というわけで、わたしは今、山口県にいる。昨日の昼、鹿児島を経って福岡に行き、福岡の夜はまた古い友に会い、そして今日は午前中に大宰府などを観光しながら、昼過ぎにに山口へ来た。この山口でも、かつてお世話になった人が現在住んでおり、その方に会いに来たわけだ。で、錦帯橋から岩国城などに連れて行ってもらい、現在はその方の家から車で30分ほど?のところにある、石船温泉というところに連れてきてもらって、さっそくひとっ風呂馳走になった次第である。
 で、今日のお題は、 『大関ヶ原展』である。
 この博覧会は、すでに東京会場での展示が今年の春に行われ、わたしも当然勇んで観に行ったものである。ものすごく混んでいて、まともに見ることもできず、お目当てである本多忠勝の鎧(鹿の角のゴッツイやつ。意外と小さかった)や、井伊家の赤備えの鎧(あの、ひこにゃんがかぶってるアレ)だったり、かの有名な「蜻蛉切」という槍の穂先などはきっちり観たものの、結構ほかの展示物は流してしまった。
 で、その帰りに、この展示が、東京での後に、京都と福岡にも巡回することを知ったのだが、その時入手した、福岡会場版のチラシを見て、わたしは、な、なにィ!?  と思ったことがあった。なんと、8月から開催される福岡会場での展示には、「三成ぶっ殺し隊」のリーダー格でおなじみの黒田長政が、関ヶ原で実際に着用した、あの特徴あるへんな鎧が、福岡限定で公開されるというのだ!! マジか! アレを生で見れるのか!?  そ、そいつぁ……コトだぜ! と春の段階ですでに興奮しており、今回福岡に行くに際しては、大関ヶ原展に合わせて日程を検討せざるを得まい! と思ったのである。
 ↓ちなみにこんなのね。
nagamasa02
 ちょっと画像を小さくしすぎたかな。まあ、福岡は黒田家のご当地であるし、関ヶ原を語る上で、長政の存在は当然無視できない、というか重要人物であるので、よそには出せないけど、福岡会場では本気出しますよ? という事であろうとわたしは受け取った。その意気やよし。ならばわたしも、観に行こうではないか、というのは、わたしとしてはまったくもって自然な、ごく当たり前の思考の流れなのである。
 
 というわけで、昨日の昼過ぎに福岡についた私は、まず宿泊する安っすいぼろホテルに荷物を預かってもらい(時間が速くてチェックインできなかった)、嬉々として福岡市博物館へ赴いたのである。博物館のHPによると、博多からはバスが便利ですよ的な アクセス案内だったので、よかろう、バス乗り場にあないせい! という気持ちでバス乗り場を探し出し、ようし、出発じゃ、と、半ば戦場に赴く武将めいたテンションで会場へ向かった。アホや。
 しかし、まあ渋滞がひでえし、おまけにバスがすごい遠回りっぽいことが判明し、ずっとイライラ状態。加えて、あろうことか、バスがいきなりETCゲートを抜けて高速に乗った時には、おいおいこれホントに正しいバスか!? と急遽不安がもたげてきたが、まあ、時間はかかったものの無事にバスは会場近くにに到着した。

 東京会場は、冒頭に書いた通り、すっげえ混んでいて、実は最初行ったときは2時間待ちでーすとか言われてすごすご帰り、別の日の朝イチに行き直したほどだったのだが、福岡会場は、平日という事もあって、全くガラガラで、まあそのおかげで全品じっくり見ることができた。所要時間約2時間半。ちょっと疲れた。
 もちろん、長政の鎧は、すげえオーラがあって、わたしはもう大興奮。しかも、写真の通り、現存する兜はシルバーなのだが、元々はゴールドだったらしいことが最近明らかになったそうだ。そんな豆知識も入手し、あー来てよかったとしみじみ思った。去年の大河ドラマでは、松坂桃李くんが長政を演じていたが、本物の長政は、どうももっと小柄っぽいですな。意外と鎧が小さい印象でありました。桃李くんは180cm以上あるけど。
 そのほか、今回観た中では、鍋島勝茂の鎧が緑をテーマカラーとして美しくまとめられていて、デザイン的に一番気に入った。 実にシャレオツだと思いませんか?
↓ こんなの。かっこええ……。
nebeshima
 これは非常に美しかった。確か、東京でも展示されていて見たような気がするが、今回はじっくりと、背中までぐるっと全身を観ることができた。また、いろんな文書も展示されていて、けっこう情報戦だった様子も伺えます。

 というわけで、結論。
 武将や戦国オタは、まあ当たり前だが、そうでない人でも、関ヶ原という戦いの意味は知ってていいと思う。すなわち、『大関ヶ原展』は必見である。もう福岡しかやってないけど。。。

 ↓ 武将といえば、当然これですな。何度読んでも最高です。
花の慶次 ―雲のかなたに― 1巻
隆慶一郎
ノース・スターズ・ピクチャーズ
2015-06-08