タグ:信長協奏曲

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興行データです。
 今日は特にネタがないので、データを並べてさらっと流します。
 今週末は、『マネー・ショート』 を観てきましたが、ズバリ、金融知識がないとちょっと難しいのでは? と思いました。詳しくはおとといのレビューをどうぞ。ネタバレ……かな……なので、自己責任でお願いします。
 
 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表から。
 1位:『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』は公開土日で6.3億で1位発進。毎年3月1週目に公開される映画ドラちゃんですが、今年も盤石の1位です。去年が6.4億スタートだったので、ほぼ同等ですね。例年通り推移するなら、今年も39億ぐらいは行くのでしょう。素晴らしいですな。
 2位:『黒崎くんの言いなりになんてならない』9日間で4.5億ぐらいと思われます。
 3位:『オデッセイ』:32日間累計で30億まで届いた模様。しつこいですが、わたしの2016年暫定ナンバーワン。最終30億±2億ぐらいの当初予想よりかなり上に行きそうな気配。読みが甘かった。勢いが維持されているので、このままだと35億は行きそうです。
 4位:『マネー・ショート』が金曜公開なので3日間合計で1.5億まで行っていない状況か。まあ、数字的には良くないし、おそらくアカデミー賞も脚色賞だけだったので、今後の伸びもあまり期待できない。とにかくこの映画、金融知識が必要です。最終的に、10億はまず難しい情勢。
 5位:『信長協奏曲』:44日間合計で41億~42億ほどか。大変失礼ながら、驚きの好成績です。おみそれしました。今後の上映スケジュールをまだ調べてないので何とも言えないが、過去データを参照すると45億弱は堅そう。
 6位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:80日間合計で113億ぐらいか。3/25での上映終了がでっかく新聞広告で謳われてましたな。あれには驚いた。US本国では、早くもBru-layの発売が告知されたそうです。2016/04/05発売だそうで、日本はいつなんだ!?
 7位:『X-ミッション』:16日間合計で4億以上5億未満。予測よりも結構上ですね。5億届くとは思ってなかったので。大変失礼いたしました。この分だと、5億は軽く超えそうです。
 8位:『ザ・ブリザード』が9日間合計で2.5億ぐらい? これは5億に行くか微妙。だと思う。たぶん。
 9位:『さらば あぶない刑事』:37日間合計で15億まで届かずか? これはちょっと16~17億程度着地と最初の予想より低めになりそうな予感。
 10位:『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』:23日間合計で5億強かな? 凄いと思う。

 以下、ベスト10以降は相変わらず『ガルパン』が入っていて、この分だと15億も超えてくるのではないかしら。すごいなあ。また、アカデミー賞関連で言うと、タランティーノの『ヘイトフル・エイト』は上映館も少なく数字的には苦戦中の模様。わたしは観たけど……うーん……。くわしくは先週のレビューへ。

 というわけで、もう今日はネタがないので、今後のわたしが観る予定作品をちょっと自分用にまとめておこう。
 【3/12-13週末】 『家族はつらいよ』・・・山田洋次監督最新作(完成はもうずいぶん前らしいけど)。絶対観ます。そういや昨日だかおととい、地上波で『東京家族』を放送してましたな。まったく同じキャストで描く喜劇。これは必見でしょう。

 【3/19-20週末】『リリーのすべて』が3/18(金)公開。観るか微妙。どうしようかな……。
 【3/26-27週末】『バットマンVSスーパーマン』が3/25(金)公開。これは絶対観ます。たぶん、金曜日の夜、帰りに観ちゃいますね。早く観たくて我慢できないので!! でも2h32mnと長いんだよなあ……。そして、コレジャナイと失望する可能性が非常に高い予感。

 【4/2-3週末】うーむ、特になし。
 【4/9-10週末】『ルーム』が4/8(金)公開だけどたぶん観ない。それより、『SICARIO』(邦題:ボーダーライン)を絶対観に行きます。これはずっと日本公開を待ってたぜ!! 楽しみ。

