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 いよいよ20th Century FOXがDISNEYに買収されることが本決まりとなり、かくして今後はFOXが映画化する権利を保有していたMARVEL COMIC作品も、DISNEYが展開するMCU、マーベル・シネマティック・ユニバースに参加する障壁がなくなったわけで、わたしとしては大歓喜となったわけだが、残念ながらFOX買収以前から企画開発が進行していたFOX版『X-MEN』は数作品残っていて、どうやら1本は企画がポシャった?ようだが(※『THE NEW MUTANTS』のことだけど、ホントに来年公開されるんだろうか??)、残念ながらもう1本は企画が生き残り、FOX JAPANの宣伝惹句によると「(FOXによる)最後のX-MEN」と銘打たれた映画が公開されることとなった。 
 そのタイトルは、『X-MEN DARK PHOENIX』。ま、そのタイトルを聞けば、X-MENファンならもう、すぐにピンとくる物語であるし、実のところこの物語は2006年に公開されたX-MEN:The Last Stand』(邦題=ファイナル・デシジョン)でも扱われた原作モチーフで、X-MENの中でも相当強いキャラの一人であるJean Greyが、ダークサイドに堕ちる話である。物語としてはもう、それ以上の説明は不要だろう。
 だが問題は、わたしがこのBlogで何度も批判しているように、もうFOX版X-MENは完全に破たんしているというか、おかしなことになってしまっていて、超問題作X-MEN:Days of Future Past』(邦題=X-MEN:フューチャー&パスト)で過去が書き換えられてしまい、おまけに前作X-MEN:APOCALYPSE』で決定的に、もう惰性で作っているとしか思えないような、浅~~い映画となり果ててしまったのである。なので、わたしは何度も、FOXはもうX-MEN映画を作ることを放棄して、DISNEYに権利を返してくれないかなあ、と書いてきたのだが……一方ではなんと、完全にパラレルワールド的にこれまでの歴史を無視したLOGANという映画で、超見事にWolvarineの最期を描き、完璧なる「X-MEN最終作」というべきウルトラ大傑作を世に送り出したのである。
 いやあ、アレはホントびっくりしたなあ……本当に『LOGAN』は素晴らしい映画だった(※『DEADPOOL』はわたしとしてはどうでもいいというか、まあ、面白かったけどちょっと別腹ってことで今回は触れません)。『LOGAN』がわたしにとって「FOX最後のX-MEN」であることはもう揺るがないし、そもそも「X-MEN」の物語は今後確実にDISNEYによって描かれることになるので、全くもって今回の『DARK PHOENIX』が「最後」では決してない。ちゃんと「FOX最後の」って言ってほしいもんだ。FOXのそういう点がいちいちわたしをイラつかせる理由でもある。
 そんなことはさておき。
 というわけで、FOX版「最後のX-MEN」と銘打たれた本作を、わたしは正直全く期待していなかった。なにしろわたしにとってはもう、『LOGAN』こそがFOX版「最後のX-MEN」なので、はっきり言って、今さらだし、内容的にも、今さら、であるのだから。そして実際に観てきた今思うことは、ホント今さらだったな、で終了である。じゃあなんで観に行ったかって? そりゃあアレですよ、惰性ってやつです。

