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 というわけで、このところずっと読み進めていた、上橋菜穂子先生による「守り人シリーズ」。
 読み終わるたびにせっせとレビューを書いてきたわけだが、もう7作目まで読み終わり、続きが気になるぜ!! と一人で盛り上がっていたところ、なんと来年1月にNHKで放送される実写ドラマ版の、第2シーズンのキャストがとっくの昔に発表になっており、それをさっき知って、おおお、なんてこった!! チェックが甘かったぜ!! と反省しているわたしである。しかも、その登場人物から、大体のお話も想像がつくわけで、まったくもって抜かってた!! と、わたしは先ほどから、大変自分が許せないのであります。
 というわけで、今日はこれから宝塚歌劇・星組公演を観に行くのだが、その前に情報をちょっと自分用メモとしてまとめておこうと思った次第であります。要するに、手抜きです今日は。

 まず、今のところわたしが書いたレビューをまとめておこう。
 ■シリーズ1作目『精霊の守り人』
 【舞台となる国】新ヨゴ皇国
 【登場人物】バルサ、チャグム、ジグロ(故人)、トロガイ、タンダ、シュガ、ジン、帝

 ■シリーズ2作目『闇の守り人』
 【舞台となる国】カンバル王国 (新ヨゴ皇国の北にあるバルサの故国)
 【登場人物】バルサ、ジグロ(故人)、カルナ(故人・バルサの父)、ログサム王(故人)、カグロ(ジグロの兄)、ユグロ(ジグロの弟)、カーム(カグロの長男)、ラダール王(現在の王)
 
 ■シリーズ3作目『夢の守り人』
 【舞台となる国】新ヨゴ皇国
 【登場人物】バルサ、チャグム、トロガイ、タンダ、シュガ、ジン、一ノ妃、ユグノ

 ■シリーズ4作目『虚空の旅人』
 【舞台となる国】サンガル王国 (新ヨゴ皇国の南にある海洋国家)
 【登場人物】チャグム、シュガ、タルサン(新サンガル王の弟)、カリーナ(新サンガル王の姉)、サルーナ(新サンガル王の妹)、ラダール王(カンバル王)、カーム(カンバルの王の槍)、ヨーサム王(ロタ王)、ラスグ(タルシュ帝国呪術師)
 
 ■シリーズ5・6作目『神の守り人<来訪編><帰還編>』
 【舞台となる国】ロタ王国 (新ヨゴ皇国の西にある騎馬民族の国)
 【登場人物】バルサ、タンダ、ヨーサム王(ロタ王)、イーハン(ヨーサム王の弟)、スファル(王に仕える呪術師)、シハナ(スファルの娘)、マーサ(商人)、アスラ・チキサ(ロタの民の兄妹)、トリーシア(故人・兄妹の母)

 ■シリーズ7作目『蒼路の旅人』
 【舞台となる国】新ヨゴ皇国→サンガル王国→タルシュ帝国
 【登場人物】チャグム、シュガ、ジン、帝、トーサ(チャグムの母方の祖父)、サルーナ、ヒュウゴ(タルシュの密偵)、セナ(サンガルの海賊の娘)、ソドク(ラスグの弟)、ラウル王子(タルシュ皇帝の次男)、クールズ(ラウルの右腕の宰相)

 はーーーー。またしても長くなってしまった。
 で。どうやら、NHKの実写ドラマ版、第2シーズンは2017年1月放送らしいのだが、どうもストーリーは、原作とちょっと順番や情勢が変更されているらしい。まあ、詳しいことは、以前もリンクを貼っておいた通り、上橋先生が直接説明してくれているWebサイトがあるので、そちらを観てもらうとして、キャストと共に、その変更点をまとめておこう。

