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 まったく根拠はないのだが、恐らく、40代以上の男で「果たしてオレの髪はいつまで元気でいてくれるのだろうか……」という思いにふけったことのない方は、ごく少数派であろうと思う。まあたいていの男が、40も後半となると自らの親父やじいさんを思い浮かべ、オレもヤベえかもな……という悲しみと不安と恐怖に打ち震えるモノだと思うが、わたしの場合、どうもここ2年ぐらいで、本当に、もうこれは自らを偽って気が付かないフリはもはやできない、というか、むしろ自らネタにして周りに「もうオレ、マジで髪が薄くなりつつあるんだけど、人生終了っつうか、心の底から絶望だよ……」というトークをかます必要が生じてきたのである。もはや笑うしかないこの事態に、わたしの心はズタズタに傷ついているのであった……。
 そして4日前、ここ10年ぐらいわたしの髪を切ってくれているイケメンのヘアスタイリストさんに、もうオレダメっすわ……つうか、どうしたもんすかねえ……と悩みを打ち明けてみたところ、まあ、営業トークとして、いやいや、まだ全然いけるっすよ!と言ってもらったものの、今後の「オレの髪をどうしたらいいか問題」に関する基本方針を打合せることにした。その結果、
 1)いきなりだとアレなので、だんだん短くしていく
 2)短い髪がお馴染みになった6~9か月後ぐらいに、第1形態としてまず、Tom Hardy氏 またはDaniel Craig氏を目指す
 3)そして薄くなる進行に合わせて、第2形態としてKEN WATANABE氏的なスタイルを着地点とする
 4)いよいよKENさんヘアーもキツくなったら、第3形態はもうJason Statham氏を目指して無精ひげも同時装着するしかなかろう
 5)そしてそれも叶わなくなった時の最終形態は、もはやBruce Willis氏しかねえ!
 とまあ、こういう結論に至った。わたしもイケメンスタイリストさんも映画が大好きなので、以上の方針に決定した結果、今、わたしは今までよりチョイ短めの髪になっております。まあ問題は、わたしの髪の薄くなる進行度と、髪型の変化がシンクロするかだが、わたしの場合、どうも額が広くなるよりもてっぺん、つむじ付近の薄さがヤバイ状態であり、残念ながらザビエル化する可能性の方が高そうで、ホント、日々絶望に打ちひしがれている……。ああ、理科1の先生を「ザビたん」とか言って笑ってた中学生当時のオレよ、お前は自分を笑ってたんだぞ……。
 はあ……ホント長生きしていいことあるのかなあ……何もないような気がするなあ……。
 ―――というのは、まったく関係ない前振りである。
 今日、わたしはTom Hardy氏主演の『VENOM』を観てきたのだが、普通に面白かったのは良かったとして、やっぱりTom Hardy氏はかっこいいなあ、と思ったのが一つ、そして、ある意味予想通り、まったくもって『SPIDER-MAN』とは関係ない物語になっていて、ちょっとその点だけ残念だったかも、という感想を持ち得た。
 えーと、髪の話は、単にTom Hardy氏繋がりなだけっす。サーセン! そして以下はネタバレ全開になる可能性が高いので、また観ていない方はここらで退場してください。

 というわけで、『VENOM』である。このキャラクターは、別にMARVELコミックに詳しくなくとも、Sam Raimi監督&Tobey Maguire氏版の『SPIDER-MAN3』にも登場したので、映画好きならもうお馴染みだろう。あの、宇宙から飛来した謎の液体生命体で、SPIDER-MANに寄生して「BLACK SPIDY」になるアイツ、別名「シンビオート」である。まあ、原作的にはいろいろあるのだが、その辺は割愛します。いろいろありすぎるので。
