というわけで、毎週木曜日は『鮫島』ニュースのお時間です。
 つーかですね、あさっての土曜日にわたしは両国国技館へ大相撲9月場所を観に行く予定なのですが、なんというか……盛り上がりに若干欠ける展開なのは皆様ご存知の通りで、大変しょんぼりしております。昨日の11日目現状、カド番脱出が確定した大関・豪栄道関が10勝1敗で単独首位を守っており、まあ、わたしも豪栄道関には頑張ってほしいと思っているのでその成績には納得なのですが……順当に勝ち星を重ねると、明日の金曜日には、優勝が決まってしまうかもしれず、そうなったらわたしが観戦予定のあさっては、もうとりわけ何かがかかっているような取組がなくなってしまい、さらにわたし的気分は盛り下がってしまうような気がしております。はあ……せっかくチケット獲れて浮かれてたのになあ……まあ、今日は、わたしが最も応援している前頭四枚目の松鳳山裕也君がその豪栄道関と戦う一番が予定されておりますので、豪栄道関のファンの方々には大変恐縮ですが、松鳳山関には是非とも勝利し、混戦を演出していただきたいものです。しかし中日八日目の、松鳳山関と嘉風関の一番は興奮しましたねえ! 翌日のNHKの解説によると、血まみれになった嘉風関は「松鳳山関が全力で来てくれたから最高の一番が取れた」と言ってくれ、そして我が愛する松鳳山裕也君も「嘉関との戦いはいつも最高です」的なことを言っていたそうで、二人とも小兵と言っていい力士だけに、その『鮫島』的コメントに、わたしは大変胸が熱くなりました。
 それでは、まずは今週の週刊少年チャンピオン2017年43号概況です。
 ■巻頭グラビア:都丸紗也華嬢。大変極上です。いろいろ夢が溢れてますなあ!
 ■弱虫ペダル:距離の巻。前号でラストの牽きを見せた泉田君のおかげで700mの距離を稼いだ箱学。総北は追いつけるか。まあ、そりゃ追いつくんでしょうな。”山王”坂道くんの出番がとうとう来たようですよ!
 ■刃牙道:気の強靭さの巻:さあ、再び主人公・刃牙の出番が来たようですよ!
 ■BEASTERS:生命の味は重い鉛の巻。ルイ先輩の変化の謎のお話です。凄い展開!
 ■囚人リク:侮蔑の巻。今週はもう相当な数の”顔芸”炸裂で大変楽しめました。ヤバいす。
 ■吸血鬼すぐ死ぬ:帰ってきたメチャクチャマンの巻。今週もしつこいギャグが最高す。
 てな感じの週刊手年チャンピオンでありました。

