何度もこのBlogで書いている通り、わたしは「ライトノベル」と呼ばれる、(本来)中高生向けの、アニメチックなイラスト付きの小説群に対して、何の偏見もないというか、面白ければそれでいいので、40歳を過ぎた立派なおっさんとなってしまった現在においても余裕で電車の中で読める男である。まあ、もはや電子書籍野郎に転身したわたしであるので、紙の文庫本で読むことはもうほぼないが、電撃文庫の『魔法科高校の劣等生』という作品も、わたしが「新刊が出れば必ず買って読む」シリーズのうちの一つだ。
 もはやアニメ化・コミック化・ゲーム化と幅広く世に知られている作品なので、今更シリーズについて説明はしないが、昨日から劇場版アニメ映画が公開になったので、わたしもさっそく映画館に観に行ってきた。たまたまクライアントから前売券をもらっていたのだが、しかし紙の前売券というのも久しぶりだ。これだけ、ほぼ毎週のように映画を観るわたしだが、前売券もほぼ「ムビチケカード」なるものに時代は変わっており、インターネッツで座席予約できる便利な世の中に代わっているのだが、当然「紙の前売券」はそうはいかない。朝、家を出る前に、まだ席は空いてるな、とチェックしてから、劇場で座席指定してもらうわけで、ああ、紙の前売券ってこんなに不便なんだっけ、と実に久しぶりの体験であった。
 まあ、そんなことはともかく、作品としては大変楽しめたのは間違いない。以下、ネタバレも含むと思うので、気になる方は読まないでいただければと思う。

 わたしはTVアニメを観ていないので、上記予告を観ても、若干どんなお話かよく分からなかった。まあ、今回は著者である佐島先生書き下ろしのオリジナルストーリーらしいことは知っていたが、一番の不明な点は時間軸で、冒頭にある通り、2096年の3月と言われて、すぐにはピンと来ず、わたしはすでに原作の最新刊(22)巻まで読んでいるので、ええと、つまりこれは……結構前の話なんだな、ぐらいのぼんやりとしたことしかわからなかった。ので、改めて調べたところ、どうやらこの2096年3月というのは、主人公の達也君が、1年生が終わり、翌4月から2年生に進級する、そんな時間であろうということが分かった。てことは、原作小説で言うところの(11)巻と(12)巻の間ぐらいのお話ということになるのだと思う。一応自分用メモとしてまとめておくと。
 2095年4月~2096年3月:1年生。2095年秋に「横浜事変→灼熱のハロウィン」勃発。
 2096年4月~2097年3月:2年生。2097年1月に「婚約」発表。
 2097年4月~2098年3月:3年生。(22)巻では3年生になったばかりの4月のお話。
 わたしはこれを知って、そうなんだ、とやや納得した。なぜそう思ったかというと、現在の最新刊までの状況をすでに知っているわたしとしては、映画で描かれる達也君は、若干キャラが違うというか……わたしの知っている最新刊の状況の達也君なら、この映画で描かれるような事態に果たして関心を示したか、ズバリ言えば、「九亜」なる調整体(=人造魔法師、的な存在)のことを助けるためにここまで派手な行動をしただろうか? という点がやけに引っかかる思いを抱いたからだ。
 他にも、エリカやレオの前であそこまで戦闘中の(真の)姿を見せるようなことはあったんだっけ? とか、深雪のことを幹比古君に任せるようなことも、水波登場以前はあったんだっけ? とか、もう(11)巻のころの話は正確には覚えておらず、印象に強い最新刊での状況の方が頭にあったので、なんか……いろいろと映画で描かれる我らがお兄様、達也君の行動は、意外、であった。現在の(22)巻での達也君は、さらに人間性が薄まって(?)、明確な利害なしには積極的な行動はとらない(正確に言うと、出来ない)ようになっているので。
 ついでに言うと、声に関しても、TVアニメを観ていなかったので、初めてしゃべるキャラクター達をわたしは観たわけなのだが、ほぼイメージ通り、ではあるものの、レオの声が想像よりずっと野太くて驚いた。もうちょっとチャラい系というかひょうひょうとした感じかと思ってたよ。
 しかしまあ、映画としては、物語の流れはかなり駆け足展開のようには感じるものの、逆に言えば見どころいっぱいで十分以上に楽しめるものになっていると思う。わたしとしては、映像で「魔法」が発動するところを初めて観たので、おお、かっこいいじゃん、とか、いちいち興奮してしまった。ちゃんとTVも観ればよかったと、超今さらな後悔である。
 わたしがとりわけ興奮したのは2つあって、一つ目は、達也君が装着する「ムーバルスーツ」のデザインだ。何とも悪役感漂う、ダースベイダー的なムーバルスーツは非常にカッコ良かった。マント付きなんだっけ? とか、もうすっかり忘れてました。そしてもう一つは、最新(22)巻でもラストにカッコよく登場した、十文字先輩の「ファランクス」という障壁魔法だ。あれ、映像で初めて観たけどかっこいいすねえ! なんか『アクセル・ワールド』の「グリーン・グランデ」を思い出させますな。つか、十文字先輩もあんな戦闘武装を着用するんだっけ? まあアニメならでは、なのだろうか、よくわからないけれど、最強の盾、というのはやっぱりカッコイイですな。
 しかし……お話し的に、この作品内でも日本の軍事基地に向けて「戦略級魔法」が使用されてしまうわけで(しかもリーナの「ヘヴィ・メタル・バースト」が炸裂する)、はっきり言って本編の原作小説の物語の流れにはそぐわないような気もする。そんなことになったら、各方面とんでもないことになるような気がしてならないが……まあ、派手なバトルは劇場版のサービスということで了解しておこう。

 というわけで、実はあまり書くことがないのでさっさと結論。
 わたしとしてはお話し的に何となく「?」な部分があったのは事実だが、派手な魔法バトルは見ごたえがあるし、相変わらずの「流石です、お兄様」は十分に堪能できると思う。十文字先輩のファランクスがわたしとしては一番カッコ良かったすね。なんであんな甲冑的な武装をしてたのか、良く分からなかったけど。ま、とにかく、わたしとしては早く原作小説の(23)巻が読みたいですな。物語もクライマックスへ向けて大きな動きの中にあり、秋の発売が待ち遠しいですね。まあ映画は映画で、楽しめました。以上。

↓ 先週発売になったばかりの最新刊。でも、電子書籍はまだ発売されてません。こちらも知り合いからもらって読んだので、電子版が出たらちゃんと買います。つーか、マジでもう、電子版も同時発売にしていただきたいものだ。