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 というわけで、昨日は祝日で一日遅れとなったが、毎週恒例の週末映画興行データです。
 今日も、最初にUS国内のBOX OFFICE情報から行こう。何しろ『STAR WARS』が大変だ!! 先週お伝えした時は、公開17日間累計で、あっという間にUS歴代2位まできた、という状況だったが、ごくあっさり、公開20日目の2016/01/06時点で、それまでの1位だった『AVATAR』をぶっちぎり、現在毎日記録を更新し続けている。
 2016/01/01現在24日目までの累計値が発表されているが、なんと驚きの8.12億ドルである。日本円換算で954億円(1US$=117.5JPYとして。ちょっとだけ円高傾向ですな)。 これは一体どこまで伸びるのか。もはや前人未踏の記録であり、さっぱり見当がつかない。まあ、すげえなーと数字を毎週追っていくことにしようと思う。ちなみに、全世界でも絶好調を維持しており、World Wideでの興収は既に17.33億ドルまで積みあがっています。もう電卓の桁が足りないよ。2000億円超ってことですな。

 で。日本はどうだったのか。
 いつもの通り、興行通信社の大本営発表です。
 1位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:24日間累計で79億強。先週の予測はやっぱりちょっと甘すぎた。先週7日間の6掛け弱で推移。ま、先週はお正月だったし、これでも上等でしょう。今週の分を下方修正すると、累計100億は行くにしても、110億はちょっと微妙かもしれない。マズイな……。ただし、休日の1/11まで入れると累計82億だそうです。
 2位:『妖怪ウォッチ』:23日間累計で46億強。これは前作比で73.2%。ちょっと盛り返してきた。50億後半は行きそうですな。すげえ。
 3位:『傷物語I 鉄血篇』:3日間で2.6億。ホント、アニメは強い。けど西尾維新は興味なし。
 4位:『orange』:30日間累計で25億突破。すごい。ここまでとは。原作読んだけど興味なし。
 5位:『ブリッジ・オブ・スパイ』:3日間累計で1.7億ほど。うーん……劇場規模は『傷物語』の3倍なのに……。洋画は厳しいのう……。
 6位:『人生の約束』:2日間累計で1.0億ほど。ちょっと厳しいか。10億届くかどうか……。
 7位:『ピンクとグレー』:2日間累計で1.0億ほど。公開スクリーン数は100未満なので、この興収でも結構頑張ったと言えそう。原作は発売当時読んだ。普通にちゃんと読めたといったら失礼か。まずまず面白かった。
 8位:『母と暮らせば』:30日間累計で15億突破。17~18億ぐらいの着地かな?
 9位:『007スペクター』:先行含む41日間累計で27億突破。前作越え達成。30億行けるか、チョイ届かずか?
 10位:『映画ちびまる子ちゃん』:19日間累計で5憶強。何気に順調。悪くない。
 以下、わたしイチオシの『クリード―チャンプを継ぐ男―』は19日累計で3億チョイと厳しい。もっと売れねえかなあ。また、『杉原千畝』が37日累計で10億は超えた模様。一方の『海難1890』はいまだ7億弱と厳しい。『ガルパン』は相変わらずコンスタントに稼いで8億強。これ、10億行くかもよ……。

 ということで、ちょっと先週の『SW』の日本での興収予測はちょっと自信がなくなってきた……。やっぱりもう少し厳し目で見た方がいいかも。一応まだ、計算上100億は超えるはずなのだが、もはや130億とかは難しいと思う。110億に乗るかどうか、という感じです。
 しかし、ここ数年はやりの、小規模公開でガッチリ稼ぐ系のオタアニメの力はすごいですな。上にも書いた通り、『傷物語』は108スクリーンの公開しかなく、348スクリーンと3.2倍の規模で公開された『ブリッジ・オブ・スパイ』の1.5倍を稼いでいるわけで、要するに、1スクリーンあたりの稼ぎは、ええと4.8倍ってことでいいのかな? このような現象は、もはや全く珍しくなく、当たり前の光景になってきたけれど、これはもう、円盤がどんどん売れなくなってきている昨今では、ビジネスとして唯一の道なんだろうと思われますね。『ガルパン』ももうこれ、本当に10億行きそうだし、最近では『ハイ・スピード』も5億ぐらいは稼げそうだったし。劇場での物販やイベントなどを考えれば、十分利益は出ているだろうと思う。『ガルパン』はウハウハでしょうな。
 とはいえ、かつて何でもかんでもTVアニメになって質の低下が起きたように、今後、何でもかんでも「劇場版」を公開して、同じように儲かるわけでは決してなく、やっぱり作品のクオリティが一番重要なんでしょうな。ファンに愛され、その愛に応える作品に仕上がらないと、まあ当然そっぽを向かれるわけで、作品選びは勿論のこと、作品クオリティの向上もお願いしたいものであります。

 というわけで、結論。
 『SW』は現状82億チョイまで来た。わたしの予測ではもう80億は軽く超えていたはずなので、さっそく計算が狂って来ました。サーセン。内心では、そりゃそうかと思ってますが、わたしのいい加減な計算を信じた人がいたら、すみませんでした。。。以上。

↓ 映画の前に、読んでおくべきか、猛烈に悩み中……。映画は2/5(金)公開です!!
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 というわけで、毎週月曜日恒例の週末興行データを1日遅れでまとめてみた。
 既に順位は昨日書いたので、まずはそれぞれの映画の累計興収がどのくらいになったかを簡単にまとめ、今日は『STAR WARS』が一体どのくらいまで累計値を伸ばすか、過去データと照合しながら考えてみようと思う。

 昨日書いた通り、順位はいつもの興行通信社の大本営発表です。
 1位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:17日間累計で64憶! 予想よりかなりいいね。
 2位:『妖怪ウォッチ』:16日間累計で37.8憶。これもかなりいい。
 3位:『orange』:23日間累計で21憶。ほぼ予想通り。大したもんだ。
 4位:『母と暮らせば』:23日間累計で12.7憶。予想よりちょっと良くない。最終18億も厳しいか?
 5位:『007スペクター』:先行含む36日間累計で25.6憶。まずまず順調。前作よりかなりいい。
 6位:『映画ちびまる子ちゃん』:12日間累計で3.6憶。興味なし。
 7位:『杉原千畝』:30日間累計で9.4憶。まだ10億届かずか。最終15億は無理だ。
 8位:『クリード チャンプを継ぐ男』:12日間累計で2.3憶。もっと売れてくれ!!
 9位:『ガールズ&パンツァー』:44日間累計で7.6憶。すげえ。まあ、作品への愛、なんでしょうな。
 10位:『仮面ライダーゴースト 超MOVIE大戦ジェネシス』:23日間累計で6.1憶。ちょっと厳しい。

 とまあ、こんな数字になっている。
 で、取り急ぎ、こんなグラフを作ってみた。
グラフB_累計
 これは、もう見てもらえばわかる通り、ここ数年の大ヒットタイトルの累計興行収入の値を週ごとにグラフ化したものである。
 01W・・・最初の公開週末の数字。土曜公開なら土日の2日分、金曜公開なら3日分。
 02W・・・次の月曜から日曜までを加えた9日間の累計興収。(金曜公開なら10日間)
 03W・・・そのまた次の月曜から日曜までを加えた16日間の累計興収。(金曜公開なら17日間)
 以下同じです。
 この、折れ線の「傾きが急」であれば、グイグイ伸びてる、そして「フラット、なだらか」になると勢いは止まった、という事ができる。ええと、わかるよね?
 このグラフで分かることは、とにかく『アナ雪』がすげえいつまでもグイグイ稼いでいたという事で、普通は大ヒット作品でも10~13週ぐらいで興行ランクから消えるけれど、なんと『アナ雪』は23週目までランク15位までに存在していました。
 で、もうひとつ分かることは、100億を超えるには、「ロングで売れないとダメ」ということである。
 ここで取り上げた作品で100憶を超えたのは、『アナ雪』と『トイストーリー3』だけですが、緑の『トイスト3』に注目。去年大ヒットした『ジュラシック・ワールド』や、初動の数字が『SW』と似ている『ハリポタ』最終作のように、だいたい7週(=約2カ月)でほぼ伸びは止まってしまうと、ギリギリ100憶には到達しない。『トイスト3』のように、あと2~3週、もうひと伸びしないと、100億は厳しいのである。面白いよね。
 で、もうひとつ、グラフを作ってみた。 グラフA_週ごと
 こちらは、週ごとの興行収入の動き。毎週7日間でいくら稼いだかというもの。
 ここで注目というか説明が必要なのは、グラフに示した(1)(2)(3)のポイントであろうと思うので、説明します。
 まず、(1)。これは、最初のグラフと同じように、公開した週末だけの数字なので、実質2日間分です(金曜公開なら3日分)。だから数字としては小さい。
 で、02Wは、翌月曜から日曜までの7日間。03Wは次の7日間、というようになってます。
 黄色い折れ線の『ジュラシック・ワールド』や、グレーの折れ線の『ハリポタ』のように、02Wをピークに、03W以降はガクーーンと下がるのが普通で、02Wと03Wで半減なんてことも、全然普通に起こりうる。なので、(2)(3)のように、【前の週7日間の興収】<【次の週7日間の興収】と、増えることは通常ない、と断言してもいいぐらい。
 じゃ、なんで(2)(3)は前の週より稼いだのかというと、(2)と(3)は、映画興行におけるちょっとした特殊なポイントなんですが、分かる人いますか?
 ヒント。(2)の『トイスト3』は2010年7月10日公開。(3)の『アナ雪』は2014年3月14日公開。
 これで分かる人は、理解力が早い人です。
 映画の興行市場では、年に3回だけ、前の週よりも興収が伸びることが起こるタイミングがありまして、(2)はズバリ「お盆休み」の週です。そして、(3)が「ゴールデンウィーク」の週ですね。ここは、やはり前週よりも伸びることが良くある。ちなみに、グレーの折れ線の『ハリポタ』の05Wも、ピクッと数字の落ちが和らいでいますが、ここもお盆週であります。また、『ジュラシックW』の02Wがすごい数字ですが、ここもお盆週なのです。
 そしてもうひとつ、ここに挙げた例では見えないけれど、3つ目のタイミングはお正月です。
 この、「お盆」「GW」「お正月」以外に、前週よりも伸びる場合は絶対ないかというと、もちろん絶対ではない。たとえば、何かの賞を獲って注目されたとかね。近年でわたしが覚えているのは、Ben Affleck監督の『ARGO』とかは、とっくに公開は終わってたのだが、まさかのアカデミー作品賞を受賞して、急にまた興収が伸びたなんてこともある。あと邦画では『おくりびと』なんかもそのパターンでしたな。それから、去年の「シルバーウィーク」とか呼ばれてる9月の連休期間も、前の週よりも伸びた作品がかなりありましたね。黄色い折れ線の『ジュラシック・ワールド』の08Wがちょっとピクッと上がってますよね? ここがまさしく去年のシルバーウィークの週なのです。ま、考えてみれば、休みが多ければ興収が上がるのも当たり前ですが。