 そしてこれももはやお馴染みな通り、今、破竹の勢いを誇るMARVELコミックも、1990年代にはホントにガタガタで経営破たんし、2009年にDISNEY傘下となることで企業再生を果たしたわけで、その20世紀末から21世紀初頭の黒歴史時代は、当然「売れるモノは売れ!」ということをせざるを得なかった。その結果として、有力IP(の映画化権などの二次利用権)はバンバン売られており、『SPIDER-MAN』はSONYに、『X-MEN』や『FANTASTIC4』などはFOXに売られてしまったわけである。
 ズバリ言うと、現在大人気でわたしも大好きなMARVEL CINEMATIC UNIVERS(MCU)は、売れ残って人気のなかったIRONMANからスタートするしかなかったのだと思う。まあ、正確に言えば、MCUが始まったのはDISNEYに買収される前で、MCUというプロジェクトの成功でMARVELは企業価値を高めることに成功し、DISNEYに、買ってもいいな、と思わせたわけで、MCUというプロジェクトがMARVELを救ったと言えるのではなかろうか。
 というわけで、MCUには『SPIDER-MAN』や『X-MEN』のキャラクターを登場させることはできないわけだったのだが、去年、世紀の大英断といわれるSONYの決断によって、SPIDER-MANがとうとうMCUに登場することとなった。その活躍ぶりは『INFINITY WAR』でもいかんなく発揮されていて、もはやSPIDY抜きのMCUは考えられないほどなのだが……果たして本作『VENOM』に、MCUへのつながりは描かれるのだろうか、という点がわたし的には実は一番楽しみであった。誰だって、SPIDY抜きのVENOMの物語って、面白くなるのかなあ? と普通に思うよね。
 しかし、冒頭、物語の舞台となるのがSan Fanciscoであることが明示された時点で、わたしはもう、MCU的つながり=SPIDYの登場は諦めた。なにしろSPIDER-MANはNYCに住んでいる高校生なのだから、こりゃもう、登場する見込みはなかろうと冒頭で分かった。ただし、わが友Mくんは、きっとラストのおまけ画像で、エンパイアステートビルのてっぺんにチラっと出て来るんじゃないすか? とか言ってたため、確かにあり得るかも……と最後のおまけ映像も期待したのだが、おまけ映像でもMCUつながりはナシ、であった。ただしその代わりに、おまけ映像においては、VENOMとセットで語られることも多い(?)有名キャラ、CARNAGEのまさかの登場で、これはこれで相当興奮したっすね。しかもCARNAGE(に寄生されるキャサディ)を演じたのは、なんとWoody Harrelson氏ですよ! これはシリーズ化する気満々なんでしょうな、きっと。なお、おまけ映像は一番最後にもありますが、これは劇場でお楽しみください。
 ああ、いかん、全く余談ばっかりになってしまった。
 だって……ええ、実のところ、本編の物語についてはあまり語ることがないんすよね……物語的には、ジャーナリストの主人公エディが、シンビオートに寄生されてVENOMとなり、シンビオートを地球に持ち込もうとした悪い人をぶっ飛ばすだけのお話で、正直、観ていて、なんでエディとVENOMがあんなに仲良く手を組むのかさっぱりわからないし、VENOMが地球を気に入っちゃった理由もよくわからない。一応物語では、エディもVENOMも「人生の負け犬」同士であり、そこが気に入った、みたいな説明はあったけど……ま、なんだそりゃ、ですわな。なので、別に感動するとか、そう来たか!的な気持ちよさは全くなかったと思う。原作ファンとしては「We are VENOM!」のセリフだけで大興奮できたかもしれないすね。
 とはいえ、それでも、普通に面白い映画であるのは間違いないと思う。それは、結局のところVENOMがイイ奴で、ほぼ正義の味方として大活躍し、悪者をぶっ飛ばすという爽快感がきちんとあって、スッキリ感という意味でのカタルシスはきちんと観客に提供されるからだと思う。そういう点では、本作はきちんと起承転結がつくられていて、クオリティは保証されていると思う。映像的な見ごたえもあるし、まあ、何にも知識なく、いきなりこの映画を観ても十分に楽しめると思います。そういえば、この派手な映像と妙な正義感は、映画としての『DEADPOOL』にとても近いようにも感じたっすな。
