初めて台湾へ行ったのは、確か2011年の夏だったと思う。毎年夏に、台湾で行われるコミック系イベントがあって、そこに子会社の現地法人が出展していて、それをちょっとチェックしたいという目的があった。しかし、わたしとしては、真面目に仕事のため、と言ってしまうと出張になってしまうし、現地法人のみんなもわたしを接待しようといろいろ気を使ってしまうので、いやいや、オレ単に遊びに行くだけだから、自分の金で、という体にして、元部下のYくんと一緒に、気ままな台北ぶらり旅を敢行したのである。
 その時は、1日目だったかに現地観光ツアーなんぞにも申し込んでみたので、だいたいその時に台北市内の主だった観光スポットは連れて行ってもらった。 ので、以降は、ほとんど観光名地的なところには行かず、もう普通に台北市内をぶらついているだけ、である。なんかですね、台湾はほんと、日本っぽいというか、落ち着くんすよね。
 そして今回は、どうしてもわたしが観たくてたまらない映画が、日本では3か月先の公開のため、そんなの待ちきれんわ!!! とカッとなって、つい、JALのWebサイトで航空券をポチってしまった次第である。 ちなみに、2012年のゴールデンウィークにも、日本では夏休み公開となった『Avengers』を今回同様に、夏まで待てんわ!! と観に行ったことがあり、それ以来、4年ぶりの台湾訪問である。なお、台湾はほぼたいていのハリウッド映画はUS本国と同時公開であり、わたしの知る限り、「吹き替え」版の上映はない。いや、あるかもしれないけど、基本的に英語&現地語字幕、である。

 さてと。では、今回はわたし自身の備忘録として、いろいろ忘れないようにメモ的に記事をまとめてみるとするか。今回4年ぶりで、結構以前と変わっていることがあって、へえ~と思うことが多かったように思う。
 ◆空港は「松山空港」一択ですよ。
 台北には、空港が二つあって、要するに日本の成田と羽田と思っていいんじゃないかな。そして成田に当たるのが、古い方の「桃園空港」で、はっきり言って市内から遠い。バスで1時間かかる。わたしは利用したことがない。そしてもう一方の羽田にあたるのが、わたしが毎回利用している「松山空港」である。今回も、迷うことなくJALで羽田→松山の便を予約した。
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 朝っぱらの便を利用すれば、昼には着きます。飛行機に乗っている時間は3時間半かな? 時差が、日本より1時間遅いので、それを考えれば4時間半後、に到着する。初めてわたしが台湾に行ったときは、台湾のNational FLAGであるEVER航空を利用したけど、以降はずっとJALです。まあ、特に理由はないけど、単にわたしのプラチナカードがJALと提携してるから、ってだけの理由です。
 そして何故、「松山空港」一択かというと、とにかく便利なんだな。MRTという地下鉄(高架部分もある)が乗り入れていて、市内まで10分で行けちゃう。わたしはいつも、空港から2駅目の「南京復興」という駅に近いホテルを予約している。超便利。
 ◆現地通貨は松山空港で両替すりゃ十分
 で、台湾に着いたら、わたしの場合は、まず第一に、現地通貨への両替をします。これは、いつも空港の到着ロビーを出てすぐのところにある「兆豊国際商業銀行」のブースで現地通貨へ両替してます。ま、ほかの銀行も空港にはブースがあるので、どこでもいいんだけど、とにかくゲートを出てすぐあるので、いつもここを利用してます。そして、お土産代を別とすれば、一日5000円分もあれば十分だと思うな。2泊3日なら、2万円分両替すれば十分だと思う。わたしは今回、お土産代含めて、5万円分両替して、お土産は1万円分ぐらい使ったけど、結局半分も使わなかったすね。レートは、だいたい1元=3円チョイと思っとけばいい。あと、ホテルによってはデポジットを取られる(大体2000元)ので、その分、まあ5000円分ぐらい余計に両替しといたほうがいいかもな。もちろんチェックアウトの時に返してくれます。そしてもちろん、デポジットはクレジットカードでも大丈夫です。ま、わたしは面倒がないので現金にしてます
 ◆今やSIMカードも安い!!