 ■NHK実写ドラマ第2シーズンの舞台は「ロタ王国」だ!!
 これも以前書いたが、NHK実写版の第1シーズンのラストは、原作ファンからすると、「な、何だってーーー!?」と驚きの展開が待っていた。なんと、バルサの最大の仇である、カンバル王国のログサム王が健在なのだ。原作では10年前にもう死んでいるのだが、彼が生きている設定とすることで、大きく物語は変わってくる。で、上橋先生による今後のNHKドラマ展開をまとめると、
 シーズン2では、『神の守り人』でバルサのその後を描きつつロタ王国の内部事情を伝えながら、そこに『蒼路の旅人』と『天と地の守り人』<ロタ王国編>を平行して組み合わせ、タルシュ帝国の脅威に立ち向かわざるを得なくなるチャグムの姿を描いていく。
 そして、シーズン3で、『闇の守り人』を『天と地の守り人』に織り込みながら描くことで、バルサとチャグム、それぞれのクライマックスが絡み合っていく――
 という展開になるのだそうです。つまり、次のシーズン2は第5・6・7・8作目になるらしい。というわけで、それを念頭に置きつつ、上記の登場人物を誰が演じるのか、を想像するのが愉しみだったのだが、実際のところ、とっくに発表されていたのです。というわけで、キャストをずらずら並べておこう。
 ◆バルサ:綾瀬はるかちゃん。超イイ。カッコイイし、とてもいい芝居振りでした。
 ◆チャグム:板垣瑞樹くん。シーズン1の小林颯くんからスイッチ。成長したチャグムはかなりイケメンですね!!
 ◆シハナ:真木よう子さん。いいですねえ……原作ではバルサ並みの強さを誇る女性。カッコイイだろうなあ……。
 ◆スファル:柄本明氏。なるほど、そう来たか……というキャスティングですね。
 ◆アスラ:鈴木梨央ちゃん。まあこれまた可愛い娘さんですなあ。
 ◆イーハン:ディーン・フジオカ氏。マジか……。相当イケメンですなあ。
 ◆トリーシア:壇蜜様!!! キターーーー!! オレたちのみっちゃん!! 超楽しみ!!!
 ◆チキサ:福山康平くん。知らないけど期待の新人らしいすね。
 ◆ヨーサム王:橋本さとし氏。これもキターーー!! 元・新感線の方っすね。ミュージカルでもお馴染み。声優としてもあの「餓狼伝説」のテリー役でお馴染み。美声です。
 ◆トーサ:伊武雅刀氏:これまたキターーーー!! デスラー総統バンザーイ!!
 ◆マーサ:渡辺えりさん。これまたなるほどね、なキャスティングです。
 ◆ヒュウゴ:鈴木亮平くん。いいね!! 彼の演じるヒュウゴは相当期待できますな。
 ◆セナ:織田梨沙さん。知らない方だけど、大変な美人さんすね。
 ◆クールズ:小市漫太郎氏。顔は知ってたけど、サーセン、お名前は存じ上げませんでした。そこら中で見かけるお方ですな。

 はーーーー。疲れた。
 このキャストの中で、わたしの注目はイーハンとヒュウゴを演じる、ディーン・フジオカ氏と鈴木亮平くんだ。この二人……原作を読んでいる時のわたしが抱いたイメージでは、逆に、ヒュウゴこそディーン氏で、イーハンこそ鈴木亮平くんのほうがピッタリなんだけどな。ヒュウゴはクールで冷静沈着でいながら内面に熱いハートを持つ男だし、イーハンはもう根っからの熱血漢。逆のほうが合うと思うんだけどな……。いかがでしょうか? でもまあ、二人とも芸達者な確かな役者なので、きっと、映像を見たら、全然問題ないんだろうとは思います。
 そして、早く映像で観てみたいと今からワクワクするのが、バルサVSシハナのバトルシーンですね。シハナはたぶん、今のところ原作では唯一バルサと一対一で対等に闘える強い女性なので、綾瀬はるか嬢VS真木よう子さんの迫力ある戦いは、今からもう楽しみでならないすな。
 あとは、我らおっさんの永遠の偶像(IDOL)、みっちゃんこと壇蜜様ですよ。演じるトリーシアは、原作では姿は現さず人々が語る中でしか登場しないけれど、大きな役割を演じるキーキャラクターの一人なので、恐らく出番は少ないと思うけれど、大変期待しています。はーーー。楽しみっす。

