先日このBlogで、誰に頼まれたわけでなく、そして特に意味もなく、わたしの愛するハリウッド美女のオレ的TOP10の皆さんを紹介したが、その中の一人であり、わたし的にはそのデコッパチ具合と、ほぼギョロ目ギリギリなぐらいに大きな眼がなんとも愛らしいと思っているのがAmanda Syfriedちゃん32歳である。彼女は、意外と歌えることも、わたしが大好きな要因の一つで、例えばかの『Les Misérables』でも、ヒロインであるコゼットを見事に演じてくれたわけだが、わたしが思うに、彼女を最初に知って、おお、この娘、すげえ可愛いし歌もイイじゃあないですか! と思ったのは、2008年公開の(※日本は2009年1月)『MAMMA MIA!』である。
 ご存知の通り、『MAMMA MIA!』は、元々はミュージカルの舞台作品であり、もう説明の必要はないと思うが、全編ABBAの楽曲を使用した、いわゆる「ジュークボックス・ミュージカル」だ。ミュージカルが大好きなわたしとしては、公開時に見て大興奮し、もう、とにかくノリノリなABBAの楽曲に、もう体がうずうずしてくるほどであった。
 というわけで、以上は前振りである。
 今般、その『MAMMA MIA!』が10年の時を経て、続編『MAMMA MIA! Here We Go Again』が製作されることとなり、ようやく日本でも公開となったので、さっそく観てきたわたしである。まあ、映画オタクとしては、なんで邦題には「アゲイン」を入れなかったんだよ! とかどうでもいい文句はあるのだが、ズバリ結論から言うと、今回も最高でした。もう、ラスト近くはうっかり泣いちゃいそうになったぐらい、やけにグッと来てしまったし、もうカーテンコールのようなエンディングには、ずっと一人でそーっと拍手してましたね。変なおっさん客でサーセン! でも、隣に人いなかったし、許して! それぐらい、わたしとしては非常に楽しめた逸品であった。
 というわけで、以下、ネタバレに触れてしまう可能性が高いので、まだ観ていない人はここらで退場してください。あ、一つだけ。この映画はですね、たぶん、前作を観ていないとダメです。つうかですね、前作を観た人も、もう一度観て、その翌日に本作を観に行くといいと思うな。わたしが最後に前作を観たのが相当前なので、前作ではどういうシーンでどの曲を使っていたか、あまり覚えてないんすよね……その辺を覚えていると、もっと楽しめたと思います。なお、パンフにはその辺の楽曲解説がきっちり載っているので、買うことを推奨します。

 というわけで、物語はこの予告から想像できる……ものとはちょっと違っているような気がする。わたしはてっきり、今回はお母さんの若き頃の話だと思っていた。そしてすでに観終わった今、この予告を観ると、かなり予告詐欺というか、セリフと映像はかなり恣意的に組み合わせられていて、実際の物語の流れと違っている。
 ので、わたしは結構、のっけからびっくりした。というのも、前作でハジケまくっていたお母さんドナは、既に亡くなっているのだ。うそっ!? お母さん今回出ねえのかよ!? とわたしは知らなかったのでかなりびっくりのオープニングである。ギリシャの先っちょの、地中海のあの島で、あのホテルを新装リニューアルして、新たな人生を歩もうとするヒロイン・ソフィの現在と、そのお母さんドナの若き頃が交互して描かれていて、言ってみれば本作は、エピソードゼロ、いわゆる前日譚と、前作の後日譚、要するにPART2が両方描かれる構成になっている。
