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 ミュージカル『Cats』と言えばファンが多く人気の演目で、日本では劇団四季による専用劇場など、日本でも大変お馴染みなわけだが、わたしは去年の3月に、初めてその劇団四季による舞台を観に行くことができた。
 わたしは、それほどファンがいっぱいいて、超ロングランをしているのだから、そりゃあもう、すげえ感動大作なのだろう、と、わくわくして劇場へ向かったのだが、観終わってみると、たしかにそのパフォーマンスや歌は超すごく、その点では大満足ではあったものの……物語に関しては、ちょっとよく分からないというか……ちょっとびっくりしてしまったのである。ズバリ言うと、物語がないのだ。
 ないってのは言い過ぎかな、ええと、説明すると、猫たちの舞踏会があって、その中から「天上へ昇り新たな生を得る」猫を選ぶ、という大枠があって、数々の猫が、われこそは「ジェリクル・キャット」なり! といういわばプレゼン大会という感じで、一人一人の猫が歌い踊って、自分をアピールしてゆくのである。なんつうか、「猫の紅白歌合戦」的な感じなんだな。
 なので、実はわたしは劇団四季の『Cats』を観ても、それほど感動はしなかったのだが、数々の歌やダンスはもう本当に超一流で、そこには「すげえ!!」という感動があるんだけど……お話自体がなあ……てなことをわたしは感じだのである。
 というわけで、そんな全世界的にファンが大勢いる『Cats』が、この度映画となって登場することとなった。しかも監督は、あのミュージカル『Les Misérables』を完璧な映画として撮りあげたTom Hooper氏である。コイツは絶対観ないとダメだ、というわけで、さっそく観てまいりました。
 まあ、結論から言うと……上から目線で言わせてもらうと、悪くない、とは思うし、非常にハイクオリティな作品だったと思う。物語性も、少し舞台版よりも分かりやすくなっているような気はする。が、やっぱりライブの、生の舞台で観るべき作品なのではなかろうか、と強く思った次第である。なんつうか……スクリーンだと各猫の想いというか、猫たちの心のパワーが弱まるというか、生の舞台の方が強く、ダイレクトに響くような気がするすね。当たり前かもしれないけど。