 なんつうか……FOX作品の予告はいつもどうしようもないけれど、今回は非常にイイ感じだと思った……のだが、残念ながら本編は、いつものFOXクオリティで、はっきり言って相当問題アリだと思った。ただし、一方的にダメと切り捨てるのももったいないぐらい、超素晴らしく、良かった点もあるので、その点にもちゃんと触れようと思う。
 【ダメポイント:決定的にキャラ付けがマズイ】
 まずもって、この映画を観た人の中で、ある意味主人公のJeanや、Professor Xに共感できる人がいただろうか? そう、全く、1mmも共感できないキャラとして描かれちゃっているのは、もう根本的にマズい点だったと思う。
 まず、Jeanに関しては、幼少期からその能力の暴走が起きていて、ついうっかり、母をぶっ殺してしまい、それがトラウマとなっているのは、まあ分からんでもない。だけど、その忌まわしき記憶を封じたProfessor Xの処置を、責められるだろうか?? 「わたしをだましていたのね!!」と激怒して、怒り狂い、あまつさえMystiqueことレイブンをぶっ殺してしまうとは!! おまけに恩のあるレイブンをぶっ殺しても反省なしでバックレてどっか行っちゃうって、もう絶対ナシだよ、脚本的に。仮にこの点を100万歩譲ってアリだとしても、その後、彼女が嘆くのは、私はなんてことを……やっちまった……という後悔ではない。ただひたすら、自らの不幸についてのみ、ああなんて私はかわいそうなのかしら、という自己憐憫のみだ。なんなんだこのガキは!? とわたしはもう席を立ちたくなったぐらいである。
 というわけで、本作は強大な力を持つ子供を、大人たちがオロオロしながらなだめるお話であると言わざるを得ない。この映画には、「ガタガタ言ってんじゃねえぞこのクソガキが!」と、ぶん殴ってくれる大人がいないのだ。実はその「叱ってくれる大人」こそが、旧シリーズでのWolvarineの役割で、Wolvarineがジョーカー的に機能して事態を解決してくれていたからこそ、物語として成立していたのだが……残念ながらこの映画には登場しない。この映画では、新キャラの謎の勢力が、Jeanに取り込まれた謎のウルトラパワーを奪取しようとして、Jeanに耳障りのイイことを吹き込んで取り込もうとするのだが、残念ながらこの謎キャラ勢力が完全に滑ってしまったのも脚本的にいただけないポイントだろう。
 以下、キャラと演じた役者をメモしながら、各キャラの行動をチェックしておこう。
 ◆Professor Xことチャールズ・エグゼビア:わたしの眼には、チャールズの行動はなんら問題はなかったように思える。異端であるミュータントと人間の共存のためには、チャールズのような行動が必要だったと思うし。でもまあ、ちょっと調子に乗っちゃったということなのかな……。今回、さまざまなキャラから、「お前が悪い!!」と責めまくられるチャールズだが、じゃあどうしたら良かったんだよ!? とチャールズが思うのも無理ないと思う。演じたのはヤングProfessorでお馴染みのJames McAvoy氏40歳。
ホントお気の毒な役どころでした。
 ◆Mystiqueことレイブン:チャールズが若干調子に乗って、テレビに出てちやほやされたり、そのために仲間を危険にさらしたことを激怒している。しかし、チャールズの描く、人類との共生、ある意味でのミュータントの生存戦略もまた意味があることなので、いったんは怒りを鎮めるが……チャールズがかつてJeanの記憶を封印したことに激怒。そして、Jeanちゃん、かわいそうだったね、よしよし、大丈夫よ……と宥めようとして、あっさりJeanに殺されるというヒドイ目に遭うことに。確かに、脚本的にレイブン殉職はナシではないだろうけど……はっきり言って犬死だったのではと思えてならないすね。演じたのは当然、オスカ―女優Jennifer Lawrenceちゃん28歳。まさかこんな形で退場とは……彼女もまた大変お気の毒でした……。つうか、そもそも、この物語は『Days of Future Past』のエンディングを無視してるよね。そういう点が本当にガッカリというか、腹立たしいす。
 ◆Magnitoことエリック・レーンシャー:歴史が塗り替わったのちのこの世界では、US政府に居留地?的な安住の地を与えられていたようで、そこに、はぐれミュータントたちとともに住んでいたのだが、愛するレイブンの殉職を聞いて大激怒。あのガキはぶっ殺す!と立ち上がる! 本来ならエリックがWolvarine的な「叱ってくれる大人」の役割を演じてほしかったのだが……残念ながら本作ではJeanが強すぎて、ほとんどやられキャラとなり下がり、あまり活躍できずだったのが超残念。演じたのはMichael Fassbemder氏42歳。実にカッコ良く渋かったすねえ! ちなみに、Magnitoの息子であるQuicksilver君は、今回前半でJeanにやられて負傷、ほぼ出番ナシ、であった。
 ◆Beastことハンク・マッコイ:いつもチャールズの行き過ぎた?行動を押さえつつ、いろいろ無茶ぶりをかまされて、大忙しとなるハンクだが、今回はレイブンが大好き(だけどレイブンからはつれなくされる)キャラとして、レイブン殉職に大激怒。チャールズに反旗を翻し、恋のライバルであるエリックとともにJean討伐隊に加わることに。演じたのはNicholas Hoult君29歳。彼もホントお気の毒でした。
 ◆Cyclopsことスコット・サマーズ:兄貴のHavocことアレックスは前作『Apocalypse』で殉職してしまったので、今回は淋しく単独出演。Jeanと愛し合っていて、今回暴走するJeanを必死で止めようとするのだが……残念ながら全く聞く耳を持ってもらえず。それでもJeanを守るために、仲間であるはずのハンクたち討伐隊と戦うことに……演じたのはTye Sheridan君22歳。彼の行動は実に分かりやすく、理解できます。でも、やっぱり
ホントお気の毒でした。
 ◆Jean Grey:残念ながら本作では、どう見ても単なる問題児であり、困ったガキなのだが……恩師の言うことも聞かず、恋人の言うことも聞かず、ただただ暴走に身を任せる困ったちゃんにしか見えなかった。わたしが本作で最も驚いたのは、本作の決着が、Jeanの超上から目線からの、「わかった、許してあげるわ……」で収束するという結末である。あれって、アリなんすか? ま、その結果、お星さまとなったJeanだけど、それで贖罪がなされたと言ってもちょっと認めたくないですな……。演じたのはSophie Turnerちゃん23歳。わたしの趣味ではないので以下省略。
 ◆謎の女ことヴーク:本作での説明によると、Jeanの身に宿ったのは惑星を滅ぼすほどの謎のエネルギー(生命体?)で、ヴークたちはそれを追って地球にやってきたらしいのだが……その設定に問題はないと思うし、破たんもないのだが……ラスボスとしての存在感が希薄で、前作のApocalypse同様に、よくわからんキャラになってしまったのが超残念です。なんか、本当はスクラル人(=CAPTAIN MARVELに出てきた変身が得意な宇宙人)の設定にしたかったらしいけど、NG喰らっちゃったらしいですな。演じたのはJessica Chastainさん42歳。いつの間にか年取ったなあ? もっと若いと思ってた。Jessicaさんはとってもお綺麗でした。
 とまあ、以上がメインキャラで、残念ながらそのキャラ付けが、わたしにはかなり問題アリだったと思う。そして、一方では素晴らしいと賞賛したいポイントも当然ありました。
 【素晴らしい!! と思ったポイント(1):役者たちの演技は完璧!】
 上記の通り、ざんざんキャラに対してダメ出しをしたけれど、演じた役者たちの演技ぶりは極めて上質で素晴らしかったと思う。とりわけX-MENのみんなは、全員が深く「苦悩」しているわけです。その悩める姿は(悩める理由はともかくとしても)実にそれぞれ素晴らしかったと絶賛したい。とりわけ、わたし的には今回やられキャラになってしまったMagnitoことエリックを演じたFassbender氏、それから目をバイザーで隠されているにもかかわらず、つらい苦悩を上手に表現していたTye Shelidan君の二人がとても良かったすね。もちろんほかのメンバーもとても素晴らしい演技でした。
 【素晴らしい!! と思ったポイント(2):音楽がイイ!】
 今回は冒頭からずっと、何やら不穏な空気が感じられる音楽がとても効いているようにわたしは感じたのだが……誰が担当したんだろうとずっと謎に思っていて、エンドクレジットでその謎が解けた時、わたしは本作で一番、おお、そうだったんだ、とスッキリしたっすね。そうです。今回の音楽を担当したのは、なんとHans Zimmer氏だったのです! X-MENシリーズ初参加じゃないかなあ? 耳に残る明確なメロディはないんだけど、とにかく物語にマッチする不穏な曲、というか音、はとても巧みだったと思うすね。わたしとしては、この映画のMVPにしてもいいと思います。
 あとは、演出に関しても、シリーズに脚本やプロデュースで参加してきたSimon Kinberg氏が、初監督とは思えないいい仕事をしていたとは思います。画的にとても良かったすね。しかし、なんでUS映画の葬式シーンはいつもどしゃ降りなんですか? まあキャラの心の中はどしゃ降りな心情なんだろうけど、不自然なんすよね……。