 というわけで、結論。
 2017年1月放送の、NHK実写ドラマ「守り人シリーズ」シーズン2は、今からもうとても楽しみです。キャストも、とっくに発表されており、その顔ぶれを観ると大変期待できるものであり、今からもう、わたしとしてはワクワクが高まっているのである。しかし……キャスト発表をスルーしてたのはホント抜かってたというか、お恥ずかしい限りです。サーセンっした。以上。
 
↓  これからこれを観に行ってきます。レビューは明日書きます。ヨハン・シュトラウス2世の『こうもり』の宝塚版です。超楽しみ!!
Le Cinq(ル・サンク) 2016年 04 月号 [雑誌]
宝塚クリエイティブアーツ
2016-04-08
 

 わたしは現在、日曜日のNHK大河『真田丸』をせっせと観ている。ちなみにわたしはNHK-BSで18時から見ているのだが、もちろん、戦国期の群雄割拠(?)が大好物なので、ほほう、今年は真田家か、と大変期待しながら見始めたわけである。ただし、脚本がかの三谷幸喜氏であることには、若干の不安もあった。三谷幸喜氏の実力は当然分かっている。この人の映画や演劇では大変笑わせていただいるわけで、非凡なる才能の持ち主であることは間違いない。しかし、オリジナルコメディではその才能が炸裂し、毎回楽しい作品を我々に提供してくれることは確実であっても、NHK大河で、しかも真田家のお話で、大丈夫かしらん? と素朴に思ったのである。思えば、わたしは元々幕末期はあまり得意でないので、2004年の『新撰組!』は、最初の数話でDNFしてしまった前科がある。どうも、三谷幸喜氏とNHK大河というのはミスマッチなのではなかろうか、と全くもって大きなお世話の心配をしていたわけである。※DNF=Did Not Finish=途中棄権の意
 で、第1話から、やはりどうも、何か居心地が悪いというか、わたし的にのめり込めない。決定的だったのは、第13話「決戦」である。対徳川戦第1ラウンドとしてお馴染みの、第1次上田合戦を描いたものだ。

