というわけで、毎週木曜日は『鮫島』ニュースのお時間です。
 つーかですね、先日の日曜日に熱戦の幕が閉じた大相撲ですが、わたしの愛する【松鳳山】関は、中盤は負けが込んでいたのですが後半は3連勝で最終的には7勝8敗と惜しくも負け越しで終了しました。惜しかったなあ……ホントに。って、それよりもですね、とうとうあの【稀勢の里】関が優勝し、そして昨日、ついに第72代横綱へと昇進いたしました。わたしは、強い相手に対しては強さを発揮するものの、格下相手にはするっと負けてしまったりすることのある【稀勢の里】関は、ホントにこの人は強いんだか弱いんだかわかんねえ、とか思っていたわけです。しかし去年は優勝回数0回なのに年間最多勝を獲り、いよいよその強さは本物になってきたぞ、と今場所は期待していたので、千秋楽で横綱【白鵬】関を下した相撲にはもう大興奮ですよ。あの千秋楽で負けていたら、横綱昇進もなかったかもしれないわけで、大変血圧が上がりました。【稀勢の里】関、本当におめでとうございます!! 今場所は本当にカッコ良かったぞ!
 というわけで、まずは週刊少年チャンピオン2017年第9号の概況です。
 ■巻頭グラビア:久松郁美嬢。実に素晴らしいBODYですね。
 ■『弱虫ペダル』:全員丸坊主の巻。京伏ヤマさん……なんかよく分かんねえ決意すね。
 ■『牙刃道』:両断の巻。もうみんな囲んで撃っちゃえばいいんじゃね……?
 ■『囚人リク』:中門通過の巻。妙な面白キャラは玉木進之介というそうです。
 ■『Gメン』:勝太大ピンチの巻。これは土井君が援軍を呼んでいる展開と思いたい。
 ■『六道の悪女たち』:平和な日常の巻。乱奈さんと幼田さんの関係もいいすね。
 ■『BEASTARS』:レゴシ君尻尾を振るの巻。この先、ルイ先輩も絡んでくるのかな?
 ■『サウエとラップ~自由形』:なんとあの名作『いきいきごんぼ』の陸井先生が大復活ッ!!!でもちょっと……どうなんでしょう、これは……。
 とまあ、こんな感じの週刊少年チャンピオンでありました。