 というわけで、もう書きたいことがなくなったので結論。

 FOX JAPANによる「最後のX-MEN」というキャッチで公開された『X-MEN DARK PHOENIX』を観てきたのだが、まず第一に、間違いなく「X-MEN」というIPは今後もDISNEYによって映画になるはずなので、「最後の」では決してない、というのが一つ。そしてようやくFOXの手を離れ、MCUへの参加ハードルが消滅し、本作をもってFOX版X-MENが最後になるのはファンとしては大変うれしい限りだ。しかし、内容的には……正直問題アリだと思った。なにしろ……Jeanにまったく共感できないし、大人たちの対処も、マズかったでしょうな……。。。こういう時は、本当ならWolvarineの一喝が必要だったのだが、それができる大人がおらず、なんだかみんながみんな、気の毒に思えた。ただし、そのキャラたちの苦悩は実に見事な演技で支えられており、クオリティはとても高かったと思う。今回は音楽もとても良かったです。ま、とにかく今後のMCUには期待しかありませんな! 楽しみだなあ! そしてFOX版が終わったのは何よりめでたいす。以上。

↓ オレ的FOX版最高傑作は『LOGAN』ですが、こちらも実に素晴らしい出来栄えでした。この映画は最高です。

 昨日は会社帰りに映画を観てきた。どこで観ようかな、と少し悩んだのだが、時間的に一番都合がいい、という理由で、新装OPENしたばかりの日比谷TOHOシネマズへ行ってみることにした。宝塚歌劇を愛するわたしとしては大変お馴染みの場所だし、そもそも80年代から映画オタク小僧として、当時その地に存在した有楽座や日比谷映画などへチャリンコで映画を観に行っていたわたしには、もう行き慣れた場所である。ま、わたしの会社から地下鉄で10分と近いし。
 しかし、わたしはもう、そのあまりの人込みと混雑に、日比谷を選んだことを深く後悔した。なにしろ、あのシャンテ前広場(というのかな?)に着いて、まず建物である日比谷ミッドタウンに入場するのだけで長ーい列だし、さらに、TOHOシネマズは4階にあるのだが、4階へどうやって行けばいいのか、一瞬ではよくわからない。エレベーターはいつまでたっても来やしない、頭にきてエスカレーターへ行こうとすると、これまたおっそろしく長蛇の列。おい、これ、間に合わねえかも? と若干焦りつつ、スットロイ歩みの人々にイラつきつつ、エスカレーターに乗り、イライライライラ……としながら3階へ。しかし3階から4階への導線も明確な案内がなく、いや、あるんだけど人込みでよく見えず、あ、こっちか!と気づいて4階へ。大げさではなく、わたしが有楽町についてチケットを発券するまでに30分ぐらいかかった。まあ、こりゃあ、当分の間は日比谷TOHOで映画を観ようと思うのはやめておいた方が良さそうですな。もう、なんでそんなに写真撮りたいわけ? ボサッと突っ立って撮影している人が異常に多くて、ホント勘弁してもらいたい。つうか、外から直接映画館に行けるか、専用のエレベーターとかエスカレーターがあるのかと思ってたわたしがアホだった。
 ともあれ。なんとか上映開始直前に無事到着し、ヤレヤレ、という気持ちでわたしが昨日見た映画、それは数カ月前に原作小説を読んだ『RED SPARROW』である。あ、数カ月じゃすまないか。読んだのは去年の6月だからだいぶ前だな……その時の記事はこちらです。
 で。のっけから結論を言うと、相当原作小説とは違っていて、かなり縮小圧縮されているのは間違いない。しかし、その縮小圧縮はなかなか上手で、テイストを生かしつつ、また物語としてきちんとまとまっていて、映画だけでも十分話は理解できるものとなっていた。のだが、やっぱり物語はヒロイン・ドミニカにフォーカスされ過ぎていて、事件そのもののカギであるロシア人スパイに関してはごく薄くしか描かれておらず、ちょっとクライマックスからエンディングへの流れはかなり駆け足展開であり、その点はもったいないな、とは思った。原作ではそのロシア人スパイのおじいちゃんの行動が一番グッとくるだけに、わたしとしては残念であった。
 というわけで、以下、ネタバレに一切配慮せずに書きなぐると思うので、まだ見ていない人は以下は読まない方がいいと思います。