 また、このグラフで要注目は、『アナ雪』『トイスト3』の03W、04Wまで、一度もグラフが下向きにならなかった点であろう。要するに、最初の週よりも次の週、そのまた次の週、と増加したのだ。普通は02Wをピークに下がっていくのに、04Wまで落とさない。ここも、100億突破には重要なポイントであろう。
 これはどういうことか。
 おそらくは、真っ先に観に行く熱心なファン以外を取り込めたという事なのだと思う。それはつまり、観客の層を広げることに成功したという事だ。そしてそのためには、わたしの嫌いなカタカナ用語を使うと「ヴァイラル効果」、いわゆる「口コミ」での伝播が重要になって来る。これはインターネッツの発達した現代において、相当重要なことで、おそらくはもう、TVCMをバンバン流すよりも、作品によってはよっぽど効果があるはずだ。まあ、もちろん口コミがうまく効くために絶対に必要な条件は、「その作品が面白いこと」でしょうな。去年の夏に公開された、とある邦画のようにボロカスに叩かれるとあっという間にその作品の生命は断たれると言っても過言じゃない。恐ろしい世の中になったものである。

 で。じゃあ、『STAR WARS:The Force Awakens』は一体どうなのよ、という今日の結論です。
 まず整理しておこう。100憶を超えるような作品は、
 ■4週目ぐらいまで落ちることなくグイグイ伸びる
   →今のところ3週目まで落ちナシ。まあそれもお正月効果で、4週目はやっぱり落ちるだろうな……。
   →3週目までで64憶という数字はわたしがデータを記録し始めた2010年以降で最高。
     (※『ジュラシックW』の59.5憶がそれまでの最高だった)
 ■観客層の拡大が必要
   →ちょっとこれは分からない。単価の推移でちびっ子&シニア層増加は推定可能か?
   →ただし3D料金があるので、単価からの推定はほんの気休め程度かな。。。
 ■そもそも面白くなくちゃダメ
   →微妙だな……わたしはもちろん十分楽しめた。もう2回見たぐらいだし。
   →しかしながら、やっぱり、心から楽しむには『SW』熱が高くないとダメか?
 ■出来れば、GWやお盆のような、第2ロケット点火!が欲しい
   →うーん、もう「お正月」ロケットは使っちゃた。
   →GWまでのロングランはちょっと考えにくい。難しそう……。
   →今やそこら中に出来た、「4DX」の高稼働を期待したい。
 ■8週目ぐらいまでには100憶を超えている(アナ雪:6週、トイスト8週、風立ちぬ9週)。
   →まだ予断を許さないが、まあ大丈夫じゃないかと根拠なく思うが、ちょっとだけ数字でシミュレーションしてみよう。
 『STAR WARS:The Force Awakens』の各週の興収と累計の予測
 【01W】1,619百万(確定)
 【02W】2,217百万(確定)対前週136.9% 累計3,836百万
 【03W】2,564百万(確定)対前週115.6% 累計6,401百万
 ここから先の、対前週の落ち率を、『ハリポタ』や『ジュラシックW』の平均値で置いてみる。
 【04W_Sim】1,906百万、対前週74.3%、累計8,307百万※シミュレーション値
 【05W_Sim】1,505百万、対前週78.9%、累計9,812百万※シミュレーション値
 【06W_Sim】1,205百万、対前週80.1%、累計11,016百万※シミュレーション値
 【07W_Sim】645百万、対前週53.6%、累計11,662百万※シミュレーション値
 【08W_Sim】568百万、対前週88.2%、累計12,231百万※シミュレーション値
 となる。ただし、上で書いた通り、『ハリポタ』も『ジュラシックW』も、「お盆」ブーストがかかっているので、06W、08Wがやけに落ち率が少ない。ので、その分を補正して75%、50%に置き直すと、08W終了時点で累計11,847百万ぐらいにはなる。ちょっとそれでもかなり良すぎるかもな……。 長々と書いてきましたが、今日試算してみたかった結論は以上です。

 というわけで、結論。
 わたしの愛する『STAR WARS』最新作、『The Force Awakens』は、よっぽどのことがない限り、100億超はほぼ確実。最大で130憶、最小で110憶、と、結局、2週間前の一番最初の予想から変わりなし、です。一応、根拠は上記の計算を見てください。以上。

↓ わたしはMS-Accessでごく単純なデータベースを作って数字を管理してます。なので、OfficeはPROじゃないとダメです。しかしそろそろ365にしないとダメかなあ……。

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末興行収入データです。
 先週、金額的には『STAR WARS』が1位、2位の『妖怪ウォッチ』よりも約2億円上回っていたものの、観客動員数では逆に『妖怪』の方が17万人ほど上回っていたので、主な情報サイトでは『妖怪』が1位!! 『SW』敗れる!! 的なニュースが飛び交っていました。
 結論から言うと、今週末も同じ様相を呈しています。
 それでは、 まずはいつもの興行通信社による大本営発表です。
 今週もわたしのランキングは「金額順」です。あくまで『SW』が1位と言いたいので。
 1位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』;この週末は7億稼いで累計38.3億。このペースは、『ハリーポッター』の最終作と比べると若干少ない。ので、やっぱり行って100億チョイか。まあ110億程度というところかなあ。なお、動員順では今週も『妖怪』の方が上です。
 2位:『妖怪ウォッチ』:週末は5億稼いで累計で23億を突破。これは去年と比べると64%ぐらいなので、結構落ち率は大きいと思った方がよさそう。去年は累計で78億だったので、7掛けとすれば55億弱、65%とすれば50億チョイ。まあ、それでもすごいですな。
 3位:『orange』:累計数字は年明けにちゃんと調べておきます。まあ、20億行くかどうかってところでしょうか。
 4位:『007』:正確な累計数字は年明けに。12/23時点で20億突破したそうなので、30億目指して頑張って欲しい。
 5位:『母と暮らせば』:正確な累計数字は年明けに。10億は突破したとのこと。やっぱり先週の予想通り、16億~18億ぐらいが上限かな……。20億は無理か……平日興行で伸びることを期待したい。超おススメです。
 6位:『映画ちびまる子ちゃん』:今週初登場。金額不明。年明けに調べておきます。
 7位:『仮面ライダーゴースト 超MOVIE大戦ジェネシス』:金額不明。年明けに調べておきます。
 8位:『杉原千畝』:金額不明。年明けに調べておきます。10億もキツイのかな……。
 9位:『映画 ハイスピード』:金額不明。年明けに調べておきます。
 10位:『I LOVE スヌーピー』:金額不明。年明けに調べておきます。意外と粘るね。先週の段階ですでに5億を超えていたので、大健闘だと思う。すごいことだよこれは。
 以下、なんとわたしの現在のイチオシである『クリード~チャンプを継ぐ男』は11位だそうで、TOP10位ならず。でも、たぶん金額順なら10位に入るんじゃないかと……年明けに調べて、修正するかもしれない。くそーーースヌーピーより下かよ……悔しいいいい!!!

  というわけで、今年の週末興行収入データはこれにて終了です。なお、どうやら今年の日本国内の映画興行TOP10がまとまったらしいので、以下にまとめておきます。
まず、2015年の邦画ベスト10は以下の通り。
 1位『映画妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』78億円(※去年の年末公開の奴ね)
 2位『バケモノの子』58.5億円(2015/07/11公開)
 3位『HERO』46.7億円(2015/07/18公開)
 4位『名探偵コナン 業火の向日葵』44.8億円(2015/04/18公開)
 5位『映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記』39.3億円(2015/03/07公開)
 6位『ドラゴンボールZ 復活の「F」』37.4億円(2015/04/18公開)
 7位『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』32.5億円(2015/08/01公開)
 8位『ビリギャル』28.4億円(2015/05/01公開)
 9位『ラブライブ!The School Idol Movie』28億円(2015/06/13公開)
10位『映画 暗殺教室』27.7億円(2015/03/21公開)
 てな感じだそうです。ヤバイ、この中で観たのは『巨人』だけだ。しかも飛行機の中で。とても金を出してみる気にはならんわなあ……。
 で、次は2015年の洋画のベスト10は以下の通りです。
 1位『ジュラシック・ワールド』95億円(2015/08/05公開)
 2位『ベイマックス』91.8億円(2014/12/20公開)
 3位『シンデレラ』57.3億円(2015/04/25公開)
 4位『ミニオンズ』52.1億円(2015/07/31公開)
 5位『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』51.1億円(2015/08/07公開)
 6位『インサイド・ヘッド』40.3億円(2015/07/18公開)
 7位『ワイルド・スピード SKY MISSION』34.2億円(2015/04/17公開)
 8位『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』32億円(2015/07/04公開)
 9位『ターミネーター:新起動/ジェニシス』27.3億円(2015/07/16公開)
10位『テッド2』25億円(2015/08/28公開)
 となるそうです。この中では、『シンデレラ』と『ワイルドスピード』と『テッド2』以外は観ましたね。『アメリカンスナイパー』が入らなかったのは残念。確か20億は超えてたはずなんだが……。
 で、邦画と洋画を合わせた総合TOP10をまとめてみるとこうなると。
 1位『ジュラシック・ワールド』95億円
 2位『ベイマックス』91.8億円
 3位『映画妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』78億円
 4位『バケモノの子』58.5億円
 5位『シンデレラ』57.3億円
 6位『ミニオンズ』52.1億円
 7位『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』51.1億円
 8位『HERO』46.7億円
 9位『名探偵コナン 業火の向日葵』44.8億円
10位『インサイド・ヘッド』40.3億円
 まあ、こうして並べてみれば明らかな通り、今の日本の映画興行市場は、子供と10代~20代の若者が映画館に来ないと、30億を超えるようなヒットには絶対にならないということが明らかなわけで、まあ、そりゃ当たり前かというつまらない結論しか導き出せないのが悲しいですね。しかし、『ミニオンズ』って面白いかなあ……第1作目の『怪盗グルー』は観たけれど、日本の子供が観て面白いとはあまり思えないのだが……。 まあ、US本国でも『ミニオンズ』は3.36億ドル(=1$120円として403億円)稼いで、2015年の第6位と大ヒットなので、たいしたもんですな。