 NHKは、ご丁寧にも上記のような「5分で分かる第●話」というダイジェスト動画をYou TubeにUPしてくれている。つか、5分で分かるなら見なくていいんじゃね? という気がしなくもないが、見逃した場合などには大変ありがたし、である。ま、わたしは見逃してしていないけど。
 この第13話は、いわゆるワンクール終わりの締めくくりで、次回から舞台は大坂へ移る。なので、前半の山場に第1次上田合戦を持ってくるという構成は実に理に適っている。
 そして、役者たちも素晴らしい演技だ。文句は全くない。
 しかし、どうしてもわたし的にしっくりこない。
 それは、やはり各キャラクターの言動に問題があり、どうにもわたしには受け入れがたいというか、ううむ……と唸らざるを得ないのだ。ズバリ言えば、まずセリフは現代語すぎる。特に、わたしが気になるのは、長澤まさみちゃん演じる「きり」ちゃんのセリフの数々だ。もちろん、長澤まさみちゃんには何の罪もなかろう。問題はどう考えても脚本だ。あり得なすぎやしないかと、わたしは心配というか呆れるというか、これは全国のNHK大河のメイン視聴者であるシニア層の支持を得られるのだろうか? と不安である。おまけに、行動も、どうにも分からない。16世紀後半の女性がこんな行動をとることがあるのだろうか? という部分もそうだし、上記動画の、黒木華ちゃん演じる「うめ」ちゃんの、第13話における行動もさっぱり意味不明で、まるで無意味な犬死を遂げて退場してしまうとは。ついでに言うと、この「うめ」ちゃんが結婚に至るまでの経緯も、この女子はしたたかなんだか純朴なんだかさっぱり判断が付かない微妙なキャラ付けだったのも良くわからん。
 わたし、本当にもう、第13話を観終わった時、もう来週からは観なくていいや、と思った。
 のだが、次週からはいよいよ秀吉も出てくるし、これからどんどん面白くなっていくであろう、と期待して視聴を継続しているのが現実ではあるのだが……ちょっと辛くなってきたのである。
 なお、70歳をとうに超えたわたしの母も、もう脱落しそうである。やはり気に入らないようだ。
 思うに、NHK大河に笑いは不要、とまでは言わないけれど、ちょっとどうにも馴染まないような気がしてならない。もちろん、歴史通りにやれとか、もっときっちりしろとか言うつもりも全くないのだが……例えば、真田家の父・昌幸を演じる草刈正雄氏の、何を考えているかさっぱりわからないすっとぼけぶりは、秀吉をして「表裏比興の者」と言わしめた曲者ぶりが滲み出る素晴らしい芝居だと思うし、長男・信之を演じる大泉 洋氏の、いかにも真面目な様は、信之らしさが非常に伝わるものだと思う。もちろん主役の信繁も、現状では演じる堺 雅人氏とその時の信繁の年齢差がありすぎて、ちょっと違和感はあるが、その若い信繁をしっかり演じてくれていると思う。他にも、上杉景勝も、これまた本当はもっと全然若いと思うが、義を重んじる上杉家、だけど実際はかなり苦しい立場の悩める景勝を遠藤憲一氏がカッコ良く演じてくれている。なので、役者に文句があるわけでは全然ない。むしろ素晴らしいキャストだと思う。
 ※年齢について気になるので、景勝が上洛して秀吉に会った年=1586年の段階で誰が何歳だったか、そして演じている役者さんは現在何歳か、自分用備忘録としてまとめておこう。
 ◆豊臣秀吉:49歳(1537年生)→小日向文世氏(62歳)
 ◆徳川家康:43歳(1543年生)→内野聖陽氏(47歳)
 ◆上杉景勝:30歳(1556年生)→遠藤憲一氏(54歳)
 ◆直江兼続:26歳(1560年生)→村上新悟氏(41歳)
 ◆石田三成:26歳(1560年生)→山本耕史氏(39歳)
 ◆大谷吉継:27歳(1559年生?)→片岡愛之助氏(44歳)
 ◆真田昌幸:39歳(1547年生)→草刈正雄氏(63歳)
 ◆真田信之:20歳(1566年生)→大泉 洋氏(43歳)
 ◆真田信繁:19歳(1567年生)→堺 雅人氏(42歳)
 ◆淀殿(茶々):17歳(1569年生?)→竹内結子嬢(36歳)
 なるほど、こんなに本当は若いのか。
 でもまあ、その違いは正直どうでもいいし、別に問題ないとは思う。
 しかし、これだけそうそうたる役者陣を揃えて、別に笑いを取りに行かなくてもいいんじゃねーの? というのが、わたしの偽らざる感想だ。
 まあ、真面目にやってももう散々いろいろな物語で描かれているし、今さらなのかもしれないので、今回のような三谷節がたまに炸裂する面白脚本もアリなのかもしれないけれど、それにしても、どうにもしっくりこなくて、もう観るのやめようかどうしようか、と毎週思いながら観ている。
 そう思っているのはわたしだけなのか、実際良くわからないのだが、視聴率的には、さすがに人気の戦国モノだけあって、現在のところ平均17%チョイを維持しており、ズバリ好調、と言っていいようだ。2年前の「軍師官兵衛」よりもちょっと視聴率的にはいいみたいですな。うーーん……「官兵衛」の方が、わたし的には面白かったけどなあ……岡田くんの芝居ぶりも非常にカッコ良かったし。断然わたしとしては「官兵衛」の方が好きだけれど、どうも視聴率を見ると、世の判定はそうでないのかもしれない。
 とりあえず、わたし的な次のポイントは、「小田原攻め」であろう。
 この一代大いくさがどう描かれるかを楽しみに、まだしばらくは観続けようとは思っている。そこで前田慶次郎利益が出てこねえかなー、と、「花の慶次」ファンとしては期待しよう。慶次がカッコ良かったら、最後まで観るでしょうな、きっと。

 というわけで、結論。
 現状、イマイチ乗れていない『真田丸』だが、次の山場となるであろう(?)小田原攻めを、わたし的判断ポイントとすることで、とりあえずはそれまでは視聴継続、としたい。以上。

