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 わたしは年間40本ぐらいは映画館で映画を観ているわけだが、そんなわたしが一番好きな映画監督は、現役では間違いなくClint Eastwoodおじいちゃんである。1930年5月生まれだからあと2カ月で89歳だよ? そんなおじいちゃんが、今もなお旺盛に映画を撮っていて、ほぼ毎年、多い年は年2本とか作品を生み出してるんだから、もうマジで信じられないよね。あっ!? ちょっと待って!? うおお、今まで全然気にしてなかったことを発見しちまった!! 1930年って、昭和5年じゃん? てことは、20年以上前に亡くなったわたしの親父より1つ年上じゃん! つうかほぼ同じかよ。すげえ、つうか、親父が生きてたら今年88歳か。そんな歳になってたんだなあ……。そうなんだ……。
 というわけで、わたしは今日、会社帰りにEastwoodおじいちゃんの最新作、『THE MULE』を観てきたのです。Muleってのは、騾馬のことですな。Wikiによると、騾馬ってのは雄のロバと雌の馬の交雑種で、、メキシコに多く生息しているそうだが、まあ、荷物運搬によく使われていたわけで、そこから転じて、メキシコから密輸されたドラッグの「運び屋」って意味で使われているわけだ。本作は、90歳になろうかという老人が、メキシカン・カルテルの末端として「運び屋」となった事件(?)に着想を得て作られたフィクション、のようだ。
 結論から言うと、わたしとしてはもう超最高に面白かったと思う。なお、Eastwoodおじいちゃんが自分で監督して自分で主演を務めるのは2008年公開の『GRAN TRINO』以来だそうだ。マジかよ、もう10年前の映画かよ……はあ……オレも年取ったなあ……。
 というわけで、以下、決定的なネタバレに触れるかもしれないので、まだ観ていない人はここらで退場してください。つうか、今すぐ映画館へGO!でお願いします。コイツは超おススメであります!

 というわけで、もう物語は上記の通りである。なので、問題は2つであろう。
 1つは、なんでまた運び屋になっちゃったのか? そしてもう1つは、最終的にどうなるのか、である。まあ、誰だってそう思うよね。わたしもそう思った。
 そして映画は、まず現在時制である2017年の12年前、2005年のとある情景から始まる。ここで説明されるのは、主人公のおじいちゃんが、ユリの栽培家で、品評会的なものの常連であり、メキシコからの違法移民の労働者と、口は悪いけど楽し気に働く姿だ。そして品評会でも、同業者に口汚いジョークをかまし、女性たちにも軽口を飛ばしつつ、賞を貰ったスピーチでも小粋なことを言って場内から拍手されるような、要するに、「営業トーク」が自然と出る、トークで相手の懐に入り込むのが得意な、口の達者なおじいちゃんという姿が描かれる。しかも、おそらく「狙ってる」ワケではなく、「天然」で面白トークをしてしまうおじいなのである。この点は後々極めて重要になるのだが、わたしは観ていて全然気が付かず、観終わって、そうか、冒頭のシーンにはそういう意味があったんだ、とハタと気づいた。
 そしてこの2005年のシーンではもう一つ、重要なことが描かれる。それは、その品評会のパーティーが、なんと娘(※娘と言っても結構歳がいっていて、既に娘(つまり孫)までいる)の結婚式の日で、思いっきりダブルブッキングしているのだ。だけど、おじいちゃんは結婚式にはいかず、パーティーにとどまる。そう、主人公は完全に「家族を顧みない」男であることが示されるのである。
 そして時は2017年に移る。いきなり映されるのは、12年前主人公が丹精込めて育てていた農園が荒れ果て、家は差し押さえにあい、荷物をおんぼろトラックに積んで出ていくシーンだ。どうやらインターネッツの通販によって事業が傾いてしまったらしい。そして主人公は、そのおんぼろトラックで成長した孫の婚約パーティー(?)会場に乗りつける。孫は唯一、おじいちゃん擁護派で、大喜びするも、娘と妻(しつこいけど孫にとっては母とおばあちゃん)がいて、険悪な雰囲気に。こっぴどくののしられて、しょんぼりなおじいちゃんは、一人おんぼろトラックで帰ろうとしたとき、娘の婚約者の友達(?)から、金に困ってて車の運転が好きなら、いい仕事があるよ、と言われ……てな展開で「運び屋」まっしぐらとなるお話であった。
