特に根拠はないけれど、人類は有史以前から、空に浮かぶ「月」に、様々な想いを抱いてきた生き物だと思う。その月に、人類が初めて降り立ったのが1969年7月20日。今から約50年前のことだ。わたしは生まれて数カ月の赤ん坊だったので、当然ながら全く記憶にないが、既に80代のばあさまになった母の話によると、そりゃあまあ、大興奮でその様子を見守ったらしい。今調べてみたところ、日本時間の朝の5時17分のことで、NHKで生中継され、視聴率63%だったそうだ。
わたしは今日、雪の降る中、チャリをブッ飛ばして10分ほどの地元シネコンへ映画を観に行ってきた。幸い雪は大したことがなく、全然余裕で行って帰ってこられたのだが、今日観た映画は、『FIRST MAN』。人類初の月面到達を果たし「最初の男」となったニール・アームストロング氏の、月面への道のりを描いたものだ。
この映画は、US本国では去年の10月にとっくに公開になっていて、わたしも10月に台湾に行った時に観ようと思っていたけれど、ほぼすべてのハリウッド作品が同時公開される台湾でも、なぜかちょうどわたしが行った次の週からの公開で観ることができず、早く観たいなーと思っていたので、雪に負けず外出したわけだが……まあ、ズバリ言うとかなりわたしの期待からは下回っていたかな、というのが素直な感想である。
まずは予告を貼っておこう。そして以下、ネタバレに触れる可能性が高いので、気になる方はこの辺で退場してください。
さてと。ところで、わたしはもちろん、アームストロング船長のことは常識として知ってはいたものの……さっき調べて初めて知ったのだが、実は、人類はこれまで、9回も月に降り立っているのである。これって常識? 誰でも知ってることなのかな? しかも6回がUS、そして3回が当時のソヴィエトである。わたしはさっき、あ、なんだ、ソ連も有人月面着陸に成功してたんだ? とちょっとびっくりしてしまったのである。
まったくもってわたしの無知が露呈される恥ずかしい事実だが、まあともかくとして、USは1973年以降、ソヴィエトは1976年以降は一度も月へ降り立っていない。普通に考えて、50年前の技術水準で達成できたのだから、現代の21世紀の技術なら楽勝なんじゃね? とか思えてしまうものの、実行には移されていない。それは一体なぜなんだろう? これも常識的に考えれば、莫大なコストに見合う、リターンがないから、であろうと想像できる。ある意味夢のない話だが、それが現実なんでしょうな。
しかし、本作で描かれる1960年代は、行く理由が存在していたわけだ。それは、いわゆる「冷戦」においての、USとソヴィエトのマウントの取り合いである。要するに、どうだ、おれの方がすごいんだよバカヤロウ!的な、意地の張り合い、と断じていいのではなかろうか。そして現代においては中国がまた今さら宇宙開発にご執心で、これもまた、我々凄いだろ!という世界へのアピールのようなもので、なんつうか、そのうち漫画『ムーライト・マイル』で描かれた人類初の宇宙戦争が始まってもおかしくないような事態になっている。これもまた、夢のない話だけど。
さて。わたしは本作の予告を最初に観た時、これはきっと、過酷な訓練の様子とか、アームストロング氏の月への執着みたいなものが描かれるのだろう、つまり名作『THE RIGHT STUFF』的な映画なのだろうと勝手に想像していたのだが、結論から言うと、全く違っていて、実に「地味」であったように思う。
わたしがこの映画で、問題だと思ったのは、なんかイマイチ盛り上がらない物語と、撮影・演出の両面である。
◆アームストロング氏が地味な人すぎる……ような気がしてならない。
これは、演じたRyan Gosing氏のキャラのせいかもしれないけれど……いつもの無口なGosling氏で、感情の起伏が、実はすごくあるんだけど、グッッッッ!と抑えるタイプのお人のようで、熱くないんだな。クールというかニヒルというか、とにかく、いつものお馴染みのRyan Gosling氏なのである。それはそれで、カッコいいことはカッコいいんだけど、どうも物語的にもヤマ場がないというか、ある意味淡々としていて平板だったように感じた。
この点では、『THE RIGHT STUFF』の主人公チャック・イェーガーはもっと熱い男だし、なにしろ「ヒーローになれなかった、栄光の陰に隠れた男」的な、ある意味でのダークヒーロー的なカッコ良さがあって、わたしは映画としても、本作『FIRST MAN』よりも圧倒的に『THE RIGHT STUFF』の方が面白いと思う。
ただし、やっぱりラスト近くで、アームストロング氏が月で、夭逝してしまった愛する娘の形見をそっとクレーターに落とすシーンのRyan氏の表情は、抜群に良かったと思う。あそこは超グッと来たすね。でも、それまでずっと宇宙服のヘルメットのミラーバイザーを下ろしてるから、表情が分からないんだよな……。せめて有名なあのセリフ、
That's one small step for man, one giant leap for mankind.