 というわけで、結論。
 どうやら『STAR WARS』は100億は超えるにしても、それほどのウルトラスーパー大ヒットにはならない模様です。まあ、おっさん主体だから仕方ないですな。あと、わたしイチオシの『母と暮らせば』は16~18億程度という動きです。そして、『クリード~チャンプを継ぐ男』は5億も厳しいかもな……ほんとに残念です。以上。

↓今年ナンバーワンの『Jurassic World』は2月にBlu-ray発売だそうです。全世界で既に16.68億ドル(=2002億円)稼いでます。すげえ。
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NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
2016-02-24

 というわけで、『STAR WARS:EPISODE VII The Force Awakens』について、
 【1.わたしが絶賛する前半90分まで何が描かれたか】
 【2.多くの謎を提示したまま、物語はクライマックスへ】
 【3.残された謎と、問題点についてのまとめ】
 という形で昨日おととい、いろいろ書いてきた。結論としては、一昨日書いたとおり、前半100点、後半60点、トータル86.5点というのが現状のわたしの評価であるが、 この評価も、SAGAの終結を見届けた後になれば、変わるかもしれない。わたしの減点要因は、あくまで、「数多くの謎が謎のまま残っている」点にある。
 なので、今日は現時点でのキャストと監督JJについて、今のわたしが思っていることをまとめておいて、数年後、ああ、あの時のオレはこんなことを思ってたのか、アホだなあ、と未来のわたしが苦笑するであろう備忘録としておきたい。
<新人の部>
daisy
↑の写真はDaisyちゃんのInstagramより。かわええ……。
Daisy Ridley as "Rey" デイジーリドリー「レイ」 
  1992年生まれの23歳。十分可愛らしい娘さんで、表情が豊かなイギリスガールと言って良かろう。ほぼこれまでにまともな役は演じていないようで、ズバリ言えばド新人。しかし、笑顔も、しょんぼりしている顔も、怒っている顔もとてもいいと思う。体つきもほっそりとしたスレンダー女子で、ちょっと少年っぽさもあって、冒険の主人公としては申し分なしであろう。おそらくは今後のSAGAにおいて、どんどんシリアスな場面が増えるだろうから、可愛いだけじゃ通用しない。頑張っていただきたい。しかし……レイ……キミは一体誰なの?
John Boyega as "Finn" ジョン・ボイエガ「フィン」
  同じく1992年生まれの23歳。イギリス人。だけど発音は全部イングリッシュ弁ではなくアメリカ弁でやったそうです(とパンフに書いてありました)。この人はそれなりに本作以前に映画やTVドラマに出演しているようだが、ちょっと芝居振りとしては微妙。冒頭はかなり良かったのだが、ソロ船長が出て来て以降は、何というかもう完全にHarrison Fordの陰に隠れちゃって目立たなくなってしまった印象。まあ、今後どういう役割を果たしていくか知らないけれど、レイの相棒となって一緒に冒険することにはならない気配はある。ポーと友達になってレジスタンスとして、レイのピンチに駆けつける役割かな? かつてのソロ船長的な。だったらもっと、いろんな仕事や技能を覚えなさい。今のところ、口だけは達者で何も出来ない、典型的ゆとり小僧。そして現在、意識不明中。
Adam Driver as "Ben Solo" a.k.a. "Kylo Ren"  アダム・ドライバー「ベン・ソロ 別名:カイロ・レン」
 1983年生まれの32歳。アメリカ人。微妙ヅラ。それなりにキャリアアリ。 うーん、キャラが微妙すぎるけど、それは役者のせいではないので彼を責めるのもお門違いではあるけれど……昨日も書いたとおり、父殺しのシーンはもうチョイ、頑張って欲しかった。あと、キミ、もっと体ビルドアップしたほうがいいよ。見た目からして弱そうなのは……演出なのか? ベイダーの孫として、キミもさっさと改心した方がいいと思います。銀河の平和のために。今のところ、経緯は不明だが親に反発して(?)、悪に取り込まれた典型的な愚かなゆとり小僧。次の『EP:VIII』では、ルーク暗殺隊の隊長にでもなるんだろうな……そしてルークもぶっ殺してしまうに1万ペソ。
Oscar Isaac as "Poe Dameron" オスカー・アイザック「ポー・ダメロン」
 1980年生まれの35歳。グアテマラ出身アメリカ育ち。微妙ヅラ。10年以上のキャリアがあるし、彼が出ている映画をどうやらわたしは結構観ているようだが、まったく印象に残っていない。しかし今回のポーはカッコ良く、芝居振りも悪くなかった。今後も、レイたちのピンチに駆けつけるイカしたエースパイロットとして活躍していただきたい。彼の駆る黒塗りのX-Wingは非常にカッコイイ。コールサインの「ブラック・リーダー」もいいね。どうせなら、通常の3倍の出力にカスタムした機体を真っ赤に塗装して「赤い彗星」とでも名乗って…(以下略)。
Domhnall Gleeson as "General Hux"  ドーナル・グリーソン「ハックス将軍」
 1983年生まれの32歳。アイルランド人。イケメン 微妙ヅラ。まだキャリアは浅いが、結構な数の映画に出ていて、どうやらわたしは何本も彼を観ているらしい。が、やっぱりほとんど印象ナシ。『Harry Potter』のロンの兄貴で出てたみたいですな。日本では年明け公開の、わたしが非常に観たいと思っている映画『The Revenant』にも出ているようなので、チェックを忘れないようにしよう。役としては、きっと今後も、レンと手柄を競って、最高指導者に褒められたがる小者の将軍なので、まあ、SAGAの最後まで生きているとは思えないですな。レンにぶっ殺されるに2万クローネ。つか、キミ、ちゃんとスター・キラーから脱出したの? 大丈夫ですか?
Gwendoline Christie as "Captain Phasma" グェンドリン・クリスティー「キャプテン・ファズマ」
 年齢不詳とWikiには書いてありますが、IMDBによれば1978年生まれの37歳のイギリス人。今回素顔は現さず。TVの『Game of Thrones』でおなじみの女優だそうですが、わたしは良く知りません。今後、その銀に輝くヘルメットを脱ぐ場面が来ることを期待したい。わたしは、絶対美人に決まってんだろ、と思ってこの女優の画像をいろいろ検索したのだが……まあ、結果はこちらで見といてください……。意外と……若くはないんですね……。

<ベテランの部:新キャラ篇>
Max von Sydow as "Lor San Tekka"  マックス・フォン・シドー「ロア・サン・テッカ」
 1929年生まれの86歳。あまりにもキャリアが長くてもう紹介の必要もないけれど、一番最近わたしが観かけたのは、『Extremely Loud & Incredibly Close』(邦題:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い)で、主人公の少年と心を通わせる、しゃべらないおじいちゃん役であろうか。もうSAGAには出番ナシかな……もったいないけど、もっと彼が何者か知りたいものですね。
Lupita Nyongo as "Maz Kanata"  ルピタ・ニョンゴ「マズ・カナタ」
 1983年生まれの32歳。ケニアとメキシコの二重国籍。彼女をベテランの部に入れるのはアレですが、事実上初出演の映画『12Years a Slave』(邦題:それでも夜は明ける)でいきなりオスカー女優(アカデミー助演女優賞受賞)の仲間入りしてしまったので、ベテランの部にしておきました。ま、はっきり言ってわたしは『12Years a Slave』はあまり好きではないので、彼女も正直どうでもいい。まあ、役としては、モーションキャプチャーで描かれたエイリアンなので、知らなければあのキャラがLupita Nyongoとは分かりようがないけれど、間違いなく今後のSAGAにも出てくるのでしょうな。果たして何故彼女がルークのライトセーバーを保管していたのか、きっちりと説明していただきたいものです。ちなみに、その理由は「また今度教えるわ」と言ってました。
Andy Serkis as "Supreme Leader Snoke"  アンディ・サーキス「最高指導者スノーク」
 1964年生まれの51歳。イギリス人。今や、モーションキャプチャー俳優として超有名。なので、逆に素顔があまり知られていないのでは? 一応、普通に顔出しして役者としても活躍してるんだけど。まあ、『The Load of the Ring』のゴラムで大ブレイクしたおっさんですな。しかし、この役も、今後のSAGAで毎回登場することは間違いなかろう。どんな悪党なのか楽しみですな。意外とSWシリーズのキャラクターは、かなりうかつというか頭は良くない連中が多いので、是非ともスノークにはインテリの方向で悪い奴であっていただきたい。しかしなんであんなに巨大なホロビジョンなんですか? 生身のスノークが小さかったら、かなりガッカリしそうな予感。
Simon Pegg as "Unker Plutt"  サイモン・ペグ「アンカー・プラット」
 1970年生まれの45歳。イギリス人。ええと、こいつは、JJ版『STARTREK』シリーズのスコット機関長だとか、『Mission:Impossible』シリーズのベンジーでもお馴染みの、コミカルなおっさんですね。こいつは、自分のTwitterだったと思うけど、『EP:VII』の撮影にチョイ役で参加してきたぜ、イエーイ!! とはしゃいでいたのだが、役としては、レイが集めてきたガラクタを買い取るジャンク屋の主人の、あのでっかいエイリアン、アンカー・プラット役だったようですね。もちろん、外見からはまったくわかりっこない。ので、ま、どうでもいいです。
 あと、もう一度見るときに確認しようと思ってますが、レイを連行するストーム・トルーパーに、なんと007でお馴染みDaniel Craigがいたらしいですよ。ちゃんと台詞アリのようなので、来週、もう一度観てチェックしてみます(※12/21追記:レイがフォースで操って拘束を解くよう指示するストームトルーパーが彼らしいですよ。そう思って観ていると、ははあ、コイツがそうなんだ、という気もした)。ま、顔の見えないダニエル・クレイグよりも、きっちりと役のあった『THE RAID』の二人組のほうが嬉しかったな。イコ・ウワイス君の「シラット」という格闘技アクションは必見ですが、彼が今後のSAGAに出てくるかどうか……ボバ・フェット的賞金稼ぎとして出る道はまだ残ってると思いたい。

