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 James Cameron監督と言えば、現代最強映画作家の一人であることは、おそらく誰も異議を唱えないだろう。現在Cameron氏は、せっせと『AVATAR』の続編を製作中とのことだが、恐らくはきっと、またすごい、今まで観たことのなかったような映像を見せてくれるのだろうと、今からとても楽しみだ。
 そしてCameron監督が真にすごいというか、偉大な点は、「既存のハードウェア・ソフトウェアで自分が撮りたい映像が撮れないなら、自分で作る!!」という点にあると思う。そう、この人は、自分でカメラや編集ソフトを、ハードメーカーやソフトメーカーを巻き込んで、自分で作っちゃう男なのだ。
 わたしが思うに、その点がChristopher Nolan監督と大きく違う点で、Nolan監督がIMAXにこだわり、既存技術の延長線の中でその限界を極める、最強クリエイターである一方で、Cameron監督は、ゼロから作っちゃう最強イノベーターである、とわたしは考えている。
 というわけで、このたびCameron監督が脚本を書き、製作を担当した作品『ALITA: Battle Angel』という映画が公開されたので、わたしもさっそく観てきた。本作は、Cameron監督が惚れこんだという日本のコミックのハリウッド映画化作品である(※パンフによると、25年前に、Cameron監督にこの漫画を紹介したのは、日本カルチャー大好きなオタクでお馴染みのGuillermo del Toro監督だそうです)。そのコミックとは木城ゆきと先生が1990年に発表した『銃夢』という作品だが、わたしは恥ずかしながら『銃夢』を読んでおらず、ま、別に構わんだろ、と思って『ALITA』を観てきたのだが、観終わり、劇場を出た瞬間におもむろにタブレットを取り出し、電子書籍で『銃夢』を買って読んだ。まさか全9巻だとは思っていなかったので、お、おう、とか思ったものの、映画に合わせてなのか全9巻セットが6冊分ぐらい?の値段にお安くなっていたので、問答無用でポチり、そのまま近くのカフェで読んでみたところ……意外なほど、映画は原作に忠実で(勿論違う点もいっぱいあるけど)、なるほど、これは原作者の木城先生がこの映画を観たら、うれしいだろうな、という仕上がりであったことを知ったのである。そしてわたしも、映画『ALITA』には大満足であった。いやあ、面白かったし、とにかく、アリータがカワイイんすよ! 大変良かったと思います。