(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である)
を言うところは、ちゃんと表情を見せてほしかったよ……。そういう点も、わたしが文句をつけたい演出上のポイントだ。
◆粗い映像、ブレブレ&ピンボケ、な映像はどうだろうな……。
わたしは本作の監督、Damien Chazelle氏の前作『LA LA LAND』は大好きだし、あのダイナミックなダンスシーンの一発撮りや、ポップで可愛らしい色使いの衣装など、とても才能あふれた監督だと思っているけれど、本作は、『LA LA LAND』で見せてくれたようなポイントは鳴りを潜めていたように感じた。
まず、粗い映像に関しては、60年代当時の雰囲気づくりのためのものであろうことは理解できる。この超高解像度時代に、古いフィルムのような質感の映像は、まあそれなりに意味はあるんだろう。けど、観客として言わせてもらうと、現代の鑑賞環境にはそぐわないと思うし、むしろ超ぱっきりした画で見せてもらいたかったようにも思う。その方がいわゆる没入感は上がると思うのだが……一方では、先日観た『MARRY POPPINS RETUNES』では逆に1930年代なのにくっきりはっきりした画が妙に現代的に見えてしまったので、さんざん文句を言っといてアレですが、本作のような粗い映像はアリなのかもしれないな……わからん……
ただし、である。ラスト近くの「月面」だけは超くっきりはっきりな映像で、IMAX撮影らしいのだが、ここはやっぱり超見どころの一つであったと思う。粗い映像は、ここの月面シーンを強調するためでもあったのだろうか?
また、一つ特徴として、顔のアップや一人称視点の画が多用されているのだが、カメラがぶれまくってピントまで外していて、非常に観にくかったのは間違いないと思う。もちろん、訓練や宇宙船内で発生するガタガタガタという振動はしょうがないというか全然アリなんだけど、そうでない普通のシーンでぶれまくるのは、とても観にくい画だと思う。
またクローズアップや1人称視点だと、周りで何が起こっているのか非常に分かりにくい。月面への着陸シーンも、ほぼキャラクターのクローズアップで、外の様子が、ごく小さい窓からちらちら見える月面の様子だけだったため、どんな姿勢なのかさっぱり分からないのだ。こういう点は、観客にとってストレス以外の何物でもないわけで、映画としてはやっぱりよろしくないことだとわたしは思っている。なんか、カメラアングルやオブジェクトの質感など、画としてNolan監督的なカットが多かったように思うが、Chazelle監督の腕がいいのは間違いないので、もう少し観客にとって分かりやすい映像であって欲しかったように感じた。
おそらく、本作がUS公開から5か月後の今、日本で公開されているのは、今月発表されるアカデミー賞をにらんでのものだと思うが、恐らく本作はアカデミー賞にはぜんぜん届かないだろうな、とわたしは漠然と思った。実際ノミネートされたのは美術賞と音響編集賞と視覚効果賞だけか。それならさっさと去年中に公開してほしかったな……。【2019/02/25追記:本作は、アカデミー賞の中で唯一「視覚効果賞」だけ受賞しました。つまり、わたしが文句を言っている部分が逆に評価されているわけで、わたしの審美眼のなさが大変恥ずかしく情けないす。いや、ホントNolan監督的な画ですげえんだけど……観にくいんだよなあ……】
というわけで、わたしとしては今イチ判定せざるを得ない結果となった『FIRST MAN』だが、キャスト的にも、わたしが、おっ!? と思った人は少なかった印象である。以下、2人だけ、物語の重要度に関係なく紹介しておこう。もう、主人公アームストロング氏を演じたRyan Gosling氏のことは説明しなくていいすよね?