 【4/16-17週末】アカデミー作品賞受賞作品『スポットライト』が4/15(金)公開。たぶん観ないかな。
 【4/23-24週末】アカデミー監督賞受賞作品『レヴェナント』が4/22(金)公開。これは絶対観る。金曜の帰りに観るのはきついかもな……2h31minと長いし、話も重いので……。体調万全で見た方がいいかも。

 【4/30-5/1週末】わたしが今年一番観たい映画かもしれない『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』が4/29(金)公開。スーパー楽しみすぎて血圧上がる!! 今すぐ観られるなら10万円ぐらい払ってもいいぜ!! と今書いてみたところ、↓キャップはこんなことを言ってます。偶然で笑った。


 というわけで、結論。
 ドラちゃん強し!! そしてこれからの映画公開もそれぞれ楽しみです!! 以上。 

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興行データです。
 全国的にあまり天気のいい週末ではなかったですが、 洋画新作2本の公開があったものの、1位は3週連続で『オデッセイ』だったようです。ああ、そういえば、来週の今頃は、第88回アカデミー賞が発表されてますね。何が獲るか楽しみだなー。あと、今日はネタとして、『七人の侍』と『生きる』の4K修復記事を見かけたので、最後にそれを紹介しときます。オタク心にグッとくる記事でしたので。

  ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表から。
 1位:『オデッセイ』:18日間累計で22億超。これで三週連続1位。今のところ、わたしの2016年暫定ナンバーワン。最終30億±2億ぐらいの当初予想は変更なし。もうチョイ上かも?
 2位:『信長協奏曲』:30日間合計で37億弱か? 当初予想の35億~40億は軽く超えそう。先週比較した去年の『HERO(最終46.37億)』は、5週目では38億超えてたので、43~45億着地か?
 3位:『X-ミッション』:公開2日間で1.4億スタート。懐かしの『ハート・ブルー(原題:Point Break)』のリメイク。洋画としては並の初動。10億行くか今後次第。まだ観てないけど、オリジナルは好きだったなあ。
 4位:『さらば あぶない刑事』:23日間合計で12億ほど? 当初予測の最終20億に届くかどうかぐらいから変更なし。ただ、ちょっと厳しそう。『母と暮らせば』とほぼ同じくらいの数字で推移しているので、行っても18億ぐらいか。
 5位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:66日間合計で110億は突破。最終的に110億近辺という最初の予測から変更なし。だいぶ上映館/上映回数も減ってきた。120億までは難しいかな。どうだろう。
 6位:『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』:9日間合計で4億弱か。3.7億ぐらいかな。十分立派な数字ではなかろうか。
 7位:『SHERLOCK/忌まわしき花嫁』:公開3日間で1億チョイ届かずか。まあ、公開規模が105Scrと小さいけど、わたしとしてはもっと稼ぐのかと思っていた。残念。NHK-BSの放送は全部見たけれど、劇場は今のところあまり行く気なし。
 8位:なんと『ガールズ&パンツァー』が上映館が増えてランク返り咲き!! ホントすごいわこれ。11億はとっくに突破しているので、もう12億間近では。すげえ。
 9位:『同級生』:公開2日間で0.3億ぐらい? サーセン……勉強不足で実はよく知らないの……BLっすよね?でも人気が高いんでしょうな。立派ですわ。
 10位:『妖怪ウォッチ』:65日間合計で54億弱か。粘る。前作比較ではずいぶん落ちてしまったけれど、『ポケモン』の落ちを補って余りある働きは賞賛されていいのでしょうね。

 ほか、ランク外では、わたしが激賞している『キャロル』:11日間でまだ2億も行ってない気配。超おススメなのに、公開規模が57Scrと少ないのが悲しい……来週のアカデミー賞発表で、賞を獲って、ぐっと公開規模が広がることを心から望みます……。  
 