 そして今回、初めて買ってみたのが、現地SIMカード。去年、わたしはSIMフリースマホに替えたので、現地SIMさえあれば、インターネッツ環境はバッチリです。ただ、SIMを入手してから気が付いたけれど、かなり市内は無料Wi-Fiが使えますね。ホテルは当然としても、かなりのお店やスポットが、Wi-Fiを開放してますな。でもまあ、SIMも安いので、買っといたほうがいいと思う。
 空港の、外に出る前に左の方へちょっと行くと、クロネコヤマトの宅急便のブースがあって、その隣に、「中華電信」のブースがあったので、迷わず「3DAYS-SIM」をゲット。
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 ↑こんな感じ。写真撮っていい? と聞いたら、もちろんOKさ、と英語で答えてくれたナイスな兄ちゃん、ありがとう。超丁寧にセッティングまでしてくれました。
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 わたしは、「3DAYS、Please」としか言ってません。で、SIMのサイズを聞かれるので、Micro、と答えただけ。スマホを取り出したら、さっさとやってくれました。超親切。これで300元ナリ。わたしが使ってるスマホは、まさしく台湾メーカーのASUSだし、SIMスロットも2つあるので、日本で使ってるSIMを外すことなく、超簡単にセッティング完了です。たぶん、自分でも余裕でできたと思う。ちなみに、100元分の音声通話も可能なSIMです。データ専用はないみたいすね。詳しくはこちらへ。日本語でちゃんとWebサイトが用意されてます。海外旅行に行くなら、絶対SIMフリースマホは便利すよ。去年のNY旅行でも大活躍しました。
 ◆さっさと移動……の前に一服。
 わたしは喫煙者なので、着いたらとりあえず一服、がお約束なのだが、どうもたばこ事情が4年前と変わってました。以前は、空港の建物を出て、MRTに降りていく階段のわきに灰皿が置いてあったんだけど、なくなってる!! マジか!! と思ったら、2か所、右端と左端に、灰皿は2か所だけになってました。
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 ↑こんな感じ。今回は、わたしは映画の時間が迫っていて急いでいたので、空港ではたばこは吸いませんでした。帰りは一服したけどね。
 しかし、4年前は、比較的どこでもタバコを吸っている人を見かけたけれど、今回はかなり減ってましたね。特に、若者がタバコを吸っている光景はほとんど見かけなかったすね。もちろん、4年前もホテルや飲食店はすでに完全禁煙だったけど、道端で吸っている人は結構いたんだけどな。
 ただ、街中の、結構そこら中にあるごみ箱の横っちょについている灰皿はまだ健在で、そこではいくらでも吸えます。もっとも、歩きたばこはほとんど見かけないので、その、灰皿があるところでの喫煙にした方がいいっすよ。携帯灰皿はダメ。ちゃんと探せばいくらでも灰皿は見つかるので、設置されてるところで、若干肩身狭く、サーセン、とこそこそ吸った方がいいと思うな。
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 ↑こんなやつ。右側の銀色のごみ箱が、街中でかなり見かけるもの。で、普通のごみとリサイクルごみの二つになっていて、右側のごみ箱の横っちょに、小さい箱みたいなのがついてるでしょ? これが灰皿っすね。
 ◆MRTを使い倒せば超便利!!
 で、一服したら、MRT乗り場へ。建物を出て、左右をキョロキョロすれば、絶対に入り口が目に入るはず。迷いようはないと思う。
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 入り口はこんな感じ。「站」が駅のことっすね。この階段で地下へ。そしてちょっと歩いてぐるーりと進むと、自動改札があるはず。そのわきの、人がいるガラスのブースで、「EASY-CARD」をゲットしよう。これは要するにSUICA的なICカードで、超便利。街中のコンビニでも使えるし、バスにも乗れる。
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 ↑こんなの。わたしは既に持ってるから、チャージするだけでいいんだけど、今回、うかつなことに持ってくるの忘れちゃった!!! ので、新しく買いました。デザインがなんか可愛くなっててほほえましい。
 ブースの人に、「I wanna buy a EASY-CARD」とかテキトーな英語で十分通じる。そういうと、デポジットで100元取られるよ、と言われ、そして、いくらチャージする? と聞かれるので、わたしは今回は300元チャージした。なお、NYCのMetro-Cardは、磁気テープの付いたペラペラな紙でダサい。そして、どうやら日本でいう「チャージ」は、正しい英語ではRefill(カタガナでいうリフィール、ですな)というそうですよ。
 ちなみに、今回はとにかく急いでいたのだが、空港の駅は日本人の家族が3組ぐらいちんたらやっててとても待てなかったので、初めて普通にトークンを買い、映画を見た後で別の駅でEASY-CARDを買いました。
 トークンは、普通に切符自販機的なもので買える。しかもICチップ内蔵のもので、入るときはタッチし、出るときはスロットにぶち込む。あれは誰がどう見ても迷いようないというか、分からないようなものではないと思うので説明は割愛。
 なお、以前わたしがEASY-CARDを買ったときは、たしか2年使わないと使えなくなる的なものだったと思うので、実はその点が不明だったので、持参するか悩んでたら持ってくるのを忘れちゃったのだが、今回調べたところ、最新のEASY-CARDは、事実上、有効期限はないっぽいです。というのも……
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 これはチャージする機械の画面なんだけど、驚きの日本語対応!! そしてカードの有効期限は2036年になってました。これは帰りに撮影したものなんだけど、2泊の滞在中かなり利用して、300元チャージしたのがまだ166元残ってました。ま、次回に使いましょう。
 ちなみに、「場所:109台北小巨蚕」と書いてあるのが見えますか? これはわたしがEASY-CARDを買った、「台北アリーナ駅」のことっすね。ホテルのすぐ近くっす。そして4年前にはなかった駅です。
 そう、4年前とかなり路線が新設されたり駅も増えてました。ただし、乗り換えは、全然迷わず案内もしっかりしているものの、すげえ地下だったり、高架だったりと、乗り換え距離は結構ある場合もあります。
 ◆そして映画を観に行くんだ!!!
