わたしが愛した漫画『鮫島、最後の十五日』の著者である佐藤タカヒロ先生があまりに突然亡くなって、もう4カ月以上が過ぎた。
いまだわたしは、ふと時間があると、『バチバチ』『バチバチBurst』『鮫島、最後の十五日』のコミックスを読んでしまうのだが、1カ月チョイ前から、佐藤先生の主戦場であった週刊少年チャンピオンにおいて、とある漫画の連載が始まり、わたしは毎週とても楽しみに読んでいる。
そのタイトルは、『もういっぽん!』。
女子高校生を主人公とした青春柔道漫画である。そしてこのタイトルを見れば、我々『鮫島』を愛した者ならば、明確に佐藤タカヒロ先生への想いが込められていることに気が付くはずだ。
佐藤先生のチャンピオン連載デビュー作『いっぽん!』。
明らかに佐藤先生の『いっぽん!』への敬意が込められた『もういっぽん!』というタイトルに、わたしは連載第1話からもちろん注目しており、そして確かな満足を得ている。コイツは面白い。これは期待できる、と。
今現在、第1話が無料公開されているので、まずは読んでみていただきたい。
→こちらです。http://arc.akitashoten.co.jp/comics/ipponagain/1
で。この『もういっぽん!』を連載しているのが村岡ユウ先生である。村岡先生は、かつて同じチャンピオンにて『ウチコミ!!』という男子高校生が主人公の柔道漫画を連載していて、わたしも結構好きな漫画であったのだが、単行本を買うほどではなかった。また、村岡先生は、柔道が大好きなんでしょうな、チャンピオン以外の媒体でも柔道漫画を描いていて、なんだかそっちも単行本を買わないといけないような気もしている。それほど、わたしとしては現在の『もういっぽん!』がお気に入りだ。
何がいいって、まず第一に、絵がいい。とても丁寧で、キャラクターも非常に可愛らしい。いわゆる萌え系とは全く一線を画す、正当な「漫画」の絵だと思う。そして、これまでの6話の中で、毎回必ずと言っていいほど登場する、見開きで描かれる「ザ・青春」な絵もとても印象的だ。これがとてもイイんすよ!
おそらく著作権的に違法行為なのではないかと思うけれど、どうしても紹介したいので、上記2枚だけ、貼り付けさせていただきます。どうですか。この絵、とても素晴らしいと思いませんか。
村岡先生の描くこれらの「ザ・青春」なタッチは、おそらく「放課後特有の光の表現」にあるのではなかろうか。部活終わり、あるいは部活中の、あの夕方特有の光。なんつうかもう、おっさん読者としては、とてもハートに直撃する絵だと思う。
そしてわたしは「漫画」と「イラストレーション」は全くの別物だと思っているが、この村岡先生の画は、どちらかというと「イラスト」寄りでいて、でもやっぱりきちんと「漫画」の絵になっているようにも思える。こういった、「止めカット」が毎週1枚描かれているのだが、大変素晴らしい、上質な絵で毎週楽しみなのであります。
というわけで、こうなったら毎週『もういっぽん!』の感想を書いて行こうかしらと思ってはいるものの、かつての「鮫島ニュース」のような熱をもって書けるか自信がないので、まあ、こ、これは! と思った時だけ、感想を綴ろうと思います。
そして――実はもう何週も前から書こうと思っていたこの「今週の『もういっぽん!』」ですが、今までは、なんつうか、それほどキーボードをたたきまくりたくなるほど興奮はしなかったものの……今週はもう、とってもグッと来たっすね!
これまでのお話をごく短くまとめると、主人公の【園田未知】ちゃんは、中学最後の試合で【氷浦永遠】という女の子に一本負けをし(しかも締め技でオチた)、これで柔道はおしまい、と区切りをつけ、親友で同じく柔道部だった【滝川早苗】ちゃんとともに高校へ進学。そしてその高校には、まさしく永遠ちゃんも入学していたのだが、柔道部は既に廃部。未知は柔道はもうやらないつもりだったけれど、ついうっかり永遠ちゃんを流れでぶん投げ、綺麗な一本を決めてしまう。そして、「いっぽん」の気持ちよさを思い出してしまい、未知・早苗・永遠の3人で柔道部を復活させることに……てなお話です。
そして先週、やっと新生・柔道部の顧問の女性教諭が決まって、今週はその先生、【夏目紫乃先生】の柔道の腕前が描かれたわけですが……一つのポイントとして、未知を中学時代から剣道部に誘っている【南雲安奈】ちゃんというキャラがいて、いつも何かと未知に突っかかって来る、ある意味ツンデレ的な女の子がいるわけなんすけど……今週の南雲ちゃんの表情が、超イイ!! のです!
