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 しつこいと言われようと何度でも繰り返し言うが、わたしは宝塚歌劇を愛しており、中でも星組がイチオシで、2015年、LEGENDと呼ばれる柚希礼音さん(通称:ちえちゃん)の最後の公演は、ムラと東京の2回観て、あろうことか、東京ではショー『Dear DIAMOND!!』の、とある場面でうっかり泣いてしまった残念なおっさんである。
 いや、あの時は、もうこれで本当にちえちゃんの歌をこの大劇場では聞くことができないんだ、ということが実感としてわたし心を捉えてしまい、なんだかとにかく淋しくて淋しくて、おまけにわたし自身もちょっとした人生の岐路にあったため、 もう涙が止まらなかったのである。まったくもってお恥ずかしい限りだ。
 最後の退団公演は、ミュージカルプレイとレビューショーのいわゆる2本立てだったのだが、ミュージカルのほうも少し退団を意識した台詞や演出があって、ラストで「では……行ってきます!!」と旅立つ主人公の姿には、誰もがちえちゃん本人を重ね合わせ、ジーンと来たはずだ。わたしも大変胸が熱くなったのだが、この時点では、新たな人生を歩もうとするちえちゃんのカッコイイ姿に、心からの祝福をこめた万雷の拍手をもって、わたしはむしろ、笑顔で旅立ちを見送ることが出来た、のだが、後半のショーではもう号泣である。
 それは何故か。わたしが思うに、ショーの歌の歌詞と演出が、恐ろしく状況にマッチしているというか、ちえちゃんの心がそのまま投影されているかのような構成であり、 もはやわたしは人目をはばからず、おいおい涙を流すに至ってしまったわけで、あのショーのことは、恐らく生涯忘れまい、という気すらしている。えーと、決して大げさに言ってはいません。結構マジです。

 で。その、わたしにとって忘れられないショー『Dear DIAMOND!!』であるが、先日WOWOWで放送があった。しかも、である。なんとちえちゃん本人と、お相手役の夢咲ねねちゃんこと赤根那奈ちゃん(通称:ねねちゃん)のお二人による、副音声解説付きである。これは超必見だぜ!! と録画し、今日の土曜日にさっそく観てみた。結果、わたしはまたしても、TVを前に涙を流す醜態をさらしたわけである。ま、誰もいない一人の部屋なので、別にさらしていないけれど、二人がこのときどんな気持ちだったのかを本人の声で語ってくれるという、極めて贅沢な番組であり、まったくもってWOWOWは分かってる野郎だぜ、と、わたしのWOWOW愛はますます高まるばかりだ。