 なかなかお見事な作りだと思うが、わたしは最初の30分ぐらいは、そのテクニック? に、なんかありがちだなあ、とか、若干ノれないでいた。言葉で説明するのが難しいな……例えば、現在のソフィを映しつつ、カメラが横にパンしていくと……過去の若き頃のお母さんのシーンに移り変わる、みたいな、まあ、よくある手法であった。また、物語的にも、過去のお母さんの行動に、なんつうか……この人、誰とでもヤる女なの? 的なことも思ってしまい、どうも……序盤は、こりゃイマイチかもなんてことすら、頭の中では渦巻いていたのである。
 しかし! どのタイミングだったかなあ、とにかく、わたしとしては現在のソフィ演じるAmandaちゃんの、何ともしょんぼりな表情に、やけにグッと来てしまい、そのしょんぼりなソフィが一転してはじける笑顔になっていく頃には、もう完全にこの映画にハートは捕まれていたように思う。アレかなあ、やっぱり、中盤チョイ過ぎ(もっと後だっけ?)の、「DANCING QUEEN」のシーン辺りかなあ。あそこはもう、「DANCING QUEEN」はこの場面のこのタイミングしかない! という最高の使われ方でしたね。ここから先はもう、わたしは前半に感じたイマイチ感を完全に忘れ、エンディングではもうコロッと感動しちゃったす。単純なんで。
 というわけで、各キャラと演じた役者たちを紹介しよう。本作は主要メンバーが多いし、現在と過去で、同じ役を演じる役者が二人いるので、多いぞ~。
 ◆ドナ:前作の主人公で、ソフィのお母さん。現在時制ではすでに故人だが、本作ではお母さんがケンブリッジ(!)を卒業する卒業式から、ソフィを生むまでの物語が描かれる。卒業生総代に選ばれたドナは、卒業ケープをバサァ!と脱ぎ捨てて歌い出す、元気で行動的なパワフルガールだったのだが、予告にある通り、「Life is short, The World is wide (人生は短く、世界は広い)」と卒業後、世界を放浪に出かけ、ハリー→ビル→サムの順にイケメンと出会って恋に落ち(※正確に言うと、ハリーとは恋に落ちてないような……ハリーのエピソードは笑っちゃった)、ギリシャの先っちょに浮かぶ島でソフィを産む。というわけで、ソフィのお父さん候補が3人、てなことに。なにしてんすかw!
 で、現在の、というか亡くなった前作のドナお母さんを演じたのは、もちろんMeryle Streep御大ですが、ええい、サーセン、ネタバレですが、ズバリ出演シーンがあります。ほぼラストに、ここで出てくるんだ! というのは、驚きであったし、そしてその演技と表情が超最高に良かった! マジで泣いちゃいそうになったす。お見事でしたなあ! 本当に素晴らしかったす! 歌ももちろん、超極上で、わたしは今回、御大とソフィが歌う「My LIFE, My LOVE」という曲がいっちばん良かったと思う。あそこのシーンはホント、グッと来たっすねえ!
 若き頃の(※時代設定は1977年(78?)だった)ドナを演じたのがLily James嬢29歳。おっそろしく可愛いですな。彼女でわたし的に印象深いのは、出世作『Cinderella』ではなくて、『BABY DRIVER』の方すね。ダイナーのウエイトレスの制服が超似合ってましたな。しかし……ケンブリッジ首席?卒業するほどの頭脳をお持ちなら、もうチョイ考えて行動した方が……と言うのは野暮っすかね。もしくはブサメンとしてのわたしの僻みかもな……。
 ◆ソフィ:ドナの娘。亡き母の形見であるあのホテルをリニューアルし、新たな生活に向かうはずが、彼氏のスカイはNYCで職を得てしまうし(この二人は結婚したのか結局?)、せっかく招待したみんなを迎えるために準備したパーティーの飾りつけも嵐で全部パーに。そんなガッカリ気分のソフィのしょんぼりフェイスは最高に可愛かったす。そしてもちろん、その後のはじける笑顔が最高なんすよ! ソフィを演じたのはもちろんAmanda Syfriedちゃん。アレっすね、さすがに前作から10年経っていて、Amandaちゃんの表情も大人になったすね。結構痩せたか? 顎の尖りがシャープになった印象。そして、わたしの大好きなAmandaちゃんのデコに、3本の深いしわが!! でもいいのよ、それで。だってにんげんだもの……! そして当然、今回もAmandaちゃんの歌は最高です。