 まあ、映画として、CG補正を用いたビジュアルイメージになるのは当然のことだろう。実のことろ、本作は去年既にUS公開されていて、結構ヒドイ批評ばかりで、興行成績も全く振るわず、結論として失敗作という烙印を押されてしまっている。どうもその批評の大半は、ビジュアルイメージの「不気味さ」をあげつらっているようだが、わたしは全く気にならなかった。だって、劇団四季Verで観ているので、最初から「そういうもんだ」と知ってるし、むしろそのCG猫たちの可愛らしさには、すげえ!! と称賛したいぐらいだ。また、物語が「猫たちの紅白歌合戦」であっても、最初から知ってるし、急に歌い出すのはミュージカルなんだから当然で、この点は、普段ミュージカルを見慣れているわたしには全く何ら問題ない。なので、ある意味本作は観客を選ぶかもしれないとは思う、が、だからと言ってダメだなんてことは全く思わない。とにかく、各キャストの「猫」ぶりは見事ですよ。もっふもふで、毛皮の質感はハリウッド最強レベルだと思う。
 しかし、だ。劇団四季Verや舞台Verであった、「劇場に入るところからもうワクワクしてくる」あの感動は、ズバリ、ない。劇団四季の専用劇場は、「ゴミ捨て場」を劇場そのものが表現していて、なんかもう、入った瞬間からドキドキしてくるのである。さらに、真っ暗になって猫の目がいっぱい光り、あの「チャララチャンチャチャン」の曲が始まる時の、あのオープニングの興奮も、残念ながら本作映画版では薄い。そういう意味で、「体験」としての興奮は、どうしても生の劇場で感じるものの方が上手であろうとは思う。こりゃもうしょうがないよな。
 ただ、本作映画版で、わたしが一番良かったと思うのは、観客と同じ目線で、何が起きるんだろう、次の猫はどんな猫なんだろう、と一緒になって物語を追う、ある種の狂言回し的な役割りも担う新入り猫「白猫ヴィクトリア」が超可愛い!!点だ。そしてダンスが超最高!なのです! 
 というわけで、各猫たちをメモして行こう。
 ◆白猫ヴィクトリア:演じたのはFrancheska Haywordさん27歳。超しなやかかつ超キュート! イギリス王立バレエ団でお馴染みThe Royal Balletのプリンシパルダンサー。人間にゴミ捨て場に捨てられて、戸惑っていたところを先輩猫たちに救われて(?)、これから一体何が起こるの? と好奇心旺盛な可愛い顔で物語を追っていく存在。やっぱり、バレエダンサーというのは、ダンサーの中でも完全に別格、その美しさは最強でしょうな。歌も大変お見事でした。とにかく可愛い! と、わたしは思うのだが、まあ、わたしは猫と暮らしているので、猫に対してひいき目はあるとしても、そう思えない人はこの映画を観てもほぼ意味がないと思います。
 ◆手品猫ミスター・ミストフェリーズ:白黒猫で、顔が見事な八割れ君。若干自分に自信なしな感じで、やや大人しいけれど、ヴィクトリアを何かと構う優しい雄猫。演じたのはLaurie Davidson君27歳。彼はバレエの経験とかはないみたいだな……。
 ◆マンカストラップ:猫たちの若きリーダー的存在のキジ猫君。ヴィクトリアを守ってあげる頼れる兄貴。演じたのはRobbie Farichild氏31歳。とても猫でしたな。非常にいいと思います。
 ◆長老猫オールド・デュトロミー:「ジェリクル・オブ・ジェリクル」を選定する長老。舞台Verではおじいちゃんだったと思うけど、本作映画版ではおばあちゃんでした。何気によく歌う。そして本作で演じたのは、イギリスが誇るおばあちゃん、Judi Denchさん85歳。非常にお達者ですなあ。歌も歌えたんすね。お見事です!
 ◆バストファー・ジョーンズ:太鼓腹のセレブ猫。ジェリクル候補。演じたのは、歌えるデブことJames Corden氏41歳。クセが強いんよ……。大変芸達者なお方ですな。
 ◆ジェニエニドッツ:太ったおばちゃん猫。ジェリクル候補。日がな一日寝てばかりだが、夜になるとネズミ隊とゴキブリ隊の調教に大忙し。あの、ネズミとゴキブリまでCGで人間の顔をつけると、やっぱりチョイとキモイすね。演じたのはRebel Wilsonさん39歳。あれっ? 意外と若いな……。ああ、そうか! 『Pitch Prefect』のファット・エイミーか! 全然忘れてた!
 ◆劇場猫ガス:本名アスパラガス、だけどガス、と呼ばれるおじいちゃん猫。ジェリクル候補。演じたのはマグニート、あるいはガンダルフでお馴染みIan McKellan氏80歳。この方も歌えたんすねえ……。なんか、舞台版だともうチョイ元気だったような気がするけど、映画版ではもう相当よぼよぼしてました。
 ◆ラム・タム・タガー:イケメンプレイボーイ猫。ジェリクル候補(?)。ロックンローラー的で、雌猫たちを侍らせる俺様系のニクイ奴。演じたのは歌手というべきなのかな、Jason Derulo氏30歳。若いなコイツも。舞台版では非常に目立つけど、映画版ではパフォーマンスシーンがあるだけでした。
 ◆鉄道猫スキンブルシャックス:列車のマスコット猫として多くの電車に乗ってきた鉄道猫君。ジェリクル候補(?)。その歌はもう最高で、ちょうど先週、WOWOWで井上芳雄氏がスキンブルシャンクスのテーマを歌うのを観ていたので、わたしとしてはもう、足でリズムを取りたくなったすね。タップダンスも超見事でした! ただし本作映画ではラム・タム同様パフォーマンスシーンで目立ってただけかも。演じたのはSteven McRae氏34歳で、どうやらこの方もThe Royal Ballet のプリンシパルのようです。歌もダンスもマジで超最高でした。
 ◆マンゴージェリー&ランペルティーザ:泥棒猫コンビの二人。悪い子ですよこのコンビは。演じたのは、Danny Collins氏とNaomih Morganさんというお二人だが、あまり情報がないので省略。Naomihさんは超美人すね。
 ◆マキャビティ:犯罪猫。悪いヤツ。ジェリクルの座を射止めようと様々な悪さを企む。演じたのはMCUのヘイムダルでお馴染みIdoris Elba氏47歳。ええ、うそ、この人オレより年下かよ! マジか! 非常に存在感のある悪役ですが、ラスト、あそこから君は無事に降りてこられてのかな。可愛い声で、降ろしてニャ~ン! とか泣いてる姿を想像して、ちょっと微笑ましく思ったす。元々Idoris氏はイケボですが、歌も大変結構なお点前でしたな。
 ◆ボンバルリーナ:本作映画版ではマキャビティの手下のセクシー雌猫。この子も悪い子ですよ。舞台Verでは、ディミータという雌猫と仲良しなのだが、映画版ではディミータはその他大勢のうちの一人(?)になってました。わたしが舞台Verで一番気に入ったのはディミータだったんだけどな……。ともあれ、ボンバルリーナを本作で演じたのは、世界の歌姫Taylor Swift嬢30歳で、大変セクシーかつ極上の歌とダンスはさすがでありました。
 ◆グリザベラ:娼婦猫、だけど、本作映画版では娼婦の設定はなくなってたのかも。彼女が、誰もが知ってるあの歌、「メモリー」を超切なく歌う猫ですな。本作で演じたのは、これまた歌姫Jennifer Hudsonさん38歳。いやあ、素晴らしい「メモリー」でしたなあ……! 非常にグッと来たっすね!

