゆっくり録画を観た。
 えーと、どうしようかな、わたしが面白かったポイントをそれぞれ箇条書きにして、コメントを付けていくとするか。思い出した順なので、式の進行と一致しないであろうことをお断りしておく。
 ◆WOWOWの司会&ゲスト
 今年も、メイン進行は八嶋智人氏&宮本亜門氏のコンビで、八嶋氏のちょっとしたボケや亜門氏の熱いトークは毎年大変楽しめますね。亜門氏はホントに大変凄い人なので、日本人はもっと亜門氏をスゲエと思っていいと思うんだ……。そして、今年も歌って盛り上げてくれたのはご存知プリンス井上芳雄氏。もうお馴染みですな。若手ナンバーワンと呼ばれるミュージカル界の実力者。何気に背が非常に高いすねえ。で、今年はもうひとり、最後まで芳雄氏とともに一緒に盛り上げてくれたのが、ジャニーズ界のナンバーワン・ミュージカルアクターとしてもうお馴染みの、V6の坂本昌行氏。今回、冒頭で芳雄氏と坂本氏が、二人で『LA LA LAND』の「City of Stars」と「Another Day of Sun」を歌って踊ってくれました。大変カッコイイ! でも、『LA LA LAND』の曲は男二人じゃなくて、女子と絡んでほしかった……。
 ◆今年の司会は―――Kevin Spacyおじさんだ!
 わたし的にKevin氏の名を聞いて真っ先に思い出すのは、『SEVEN』のあの犯人役かな。最近のTV的には『HOUSE OF CARD』でもお馴染みだろう。ハリウッドが誇るオスカー男優である。そんな映画・映像界の大御所的存在ですが、この人は実は結構歌えるおじさんで、すでに1991年にトニー賞も受賞している実力派だ。まあ、今回の司会振りは、それほど超すごくはなかったけれど、おじさんなりに超大変頑張っているのが伝わってきて、上から目線で大変恐縮だが、なんか好感が持てましたな。

 ↑ これは冒頭の司会者パフォーマンス。Kevinおじさん大活躍で、作品賞ノミネートの各作品のメドレー。オレが司会なんてできるのかなあ?的なストーリーになっていて、歴代司会者が大丈夫だよ、とちらちらと出てくる。とにかく歌を聞いてみてくださいよ。大変イイ感じです。去年のJames Corden氏のような軽妙さ、3年前のHugh Jackman氏の強力なパフォーマンスとはちょっと違う方向の、やや落ち着きのある堅実な司会振りだったと思う。ラストのタップダンスも大変お見事でした。
 ◆そして伝説へ――大御所Bette Midlerおばさま、ブロードウェイに帰還!
 今回のトニー賞で大きな話題となっていたのが、御年71歳の大御所Bette Midlerおばさまが40年ぶりぐらい(?)にブロードウェイの舞台に立って主演した『Hello, Dolly!』だ。もう、各専門家は、Betteおばさまの受賞は当たり前すぎて授賞式要らねえんじゃね?というほどの大絶賛で、連日満員の大変素晴らしいパフォーマンスらしい。まあ、結果、ミュージカル主演女優賞を受賞され、大変うれしそうなおばさまでした。ただ、トニー賞授賞式の一番の特徴は、ミュージカル部門でノミネートされている作品は舞台上でパフォーマンスをしてくれる(=歌ってくれる)のがお約束なんだけど、Betteおばさまの歌が聞けなかったのは大変残念でした。なんでも、現在上演中の『Hello, Dolly!』は、宣材写真とか映像は、1枚のスチル以外は一切なくて、観に来れば分かる、的なプロモーションなんですと。受賞とスピーチの様子は↓こんな感じ。