<ベテランの部:おなじみキャラ篇>
Harrison Ford as "Captain Han Solo" ハリソン・フォード「ハン・ソロ船長」
 1942年生まれの73歳。アメリカ人。我らがヒーローとしてもう何の説明も要らないでしょう。最近はすっかりおじいちゃん役ばかりだったけど、本作ではカッコ良くて本当に安心しました。再会するなり、レイアに、まーた同じ服着ちゃって(Same Jacket)、となじられるも、いや、新しいんだぞこれ(No, New Jacket!!) 、というやり取りを交わす様は、本物の夫婦のような空気感でしたね。また別のシーンでは、あなた、役に立ったのはデス・スターの時だけでしょ!! とキツイ一言を投げつけられても、いや、まあそうなんですけどね、と苦笑いで済ますあたり、お似合いの夫婦ですなあ。レイアとソロ船長のやり取りは、本作で一番良かったと思います。バカな息子を持って気の毒に……ルークも引きこもってる場合じゃないのになあ……。
Carrie Fisher as "General Ogana" a.k.a."Princess Leia"  キャリー・フィッシャー「オーガナ将軍・レイア姫」
 1956年生まれの59歳。アメリカ人。すっかり老けてしまいましたね……でもまだ還暦前なんですな。なんかもっと老けて見えるような。姫も元気で嬉しかったですね。まあ、将軍としての貫禄を見せるための、あえての恰幅と思うことにしたい。今後のSAGAにも連投は間違いないでしょう。ルーク兄さんに、さっさと戻って来い!! と活を入れていただきたい。彼女が、何らかのフォースに目覚める展開もなくはないだろうけど……アルテイシアというよりミライさん的なポジションでしょうか。
Mark Hamill as "Luke Skywalker"  マーク・ハミル「ルーク・スカイウォーカー」
 1951年生まれの64歳。アメリカ人。彼は、SW後、ほとんど見かけなかったけれど、わたしが一番印象的だったのは、John Carpenter監督の『Village of the Damned』(邦題;光る眼)かな。ゴールデンラズベリー賞にノミネートされてしまった駄作というのが世間的な評価らしいけれど、わたしはかなり好きな映画。いかにもカーペンターっぽさが残る最後の作品だと思うな。ま、それはどうでもいいとして、ルークですが、最近すっかり太っていたので、とても戦えないような無様なルークは見たくねえなあ、と思っていたのだが、きっちり、ある程度はダイエットしてくれたようで、非常に眼光鋭く良かったと思う。なんとなく、次の『EP:VIII』で殉職してしまうような気がしてならない。大丈夫かな? まあ、レイが一体どんなキャラなのか、次第でしょう。
Peter Mayhew as "Chewbacca" ピーター・メイヒュー「チューバッカ」
  1944年生まれの71歳。イギリス人。221cmの超長身。なんでも足を悪くして、『VII』に出られるかギリギリだったみたいですな。しかし、昨日も書いたとおり、本作における最高の演技を見せてくれたのは間違いなく彼だと思う。ソロ船長を亡くしたチューバッカの怒り・悲しみが、あの毛むくじゃらなメイクでも明確に伝わったもんな。本当に素晴らしく、心に染みたよ。絶対、ベン・ソロがカイロ・レンになる前の幼児時代を知っているだろうし、一緒に遊んであげたこともあるでしょうな……本当につらかったと思うよ。そもそも、チューバッカは『III』でヨーダと面識があることが明らかにされているので、ひょっとしたら現存しているクローン戦争最後の生き残りかもしれないね。もっと重要な役割を振ってください>JJ監督様。まあ、チューバッカは、レイというあたらしい相棒を得て、今後のSAGAでもファルコン号を飛ばせてくれることでしょう。

<監督篇>
J.J.Abrams JJエイブラムス/監督
 1966年生まれの49歳。アメリカ人。元々脚本家からキャリアをスタートさせていて、監督としてはまだ5本目。この男、わたしよりも少し年上だが、確実に、わたしとほぼ同じような映画を観てきているんだと思う。本物のオタク野郎だし。だから非常に、わたしのようなおっさんが観てグッと来る物語を作る。嫌いじゃない、が、大好きというのもなんだか悔しいので、全肯定はしませんが、やっぱりこの男は、「分かってる奴」だと思う。とりわけ、『STAR TREK』『STAR TEREK: Into Darkness』は素晴らしいとわたしは評価している。コイツが何を「分かっている」か、というと、「物語のポイントとそこに至る過程」をきっちり分かっているのだ。非常に、観客が望んでいるものを「分かっており」、同時に、きっちりと「そうきたか!!」と観客を驚かせる仕掛けを用意しておく。その点では非常に稀有な才能と計算能力を備えたオタク野郎だとわたしは思っている。あまり評判の良くない『Super 8』も、わたしは結構好きだし、制作として参加した『Cloverfield』はあのジャンルでは最高だと思っている。
 なので、『EP:VII』の監督に抜擢された時は、ああ、JJなら大丈夫だろう、あいつは分かってる男だし、とわたしは安心していた。で、実際、いろいろアラや問題点があるとはいえ、おそらくJJ以外にはここまでの『EP:VII』を撮れる監督はいなかったと思う。また確実に言えることは、シリーズの生みの親George Lucasではここまで面白い作品は取れなかっただろう、ということだ。何度も言うが、わたしは『EP:III』は未だに「コレジャナイ」と思っている。やはりもう、才能と愛のある第三者に委ねるべきだったことは、今回の『EP:VII』が証明してしまったのではなかろうか。
 まあ、とにかく、JJは良くやったと思う。今後のSAGAも心から楽しみにしております。
 が……今後、Disney戦略によるスピンオフとかいろいろ予定されているんだよな……頼むから変なの作って、世界観を壊さないでいただきたいと、それも一緒に心から願っております。

 ↑あとですね……頼むから……こういうの、やめてもらっていいですかw?

 というわけで、結論。
 『STAR WARS』SAGAは、次の『EP:VIII』が2017年、そして最後の完結編『EP:IX』は2019年だそうです。まあ、しょうがない、それまでは生きてみるとするか……。以上。

↓ アクションがすさまじい。ので、ご興味ある方はどうぞ。
ザ・レイド Blu-ray
イコ・ウワイス
KADOKAWA / 角川書店
2014-10-24
 

 というわけで、『STAR WARS:Episode VII The Force Awakens』である。
 昨日の夜、興奮のままに前半90分ぐらいのところまでは紹介した
 一晩経って、少し冷静になってきた今日は、その続きです。もちろんネタバレです。
(※2015/12/21追記:結構ストーリーの順番・流れ・セリフがかなり適当ですが、致命的じゃないものはそのままにしておいた。わたしの勝手な脚色入りです)

  誰しもこんな経験はあるだろうと思う。
 大好きな人が、実はその人もわたしのことが大好きでした、と。そしてラブラブ&イチャイチャで、非常に楽しいデートをしていて、いよいよ……というところで、はっと目が覚める。何だよ夢かよ!! でも夢でもいいや。つーか今の続きを見せてお願い神様!!! と思いながら二度寝をする。みたいな感じ。
 昨日公開された『STAR WARS:Episode VII The Force Awakens』は、まさしくこんな、もう続きが気になって仕方がない、実に幸福な夢そのものであった。