 というわけで、4人だけ、メインキャラと演じたキャストを紹介してさっさと終わりにしよう。
 ◆エディ・ブロック:ジャーナリストというかTV局お抱えYouTuberのような男。ただし、自分の彼女のPCを勝手にいじって得た情報で突撃取材を敢行するなど、頭は相当悪く、はっきり言って全くコイツには共感できなかった。当然そんな男なので、仕事を失い、彼女にもあっさり振られ「負け犬」に。コイツ、VENOMに寄生されなかったら人生終了だったよ、きっと。そんな、ある意味だめんずなエディを演じたのがTom Hardy氏41歳。意外と若いな。元部下のA嬢が大ファンで、唇がセクシーなのがお気に入りらしいけど、まあ、確かにカッコいいのは間違いないす。この人はいつも、なんだかモゴモゴしゃべるイメージがあるけど、本作ではやけに滑舌良かったすね。わたしも髪型をTom氏に寄せていく予定だけど、まあ、ブサメンのわたしが似合うかどうかはまだ分からんす、こりゃアカン、と思ったら早めにKENさんヘアーに移行しようと存じます。
 ◆アン:エディの元彼女。エディの暴挙によって一緒に職を失うことになり、エディにブチギレて三下り半を突きつける。そしてさっさと外科医の彼氏と同棲を始める切り替えの早いお方。ま、女性はそういうもんですよ。これはエディが全面的に悪いのでどうにもならんすな。むしろエディは未練たらたらで彼女の家の前でうろうろするという、軽いストーカーと化し、彼女にはごくあっさり、復縁はあり得ないとつめたーーく言われちゃう下りは、もう笑うしかなかったす。そしてそんな彼女、アンを演じたのは、なんとMichelle Williamsさんであった。わたしはMichelleさんが本作に出ていることを全然予習してなかったのでびっくりした。現在38歳か……このお方は、なんか妙に童顔に見えますね。本作ではなぜかタータンチェック(?)のミニスカ着用で、なんちゃって女子高生風な衣装は監督の趣味なのか、原作通りなのか、わたしにはわからんす。大変よくお似合いだったので、わたしとしてはアリ、です。
 ◆カールトン・ドレイク:ライフ財団のTOP。天才。がんの治療薬を16歳(だっけ?)で発明し、巨万の富を得る。そしてその金で現在宇宙開発にご執心。というのも、彼の考えでは、もう地球の資源は枯渇しており、人類は宇宙進出しないとダメ、と思い込んでいて、宇宙移民の際に、宇宙生物と融合するのが解決法だ、とか考えているため、自らシンビオートと同化、RIOTとしてVENOMと戦うことに。もうちょっとその天才頭脳を別の方向に向けてればよかったのにね。ちなみにRIOTは、VENOMの上官でシンビオートの中でも強くて偉いらしい。わたしは知らんキャラでした(わたしは最初、CARNAGEキター!とか思ったけど盛大な勘違いでした)。で、演じたのは、『ROGUE ONE』のボーディーでお馴染みRiz Ahmed君35歳ですよ! あの、元帝国軍のパイロットでお父さんのメッセージをソウ・ゲレラに運んできた彼ですな。あの時は汚いカッコで無精ひげだったけど、今回はきれいなスーツ&すっきりさっぱりな顔でした。結構イケメンじゃないすか。
 ◆スカース博士:ライフ財団で働く医師(?)。医学発展のために働いていたと思ってたのに、裏では人体実験をしていたことにショックを受けて、シンビオートの情報をエディに漏らす人。そして気の毒な最期に……。そしてこの博士を演じたのはJenny Slateさんという女性で、この方は去年観てやけに感動した『gifted』の、担任の先生を演じた方ですな。どっかで見た顔だと思ったけど、パンフを読むまで思い出せなかった……。本作ではイケてないダサめがねでしたが、本来はかなりの美人です。

 とまあ、こんなところかな。なんかまるで関係ない話ばかりでサーセンした!