 とまあ、メインは以上かな。監督は冒頭に書いた通り、Tom Hooper氏なわけだが、『Les Misérables』を撮った時は、歌を別撮りにせず、歌いながらの演技をそのまま撮影したことでも有名だけど、本作もそうだったのかはよくわからんです。でも完璧に口と歌があってたので、今回もそうだったかもしれないすね。これ、日本語吹替版も上映されていて、キャストも豪華でそっちも気になるけれど、どうしても吹替だと口と歌が合わないわけで、その辺はどうなんだろうな……。。

 というわけで、もう結論。

 ミュージカルの名作と呼ばれる『Cats』が映画となって公開されたので、ミュージカル好きなわたしとしては絶対観るべし! というわけでさっそく劇場へ行ってきたのだが、たしかに演者のとても見事なパフォーマンスは感動ものだし、なにかととやかく言われているCG猫たちにも、わたしは全く違和感なく受け入れられたし、むしろとてもかわいいとさえ思った。のだが、やっぱり、比較しちゃあいけないかもしれないけれど、パフォーマンスからあふれ出るパワーのようなものは、生の舞台版の方が上だと思うし、やっぱり、ダイレクト感が比べ物にならんと思うすね。実際のところ、そんなことは当たり前で、映画の企画の当初からそれは誰しもわかっていたことだと思う。それでもなお、映画にしようと思ったのは何故なのか……それはわたしには良く分からんけれど、少なくとも、世間的な低い評価はちょっと不当だと思う。物語的にも、本作映画版はきちんと分かりやすくする努力もしているし、その点では舞台版よりいい点ではなかろうか。まあ、基本的に本作は猫が好きな人じゃないとアカンと思うすね。猫たちは大変可愛く、実際猫でした。わたし的にはこの映画、十分アリ、です。以上。