 ◆サム:お父さん候補その1。アメリカ人かな? 建築家。確かに過去編では、ドナお母さんはサムが一番好きだったように見えるすな。ドナと知り合って愛し合うけど、実は婚約者がいることが判明して、ドナ激怒、サムは島を去る……が、実はサムはその後もう一度島に戻っていたことが判明。会えなかったのが運命を狂わせた……的な感じ。
 現在編&前作でサムを演じたのが5代目ジェームズ・ボンドでお馴染みのPierce Brosnan氏65歳。歌のシーンをすごく楽し気に演じてましたね。今回、ホテルのリニューアルパーティーの前から唯一島にいて、しょんぼりなソフィを支える「第1お父さん」。渋くて、やっぱりカッコイイすな。
 そして過去編でサムを演じたのが『WAR HORSE』の主役でデビューしたJeremy Irvine君28歳。彼だけじゃなく、過去編の3人のお父さんはみんな現在編の役者に、どことなく似てるすね、面影が。まあ、あんな状況で出会ってしまったら、そりゃあ若い二人は恋に落ちますよ……。男のわたしとしては、彼はおとがめなしでお願いしたいす。【2018/08/26追記:前作を見直したら盛大に勘違いしていたことが判明。サムは、前作ラストでドナお母さんと結婚したんだった。だから最初から島にいたんだ! 俺のアホ!】
 ◆ビル:お父さん候補その2。スウェーデン人。船乗り(&大人になってからは紀行作家で有名人)。今回、サムより先に知り合っていたものの、Hはナシで、あれっ? と思ったらサムが島を去りし後のソフィを慰めたのがビルだったことが判明した「第2お父さん」。うーん……淋しいからって、ソッコーで次の男に……というのは男目線で思ってしまうことで、おそらく女性目線からすると、全然アリ、というか、咎められる言われはないんだろうな。今回、ビルは作家として、なんかの表彰式?に出席するため、ソフィのパーティーには出席できないと言っていたが、双子の弟(?顔は一緒だけど相当なデブ)を代役にして、第2お父さんは島へ駆けつけるわけです!
 現在編&前作でビルを演じたのは、わたし的には『THOR』様の友達、エリック・セルゲイ博士でお馴染みのStellan Skarsgård氏67歳。もちろんStellan氏本人もスウェーデン人。そして過去編の若きサムを演じたのがJosh Dylan君24歳。お、意外と若いなコイツ。彼は全然知らないなあ、と思ったら、どうやら『ALLIED』(邦題:マリアンヌ)に出てたみたい。全く記憶になし。彼はイギリス人だそうですが、Stellan氏にかなり似てます。
 ◆ハリー:お父さん候補その3。イギリス人。銀行家。今回、ハリーは東京での会議のため、やっぱりソフィのパーティー不参加。しかし、東京でのあまりの不毛な会議に、こんなの出てる場合じゃねえ! と決心し「第3お父さん」も愛するソフィのもとへ! こうして、ビルとハリーの二人も島へ一緒にやってくるのだが、この登場シーンに「DANCING QUEEN」がかかるわけです! あそこは最高でしたなあ! そしてどうでもいいんですが、本作は中華資本のLEGENDARY PICTURESがかかわってるんですが、東京でのあのシーンは……まあ、軽く日本をディスってるんでしょうな。普通ならああいうシーンは、今はもう中国が舞台になるのがデフォだけど、あえてのトンデモ描写の日本にしたのは、日本をディスってるんだとわたしは理解しました。イラつく!