 というわけで、さっさと結論。
 MARVELコミックの人気者、SPIDER-MANのキャラクターでお馴染みの『VENOM』単独の映画がソニーによって製作され、公開されたのでさっそく観てきた。VENOMを描くのにSPIDYが出なくて大丈夫なんだろうか、と思って観に行ったのだが、まあ、普通に面白かったと言っていいだろう。主人公エディには全く共感できなかったけれど、派手なアクション、ちょっと親しみ?を感じさせる面白キャラ、という点では、なんとなく映画的には『DEADPOOL』に似ているような気がしました。そしてTom Hardy氏はやっぱりカッコイイすね。それなりに全世界的にはヒット中なので、続編が作られたらまた観に行くと思います。その時は、SPIDYが出てきてほしいのだが……どうでしょう、難しいかな……まあ、わたしとしては、さっさとX-MANがAvengersに参加してくれた方がうれしいす。全然まとまらないけど、無理やりですが、以上。

↓ MCUじゃないけど、やっぱりSam Raimi監督版の爽快感はイイすねえ!

 昨日は昼から夜までずっと予定が入っていて、年末だってのにやれやれだぜ、と思っていたところ、夕方と夜の予定が急に年明けに延期になり、それじゃさっさと帰って家で何か映画でも見るか……と思って会社を出た5秒後に、そうだ、オレは今、マリオで言うところの無敵スター状態なんだから、映画観て帰ろう、という気になった。そうです。わたしは今、TOHOシネマズの1か月無料パスポートを所持しているので、何でもタダで観られるのでした。
 というわけで、会社から最寄り駅までの60秒間の間に、そうだよ、アレを観ようと心に決め、家への帰りのJRではなく、地下鉄に乗って有楽町へ行き、目指したのは日比谷のシャンテである。わたしが観たいなあ、と思いつつも見逃していて、身近なシネコンではもう全然上映していない映画がまだシャンテで上映中なのであった。
 わたしが昨日観た映画は、タイトルを『gifted』と言い、邦題もそのまま「ギフテッド」である。その意味は、生まれながらにさながら神様から贈られたかのような才能を持つ、天才児のことだ。ズバリ、結論から言うと、はっきり言ってよくある話だし、脚本的に突っ込みたくなる点も結構ある。けれど、とにかく、やっぱり子役には勝てないすな。もう泣けてたまらん仕上がりとなっており、その「スーパー天才児」を演じたちびっ子の涙に、おっさんとしてはもう、主人公と完全に同化して「ごめんよ、オレが悪かった……」とクスンクスンとせざるを得なかったのである。これは泣けますわ。隣に座ってた結構美人のお姉さんも盛大に涙を流されていたのが印象的であった。
 というわけで、以下、結末まで書いてしまうと思うので、気になる方は絶対読まないでください。何も知らないで観た方が、感動すると思いますよ。

 さて。わたしがこの映画の予告編を見たのはずいぶん前で、US版の字幕なしのものだったが、わたし的に、これは観ないとイカン、と思ったポイントは以下の2つである。
 その1)主役がキャップでお馴染みのChris Evans氏じゃんか!
 その2)おっと、監督はMarc Webb氏じゃん!