 というわけで、相変わらずFOXの予告はイマイチなセンスだが、どうだろうな……この予告から想像できる物語とはちょっと違うような気がする。物語に関しては、原作小説を読んだ時に書いたので、ごく簡単にまとめるに留めるが、要するにこんなお話である。
 ボリショイバレエ団で主役を務めるバレリーナ、ドミニカは、その美貌と実力で嫉妬を買い、故意に足を踏んずけられるという事故で将来を棒に振ってしまい、あまつさえ病身の母の看護は打ち切られ、さらにアパートを追い出されそうになる。しかし、その美貌は叔父であるロシアSVR高官の目に留まり、ハニートラップ要員として協力を迫られる。要するに、母のために、お国のために、協力しろ、という脅迫めいた勧誘だ。やむなくドミニカはその汚れた仕事を引き受けるが、ドミニカは誘惑してスマホを入れ替えろ、という指示で動いていたのに、その誘惑した男はドミニカの目の前で、ズバリ言うとセックス中に暗殺者に殺される。その殺人も当然叔父の仕業なわけで、殺人を目撃したドミニカは、死ぬか、今後もスパイとなるかの2択を突き付けられ、かくしてドミニカはスパロー・スクールと呼ばれる養成学校へ放り込まれ、そこでは超おっかない監督官のおばちゃんに目を付けられつつも、人間の尊厳を無視したような過酷な試練も乗り越え、次に、アメリカCIAの男を誘惑し、アメリカに情報提供しているロシア高官の名前を調べ上げろという任務に投入されるのであったーーてなお話である。
 何度も書くが、わたしは原作小説を読んでいるので大体は原作通り……ではあるのだが、結構重要なポイントはカットされていて、かなり映画は速いテンポで話が進んでいく。
 わたしは原作を読んだ時に、すでにJennifer Lawrenceちゃん主演でで映画化されることを知っていたのだが、わたしはJenniferちゃんが大好きだし、とてもかわいいと思うけれど、ドミニカ役はどうなんだろう? と大変失礼なことを考えていた。というのも、Jenniferちゃんはご存知の通り、かなりグラマラス&むっちりBODYなので、バレリーナとしてどうなの? とか思っていたのである。おまけに、まあ、ロシア人には見えないわな。
 しかし! これは本当に驚いたのだが、冒頭しかJenniferちゃんのバレリーナ姿は見られないけれど、実に素晴らしいバレエダンサーぶりで、性格の悪いわたしは、これって……CGで顔を合成しているのか? と勘ぐってしまうほど見事なバレエシーンであった。冒頭ダンスシーンは実に素晴らしく、これは相当特訓したのではなかろうか。はっきり言って、わたし的にこの映画の最大の見どころは、冒頭のバレエシーンであったようにさえ思う。あ、そうなんだ、Triviaによると、1日3時間の特訓を4週間、特訓したようですな。いやあ、ホントお見事なバレエダンサーぶりでした。
 あと、これは全くどうでもいいことだが、本作ではJenniferちゃんはかなりいい脱ぎっぷりで、それも全然想像していなかったので結構驚いた。近年、女優のヌードはめっきり減っているけれど、この映画はガッツリ脱いでますな。栄光のオスカー女優たるJenniferちゃんの気合は相当なものですよ。お見事でした。ついでに言っとくと、本作はボカシなど一切なく(だったと思う)、どうでもいい男優のナニがボロンと画面に映るのも驚いたすね。そういう時代なんだなあ。
 というわけで、以下、キャラ紹介しつつ思ったことをまとめて終わりにしよう。
 ◆ドミニカ・エゴロワ:本作のヒロイン。もう散々上に書いた通り、元バレエダンサー。父の弟、つまり叔父がロシアSVR高官のワーニャ・エゴロフで、幼いころから変態的視線でドミニカは見られていたそうな。小説版では「他人の感情が色で視える」という特殊能力があったのだが、本作では叔父とともに人間心理を見抜く才能、みたいなものに格下げされて説明されていた。なお、映画版では冒頭の足を踏んずけられるシーンがやけにリアルな描写で、観ていて、超痛そう!でありました。拷問シーンも、非常に痛そうだし、辛い役でしたね……。また、小説版では比較的CIAの若者ネイトに本気LOVEのような展開だけれど、映画版は、結局ネイトをも利用するかなりクールな女子だったってことなのかな……若干キャラ変しているように思う。いずれにせよ、演じたJenniferちゃんはかなりの熱演であったと思う。なんだか最近は若干お騒がせ女優的扱いをされることが多いような気がするけど、やっぱりJenniferちゃんはオスカー女優であり、実に演技派ですよ。
 ◆ネイト・ナッシュ:CIA諜報員。かなり小説版とキャラ変している。小説版は、非常に若々しいゆとり小僧のようなキャラなのだが、思うに、日本語翻訳の味付けがそうだったのではないかと思う。会話のセリフとか行動がガキ臭かったりした印象なのだが、映画版ではなんか小汚いおっさんでした。そしてネイトも、小説版ではドミニカに本気LOVEだったのに、映画版はもっとドライな感じの印象。はっきり言って、かなり、じゃすまない。全然キャラクターが変わっていたと思う。演じたのは、『STAR WARS』のEP:2~3で、若きオーウェン・ラーズ(ルークを引き取るアナキンの義兄弟)を演じたJoel Edgerton氏43歳。残念ながらわたしの審美眼では全くイケメンではない。作中でドミニカは、あのCIAのハンサム野郎に惚れたのか?的な質問をされて、「はあ?」という顔をするシーンがあるのだが、わたしも、はあ? ハンサム? 誰が? と思いました。映画版のネイトは職務に忠実な出来る男として一匹狼的に行動するが、小説版では重要なキャラであるネイトの左遷先のヘルシンキ支部の支部長フォーサイスとその部下ゲーブルは一切登場せず。つうか、左遷自体ナシ。なんとフォーサイスは、US国内のネイトの上司?の女性として登場。まあ、時間的制約からすれば仕方ないかな……。でもその影響でだいぶ映画版は薄味になっちゃっていたように思う。
 ◆ワーニャ・エゴロフ:SVR高官でドミニカの叔父。演じたのはMatthias Schoenaertsさん40歳。原作では完全におっさんだと思ってたのに映画版では驚異の若返り。どう見ても、いや実際の年齢でも、ネイトを演じたJoel氏より若いじゃん。あ、Mattihiasさんはベルギー人なんすね? 完全にロシア人のように見えたすね。つうか、プーチン大帝をイケメンにして若くしたような感じのハンサムガイでした。かなり多くの映画に出ているようだけれどわたしは全然知らない方でした。なかなかのイケメンなので、今後ハリウッドで活躍できるのではなかろうか。
 ◆コルチノイ:ロシアSVR高官で、実はアメリカに情報を流している「モグラ」。彼の行動が原作の下巻では一番のメインなのに、大幅にカットされて縮小されていた。しかし、彼のエピソードが本作の一番面白い部分なのに、実にもったいない……。かなり冒頭から登場シーンがあって、わたしは結末を知っているからどういう伏線を織り込むのだろうと思いながら見ていたのだが、どうもそういったヒントは全く提示されず、ラスト近くでいきなりの秘密の暴露になだれ込むので、映画版だけだと、ラスト20分はホントに理解できるのか、心配なレベル。小説版では大変泣けるエピソードです。なお、小説版ではかなりおじいちゃんのイメージだが、映画版で演じたのはオスカー俳優Jeremy Irons氏69歳。実にカッコイイ。最近では、バットマンの忠実な執事アルフレッド役でもお馴染みですな。
 ◆ステファニー・ブーシェ:US上院議員補佐官。ロシアにUS国家機密(防衛情報)を垂れ流す女。彼女も小説版からはかなり変わっている。小説だと上院議員そのものだったんじゃなかったっけ。そして彼女はUS国内で情報漏洩するので、FBIも絡んできて大変な事態になるのだが、その辺は大幅にカット。そういえば、ネイトが左遷後、US国内勤務になった時の上司も出てこなかったな。その上司とコルチノイの関係が泣けるのに……。演じたのは、Mary-Louise Parkerさん53歳。53歳!?もっと若く見えるすね。40代かと思ってた。
 とまあ、主なキャラは以上です。監督は、Jenniferちゃんの出世作『THE HUNGER GAMES』の2以降を撮ったFrancis Lawrence氏47歳なのだが、まあ、なんつうか、ここがすごい的な部分はあまり思い当たらないす。それより、本作は結構音楽が印象的だったすね。音楽を担当したのは、数々の作品を手掛けるJames Newton Howard氏。ああそうか、彼もまた『THE HUNGER GAMES』の音楽を担当してたんだな。冒頭のバレエに流れる白鳥の湖も印象的だし、エンドクレジットに流れる曲も良かったすね。それから、エンドクレジットの結構最初の方に、日本人と思われる名前が2つあって、IMDBによるとかなり多くの作品にかかわってこられた方みたいですな。一人目がUnit Production ManagerとしてMika Saitoさん、もう一人がSecond UnitのSecond Assistant DirectorとしてTakahide Kawakamiさんという方の名前がわたしの記憶に残った。先日のアカデミー賞では辻さんが特殊メイク賞を受賞したけど、こういうハリウッドで活躍する日本人は大いに応援したくなりますな。