 さて、それでは今週の『鮫島』ニュースをお伝えいたします。
 先週は、【天雷】の”怪力”が一瞬炸裂するものの、すぐにまわしを切った鯉太郎のアッパー気味もろ手突きが【天雷】にクリーンヒットするというシーンで終わりましたが、今週はその続きです。どうも、先週の描写によると【天雷】は、鯉太郎と戦えることがうれしすぎて、若干気が緩んでいた的な心理状態だったようですが、まあ、このまま【天雷】がやられっぱなしで終わるはずもなく、今週はラストの大ゴマで描かれる、【天雷】の決意に満ちた表情が超カッコ良く、大興奮であります。
 まず、今週の開幕ページは、NHKアナの絶叫中継から始まります。
 「鮫島 下から諸手で突いた――!! 意表を突かれたか天雷! モロに入った! すかさず鮫島 追撃に入る! しかし 下がらない天雷!!」
 というわけで、2発目のもろ手突きも【天雷】にヒットしますが、動じない【天雷】の図です! 鯉太郎の腕はビリッビリッと痺れています。そして【天雷】の下半身はがっちり体勢を維持。そんな【天雷】に鯉太郎は嬉しそう!
 「ハハッ…詰まってんな…」そう思う鯉太郎の脳裏には、ギッチリと積み重ねられた石垣のイメージが浮かんでいます。コイツは頑丈というか難攻不落だぜ!? そんな土俵を見守るどんぐり渡部くんは言います。
「やはり鮫島君の体格で天雷君を相手に正面から行くってのは無理があるんだ…」
 ちょっと、どんぐり君、お前黙ってろ! もちろん、そんな我々読者の心情を代弁してくれるのは、親友、石川大器くんです!
 「バーーーーーカ… それでもいくさ……鮫島(アイツ)は…」
 さあ、土俵上では両者体勢を整え、鯉太郎はダン、としっかり腰を下ろし……おおっと! 張りの速射砲発射だ! パパパンと【天雷】に高速張り手が炸裂! しかし、その張りは【天雷】には軽いようです! やっぱり体格差はどうにも埋まらないのか? 鯉太郎は脳裏でこう考えています。
 「くっ…違う…もっと速く突く…そして速く引く……上体は起こして体重はしっかり下半身に乗せる……回せ…もっと速く…もっと…もっと…まだいける…まだ……まだ出せる…」
 そうです、これぞまさしく! 大器くんの必殺技ですよ! 
 「石川(アイツ)のように…もっと…もっと! 己を乗せろ」
 そんな鯉太郎の姿に、「俺の…相撲…」と大器くんはもう泣きそうです。わたしも泣きそうです! これはアレですね、北斗の拳的に言うと、ラオウと戦うケンシロウが、トキやレイの技を繰り出すあのシーン(JC14巻)が目に浮かびますなあ! この石川スペシャルが【天雷】に次々ヒットする様が、見開きで描かれ、NHKアナの絶叫中継が興奮を盛り上げます。
 「鮫島まさに息もつかせぬ猛攻!! 何も出来ない天雷 防戦一方!!」
 しかしそれでも【天雷】の上体が上がらず、鯉太郎の張りでは通用しないのか、とNHK中継は続きますが、大器くんとしては、そんな体格差で通じないなんて断固認めません。
 「ふざけんな…その突きは…その張りは…足りねー体で…幕内で…渡りあってきた……一級品だ…いけ…いけ!」そしてついに、【天雷】の上体が浮いてきましたよ! もちろん【天雷】は、くっ…と体を下げます。が、その瞬間こそ! 石川スペシャルのフィニッシュ技である「非情の一撃」を放つ時です! 土俵を見守る大器くんの「はなて!」とともに、鯉太郎渾身の「非情の一撃 feat.飛天翔SPECIAL」が大ゴマで炸裂だ―――!!! コイツか効いたか!? 絵的には、さすがの【天雷】も”飛んだ”表情です。
 恐らくはこの瞬間、【天雷】の脳は時間が引き延ばされ、スローモーションのように感じているのでしょう。飛びそうな意識の中で、天雷は思います。
 「痛感する…自分の浅はかさを…本当に鮫島(コイツ)は”今”しか見えていない…”今”しかない…」
 【天雷】は、もう今場所はこの取組以外はどうでもいいとか言っていました。でも、鯉太郎は”今”の一瞬一瞬だけしかないわけです。そして【天雷】は、次の大関は決まりだな、とか、次の横綱候補とか言われていたわけです。しかし、関脇として横綱【泡影】と対戦してきた【天雷】は感じていました。
 「評価とは裏腹に感じていた 絶対的な者の前で 圧倒的に足りない何か…泡影に触れどこか見えていた自らの底…俺は鮫島のように戦えていたのだろうか…鮫島のように底など気にする余裕もない覚悟で戦えていたのだろうか…俺は恵まれた体にあぐらをかいていたんじゃないのか…鮫島……やっぱりお前は……」
 ときて、デカい文字で続きます。
 「俺の憧れだ…
 この1ページブチ抜きの大コマで、ガシッと鯉太郎の右腕を両手でホールドする【天雷】が描かれます。もうなんというか、本当に胸に来ましたよ。男にあこがれを感じさせる鯉太郎のこれまでの激闘を思うと、本当に泣けてきますし、そしてそれを素直に吐露する【天雷】も泣かせますねえ! さあ、いよいよ、本当の意味で【天雷】の逆襲が始まりそうな気配です!
 「だから鮫島…俺もお前のように…本当の全てでいく…
 という【天雷】の、これまでで最高にカッコイイ決意の表情で今週は終了でありました。いやーーーこれはもう、来週から大変なことになりますよ、きっと。今週はこのラストの【天雷】の表情を、ぜひともチャンピオンを買って、その目で確認していただきたいと思います。鯉太郎的には超マズイ展開ですが、物語的にはとうとう【天雷】の真の意味での本気が見られるわけで、毎回書いているような気がしますが、もう今すぐ来週号が読みたい気分であります! ヤバいすねえ! はーーー興奮した……。というわけで、来週からの【天雷】の逆襲が超楽しみです!
 それでは最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。本場所は7連勝したけど11日目から休場
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
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 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 7日目:【蒼希狼】西前頭六枚目
 8日目:【丈影】東前頭四枚目。横綱の弟弟子
 9日目:【闘海丸】西小結
 10日目:【毘沙門】東前頭五枚目
 11日目:【天雷】東関脇
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 【王虎】&【猛虎】共に東大関。共に10日目現在10勝0敗。
 【天雷】東関脇 10日目現在9勝1敗
 【稲虎】田上改め。十両力士に成長してた!
 【泡影】東横綱。第72代。29場所連続優勝中。65連勝中。モンゴル人。
  他の力士は表にまとめた記事を見て下さい。 
 
 というわけで、結論。
 鯉太郎VS【天雷】はハッキョイから3週目でとうとう【天雷】の本気が発動しそうな超いいところまでが今週は描かれました。そして今週は、鯉太郎による飛天翔SPECIALも炸裂し、それを見て泣きそうになる大器くんの姿にわたしも泣きそうでした。来週からは【天雷】の逆襲が始まるはずですが、果たしてこの一番はどのような結末に至るのか、ちょっと想像がつきません。とにかく、勝負の行方よりも、鯉太郎の体の方が心配ですなあ……。もう既にまったく大丈夫じゃないもんなあ……。とにかく、情熱が残酷を超えるその時、わたしはきっと泣くのではないかということだけは確かなようです。しかし今週の大器くんの表情には、もうホントに胸に刺さるものがあったすね……。もういろいろヤバいす。以上。

↓ とりあえず土曜日、国技館でいろいろグッズを漁ってくる所存であります。こういうので、松鳳山関Verが欲しいのだが……売っているのだろうか……。