 で。
 まあ、わたしは生粋の80年代ハリウッド大作育ちの映画オタなわけだが、日本映画も当然それなりに観ており、、とりわけ黒澤明作品は大好きなのです。わたしの年代だと、『影武者』か『乱』以降しか劇場で観ていないわけですが、わたしも公開時に見たのは『』以降だけで、『乱』『夢』『八月の狂詩曲』『まあだだよ』は、ちゃんと劇場に観に行った男であります。『乱』を観に行った時のことは今でも覚えてる。有楽町マリオンの、日劇東宝だったと思うのだが、確か、「千葉県民の日」で学校がお休みだった6月15日に観に行ったはずだ。今調べてみたところ、県民の日が制定されたのが1984年で、『乱』の公開は1985年6月1日だったそうだから、どうやら制定された翌年だったようだ。ま、どうでもいいかそんなことは。
 なので、黒澤明監督作品のほかの作品は、わたしが大学院生の時に、銀座にあった今はなき「並木座」での、「黒澤映画連続上映」に毎週通って見たのである。毎週2本立てで、たしか2カ月ぐらいは毎週通った覚えがある。入場料は500円とか600円じゃなかったかな? 1000円はしなかったと思う。ま、今は全作品ブルーレイで持っているけど。
 で、問題はですね、古い作品の、「音声」なのです。映像じゃなくて。一度でも黒澤作品の古い作品を見たことのある人ならご存知の通り、これがまた非常にセリフが聞き取りにくいのですよ。なので、映像技術がガンガン進歩している今、映像の修復は想像を絶する高画質に生まれ変わることもあるんだろうな、と思っていたのだが、音声については、この記事を読んで驚いた。そんな方法があったのか!! と超・目から鱗である。思わず今日は、朝から「な、なんだってーーーー!?」と叫んでしまった。
 詳しくはこちらの、Impress AV WATCHの記事を読んでもらいたい。音声に関する記事は真ん中よりちょっと下の部分にあります。そもそも、「サウンドトラック」って、もはやご存じでない若者の方が多いかもしれないな……。「光学録音」について説明するのはわたしじゃ難しいので、TDKのWebサイトのここを見てもらえばいいかな。今回の修復作業では、なんと音声を「光学的に」記録した部分(=サウンドトラック)を、「画像データとして取り込み、修復して音声化する」という技法を使っているようです。すげえ。確かに、考えてみればその手があった!! 従来は、フィルムを回して、再生した音声を「録音」して、その録音データを加工・修復するのが一般的だったはずだが、なんとサウンドトラックを波形データとしてとらえるとは。これは超・興味がありますね。もちろん、映像も最新デジタル技術で生まれ変わっているはずだから、今年の「午前十時の映画祭」で上映される『七人の侍』と『生きる』は、超必見だと思います。あー、『アマデウス』ももう一度劇場で観たいなあ。忘れないうちに上映期間をGoogleカレンダーに入れておこう。これは映画好きを名乗るなら、マジで劇場へ馳せ参じる価値はあるんじゃなかろうか。わたしは行きますよ、絶対に!!

 というわけで、結論。
 依然として『オデッセイ』好調で大変うれしいです。そして、『CAROL』はなんとしてでも来週のアカデミー賞を獲り、興行ももっと盛り上がることを期待します。難しいかな……ま、発表を楽しみに待とうと思います。以上。

↓ Bru-layで映像はかなりクリアになったのだが、音声はなあ……まだまだ超・聞き取りにくいんすよね……。

 
↓ わたし的には、黒澤映画入門者には、この2つをオススメ。超・現代性にあふれてて、とても昭和20年代の話とは思えないと驚くと思う。 
<あの頃映画> 醜聞(スキャンダル) [DVD]
三船敏郎
SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
2013-01-30
※こちらはアイドルの恋愛スキャンダルの話。
 公開は昭和25年だよ?信じられん!! 

※こちらは、梅毒に感染してしまった医者の話。
 ラストの三船の激しい感情の爆発がすごい。
 超傑作。昭和24年公開。
 

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興収データです。
 今日はランキングはさらっと流し、後半では毎年1月の最終火曜日に発表される、前年の映画興行収入データをちょっとまとめておきたい。