 映画については、もう長――い記事にも書いたのでそちらを読んでもらえばいいのですが、わたしは、↓この映画を、「IMAXで」観たかったわけです。
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 この映画を見るためだけに、わたしは台湾を訪れたのであります。
 で、わたしが知っている台北市内のIMAXシアターは、「西門」という街にあるわけで、空港から「西門」まで、荷物を持ったまま移動したわけです。
 わたしは山男でもあるので、とにかく荷物は最小限&軽量化が身についているので、荷物を持ってても移動や映画鑑賞には支障なし。まあ時間的にもまだチェックインタイムよりだいぶ早かったし、とにかく映画が始まるまであと30分しかない!!! ので、直接映画館へ向かったわけです。
 しかし、「西門」は、便利なMRTを使っても、空港から2回乗り換えないとな……と思っていたら(※追記:これはわたしの勘違い。4年前も乗換1回で行けた)、なんと4年前には工事中だった新線が開通していて、1回の乗り換えで行けました。しかも乗換駅はわたしが予約したホテルの最寄駅「南京復興」だったので、映画が終わったら乗り換えなしの1本でホテルに向かえるじゃん!! と、大変便利でありました。
 というわけで、映画には余裕で間に合い、チケットも、筆談&英語で十分簡単に買えました。
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 席も、ここでいい? と勝手にいい席を選んでくれたので、全く問題なし。430元は、日本円で1,400円ぐらいかな、ちょっとほかの映画よりさすがにIMAXは高いけど、日本と比べたら半額近いわけで、日本でIMAX-3Dだと2,600円でしょ? 高すぎだよ日本は。普通の映画はだいたい330元(約1,000円チョイ)、そしてやっぱりなんかよくわからない割引もいろいろあるみたいです。会員割引とか、提携カード割引とか。別のシネコンには、チケットの自販機もありました。それは現金はダメでクレジットカード専用だったすね。NYCでも、自販機はカード専用だったなあ。そして、映画は平日の昼間ということで、かなりガラガラだったっす。そして、『DOCTOR STRANGE』は最高に面白かったっす。
 ◆市内の観光スポットには、たいていMRT&バスで行ける
 以前、現地法人の台湾人のみんなに、一体、みんなどこに住んでるの? そしてどうやって通勤してるの? と聞いてみたことがある。その理由は、まず第一に台北市内は家賃が非常に高い、そしてその現地法人の会社がMRTから微妙に遠かった、ので、聞いてみたのだが、結構住んでいるところはバラバラで、そして、ほぼみんな、「いや、タクシーで通勤してます」と言っていて驚いたことがある。
 わたしはまた、バスとか、原チャリ通勤なのかな? と思って聞いてみたのだが、現地に住む女子たち(美人ぞろい!!)曰く、「原チャリは服が汚れるし髪がメチャメチャになるから乗らない」と言っていたのが印象的で、タクシーも、実はかなり安い。たぶん、どこの観光スポットへ行くにも、200元(700円弱)はしないと思う。要するに日本的に言えばほぼどこでも初乗り運賃並みの金額で行けるわけだ。
 なので、たぶんガイドブックや人に聞くと、ああ、タクシーですぐですよと言われるんじゃなかろうか。
 しかし、わたしの場合はコミュニケーションに自信がないし(紙に書けばたいてい大丈夫だけど)、自分で運転をするからなのか、日本国内でも、タクシーというか他人の運転する車に乗るのがあまり好きじゃないんすよね。おまけに台北は右側通行&左ハンドル&とにかく台北市内の車の運転が危なっかしすぎて(初めて台湾に行ったとき、空港から市内までのバスから見た市内は3か所ぐらい交通事故を目撃したw)、どうにもわたしは慣れないというか好きではないので、ほぼすべて、MRTと、バスを利用している。市内ではないけれど、有名な「九份」も、普通に路線バスで行けるし、超安い。
 というわけで、今回、台湾旅行の定番の「台北101」と「故宮博物館」といった有名どころや、マンゴーかき氷で有名な「永康街」あたりに、用もないのにとりあえず行ってみた。まず、完全に市内の「台北101」だが、なんと4年前になかった新線開通で、そのふもとに駅ができて、直結になってました。以前はMRTの駅から歩いて15分ぐらいかかってたのに。超楽に行けました。