 つまり、監督主演がわたしには大変おなじみの男たちであったから、である。キャップことChris Evans氏は、もうすっかりキャップのイメージが強くなりすぎている今、他の役を演じるのはわたし的には結構久し振りで、キャップじゃないChris氏を観るのは楽しみだし、監督のWebb氏も、『THE AMAZING SPIRED-MAN』シリーズを失敗させた男として散々評判を落としてしまったけれど(実際わたしもアレはナシ、だと思っている)、彼の出世作である『(500)Days of Summer』は大変な傑作なのは間違いなく、わたしも大好きな映画であるので、やっぱりこの人はこういう、笑いの中にもちょっと泣かせるような、ある意味地味なハートウォーミング系ヒューマンドラマの方が向いてるんじゃね? と思っていたので、今回の作品はまさしくそういう匂いが漂っていたため、大変期待していたのである。
 そして実際に観てみたわけだが、わたしの期待に応えるなかなかの佳作であり、わたしとしては満足だ。ただ、冒頭に記したように、はっきり言ってよくある話というか、なんか前にもこういう話があったような、という気のする物語であり、また、ツッコミどころもなくはない。まずは簡単に物語をまとめてみよう。
 主人公フランクは、フロリダの海沿いの(?)街で、船の修理をしながらしがない日銭を稼ぐ、若干ぱっとしない男だ。彼は、亡くなった姉の娘(つまり姪っ子)とともに暮らしているのだが、まずその姉は、数学で天才的な才能を持ち、ミレニアム問題の一つでもある「ナビエ-ストークス方程式」を解き明かすのではないかと期待されていたほどの才女だったのに、ある日フランクの元に娘を連れてやって来て、自らは命を絶ってしまったのである。というわけでその残された娘とともに暮らしているわけだが、その娘、メアリーも、弱冠7歳にして早くも天才としての才能を顕しており、小学校では「いまさら1+1=2って、マジ勘弁してよ……」的な若干の問題児であった。そんな暮らしの中でも、メアリーはフランクが大好きで、フランクもメアリーを心から愛し、そもそも賢いメアリーは、周りの小学生どもにうんざりしながらも、空気を読みながら、片目の猫フレッドとともに2人+1匹は幸せな毎日を送っていた。そんな時、フランクと姉の母であり、メアリーのおばあちゃんであるイヴリンという女性がやって来る。彼女もまた数学者で、大変頭のいい女性なわけで、イヴリンおばあちゃんはメアリーにいわゆる「ギフテッド教育」を受けさせるべきだと主張。あくまで普通の女の子として日々を送らせるべきだとするフランクと真っ向から対立し、やがて親権を巡って法廷闘争にまでもつれてしまうのだが、そこには自殺した姉の想いがあって―――てな展開である。
 どうですか。結構ありがちな話でしょ。しかしですね、これが泣けるんすよ。何故泣けるか。それは、もうメアリーを演じたちびっ子が、超かわいいからに他ならないのです。以下、各キャラを演じた役者陣をまとめておきます。
 ◆フランク:演じたのは前述の通り、キャップことChris Evans氏。大変いい演技ぶりでとても良かったと思う。フランクという男は、過去、自らも哲学の准教授としてボストン(だったかな?違うか?)で大学の教壇に立っていた男であるが、姉の自殺によってフロリダに移住した、という設定になっている。そして、母による姉への態度を長年嫌ってきたらしく、母とは全く話が合わない。まあ、完全に理系と文系、ですな。ただ、わたしが本作で一番突っ込みたいのは、なんでまたフランクは船の修理なんかで経済的に不安定な暮らしをしてたんだ? という点である。いや、姉の自殺に、おれのせいだという罪悪感を抱いているのはアリだと思うし、姉の自殺によってフロリダに引っ越した、というのも全く理解できる。けれど、法廷闘争になって、判決の一番のポイントがフランクの経済状態がよろしくない、という点になってしまったわけで、わたしは、これはきっと、フランクは一念発起してまたきちんとした職に就くのだろう、と思っていた。だって、フランクに養育能力ナシと判定されそうになったのは、ズバリ金の問題だけだったわけだし。でも、そういう展開にならず、結果としてメアリーを手放すことになってしまったわけで、わたしは観ながら、お前、ちゃんと働きなさいよ!メアリーを泣かせやがって!メアリーとの約束を破りやがってこの野郎! と若干イラっとした。でもまあ、最終的には大変美しくお話は着地するので、とりあえずはお咎めナシ、にしてあげたいと思う。