 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表です。
 1位:『信長協奏曲』が9日間合計で17億を超えた模様。この数字は冗談じゃなく30億楽勝、50億すらもありうる数字。現実的に見て40億程度は軽く行きそうな勢いです。すげえ!!
 2位:さらば あぶない刑事』 が公開週末で3億弱。まあちょっと前なら20億は届く出足だけれど、最近の例を見ると、ちょっと届かないか、という水準。最終16~18億ぐらい? わたしは年齢的にストライクなのだが、実はTVも全く見てなかったので良く知らない……。サーセン……。
 3位:『
スターウォーズ/フォースの覚醒』:45日間累計でとうとう100億超えた!! 予想通り7週目での100億越え。どこまで伸びるか楽しみに状況を追っていきたい。
 4位:ブラック・スキャンダル』が公開週末で1億チョイ。まあ、洋画としては並の出足。
 5位:
残穢――住んではいけない部屋』が公開週末で1億チョイ。まあ10億は厳しそうか?
 6位:『
手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー』が9日間で。2億チョイ。厳しい……。
 7位:『妖怪ウォッチ』:44日間累計で52億チョイか。緩やかに終息中。55億には届かないか。
 8位:『パディントン』:17日間で5億届かずか? 悪くはないが……宣伝費が……。
 9位:『シーズンズ 2万年の地球旅行』:17日間累計で4億届かずか?
 10位:『orange』:48日間累計でとうとう30億超えた模様。良く伸びた。これはかなり賞賛されてしかるべきかと。
 金額はこちらを参照→http://www.boxofficemojo.com/intl/japan/?yr=2016&wk=5&currency=local&p=.htm
 ほか、ランク外では、なんとまた『ガルパン』の公開スクリーン数が増えているようで、とうとう10億も超えたようです。ホントにすごいね。これはもう、作り手とファンのみなさんの愛の結晶でしょうな。素晴らしい!!  公開規模の小さかった『ピンクとグレー』も頑張っていて、5億弱まで来ているようです。ほか、『ザ・ウォーク』はまだ2億弱だし、ブリッジ・オブ・スパイ』も6億チョイで、洋画は大変厳しい時代です。