↓ 慶次は最高です。常に電子書籍で携帯し、いつでもどこでも何度でも、読みたいときに読んでます。敢えて言うと、慶次は最高です。全巻購入は漢の掟ですよ。
花の慶次 ―雲のかなたに― 1巻
隆慶一郎
ノース・スターズ・ピクチャーズ
2015-06-08
 

 2014年に、児童文学のノーベル賞と言われる「国際アンデルセン賞」を受賞したことで一躍注目され、またさらに2015年の「本屋大賞」を受賞したことで、日本文芸界における地位を不動のものとした作家、それが上橋菜穂子先生である。
 まあ、分かりやすく賞のことを取り上げたけれど、 実際のところ上橋先生は上記の二つの賞を受賞する前からとっくに素晴らしい作品を生み出す偉大な作家としてお馴染みだったのは間違いない。わたしは恥ずかしながら、『獣の奏者』と『鹿の王』しか読んだことがなく、まあ言わば単なるにわかファンなのだが、両作ともに非常に面白くて夢中になって読んだ覚えがある。『獣の奏者』ではその主人公エリンに惚れ、『鹿の王』ではその主人公ヴァンの揺るぎない男のカッコ良さに深く感銘を受けた。両作ともに、絶対の自信を持ってお勧めできる小説である。


 ところで、上橋先生は文化人類学において博士号を取得した研究者としても知られ、しかもフィールドワーク中心の現場主義者ということでわたしも上橋先生に非常に興味を持ち、上橋先生のノンフィクション作品『隣のアポリジニ』を読んでみたことがある。

 これは、上橋先生が研究者としてオーストラリアの片田舎でインターンシップの日本語教師(?)として赴任していたころのお話で、たしか研究がメインで先生はボランティアだったと思うが、現地の人々(白人&アポリジニ系混血がメイン)との交流の模様が大変面白かった。
 なんでまたこんなことをわざわざ紹介するかと言うと、上橋先生の描く作品は基本異世界ファンタジーであり、異文化(異種族)コミュニケーションが大きな柱となる作品が多く、それらはやはり上橋先生の文化人類学者としての研究が下敷きになっているのだろう、と思うからである。
 で。恐らくは上橋先生の最も有名な代表作と思われる作品が『精霊の守り人』、通称「守り人シリーズ」と呼ばれる一連の作品群である。既にアニメ化やコミック化されている作品だが、わたしは恥ずかしながら全く読んでいない。のだが、この度、NHKにおいて実写ドラマ化されるというニュースが発表され、放送前からわたしは大変期待していたわけで、先日の放送を録画しておいて、昨日の夜、やっと見てみたわけである。
 基本情報はNHKの公式Webサイトへどうぞ。ちなみにアニメもNHKで放送されました。

