昨日、わたしは日生劇場へ『屋根の上のヴァイオリン弾き』を観に行き、大変素晴らしい作品に大満足だったわけだが、チケットを用意してくれたわたしのヅカ友の美しいお姉さまの話には続きがあった。わたしは、宝塚歌劇団において星組をイチ推しで応援しているわけだが、そのお姉さまは月組がイチ推しである。わたしも月組は結構好きで、わたしが月組で一番好きで応援しているのは娘役の海乃美月ちゃん(以下:うみちゃん)なのだが、お姉さまとわたしとの間に、『ヴァイオリン』のチケットの話をしているときに、以下のような続きがあったのである。
 お姉さま「ところで、月の全ツはチケット獲れたの?」
 わたし「それがダメだったんす……せっかく地元の市川なんで、観たかったんすけどねえ……」
 お姉さま「ダメよ、絶対に観に行くべきだわ! あなた、うみちゃんが好きなんでしょう? 今回のうみちゃんは素晴らしいわよ!」
 わたし「まじすか! くそーチケット獲れなかったことが悔やまれるっす……」
 お姉さま「……じゃあ、チケット用意したら、あなた行くわね?」
 わたし「え、ええっと、はい、ええ、まあ……」
 とまあ、そういうわけで、わたしが煮え切らない返事をしている間にお姉さまはすぐさまチケットを用意してくれ、今日は家からチャリで15分ほどの市川文化会館へ、月組全国ツアー作品『鳳凰伝―カラフとトゥーランドット―/CRYSTAL TAKARAZUKA』を観る機会を与えられたのである。昨日に引き続き、本当にありがとうございました!>Mお姉さま。
 そして結論から言うと、わたしが月組で一番応援しているうみちゃんは噂通り素晴らしく、またTOP娘役の愛希れいかさん(以下:ちゃぴちゃん)の圧倒的な存在感はまさしく円熟の時を迎え、そして主役の珠城りょうさん(以下:たまきちくん)の育ちのいい王子様感はいつも通りカッコよく、要するに大満足の公演であったのである。いやあ、ほんと観られてよかったっす。最高でした。
tsukigumi
 ちょっと最初に少しだけ解説しておくと、これももうこのBlogには何度も書いていることなのだが、宝塚歌劇団の公演は、宝塚市の「宝塚大劇場」と日比谷の「東京宝塚劇場」といった専用劇場だけでなく、他にも様々な劇場で公演を精力的に行っているのだが、その中には一つの演目を日本全国で演じる「全国ツアー」と呼ばれるものがあり(通称:全ツ)、1か所1日だけだったり、2日間だったりと様々で、全国のヅカファンの地元劇場を回っているわけである。
 わが市川は、まあ都内からすぐとはいえ、1年か2年に1回はやって来る、全ツの定番となっていて、これがまた全くチケットが取れないんだな、ホントに。なお、市川に全ツがやって来るのは去年の春以来で、その時も月組であった。縁があるのか良くわからんけれど、まあ、そういう事である。
 で。
 今回の演目である『鳳凰伝―カラフとトゥーランドット―』だが、この作品は歴戦のヅカファンの淑女の皆さんにとっては、2002年と2003年に宙組によって演じられたものの再再演で、初演は和央ようかさんと花總まりさんによって演じられたある意味伝説の作品なのだが、2010年からヅカ道に入門したわたしは当然初めて見る作品である。物語はというと―――オペラで有名なかの「トゥーランドット」の物語である。
 戦により?亡国の元王子カラフは流浪の末、父が北京にいるという噂を頼って中国へ向かい、北京に入る。そこでは、処刑が日常的に行われており、なんでも、絶世の美女である皇帝の娘トゥーランドット姫に求婚するには、姫の出す3つのなぞなぞを説かねばならず、それに正解しないと斬首されるのだとか。折しも、そのなぞなぞに正答できなかったペルシアの王子が処刑されるところで、偶然父と父に付き従う奴隷のタマルという娘を見つけ、再会を喜ぶも、その姫、トゥーランドットの美しさに魅了された?カラフは、トゥーランドットに求婚すべく、そのなぞなぞに挑戦する。果たしてカラフはなぞなぞに正解できるのか、そしてなぜ、トゥーランドットはそんななぞなぞを出題しているのか、今、互いの命を賭けたなぞなぞバトルが始まる! てなお話である。
 えーと、サーセン、ホントはもうちょっと感動的で、ラストはカラフによる、掟破りの逆なぞなぞが投げかけられ、形勢逆転、そしてそれもまたどんでん返しがあったりと物語的にもかなり面白いものとなっている。キーワードは「愛」ですよ!