 そして現在編&前作でハリーを演じたのは英国王またはガラハッドでお馴染み英国紳士Colin Firth氏57歳。なんか、私は歌はちょっと……みたいな紳士顔をしてるくせに、結構ノリノリで楽しそうだったのが印象的です。そして過去編の若きハリーを演じたのがHugh Skinner君33歳。結構Colin氏に似てる。彼も知らん顔だなあ、と思ったら、意外とキャリアがあるようで、『SW:Ep8』だったり、『Les Misérables』にも出てたらしい。全然記憶にないす。ちょっと笑えたのが、過去編でハリーは最初にドナと出会った男なのだが、いわゆるワンナイトラブで、しかも「僕、ど、童貞なんだ! だからお願いヤらせて!」とお願いし、翌日「サヨナラ」の置手紙だけで姿を消したドナを追って島へ! な笑えるチェリー・ボーイでした。しかし、確か前作でハリーはゲイであることをカミングアウトしてたので、この辛い(?)過去が引き金だったんすかね。【2018/08/26追記:前作を見直したところ、冒頭でソフィがドナの日記を読むシーンがあって、それによるとどうもハリーは3番目にヤッたらしい。しかも島で再会できていたっぽい。これは……どういうこと?】
 ◆ターニャ:ドナお母さんの親友その1。「ダイナモス」のメンバー。お金持ちで3回離婚している超肉食系女子で黒髪ショートボブのお方。現在編のおばあちゃん年齢になっても、超肉食! そして若き頃からお盛んであったことが今回判明。変わってねえ……w 現在編&前作でターニャを演じたのはChristine Baranskyさん66歳。ジュリアード出身&ブロードウェイで活躍したTONY賞ウィナーですな。そして過去編で若きターニャを演じたのがJessica Keenan Wynn嬢32歳。全然知らない方ですが、どうやらブロードウェーで活躍する方のようですな。あ、『Beautiful:The Carol King Musical』でキャロルのライバル兼親友のあの役をやってた方なんだ。わたしが去年観た日本版ではソニンちゃんが演じてた役ですな。へえ~。
 ◆ロージー:ドナお母さんの親友その2。「ダイナモス」のメンバー。ぽっちゃりで奥手?なお方すね。【2018/08/26追記:前作を見直して思い出した。この方は料理研究家?で、その本の印税でお金持ちなんでした。そして前作で既にビルにアタックしてたの忘れてた】今回、現在時制でターニャ&ロージー&ソフィの3人が新生「ダイナモス」として、かつての親友3人組のように歌うシーンがとてもイイんすよね……! 現在編&前作で演じたのはJulie Waltersさん68歳。叙勲されているのでDameですな。ええと、ハリーポッターで言うところの、ロンのお母さんを演じたお方すね。そして過去編で演じたのはAlexa Davies嬢23歳。23歳!?若い! この人も全然知らないす。結構かわいらしいすね、普段のお姿は。
 ◆ルビーおばあちゃん:ドナのお母さんでソフィの祖母。過去編で、ソフィの卒業式にも来なかったヒドイ母親、的な設定がちょっとした伏線?になっていて、いざ登場した時はもう、ド派手でカッコ良かったすねえ! この役をあんなにオーラバリバリで演じられるのは、間違いなくCherさんしかこの世にはいないす。間違いないすな。映画に出るのはかなり久々ですなあ。歌も演技も、超貫禄あってカッコ良かったす!
 ◆フェルナンド:現在編で、一人せっせと準備するソフィをずっと支える、謎のベテラン凄腕支配人。わたしは最初、華麗なイタリア語(だよね?)と、おっそろしく渋いダンディさに、演じているのはFranco Nero大先生か? と勘違いしていたけど、全然間違っていて、なんとAndy Garcia氏であった。びっくり。年取ったなあ……けど、カッコ良くなってるのでアリ!です。 そして、このフェルナンドがラスト、なんとルビーおばあちゃんと縁があることが判明してさらに驚きの展開でありました。二人の歌も、大変結構かと思います。
 ◆スカイ:ソフィの彼氏→やっと夫になった(のかな?)イケメン。ホテル経営のため、NYCで修業するが、正社員になっちゃいなYO!というオファーに心動く……が、愛するソフィを放っておけるわけねえっす! と島へまっしぐらなナイスガイ。演じたのは、若き頃のハワード・スタークでお馴染みDominic Cooper氏40歳。今回、あんまり存在感ナシだったような……。

 はーーー疲れた! キャラ多いし役者も多いし長くなり過ぎた!

 というわけで、もう疲れたので結論。
 わたしが大好きなAmanda Syfriedちゃんの出世作ともいうべき『MAMMA MIA!』の、10年ぶりの新作『MAMMA MIA! Here We Go Again』が公開になったので、さっそく観に行ってきたのだが、まあ、結論としては、冒頭に書いた通り、最高!でした。とにかく、ラスト、ソフィとドナお母さんの歌う『My Life, My LOVE』がとにかくグッとくる! あそこは本当に素晴らしかったす。なので、わたしとしては本作は超オススメであります! ただし! 前作を絶対観ておくこと! そして一度見た人も、もう一度前作を観てから、本作を観に行くことを強く推奨します。つうかですね、これはサントラを買って、歌を聞きまくるしかないような気がしますね。よし、明日買って来よっと! 以上。

↓ つうか、サントラなんだからキャストが歌ってるんだよね? 本物ABBAじゃないよね? 明日買う!