 というわけで、なんかまとまらないのでさっさと結論。
 昨日の夜、会社帰りに新装OPENしたばかりの日比谷TOHOシネマズにて、約10カ月前に原作小説を読んだ作品『RED SPARROW』を観てきた。まあ、原作小説を大幅に縮小圧縮したもので、ちょっと薄味であるのは間違いないのだが、意外と破綻なく話はまとまっていて、実は結構上手な映像化だったんじゃないかという気もする。ただし、わたし的に一番面白いと思っていたエピソードが大幅に縮小されていたのは残念。しかしそれよりも、小説を読んだ時はJenniferちゃんにバレリーナはどうなんだ、とか思ってたのに、非常に美しいダンスシーンを見せてくれて、実にお見事なバレリーナぶりであったと思う。そしてヌードも辞さない女優魂はお見事でした。やっぱり、Jennifer Lawrenceという女優は演技派ですよ。オスカー女優の看板は伊達じゃないね、と思いました。以上。

↓ まあ、実際のところ、小説の方が面白いと思います。確かシリーズ化されるんじゃなかったっけ? なお、作者については小説版を読んだ時の記事を参照してください。元CIAの本物が描いた作品です。
レッド・スパロー(上)
ジェイソン・マシューズ
早川書房
2013-10-29

レッド・スパロー(上)
ジェイソン・マシューズ
早川書房
2013-10-29

 ↓そうそう、こちらが続編だ。日本語化希望! 読みたい!

 今年の初めに観た映画『PASSENGER』のことをこのBlogに書いた時も触れたが、わたしはかなり声フェチである。とりわけ、その容姿にミスマッチな、ガラガラ声というかハスキーボイス? な女子は大好物で、ちょっと昨日の夜にカラオケでハッスルしすぎたのか? というようなガラガラ声、なんだけど、やけにちびっ子だったりとか、その声に似合わない可愛らしい容姿の女子は、無条件で好きになるといっても過言ではない。そしてもう一つ、これもこのBlogで散々書いてきたが、わたしは女子がしょんぼりした顔をしていると、これまた無条件で、ど、どうしたんだよ……? と無性に胸がざわめく。そのざわめきを恋と勘違いしてやけに気になる存在に昇格するのだが、とにかくわたしは、女子のしょんぼりフェイスに弱いのである。
 いや、まあそんなわたしの変態趣味をここで表明しても、ほぼ意味はないのだが、ハリウッド女優の中で、わたしのそんな若干変態的趣味にジャストミートなのが、Jennifer Lawrence嬢である。栄光のオスカーウィナーである彼女は、Wikiによれば身長171cmなので全然ちびっ子ではないというか、ほぼわたしと同じぐらいあるので日本人的には背の高い女子だが、その表情はどうも若干童顔で、それでいて声はガラガラ、そしてやけにむっちりしていてグラマラス、そして、これまでの映画ではどういうわけかしょんぼりした表情がやけに印象に残る役柄を多く演じてきた女優である。というわけで、完璧にわたしの趣味にジャストミート、なのである。変態的告白サーセン。
 おそらく、日本人で彼女を知っているのは、ある程度映画が好きな人種だけであろうと思う。普通は全く知らない人の方が多いだろう。だが、間違いなく世界的有名女優であり、前述のとおりオスカーウィナーでもあるわけで、彼女主演の映画であれば、まず間違いなく、一定の興行は見込めるはず、であろうと思う。しかし、ここ日本は、すでに世界的映画マーケットとはほぼ道を分かち、独自のガラパゴス的進化を遂げつつあることは、毎週わたしがせっせとまとめている週末映画興行データからも明らかだろう。それが悪いことだと批判するつもりは毛頭ないが、今の日本は、ハリウッド作品が全然売れない。売れるのはディズニー作品やCGアニメ作品ばかりである。もちろん例外も数多いが、少なくとも、USアカデミー賞を受賞した作品であっても、それほど興行が盛り上がることがないのが現実だ。
 というわけで、前置きが長くなったが、先日、日本では結局劇場公開されなかった、Jenniferちゃん主演の映画が、WOWOWにて放送されたため、わたしは超期待して録画し、昨日の夜、ぼんやりと観てみることにしたのである。その作品のタイトルは『JOY』。監督は、Jenniferちゃんにオスカーをもたらした作品『Silver Linings Play Book』(日本公開タイトルはなんだっけな……世界でひとつのプレイブック、かな)を撮ったDavid O. Russell氏である。このコンビは3作目であり、前2作はともにアカデミー監督賞・作品賞・主演男優&女優賞と主要賞にノミネートされており、今回も当然期待しますわな。しかし結論から言うと、本作は興行的にも厳しく評価もイマイチであったため、日本では劇場公開を見送られてしまった。そして観たわたしの結論も、正直、かなりイマイチな映画であったと言わざるを得なかったのである。