 というわけで、わたしが観る前に感じていたポイントの、「なんでまた運び屋に?」に関しては、冒頭10分ほどで、なーるほど、と理解できる展開になっている。そして、わたしが一番この映画で面白いと思ったことは、主人公のおじいちゃんが「トークで相手の懐に入っちゃう」その様相だ。
 まず最初に、おじいちゃんの面白トークで篭絡(?)されるのは、街の末端の連中だ。最初はおじいちゃんに、おいおいメールも打てねえのかよこのジジイ! ぶっ殺すぞ!的な悪党どもなのに、3回目ぐらいになると、おじいちゃんの車が入ってくれば、YO!元気かい!みたいにフレンドリーになってて、だからさ、ここをこうやんだよ、的にスマホの使い方を優しく教えてあげちゃったりするんだな。
 そして次はカルテルから直々に送り込まれてきた悪党だ。カルテルのボスが、ちゃんと見張っとけ、というので、おじいちゃんの車に盗聴器を仕掛けて、後ろをついてくるわけだけど、おじいちゃんが超のんきに、ラジオに合わせて歌なんか歌ってると、あのジジイ、のんきに歌ってんじゃねえよと最初はおっかない顔をしていたのに、つい、つられて歌っちゃったりするし、白人しかいないような店に寄って、おいジジイ、みんながジロジロ見るじゃねえか、なんでこんな店にしたんだよ!と凄んでみせると、おじいちゃんは、いやあ、この店のポークサンドは世界一美味いんだよ、どうだ、美味いだろ? なんて返され、まあ、美味いけどね……みたいな、悪党たちの調子が狂うというか、その篭絡ぶりが観ていてとても面白いのです。悪党だけじゃなくて、2回、ブツを運んでいる時に警官と遭遇しちゃうのだが、そのかわし方?が 上手すぎて最高だったし、1回目の時の、ど、どうしよう?という超不安な表情も演技として素晴らしかったすね。
 そして、あまりにおじいちゃんが仕事に次々と成功するので(DEA=麻薬取締局が網を張ってるのにおじいちゃんすぎてノーマークだった)、カルテルのボスが気に入っちゃって、メキシコの大邸宅に呼びつけて、二人で盛大に酒を飲んで女もあてがってもらって(!)、楽しいひと時まで過ごしちゃうんだから凄いよ。
 しかし、後半、そのカルテルのボスが暗殺されて別の人間に交代したことで、完全に空気が変わってしまう。その新ボスは、寄り道禁止、スケジュール通り運ばねえとぶっ殺す、と別の凶悪な手下を送り込んできたのでした。そして折しも元妻が病魔に侵されているという知らせも入り、そっちに行きたい、けど、おっかねえ連中が見張ってる、そこで主人公のおじいちゃんが取った行動とはーーーというクライマックス(?)になだれ込むというお話でありました。
 なので、果たして最終的な結末は―――という最初の疑問は、かなり美しく描かれますので、それはもう、映画館でご確認ください。わたしはあの結末はアリだと思います。大変面白かったすな。
 というわけで、以下、キャラ紹介とキャスト陣の紹介をして終わりにしよう。ホントは篭絡されていく悪党たちを紹介したいんだけど、知らない役者なので、有名な人だけにします。
 ◆アール:主人公のおじいちゃん。朝鮮戦争に従軍した退役軍人。そのギリギリセーフ、つうか若干アウトな毒舌トークで相手の懐に入っちゃうキャラは、Eastwood作品ではかなり珍しいような気がする。いつも、眉間にしわを寄せてる強面おじいですが、今回はちょっと違いますね。ボスの家に招かれたときのシーンも良かったすねえ。「こりゃあ凄い、あんた、この家を建てるのに何人殺したんだ?」なんて、周りの悪党どもがドキッツとしてしまうようなことを平気で口にしてしまっても、ボスも笑顔で「そりゃあもう、たくさんだよ、はっはっは!」と逆に気に入っちゃう流れは、アールのキャラをよく表してましたな。アールは、朝鮮戦争から帰ってきたことで、ある意味もはや「怖いものなんてない」わけで、「したいことをする・思ったことは口にする」男となったわけだ。だけど、一つだけ、どうしても心残りなのが、家族を蔑ろにして生きてきたことで、それが内心ではとっても悲しく、Eastwoodおじいちゃんの表情はもう、最高にそんなアールの心情を表していたと思う。ホントにお見事でしたなあ! あと、最初の仕事の成功でもらった金で、いきなりおんぼろトラックからゴッツイ最新モデルのピックアップ(ありゃクライスラーかな?)に乗り換えちゃうところなんて、わたし的にはとても微笑ましく思えました。ちょっと調子に乗りすぎたかもね……この人……。