◆ジャネット:アームストロング氏の奥さん。しかし、キャラ的にどうも微妙というか……重要度が低いというか……夫婦関係も、やけにアームストロング氏がクールすぎて薄く感じられてしまったすね。出てくる意味すら薄かったような……。で、演じたのが『The Girl in the Spider's Web』で3代目リスベットを演じたClair Foyさん34歳でした。先月観たばかりでリスベットの印象が強かったので、なんか妙に違和感というか、変な感じを受けたっす。どうでもいいけど、腕のそばかす?がすごくてずっと気になったすね。
◆バズ:宇宙飛行士の訓練仲間の一人で、いつも空気を読まないひどいことを言う、若干煙たがられている男なんだけど、最終的にはアームストロング氏とともにアポロ11号で月面着陸する「2番目の男」。彼を演じたのがCorey Stoll氏で、わたしは観ながら、コイツ絶対知ってる顔だ、けど、誰だっけ……? と気になって調べたら、この人は『ANT-MAN』のダレン・クロスを演じた人でした。ええと、イエロー・ジャケットとなる悪いヤツす。くそう、気付けなかったのは映画オタクとして恥ずかしいすわ。
とまあ、以上、本作に関しては、正直期待よりかなり下だったかな、という思いが強く感じられ、もう書くことがなくなったのだが、やっぱり、「月」へのあこがれのようなものは、わたしにも強くあって、政治的な判断によるアポロ計画の推進と中止に翻弄された人々には申し訳ない気がするけれど、単純に、無邪気に言うと、やっぱりわたしも月に行ってみたいですよ。だからアームストロング氏がうらやましいと思うし、すげえなあ、いいなあ、ととても思う。まあ、わたしが月へ行くことは生涯ないと思うけれど、あと50年ぐらいしたら、観光地となってるかもしれないですな。ま、わたしは空を見上げて、行ってみてえなあ……と思うことで我慢しときます。
というわけで、さっさと結論。
結構期待していた映画『FIRST MAN』が公開になったので、雪に負けず観に行ってきたのだが、ズバリ言うとイマイチ、だったと思う。それは、キャラ的な問題なのか、物語そのものなのか、どっちだか微妙だが、妙にクールで熱くなれなかったのが一つ。そしてもう一つは、若干演出的に問題アリ、だと思ったからだ。残念ながら監督のこだわりって、多くの場合観客にとっては意味がなく、逆にストレスになる場合があるもので、なんつうか、もっと何が起きているのかを観客が理解できる画にしてほしいと思った。なんか、いろいろ残念す。書くことがなくてどーでもいいことばかり書いてサーセンした。以上。
↓ こちらはもう、まごうことなき名作として超おススメです。とにかくイェーガーがカッコいい! ただし、上映時間が超長いす。そしてこの作品のメインテーマ曲は、絶対誰でも聞いたことがあると思うな。是非ご覧いただき、この映画の曲だったのか! と驚いてください。
わたしは今日、雪の降る中、チャリをブッ飛ばして10分ほどの地元シネコンへ映画を観に行ってきた。幸い雪は大したことがなく、全然余裕で行って帰ってこられたのだが、今日観た映画は、『FIRST MAN』。人類初の月面到達を果たし「最初の男」となったニール・アームストロング氏の、月面への道のりを描いたものだ。
この映画は、US本国では去年の10月にとっくに公開になっていて、わたしも10月に台湾に行った時に観ようと思っていたけれど、ほぼすべてのハリウッド作品が同時公開される台湾でも、なぜかちょうどわたしが行った次の週からの公開で観ることができず、早く観たいなーと思っていたので、雪に負けず外出したわけだが……まあ、ズバリ言うとかなりわたしの期待からは下回っていたかな、というのが素直な感想である。
まずは予告を貼っておこう。そして以下、ネタバレに触れる可能性が高いので、気になる方はこの辺で退場してください。
さてと。ところで、わたしはもちろん、アームストロング船長のことは常識として知ってはいたものの……さっき調べて初めて知ったのだが、実は、人類はこれまで、9回も月に降り立っているのである。これって常識? 誰でも知ってることなのかな? しかも6回がUS、そして3回が当時のソヴィエトである。わたしはさっき、あ、なんだ、ソ連も有人月面着陸に成功してたんだ? とちょっとびっくりしてしまったのである。