 まあ、物語はほぼ上記予告から想像できる範囲のものだ。ちなみにいうと「JOY」とは、「喜び」のJOY、でもあるのだが、そもそもは主人公であるJoy Mangano女史の名前である。日本風に言うなら、喜子さん、てな感じなんすかね。喜子さんことMangano女史は、我々日本人は全く知らない、というかわたしは知らなかったが、US国内では有名な億万長者のおばさまだそうで、現在61歳、その発明の才能で次々と生活雑貨の特許をとって財を築いた才人である。その、立身出世のきっかけとなった発明品が「Miracle Mop」というモノで、それを1990年にTVショッピングでおなじみのQVCで売り出して大ヒット、となった経緯が本作では描かれている。あ、今調べて初めて知った。1990年だったんだ。作中に年代表示ってあったかなあ? なかったような気がする。意外と最近すね。
 で。映画は単純なサクセスストーリーではなく、Mangano女史の苦労の歴史に重点が置かれている。ズバリ言うと、家族がもうとんでもなくどうしようもないクズばっかりだったのだ。簡単にまとめると、こんな感じである。
 ◆父:人間のクズ。Joyさんの母とは2度目の結婚。そして離婚し、いい歳したおっさんというか爺さんのくせに、いまだに出会い系で熟女ハントにいそしむ。どうしようもないクズ。一応、自分で経営している自動車整備工場があるが、Joyさんはせっせと経理を手伝い、支えてきた。ちなみに、Joyさんは高校を首席で卒業した才媛で、大学もシカゴだったかな、決まっていたが、離婚のごたごたで大学進学をあきらめた過去がある。大変気の毒。
 ◆母:人間のクズ。ずっとベッドでTVのクソつまらなそうなメロドラマを観ているTV依存症。家事は一切Joyさん任せ。どうしようもないクズ。
 ◆姉:人間のクズ。父の1度目の結婚での子供なので、Joyさんとは腹違い。可愛くて頭のいい妹のJoyさんにずっと嫉妬していて、常にJoyさんの足を引っ張って邪魔することしか考えない邪悪な存在。どうしようもないクズ。
 ◆元夫:真面目なJoyさんが初めて恋して、勢いで結婚してしまったベネズエラ出身の男。生活能力なしで離婚済み、だけど、いまだJoyさんちの地下室に住んでいる。こいつもクズかと思いきや、どういうわけか離婚し、歌手活動なんかを開始して自由を得てからは、結構いい奴になった不思議な自由人。事業立ち上げ後は何気にJoyさんを助けてくれる。
 ◆子供たち:Joyさんと元夫には2人の子供がいて、大変可愛らしいチビども。
 こうした、ある意味最悪な家族環境の中で、唯一おばあちゃんがJoyさんの才能を評価し、いろいろ助言してくれるのだが、いかんせん体も弱っていて、実質的には何もしてくれないというか何もできないため、Joyさんは一人奮闘するわけだが……もうとにかく痛ましくて、気の毒な事極まりなく、そして余りに家族がクズばっかりで、正直に告白すると、わたしはもうこれは最後まで見られない……と何度か再生をやめようかと思ったくらいひどい話だった。
 お話がいい方向に向かうのは、約1時間20分ごろで(それまでがとにかく観ててつらい!)、元夫がかなり無理やりな伝手を頼って、JoyさんをQVCに紹介してからである。今は日本にもQVCは進出しているけれど、US企業だったことは、恥ずかしながらわたしは初めて知った。Q=Quality(品質)、V=Value(価値)、C=Convinience(便利)の略なんですって。これって常識なのかな? 全然知らなかったわ。そして、本作では、通常のQVCのフォーマットだと専属のナビゲーターが商品説明するのが当たり前、なんだけど、初回はそれでやって惨敗、そのため、Joyさんの直訴で、Joyさん本人が商品説明することになり、その結果大ブレイクした、という経緯が描かれている。ここは大変胸のすく、気持ちのいいシーンで、Joyちゃん良かったねえ……と素直にわたしは嬉しくなった。
 しかし、成功後も、父と姉、そして父の恋人で金持ちのクソ女、このトリオがなにかとJoyさんの邪魔をして足を引っ張る展開で、もうホントいい加減にしろこのクズどもが!! とわたしの怒りはますます高まり、ホントに最後まで観るのがつらい映画であった。
 まあ、最終的には、Joyさんはきっちり成功をつかむわけで、それはそれで大変良かったね、なのだが、どうにも、人間の、とりわけ家族という厄介な存在の邪悪さしか印象に残らず、わたしとしてはこの映画を観て良かったとは思えない、というのが最終的な結論である。ホントつらかったわ……。

 ただ、それでもJoyさんのめげないハートを演じ切ったJenniferちゃんの熱演には、惜しみない拍手を送りたいとも思う。いやあ、予告にある制服姿は、冒頭でJoyちゃんが働いている航空会社の制服なんだけど、まあ可愛かったすねえ! そしてやっぱり、Jenniferちゃんのしょんぼりフェイスは最高すね。今回もJenniferちゃんは、家族を背負って苦労するヒロインという役柄であり、これは20歳で初めてアカデミー主演女優賞にノミネートされた『Winter's Bone』や、US大ヒット作『The Hunger Games』と似たような境遇のヒロイン像だ。女子のしょんぼりフェイス愛好家としては、この映画ではJenniferちゃんの極上のしょんぼりフェイスが十分に堪能できます。おまけに今回はワンシーンだけ、持ち前のガラガラ声で歌う場面もあって、それがまた下手くそというか上手ではなく、だけどとっても一生懸命というのが非常に伝わるとてもいいシーンもあった。結論を言うと、Jenniferちゃんはやっぱり大変可愛いと思います。
 最後にキャストをチラッと触れて終わりにしよう。まず、クソ親父を演じたのがRussell監督チームの常連Robert De Niro氏。とにかくクズ過ぎてDe Niro氏を嫌いになりそうなぐらいひどいオヤジだったすね。そして元夫の不思議な自由人を演じたのは、Édgar Ramírez氏。この人はちょいちょい見かけますね。そしてこの人はホントにベネズエラ人ですな。そしてQVCの敏腕プロデューサーを演じたのが、これも常連のBradley Cooper氏。相変わらずイケメンで、何気に演技の素晴らしい男ですな。今回も大変良かったと思う。あともう一人だけ。父の恋人の金持ち女のクズを演じたのが、なんとIsabella Rosselliniさんですよ。久しぶりにお見掛けしたような気がする。現在65歳だって? 年取ったなあ! まあ、本作ではあまりに嫌な女だったので、彼女のことも嫌いになりそうです。