 ◆コリン・ベイツ:DEA捜査官。NYやDCで実績を上げてシカゴ支局に異動してきた花形捜査官。「タタ(=じいさん)」と呼ばれる謎の運び屋を追う。このDEAサイドの話も並行して進むのだが、ベイツとアールがとあるカフェで出会う、けど、アールはヤバい!と気付いているのに、ベイツはまるで気付かず、のあのシーンも大変良かったですね。ベイツを演じたのは、Eastwoodおじいちゃんのウルトラスーパー大傑作『AMERICAN SNIPER』で主人公クリス・カイルを演じたBradley Cooper氏。今回は出番はそれほど多くないけれど、大変良かったです。ラスト、あんただったのか……と逮捕するシーンの表情も、実に素晴らしかったすね。そして役名を覚えてないけどベイツの相棒のDEAマンを演じたのがANT-MANのゆかいな仲間でお馴染みMichael Peña氏。彼もEastwoodおじいちゃんのウルトラスーパー大傑作『Million Dollar Baby』に出てましたな。陽気な役が多い気もするけど何気に演技派なんすよね、この人は。それから二人の上司のシカゴ支局の偉い人、をLaurence Fishburne氏が演じてました。相変わらずのすきっ歯でしたね。実に渋いす。
 ◆カルテルのボス:「タタ」と呼ばれる運び屋の仕事ぶりが気に入って、自宅に呼びつけるボス。残念ながらその若干甘い体制が身を滅ぼしたようで……残念でした。演じたのはAndy Garcia氏。すっかり渋くなりましたなあ。一時期トンと見かけなかったような気がするけれど、ここ数年、また出演作が増えてきたような気がするっすね。『The Untachable』はもう30年以上前か……あの頃はイケメンでしたなあ……。
 ◆メアリー:アールの元妻。仕事人間で家庭を顧みないアールに三下り半を突きつけ離婚したらしい。しかし最後の和解は、ちょっと泣けそうになったすね。あの時のEastwoodおじいちゃん演じるアールの表情が超見事でした。この元妻を演じたのがDianne Wiestさん70歳。わたしがこの人で一番覚えているのは、『Edward Scissorhands』のお母さん役ですな。エイボンレディーの仕事をしているちょっと抜けた?明るいお母さんという役だったすね。あれからもう約30年か……はあ……。
 ◆アイリス:アールとメアリーの娘。結婚式に来なかった父と12年口をきいていない。そりゃ怒るよ……。演じたのは、なんとEastwoodおじいちゃんの本当の娘であるAlison Eastwoodさん46歳。この方は過去何度かEastwood作品に出演しているし、自らも監督として映画を撮っている方ですが、顔はあまりお父さんに似てないすね。わたし、実は観ている時はAlisonさんだと気が付いてなかったです。ウカツ!
 ◆ジニー:アイリスの娘であり、アールとメアリーの孫。おじいちゃん擁護派だったけれど、おばあちゃんが大変なのに来てくれないなんて! と激怒してしまうことに。わたしはこの顔知ってる……けど誰だっけ? と分からなかったのだが、エンドクレジットで名前が出て思い出した。この女子はTaissa Farmigaちゃん24歳ですよ! 2013年公開の『MINDSCOPE(邦題:記憶探偵と鍵のかかった少女)』の主役の女の子ですな。あの頃はギリ10代だったのかな、すっかり大人びて美人におなりです。そしてこの方は、『The Diparted』のヒロインを演じたVera Farmigaさんの妹ですね。えーと、Wikiによると21歳年下の妹だそうです。ずいぶん離れてますな。あ、7人兄弟だって。そしてTaissaちゃんが末っ子か。なるほど。

 というわけで、もう書いておきたいことが亡くなったので結論。
 わたしが現役映画監督で一番好きなClint Eastwoodおじいちゃん最新作『THE MULE』が公開になったので、初日の今日、会社帰りに観てきた。ズバリわたしは超面白かったと結論付けたい。とにかく、10年ぶりの主役を自ら演じたEastwoodおじいちゃんの演技が超秀逸です。アカデミー賞にかすりもしなかったのが大変残念ですよ。いつもと違う軽妙さはすごく新鮮だったし、時に見せる、老人らしい慌てぶりの、ど、どうしたらいいんだ?的なオロオロ感は観ててとてもグッと来たっすね。グッと来たというか、毎日、80代のばあ様になってしまった母と暮らすわたしには、こっちまで心配になってしまうような、絶望感のような表情が素晴らしかったと思います。わたしとしては、本作は大いにお勧めいたしたく存じます! 是非映画館で! 以上。