 NHKからは、結構多くの予告動画がYouTube上にUPされているので、ちょっと探すといっぱい出てきます。今回のドラマは、なんと3年にわたって全22回放送されるらしい。まあ要するにNHKは相当本気と言う事だ。恐らくは民放では出来ないことだろうし、衣装やロケ、美術のクオリティから察するに、予算規模も到底民放では出せないものだろうと思う。
 お話は、(わたしはまだ全貌がまったく良く分かってないが)主人公の女用心棒バルサが、とある国の王子と出会い、その父たる王(正確には「帝」)から命を狙われている王子を守って逃げるというお話で、逃げる理由は今回の第1話でも描かれるが、当てのない逃亡生活なのか、どこかを目指しているのかはまだ良くわからない。恐らく今後の展開としては、追っ手の刺客との戦いを繰り返しながら、何らかの協力者と出会い、逃げるだけの状況から反撃をする、そしてその王子に秘められた謎が解き明かされる、という感じでお話は進むのだろうと思われる。わからんけど。
 秘密を持つ少年(or少女)と、彼(or彼女)を守る存在という組み合わせは、わたしが読んだ『獣の奏者』でも『鹿の王』でも共通する設定と言えると思うが、今回は、幼い少年と、30歳の女用心棒である。基本的に守る存在は強くて優しくてカッコ良し、というのがお約束だと思うが、どうやら今回も、ぶっきらぼうで、守ることは仕事だと割り切った様子を見せるものの、女用心棒バルサというキャラクターは我々の期待を裏切らない正しくカッコイイ存在であるようだ。大変期待できる。面白そうですよ、やはり。
 で。今回、その強くてカッコイイ女用心棒を演じるのが、わたしも大好きな綾瀬はるか嬢である。このお方は、どうも天然面白キャラといった部分が最近の売りになりつつあるような気がするが、この美しい女性が最も輝くのは、めったに笑わない、ちょっと幸薄い系のキャラクターを演じる時であるとわたしは信じている。去年の『海街diary』における幸薄いしっかり者の長女のお姉さん役は大変素晴らしかったし、古くは映画『ICHI』なんかでも、(まああの映画は映画としてはかなり微妙だが)綾瀬はるか嬢の美しさはこの上なかった。
 そして今回は、なにしろ「女用心棒」である。そりゃあカッコいいでしょうなとわたしの期待は高まる一方でだったが、実際の映像のはるか嬢は、汚れたメイクに汚れた衣装で、実に凛々しく、大変カッコ良かったのである。このお方はやっぱり、どんな格好でも美しいですな。これはまったくどうでもいいことだし若干セクハラだが、ちょっとインターネッツの銀河に検索の手を放てば、デビュー当時のはるか嬢の水着グラビアがいっぱい出てくるので、男性諸君はその美しさを堪能しておいていただきたい。素晴らしいBODYですよ、このお方は。
 今回の作品は、おそらくキャラクターも今後数多く登場してくるのだと思う。今回の第1話では、帝を藤原竜也氏が貫禄たっぷりに演じていたのが印象的であった。またもう一人、はるか嬢演じるバルサの、幼少時の回想シーンに出てくる師匠的存在(バルサの父の親友?)を演じた吉川晃司氏がいつも通りキレあるアクションで非常にカッコ良かった。この人は銀髪になってから役者としての活躍も多くなって、大変カッコイイですな。何しろガタイがデカイし、「シンバルキック」でおなじみの長い足を振り回す立ち回りもキマってますね。広島の名門・修道高校水球部で鍛えた体は伊達じゃないっすな。他にも、平幹二郎氏もいつも通り怪しい謎の「聖導師」を芝居の手本のようなきっちりした滑舌と表情で魅せてくれるし、林遣都くん演じる「星読み博士」も、まだ物語においてどのような役割を果たすのか良くわからない青年として、相変わらずのイケメンぶりを発揮してくれています。
 最後に、映像のクオリティについてちょっとだけ触れておくが、やはりわたしのような映画オタクの場合、ハイビジョン撮影された、おっそろしく綺麗な画の質感は慣れないというか、なんか違和感がちょっとだけありますな。しかもわたしは生意気に4Kテレビで視聴しているので、まあなんというか、不自然にきれいです。そしてそのために、CGがCGにしか見えず、その点では少し画の質感は、金がかかっていることは明白だけれど、わたしの好みではないです。劇場映画っぽく、敢えて少しノイジーな方がこういう物語にはふさわしいのではないかという気はしました。衣装や美術は相当お金がかかってますね。相当これは本気の制作だと思います。
 
 というわけで、結論。
 第1回はまだ物語の序章に過ぎず、今後の展開が楽しみです。十分以上に、わたしの期待には応えてくれている作品です。たぶん、我慢できなくなって上橋先生の原作を読んでしまうと思うな……電子書籍版も発売されているようなので、たぶん、買っちゃいますわ。以上。

↓ この作品における綾瀬はるか嬢は素晴らしいと思います。この作品では、次女を演じた長澤まさみ嬢も素晴らしいし、三女を演じた夏帆ちゃんも可愛い、そして、そこの三姉妹の元へやって来る広瀬すずちゃんも、ウルトラ可愛いっす。
海街diary Blu-rayスタンダード・エディション
綾瀬はるか
ポニーキャニオン
2015-12-16