 ↑これはその退団公演の宝塚歌劇公式動画です。

 もちろん、退団後のちえちゃんは現在も精力的に活動しており、わたしも退団後初舞台やコンサートなど、きちんと通って、その、今の柚希礼音というアーティストを今でも応援しているわけだが、相手役のねねちゃんは、まだ退団後の舞台は見られないでいる。チケット取れねえんだもん……『1789』は見たかったのだが……。
 しかし、改めて退団後のねねちゃんを見かけると 、やっぱり飛び切り可愛くて、現在のナチュラルなメイクで見てもとても美人でかわいい女優であることは間違いない。そしてこれも、何度もこのBlogでも書いているが、わたしは声フェチでもあって、ねねちゃん、いや、今後は那奈ちゃんというべきかも知れないが、彼女の声がとても好きだ。特に、笑い声が大変可愛らしい。そして今回、改めて、ちえちゃんと当時のねねちゃんは素晴らしいTOPコンビだったんだなあ、という事が良く分かった。
 何しろ、二人は今でも非常に仲がいい。二人の会話は、まさしく最高の戦友であり、お互いを理解しあう最高のパートナーとしての本音トークであろうと思う。わたしは、二人が現役ジェンヌのときは、ずっとちえちゃんばっかり観ていたのだが、最近はねねちゃんこと那奈ちゃんも大変気になる存在である。大変失礼ながら、こんなに可愛かったっけ、とすら思えるほど、今の那奈ちゃんは生き生きとしてとても可愛いと思う。
 今回、二人は、退団公演となった『Dear DIAMOND!!』を観ながら、いろいろなことを話してくれた。
 「ああ、ここ好きだったな」「ここ最高ですよね。このときはもう泣きそうでした」「いやあ、ここは踊ったあとすぐ歌でしょ、心折れそうになったよ」とか、ほほえましくもあり、観客には分からない苦労だとか、その本音を語ってくれていて、ファンとしては実に面白い番組だったと思う。
 そしてTVで観ると、劇場で観るよりも、なんだかあっという間に感じてしまうもんだな、という発見があった。あれっ!? こんなに短かったっけ? みたいなことを今回感じたのも、ちょっと意外に思った。
 しかし、ちえちゃんは本当に2番手の紅ゆずるさん(通称:紅子)が大好きというか、仲がいいんだなあ、というのも随所で感じられる。紅子が出てくると、ちえちゃんは嬉しそうに、「さあ、紅さんちのゆずるちゃんが登場ですよ!!」とか、「お、ゆずるちゃん、カッコイイねぇ~」とか、いちいちツッコミを入れたりして、ちょっと楽しい。また、今現在は宙組に転校してしまった真風涼帆さん(通称:ゆりかちゃん)にも、「ああ、もうこの二人(紅子&ゆりか)が並ぶことはないんだなあ……」としんみりつぶやいてみたり、先日の公演で退団した、ちえちゃんと同期の十輝いりすさん(通称:まさこさん)に対しても、いろいろ突っ込んだり、「まさこも退団だもんねぇ……」とねぎらうような声をかけたり(番組収録は3月だったらしいのでまだ退団前)、一緒に戦ったみんなへの声がけも、ファンとしては必見だと思う。もちろん、那奈ちゃんもいろいろなことを話してくれていて、番組終了後はちえちゃんと那奈ちゃん二人のちょっとした対談があるのだが、そこでは那奈ちゃんはちょっと泣いてしまうような場面もあった。そして、わたしはその時のちえちゃんの言葉が、今回一番グッと来た。
 「泣くやんか~~!! そうやねん、(ねねが泣くときは)泣く5秒前から分かるもん!!」
 だそうで、共に濃密な6年間を、一番近くで過ごしてきた二人は、もう完全に夫婦じゃん!! と言わざるを得ないような関係で、大変ほほえましく、またキラキラして見えました。「お前が泣きそうになる時はさ、5秒前からわかるんだよね。何年一緒にいると思ってんだよ」これ、相当なイケセリフだと思います。
 ちなみに、那奈ちゃんが名前を変えたのは、どうやら、これまでの「夢咲ねね」の生き様は宝物であり、これからの人生を「上書き保存したくない」と思ったためで、要するにこれからの人生は赤根那奈として、「名前をつけて別名保存したい」からだそうだ。そして今後の夢は、いつかまた、ちえちゃんと競演したいということで、それを言うところで泣いてしまったわけだけど、もうホントにこの娘は可愛いな!! とわたしも泣きそうになりました。
 あと、那奈ちゃんが大変可愛かったのは、退団後の舞台で、初めて男優との芝居を経験したときに、腕をガッと掴まれるシーンで、その掴む力の強さに、あ、やっぱり男は違うんだ、と思い、そして心の中で、
 (あーーん……ちえさん帰ってきてぇ……)
 と思ったそうです。もう何なんだこの可愛らしさは。最高ですね。やっぱり、ちえちゃんもまた、ねねちゃんあってこそ、だったんだなあ、という事が良く分かりました。今後、わたしとしては赤根那奈さんも全力で応援したいと思います。

 というわけで、結論。
 WOWOWは、ホントにわたしにとっては、よく分かっている奴であり、今回の 宝塚への招待『Dear DIAMOND!!』 柚希礼音&赤根那奈 副音声解説付きVerも、最高に楽しませていただいた。これは永久保存版として、今後も何度も繰り返し観ると思います。ちえちゃんファン必見かと存じます。以上。

↓ ヅカ友にもらったのでもっています、が、やはり今回の副音声は非常に素晴らしかったと思います。

 