 というわけで、物語は25世紀(?忘れた!26世紀だっけ?)、The FALL=(没落戦争)なる大きな戦争が終わった後の世界を舞台にしている。唯一残った空中都市ザレムの下に、荒廃した地上世界が取り残されていて、そして地上では、生身の人々だけではなく、体の一部あるいは全部を機械に置換したサイボーグがともに普通に暮らしており、サイボーグ手術を生業とする元ザレム市民イドが、ザレムから落っこちてくる鉄くずを漁っている時、1体の女性型サイボーグの頭と胸から上のボディを拾うところから物語は始まる。そのサイボーグのパーツともいうべき頭は、完全に機能は停止しているものの、脳は無事らしいことが分かり、イドは拾って来たサイボーグに、かつて亡くした娘のためのサイバネティックボディを与える。そして目覚めたサイボーグは完全に記憶を失っていて、名前すら覚えていない状態だったのだが、娘の名前「アリータ」と仮に呼ぶことにする。目覚めたアリータは何もかもが新鮮で、無邪気だったのだが、その心臓は大戦前のすでに失われた高度な技術で作られており、どうやら300年以上前に製造されたことが判明する。また、古代の武術「機甲術(パンツァー・クンスト)」の技を使って戦うこともできるアリータ。それらの謎は、どうやらザレムの「ノヴァ」なる人物に繋がっているようで……てな展開である。いつも通りテキトーにはしょりました。
 だが問題はラストのエンディングで、若干、ジャンプ打ち切り漫画的な、ここで終わり!? 感があって、わたしは結構びっくりすることになった。それゆえ、きっとこの先の物語がコミック原作にはあるに違いない、つうか、これはコミックを読まないとダメだ、と思ったから全巻まとめ買いをしたのだが、どうやら結論としては、映画はコミックの2巻、いや3巻冒頭かな、その辺りまでのようで、やっぱり続きの物語は明確にあるみたい。
 だけど、うーん、まあ、やっぱり似て非なるものというか、別物と思った方がいいのかな。コミックでは、後半に行くにしたがって、ザレム側のキャラも出てくるけれど、映画のようにザレム=悪ではなく、それなりにイイ人も出てきます。つうか、映画を面白いと感じた人は、コミックも全部買って読んでみるといいと思います。
 というわけで、ざっとキャラ紹介して終わりにします。
 ◆アリータ:コミックでは「ガリィ」という名前ですが、まあ、別にアリータでも全然問題ナシ。映画のアリータは、目が普通の人間よりもデカイわけですが、やっぱり最初は何となく違和感があるわけですよ。しかしですね、物語が進むにつれ、全然気にならなくなっちゃうんだな。つうかむしろ、カワイイとさえ思えてくるから不思議です。わたしは『AVATAR』の時も、ナヴィ族のネイティリが、観ながらどんどんかわいく見えてきてしまったわけで、あれと同じすね。無邪気で、恋にウキウキしている様子なんかがそうわたしに思わせたのだと思うけれど、だんだんと記憶を取り戻して、表情が変わっていく様子は、やっぱり映画の強みというか、コミックよりも物語的にうまくまとまっているようにも思えた。やっぱり脚本がしっかりしてるのが、本作のクオリティを担保してるように思える。長いコミックの重要な要素をきっちりと抑えつつ濃縮してる、みたいな印象です。
 映画版では印象深い、血を目の下に塗るシーンなんかも、コミックではちょっと違う形で出てきたりします。実際、物語のカギとなる「モーター・ボール」に関しては、コミックではとてもカッコイイキャラが出てくるけれど、本作には登場せず、だったり、いろいろ物語(の順番)や設定は違うんだけど、それでも映画版はきっちりまとまっていて、映像的にも凄いし、大変楽しめました。
 で、演じたのはRosa Salazarさん34歳。34歳!? マジかよ。CG加工されているので全然印象が違うけれど、この人は『MAZE RUNNER』の2作目から登場したブレンダを演じた人なんすね。なるほど、写真を見ると、たしかに鼻と口はアリータっすね。まあほんと、アリータだけでなく、街の様子や数多く登場するサイボーグたちなど、どうやって撮影したのか全然想像もできない映像はすごいす。
 ◆イド:元ザレム市民で医師。現在は地上に住み、サイバネ手術を行い、人々から信頼されている。コミックとは年齢も違うし、アリータ(コミックのガリィ)への想いも結構違うけれど、たしかにイドでした。地上世界には警察がなくて、「ファクトリー」なる組織が取り仕切るセキュリティがあって、犯罪者を狩る「ハンター・ウォリアー」と呼ばれる賞金稼ぎたちがいるわけですが、イドがハンターとして犯罪者を狩る動機は、コミックとはちょっと違っていて、映画の方が共感できるものとなっていると思う。演じたのは、助演男優賞ハンターとわたしが勝手に呼んでいるChristoph Walz氏。とても雰囲気が出てて、コミックのイドの面影も感じますな。大変良かったと思う。
 ◆ヒューゴ:元々イドと知り合いで、便利屋的にいろいろ調達してくる仕事の早い青年。アリータはヒューゴがどんどん好きになっていくのだが、ヒューゴは「ファクトリー」の地上ボス?の男に利用されて、結構悪いこともしていて……というようなキャラ。なんつうか、若干ゆとり臭は漂ってましたな。もうチョイ、分別があれば……ちなみにコミックのヒューゴはもっと子供っぽく、生い立ちももっと気の毒な感じです。まあ、まだ世の中のことを知らず、本当の善悪を見抜けない子供だったんだろうとわたしは思うことにします。演じたのはKeean Johnson君。23歳、かな? 妙に健全な、つるっとした肌の青年でした。演技的には……まあ普通す。
 ◆ベクター:地上では偉そうにしている悪党だけど、実はラスボスのノヴァの操り人形、という若干かわいそうな人。このキャラは、その見かけもすごくコミック版のキャラと似ていて、大変良いと思います。演じたのは、明日のアカデミー賞で助演男優賞にノミネートされているMahershala Ali氏45歳。雰囲気バリバリで悪人オーラが漏れ出ていますが、普段のこの人の笑顔は大変優しそうなお方ですな。
 ◆チレン:元イドの妻。ベクターと組んで悪いことをしているが、最終的には改心するも、残念なことに……さっきWikiで初めて知ったけど、チレンというキャラはOVAに出てたんすね。まあ別人だけど。コミック版には映画のチレン的キャラは出てこないす。演じたのは、かつて絶世の美少女だったJennifer Connellyさん48歳。今でも大変お美しいお方ですよ。この人を観ると、なんかいつも宮沢りえさんを思い出すっすね。美女なのは間違いないす。
 ◆ノヴァ:本作のラスボス。登場シーンはごく少なく、謎のゴーグル的なものを着用しているのだが、ラストでそのゴーグルを外したとき、あ! Edward Norton氏じゃないか! と驚いたすね。一切クレジットにも出てこなかったけれど、あの顔を見間違えるはずもないので、間違いないす。しかし本作のエンディングは……続編を作る気満々なのだろうか……? というぐらい、ここで終わりかよ!エンドでした。
 あとは……わたしが観ていて、あれっ!? こいつって……? と思った人が一人いたのでその人を紹介して終わりにしよう。
 ベクターとチレンの手下で、アリータに何かとちょっかいをかけてきて、最終的には負けるゴッツイ、凶悪なサイボーグのグリュシカというキャラがいるのだが、まあ、体は全部機械で顔だけ俳優の顔が張り付けてあるようなキャラなんですが、この顔にわたしはピンと来て、まさか? と思ったらまさしくJackie Earle Haley氏であった。わたしの大好きな映画『WATCHMEN』の主人公、ロールシャッハを超熱演した彼ですな。コミックのグリュシカとは若干設定が違うんだけど、あの地下での、腕一本になっちゃったアリータの戦いぶりはまさしくコミック通りで、映画を観てからコミックを読んだわたしとしては、すげえ、このまんまだったな、と驚いたす。
 そして監督は、Robert Rodoriguez氏だったのだが、わたしはこれまで4本ぐらいしかRodoriguez監督作品を観てないので、それほど語れることはないけれど……なんか、堂々たる大作だったな、という感想です。血まみれなヴァイオレンスアクションの印象が強いけれど、まあ、本作はそれほどでもないので、健全な皆さんにも楽しめること間違いなしだろうと存じます。