 スピーチが長くて、音楽がかかって来ても、ちょっと、人がしゃべってるのに音楽流さないでくれる!? とお茶目に喋り続けてましたw
 ◆我が愛しの女神、Cate Blanchett様、ブロードウェイ初見参&トニー賞初ノミネート!
 もうホントお美しい……何度もこのBlogで書いていますが、おそらくわたしは、Cate様を目の前にしたら、全身の力が抜け、自然と額づいてしまうと思うね。しかし! あろうことか! 実に残念なことに! Cate様がブロードウエイ初主演された『The Present』という作品(※ミュージカルではなくストレートプレイ)は、もう上演が終わっているのです。たぶんそのせいだと思うのだが、Cate様は授賞式は欠席でした。はーーーー超残念。また美しいドレスを纏った女神の姿を拝謁できると思ってたのに……。
 ちなみに、トニー賞には、ノミネートも当然そうだし、プレゼンターとしても、ハリウッドスターが数多く登場し、映画オタクのわたしでも大変楽しめるのであります。今年は、例えば演劇部門の主演男優賞を受賞したのはKevin Klein氏(最近では『Beauty and the Beast』のBelleのお父さん役でお馴染み)だし、プレゼンターでは、わたしの大好きなScarlett Johansson嬢やAnna Kendrick嬢といった美女たちも登壇してくれました。そういや、JEDIの騎士ルーク・スカイウォーカーでお馴染みのMark Hamill氏も登壇されてたっすね。
 ◆ミュージカル界の新星登場!
 わたしは当然観ていないので、どんなもんじゃろう?と思っていたのが、今回ミュージカル作品賞にノミネートされ、結果として見事栄冠を手にした作品『Dear Evan Hansen』。この作品で主演し、見事ミュージカル部門主演男優賞を受賞したのがBen Platt君23歳。で、実際に歌を聞いてみたところ、これは本物だ。スゲエ。

 この動画単体ではわからないかもしれないけれど、歌、というか、演技というか、その両方が自然と一体化してるんですな。芳雄氏、坂本氏、亜門氏、八嶋氏揃って大絶賛でしたね。
 ◆おめでとう、ローリー!
 おととしわたしがブロードウェイで観て、大興奮した、Stephen King原作の舞台版『MISERY』。そこでタイトルロールのミザリーを演じたのがLaurie Metcalfさんなのだが、今回、『人形の家Part2』(なんとあのイプセンの名作のその後を描いた続編だって!)という作品で演劇部門の主演女優賞を受賞され、わたし的に大変うれしかったすね。ミザリーもすごいお芝居で、超怖かったす。ずっと前に貼った写真をもう一回貼っとくか。
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 あーあ……またNYCに行きてえなあ……なお、去年の授賞式は会場はセントラルパークの方のだいぶ北にある劇場だったのだが、今年は再びRADIO CITYに戻りました。
RADIOCITY
 でもなあ、NYCは一人で行っても淋しいだけだからなあ……特に夜は……なんか予定をきっちり詰め込んで淋しさを感じる暇がないようにしないと、わたしのようなぼっち野郎にはちょっとキツイ街っす。
 ◆WOWOW恒例ゲスト――『Beautiful』なお二人と『Billy Eliot』の少年二人のお見事なパフォーマンス!
 今回は、ラストにゲストとして、来月から日本で上演が始まる『Beautiful』から、W主演の平原綾香ちゃんと水樹奈々ちゃん、それからもう一つ、『ビリー・エリオット~リトルダンサー』からは二人のちびっ子コンビが登場し、それぞれ歌と踊りを披露してくれた。わたしは両方ともすでにチケットをGetしているので、超楽しみですな! 『Beautiful』の二人は、やっぱり当然歌い方や声が違うわけで、わたしが観に行くのは平原綾香ちゃんVerだけれど、俄然、水樹奈々ちゃんVerも観たくなったすね。そして『ビリー』のちびっ子のまあなんと達者なことよ! 凄いなあ! 1年にわたって超特訓して上演に備えているそうで、まあホントご両親からすれば可愛くてたまらない自慢の息子でしょうな。こちらも、わたしは出演する元宝塚TOPスター柚希礼音さん目当てで観に行くつもりだったけど、ちびっ子たちは相当、強力に、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれそうですよ。コイツは楽しみだぜ!
※追記:東宝が平原綾香ちゃんと水樹奈々ちゃんのWOWOWでのパフォーマンスをUPしてくれたので貼っときます。


 というわけで、もう長いので結論。
 昨日、帰ってから真っ先に観始めた第71回トニー賞授賞式だが、今年も大変大変楽しめた。まあ、はっきり言って同時通訳は例年通りのクオリティで若干アレですが、週末には字幕版も放送されるので、そちらでももう一度楽しみたいと思う。そしてWOWOWのミュージカル推しは大変ありがたく、スタジオゲストもたいへん楽しませてくれた。ホント、WOWOWは分かってますな。大変よろしいかと存じます。そして、ミュージカル好きはWOWOWに加入するのはもはや義務なんじゃねえかしらと思います。以上。

↓ 一応、事前にちゃんと予習しておく予定です。ずっと前にWOWOWで放送されたのを保存してあるはず……。