  さて。では、今週の『鮫島』ニュースをお送りします。
 先週は、とうとう鯉太郎の十日目の相手が、新キャラの【毘沙門】であることが判明しました。しかも【毘沙門】は、北里部屋所属であり、我々『バチバチ』時代からのファンには「どんぐり」君でおなじみの渡部仁くんの弟弟子であることも判明しました。 おまけに【毘沙門】は、常松こと【松明】や【大吉】と同期であることも判明しています。今週は、その北里部屋の十日目の朝げいこの模様から始まります。
 朝げいこで、どんぐり渡部君たちを相手に汗を流す【毘沙門】。もう十日目だというのに疲れを見せないタフな男のようです。しかも、これ以上は、とヘトヘトなドングリ渡部くん に対して、弟弟子だってのに、生意気なことを言います。
 「頼むよ~~~~仁パイセン~~~~…そんなんだからいつまでたっても関取になれないんだよ~~~」
 そんな無尽蔵のスタミナを誇る【毘沙門】に、どんぐり渡部君は思います。こういう奴を観ているとつくづく自分が凡人だと思う、幕内になる人間はやはりモノが違う、と。そして、こんなに稽古が好きな奴はいないんじゃないかと思う一方で、どんぐり君の脳裏には、いやいや、他にも一人いたな、と教習所時代の記憶がよみがえります。そうです。どんぐり君の同期である我らが鯉太郎ですよ。
 「さすが鮫島君に憧れてることはあるよ…君と稽古してると、彼との教習所時代を思い出す……」
  しかし、生意気な【毘沙門】は、こんなことを言います。
 「ハァ? アハハハ  ちょっとやめてよーーー憧れてるっていつのことだよそれ!たしかに昔はカッコ良かったけどさ~~~鮫島(アイツ)今はお話にならねーじゃん……前に顔合わせた時なんて楽勝だったし」
 どうやら鯉太郎と【毘沙門】はもう1回以上は対戦したことがあるようです。そしてさらに【毘沙門】はチョーシこいたことを抜かします。
 「今は番付も強さも俺の方が上だよ~~~? 昔教えてもらったんだよね~~~……この世界 強さが全てだってさ~~~……鮫島(アイツ)はもう俺よりも下だよ」
 なかなかムカつく野郎のようですよ、この【毘沙門】て野郎は。そして場面は空流部屋に移ります。入念にストレッチをしている鯉太郎。曰く、ちゃんと体と会話して、どこにガタが来ていてどこが動くのかを把握しておくのだそうです。そんな鯉太郎を切なげに見つめる椿ちゃん。もちろん、美和子先生に言われたことが頭によぎります。心配だよね……そりゃあもう。
 そしてその脇では、【白水】兄貴と常松こと【松明】が稽古中です。常松の激しい稽古に、【白水】兄貴も、場所中なんだからこれ以上は取組に支障をきたすぞと心配です。そうです。先週明らかになったように、常松の頭の中は、大嫌いな親父の影がちらついているわけです。子供のころ、ダメな父親に、どうせ俺の子供なんだからお前なんかダメに決まってると言われた常松。 それでも必死に頑張り、学生横綱のタイトルを獲って空流部屋に入門した当時、鯉太郎や【白水】兄貴を舐めきって、【王虎】や当時の【石川】に負け、悔しくて泣いたときに、今は亡き先代の空流親方がかけてくれた言葉を思い出す常松であります。
 「要するによ……強くなりてーーんだろ…?」
 あのシーンは『Burst』でもかなりいいシーンですね。まあ、ズバリ言うと『SLUM DUNK』の「バスケがしたいです……」でおなじみのあのシーンと同じですが。
 ともあれ、常松は、先代の言葉を思い出しながら、ふとつぶやきます。
 「俺は……強くなったんでしょうか……」 
 その言葉に、鯉太郎はハッとします。そして椿ちゃんは、何言ってんの、幕内の力士が、と元気づけます。弟弟子たちも、そおっすよ!松明かり関の相撲の強さは誰しがみとめるとこじゃないっスか! と言ってくれます。しかし常松は、「強さ」が、単純な相撲の勝負だけのものではないことを、今やしっかり理解しているのでありました。常よ、お前本当に成長したな!! 常松は言います。
 「いや………そうじゃねぇんだ…いや……その強さだけじゃなかったんだ……」
 というわけで、常松の教習所時代に時はさかのぼります。我々は『Burst』時代のクソ生意気な常松を知っていますので、想像は尽きますね? その想像通り、やっぱり教習所でも、クソ生意気なガキでした。 指導員の先輩力士に礼を失した態度で当たり、稽古でも腕を極めてヤマ行かせるような態度です。生意気なクソ野郎だった常松は、こんなことを偉そうに言ったようです。
 「分かりました……? あんたらは俺より下だ…今後一切俺に馴れ馴れしい口を利かないでもらえますか…? この世界 土俵の上では対等でしょ…いや…強い奴が偉いんだよ…」
 そしてこんな生意気な言葉に、一人の新弟子が目を輝かせて「うはっ!」と反応します。そうです。後に四股名を【毘沙門】とする、当時の新弟子北里部屋の速川君でありました。
 そういうことだったんすね!! どうやら今回は、やっぱり常松回のようですな。常松は当時の自分をこう表現して、今週は終わります。
 「あの頃の俺はナマイキでイジけてて…”強さ”とは何か まるで分かっちゃいない…どうしようもねえアホだった…」
 いいすねえ―――!! 今回もとてもイイですよ。あの頃の「どうしようもねえアホ」だった常松のことは、我々は『Burst』でいやというほどよく知っています。 あの常が、今や立派な関取。そこには兄弟子たちの背中をしっかり見てきた歴史があるわけです。泣かせるわ……もう常松のエピソードだけで泣けますね。
 しかし一方の速川君こと【毘沙門】は、未だそれが分かっていないわけで、こりゃあ鯉太郎との取り組みがものすごく楽しみですなあ!!  しかしまた、回想が結構入ってきそうな予感がしますが、大変大変楽しみであります!

 というわけで、最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。本場所は7連勝中
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
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 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 7日目:【蒼希狼】西前頭六枚目
 8日目:【丈影】東前頭四枚目。横綱の弟弟子
 9日目:【闘海丸】西小結
 10日目:【毘沙門】東前頭5枚目。←今週番付判明!!
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 【王虎】&【猛虎】共に東大関
 【天雷】東関脇  【田上】番付不明※王虎の付け人をやってることが判明!!
 【闘海丸】西小結 他の力士は表にまとめた記事を見て下さい。
 【泡影】東横綱。第72代。29場所連続優勝中。63連勝中。モンゴル人。

 というわけで、結論。 
 どうやら、十日目は【毘沙門】との対戦というより常松が中心のお話になりそうな予感ですが、その展開は大変期待できそうですな。常はホント嫌な奴だったからなあ……。「強いとは何なのか?」。これは『はじめの一歩』でも大変おなじみのテーマですが、あの常松が、それを真摯に考え続けてきたというだけでわたしはもう泣きそうですよ。やっぱり、鯉太郎は背中でいろいろ語って来たんすねえ。いやー、ほんと『鮫島』は最高っす!以上。

↓ 現実世界では稀勢の里関の横綱昇進で大変盛り上がっております。