まったくもってわたしの無知が露呈される恥ずかしい事実だが、まあともかくとして、USは1973年以降、ソヴィエトは1976年以降は一度も月へ降り立っていない。普通に考えて、50年前の技術水準で達成できたのだから、現代の21世紀の技術なら楽勝なんじゃね? とか思えてしまうものの、実行には移されていない。それは一体なぜなんだろう? これも常識的に考えれば、莫大なコストに見合う、リターンがないから、であろうと想像できる。ある意味夢のない話だが、それが現実なんでしょうな。
しかし、本作で描かれる1960年代は、行く理由が存在していたわけだ。それは、いわゆる「冷戦」においての、USとソヴィエトのマウントの取り合いである。要するに、どうだ、おれの方がすごいんだよバカヤロウ!的な、意地の張り合い、と断じていいのではなかろうか。そして現代においては中国がまた今さら宇宙開発にご執心で、これもまた、我々凄いだろ!という世界へのアピールのようなもので、なんつうか、そのうち漫画『ムーライト・マイル』で描かれた人類初の宇宙戦争が始まってもおかしくないような事態になっている。これもまた、夢のない話だけど。
さて。わたしは本作の予告を最初に観た時、これはきっと、過酷な訓練の様子とか、アームストロング氏の月への執着みたいなものが描かれるのだろう、つまり名作『THE RIGHT STUFF』的な映画なのだろうと勝手に想像していたのだが、結論から言うと、全く違っていて、実に「地味」であったように思う。
わたしがこの映画で、問題だと思ったのは、なんかイマイチ盛り上がらない物語と、撮影・演出の両面である。
◆アームストロング氏が地味な人すぎる……ような気がしてならない。
これは、演じたRyan Gosing氏のキャラのせいかもしれないけれど……いつもの無口なGosling氏で、感情の起伏が、実はすごくあるんだけど、グッッッッ!と抑えるタイプのお人のようで、熱くないんだな。クールというかニヒルというか、とにかく、いつものお馴染みのRyan Gosling氏なのである。それはそれで、カッコいいことはカッコいいんだけど、どうも物語的にもヤマ場がないというか、ある意味淡々としていて平板だったように感じた。
この点では、『THE RIGHT STUFF』の主人公チャック・イェーガーはもっと熱い男だし、なにしろ「ヒーローになれなかった、栄光の陰に隠れた男」的な、ある意味でのダークヒーロー的なカッコ良さがあって、わたしは映画としても、本作『FIRST MAN』よりも圧倒的に『THE RIGHT STUFF』の方が面白いと思う。
ただし、やっぱりラスト近くで、アームストロング氏が月で、夭逝してしまった愛する娘の形見をそっとクレーターに落とすシーンのRyan氏の表情は、抜群に良かったと思う。あそこは超グッと来たすね。でも、それまでずっと宇宙服のヘルメットのミラーバイザーを下ろしてるから、表情が分からないんだよな……。せめて有名なあのセリフ、
That's one small step for man, one giant leap for mankind.
(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である)
を言うところは、ちゃんと表情を見せてほしかったよ……。そういう点も、わたしが文句をつけたい演出上のポイントだ。
◆粗い映像、ブレブレ&ピンボケ、な映像はどうだろうな……。
わたしは本作の監督、Damien Chazelle氏の前作『LA LA LAND』は大好きだし、あのダイナミックなダンスシーンの一発撮りや、ポップで可愛らしい色使いの衣装など、とても才能あふれた監督だと思っているけれど、本作は、『LA LA LAND』で見せてくれたようなポイントは鳴りを潜めていたように感じた。
まず、粗い映像に関しては、60年代当時の雰囲気づくりのためのものであろうことは理解できる。この超高解像度時代に、古いフィルムのような質感の映像は、まあそれなりに意味はあるんだろう。けど、観客として言わせてもらうと、現代の鑑賞環境にはそぐわないと思うし、むしろ超ぱっきりした画で見せてもらいたかったようにも思う。その方がいわゆる没入感は上がると思うのだが……一方では、先日観た『MARRY POPPINS RETUNES』では逆に1930年代なのにくっきりはっきりした画が妙に現代的に見えてしまったので、さんざん文句を言っといてアレですが、本作のような粗い映像はアリなのかもしれないな……わからん……
ただし、である。ラスト近くの「月面」だけは超くっきりはっきりな映像で、IMAX撮影らしいのだが、ここはやっぱり超見どころの一つであったと思う。粗い映像は、ここの月面シーンを強調するためでもあったのだろうか?