 さて。
 業界人にはおなじみだと思うが、「映連(正式名称:一般社団法人日本映画製作者連盟)」のWebサイトでは、毎年1月の最終週に、前年の映画興行に関する数値データが公開されています。結構過去までさかのぼれるので、データ化しておくと何かと便利ですが、例年通り先週、2015年のデータが公開されました
 くわしくは、観てもらった方が早いと思うので、いちいち全データをここでは書きませんが、10億以上興収を稼いだ作品は、一覧になって公開されていますので、わたしが毎週書いているテキトー予測がどの程度合っていたか、答え合わせをしておこうと思います。なお、2015年といっても、例年12月公開作品は翌年扱いになるので、2014/12~2015/11の12カ月という事になってます(※11月末ごろ公開も翌年扱い)。なので、2015/12公開の『STAR WARS』の数字は当然入っていません。それではまず、2015年8月から始めたこのBLOGで、興収関連で一番初めに取り上げた作品から見てみよう。 
オレ予想 正解
バクマン。 17~18億
→15億チョイかな
→17億±0.5億
弱気になってコロコロ変えた自分が恥ずかしい……
17.6億
図書館戦争 THE LAST MISSION 17億ぐらい 18.0億
ギャラクシー街道 20億は無理。15億も厳しい 13.2億
俺物語!! 15億も厳しい 10億届かず。
映連ランク外
 とまあ、こんな感じであったので、全く的外れでないにしても、ドンピシャの予想はやはり難しいですな。その他、映連データを見て、ふーん、と思ったことを自分用備忘録として記録しておこう。
■興行市場サイズ
2015年 2,171億 対前年+100億、104.9%
2014年 2,070億 対前年+127億、106.6%
2013年 1,942億 対前年▲9億、99.5%
2012年 1,951億 対前年+139億、107.7%
2011年 1,811億 対前年▲395億、82.1%
 まあ、作品に大きく依存するわけで、ヒットが出れば伸びるし、何もないとダメというのが基本で、実際のところあまり変わらないのが不思議。だんだん落ちていくなら分かりやすいけれど、意外とそうでもない。増減は、その年のラインナップを見ると、ああ、これのせいか、と分かったりする。例えば去年の『アナ雪』とかね。
■邦画/洋画別のデータ
※邦画 公開本数 興収合計 1本当たり
の興収
10億以上
ヒット作
ヒット率
2015年 581本 1,203億円 2.07億円 39本 6.71%
2014年 615本 1,207億円 1.96億円 31本 5.04%
2013年 591本 1,176億円 1.99億円 35本 5.92%
2012年 554本 1,281億円 2.31億円 39本 7.04%
2011年 441本 995億円 2.25億円 32本 7.26%
※洋画 公開本数 興収合計 1本当たり
の興収
10億以上
ヒット作
ヒット率
2015年 555本 967億 1.74億 22本 3.96%
2014年 569本 863億 1.51億 18本 3.16%
2013年 526本 765億 1.45億 21本 3.99%
2012年 429本 670億 1.56億 19本 4.43%
2011年 358本 816億 2.28億 22本 6.15%
 これを見ると、前年対比では2015年は邦画も洋画もちょっと良かった感じ。ヒット率も向上し、1本あたり興行もちょっと良くなってる。邦画/洋画とも、公開本数は減ったけれど興収は増えたという事で、これはこれで、一時的なものかもしれないけれど、良い傾向と言っていいと思う。
■定番作品の明暗 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年
ドラえもん(毎年3月末公開) 39.3億 35.8億 39.8億 36.2億 24.6億
名探偵コナン(毎年4月末公開) 44.8億 41.1億 36.3億 32.9億 31.5億
クレヨンしんちゃん(毎年4月中旬) 22.9億 18.3億 13.0億 10億以下 12.0億
ポケモン(毎年夏公開) 26.1億 29.1億 31.7億 36.1億 43.3億
仮面ライダー(春)ヒーロー大戦系 10億以下 10.1億 10億以下 15.6億 ナシ
仮面ライダー(夏)戦隊と二本立て 10億以下 10億以下 12.3億 12.7億 17.6億
仮面ライダー(年末)現VS前 10億以下 10.1億 11.9億 15.1億 13.8億
プリキュア(春) 10億以下 10億以下 10.3億 10.2億 10.2億
 とまあ、観てないので正直要因は良くわからないけれど、『ドラえもん』『コナン』『クレしん』はここ数年興収が毎年上がっている一方で、 『ポケモン』『ライダー』『プリキュア』は逆にここ数年毎年下がっている。まあ、代わりに『妖怪ウォッチ』という大物が出現したので、東宝的には埋め合わせどころか上乗せ出来ているが、東映的には手当できていないのが現状。まあ、ライダーは人気とか、競合作品とかいろんな要素が絡むのでしょうな。
 ■東宝一人勝ち&東映、松竹厳しい。
 邦画の10億以上稼いだ作品の本数を配給別に、ここ5年ほどの推移を記してみると、以下のような感じ。
東宝 東映 松竹
2015 29本 ※共同配給1本含む 1本 4本※共同配給2本含む
合計723.4億 37.4億 合計62.4憶
@24.94億 ドラゴンボールFのみ @15.6億
2014 20本 4本 5本
合計598.1億 合計54億 合計73.8億
@29.90億 @13.50億 @14.76億
2013 22本 ※共同配給1本含む 6本 ※共同配給1本含む 2本
合計587.6億 合計146.5億 合計28.4億
@26.71億 @24.41億 @14.20億
2012 26本 ※共同配給3本含む 6本 2本
合計716.4億 合計82.9億 合計32.3億
@27.55億 @13.81億 @16.15憶
2011 23本 6本 2本
合計549.8億 合計98.9億 合計27.4億
@23.90億 @16.48億 @13.70億
 これを見ても明らかな通り、実際のところ東宝の一人勝ちがずっと続いている。なお、東映・松竹とも、だいたい1位に来るのはアニメです。東映の場合は『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』、松竹の場合は今回の『ラブライブ!(28.4億!! すっげえ!!)』や2012年の『けいおん』なんかが大きく稼ぐ構造で、実写は正直かなり厳しいのが実情。いやはや、東宝様を怒らせたら、今の日本国内ではもうどうしようもないんだろうなという空気を察することができる。
 ちょっと、来週は東宝/東映/松竹3社の決算情報をまとめてみようかな。東宝と松竹は2月決算だから、もうとっくに第3四半期決算が出てるはずだし、3月決算の松竹もそろそろ第3四半期決算が出るだろう。まあ、結構会社の儲けの構造が違っていて、比較すると何気に面白いので、次回まとめてみますわ。