夏目先生の過去というかいきさつは今後もっと詳しく描かれると思うけど、今週、夏目先生は自ら語りました。過去、どこかの学校で柔道部の顧問をやったことがあるようで、「一生懸命練習に励む生徒たちにみっちり鍛えられ…そして教えられた 知恵と工夫しだいで…権藤先生のような巨漢でも一蹴できるし 氷浦のような強者とも渡り合える それが柔道だと」
そして先生は、未知たちに、自分が不在の時は乱取り稽古の禁止を通告します。それは、監督者不在だと、つい気が緩んだりして危ないから、だとか。先生は語ります。
「大事にしなさい たった3年間の貴重な時間 棒に振るようになったら辛いからね」
こういう先生の言葉が、一緒に体育館を使っている剣道部の南雲ちゃんの心にも刺さるわけです。そして、未知・早苗・永遠の3人組が、ある意味「楽しそうに」練習している姿がとってもうらやましい?のです! そして、その時の南雲ちゃんの表情が、もう、ホントに素晴らしいのですよ!! 今週のベストショットは南雲ちゃんの複雑な表情ですよ!
今後、南雲ちゃんがまさかの柔道部入りしてもわたしは驚かないすね。でもずっとやってきた剣道から離れるとも思いがたいし、どうなるんですかねえ!? 今週ラストの様子だと、やっぱり南雲ちゃんの柔道部入りはない、かなあ……。
というわけで、今週の『もういっぽん!』第6話には、「襟懐」というタイトルが付けられています。これは「心の中、胸のうち」という意味です。はたして南雲ちゃんの「襟懐」はいかに、というわけで、未知・早苗・永遠∔南雲ちゃんの4人が体育館で居残り練習する姿で終わりました。いやー、大変結構なお点前でありました!
【※追記:初出時、興奮しすぎたのか南雲ちゃんをずっと園田ちゃんと書き間違えていましたので修正しました。アホでした……!】
というわけで、結論。
そのタイトルからしてわたしの心にグッとくる漫画『もういっぽん!』。しかしチャンピオン編集部も非常に分かってますなあ! 連載開始からわたしは大変楽しませていただいている素晴らしい漫画なわけだが、もう、今週の南雲ちゃんの表情にグッと来てしまって、つい感想を書きたくなったわたしであります。村岡ユウ先生を応援するためにも、先生の過去作の単行本をさっそく買って読もうと思います。『ウチコミ』は連載時に読んでいたけど、思えば佐藤タカヒロ先生の『いっぽん!』と非常によく似た漫画だったすね。絵柄は全然違うけど。そしてユウ先生の描く女の子は大変可愛い! のは間違いないと思います。えーと、結論は何だっけ、そう、現在週刊少年チャンピオン連載中の『もういっぽん!』という漫画は大変素晴らしい! であります! 以上。
↓ これはスピリッツ連載だったみたいすね。買いますとも!
↓ こっちはゴラクだったらしい。ええ、買いますよ、もちろん!
いまだわたしは、ふと時間があると、『バチバチ』『バチバチBurst』『鮫島、最後の十五日』のコミックスを読んでしまうのだが、1カ月チョイ前から、佐藤先生の主戦場であった週刊少年チャンピオンにおいて、とある漫画の連載が始まり、わたしは毎週とても楽しみに読んでいる。
そのタイトルは、『もういっぽん!』。
女子高校生を主人公とした青春柔道漫画である。そしてこのタイトルを見れば、我々『鮫島』を愛した者ならば、明確に佐藤タカヒロ先生への想いが込められていることに気が付くはずだ。
佐藤先生のチャンピオン連載デビュー作『いっぽん!』。
明らかに佐藤先生の『いっぽん!』への敬意が込められた『もういっぽん!』というタイトルに、わたしは連載第1話からもちろん注目しており、そして確かな満足を得ている。コイツは面白い。これは期待できる、と。
今現在、第1話が無料公開されているので、まずは読んでみていただきたい。
→こちらです。http://arc.akitashoten.co.jp/comics/ipponagain/1
で。この『もういっぽん!』を連載しているのが村岡ユウ先生である。村岡先生は、かつて同じチャンピオンにて『ウチコミ!!』という男子高校生が主人公の柔道漫画を連載していて、わたしも結構好きな漫画であったのだが、単行本を買うほどではなかった。また、村岡先生は、柔道が大好きなんでしょうな、チャンピオン以外の媒体でも柔道漫画を描いていて、なんだかそっちも単行本を買わないといけないような気もしている。それほど、わたしとしては現在の『もういっぽん!』がお気に入りだ。
何がいいって、まず第一に、絵がいい。とても丁寧で、キャラクターも非常に可愛らしい。いわゆる萌え系とは全く一線を画す、正当な「漫画」の絵だと思う。そして、これまでの6話の中で、毎回必ずと言っていいほど登場する、見開きで描かれる「ザ・青春」な絵もとても印象的だ。これがとてもイイんすよ!