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 ↑これっすね。地下のSHOP巡りでたいていのお土産はゲットできるような気がする。人でも多いし。ちなみにわたしは上の展望台に行ったことがありません。だって半端に料金が高いんすよね……。ま、いずれにせよ「台北101」はMRT直結なので誰でも迷わず行けると思う。
 そして、「故宮博物館」だが、最初に台湾に行った時の観光ツアーで行ったものの、今回初めて自力で行ってみた。ら、意外と簡単に行けました。
 MRTで、夜市で有名な「士林」駅まで行き、そこからバスなんだけど、バスも駅を出てキョロキョロすれば、思いっ切り「故宮博物院」と書いてあるバス(またはバス停)が見つかるはずなので、それに乗ればいいだけ。わたしが乗ったバスは、行きは「料金後払い」で、降りるときにEASY-CARDをタッチするだけ。帰りは「先払い」で、乗るときにEASY-CARDをタッチ。たしかバス代は15元(=50円ほど)だったかな。超簡単&超安い。
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 ↑故宮博物館前のバス停を降りたところ。ここから広くて長い階段をえっちらおっちら登っていく。そして、今回、前まで行って中には入らなかったっす。だってすげえ混んでるんだもの。ミュージアムショップを冷やかして撤収。何やってんだオレ……。
 そして「永康街」も、MRTの「東門」という4年前にはなかった新駅ができていて、超余裕で行けました。そして行って、ちょっとシャレオツなカフェやお土産などを漁ってさっさと撤収。マジでオレ、自分の行動が良くわからないわ……。

 とまあ、こんな感じに台北市内はまるで緊張することなく、ぼんやりうろうろして楽しめます。間違いなく海外、日本じゃない、のに、なんであんな落ち着くんでしょうな。不思議っす。ただ、わたしはもう観光にはほとんど興味がないので、今回映画を見た後はホントにやることもなく、とりわけ行きたいところもなく、マジでぶらぶらしてるだけでした。でもまあ、そういうのもアリじゃないすかね。ところで、今回泊まったホテルは、これまた恐ろしくシャレオツ&ムーディーで、日本語をしゃべれる人はいなかったものの、英語はきっちり話せてコミュニケーションに問題はなかったす。しかし、部屋を案内してくれた若い兄ちゃんが、「部屋はアップグレードしといたっす!!」とドヤ顔で話してくれたんだけど……それは大変ありがたいし嬉しいんだけど……だけどさ、だけどあえて言わせてもらうぜ!?
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 こんなムーディーな部屋で、こんな巨大なベッドで、オレ一人どうやって過ごせっちゅーんじゃいw
 いやー参った。まさかシャワールーム&バスタブ&トイレがガラス張りのスケスケルームとは……。あまりに寂しくて、早く帰りたくなりましたとさ。おしまい。

 というわけで、結論。
 台北は、日本人には非常に落ち着く、実に身近な海外である。そして映画はほぼUS公開と同時。わたしのような映画オタクには、大変ありがたい街である。また今後も、日本公開まで我慢できない映画が公開されるときは、迷わず台北へGOで考えたいと思います。ああ、あとひとつ、忘れてた。わたしの愛用している腕時計CITIZEN ATTESA CC9015-54Eをはじめて海外で使用してみたところ、ボタン一発でGPS信号をとらえ、針がぐるーーーりと回って現地時間に修正されました。もちろん帰国してからも、ボタン一発で日本時間に。カッコいい!! 買ってよかった!!! あともうひとつ。4年前は、意外と英語が通じねえな? と思った印象が強かったのですが、今回はそこら中で英語で大丈夫でした。わたしは中国語の知識が一切ないけれど、お店やホテルなんかは英語で十分にコミュニケーション可能でした。以上。

↓ 一応、こいつは電子書籍で持参しました。街の最新情報予習のために。まあ、一応持ってた方がいいんじゃないすかね。