FPS、と聞いてすぐ意味が分かる日本人はどのぐらいいるだろう? 恐らく分からない人の方が多いのではなかろうか、と、いつもながら根拠なくそう思う。いわゆる、First Person Shooter、「一人称視点」のシューティングゲームのことなのだが、要するにプレイしている自分の視線でゲームを進めるもので、結果として自分の顔は見えない。もちろん背後から迫ってくる敵も、振り向かなければ見えない。そんな、ある種の臨場感あふれる映像なわけだが、先日わたしは、とある映画のことを知って、大変驚いた。なんと、ほぼ全編を「GO Pro」で撮影した、主人公の視点のみで展開するFPS映画なのである。ええと、Go Proって分かりますよね? 世界でおそらくは最大のシェアを誇る「ウェアラブル・カメラ」で、いわゆるアクション・カムと呼ばれる小型ビデオカメラだ。わたしもPanasonic製の4Kアクションカムを持っていて、 登山時などに頭にセットして、「わたしの見ている視線での映像」を撮影しているけれど、まあ、とにかく小型カメラのくせに異様にきれいな映像が撮影可能で、帰って来てから再生してみると気持ち悪いぐらいの面白映像が撮れているのである。
 そんな、完全一人称視点の映画が、『HARDCORE HENRY』という作品だ。なんでもロシアのロックバンドのBITING ELBOWSというグループのIlya Naishullerという男がGo Proで撮影した動画がYou Tube にアップされて話題となり、クラウドファンディングで資金を集め、ついでにその動画を観たTimur Bekmambetov監督が気に入ってプロデュースしたんだそうだ。
 まあ、上記でわたしが何を言っているかわからない人は、この予告を観れば、ははあ、そういうことか、と分かると思うので、さっそく見てみてください。