 もう何度も書いているが、わたしは宝塚歌劇を愛しており、その中でも、「星組」が一番好きである。それは、そもそものきっかけが、一番初めに観たのが星組の公演で、その時に柚希礼音さん(通称:ちえちゃん)のあまりのカッコ良さに一発KOを食らったからではあるが、あの衝撃的なファーストインパクトから6年経ったけれど、どの組も観るようになった今でも、やっぱりわたしは星組が一番好きである。
 いろいろなところで、星組ジェンヌの皆さんは、「星組は体育会気質がある」的なことを仰っているような気がするけれど、それは間違いなく、LEGENDと呼ばれる柚希礼音さんことちえちゃんの影響であろうと思う。そしてちえちゃんが退団し、新たなTOPスターに就任した北翔海莉さん(通称みっちゃん)の醸し出す空気は、非常にやわらかく、若干お母さん的存在のようにわたしは観ている。強烈なカリスマとして君臨したちえちゃん退団後の星組を温かく包み込むその空気感は、わたしには若干菩薩めいているようにも感じられていて、皆がのびのびと、そしてきっちりとまとまっているわけで、ちえちゃんが去った今でも、わたしの星組推しはやっぱり変わらない。
 何が言いたいかというと、ちえちゃんとはかなりキャラクターの違うみっちゃんさんであるが、見事に星組をまとめているのは間違いなく、わたしは現在のTOPスターの中でダントツに好きだし、実力も歌・芝居・ダンスの三拍子揃ったナンバーワンではなかろうかと思っているのであります。なので、先日既に今年中の退団を発表されているのが悲しくて淋しくて……もうホント、しょんぼりなのです……つらい……。
 というわけで、昨日は愛する星組公演『こうもり』を観てきた。そして結論から言うと、これまでに観た数十本の宝塚歌劇の演目の中で、1位……ではないかもしれないけど、とにかくここ数年では一番面白かったのである。最高でした。

 というわけで、今回の演目は、かの有名な、Johann Strauss IIのウィーン・オペレッタの名作『こうもり』である。わたしは大学・大学院でドイツ演劇を勉強した男であり、当時の友人がこの作品で卒論を書いていたことがあって、その女子と一緒に研究室のビデオでドイツ語原曲Verを観たことがある。非常に懐かしいが、いわゆるドイツ語による「ウィーン・オペレッタ」の代表作であり、とても楽しい作品だ。ストーリー的には、今回の宝塚版はかなり原作とは違っていて、特に、わたしの愛する礼 真琴ちゃん(通称:ことちゃん)の演じたアルフレードの役割というか素性が全然変わってるんじゃないかな? しかし、それでもまったく問題なし。大変笑わせてもらったし、明るく陽気で楽しい物語になっていた。最高です。
 で。各キャストについて、ちょっとまとめておこう。
 ■ファルケ博士
 演じたのはTOPスターの北翔海莉さん(通称みっちゃん)。いやー、本当に歌がうまいし、ダンスもキレがあって、芝居も素晴らしい。最高です。退団してしまうのがわたしは本当に淋しい……今回、ショーの『THE ENTERTAINER』では、ピアノの弾き語りがあるわけですが、その歌詞がですね……なんかさよならショーのような内容で、わたし、もう本当に淋しくなってしまって、たまらなかったです。染みたなあ……。青いバラの花言葉はDream Come Tureですよ。
 もう、これはあれか、退団公演はまたムラ遠征しろってことかもしれないな……チッ……こうなったら一人で行くしかねえかもな……スケジュール調整をして平日行って観よう!! 決めたもう!! 行くぜ!!
 ■アイゼンシュタイン公爵
 演じたのは2番手スター紅ゆずるさん(通称:紅子)。この人ももう、大好きすぎる。特に、高田純次ばりのテキトーな面白小悪党を演じさせたら、この人は確実にナンバーワンだと思うな。大阪人としての持ち前のサービス精神あふれる紅子の演技はいつ観ても楽しい。前作『GUYS & DOLLS』も明るく楽しい作品で素晴らしかったけれど、今回も本当に笑わせていただきました。最高です。ところで、次の星組TOPは紅子がなれるんだよね? 大丈夫だよね?
 ■アルフレード(アイゼンシュタイン公爵家の執事)
 演じたのは、わたしが今イチオシの礼 真琴ちゃん(通称:ことちゃん)。この人はとにかく歌が最強レベルに巧い。そして、素で可愛いんだよな……。わたし、今回、会場でことちゃんのファンクラブの申込書をもらって来ました。タレントのファンクラブに入るのなんて初めてですが、入会させていただくッッッ!! 今回も大変素晴らしかったと思います。ショーでも大変カッコ良かった。最高です。
 しかし、ことちゃんが今後もずっと星組でいられるのか、理由はないけれど、なんか心配でならない。何もなければ、紅子の次にTOPになれるはずだが、若干身長が低いからな……月とか雪に異動になったら、オレ、泣くよ!? 頼むからずっと、星組でいて欲しいのだが……。
 ■アデーレ(アイゼンシュタイン公爵家の侍女)
 演じたのは娘役TOPの妃海 風ちゃん(通称:ふうちゃん)。今回は原曲キーのままで、大変苦労したと先週の「Cafe Break」で仰ってましたが、とても伸びやかな歌声で、まったく問題なしだったと思う。最高です。
 ふうちゃんも、みっちゃんさんと同時退団予定なので、大変残念です……次の星組娘役TOPは誰になるんすかねえ……。いっそ、月から海乃美月ちゃんでも転校してきてくれないかな……。
 ■オルロフスキー(ロシアの皇太子)
 演じたのは、去年専科に異動になった星条海斗さん(通称:マギーさん)。月組時代から何度も拝見していますが、今回はかなりコメディタッチな役を楽しく演じてくれました。そして、ショーでは女性役をやって、恐ろしく美しいおみ足を披露してくれてびっくりしたよ。まあ、とにかくお綺麗でした。最高です。
 ■フランク(刑務所長)
 演じたのは十輝いりすさん(通称:まさこさん)。彼女は今回の公演で退団を発表しており、これまた大変淋しい……。宙組から移籍してきたのがもう4年前か……以来、わたしは彼女のことを「宙から来たでっかい人」としていつも注目していました。ちえちゃんと同期の85期生なんだよね。いつもその長身で存在感たっぷりだったまさこが退団か……悲しいなあ……今回、ショーではマギーさんと共に女性役を披露してくれました。いやあ、やっぱり抜群にお綺麗ですよ。最高です。