↓ こちらは舞台版の映像化っすね。でもまあ、とにかく生の劇団四季を観に行くのが一番いいと思います。
キャッツ (字幕版)
ジョン・ミルズ
2013-11-26



 このBlogのタイトルにある通り、わたしは映画や本やミュージカルが大好きなおっさんなわけだが、実のところ、ミュージカルに関しては宝塚歌劇が中心で、帝劇系や劇団四季の作品に関しては、まだ入門して10年も経っていないニワカと言われても否定はできないだろう。
 とりわけ劇団四季に関しては、宝塚歌劇と双璧を成す、日本のミュージカル界の片翼なわけだが、わたしは今まで、えーと、6作品ぐらいかな、そんな程度しか観ていないのである。というのも、観たいなあ、とか思っても、チケットがまるで取れないのだ。正確に言うと、「いい席」のチケットがまるで取れないのである。席にこだわらず、ずっと先、大げさではなく半年以上先の公演のはじっこの席、とかなら買えるんだけどね。
 というわけで、去年の夏から、東京では、大井町に新たな「キャッツ・シアター」が落成し、かの有名なミュージカル『CATS』の上演が再び始まったのだが、そのチケットの発売が確か去年のGWぐらいで、わたしも観てえぜ! と思ってチケット争奪に参戦したのだが、まるでダメで、これはアカン……と思っていたところで、翌年3月の、まずまず前の方の席のチケットをやっと買うことが出来た。なので、約10カ月……は言い過ぎか、8カ月ぐらい先のチケットを去年買うことが出来たのである。やった、やっと『CATS』を観ることが出来るぜ! と大変うれしかったのがもう半年以上前の話だ。
 で。ようやくその日が昨日、やってきたわけであります!
CATSTHEATRE
 大井町の劇団四季の劇場に来るのは、もう5年以上ぶりかな、わたしにとっては『リトル・マーメイド』以来なのだが、今はご覧の通り『CATS』のための専用劇場「キャッツ・シアター」と、右奥に見えるのが「四季劇場・夏」で、現在は『ライオン・キング』を上演中だ。わたしが数年前に『ライオン・キング』を見た時は、自由劇場の横でやってたんだけど、去年だったかこっちに引っ越したんだよね。まあ、いずれにせよ、「専用劇場」を持つのは、日本では宝塚歌劇団と劇団四季だけと言っていいだろう。劇場という固定資産を持つことは普通の演劇集団ではまず不可能だろうけれど、宝塚と四季は、それぞれ違うやり方できっちり償却し、見事に経営は黒字なんだから、会社としての体力も本当にすごいものだと思う。
 で。本題に入りましょう。わたしは『CATS』という作品に関しては、一番最初の西新宿の高層ビル群の中で始まった頃のことはよく覚えているし(当時中学生)、その後、今現在は高島屋のある南新宿でやってた頃も、ほぼ毎日総武線から劇場を眺めていたのでもちろん覚えている、が、恐ろしいことにもうそれらは30年以上前のことであって、逆に言うと30年以上経った今でも、場所を変えて上演しているんだからすごいじゃすまないよね。もちろん、東京でずっとロングランしていたわけではなく、名古屋・大阪・札幌・福岡と回っていたり、一瞬途切れたりはしているんだけれど、なんと、明日の3/12(火)の回で、上演回数10,000回となるんだそうだ。
 そして今日の月曜は休演日なので、つまりわたしが観に行った昨日の回は、その直前、9.999回目、だったようだ。うおう、それもまたなんかすげえや。
 わたしとしては、そんな『CATS』を一度観ていたいと大変楽しみにしていたのだが、劇場内はさすがに専用劇場ということで、とても独特で、入場するとすぐにテンションが上がって来ますなあ! さっき、座席表をせっせと数えてみたところ、どうやら座席数は1,283席?かな、数え間違いもあると思うので、まあだいたい1,300弱、という感じだろう。半円形というか、2階席がなくて横に広く、なだらかな傾斜になっているので、これはおそらく後ろの方でも十分見やすい設計になっているような気がした。そしてですね、とにかく「猫」たちが客席通路を縦横無尽(?)歩き回るし走り回るので、後ろの列でも楽しい! のであります。わたしは通路に面した席だったので、もう間近にやってくる「猫」たちに大興奮ですよ! かわええ!! 間近で見る猫たちの美しさ、しなやかさはまさしく猫! 鼻触りてえ! と思ったす。
 そしてもちろん、四季で鍛えられたキャスト達のダンスや歌は超一流で、もう絶賛せざるを得ないだろう。やっぱり四季はすげえ! とこれまた大興奮である。
 のだが……わたしにはどうしても一つ、大問題があった。
 実のところ、物語がさっぱり分からん! のである。あれは……ストーリーがあるんだろうけど、よくわからなくて、どうも感動が薄いというか、これはもう、何度だってみたいぜ! という気にはなれなかったのが残念だ。そういう意味では、わたしはここまでロングランしているからにはすげえ大感動の物語なのだろう、と思っていたのに、若干、ぽかーん……としてしまったのであった。
