わたしのチャリ好きは、既に『弱虫ペダル』劇場版のレビューを書いたときにちょっと触れたが、お金のない中学生時代に、有楽町や日比谷に映画を見に行くとき、チャリで遠征していたときから数えればもう30年以上経つ。片道20km圏内はチャリで余裕であるのだが、さすがに都内は車が危なくて、走ってても気を遣うばっかりで楽しくないので、あまり好きではない。が、昨日、ふと思い立って、久しぶりにチャリ通勤してみた。最後に会社へチャリで通勤したのは、編集部時代が最後なので、およそ9年、いや、もう10年ぶりかな。かなり久しぶりだった。
 まあ、毎日駅まで片道4.5kmほどをチャリンコで通っているのだが、昨日は仕事場まで、約20kmをぶっ飛ばした。所要時間は、行きが51分、帰りは59分もかかってしまった。編集部時代の最速タイムは、行きの48分だったのだが、さすがに衰えたかのう……。行きは、朝6時くらいなので、道もガラガラだし、信号に引っかかる回数も少しだけ少なかった。とはいえ、やっぱり信号につかまると、ゼロスタートの出力がかかるので、やっぱりかなりロスになる。たぶん、行きは信号待ちで、10分とは言わないけど、10分近くは足止めされていると思う。でも、ガラガラな道をぶっ飛ばすのは本当に気持ちよかった。
 しかし帰りは、やっぱり車も多いし、路駐してるクソどもが多いので、かなり気を遣う。また、おっせえチャリ野郎も多く、さらに信号にもつかまる回数が多い。それと、昨日はほんの少し向かい風になっているポイントも多くて行きよりもかなり走りにくかった。 まあ、以上は言い訳ではあるけども、なんか体感的に全然スピードが乗らず、ちょっと ストレスがたまったのだが、最後の難所の市川橋を渡ると、ふいーっと一息つける。あとは家まで15分ほどだ。
 