 主なメンバーは以上な感じかな。
 とにかく、今回は、オペレッタ原作だけあって歌も多いし、雰囲気もとても楽しく、まさしくタイトル通り、「愉快な」作品でありました。そしてショーの方は、随所に「有難う」というみっちゃんの気持ちがあふれていて、派手なシーンもしっとりしたシーンも、とてもキラキラしていたと思います。みっちゃん……もうちょっと、せめてあと2本ぐらいは大劇場公演して欲しかったなあ……。まあ、とにかく、ラストとなる秋の公演は、絶対にムラ遠征して、さらに東京でも観に行って、この目に北翔海莉という偉大なるTOPスターの雄姿を目に焼き付けようと思います。はーーー。作品はめちゃめちゃ笑える明るい作品だったし、実際まだ先なのに、なんかもう、すげえ淋しいっすわ……。
 というわけで、毎度お馴染みの、今回のイケ台詞の発表です。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思った台詞のこと。
 「さあ、愉快な復讐劇の開幕だ!!! いてて……」
 今回はコメディーなので、カッコイイという意味でのイケてる台詞は少なく、また歌率も高いので悩んだのですが、やっぱり冒頭の、復讐だけど、笑える愉快な復讐をしてやる!! というこの台詞がわたし的には一番気に入りました。「いてて……」はですね、二日酔いで頭が痛いのですw とてもこの作品を象徴していた台詞だと思います。

 というわけで、結論。
 わたしは宝塚歌劇の中で、ダントツに星組が好きである。そして現在公演中の『こうもり』という作品は最高に笑えて最高に楽しい、ここ数年ではナンバーワンに気に入った作品でありました。たぶん、宝塚初体験の方にもおススメできる、物語的に分かりやすく、また歌の巣晴らしい作品だと思います。これは……マジでBlu-rayが出たら買うべきかもな……つか、出るのかな? 前作『GUYS & DOLLS』がやっと出たので先に買おう!!
 えー、業務連絡です――Blu-ray買ったら、うちの4K-TVで上映会をしますので、ぜひお集まりください!!>このBLOGを読んでいるわたしを知っている皆様。以上。

↓ 版権の問題などいろいろあって、やっと6月に発売決定!! やったーーー!! オレは買うぜ!!

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