 というわけで、劇中の90分頃の、レイがレンに捕まって連れ去られるところから、続きである。
 
 【2.多くの謎を提示したまま、物語はクライマックスへ】 
 ソロ船長・チューバッカ・フィンはファースト・オーダーに包囲され、絶体絶命のピンチ!! そこを救ったのは、新型X-WINGを駆るポー・ダメロンだ。登場もカッコイイ。けど、どうやって撃墜されたタイファイターから脱出していたのかは分からない。ともかく、X-WING部隊の到着で一気に形勢逆転して、ソロ船長たちは助かるのだが、その隙に、レイはレンに捕まり、連行されてしまう。レイは既にBB-8が保持していたMAP画像を見ているので、レンとしてはBB-8にはもはや用ナシ、我がフォースで、その脳みそに直接聞いてくれるわ、クックック……というわけだ。
 ここまでが昨日、わたしが100点満点をつけてもいいと思った前半の物語である。
 ここから先が……ちょっとわたしには問題アリだと思えて仕方がない。
 事態は鎮圧され、X-WINGファイターたちの後にやってきた兵員輸送艇から出てきたのは、いまやレジスタンスの将軍であるオーガナ将軍、すなわち元プリンセス・レイアである。ソロ船長もまた、レイアとの子供がルークに反乱を起こしたことに責任を感じ、かつての密輸業に戻っていたので、レイアと会うのは気まずい状態であった、けど、もうどうしようもない。一旦、みんなでレジスタンス本拠地へ戻ると。ここの設定は弱いよなあ……。あくまでソロ船長は、ルークの行方を追う極秘任務中でいてほしかった。
 で。カイロ・レンは、レイの脳みそに直接ルークの居場所を記したMAPの様子を聞こうとする。レイは、そんなマスクかぶってちゃ、しゃべれでしょ!!教えるわけない、と挑発。レンは、あっさりとマスクを取る。レンの素顔の登場だ。だけど、このカイロ・レンがマスクを取って以降、わたしは急激に、それまでの熱が醒めてしまった。何しろ、弱っちい。おまけに、全然ガキである。よくよく見ると、体もやけに手足がひょろ長くて、妙に華奢だ。ズバリ言うと、まったく強そうに見えない。おまけに、肝心のフォースも、ぐぬぬぬぬ、とレイに向けるも、あっさりレイの気合に負けて、結局何の情報も得られない。で、何かとレンに対して張り合うようなところを見せる、ライバルの将軍に、やっぱりコイツ、ダメっショ、と最高指導者・スノークの前で言われてしまう。ぐぬぬ、としょんぼりするカイロ・レン。わたしはもう、だんだん、何なんだコイツ、とイライラし始めてしまった。
 で。レジスタンスの基地では、コルサントもどきの共和国本部の星が消滅させられてしまい、今後の作戦会議が開かれる。どうするよ、あの超兵器搭載惑星<スターキラー>、マジでヤバイな。新たなデススターだよ。いやいや、デススターのなん10倍もデカイので、もっとやばいよアレは。破壊する方法なんてあるのか? シールドに守られてるんだぜ? というところで、元・ゆとりトルーパーのフィンが、あ、オレ、昨日まであそこで働いてたんで、中のこと知ってるっす。シールドの発生装置の部分をぶっ壊わせば、超兵器動力源への攻撃もイケルっす、と軽く守秘義務違反をかまし、ようし、やったるか!! と、スターキラー攻撃作戦が発動。シールド解除班(班長:ソロ船長)と超兵器動力源破壊班(班長:ポー・ダメロン)に分かれて行動開始である。フィンも、レイを救うためにシールド解除班に参加し、ソロ船長の案内役となる。
 このくだりは、まさしく『EP:VI』そのものだ。シールド発生装置を破壊するために、エンドアへ向かうソロ船長、建造中の第2デススター攻撃に向かうランド・カルリジアン将軍、の、あの構図と一緒である。この流れは、非常に美しくわたしのようなおっさんファン歓喜の展開である。が、正直なところ、またこの展開? という気もしなくもない。が、出撃するソロ船長とレイアのやり取りは、非常に素晴らしく、その点で見飽きた作戦でもわたしは十分許せた。息子はオレが連れて帰る、けど、ルークですら出来なかったことを、オレにできるのかな……と一瞬弱気になるソロ船長を、レイアは「ルーク兄さんはジェダイ。でも、あなたは父親でしょう?」とやさしく鼓舞するあのシーンは、今回の一番の見所と言ってもいいのではないかとわたしは思う。
 だが実際のところ、カイロ・レンが「わたしにはまだまだ暗黒面の力が足りません。光の誘惑が怖い。もっともっと非情にならないと……修行が足りません……ベイダーおじいちゃん、私を導いてください」みたいなことを言ってくよくよするシーンなどもあって、はっきり言えば、ソロ船長が「息子を取り返す」と決意した時点で、完全に死亡フラグが立ってしまっていた。これこそまさしく、I have bad feeling  about this、であるが、この「悪い予感」はのちに的中してしまう。今回の『VII』において、最もショッキングなシーンであろう。極めて悲しい、残念なシーンだ。
 まず、レイは、レンの精神的拷問を切り抜けたことで、「あたし、ちょっとフォースの素質あるかも?」と気づき(まさしくここがThe Force Awakens)、早速フォースを使ってまんまと拘束から逃れる(※この時レイのフォースに操られるストームトルーパーがDaniel Craigらしいですよ!!)。一方、ソロ船長たちも、ハイパードライブで亜空間を地表すれすれまでぶっ飛ばせばシールドを通過できる、という荒業というかトンデモ理論で、スターキラーに到着し、バトルスタート。そして、これも本当にわたしは残念だと思うのだが、今回初登場キャラとして注目されていた、銀色に輝く女性トルーパー、キャプテン・ファズマの扱いが超軽い。潜入したソロ船長たちは、昨日までフィンの上司だったファズマを、チューバッカのあびせ倒しで一発KO、捕虜としてあっさりシールドを解除させることに成功してしまうのだ。用済みのファズマの処分については、ダストシュートにでも放り込んでおけ、粉砕機付きの奴があるんだろ、と『IV』での経験を元にニヤリとするソロ船長。もちろんオレ知ってるっす、オレ、掃除係だったんで!! と嬉々とする元ゆとりトルーパーのフィン。あのなあ、オレが観たかったのはお前らのそんなやり取りじゃなくて、ファズマの素顔だよ!! このゆとり小僧が!! 業務上知り得た秘密をそんな軽くバラして、お前、訴えられるぞ!! とわたしは猛烈に腹が立った。わたしは、絶対に、ファズマがマスクを取るシーンがあって、マスクを取ると、ファサァ……と髪がこぼれて、ウホッ! いい女!! ということが明らかになると思っていたのに。ここだけは、JJ、あんたわかってねえな、と申し上げたい。まあ、今後の『VIII』以降での活躍を心から願っております>キャプテン・ファズマ様。
 あと、まったくどうでもいいけれど、わたしとしては、せっかく『VI』の「これは罠じゃ!!」の名台詞でおなじみのアクバー提督がレジスタンスで健在であることを映したのだから、こんなにあっさりシールド解除しないでほしかったです。やっぱり、アクバー提督にはもう一回、「It's a Trapp!!」と叫んでほしかったな。
 で。シールドは解除した。あとはレイを救助してさっさとおさらばだぜ!! というところで、自力脱出していたレイと合流。ついでに苦戦しているX-WINGチームを援護するために、爆薬仕掛けてトンズラだ!! という展開になる。
 そして、とうとう対面してしまうソロ親子。ここはちょっと悲しすぎる。もう予想してたとはいえ、この展開は……残念だ……しかし、『III』において、パルパティーンに忠誠を誓ったアナキンは、JEDI-Councilの罪なき子供たちをぶった斬りまくってダークサイドの力を得た。そのとき、一筋の涙を流して。同じように、カイロ・レン、本名ベン・ソロもまた、赤いライトセーバーを父親にブッ刺す。この時、やっぱり涙を明確に一筋、流してほしかったのだが、ちゃんと描写されてたかどうか、記憶にない。かなり涙目でウルウルだったが、涙が流れたんだっけ? 来週もう一度観てちゃんと確認しておきます(※12/21確認した。あのガキ、泣いてない!!)。まあ、悲しく残念な展開ではあるけれど、ジャンプ読者の我々にとっては、はっきり言ってよくある展開なので、十分物語的には受け入れられるものである。まさしく、『北斗の拳』における聖帝サウザーの有名な台詞「愛などいらぬ!!」でおなじみの展開だ。でも、サウザーでさえ、愛する師父を殺すことで最期の涙を流し、一切の愛と情と決別するんだから、やっぱりカイロ・レンにもそういったエモーショナルな演出が絶対必要だったと思うが、かなりドライに終わってしまったのも、やっぱり残念ポイントの一つだ。このシーンで一番すばらしかったのは、ソロ船長がやられた直後にみせる、チューバッカの激情だ。あのチューバッカが、たぶん、シリーズ全編通して、初めて明確に、怒りを爆発させる。あのメイクで、明らかに怒りと悲しみが爆発していることがはっきり分かるのは、本当に素晴らしい演技を見せてくれたと思う。
 そして物語はファイナルバトルへ。仕掛けた爆薬が大爆発、後は逃げるだけ、というところで、レイとフィンの前にカイロ・レンが立ちふさがる。ルークのものだという青いライトセーバーで立ち向かうフィン、だが、あっという間にやられてしまい、ルークのライトセーバーは雪の中に。「それはオレのものだ!!」というレンが、フォースを使って手元に引き寄せようと右手をかざす。が、ライトセーバーが飛んでいったのは、レイの元だった!! ここは興奮しましたね。非常にカッコイイ演出でした。レイはそれまで、ライトサーベルに触るとまたフラッシュバックが起きるので、触るのもいやよ!! と言っていたのだが、とうとう決意を固めて、スイッチオンだ。
 そして、ライトセーバー同士の激しいチャンバラが始まる。のだが、こういう展開では、ありがちの展開で、慣れないレイが勝てっこない、けれど、絶体絶命になると突如強くなる、という我々ジャンプ読者にはおなじみの流れである。まさしく『流浪人剣心』的な、「ブチ切れて怒ったら無敵になる」あの展開だ。まあ、世のヒーローは絶体絶命になってから、それまでの戦いぶりがうその様に強くなるのが基本なので、驚きはない。もちろん、レイも例外ではなく、最終的にはほぼ圧勝と相成る。だが、どう落とし前をつけるのかと思ったところで、地面が割れ、X-WING班の活躍で無事に超兵器も破壊されて惑星崩壊が始まり、決着は次回以降へ持ち越しとなった。
 そして引き上げたレジスタンス基地から、ルーク失踪後は自動スリープモードで眠っていたのに突如目覚めた良く分からない仕掛けのR2-D2を伴い、レイはチューバッカとともにファルコン号で一路ルークがいる海の惑星へ。そしてとうとう対面。ルークのライトセーバーをと渡そうと手を差し伸べて、今回はここまで、終了である。