 ルートは、かなり簡単で、迷いようがないほど道なりにぶっ飛ばすだけ。
 まず、区間1)は、家から市川橋まで。ここまでは住宅街をぶっ飛ばすのだが、朝はほとんど誰もいないのでかなり飛ばせるものの、細かいコーナーや信号もあるし、また帰りは車もチャリンコも歩行者も多くて、ちょっと手加減しないと、マジでまったく左右確認、後方確認しないでふらふら走ったり歩いたりするチャリや歩行者がいるので、結構危ない。あと、わんこを散歩してる人も超・要注意。あっぶねえんだよな……まあ、相手からしたらわたしのほうが危ないんだろうから、かなり気を使って、スピードも落として大きく回避するようにしている。今までの最高記録は、この区間1)は13分台。遅くても15分台でクリアできる区間だ。
 続く区間2)は、市川橋からまっずぐ進んで新小岩手前の環七の交差点まで。ここは、朝でも路駐が多くて(帰りはすごい路駐だらけになる)信号も多く、少しだけ気を遣う。あまりスピードも出ない。環七直前の橋を一気に駆け登り、頂点を過ぎたら一気に下りでスピードを出せるのだが、結構頻繁に、下りきったところの信号にかかるのが非常に腹が立つ。信号にかからなければ、一息に環七も横断できるのだが、ここで止まると一気にテンションが下がる。
 区間3)は、環七から平井大橋クリアまでだ。ここはほぼド直線。車もビュンビュン走っており、危険と言えば危険だが、車の作る空気の流れに上手く乗れると、40km/h以上で巡航できる、道中で最速MAXスピードの出る区間だ。ただ、ここも、まるでわたしの邪魔をするかのように信号にかかりやすい。特に新小岩駅への入り口は、ほぼ毎回つかまってしまう。あと10秒タイムを縮めないとダメなんだよな……くそう。そして、この区間は、道中最大の難所である平井大橋が待ち受ける。たいてい、新小岩駅への入り口で信号につかまるので、その信号が青になってから平井大橋を渡り切るまで、ここが最もパワーをかける区間だ。平井大橋は、行きはかなりガラガラなのでそれほど気を遣わないが、橋へのアプローチの坂をどれだけスピードを落とさず登りきり、また登りきったあとどれだけスピードを維持できるかが勝負になる。たいていの人は、登坂にエネルギーをかけてしまって、登りきるとせっかく平坦になるのにスピードが落ちる場合が多いと思う。が、登坂にエネルギーを使うのはもちろんだが、さらに登りきった地点からの平坦のスピードが、トータルタイムに結構影響するので、平坦になった瞬間、男は黙ってシフトアップですよ。これがかなりきついのだが、やるしかない。なお、平井大橋の平坦部分は約650m。ここを出来れば35km/h以上を維持してクリアしたい。35km/hとは、分速に直すと583.3m/minだ。つまり約70秒ほどでクリアできれば合格だろう。なお、帰りはすごい交通量になるので、平坦区間だけは歩道に入るほうが賢明だ。危なすぎる。もちろんスピードは出せないがしょうがない。橋へのアプローチとダウンヒルは車道でいいが、平坦部分は無理しないほうがいい。なにしろ、「橋の上は横風が非常にヤバイ」のだ。ちょっと風にあおられてふらついたら、即アウト。人生終了の危険がある。実際にわたし、一度、車とチャリのひでえ事故を見かけたことがある。マジ危険です。なお、わたしの最速タイムは、家から平井大橋を渡りきるまで28分台。今日は31分ぐらいだったかな。なまってるのう……
 そして坂を下ってから亀戸駅への入り口にあたる明治通りまで、それが区間4)だ。ここも、ひとつ旧中川を渡る橋があって、そのアプローチの坂が結構な斜度があるので要注意だ。しかし、ここも、たいてい坂の入り口の信号にかかっちゃうんだよな……ほんと、あと5秒くらいなんだけど、いつも届かない。非常に腹立たしいのだが、ここは信号が青になった瞬間ダッシュをかける必要がある。そして一気に坂を登りきる。そうしないと、坂の頂上付近で左に曲がっていく分岐があるので、車を置いてけぼりにしないと左に曲がろうとする車がくるのでちょっとだけ危険だ。少なくとも、車に抜かれてしまったら、少しスピードを落として後方確認が絶対に必要になる。前に車がいなければ、そのまま突っ込むべし。そして、どういうわけか下りも、本当はスピードに乗っているので一気に明治通りまで突っ走りたいのだが、たいていここも信号に捕まるんだよな……ホント頭にくる。
 明治通りまでくれば少し道が広くなってるのかな、ちょっと落ち着くんだよね。明治通りから、両国駅への入り口となる清澄通りまで、それが区間5)だ。ここは、まったくのド直線。だが、帰りはひどい路駐に注意する必要がある。あと、この区間で一番ヤバイのが、都バスだ。おっせえし、急に左に寄せてくるので、停留所の位置は意識しておかないといけない。行きはバスはほぼ走っていないのだが、帰りはバスがすっごく邪魔でかつ危険。バス自体も危険なのだが、実はそれよりも、バスを避けようと車線変更しようとして、後ろや横にしか注意が行っていないド下手糞ドライバーのほうがヤバイ。バスに接近しすぎて車線変更できずに止まっちゃう奴がいたり、左車線と右車線の真ん中を走ってバスを抜こうとする奴がいるので、ド下手糞ドライバーはバスより邪魔になる。バスは、一気に右から抜くのが正しいが、そういう中途半端な車には最大級の注意が必要だ。そして、なぜかやっぱり、清澄通りの交差点で、ほぼ確実に信号に捕まる。この頃には、相当息も上がってるので、ちょっと一息つける赤信号は、ちょっとだけ有難し。
 この後、清澄通りから蔵前橋を渡って秋葉原の昭和通りまで、それが区間6)で、事実上の最終区間になる。秋葉からは、もう信号にあわせて、進む方向が赤なら、どの通りでも左に曲がって、くねくね好きな道を行けばいいだけだから、スピードもあまり出さないし、秋葉から仕事場までは5分かからない。この最後の区間6)は、行きも帰りも比較的道も広いし、ストレスなく走れる。蔵前橋も、アプローチの坂は緩やかなので、ギアチェンジの必要するらないぐらい。一気にダンシング一発で登れる。蔵前橋を渡りきって、蔵前警察署の前を通過した後の、浅草橋と浅草を結ぶ江戸通りの交差点が大きいぐらいかな。ここはうまくいくと信号に捕まらずクリアできる。ただ、この道も左折レーンがあるので、左に曲がっていこうとする車の動きは神経を使う。急に寄せてくる野郎もいるしね。

 と、いうようなルートぶっ飛ばしています。
 なお、チャリは、レース用のマシンは使っていない。あくまでも街乗り用のマシンで、タイヤとハンドルステムだけ交換してあるフラッドバーロードだ。↓ こんな奴。
12_syozanji
FCR_2004
 ちなみに、上の写真は、2007年のお遍路のときの写真。これはお遍路上の最初の難関である、第12番焼山寺の山を乗り切ったところかな。このマシンとは、いろんなところに行ったなぁ……。下の写真は、このマシンを買ったばかりの頃じゃないかな。2004年当時のもので、第1回の富士ヒルクライムの練習で5合目まで登った時のだな。練習なので、本番用バリバリレーサーじゃなくて、こいつで足試ししたんだと思う。このマシンはたしか2003年モデルだったかな。大切にきっちりメンテしているので、もう12年前のマシンだけど、街じゃ負けないよ。これでレースは出ないけど、気軽に乗れる、楽しい奴です。

 というわけで、結論。
 やっぱり、運動で汗をかくのが一番ストレス解消になると思うな。まあ、今はストレスなく生きているけどね。ホント、気持ちいいわ。今日も実はチャリ通しました。タイムは50分04秒。くそう、最後ちょっと流しちゃったな……。当分、天気が絶対大丈夫な日はチャリ通かな。

 ↓ フルフィンガーグローブがそろそろ必要かも……チャリンコ用か登山用か、どうするか……。