↓そして今回の原作がこちら。もう読むしかねえなあ……。

 1947年1月21日生まれ、ということは、現在68歳であろう。まったくそんな風に見えない。誰のことを話しているか、誕生日だけで分かったら逆に驚くけど、まあ、分かるわけないわな。その日に生まれた人はいっぱいいるんだから。わたしが今、話そうとしている男は、「日本一のテキトー男」としておなじみの、高田純次さんである。この人、ホント面白い。なんつーか、実際カッコイイよね。ちなみに、自分で事務所を経営していて、社長なんだって。知ってた? いや、わたしもさっき知ったんだけどね。
 そんな高田純次さんだが、今、わたしが毎日録画して、週末にまとめて見るのを楽しみにしている番組がある。その名も『じゅん散歩』。 テレ朝で毎週月曜日から金曜日のAM9:50~10:30で帯放送している番組である(ただし、なんだかよく分からないけど毎回正味15~17分ぐらいしかなく、残りは変な通販CMが流れる)。本当なら、ここに動画を張りたいところだが、YouTubeには素人がUPした明らかに違法な動画しかないのでやめておく。公式Webサイトに動画置いとけばいいのにな。気が利かないというか、まったく味気ないWebサイトなので、あまり見ても意味ないです。
 番組は、その名の通り、純ちゃんが街をぶらぶらするだけのもので、故・地井武男さんの『ちい散歩』、その後を継いだ、若大将こと加山雄三さんの『若大将のゆうゆう散歩』、これらに続く第3シリーズが『じゅん散歩』である。この番組が始まるときは、Webニュースになってちょっと話題になったのだが、わたしも、そのニュースを見て、そりゃあ面白いでしょうよ、と思い、毎日録画予約をすかさずセットしたのだが、まあ、想像通り、めっぽう面白い。いろんな面白エピソードがあるのだが、どうしようかな、文字で書いても面白さが伝わらないと思うんだよな……。
 ちなみに、YouTubeで純ちゃん検索すると、かなり面白いのが結構出てくる。もちろん、単に「高田純次」で検索すると、『じゅん散歩』もいっぱい出てくる。けど、どれも完全に違法動画なんだよな……くそう、動画を見てもらえば一発で面白さが伝わるのだが……。
 お、ちょっといいの見つけた。 これは違法動画じゃないみたいなので、貼っておこう。

 これは、純ちゃんが「ほぼ日」を会社訪問する動画だ。この動画は、続きがかなりいっぱいあるので、気に入ったならYoutubeで「高田純次」「ほぼ日」と検索すれば出てくるので、見てみてくださいな。
 『じゅん散歩』も、まあ、たぶん想像できると思うが、基本的にこの動画のようなテンションで、街を散歩し、まったくの素人さん相手に面白トークを飛ばしたりするのだが、意外と視点が鋭くて、普段気づかないような事柄に疑問を持ち、その近くのお店の人や通りがかりの人に、「あれは一体なんですか?」と質問したりして、ちょっとした面白知識も得られるのもいい。しかも、ちゃんと、といったら変かもしれないけど、すごく腰が低くて、決して大物ぶるというか、上から目線ではない。撮影しているから邪魔になるのを、ごめんなさいねぇ~、とか、非常に、周りに気を配っている感じも随所にあって、とても好感が持てる。純ちゃんにあんな風に話しかけられたら、誰も無視は出来ないと思う。むしろ嬉しいだろうな。
 また、この番組では、毎回純ちゃんが撮影したスナップと、純ちゃんによるイラストが映される。イラストと言っても、街で出会った人の人物画なのだが、これが、すげえ上手!! というものではないものの、絶妙?な味があって、ああ、純ちゃんってこういう才能もあるんだ、すげえなあ、と素直に感心してしまう。やっぱり、高田純次という男は、ただものではないのだなと改めて認識した次第です。


 というわけで、結論。
 オレも高田純次になりてぇ。 
 ――というのが、わたしの偽らざる気持ちである。いいなあ、ああいうキャラって。最高だよね、実際。
 ――つーか、放送時間が短いのが非常に不満なんですけど! なんなのあの通販コーナーは!!
 
 ↓上に張った動画で紹介されていた「適当手帳」。これって毎年発売されてるのかな? 調べてみたけど分からなかった。書店店頭で探してみるとしよう。
適当手帳
ソフトバンククリエイティブ
2006-11-11
 





 ↓こっちもかなりいい。
適当日記
高田 純次
ダイヤモンド社
2008-02-01

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