 というわけで、書いておきたいことがなくなったので結論。
 まず第一に、面白い、です。そして、この映画を観たら、原作もぜひ読んでみてもらいたいすね。結構なシーンが原作コミック通りだというのは、ちょっと驚いたす。そしてなにより、観ているとアリーがどんどんかわいく見えてくるんすよ! それは、キャラ設定だったり、表情だったりと様々な要素から湧き上がるものだと思うけれど、とにかく、アリータが本当に人間の少女のような、純粋で、無邪気で、よく泣くとてもイイ子なのです。アレっすね、わたしのようなおっさん客にとっては、少女の涙には有無を言わせぬ保護欲的なものを感じさせますな。ホント、アリータには幸せになってほしいのだが……ここで終わりかよエンドなので、続きはコミックで堪能するのもアリだと思います。だいぶ話は違いますが。そして映画ということで、その映像もきわめて高品位なCGがふんだんに使われており、映像的な見どころも満載だと存じます。結論としては、大変楽しめました。続編は作られるのか知らないけれど、作るなら、希望のある明るいエンドにしてほしいす。以上。

↓ とりあえず映画が気に入ったならおススメです。まずは(1)巻をどうぞ
銃夢(1)
木城ゆきと
講談社
2014-01-31

 昨日観に行った『ALIEN COVENANT』だが、まあ正直内容的にイマイチだったのは昨日書いた通りだ。実は昨日の記事は、もっと膨大に長くて、それは今までのシリーズまとめも一緒に書いていたからなのだが、こりゃあ我ながらもう長すぎる、と思って、そのまとめ部分は全部削除しちゃったのです。
 けど、自分的になんかそのまま捨てるのはもったいないような気がしたので、そのまとめ部分だけ、別記事として残しておくことにした。なので、順番はどうでもいいけど、昨日の『ALIEN COVENANT』の記事と一緒に読むことを推奨します。
 それでは、行ってみるか。

