ミュージカルが大好きなわたしが、今、日本人女優で最も注目しているというか大好きなのは、高畑充希ちゃんである。実にかわいい。そして、実に歌が上手い。わたしの場合、女優でありながら情感あふれるドラマとしての歌を歌いこなせる女優は、それだけでもうグッとくる。全然関係ないが、この夏、現在Broadwayでも絶賛上演中の『Beautiful』というミュージカルが、帝劇でも上演されるのだが、大人気声優である水樹奈々嬢と、歌手として大活躍中の平原綾香嬢のWキャストで日本語版が上演されることになっており、わたしはもう平原綾香ちゃん主演Verでチケット確保済みだ。そちらも超楽しみである。
  というわけで、先日わたしは、↓この動画を観て、というより、この動画の『Day Dream Believer』という歌を聴いて、こりゃあ観に行かないとダメだな、と思ったのである。

 どうですか? 聴きましたか? 超良くないすか? 最高ですなあ、もう。歌声がなんともイイじゃあないですか! というわけで、三連休最終日、わたしはアニメ映画『ひるね姫~知らないワタシの物語~』を観るためにTOHOシネマズ日本橋へ参上した次第である。
 今日は、観終った後で午後からちょっと会社に行って仕事しようと思ったので日本橋へ観に行ったのだが、9時15分からの上映なのに、開場が9時で、今日はただでさえ他にも多くの作品を見るために集まったお客さんで場内はすざまじく大混雑であり、あともうチョイ、10分でも15分でも早く開場すればいいのに、実に腹立たしく思った。チケット販売/Web予約引き換えの列整理も全くないし、もう完全無秩序。わたしもイライラしてたら、どっかのおっさんがとうとうブチ切れたらしく、スタッフに激怒りしてたのを見かけたけど、まあ、残念ながらあの場にいた大半の人が、おっさんの怒りに同意していたと思う。わたしはTOHO日本橋でこういった状況を何度も見かけているが一向に改善されない。ホント、ダメなシネコンだと思う。新宿ピカデリーの次に行きたくないシネコンだ。
 ところで。なんでこんなどうでもいいことから書き始めたかというと、第一に大変不愉快だったこと、そして第二に、映画『ひるね姫』がわたしの趣味に合わず、残念ながらイマイチだったからだ。歌は最高なのになあ……なんか音響的に平べったくて立体感がなく、せっかくの充希ちゃんの歌も平板に聞こえて心の底から残念だ……。音量も足りないし、アレならうちのハイレゾオーディオの方が断然上じゃんか……。
 というわけで、本作『ねむり姫』に対して、わたしは結構がっかりしている。
 物語は、説明するのがちょっと厄介なのだが、実は単純で、夏休みの前日、父を警察に連行された倉敷に住む女子高生・ココネが、その謎のカギとなるタブレットを守りながら、父の連行された東京へ赴き、亡き母の残した秘密を知る、というような物語だ。
 で、なぜ厄介かというと、ココネの見る夢と現実が交互に語られる形式になっており、それぞれはちゃんと理解できるものの、どうもその関連がよく分からないのである。
 まず、現実世界の方は、正確に言うと、別に女子高生がなぞ解きをするわけではなく、ある意味勝手に謎は解ける?し、父の容疑も、警察的には証拠不十分なのか?勝手に解放される。そして、ポイントとなる、ココネが見る夢の方なのだが、その夢自体は面白いし映像的にも大変良いのだが、肝心の物語の役割としては、「?」である。寝てるはずなのに、なんで主体たる女子高生の体が移動しているのか、特にラストの宙づりになってた状況というのも、わたしはよく分からなかった。
 要するに、物語として、なんか変というか、繋がりが悪いのだ。とりわけ夢と現実の関係性が、情緒的な部分では、なるほど、そういうことかと分かるものの、実際的な、というべきか、現象的?というべきか、なぜそんな夢を見るようになったのかも分からないし、どうして一緒に東京に向かう幼馴染モリオも同じ夢を見るのかとか、そういった実際面での説明は一切ない。
 確かにスーパーナチュラルな出来事に対して、いちいちその理由がは説明されなくてもいいのかもしれないけれど、あまりに出来すぎているし、現実の出来事があまりに普通すぎて、なんだか妙に相性が悪いような気がした。なんか……なんか変というか、しっくりこないように感じてしまったのである。
 夢の中の、ロボットバトルも、正直なんのこっちゃ、である。確かに映像としての画は美しくかっこいいデザインですよ。でも、意味あったのアレ? せっかく舞台は倉敷で、父の名前もモモタローなんだし、夢の中で襲ってくる存在も鬼、と呼ばれているのだから、わたしはてっきり桃太郎的な展開、すなわち、きびだんごや猿・犬・雉が出てきて大活躍、かと思ったのに、まるで一切そういう展開はなかった。たぶん、キーキャラのぬいぐるみのジョイが、桃太郎の世界観からはみ出ているのが問題なのだと思う。父モモタローの友人に雉田さん、佐渡さんという名が出てくるだけであった。意味なくねすか? 舞台が倉敷であった意味も全くなかったと言える。東京の女子高生でよかったじゃん。どういうこと?
 確かに、倉敷の美しい風景は、また聖地巡礼の地になるような、とてもいいところだったけれど、肝心の物語がなあ……わたしは四国お遍路をした男なので、倉敷から高松まで車ですぐだってのは知っているけれど(作中で悪者が倉敷からすぐに高松空港に移動するシーンがあるのです)、まあ、大半の人は、言われれば、あ、そうかと分かるだろうけど、すぐには気付かず、不親切だろうね。とりわけゆとりKIDSたちにはさっぱり地理感もわかないのではなかろうか。
 
 というわけで、物語的にはちょっと問題ありのような気がする。音響も若干迫力が足りない。もちろん、美しい画と、表情豊かなキャラクター、そして充希ちゃんの声、そういった素晴らしい点はもちろん数多くあるけれど、お話がなあ……ちなみに声の出演としては、充希ちゃんのほかにもかなり豪華。お父さんのモモタローが江口洋介氏、そしておじいさんを、桃太郎侍でお馴染みの高橋英樹氏が演じている。ここで桃太郎を持ってこなくても……受け狙いか? と思いきや、高橋氏の声優ぶりがやけに渋くてカッコ良かった。実に堂々とした声優ぶりだったと思う。

 というわけで、もうだらだら書いてもしょうがないので結論。
 大好きな高畑充希ちゃんの歌う『Day Dream Believer』に魅かれ観に行ってきた『ひるね姫~知らないワタシの物語~』という映画であるが、キャラクターの表情などはとても良かったのだが、ズバリ、お話自体がイマイチであった。物語が夢と現実のつながりがイマイチピンとこないのが実に残念。そしてわたしが一番残念なのが音響設計で、せっかくのエンディングの『Day Dream Believer』がちょっと平板で、もっと立体感溢れる設計をしてほしかったと思う。もちろん、充希ちゃんの歌声は最高です。最高だけに、実にもったいなかったと思う。ホントは超面白かったと絶賛したかったのになあ。以上

↓ 充希ちゃんの歌う『Day Dream Believer』だけは、もうずっと永遠に聴いていたいと思います。
ひるね姫 オリジナルサウンドトラック
サントラ
ワーナーミュージック・ジャパン
2017-03-15