 どうですか、ご覧になりましたか? なかなかそそるでしょ。アイディア的に。
 わたしは、実はこの予告を観て、真っ先に、な、なんだってーーー!? と反応したのは、冒頭に出てくる美女についてだ。彼女は、現在わたしがイチオシのハリウッド女優、Haley Bennettちゃん30歳である。わたしは彼女の何ともいえないエロ可愛さにこのところぞっこんであり、Haleyちゃんがタイトミニ&白衣&ポニーテール、という最強三段活用で登場する映画なら、その時点で観ることは確実なのである。この予告だけでもHaleyちゃんのエロ可愛さは確認できるので、わたしの言いたいことは伝わると信じたい。
 というわけで、今日は4/1、ファーストデーで1100円でみられるし、わたしはすぐさま上映館を調べ観に行くことにした……のだが、これがまた、上映館が少ない! わたしは年間40本以上の映画を映画館で観ているが、その約90%ほどをTOHOシネマズで観ている。なのでわたしは真っ先にTOHOシネマズのWebサイトで調べたのだが、一切上映館がない。おおう、マジかよ……と思い、次に仕方がないので本作の公式Webサイトで上映館を調べてみたところ、こういう「変な映画」ばっかり上映することでお馴染みの、ヒューマントラスト渋谷や、エレベータが激込みになるので大嫌いな新宿バルト9など、都内でもそれなりに上映館があることは分かったのだが、こういう映画は妙に混んだりすることも多いし、雨だし、どっか、ガラガラで車が置ける郊外のシネコンがいいなあ……と思って、今日はうちから車で40分ほどぶっ飛ばしたところにある、Movix三郷へ行ってみることにした。朝の9時半からの上映を狙えば、より一層ガラガラであろう、との目論見から、一路、愛車をぶっ飛ばしてきた次第である。
 結論から言うと、Movix三郷はガラガラだったので文句はないのだが。映画については……まあ、一発ネタですな。つまらん、とは言わないけれど、こりゃあ超最高だぜ、とも思わない。とにかく血なまぐさすぎてもう完全に漫画、というかゲームそのものだ。FPSを実写でやるとこうなる、というのはよく分かった。たぶんこの映画は、CALL OF DUTYとかBattle Fieldとか、そういったFPSが大好きな人が観たら、超大喜びで大興奮するのだと思う。その映像はホントに物凄くて衝撃的とさえ言っていいだろう。しかしやっぱり、バタバタと人が血まみれで死んでいく様を観て、面白いと思う感覚はわたしには備わっていないようだ。まあ、安心したわ。自分に。
 物語としては、冒頭、予告でも描かれているように主人公「ヘンリー」が目覚めるところから始まるが、このあたりはまさしく『ROBOCOP』そのもので、加えてHaleyちゃんのエロさが随所に漂っており、極めて上物である。Haleryちゃんと言えば、去年の11月に観た『The Girl on the Train』や、今年の2月に観た『THE MAGNIFICENT SEVEN』でのやたらとフェロモンをまき散らしたお姿が記憶に新しいが、今回もかなり良かった。ちなみに、主人公は当然のことながら一切顔が分からない。誰が演じたのかも、一切わからない。エンドクレジットにも載っていない。(※忘れてたので追記:実は顔が映らないのに加えて、一切しゃべらない。それは、サイボーグ化されたヘンリーが目覚め、まずは音声発話の設定をしようとしたところで敵が攻めてきて、しゃべることができないのであります。この設定は非常にうまいと思う。しゃべってしまったら、一人称視点の設定が結構台無しになった可能性が高いと思うな)そんな、視線だけの主人公ヘンリーを、次々とサポートしてくれるジミーという謎の男がいて、あれっ? さっき盛大に死んだよな!? と思っても、なぜか次々現れる謎ジミーの指示に従って主人公は行動する物語になっていて(ちなみに後半でジミーはクローン技術を確立させていて、何人もいることが判明する)、そんな点もまさにゲームそのものだ。ここへ行ってアレを奪うんだ、みたいなミッションクリア型のゲームのようにストーリーは展開する。で、追い詰める悪役は、謎の念動力的な能力を持っていて、主人公を邪魔しまくり、最終決戦で見事ブッ殺されて終わり、である。そしてHaleyちゃん演じる美女も実は……というエンディングであった。そんな物語が、面白かったかと聞かれると、答えに困るな……。上にも書いた通り、血まみれすぎてわたしにはちょっと……厳しいっす。
 で、役者的には、Haleyちゃん以外に2人ほど有名役者が出ている。一人は、主人公を助ける謎の男ジミーを演じたSharlto Copley氏で、前述のようにとにかく何人も出てくるが、もちろん一人……何役だろう、6~7役かな、何人もの役を演じている。彼はアカデミー作品賞にもノミネートされたSF映画の傑作『DISTRICT 9』でもお馴染みですな。南アフリカ人ですね。そしてもう一人、主人公の父として、回想としてちらっと現れるのが、大ベテランのTim Ross氏。なんでこの映画に出演しようと思ったのか知らないが、ほんのチョイ役でも出てきてわたしはびっくりした。あと、監督は、冒頭にも記した通りロシア人のIlya Naishuller氏。有名なのかもしれないけどわたしは全然知らないす。ロックンローラーだそうで、確かに本作も、全編ノリのいい音楽が流れていて、ビートがはじける映画でありました。

 というわけで、短いけどさっさと結論。
 ふと観た予告で気になったので、わざわざ車を40分ほどぶっ飛ばして観てきた映画『HARDCORE HENRY』という作品だが、確かに映像は物凄い。しかし、この映像をたった数万円の超小型カメラで撮影できる時代なんだなというのが、わたしとしては驚きというか……いや、驚きじゃあないな、こういうことができることは知ってたし。でも、それで本当に96分もの映画を撮ってしまおう、というその発想が驚きであろう。それもまさかロシア人がやるってんだから、世界も変わったものですよ。こういうぶっ飛んだ発想は、日本人にはないでしょうなあ。まあ、物語としてはゲームそのもので、ハマれるかどうかは好み次第ですな。ま、当たり前か。わたしはちょっと胸焼けしそうです。ひどく血まみれ映画なので。そして最後にわたしが言いたいこと、それは、Haley Bennettちゃんは超エロ可愛くて最高です。白衣姿が超良かった。あとは眼鏡をかけていたらもう完璧だったんだけどなあ。その点だけ残念す。以上。

↓ 41,569円だって。わたしがアクションカムを買ったのはもう4年前だけど、そのころは「GOPro3」だったかな……GOProにするか悩んで、結局Panasonic製にしちゃいました。