また、一つ特徴として、顔のアップや一人称視点の画が多用されているのだが、カメラがぶれまくってピントまで外していて、非常に観にくかったのは間違いないと思う。もちろん、訓練や宇宙船内で発生するガタガタガタという振動はしょうがないというか全然アリなんだけど、そうでない普通のシーンでぶれまくるのは、とても観にくい画だと思う。
またクローズアップや1人称視点だと、周りで何が起こっているのか非常に分かりにくい。月面への着陸シーンも、ほぼキャラクターのクローズアップで、外の様子が、ごく小さい窓からちらちら見える月面の様子だけだったため、どんな姿勢なのかさっぱり分からないのだ。こういう点は、観客にとってストレス以外の何物でもないわけで、映画としてはやっぱりよろしくないことだとわたしは思っている。なんか、カメラアングルやオブジェクトの質感など、画としてNolan監督的なカットが多かったように思うが、Chazelle監督の腕がいいのは間違いないので、もう少し観客にとって分かりやすい映像であって欲しかったように感じた。
おそらく、本作がUS公開から5か月後の今、日本で公開されているのは、今月発表されるアカデミー賞をにらんでのものだと思うが、恐らく本作はアカデミー賞にはぜんぜん届かないだろうな、とわたしは漠然と思った。実際ノミネートされたのは美術賞と音響編集賞と視覚効果賞だけか。それならさっさと去年中に公開してほしかったな……。【2019/02/25追記:本作は、アカデミー賞の中で唯一「視覚効果賞」だけ受賞しました。つまり、わたしが文句を言っている部分が逆に評価されているわけで、わたしの審美眼のなさが大変恥ずかしく情けないす。いや、ホントNolan監督的な画ですげえんだけど……観にくいんだよなあ……】
というわけで、わたしとしては今イチ判定せざるを得ない結果となった『FIRST MAN』だが、キャスト的にも、わたしが、おっ!? と思った人は少なかった印象である。以下、2人だけ、物語の重要度に関係なく紹介しておこう。もう、主人公アームストロング氏を演じたRyan Gosling氏のことは説明しなくていいすよね?
◆ジャネット:アームストロング氏の奥さん。しかし、キャラ的にどうも微妙というか……重要度が低いというか……夫婦関係も、やけにアームストロング氏がクールすぎて薄く感じられてしまったすね。出てくる意味すら薄かったような……。で、演じたのが『The Girl in the Spider's Web』で3代目リスベットを演じたClair Foyさん34歳でした。先月観たばかりでリスベットの印象が強かったので、なんか妙に違和感というか、変な感じを受けたっす。どうでもいいけど、腕のそばかす?がすごくてずっと気になったすね。
◆バズ:宇宙飛行士の訓練仲間の一人で、いつも空気を読まないひどいことを言う、若干煙たがられている男なんだけど、最終的にはアームストロング氏とともにアポロ11号で月面着陸する「2番目の男」。彼を演じたのがCorey Stoll氏で、わたしは観ながら、コイツ絶対知ってる顔だ、けど、誰だっけ……? と気になって調べたら、この人は『ANT-MAN』のダレン・クロスを演じた人でした。ええと、イエロー・ジャケットとなる悪いヤツす。くそう、気付けなかったのは映画オタクとして恥ずかしいすわ。
とまあ、以上、本作に関しては、正直期待よりかなり下だったかな、という思いが強く感じられ、もう書くことがなくなったのだが、やっぱり、「月」へのあこがれのようなものは、わたしにも強くあって、政治的な判断によるアポロ計画の推進と中止に翻弄された人々には申し訳ない気がするけれど、単純に、無邪気に言うと、やっぱりわたしも月に行ってみたいですよ。だからアームストロング氏がうらやましいと思うし、すげえなあ、いいなあ、ととても思う。まあ、わたしが月へ行くことは生涯ないと思うけれど、あと50年ぐらいしたら、観光地となってるかもしれないですな。ま、わたしは空を見上げて、行ってみてえなあ……と思うことで我慢しときます。
というわけで、さっさと結論。
結構期待していた映画『FIRST MAN』が公開になったので、雪に負けず観に行ってきたのだが、ズバリ言うとイマイチ、だったと思う。それは、キャラ的な問題なのか、物語そのものなのか、どっちだか微妙だが、妙にクールで熱くなれなかったのが一つ。そしてもう一つは、若干演出的に問題アリ、だと思ったからだ。残念ながら監督のこだわりって、多くの場合観客にとっては意味がなく、逆にストレスになる場合があるもので、なんつうか、もっと何が起きているのかを観客が理解できる画にしてほしいと思った。なんか、いろいろ残念す。書くことがなくてどーでもいいことばかり書いてサーセンした。以上。
↓ こちらはもう、まごうことなき名作として超おススメです。とにかくイェーガーがカッコいい! ただし、上映時間が超長いす。そしてこの作品のメインテーマ曲は、絶対誰でも聞いたことがあると思うな。是非ご覧いただき、この映画の曲だったのか! と驚いてください。
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