 というわけで、もう結論。
 日本では劇場公開されなかった、Jennifer Lawrence嬢主演の『JOY』が、WOWOWにて放送されあので早速観てみたのだが……まあ、確かにこの映画が日本で公開されていてもまったく売れなかったことは間違いないだろう。実際のところ、Jenniferちゃんの演技はよかったし、元となったJoy Mangano女史には大変興味を持ったけれど、とにかく回りがクズばっかりで、観ていて腹立たしいことこの上なく、実に不快で最後まで観るのがつらかった作品であった。なので、わたしのような、Jenniferちゃんが大好きであり、ガラガラ声の女子、または女子のしょんぼりフェイス愛好家でない限り、この映画はおススメしません。逆に、わたしの趣味に賛同できる方には超おすすめです。以上。

↓ これっすね。US本国では有名、なんでしょうな。どうだろう、ミラクル・モップって、日本でも流行ったのかな? あ、高っけえ!

 わたしはこのBlogで何度も表明しているが、かなりの声フェチである。とりわけ、女子の、容姿とはギャップのある、ガラガラ声というか、低めの声が好きだ。そんなわたしが愛するハリウッドスターが、Jennifer Lawrence嬢である。まあ、彼女についてもこのBlogで何度も言及しているので今更詳しくは説明しないけれど、とにかく、彼女の声は極めてわたし好みで、ついでに言うと、やけにむっちりしたBODYも大変よろしい。1990年生まれでまだ26歳。すでに栄光のオスカーウィナーの座を手にし、全世界的にも人気の高い女優である。が、どういうわけかここ日本においては、映画は妙なガラパゴス的進化を遂げており、ハリウッド作品が全然売れなくなった今、どうもJenniferちゃんの人気はいまひとつなのかもしれない。人気というか、知名度的にも相当怪しいと思う。もちろん映画好きならそんなことはないと思うけれど、街の人々にアンケートでも取ったら、知らない人の方が断然多いのではなかろうか。
 わたしがそう思う根拠は、実際のところ無きに等しいのだが、2015年にUS公開された『JOY』という作品が日本では公開されなかったのがわたしはいまだにガッカリしている。この映画は、監督はJenniferちゃんにオスカーをもたらした『Silver Linings Playbook』(邦題はなんだっけ……「世界に一つのプレイブック」か)を撮ったDavid O Russell氏だし、 共演も、Bradley Cooper氏やRobert DeNiro氏なのに。まあ、実際『JOY』はUS興行で全然売れなかったし、評価としては微妙だったようだ。同じ監督共演陣の『American Hussle』も微妙作だったので、『JOY』が日本では売れない、と判定されてしまったのだろう。こういう見る目のないところが、またしても20th Century FOXのダメさ加減だが、ほんと、FOX JAPANはマーケティングセンスがゼロだとわたしとしては断罪したい。あれっ!『JOY』はちゃんとBlu-rayは発売されてるんだ!? しかも先月発売じゃん! なんだ、全然知らなかった! しかし……今どき売れるわけないのに……さっさとWOWOWで放送されることを祈ろう。どうせ、FOXもさっさと金にしたいだろうし、おそらく早晩放送されるとみた。早く観たいものですなあ……。
ジョイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]
ジェニファー・ローレンス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2017-02-22

 さて。なんでこんなどうでもいいことを長々と書いたかというと、Jenniferちゃん主演の映画が去年US公開されて、これもまた日本で公開されねえのかなあ、とちょっと心配だったからである。しかし、今回はその心配は杞憂に終わり、無事、昨日から日本で公開されるに至ったのである。その映画のタイトルは、『PASSENGERS』。恒星間航行が一般化された未来、植民星へ120年の航海に出た宇宙船を舞台にした、バリバリのSF作品である。
 というわけで早速観てきたのだが、結論から先に言うと、映像と音響はとても素晴らしく、非常に気合の入った作品である、が、物語的にはちょっと意外な展開で、若干微妙かも? と思えるような作品であった。しかしそれでも、Jenniferちゃんと、その相手役Chris Pratt氏の演技ぶりは素晴らしく、わたしは結構楽しめました。ま、この映画に合わせてFOXが『JOY』のビデオ発売を決定したのは確定的に明らかで、そういう、人の褌で相撲を取る的なこすっからい点も、わたしのFOXに対する評価を下げるばかりである(ちなみに『PASSENGERS』はSONY作品、というかCOLUMBIA作品です)
 以下、どうしても決定的なネタバレを書かざるを得ないので、気になる人は即刻立ち去ってください。読む場合は自己責任でお願いします。