↓ 今週末は久しぶりにコイツを観ようかな。なんというか、キャラ的に今回と正反対、のような気がする。
グラン・トリノ (字幕版)
クリント・イーストウッド
2013-11-26

 というわけで、10/19~10/21の金土日に台湾へ行ってきたのだが、メインイベントはわたしの愛する宝塚歌劇団の台湾公演を観ること、ではあったものの、ま、それだけじゃアレなので、台湾へ行ったらわたし的お約束の、「日本ではまだ公開が先なんだけど、早く観たいぜ!」という映画を観ることにした。
 で。本当は、US本国では10/12から公開になっている『FIRST MAN』を観るつもり満々であったのだが、残念なことに、ほぼすべてのハリウッド作品がほぼ同時公開される台湾であっても、なぜかこの『FIRST MAN』の台湾公開は10/26からだそうで、ギリ観ることが叶わず、じゃあしょうがねえ、台湾ではとっくに公開になっている『VENOM』を観るか、と思ったけれど、『VENOM』は日本でもあと2週間待てば公開になるし、何となく希少性がないような気がして、くっそう、どうすっか? と30秒ほど悩むことになった。
 というわけで台湾版Yahooの電影ページを観てみたところ、どうやら日本では12/21公開とまだちょっと先の、とある映画が既に台湾では公開されていることを発見し、よし、じゃあこれを観よう!という気になった。その映画こそ、こちらの作品であります!
starisborn
 そうです。台湾での公開タイトルは『一個巨星的誕生』。US原題を『A STAR IS BORN』、そしてなぜか日本語タイトルは『アリー/スター誕生』と微妙にダサくなっているこの作品であります。しかし台湾は、中国の簡体字と違って、日本人の我々にも読めるし意味も連想しやすい漢字(繁体字)なのでおもろいすね。全然関係ないけど、『VENOM』は台湾では『猛毒』、観たかった『FIRST MAN』は『登月先鋒』というタイトルになってました。
 で、この映画『A STAR IS BORN』に関しては、わたしの大好きなClint Eastwoodおじいちゃんが監督する、と当初話題になっていたものの、どうも主役を演じてもらおうと思っていたBeyonce氏の妊娠によって?流れてしまい、その後、紆余曲折あって、主役を天下の歌姫LADY GAGA様とロケットの声でお馴染みのイケメンBradley Cooper氏が演じることとなり、さらに、Bradley Cooper氏初監督作品として製作されるに至ったのであった。もちろん物語は、名作『スタア誕生』の3度目のリメイク……なのだが、サーセン。正直に白状すると、そのオリジナルをわたしは観てないのです。なので、名作、というのは世間的評価として使ってみました。観終わった今となっては、オリジナルも観ておくと、さらに違いなど味わい深かったかもな……と予習を怠ったことを少し後悔している。
 というわけで、以下、ネタバレ全開になる可能性が高いので、これから見ようと思っている方はここらで退場していただきたい。まずは予告だけ貼っておくか。

 さてと。物語は、上記予告からだいたい想像できる通りと言ってよさそうな気がするが、まあ、ズバリ、物語は結構ベタ、である。もちろんオリジナルと違って完全に現代の話ではあっても、物語自体には新鮮味はない。昼は真面目に働き、夜は場末のバーで歌を歌う女子、アリー。そんな彼女が歌っているところを、たまたま見かけた有名シンガー、ジャクソン。アリーの強力な歌力にほれ込んだジャクソンは、自らのコンサートツアーに招待し、ステージでデュエットする。その姿はYouTubeで拡散され、たちまち人気者となるアリー。そして二人は愛し合うに至るのだが、アリーはどんどんサクセスしていく一方で、ジャクソンの方の人気は、酒とドラッグでどんどん下方線に……てなお話である。まあ、いわゆる「格差婚」であったのに、その格差が逆転していく、というのはもうそこら中で見かける話だ。
 しかし、ありがちな話であっても、そして先が読めるお話であっても、はっきり言ってわたしはかなりグッと来た。この映画は相当イイ! そのポイントは2つあって、一つは、GAGA様の圧倒的なパフォーマンス、そしてもう一つは、Cooper氏の素晴らしい演技と、意外と見事な監督・演出ぶり、である。
 その1)GAGA様はやっぱりすごい!