 ◆『ALIEN』:1979年7月公開。わたしは小学生。監督はSir Ridley Scott氏。あれっ? Sir と氏はかぶってるか? まあいいや。で、物語は2122年、宇宙貨物船ノストロモ号が地球へ帰還する途中で、コンピューター(通称:マザー)が謎の怪電波をキャッチし、コールドスリープ中の7人のクルーをたたき起こすところから始まる。その怪電波の発せられている惑星へ調査に行き、一人のクルーの顔に謎生物が付着し、衛星軌道上に待機させた母船(ノストロモ号)に戻ったところで、そのクルーの胸をぶち破ってエイリアン誕生、宇宙船という閉鎖空間で、壮絶なバトルとなるお話である。次々にクルーは襲われ死亡、中には実は人間ではなくアンドロイドだったというクルーもいて、そいつは会社の命令で未知の生命体を見つけたらそれを持ち帰れ、例えほかのクルーを犠牲にしてでも、という指令を受けていた、というおまけもあって、最終的には航海士のリプリーだけが生き残る。とまあそんなお話である。
 わたしの評価としては、もちろん最高に面白い、名作と認定している。何度観ても最高です。わたしはたぶん、回数は数えてないけど通算20回以上は観ていると思う。かつて、TV放送時の日本語吹き替え版のこともよく覚えていて、ノストロモ号のコンピューター「マザー」をTV放送では「おふくろさん」と呼んでいたのが超印象深い。ラスト、ノストロモ号の自爆装置をセットし、脱出艇に向かったリプリーは、脱出艇にエイリアンが侵入したことを知って、ヤバい、自爆装置を解除しなきゃ、と慌てるのだが、ほんのちょっとのタイミングで自爆装置は解除不能になってしまう。その時の「おふくろさん!! 解除したのよ!」というリプリーの絶叫がちょっとだけ笑える。たしか初回放送時のリプリーの声を担当したのは野際陽子さんじゃないかな。まあ、とにかく最高です。

 ◆『ALIENS』:1986年公開。わたしは高校生に成長。当時は「エイリアンかよ懐かしい!」とか思っていたけど、そうか、たった7年後だったんだな。で、監督は、『TERMINATOR』の1作目の大ヒットで有名になりつつあったJames Cameron氏。お話は、前作から57年後。てことは2179年か。なんと、前作でノストロモ号を脱出したリプリーを乗せた救助艇が、地球を通り過ぎて彼方まで行っちゃっていたところを運よく発見され、リプリーは57年のコールドスリープから目が覚めるところから始まる。そのため、リプリーには実は娘がいて、その娘は既に亡くなっていたとか、ちょっと悲しい出来事も。さらに、リプリーは高価な貨物船を爆破した責任を追及されるが、誰もエイリアンの存在を信じない。なぜなら、かつて、ノストロモ号のクルーが襲われたあの星が、今やLV-426と呼ばれて開拓されており、入植者がいっぱいいて、全然平気に暮らしてるぜ、という状況だったのだ。それを知ったリプリーは「な、なんだってーーー!? あの星は危険よ!」と訴えるも誰も聞き入れず。しかし、その入植者からの連絡が途絶える事態となり、リプリーはエイリアンと遭遇した経験者として、宇宙海兵隊の屈強な男たち&女たちとともに、再びあの星へ向かうのだった、てなお話。
 実は、その背後には、リプリーの話を聞いたウェイランドカンパニーの男が、入植者たちに、ホントにそんな宇宙船とか遺跡のようなものがあるのか調査してみろ、という指令を出していて、まんまと「エイリアンの巣」で活動休止していたエイリアンたちを目覚めさせてしまったという事実があった。なので、前作は1体のエイリアンにやられたわけだが、本作では「巣」から目覚めた大量の群れで襲ってくるし、おまけに、卵を産むクイーンまで登場する。ラストはクイーンとリプリーのタイマン勝負で決着。最終的には、リプリーと、入植者の女の子(ニュート)と宇宙海兵隊のヒックス伍長の3人+同乗のアンドロイド・ビショップの上半身だけが助かり、地球目指して帰還するところで終わる。わたしの評価は、これまたもちろん最高。何度観ても面白い! これもわたしはたぶん20回以上見ていると思う。公開時のキャッチコピー「今度は戦争だ!」がぴったりな超傑作。