 ◆メアリー:演じたのはMckenna Graceちゃん11歳。前歯が全部なくて絶賛生え代わり中。天才児らしく、眉を寄せて考え込んでいる様子も可愛いし、勿論はじける笑顔もイイ。そしてなんと言っても、「ずっと一緒だからな」と言っていたフランクに約束を破られて、里親に引き渡される時の超大号泣には、もう人間なら誰しも彼女を抱きしめて慰めたくなるような、グッとくる演技を見せてくれました。ホントに劇場中が涙してたようにさえ思いますね。素晴らしいす。途中に出てくる、病院で子供が生まれることろを見せられて、お前もあんな風に、みんなの祝福に囲まれて生まれてきたんだよ、と教えられて、スーパーハイテンションで満面の笑みになるところや、ラスト、普通の女の子のように、ガールスカウトの服を着て、子どもらしい笑顔を見せてくれるのも非常に印象的でした。若干、わたしの大好きなAnna Kendrickちゃんに似ているような気がしますな。どうかすくすくと育って、美人になるのだぞ……。とりあえず彼女の名前は忘れないようにしたいと思います。
 ◆イヴリン:フランクの母でありメアリーのおばあちゃん。演じたのはLindsay Duncanさん67歳。この方は舞台人なんですね。そして映画だと、『Birdman』に出てきた辛口批評家のおばちゃんを演じたのがこの方らしい。なるほど。イヴリンおばあちゃんは、良かれと思って娘の才能を伸ばすためにギフテッド教育を与え、そして孫のメアリーにもそうしたい、と思っているわけで、実際悪意は全くないし、娘の自殺にもとても心を痛めている。だから冷たい人、という評価は本人には心外だろうと思う。でも、もうチョイ、耳を傾けるべきだったんでしょうな。そして、猫アレルギーで、メアリーの大切な猫、フレッドを保健所に引き取らせる暴挙を働いたのはまったくもって許しがたい! が、何度も書くけれど、ラストは大変美しい着地なので、おばあちゃんもまあ、許します。わたし的には猫のフレッドが助かってホッとしました。
 ◆ロバータ:フランクたちのお隣さんで、なにかとお世話になってるおばちゃん。演じたのはOctavia Spencerさん47歳。余り出番はないけれど、フランクとメアリーを見守る近所のおばちゃんで、超イイ人。メアリーも懐いているし、フランクも信頼している模様。もう少し、物語に関与しても良かったような……。
 ◆ボニー:メアリーが入学した「普通の」小学校の担任の先生。若干セクシー。そしてフランクとイイ仲に。一夜を共にしてしまった翌朝、メアリーに目撃されて、「やっちゃった……」とショックを受けるも、この時のメアリーの「Good Morning, Ms Stevenson!(ニヤニヤ)」には劇場内は大爆笑でした。本作をまだ観てない人には全く通じないと思いますが、観た人なら誰しも笑うところだと思います。このボニー・スティーヴンソン先生を演じたのはJenny Slateさんというお方で、わたしは観たことない女優さんだな、と思っていたのだが、どうやら声優もやられているお方だそうで、なんと、『Zootopia』の羊のベルウェザー副市長を演じられた方だそうです。へえ~。

 というわけで、もう書くことがなくなったので結論。
 昨日の夜、突発的に観に行った映画『gifted』は、ありがちなお話と言えばそうだし、若干の脚本的なツッコミどころもなくはない。だがしかし、そんなのはもうどうでもいいんです。なにしろ、天才児メアリーがとにかくかわいい! そしてそんな天才児を不器用に育てようとするキャップの姿も、なかなかいいじゃないですか。ちゃっかりセクシー先生とイイ関係になるのは若干うらやまけしからんけれど、総評としてはこの映画、わたしは大変気に入りました。アリです。Marc Webb監督は、もう巨大予算のかかった大作よりも、こういった日常的な人々を描く、等身大の作品を作っていってほしいすね。やっぱり、Webb監督はなかなか腕の立つ男だと思います。以上。

↓ 大変面白く、わたしは大好きです。ラストのオチもイイ!
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2012-09-05

 

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