 恐らく、一番の見どころは、トゥーランドット姫の美しさと歌で、今回わたしは、演じたちゃぴちゃんは、本当に今、まさしく円熟期にあるんだなあ、という実感を強く抱いた。とにかく圧倒的。歌もダンスも芝居ぶりも完璧で、普段の可愛いちゃぴとはもう別人。本当にすごいとわたしは大興奮であった。ちゃぴは現在TOP娘として5年が過ぎ、現役最長・最古のTOPだ。果たしてあとどれくらい、その円熟の娘役を演じてくれるのかわからないが、わたしとしてはもう、1作でも長く務めてもらいたいと思う。いや、今回のトゥーランドットは本当に素晴らしかった。
 で、わたしとしては2番目にあげたいのは、やっぱりわたしが月組で一番応援しているうみちゃんであろう。見事でしたなあ! 泣かせるし、奴隷のタマル(原典で言うリュー?)という役は、一番おいしい役だったたかもしれないすね。今回はうみちゃんの歌も堪能出来て大変満足です。うみちゃんの歌はどうなんだろうと思っていたけど、なかなかいいじゃないですか。わたしとしては、うみちゃんは必ずTOPまで登りつめると信じているので、その日が来るのが大変楽しみであります。去年から今年にかけて、月組以外のTOP娘役は軒並み新たに顔ぶれが入れ替わったばかりなので、やっぱりうみちゃんはちゃぴちゃんの後任かなあ……まだ先、と思いたいし、一方ではうみちゃんのTOP就任も楽しみなわけで、若干複雑な心境す。まあ、とにかくうみちゃんは、他の組のTOP娘役が揃って可愛い系なのと違って、美人系なので、ひときわ目立つと思うな。身長も一番高いかもしれないな。とにかく華奢ですらっとしていて、とても美人なのは間違いないす。わたしはうみちゃんの特徴的な口元が大好きすね。歌が歌えることが確認できたのも今回収穫でした。今後が大変楽しみです。
 そしてもちろん、宝塚歌劇のメインである男役のみなさんも素晴らしかった。当然、TOPスターであるたまきちくんも、大変良かったすね。たまきちくんは、なんというか常に品の良さ、育ちの良さが感じられるおぼっちゃま系TOPスターだとわたしは常々感じているけれど、今回も亡国の王子様という事で、大変似合っていたと思います。でも、もっともっと、荒々しい危険な男系の雰囲気も身に着けて、歌というか声にも艶が出るともっと良くなりそうですな。体も大きいし、正統派二枚目として更に精進していただきたいです。もっともっと、たまきちくんは上を目指してほしいな。
 あともう一人、雪組から月組へ移動してきた月城かなとさん(以下:れいこさん)の美しさも相当目立ってましたなあ! なんだか、雪組時代よりもオーラがグッと増したような気がしますね。しかし月組も層が厚くなりましたね。今回は、全国ツアーなので、キャストは限られているわけで、前回の『三銃士』の美弥るりかさんや宇月楓さん、暁千星さんは軒並み欠席。そういった実力派の中で、月組へやってきたれいこさん。今後の演目でどんな役を演じるのか楽しみです。
 で、後半はショー、『CRYSTAL TAKARAZUKA』である。このショーは、2014年の『PUCK』の時のショーで一度観ているけれど、まあ、キラキラで大変良いと思います。なにより、わたし的に大興奮だったのは、2014年の前回に引き続き、うみちゃんがエトワールですよ。ええと、ラストのパレードの際に一番にソロで歌う役柄のことをエトワールというのだが、基本、歌ウマでないと起用されない役柄なので、わたしとしては大変うれしいすね。いっそもう、うみちゃんのファンクラブに入るしかねえんじゃねえかな……。ちょっと前向きに検討したいと存じます。
 追記:すっかり忘れてましたが今回の「イケセリフ」を付け加えておきます。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「愛をめぐる戦いは終わった! 下僕、仕えるなどと言うな。共に生きよう!
 今回は、やっぱりラストシーンのカラフのセリフがカッコよかったすね。すっかり降参したトゥーランドットへ投げかけるセリフは、とてもたまきちくんの上品さに似合っていて、大変良かったと思います。

 というわけで、結論。
 宝塚歌劇の全国ツアーは、当然その地での公演は最大でも2日間×2公演=4回しかないわけで、とにかくチケットが獲れないのだが、今回わたしも、せっかく家からすぐの地元開催だというのにチケットが獲れず、あきらめていたところ、ヅカ友の美人お姉さまがわざわざわたしのためにチケットを用意してくれ、結果、観に行くことができた。本当にいつもありがとうございます! そして演目の『鳳凰伝―カラフとトゥーランドット―』は、物語として大変面白く、また、現在の月組TOP娘役である愛希れいかさんの圧倒的な存在感が劇場を支配する素晴らしい作品であった。もちろん、わたしが月組で一番応援している海乃美月さんも可憐で素晴らしいし、TOPスター球城りょうさんも大変良かった。要するに、大満足の一日でありました。本当にありがとうございました! 以上。

↓ 荒川静香さんが金メダルを取った時の曲も、まさしく「トゥーランドット」でしたな。プッチーニのオペラすね。
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」[Blu-ray]
エヴァ・マルトン
ARHTAUS (Legendary Performance)
2015-07-29