 ◆『ALIEN3』:1992年公開。わたしは大学院生に成長。最初にわたしの評価を言うと、実はこの『3』はやけに世間的評価は低いのだが、わたしはかなり好き。非常に映像的に印象的なシーンが多く、物語的にも非常に良いとわたしは思っている。この作品を当時29歳で撮ったDavid Fincher監督(公開時は30歳になってた)の才能に激しく嫉妬しつつも、素晴らしい出来に大いに気に入り、以来、Fincher監督作品はすべて観ている。その後、次々と大ヒットを飛ばし、名監督の仲間入りしていることはもうご存知の通り。で、お話は、正確な年代表記があったか良く分からず、前作からどのくらい時間が経っているか分からん。あっ!? 今回の『COVENANT』のパンフレットに年表が載ってるな。それによると、この『3』の物語は2270年のお話だそうで、『2』から約100年後の話だったんだ。これって……わたしが忘れているだけかもしれないけど、初めて知ったような気もする。
 で、お話は、前作ラストで地球帰還の途上にあったはずの宇宙海兵隊の船スラコ号船内で、リプリーたちがコールドスリープ中に謎の火災が起きて、リプリーたちが眠っているカプセルは自動的に脱出艇に移動させられ、船外に射出、その脱出艇がフィオリーナ161という監獄惑星に不時着するところから物語は始まる。しかし、非常に賛否両論なことに、その地表への不時着時に、なんと、前作で助かったニュートやヒックス伍長は死亡したという設定で始まるんだな。そしてリプリーだけが生き残って、その星にある刑務所に保護される。で、結論から言うと、どうもスラコ号にエイリアンが乗っていたらしく、そのために火災が起き、さらには、リプリーの体内に、すでにエイリアンの幼生が産み付けられていたことが判明する。おまけに、脱出艇にもフェイスハガーが1匹紛れ込んでいて、フィオリーナで犬に寄生し、4足歩行のエイリアンが誕生、人々を殺しまくる展開となる。ラストは、リプリーが溶鉱炉へ身投げDIVEし、体内にいたエイリアン(しかもクイーン)とともに死亡、で幕を閉じる。わたしはすごい好きなんだけどなあ……なんでそんなに評価が低いんだ……。とにかく映像が美しく、わたしは最高に面白いと今でも思っている名作。なのだが、どうも世間的評価は低い。とても残念。

 ◆『ALIEN:Resurrection 』:1998年公開。わたしはサラリーマンに成長。結論から言うと、ズバリ面白くない、とわたしは思っている。これは観なくていいよ、といつもわたしは周りに言っている作品。なんと前作で死んだリプリーがクローンで復活。おまけに何と、エイリアンが体内にいた時点でのリプリーのクローンなので、性格も全然変わっちゃったし、人間とエイリアンのハイブリッド的クローンとなって大復活する。その時点で、うわあ、面白くなさそう、とわたしは感じていたが、実際イマイチすぎたので、もう説明はしません。この作品で特徴的なのは、初めてエイリアンが水中で泳ぐシーンがあったのと、地球が初めて出てきたことぐらいかな。ラストもなかなかひどかったすね。今のところ、わたしはこの作品を面白かったという人に出会ったことはありません。ちなみに監督はフランス人のJean=Pierre Jeunet氏というお方で、この人は長編デビュー作『Dericatessen』という変な作品で注目された監督なのだが、その『Dericatessen』もわたしの趣味には全く合わず、面白いとは思っていない。この『4』はたぶん3回ぐらいしか観てないと思う。とにかくイマイチ。

 ◆『PROMETHEUS』:2012年公開。監督はSir Ridley Scott氏が再登板。超・超・問題作。予告編は、シリーズのファンなら絶対にドキドキわくわくする最高の出来であったが、いかんせん物語が微妙すぎた。なんと時は2089年、つまりリプリーとノストロモ号の物語の33年前にさかのぼる。ウェイランドというおじいちゃんの長年の夢である「人類の起源の謎解明」のために宇宙を旅するプロメテウス号の遭遇した悲劇。昨日も書いた通り、とにかく謎が多くて、正直良く分からないのが困る。
 物語は、太古の地球?と思われる惑星の描写から始まるのだが、そこで、全身まっしろ&無毛の筋肉ムキムキマンが、謎の「黒い液体」を摂取、するとムキムキマンの体はぐずぐずと崩壊し川に転落、かくして太古の地球に「命の素」となるDNAが拡散する……ような謎の描写から物語は始まる。そして2080年代? に時は移り、科学者チームは地球の各地に存在する謎の星図を見つけ、これはムキムキマン、通称「エンジニア」からのメッセージではないか? というわけで、プロメテウス号で宇宙に旅立つのだが……というお話。そしてその星図に従ってたどり着いた惑星LV-223には、あの第1作目で登場した宇宙船や通称スペースジョッキーの遺体もあって、ファンは大興奮なわけだが、そこでアンドロイドのデイビットによる、クルーを被験者とした「黒い液体」実験で次々にクルーは死亡、あまつさえ、ラストはエイリアンのオリジン的な謎生物も誕生し、主人公のエリザベス・ショウ博士とデイビットの頭だけが助かり、ショウ博士(とディビットの頭)はエンジニアの宇宙船で、エンジニアの母星へ旅立つところで幕切れとなる。昨日も書いた通り、本作に関してはWikiに詳しいストーリーが書いてあるけれど、わたしは全然その解釈に納得がいってません。Wikiの内容はホントなのかなあ?