おそらく著作権的に違法行為なのではないかと思うけれど、どうしても紹介したいので、上記2枚だけ、貼り付けさせていただきます。どうですか。この絵、とても素晴らしいと思いませんか。
村岡先生の描くこれらの「ザ・青春」なタッチは、おそらく「放課後特有の光の表現」にあるのではなかろうか。部活終わり、あるいは部活中の、あの夕方特有の光。なんつうかもう、おっさん読者としては、とてもハートに直撃する絵だと思う。
そしてわたしは「漫画」と「イラストレーション」は全くの別物だと思っているが、この村岡先生の画は、どちらかというと「イラスト」寄りでいて、でもやっぱりきちんと「漫画」の絵になっているようにも思える。こういった、「止めカット」が毎週1枚描かれているのだが、大変素晴らしい、上質な絵で毎週楽しみなのであります。
というわけで、こうなったら毎週『もういっぽん!』の感想を書いて行こうかしらと思ってはいるものの、かつての「鮫島ニュース」のような熱をもって書けるか自信がないので、まあ、こ、これは! と思った時だけ、感想を綴ろうと思います。
そして――実はもう何週も前から書こうと思っていたこの「今週の『もういっぽん!』」ですが、今までは、なんつうか、それほどキーボードをたたきまくりたくなるほど興奮はしなかったものの……今週はもう、とってもグッと来たっすね!
これまでのお話をごく短くまとめると、主人公の【園田未知】ちゃんは、中学最後の試合で【氷浦永遠】という女の子に一本負けをし(しかも締め技でオチた)、これで柔道はおしまい、と区切りをつけ、親友で同じく柔道部だった【滝川早苗】ちゃんとともに高校へ進学。そしてその高校には、まさしく永遠ちゃんも入学していたのだが、柔道部は既に廃部。未知は柔道はもうやらないつもりだったけれど、ついうっかり永遠ちゃんを流れでぶん投げ、綺麗な一本を決めてしまう。そして、「いっぽん」の気持ちよさを思い出してしまい、未知・早苗・永遠の3人で柔道部を復活させることに……てなお話です。
そして先週、やっと新生・柔道部の顧問の女性教諭が決まって、今週はその先生、【夏目紫乃先生】の柔道の腕前が描かれたわけですが……一つのポイントとして、未知を中学時代から剣道部に誘っている【南雲安奈】ちゃんというキャラがいて、いつも何かと未知に突っかかって来る、ある意味ツンデレ的な女の子がいるわけなんすけど……今週の南雲ちゃんの表情が、超イイ!! のです!
夏目先生の過去というかいきさつは今後もっと詳しく描かれると思うけど、今週、夏目先生は自ら語りました。過去、どこかの学校で柔道部の顧問をやったことがあるようで、「一生懸命練習に励む生徒たちにみっちり鍛えられ…そして教えられた 知恵と工夫しだいで…権藤先生のような巨漢でも一蹴できるし 氷浦のような強者とも渡り合える それが柔道だと」
そして先生は、未知たちに、自分が不在の時は乱取り稽古の禁止を通告します。それは、監督者不在だと、つい気が緩んだりして危ないから、だとか。先生は語ります。
「大事にしなさい たった3年間の貴重な時間 棒に振るようになったら辛いからね」
こういう先生の言葉が、一緒に体育館を使っている剣道部の南雲ちゃんの心にも刺さるわけです。そして、未知・早苗・永遠の3人組が、ある意味「楽しそうに」練習している姿がとってもうらやましい?のです! そして、その時の南雲ちゃんの表情が、もう、ホントに素晴らしいのですよ!! 今週のベストショットは南雲ちゃんの複雑な表情ですよ!
今後、南雲ちゃんがまさかの柔道部入りしてもわたしは驚かないすね。でもずっとやってきた剣道から離れるとも思いがたいし、どうなるんですかねえ!? 今週ラストの様子だと、やっぱり南雲ちゃんの柔道部入りはない、かなあ……。
というわけで、今週の『もういっぽん!』第6話には、「襟懐」というタイトルが付けられています。これは「心の中、胸のうち」という意味です。はたして南雲ちゃんの「襟懐」はいかに、というわけで、未知・早苗・永遠∔南雲ちゃんの4人が体育館で居残り練習する姿で終わりました。いやー、大変結構なお点前でありました!
【※追記:初出時、興奮しすぎたのか南雲ちゃんをずっと園田ちゃんと書き間違えていましたので修正しました。アホでした……!】
というわけで、結論。
そのタイトルからしてわたしの心にグッとくる漫画『もういっぽん!』。しかしチャンピオン編集部も非常に分かってますなあ! 連載開始からわたしは大変楽しませていただいている素晴らしい漫画なわけだが、もう、今週の南雲ちゃんの表情にグッと来てしまって、つい感想を書きたくなったわたしであります。村岡ユウ先生を応援するためにも、先生の過去作の単行本をさっそく買って読もうと思います。『ウチコミ』は連載時に読んでいたけど、思えば佐藤タカヒロ先生の『いっぽん!』と非常によく似た漫画だったすね。絵柄は全然違うけど。そしてユウ先生の描く女の子は大変可愛い! のは間違いないと思います。えーと、結論は何だっけ、そう、現在週刊少年チャンピオン連載中の『もういっぽん!』という漫画は大変素晴らしい! であります! 以上。
↓ これはスピリッツ連載だったみたいすね。買いますとも!
↓ こっちはゴラクだったらしい。ええ、買いますよ、もちろん!