 はー、長かった。ストーリーは、大体こういう感じであった。

 【3.残された謎と、問題点についてのまとめ】
 というわけで、前半最高、後半うーん、な『STAR WARS:EPISODE VII』であったが、次の『VIII』は、2017年公開だそうで、2年後である。2年間もやきもきして待つのかよ……というのはつらいところだが、まあ、今まで散々待ってきた我々ファンとしては、2年と明示してくれていることは嬉しいし、2年なんてあっという間、待ち上等であろう。
 なので、次への課題となった謎と今回の問題点を自分用備忘録としてまとめておきます。結構いっぱいあるんだよなあ……。思いついた順なので、重要順とかではないのであしからず。
 1)ロア・サン・テッカって……誰?
 →おそらくは今後も謎のままなのではなかろうか。もう今更語る必要ないし。でも、ルークの居場所を知っていた重要人物として、わたしとしてはもうチョイ、何者か知りたいところである。せっかくMAX VON SYDOW氏を起用しているんだから、謎は解いてほしいものだ。な、なにーー!? という驚きの展開を希望します。※12/21追記:このおじいちゃんは、「長いこと銀河を旅してきた」そうで、カイロ・レンがベン・ソロだった時代を知ってる存在でした。
 2)ポー・ダメロンは、どうやってタイファイターから脱出してたんだ?
 →これももはや今更なので、謎のままであろう。でも、せめてもうチョイ明確にしてほしかった。あと、墜落したタイファイターは何故砂漠にズズズ…と沈みだして爆発したの? わたしはまた、砂漠に住む巨大生物がガバァッと大口を開けて出てくるのかとドキドキしたのに。あの惑星がタトウィーンで、巨大生物がボバ・フェット消化中のサルラックだったら面白かったのにね。で、ボバがペッと吐き出されたら最高だったんだけどな。
 3)結局、レイは何者なんですか?
 →この謎は明らかに次回以降で解き明かされるだろう。幼少期にルークと出会っていて、JEDIの才能もあることはもう確実だ。順当ならルークの娘なんだけど、どうなのでしょうか。その場合の母は誰なのかも気になるところ。今後最大の謎のひとつでありましょう。
 4)結局、フィンって何者なんですか?
 →これも、きっと後々解き明かされると期待したい。今後、まったく何も触れられず、単に幼少期にファースト・オーダーに誘拐されただけだったら、超がっかりです。今のままだと、フィンが職場放棄した理由が弱すぎる。じゃあなんで他のトルーパーは仕事熱心なのか説明がつかない。一応、ジャクーが故郷ってことでいいのかな? あとね、キミ、両手剣の持ち方が全然ダメ。右手はつば部分、左手は柄尻、と両手の間を離さないと、剣は振るえないよ。バットじゃないんだから。黒澤映画を観て勉強したって言ってたような気がするけど、全然勉強が足りないよ。0点。
 5)カイロ・レンことベン・ソロ君について。
 →はっきり言ってこいつがわたしの本作に対する満足度を大いに損ねる原因となった野郎である。弱い。貧弱。イケてない。そして、なにより愚か者。おそらくは、今後改心する展開だろうけど、遅せえっつうの。オレたちのヒーロー、ソロ船長をよくも殺ってくれたなこの野郎!! 今回の黒幕である、ファースト・オーダー最高指導者スノークがまったく謎の存在なので、カイロ・レン誕生の経緯も分からず、非常にストレスである。まあ、ルークに指導されていたのだから、当然コイツも、幼少時代のレイに出会っているはず。また、ソロ船長とレイアの息子なのだから、もしレイがルークの娘なら、いとこ同士だし、ルークにとっても甥っ子になる。劇中で言うように、ベイダー卿の孫ですな。しかし……このガキが物語の主軸となるのは、現時点のわたしとしては耐え難いイライラだ。こんなチンケな親への反抗期にあるガキを、メインに据えないでほしいものだ。
 6)で、スノークって、誰なのよ?
 →これも、今後確実に解き明かされるであろう謎である。正直、別に過去の物語とリンクしている必要はなく、まったくの新規キャラで構わないのだが、何ゆえルークを恐れるのか、何が目的なのかは明確に提示していただきたい。今のところ、この謎の存在は、「ケンシロウをトキにあわせてはならん!!」と恐れるウィグル獄長的存在ですね。果たしてルークと対面したレイは、ケンシロウ的救世主になるのか、楽しみに待っていよう。また、ウィグル獄長はあくまで拳王様の命令に従っていただけなので、スノークの上に更なる悪の存在がいるのかどうかも大変気になるところである。どうでもいいけど、ホロビジョンでしか現れないスノークですが、デカ過ぎ。なんであんなデカイ像なの? 理由あるのかな?
 7)キャプテン・ファズマの今後
 →今後も出てくるか実に怪しいが、わたしとしては、先ほども書いたとおり、マスクを脱いだら、あらやだ美人!! 的キャラとして、次回作にも出てきていただきたいと心から願います。ちなみに、↓「これが限定パンフレット」なんですが……
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 キャプテン・ファズマ様が表紙なのに、今回の扱いはひどすぎです。わたしとしては、ドSの女王様、だけど後半デレていく展開を希望します。
 8)惑星タコダナのバーの女主人、マズ・カナタって結局何者なんです?
 →彼女も、今回はまったく良く分からない重要人物の一人。まあ、彼女はルークのライトセーバーを預かっていた重要人物なので、今後その正体も明かされていくと信じたい。ルークとの関係、ソロ船長との関係、ともに謎であるが、チューバッカを「可愛い坊やMy Boy Friend」呼ばわりしていることから明らかなように、相当な年齢で(あのバーは1000年営業中らしい)、かつ、男を見る目はありそうですね。フォースは使えないといっていたので、その点では一般人のようですが、今回だけではまったく謎です。
 9)やっぱりよく分からない、銀河の政治的情勢
 →今回、わたしが気になっていたのは、一昨日書いたとおり、皇帝パルパティーンが死んだからといっても、まだ膨大な兵員・兵器は保有していた銀河帝国はどうなったのか、という点である。30年間に何があったのか、結局のことろ今回の『VII』では、きわめてフワッとしか説明はなされなかった。これは、ルークの謎にもつながるので、ひょっとしたら今後、きちんと語られることもありうるが、どうでしょう……。だいたい、ファースト・オーダーって何なんだというのも、イマイチ、ピンと来ないまま終わってしまったのは残念。まあ、説明ばかりじゃ物語の進行を妨げるので仕方ないけれど、そのために、冒頭の銀河に流れる字幕があるのにね……。もうチョイ、説明してほしかったです、はい。
 10)最期に、やはり最大の謎、ルークは一体何してるの??
 →ま、これは次回以降確実に語られるはず、なので、2年ほど待てば分かることだろう。だが、今回の最終カットは、たとえますます謎が深まったとしても、ルークが一言しゃべったところで終わってほしかった。今回台詞は一切なし。でも、容貌は非常にカッコ良く、ちゃんとダイエットしてくれたことは大いに評価したい。眼光も鋭く、雰囲気は抜群に良かった。だからこそ、ライトセーバーを差し出すレイに、最期に一言何か発してほしかった。
 ルークに関して現状分かっていることは、
 ■パルパティーン打倒後、新たなJEDIを育てるべく養成所開校。
 ■その養成所も、一番有力視していたベン・ソロのダークサイド転向で崩壊
 ■その責任を感じて隠棲(ソロ、レイア談)
 ■養成所崩壊時、レイも養成所に所属していた(?)
 ■養成所崩壊時、R2に何かを託す(隠棲先のMAP?)
 ■養成所の場所は良く分からん。
 ■が、崩壊後は初期JEDI-TEMPLE巡礼をすると言ってたような(ソロ談)
 とまあこんな感じだが、とんだ引きこもりニートになってしまったルーク。でもそれは、とある重要なことを行っていた……ことが次回以降明らかになってほしいと、心から願います。

 というわけで、結論。
 『STAR WARS:EPISODE VII The Force Awakens』は、謎が謎のままで、どうやらこの作品単体で評価することは出来ないようである。散々文句も書いたけれど、SAGA全体できちんと消化されていれば全然許せるし、実際、大画面で見る真正『STAR WARS』はやっぱり最高ですね。来週、また3D版を観に行くので、何度でもこの作品については語るつもりであります。以上。

↓ わたし、本気で思うのですが、『STAR WARS』ファンは絶対読んだほうがいいと思います。
 

 わたしが一番好きな映画は、やっぱり『STAR WARS』である。
 とうとう公開された『EPISODE VII』。
 今、観終わって、興奮しているところである。
 まず、ネタバレが困る人は、上映前にパンフを買っても1ページ目すら絶対に開いてはダメ!!!
 開くといきなり、『STARWARS』冒頭の文字が飛んでいく前後関係の説明の字幕のアレが載ってるので、開くことすらしちゃダメです(そのものではないと思う。ちょっと要約したモノが書いてあります)。
 はい。もうこの先は読まないでください。ここから先は、ネタバレ全開で行きますよ!!!
 あと、どうでもいいですが、昨日書いたわたしの妄想は、1個も合ってませんでしたw それだけは言っておきますw
-----<以下、自己責任で>-------
(※2015/12/21追記:結構ストーリーの順番・流れ・セリフがかなり適当ですが、致命的じゃないものはそのままにしておいた。わたしの勝手な脚色入りです)
 というわけで。まず最終予告からおさらいしておこう。
 
 もう、のっけから言う。100点満点で言うと、86.5点。
 どうしてこういう半端な数字かというと、90分ぐらいまでは、もう完全に100点満点でもいいとわたしは思った。が、残りの46分は、どう考えても60点程度だろう、とわたしは感じたからだ。(90÷136×100)+(46÷136×60)=86.47というわけで、正確な時間は計ってないので、あくまでアバウトなわたしの感覚であるが、次回、来週もう一度3D版を観に行ったときにきちんと計測してみようと思ってます。もちろん、回りにご迷惑をかけずに、そっと、ね。
 とにかく今回、解明されていない謎がそのまま残りすぎていて、まったくすっきりしない。超・生殺しですよJJさん!! とわたしは感じたのである。なので、レイがレンに捕まるあたりまではもう最高、と言いたいが、結局最期まで明かされない謎が多すぎだというのが、今回のわたしの不満である。
 ただ、明らかに言えることは、『EP:I』~『EP:III』より面白かったと思う。
 つか、『I』~『III』は観てなくても全然大丈夫な作りだったね。