 まず第一に、演技がすごくイイじゃないですか! 完全に女優ですよ。ノーメイクで、完全にオーラを消した、フツーの女子、である姿がまず、えっ、と思うし、見出されてからどんどんと髪の色やメイクが洗練されて、まさしく「スター」のオーラをまとっていく過程がまたお見事としか言いようがないですな。もちろん歌唱シーンは最初から最後まで超パワフルで、完璧ですよ。これはアカデミー賞は取れるか分からないけど、ノミネートはカタイと思うすね。ラストの歌もグッときましたなあ! ほぼ全編GAGA様&Cooper氏の描き下ろしの歌だそうで、その歌詞の内容もしみるんすよ……これはCDを買うべきかもしれないす!
 ただ、これも正直に告白すると、わたしの英語力では、一つだけわからなかったところがあって、劇中でのお父さんとの関係性が、実はわたし、理解できなかったのです……情けなし……。これは日本公開されたらもう一度字幕版を観に行って確認したいですな。アリーとお父さんは、かなり仲のいい関係性なんだけど(?)、お父さんって、ありゃ何してる人だったんだ?? 競馬のノミ屋か? 堅気なのかアレ? アリーが歌うことに前向きで、自慢の愛娘、的な感じだったけど、アリーの家族(と、家にいるお父さんの友達?たち)の関係性が理解できなかったのが残念す。わたしの英語力ではどうしてもわからんかったわ……。いずれにしても、そもそもGAGA様って、上流家庭のお嬢様育ちなわけで、そんな点も、なんか大切に育てられた娘、というキャラクター像は共通していたと思う。GAGA様は、その奇抜なファッションとか見かけで強烈なインパクトのあるお方だけど、来日した時の態度とかを見たりすると、実のところ、この人って、すごいイイ子なんだな、とわたしは思っていたので、なんというか今回のアリーのみせる、「性根の曲がってない、真面目で真っ直ぐな人間」というイメージはとてもGAGA様らしいとわたしには感じられた。要するに、GAGA様は最高でした! そして全くどうでもいいですが、GAGA様は台湾では「女神卡卡」と表記するんすね。読み方がさっぱり分からんわ。★2018/12/23追記:日本語版を観ました。お父さんはリムジンの運転手ってことだったんだな。やっとわかったす。
 その2)Bradley Cooper監督デビュー作
 監督としてではなく、最初に役者としてのBradley氏について書いておこう。まず演じたジャクソンというキャラクターは、人気シンガーということで、まあセレブなわけだが、酒浸りであり、ドラッグもやってると。そして冒頭、一つのコンサートが終わって、ホテルに戻る途中で「酒が切れた」といって寄ったバーでアリーと運命の出会いをするわけだが、冒頭から、ジャクソンはどうも耳が難聴になりつつあるという描写があって、まあそのせいで若干もう歌うことに疲れていて、酒がないと歌えん、という心に孤独を抱えていた状況だ(※わたしの英語力では正確には分からんかった。難聴は酒とドラッグの影響か? ★2018/12/23追記:ジャクソンの耳は先天的?なもので、悪化の一途にあるという状況でした)。
 そしてジャクソンはアリーと出会ったことで、再び歌へのモチベーションも上がり、アリーを愛する幸せを手にするのだが、兄との確執で大喧嘩してしまったり、アリーの人気がどんどん高まっていく中で愛するアリーとも喧嘩してしまったり、孤独感が再ジャクソンの心に住み着いてしまう。そしてついに、アリーがグラミー賞を受賞した時に、とんでもない大失態をやらかしてしまう。しかし、そんなことがあっても、アリーはジャクソンを許すし、兄との和解も果たしたジャクソンも、ちゃんとリハビリに励むのだが……ラストはどうなるか、これは書けませんので、ぜひ劇場で見届けていただきたいと思う。
 こんなキャラクターを演じたBradley氏に関して、わたしが称賛したい点は3つあって、まず、この人、歌が超超超うまい!! すごいカッコイイ!! この見事な歌いぶりには結構驚いたよ。イケメンは何をやっても様になりますなあ! そして2番目は、まるでかのウルトラ大傑作、『AMERICAN SNIPER』の時のような、演技自体が素晴らしい! Bradley氏は、泣きの演技が相当うまいというか、なんか、見ているこっちまでホントに一緒に悲しくなってきちゃうんすよね……やっぱりイケメンだからなのか? 当たり前かもしれないけど、演技の質としてはGAGA様より上っすね。間違いない名演でした。