 はー長かった。以上でシリーズのこれまでの歴史の振り返りは終了です。
 とまあ、こんな歴史があるわけで、わたしとしては今回の『COVENATN』で、前作から積み残しの謎がそれなりに説かれるのだろう、と思っていた。その結果は昨日書いた通りだが、何とも微妙というか……なんか残念である。
 ところで、昨日の記事には書かなかった、おまけ情報を記録として残しておこう。
 ■そもそも、タイトルの「COVENANT」ってどういう意味だ?
 この言葉は、たぶん全国の財務部の人、あるいは経営企画の人なら絶対に聞いたことのあるビジネス用語、いわゆる「コベナンツ」と同じ英語だ。ビジネス用語でいうところの「コベナンツ」とは、日本語にすると「財務制限条項」のことで、企業が社債を発行したり借り入れをしたりするときに、こういう事態になったら(例えば債務超過になるとか)一括で金を返してもらいますぜ、と契約書に記載される条件であり、英語本来の意味は「契約」とか「誓約」という意味である。
 わたしは『ALIEN』シリーズの新作が『COVENANT』というタイトルであることを知ったとき、それは一体どういう意味を持つのだろう? といろいろ想像していたのだが、まあ結果的には宇宙船の名前であり、それほど深い意味はなかったように思われる。もちろん、ウェイランド氏とデイヴィットの間に取り交わされた誓約であるとか、いろいろな解釈は可能だと思うけれど、ま、そんなに深読みしてもほぼ意味はなかったかな。なんか、なーんだ、であったように思う。
 ■時間軸で観ると?
 時間軸をシリーズで整理してみると、今回の『COVENANT』は、前作の15年後、そして第1作の20年前、ということになる。てことは、本作のエンディングで、大量の人体及びヒトの胚芽を手に入れたディビットが、エイリアン大量製造を始めるということになるのかな。何しろエイリアンは人体がないとダメなので、まんまと原料を入手したわけだ。なんか、そのためにあの後味の悪いエンディングとなったかと思うと、実に腹立たしいというか……。ところで、第1作及び『2』の星であるLV-426は、結局今回のエンジニアの母星ではなく、アレなのかな、本来CONENANT号が向かうはずだった惑星、ということなんだろうか? そこへ向かってデイヴィットは旅立ったのでしょうか? ここが良く分からないす。少なくとも、1作目に出てきた宇宙船とスペースジョッキーは、『PROMETHEUS』でいうLV-223にあるわけで、それが後の『2』でいうLV-426と同一なのか、それも良く分からん。
 ■で、エイリアンって、どんな生き物なの?
 実はわたしはいまだに良く分かっていない。エイリアンは人間を襲うけど、別に襲ってむしゃむしゃ食べる、つまり捕食するために人間を襲うわけでは全くなさそう。一応、『2』での描写を観ると、エイリアンは人体(『3』で描かれた通りヒトである必要はなく、犬でもOKなので、どうも哺乳類なら何でもいいのかも)をある意味保育器として利用する必要があるため、人を襲って「生かしたまま」巣に持ち帰って、寄生する繭に利用する習性をもっているらしい。
 でも、どう見ても他の作品では余裕で人を殺しているので、『2』での描写も若干シリーズで一貫していない。何なんだろう? エイリアンって、何を食ってどういう代謝組織をもって生命活動を行っているんだろう? 宇宙でも平気なので、酸素も必要なのかどうかも分からんし……とにかく謎である。わたしとしては、今回の『COVENANT』は、そういう生態についてきちんと説明される作品になってほしかった。

 というわけで、結論。
 わたしとしては、『ALIEN』シリーズは「3」までは最高、その後はイマイチ、と言わざるを得ない。そして声を大にして言いたいのは、何で「3」の評価が世間的に低いのか良く分からん。面白いんだけどなあ……そして、結局エイリアンって何を食って生きてるんすか? その点もわからんす。まあ、それでも、エイリアンのデザインは最高にCoolだし、おそらくは未来永劫、映画史に残る傑作のひとつに数えられるだろう、と思います。なので、シリーズを観ていない人は今すぐ観ましょう! 以上。

↓ 今回の『COVENANT』に出てくる奴は、白いっす。わたし的には、産まれたてのチビ状態の凶暴さが一番恐ろしかった。しかも今回は背中からバリバリバリッと出てくるし。実際コワイ!

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