 さて。それではさっそく、一人反省会を開催するとしようか。
 明日また落ち着いてから気づいたことを書くと思うので、今回はその(1)です。

 【1.わたしが絶賛する前半90分まで何が描かれたか】
 今回は、ある意味イベント上映と位置づけるべきだと思うので、それゆえ、だと思いたいのだが、冒頭、Lucas Filmのロゴに次に、すぐ A long time ago in a galaxy far, far away....といきなり始まるのは、はっきり言ってちょっと拍子抜けである。なんとなんと、20th Century Foxのロゴとファンファーレはなかった。オイオイ、なんだよもう、どうなってんだ? という時点でわたしとしてはマイナス10点ぐらい付けたところだが、もはやどうしようもない。そして、いつも通り、『STAR WARS』のロゴが来て、銀河に字幕が流れていく。EPISODE VII。間違いなく本編だ。わたしはこのEPISODE VII が出るまで、なんか過去のおさらいの特別映像じゃね? とかそんなことも思ったのだが、ファンファーレなしで本当に本編が始まっちゃったわけである。
 (※2015/12/19_AM02:31追記:今、グースカ寝てたのに出し抜けに目が覚めて、突如気が付いた。当ったり前だよ!! だって、Disney配給だもん。FOXのファンファーレが鳴るわけないじゃん!!! アホかオレ!!! でも、アレがないとホント寂しいもんですね……)
 そして、前後関係が文字で説明される。
 曰く、「ルークが消えた。しかし、今や再び銀河に暗黒勢力がはびこり、救えるのはルークだけである」ことが説明され、そして「ルークの消息を知る男の元に、反乱軍のエースパイロットと相棒のBB-8が派遣された」ことが説明される。
 ファーストショットは、とある惑星(まったく説明はないが、後にジャクーという惑星であることが分かる 冒頭の流れていく字幕で惑星ジャクーであることが示されてた)に巨大戦艦スターデストロイヤーの影がじわじわじわ・・・と侵食していく宇宙空間からの画で、場面はすぐにその惑星の地表に移り、エースパイロットが、ルークの消息を知る謎の男からMAPを保存した記録媒体を託されるところから始まる。
 ここまでは、まったく問題なし。カッコイイ。エースパイロットの名はポー・ダメロン。謎の男の名はロア・サン・テッカというが、この二人は、今までのSAGAには出てきていない新キャラだ。わたしは、ロア・サン・テッカって、そんなジェダイいたっけ? と思って観ていたのだが、なんとなんと、役者はMAX VON SYDOWじゃねーか!!! と気づいて、もう一気にわたしのテンションはMAXである。来た、まさかのマックス・フォン・シドーがSAGA初出演である!! 知らない人は、Wikipediaでも見といてくれ。超有名なスウェーデン人役者で、ベルイマンの『第七の封印』とか、『エクソシスト』で超おなじみのおじいちゃんである。
 また、地図を託され、それを反乱軍秘密基地に持って帰ろうとするのは、完全に『EP:IV』の冒頭と同じシチュエーションである。さすがJ・J・Abrams、お前ほんとに分かってる奴だな!! と、わたしはもう、冒頭のファンファーレなしを許していいとさえ思った。とにかく、『EP:IV』を思わせるシーンがこの後、すごく多い。物語の展開もちょっと似ている。だから、まあ、これまでのシリーズを見ないで今回の新作を観ようという人は、普通はいないだろうけど、『IV』~『VI』は絶対に観てないとダメ、だけど、『I』~『III』は、観ていなくても大丈夫だと思った。
 で。物語は、すぐにポーとロア・サン・テッカの元に、「ファースト・オーダー」と名乗る銀河帝国の残党的集団がやってくる。まずストームトルーパーがわーっとやってきて、その後から「カイロ・レン」が登場。カイロ・レンが何者か知っている銀河の旅人・テッカは殺され、ポーも捕まってしまう。だが、ポーは捕まる前に、記録媒体とBB-8に託し、BB-8を逃がしていた。ここも、まさしく『EP:IV』っぽい。
 そして、このわーっと出てくるストームトルーパーの中で、一人、挙動不審な奴がいる。どうも、無慈悲な殺戮をを躊躇している。それがFN-2187という番号しか持たないストームトルーパーである。その後、スターデストロイヤーに戻ったファーストオーダーご一行様は、捕らえたポーを拷問にかけるが、口を割らない。が、カイロ・レンのフォースであっさり心を読まれ、BB-8に記録媒体を託したことがばれると。(※2015/12/19追記:じゃあ最初からそうすればいいのに、拷問意味なかったじゃん、と思うかもしれないけど、ここが微妙で、何かとカイロ・レンと張り合うファースト・オーダーの若い将軍がいて、そいつの拷問ではポーの口は割らすことが出来なかったけど、レンのフォースの前には歴戦の勇者ポーもなすすべがなく、どうだ、オレのほうがお前より有能なんだよ、と上司の最高指導者に見せつける意味で、ちょっとだけ重要、かも?)
 一方その頃、逃げたBB-8は、砂漠で一人生きている謎の女子と出会う。今回の新ヒロイン、レイの登場である。なんと彼女の家は、AT-ATの朽ちた残骸であった。この辺も、ファンにはたまらないですな。そして、ピポピポしか言わないBB-8となぜか会話が出来てしまうレイは、スターデストロイヤーとかそういう朽ちた兵器から部品をばらして、それを売って生きてるらしいことが描写されるが、なんでまた一人で生きているのかは、家族を待ってる、ということだけしか分からない。彼女も、まったく記憶を失っているらしい。
 この後、「オレ今日で仕事辞めますわ!!」と、仕事に嫌気のさしたゆとり世代のFN-2187は、さっさと職場からバックレたい、けど、宇宙船を飛ばす技量はない、ので、じゃあ、捕らえた反乱軍のパイロットを助けて、操縦してもらおう、おさらばだぜ!! というわけで、ポーを連れてスターデストロイヤーから脱出すると。で、あっさりビーム砲を一発食らって、再び惑星ジャクーに墜落と相成る。その最中、ポーは、FN-2187に、「お前の名は? FN-2187? なんだそりゃ。わかったよ、じゃあ、フィンって呼ぶけどいいな?」というやり取りがあって、フィンと名づけ、以降FN-2187も自分をフィンと名乗るようになる。で、フィンは緊急脱出装置で辛くも助かったけど、ポーの姿はない。仕方ないので、落ちてたポーのジャケットを着て、砂漠をあてどもなくさまようと。
 で、フィンはレイと出会い、BB-8とも出会う。そういや、ポーは、丸型の、白とオレンジのドロイドを回収するためにジャクーに戻るんだと言ってたな、あれ? お前も丸くて白とオレンジだな、つーかお前か!! と相成ると。しかし、二人が出会ってすぐ、ファースト・オーダーの追っ手がやってきて大ピンチ、逃げろー!! となって、船を捜すと。よし、あっちの新型船を奪おう、というところで敢え無く新型船は砲撃を食らって大破、しょうがない、こっちのオンボロを奪うわよ!! と二人が駆け寄ったのが、なんとなんと、ミレニアム・ファルコン号じゃないですか!! ここまで25~30分ぐらいだと思う。いきなりのファルコン号登場に、もう大興奮ですよ。そして何故かメカにめちゃ強いレイが操縦するファルコン号でタイファイターを撃破して、宇宙に逃げる二人。一息ついて、これからどうすんべ? と相談してるところですぐに、デカイ貨物船? に拿捕されてしまう。どうしよう、ファースト・オーダーだったらヤバイ、と隠れる二人。しかし、ハッチが開いて入ってきたのは、これまた驚きの、ハン・ソロ船長&チューバッカさんご本人様たちの登場である。まさかこんな登場とは!! どうやら、ファルコン号はパクられて、ハン・ソロも探してたと。だけど、まーたソロ船長は借金が溜まってたようで、すぐにギャング的な連中がソロの元にやってくる。このときのギャングたちの名前を覚えてないのだが、ここでもわたしは驚いた。なんと、インドシナ映画で大ヒットしたアクション格闘映画『THE RAID』のあの二人じゃんか!!! えーと名前忘れた。そうそう、イコ・ウワイス君とヤヤン・ルヒアン氏ですよ。全然チョイ役だけど、SAGAに出られるなんて、心の底からうらやましい限りである。
 ちょっと、ストーリーを全部追って行くとキリがないので、以下、かっ飛ばしますが、どうも今回の悪役であるカイロ・レンは、まだ暗黒面のフォースを習得したばかりのようで、なんだかライトセーバー振り回して八つ当たりしたり、まだ一人前じゃないっぽいことが明かされ、また、ファースト・オーダーの最高指導者がスノークという存在であることも明かされ、極度にルーク復活を恐れていることがわかる。一方そのころ、ソロ船長の口からは、ルーク失踪の謎の原因が明かされる。なんでも、新たなジェダイ育成に頑張っていたのだが、一人の若者の反乱にあって、失敗したと。そして、その若者こそが、ハン船長の息子であり、まさしくカイロ・レンであることがほのめかされる。 ここまで大体50~60分ぐらいだと思う。で、ルークの居場所を知るには惑星タコダナ(JJが言ってた「高田馬場」をもじった惑星)にいる助っ人に会う必要があると。で、そこで謎のエイリアン的存在に出会って、レイは謎の声に導かれ、地下に置いてあった箱を開けてみる……と、そこにはライトセーバーが!! レイは恐る恐るライトセーバーを手にする、と、急に過去のビジョンがフラッシュバックして、どうやらレイは、かつて少女時代にルークの元にいたっぽいことがほのめかされる。と、その様子を見ていた謎エイリアンは、そのライトセーバーはルークのものだと言う。何でまたそんなモノが? さらに謎エイリアンは、レイに、フォースのお導きじゃ……と告げるが、受け入れられず、森をさまよううちに、ファースト・オーダーの新型惑星破壊兵器が炸裂して、共和国の母星は破壊されてしまう(この破壊される惑星は、どう見てもコルサントなんですが、パンフによるとコルサントから遷都した新しい惑星だそうです)。その強力なビームが惑星タコダナの空を過ぎり、そうこうしている内にレイたちがタコダナにいることも通報されていて、カイロ・レン率いるファースト・オーダーたちがタコダナへ襲来し、バトル開始。なすすべなく捕まるソロ船長たちだが、ここぞというときに、ポー率いるX-WING部隊が救援に。ポーはちゃんと生きてた!! と思う間もなく、レイはレンに捕まり、連行されてしまう。

 と、ここまでが大体90分ぐらいだと思う。ここまでは、わたしとしてはもうずっと大興奮で、やっぱりJJはすごい!! これは100点満点ですよ!! と思っていたわけです。
 しかし、もういい加減長いので、今日はここまで。
 明日は、【2.多くの謎を残したまま、物語はクライマックスへ】と、【3.残された謎と問題点についてまとめ】について書く予定です。ホントにサーセン!!
 ※2015/12/19追記:というわけで、続きはこちらへ●

 というわけで、いよいよ明日、全世界で『STAR WARS The Force Awakens』が公開される。ちょっと長いので、以下、『VII』と呼ぶことにするが、2005年の『III』以来10年ぶりの新作であり、物語としては『VI』の30年後を描くものだという事が明らかにされている。
 生みの親である、George Lucas氏は、たしか最初の三部作の完結編『VI Return of the Jedi』の製作中だったと思うが、このSAGAはそもそも9部作であり、『VI』が終わったら次は『I』~『III』を撮り、その後に『VII』~『IX』を撮ることを当時から公言していたことは紛れもない事実で、ご存知の方も多いだろう。当時中学生だったわたしは、『I』~『III』を撮る間に、おそらく主人公ルークを演じたMark Hamill氏が歳を取り、師匠であるオビ=ワンを演じたSir Alec Guinness氏ぐらいの年齢になるのを待つんだろうな、と勝手に思っていた。だが、Lucas氏は、無事に『I』~『III』を撮り終えた後で、もうこれでお終いという姿勢を見せ、しばしSAGAは沈黙することになってしまった。
 わたしは、正直『III』の物語については、「コレジャナイ」んだよなあ……と未だに思っている。もはや正史として受け入れるしかないとはいえ、どうしても、もっと面白くできたはずだという思いが捨てきれない。なので、おそらくLucas氏は、もう『III』で限界が来ちゃったんだろうな、とあきらめていた。 
 だが、2015年12月18日、SAGAはとうとう『VII』の公開により、止まっていた時を進めることになった。わたしが中学生当時妄想した、Mark Hamill氏が、当時のSir Alec Guinness氏ぐらいの年齢になるまで待つのではないか説は、偶然にも的中したのだ。最初の『IV』が公開された1977年当時、1914年生まれのSir Alec Guinness氏は63歳。そして2015年の今年、1951年生まれのMark Hamill氏は64歳。まさにほぼ同じである。公開を明日に控えた現在、この事実は、おそらくは『VII』の物語に重要な影響をもたらすものとわたしは勝手に妄想している。
 まあ、その妄想はもうちょっと後で述べるとして、まずは、『III』を振り返っておこう。