 そして3番目が演出だ。初監督とは思えない堂々としたものですよ。わたしは好みとして、手持ちカメラで揺れる映像は好きではないのだが、冒頭、そういう手持ちカメラの絵があって、これはどうだろう……とか思ったのに、もう途中から全く気にならなかったすね。そしてお見事な演出として端的なのは、ラストカットですよ。あのラストの見せ方というか演出?は、やっぱりEastwoodおじいちゃんの影響が入ってるように感じたす。わたしは、今回のラストカットに相当心震えたし(GAGA様の最後の表情にグッと来た!)、同時に、Eastwoodおじいちゃんの『WHITE HUNTER, BLACK HEART』という作品を思い浮かべたのであります。あのエンディングにちょっとだけ似ているような気がしますね。わたしは現役の映画監督でEastwoodおじいちゃんはナンバーワンの一人だと思っており、その後継者になるのはひそかにBen Affleck氏なのではないかとにらんでいるのだが、これはひょっとすると、Bradley Cooper氏も今後は監督として大成する可能性はあるんじゃないかしら。Kevin Costner氏も30年前は素晴らしかったのに、全然撮らなくなっちゃったのは残念す。
 最後に、GAGA様とBradley氏以外に、一人だけメモしておきたい役者が出演していたので、その方について書いて終わりにしよう。実は、観ている時、全く気が付かず、エンドクレジットを観ていて、えっ!? うそ! マジかよ!? と驚いたのだが、なんと、アリーのお父さんを演じていたのは、Andrew Dice Clay氏だったのです! Clay氏は日本じゃまったく知られてないだろうから、説明してもわからんだろうな……わたしは、彼が主演した『The Adventure of Ford Fairlane』という作品が超大好きなのです。この映画は、見事ラジー賞「最低映画賞」を受賞し、Clay氏もその年のラジー賞「最低主演男優賞」を受賞してしまったおバカ映画なんだけど、いやいやいや、あの映画はですね、脚本がもの凄くしっかりしていて、伏線が見事に張り巡らされた超傑作なのに、ラジー賞「最低脚本賞」も獲ってしまったのは、ホントにもう、わたしとしては観る目がねえなあ! と憤死寸前に至った思い出がある作品なのです。しかしあのフォードフェアレーンが、いまや白髪のおじちゃんとは……あ、なんだ、Clay氏はまだ61歳か。最高にCOOLなロックンロール探偵のイメージしかなかったので、ホント、クレジット観るまで全く気が付かなかったす。日本でまた字幕版を観る時は超注目しよっと!

 というわけで、もう書いておきたいことがなくなったので結論。

 台湾は、大抵のハリウッド映画がほぼUS公開と同時、という映画オタとしては大変うらやましいところなわけで、わたしは台湾に行くと必ず「日本では公開がまだ先だけど、もう早く観たくて堪らん!」という映画を観るのを楽しみにしているわけだが、今回の台湾旅行では、日本では2か月後の12月に公開になる『A STAR IS BORN』を観ることとした。そして観終わった今言えることは、この映画はとても素晴らしく、とりわけ、GAGA様の役者としてのポテンシャルの高さと、Bradley Cooper氏の歌唱力の高さ、そして監督としての腕の見事さについて、わたしは最大級の賛辞を贈りたいと思う。もちろん、GAGA様の圧倒的な歌唱力とBradley氏の演技の素晴らしさは、もはやお馴染みであり、その点もこの映画ではいかんなく発揮されていると思う。いやあ、GAGA様って、ホントにイイ子なんでしょうな、きっと。やっぱり、育ちの良さって、明確に現れてるような気がしますね。そしてBradley氏の泣き顔は、ホント、つられて悲しくなっちゃいますな。お見事です。これは今年観た映画TOP10に余裕で入るっすね。何位になるかはまた年末考えます。以上。

↓ わたしとしては、このウルトラ大傑作でBradley氏がオスカーを逃したのはいまだに残念に思うす。完璧だったのになあ。今回の作品で、Bradley氏はオスカー獲れるだろうか……ノミネートは堅いように思うっす。
アメリカン・スナイパー(字幕版)
ブラッドリー・クーパー
2015-06-10


 

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