 物語はもう、上記予告の通りと言って差し支えないだろう。冷凍睡眠で120年の航海中の宇宙船内で、一人目覚めてしまった男。しかもまだ航海は90年続く。絶望的な孤独の中、さまざまな努力にもかかわらず、もはや再び冷凍催眠に戻れない。すなわち、船内で生涯を終えることが確定的というわけだ。しかしそんな中、もう一人、目を覚ました女性が現れ、しかもどうやら宇宙船にもなにやら異変が起きていて――てな展開を誰しもが予想するだろうし、わたしもそう予想していた。なので、問題は、なぜ目覚めてしまったのか、という点が一番のポイントなのだろう、と思っていたわけである。
 この、わたしによる完全なる予断は、およそ9割方は合っていた、のだが、わたしが全く予想外だったのは、2人目の女性の目覚めた原因である。ここから先はもう、本当に決定的なネタバレだけど、書かないと何も語れないので書いちゃいますが、なんと最初に目覚めた男が、あまりに寂しくてたまらず、眠れる美女に一目ぼれしてしまい、自ら装置をいじって目覚めさせてしまうのだ。こうして2人目の女性が、事故ではなく、男の手によって、ある意味無理やり目覚めさせられてしまったのである。この展開にはわたしは非常に驚いた。
 この行為に至るまでの、男の孤独や苦悩は、それなりに丁寧に描かれている。1年、どうやってもダメで、絶望していた男。彼が目覚めた原因は、相当後になって判明するが、まあ、要するに冒頭で描かれる通り、宇宙船が小惑星帯に入ってしまった際に宇宙船に穴が開き、そこから船体に異常が発生して男のカプセルだけ誤作動してしまった、というもののようで、何とか一人で頑張る姿は観ていて結構つらいというか、ああ、気の毒に……という同情がわくにやぶさかでない。そして彼は、偶然見かけた美女のことをいろいろ知っていくうちに、どうしても、彼女と話がしたいという思いが募っていく。彼女はどうやら有名な作家で、植民星での体験を本にするために搭乗していたらしい。しかし―――オレの手で目覚めさせてしまったら、二度と元に戻せない(冷凍ポッドのマニュアルを発見し、そのポッドは冷凍状態を維持するだけのもので、冷凍処置は船内ではできず、解除するだけなら方法があることを発見する)。彼女もまた、船内で生涯を終えるしかない。そんなことはオレにはできない! と何度も苦悩する。が、とうとう……やってしまったという展開であった。
 おそらくは、この男の行動を容認、理解できるかどうかが、本作を面白いと思えるかどうかの分水嶺だろう。そして、ほとんどの人が、理解はできても容認は出来ないだろうと思う。気持ちは分かるというか想像は出来る、けど、それをやっちゃあ、おしめえよ、であろう。わたしだったらどうするか……そうずっと考えているのだが、やっぱり、わたしだったら起こさなかったと思う。たぶん、だけど。しかし、そう考えると宇宙船のリスクマネジメントが、意外とザルってことなんだろうな。物語内では、絶対に起こらないアクシデント、として万一冷凍催眠から覚めてしまったらどうするかという対応策は一切用意されていないという鬼設定であった。
 なので、こうなると、果たして男はどんな償いをするのだろうか? という点に興味が移る。自分が目覚めさせたことを隠しながら、どんどんと二人はイイ仲になっていくが、とあることで自分の行為がバレ、女性に糾弾され、二人の仲は決裂する。しかし、宇宙船の異常はどんどんと危機的になり、とうとう二人は――という流れは、いかにも美しく、まっとうなストーリーなのだが、果たして万人が感情移入できるかとなると、若干怪しい。宇宙船の異常に関しても、ちょっとどうなんだろうという気もするし、第3の覚醒者(が出てくるのですよ!)についても、ちょっと都合が良すぎるような気もする。まあ、そのあたりは観た人の好みによるだろうと思うので、深くは突っ込まないが、わたしは決してつまらなかったとは思わないけれど、もうちょっと面白くできたんじゃないかなあ、という感想である。やっぱり、二人同時の覚醒で、二人で問題解決に当たった方が良かったんじゃなかろうか……1人目の男が目覚めて1年、そして2人目の女性を起こして1年、それから船体異常が深刻になる、という妙な時間経過がわたしは余計だったように思うのだが、どうでしょう? ああ、でもそれじゃあ、この映画の描く「孤独」が身に沁みないか。うーん。。。宇宙船の異常が出るのが遅すぎのような気がしてならないんだよなあ……。
 ま、いいか。しかし、いずれにせよ、エンディングは結構グッとくるものがあったと思う。最後の女性の決断は、一応の救いになっていて、わたしはアリだと思った。そういう決断を下したんだね、と分かるエンディングは、お見事でした。ズバリ、この映画はハッピーエンドですよ。
 しかし、120年の旅に出ることは、すなわち地球に残した人とはもう会えないわけで、事実上死んだも同然なわけだけれど、それでもやっぱり、人類は宇宙に旅立つものなんですかねえ。まあ、そんな時代が来るまで我々は生きてはいないけれど、なんか『銀河英雄伝説』の始まりで語られる人類の銀河への進出みたいですな。とにかく本作は映像がすごいです。宇宙船のデザインもカッコイイし、文句なしですな。そうだ、俳優と監督についてちょっとだけ。もう、主演の二人はいいよな? Jennifer Lawrence嬢は可愛いし、Chris Platt氏はまあイケメンですよ。そしてこの二人以外に、重要なキャストが二人いるのでメモしておこう。ひとりは、アンドロイド・バーテンダーを演じたMichael Sheen氏。どっかで見た顔だと思ったけれど、名前は知らなかった。わたしはどうやらいろいろな映画でこの人を観ているようだが、明確に名前と顔は一致してなかったすね。どうやら舞台で活躍している方みたいですな。演技ぶりは実にアンドロイドっぽくて、非常に良かったと思う。そしてもう一人が、第3の覚醒者として物語の後半に出てくる宇宙船のクルーを演じたLaurence Fishburne氏だ。『The Matrix』シリーズのモーフィアスでお馴染みですが、結構突然の登場でびっくりしたけど、渋かったすねえ。この映画に出てたことを、まさに画面に登場するまで全然知らなかったす。
 最後。監督について。本作を撮ったのはMorten Tydum氏というノルウェー出身の人。全然知らない人だなあ、と思ってパンフレットを読んで驚いた。この人、『The Imitation Game』(邦題:イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密)を撮った人だった。全然名前を思えてなかったよ。前作は20世紀の歴史ドラマ、今回はドSF作品と随分ふり幅が大きいすね。まあ、実に堅実かつ無難な演出だったと思います。

 というわけで、なんだかまとまらないのでもう結論。
 Jennifer Lawrence嬢とChris Platt氏という美男美女を迎えたSF作品『PASSENGERS』をさっそく観に行ったのだが、物語的には意外性もあって結構想像していたものとは違っていたものの、時間の経過を映像ではひげが伸びたりとかで表現しているのだが、やっぱり、「孤独」にかかわる重要な要素なので、若干実感としてとらえるのが難しく、微妙な点はあるとは思う。しかし、その映像と、あと音響がすごい。映像は予告でもわかると思うけれど、音がですね、相当ビリビリ響く迫力があって大変よかったと思います。そして、しつこいですが、Jennifer嬢の声は、ほんとイイすね!最高です。以上。

↓ おっと、配信も始まってるのか……くそう……観ちゃおうかな……いや、FOXに金を落としてやるのは腹立たしいのでWOWOWまで我慢だ!
ジョイ (字幕版)
ジェニファー・ローレンス
2017-02-08

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