【1.わたしを嘆かせた『III』のコレジャナイ・ポイント】

 上記は、『III』の予告である。予告は非常にイイ。実のところ『III』は、全世界のファンに対して「やらないといけないこと」という縛りが多く、脚本として非常に難しい制約が数多くあったことは事実だ。
 1)アナキンは如何にしてヴェイダーマスクをかぶるに至るのか。
 2)ルークとレイアは如何にして誕生するのか。
 3)JEDI-Councilは如何にして崩壊するのか。
 4)『IV』~『VI』に一切出てこないパドメや惑星コルサントは一体どうなっちゃったのか。
 5)逆に『IV』~『VI』にも出てくるR2-D2とC-3POは『I』~『III』の出来事を忘れちゃったのか。
 細かく言えばもっとあるが、以上の5点は、どんな形であっても絶対に『III』で語られる必要がある重要なポイントだと思う。が、やはり最も重要なのは1)で、これが感動的に描かれれば、おそらくはその過程で2)~5)は描けるはずだとわたしは考えていた。なので、わたしの妄想としていた『III』の物語は、次のようなものだ。
 『II』のエンディングで、とうとう始まってしまった「クローン戦争」。当然アナキンはJEDIの騎士として、師匠のオビ=ワンとともに活躍している。だが、これも『II』のエンディングで示された通り、アナキンはJEDIに禁じられていた恋にとらわれ、パドメと結婚してしまっており、やがて二人の間には、愛らしい双子が誕生する(わたしはルークとレイアは物語の前半~中盤で生まれるものと思っていた)。オビ=ワンはその事実を知って動揺するも、もはやどうしようもないので、JEDI-Councilには告げず、陰ながらパドメと不肖の弟子アナキンを見守ることにする。激化する戦火の中、パドメは議員としての活動も続けており、ついにパルパティーンの「知られてはならない秘密」にたどり着く。その動きを察知したパルパティーンは、パドメ暗殺を画策。ついでに、惑星コルサントごと滅ぼして議会を消滅させ、おまけに犯人をJEDI-Councilに擦り付ける巧妙な策を立案・実行する。まんまとアナキンとJEDI-Councilはその罠にはまり、惑星コルサントは消滅、パドメも死亡。母に続き、妻も、子どもさえも守れなかったことによる怒りと悲しみと絶望の果てにダークサイドへと転落したアナキンとJEDI-Councilの壮絶なバトルが展開。ついにマスター・メイス・ウィンドゥさえも倒すアナキンの前に、ヨーダが立ちふさがる。その戦いは、お互いがボロボロになる激しいもので、ついにヨーダがアナキンに勝利、アナキンは瀕死となるが、そこにパルパティーンが介入し、アナキンを連れ去る。一方そのころ、ルークとレイアを辛くも救出することができたオビ=ワンは、惑星タトウィーンへ。ルークをアナキンの義兄弟であるオーウェン・ラーズへ、レイアを親交のあった惑星オルデラーン出身のオーガナ議員へとそれぞれ託す。この幼い双子が生きていることを知らないアナキンは、瀕死の状態であり、もはや人工呼吸器などの機械を装着しないと生きていけず、かくしてアナキンは、ヴェイダーマスクを装着。コーホーというあの呼吸音で幕は閉じる……。
 ま、これはわたしが希望した展開なのだが、とにかくわたしが強く願っていたのは、アナキンがダークサイドへ転落する過程・理由をきっちり描いてほしいというものだった。
 が、しかし、正史である公開された『III』では、その点が全くもって弱い。夢に見たパドメ死亡の未来を回避できるのはダークサイドの力しかない、というパルパティーンのインチキ理論にあっさり乗ってしまうのだ。わたしは『III』において、あともうちょっとでマスター・メイス・ウィンドゥがパルパティーンを殺せるところで、アナキンが介入し、あまつさえパルパティーンに土下座をかます一連のシークエンスは、本当にコレジャナイと今でも思っている。当時わたしは劇場で、何やってんだこのガキ!!! と心の底から腹が立った。超がっかりである。もっとさ、『北斗の拳』におけるサウザー的な、「愛などいらぬ!!」的な展開にしてほしかったのに。0点だよあれじゃ。
 まあ、そもそも『II』のあたりから、なんとなく嫌な予感はしていたのだが、とにかくJEDI-Councilの面々が、意外と無能だし、中途半端な未来予知は物語に入れないでほしかった。おまけに、パドメの死因がなんだったか皆さん覚えてますか? 「絶望死」ですよ。体に一切異常はない、けれど、生きる意志がなく絶望が心を蝕んで死に至ったわけで、ちょっと待ってよ、可愛い子供遺してそりゃねえべ? と今でも思う。あの物語展開では、ヴェイダ―となったアナキンは、パドメの死を知らないんだから、あれほど執着したパドメを探さないわけないよね。ましてや妊娠してたんだし。それに、R2や3POも、まあ3POは別にいいけれど、きっとレイアを預ける時に、オビ=ワンが「この子を頼むぞ、R2」「ピポピポッ!!」とかそんなシーンが絶対あると期待していたのに、「あ、じゃこのドロイドのメモリー消しといて」って、なんなんだあの扱いは!! だいたい、R2は『IV』において、オビ=ワンが自分のご主人だと覚えているのに!!
 はあはあ……いかん。『III』のあまりのへっぽこ脚本に対する怒りが10年ぶりに蘇ってきた。
 しかし、もはや取り返しがつかない。あくまで公開された『III』を正史と認めるしかないわけであるが、現時点におけるSAGA時間軸の一番最後の『VI』はどう終わっているかを、ちょっとチェックしておこう。

【2.『VI』はどう終わっているか、のまとめ】
 1)皇帝・パルパティーンは死亡した。とはいえ、銀河帝国自体が完全消滅したわけではない。デス・スターを失っても、まだ相当量の兵員・艦隊を保有しているはず。
 2)ルークは健在。とはいえ、JEDI-Knightとしてはまだまだ弱い。パルパティーンのビリビリ攻撃に負けそうになったのを、父ちゃん助けて~で命拾いしたレベル。
 3)ダース・ヴェイダ―ことアナキンは死亡。亡骸およびマスクはルークがエンドアで荼毘に付した。
 4)ハン=ソロとレイアも健在。そりゃこの二人は結婚するんでしょうね。
 5)劇場公開時にはなかったのに、後の「特別篇」で勝手に付け加えられたように、ナブーやコルサントといった『I』~『III』でしか登場しない惑星も健在であることが明示された。認めたくないけど。
 6)ミレニアム・ファルコン号は、本来の持ち主と言ってもいい、ランド・カルリジアンが乗っている。ソロに返すと言っていたけど、ちゃんと返したか不明。借りパク疑惑アリ。
 7)『III』で発明された「死後も精神体として残る技」があるので、ヨーダやオビ=ワン、アナキン、さらにはひょっとしたらクワイ=ガンといった歴戦のJEDI-Knightたちは、ルークが修業を積めばいつでもコンタクト可能な状態。
 9)スカイウォーカー家の生地たるタトゥィーンは、ジャバ亡き後どうなっているか良くわからない。なお、ボバ・フェットはサルラックの腹の中、で消化されている最中のはず。 
 とまあ、主なポイントはこんなもんだろう。わたしとしては、これらのことをきちんと踏まえた『VII』になっていないと許せないわけだが、その答えがいよいよ明日、明らかになる。楽しみすぎて今日、眠れるか心配であるが、最後に、最終予告を振り返って、各キャラクターをチェックして終わりにしよう。

【3.既に公開されている『VII』の予告で登場する主なキャラクター】

 この予告は、散々もう既に劇場でも流れているので、すっかりおなじみであろう。
 砂漠の惑星で旧帝国軍の戦艦の遺骸から部品漁りをしている女子。彼女が今回の主役、レイである。また、ストームトルーパーとして働いていた黒人青年、彼の名はフィンというらしい。そして、今後のSAGAの悪役となるような仮面の男はカイロ・レンというらしいが、ヴェイダ―卿の壊れたマスクを手に取って、なにやらその野望を引き継ぐ的なことを言っている。赤いライトセーバーを使う事から、JEDIの技を習得しているらしい。90秒ぐらいのところで、R2を撫でる右手が義手のフードの男、これは普通に考えれば間違いなくルークだ。そしてフィンは青いライトセーバーを使うらしい。
 これまでに、SAGAは様々なスピンオフ小説やゲームが出ているけれど、あえてそれを全部無視して、あくまで映画だけの世界で、予告から『VII』について妄想を広げてみると……。
 1)レイがいる砂漠の惑星は、普通に考えればタトウィーンだが、どうやら別の惑星で、「ジャクー」というらしい。これはゲームではおなじみだそうで、知らんがなそんなの。素直にタトウィーンにすればいいのに……。
 2)レイは何者か? 自分でもI am no one.と言っているように現状不明だが、普通に考えれば、ルークの子どもか、レイアとハン・ソロの子か、どっちかですわな。ただ、ルークが結婚して子供をなすとはちょっと考えられない。じゃあその結婚相手、レイの母は誰なんだと誰だって思うし。一方で、レイアとソロの子だとしても、なんでまたそんな辺境の地で一人孤独に暮らしてんの? という謎も生まれる。別に、もうレイを狙う暗黒勢力は存在しないはずで、レイという存在を隠しておく必要なんてないはずだ。普通に、レイアとハンと一緒に暮らしてておかしくない。それでも、わたしとしては、やっぱりレイアとハンの娘であってほしい。やはり、スカイウォーカーの血筋じゃないと、主人公の資格なしであろう。別の予告では、「家族を待ってるの」なんて台詞もあったしね。もし全く今までのSAGAと関係ない、新たなミディ・クロリアンの申し子とかだったらズッコケるな。ま、それもアリだし、その方がルークと出会ってフォースに目覚める展開がやりやすいかもしれない。なにしろ、そもそもアナキンは、処女受胎で生まれた、父親の存在しない男だったので、新たにそんなフォースの申し子が生まれても、おかしくはない。
 3)フィンとは何者か? これまでのSAGAにおいて、黒人の主要キャラと言えば、わたしとしてはマスター・メイス・ウィンドゥとランド・カルリジアンの二人しか思いつかない。ライトセーバーを使える点で、ジェダイの血筋の人間であってほしいけれど、まあ、ちょっと年代的にメイス・ウィンドゥの血筋というのは歳が離れすぎてる。あっても孫か曾孫ぐらい? なので順当に考えれば、ランド・カルリジアン将軍の息子がピッタリくるのだが、なんでまたストームトルーパーに就職してたのかはよくわからない。ま、ハンの娘とランドの息子ならお似合いだけれど、親同士であいつはやめとけと喧嘩になりそうですな。
 4)カイロ・レンとは何者か? 赤いライトセーバーを使うことから、まあヴェイダ―卿の心酔者なんでしょうな。しかし、新たなシス卿となるには、まだ悪役感が足りないというか、現場に出てくるような立場のようなので、シス卿のような黒幕的存在ではなさそう。
 5)ルークはどうしてるのか? わたしとしては、かつての年老いたオビ=ワンのように、タトゥィーンの砂漠でひっそり暮らしながら、JEDIの技の研鑽をしていてほしいのだが、あれだけの英雄となって、隠遁していたとしたら、相当な職務怠慢というか、ニート体質であると非難されそうだ。なので、何らかの目的があって、何かをきちんとせっせとやっていたことにしてほしいものだ。『IV』当時のSir Alec Guinnessと同じ歳になった、老いたルークをぜひともカッコ良く登場させていただきたい。まあ、レイやフィンを鍛え導くことになるんでしょうね。かつてのSir Alec Guinnessと同じように。でも、同じような転生の術を使って霊的存在になるのはもう勘弁してほしいな……。

 というわけで、くだらない妄想ならいくらでもわいてくるので、もうやめにして結論。
 とにかく、明日の18時半が楽しみです!! 以上!! でも、今回のチケット販売方法には心底頭に来てます!! ちくしょう、最初から3D-DolbyAtoms版が観たかった!!!

↓ ほしい……ちゃんと、『VI』でランドがぶつけて壊したレーダーが、パラボラじゃなくて四角くなってますな。

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