 物語としては、「ジェリクルキャッツ」と呼ばれる誇り高き野良猫たちの中から、年に1回の舞踏会で長老から「もっとも純粋なジェリクル」が選出されて、天に召されるんだけど再生が約束されている、みたいな、いわゆるCat has nine Lives、みたいなお話で、数々の猫たちの紹介というかプレゼン? が次々行われるという構成になっている、ようにわたしは理解した。だけど……どう考えても、「もっとも純粋なジェリクル」候補としては、、そうだなあ、わたしには年老いた娼婦猫か、かつて大活躍したけどすっかりお爺ちゃんになった役者猫の二人しかいないように思えたし、若手キャットたちが選ばれるとは、そりゃ思えないよね。さらに言えば、かの名曲「メモリー」を感動的に歌い上げるのは(これはもう、本当に感動的で超素晴らしくて、泣けそうになった!)娼婦猫なわけで、もう選ばれるのは彼女以外いないだろ、と思えてしまったのである。
 なんつうか、そういうツッコミは野暮なんすかね。確かにすっごいハイクオリティのパフォーマンスはお見事で、雌猫たちは可愛いし、あれはあれでアリ、と思うべきなのかもしれないな……。
 というわけで、最後に自分用メモとして、演じたキャストと猫たちをメモして終わりにしよう。気に入った順に書きます。
 ◆ディミータ:演じたのは原田千弘さん。実は役名がまったく自信ないんだけど、わたしは茶・黒・白の三毛猫で、かなり多くの場面でセンターにいて、妙に可愛い彼女が一番気に入ったす。役柄的には見せ場は少ないんだけど、1回だけセンターで歌う曲があったかな。この子は開幕してすぐわたしのすぐ横に来て、そのお顔の美し可愛さにぞっこんとなりました。ほぼ唯一、真っ赤な口紅が超Cute!で口の形がとてもイイ! 間違いなく、素顔も可愛いと思うね。実にしなやかで見事なパフォーマンスでした。
 ◆マンカストラップ:黒キジ猫の青年。兄貴的存在。演じたのは加藤迪氏。超歌がうまいしダンスが超キレてる! お見事でした!
 ◆グリザベラ:年老いた娼婦猫。演じたのは江畑晶慧さん。ははあ、韓国の方なんすね。四季は韓国の方がいっぱいいるから驚かないけど、本当に「メモリー」の独唱はしびれたっすね。
 ◆オールドデュトロノミー:長老猫。演じたのは橋元聖地氏。超美声。歌の圧が凄い!
 ◆スキンブルシャンクス:列車猫。演じたのはカイサー・タティク氏。あ、わたしは西洋人かな? とか思ってたけど、中国の方なんすね。そうなんだ。へえ~。これまた超美声でお見事だったす。
 ◆ラム・タム・タガー:イケメンプレイボーイ猫。パンフには「つっぱり猫」って書いてあって笑っちゃった。つっぱり……ヤンキー猫ってことすね。演じたのは大森瑞樹氏。ああ、なんてこった、彼も中国の方なんすね。へえ~。観客をあおる、つっぱりぶりは大変結構だったと思います。
 ◆ジェニエドッツ:おばさん猫でひがな寝ているけど、夜は鼠やゴキブリの調教で大活躍。演じたのは安宅小百合さん。ラスト近くでわたしの横に来て、握手してくれました。かわいい。
 ◆タントミール:短毛種の茶色のシュッとした猫。あ、設定的にはシャムネコなんだ。なるほど。演じたのは高倉恵美さん。ダンスが超超しなやかで美しく、実に猫でした。この子もすぐ横に来てくれたっす。
 とまあ、キリがないからこの辺にしておこう。劇団四季というシステムは、スターに頼らない、「役」本位制の集団なので、とにかくみなさんハイクオリティですよ。そこには絶え間ない訓練と、厳しい競争があるんだろうな……そう思うと、やっぱりすげえと思うすね。いやあ、やっぱり観に行けてよかったす。

 というわけで、結論。
 明日、日本上演10,000回の記念公演となる劇団四季の『CATS』。わたしはその直前、9,999回目の公演を観ることが出来たわけだが、ずっと観たかった演目で超楽しみにしていたものの……確かに、その素晴らしいパフォーマンスは圧倒的で、劇場そのものやセットなどの世界観の作り込みも、日本最高レベルのものだったと思う、のだが、お話的に……残念ながらわたしにはイマイチよくわからず、超感動したぜ! というような感想は抱き得なかった。そこだけ残念です。でも、やっぱり「メモリー」はしびれますねえ! やっぱり、絶対にこれは生で体験しないといけないでしょうな。映像だとダメだと思うね。はあ……劇団四季もやっぱり最高ですな。宝塚歌劇もホントチケット獲れないけど、下手すると宝塚より四季の方が取りにくいんじゃなかろうか。両方ともコアなファンがいて、いい席はほぼ取れないもんね……。でもまあ、やっぱり劇場で観ないとアカンですよ。観に行けてホント良かったと思います。以上。

↓ なるほど、ブロードウェイ版か? 映像があるんすね。でも絶対生の体験に勝るものはないと思うす。
キャッツ (字幕版)
ジョン・ミルズ
2013-11-26

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