 というわけで、結論。
 『信長協奏曲』がかなりの勢いで興収を伸ばしている。この勢いは、邦画の実写作品では久しぶりのような気がするほど。これ、最終的にどのくらいになるか、来週の数字を見て、真面目にまた予想してみようと思います。そして、『SW』も無事100億突破でめでたいですな。そして『ガルパン』は本当にすごいですよ。恐れ入りました。以上。

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興収データです。
 今日はさらっと行きます。

 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表です。
 1位:『信長協奏曲』が土日で6.15億稼いで首位。へえ。そんなに人気があったんだ。わたしの知り合いの女子がTVドラマを一生懸命観てたな、そういえば。最初の土日で6億を超えるというのは、最終的に30億以上は確実な数字。これは久しぶりにすごい数字ですよ。
 2位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:38日間累計で96億まで来た。問題は来週までに100億超えるかどうかだが、ちょっと微妙な雲行き。上映スクリーンも今後減るだろうし……。
 3位:『手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー』が土日で1億チョイ稼ぐ。しかし3位でこのレベルの数字というと、『信長』が強かったのと、さらには全国的に寒くて天気が悪かったこともやっぱり影響したかもね。
 4位:『妖怪ウォッチ』:37日間累計で51億ほど。これは勢いが止まってしまったと見える。やっぱり行っても55~56億ぐらいか。
 5位:『パディントン』:10日間で3億チョイか。実際悪くない、けれど、おそらく宣伝費かけすぎで見合ってない。
 6位:『シーズンズ 2万年の地球旅行』:10日間累計で2.5億ほど? ちょっと伸びないか。
 7位:『orange』:41日間累計で29億強か。でも30億超は確定ですな。凄い。
 8位:『ザ・ウォーク』土日で0.7憶か……厳しいなあ。観てきたので、明日レビュー書きます。面白かった。
 9位::『傷物語I 鉄血篇』:16日間累計で6億ぐらい? 大したものですな。
 10位:『ブリッジ・オブ・スパイ』:17日間累計で6億チョイ届かず? アカデミー賞ノミネートで粘ってほしい。

 そのほかランク外では、『白鯨との闘い』はまだ2億そこそこ、『母と暮らせば』が17億を超えたぐらい、『人生の約束』は依然苦しく4億ほど、『ピンクとグレー』は4億届かず、ぐらいと思われます。
 しかし毎週書いているような気がしますが、本当に洋画が売れない世の中になっちまいましたな。残念だ。本も売れないし映画も売れない、売れるのはほんの一握りのベストセラーだけ。しかも、内容よりも話題になることが優先される部分もあって、昭和に青春を過ごしたわたしは実に淋しい。
 せっかくのインターネッツの時代、もっと内容を重視したプロモーションやコミュニケーションが、ひと昔よりずっと簡単にできる世の中になったはずなんだが……。なんか、うまい仕組みを作ることができたら、一儲けできそうな気がするのですが、あくまで作品重視で、もっともっと、世に埋もれている面白い作品を世に知らしめる方法を思いついた方は、ぜひご連絡ください。ま、わたしも本気で考えてみようと思います。

 というわけで、結論。
 今週は『信長協奏曲』が6億超の非常にいい数字でスタートダッシュをかました。ま、土曜日の日中はずっとTV版を放送してたしね……CXのメディア力は相当低下していると思うけれど、なんとか一矢報いたってことですかね。なお、『SW』は6週終わって96億。100億超はもう大丈夫、だとは思うけれど、ちょっとこの後の伸びは苦しそうですな。
 あ、そうだ、『SW』に関しては先週一つニュースがありました。次の『Episode VIII』は、元々2017年5月公開予定だったのですが、2017年12月公開に変更になったそうです。はーー安心。これなら日本も同時公開になるでしょうな。5月のままだったら、絶対日本だけ夏公開とかヒドイことになるところだった……アッブねえ。あと、明日、『ザ・ウォーク』のレビュー書きますので、乞ご期待(?)。以上。

↓ 原作は漫画です。最新刊が出たばかり。これ、まだ連載中だよな? 映画はどう終わらせたんでしょう? それを知りたければ観に行けってことか……。

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