おととい、結構楽しみにしていたライトノベルが発売になって、やったー、と早速買い、今回は424ページとかなり分厚かったのだが、昨日のうちに読み終わってしまった。恐らくは現在のライトノベル業界で最も初版部数の大きい作品であろう(※根拠なし。一番じゃなくてもTOP5には入ると思う)作品、『ソード・アート・オンライン(以下『SAO』と略)』シリーズの最新(18)巻である。

 まあ、長かった「アリシゼーション編」堂々の完結、である。
 もうこれは、この作品を知っている人なら常識なのだが、川原先生による『SAO』は、元々は川原先生個人のWebサイトで連載して大人気になった作品で、それを電撃文庫として書籍化したものだが、相当な加筆修正がなされているそうで、Web版を読んだことのある方でも楽しめる作りになっているそうだ。要するに、元から原・原稿が存在していたわけだが、この(18)巻で、その元々あったお話は完結したそうである。つまり、次の(19)巻以降は全く新しい、まだ誰も知らない書き下ろしの作品になるようですね。
 なので、この(18)巻はある意味、集大成としての意味合いもアリ、本の作りもちょっとだけ豪華になっていて、なんと驚いたことに、巻末にもカラーページが奢られたたいへん贅沢な作りになっている。そしてさらに、モノクロページだけれど、最後には≪Kirito will return≫と堂々と宣言してあり、我々はまだまだ、あらたな物語を楽しめることになるんだそうだ。ホント、楽しみですなあ。まあ、恐らくはその前に、『SAO』の別シリーズである「プログレッシブ」が1作ぐらい刊行されるんだろうな、と思う。今までの刊行順からすると。それに、川原先生のデビューシリーズである『アクセル・ワールド』の新刊もあるだろうし(川原先生のTweetによれば12月発売らしいすね)、新シリーズの『アイソレータ―』もあるだろうから(これはどうかわからんけど)、川原先生のファンの皆様も、新刊欠乏症で手が震えることもなかろう。だぶん、だけど。まったく、すごい先生ですなあ。その作品を生み出すエネルギーは、とてつもないですな。
 ええと、今のところのわたしの文章は、ネタバレコードには引っかからないよね? そこら中でレビューとかあるだろうし。まだ内容について何も書いてないし。

 今回、何を書こうかと思って、ノープランでキーボードをたたいているわたしだが、まあやっぱり、この作品を楽しみにしている人がおそらく20~30万人は存在しているだろうから、ネタバレはやめておきたいかな、と思った。つか、ネタバレなしでは何も書けないのがつらいです。まあ、シリーズを読んできた方で、この(18)巻を読まない理由は何一つないですわな。なので、まだ読んでいない人は、今すぐ本屋さんへ行き、購入してくるのが間違いないと思います。

 ひとつだけ、書いておくとすれば、これは誰しも想像しているだろうし、その想像通りなので許されることだと思うから書きますが、物語は、大変綺麗に、決着はつく。
 わたしは個人的に、川原先生の作品はたまーに、もうやめてーー!! と言いたくなるぐらい、主人公たちは厳しい状況に陥るのが、ホントに苦しく感じる。例えばわたし的には、『アクセル』のダスク・テイカーの話では、とても精神的にイヤーな気持ちになり、さっさとブッ倒されろよこの野郎、とか思ったのに、決着が次の巻に持ち越しになった時なんかは、おいマジかここで終わりかよ……と思ったものだし、今回の『SAO』も、前巻(17)巻でアスナたちが満身創痍になってボロボロになる姿にとても心が痛んだわけで、絶対大丈夫、と分かっていても、とても読んでいて苦しいものがあった。だからこそ、今回の(18)巻でスッキリ決着したのは大変気持ちがいいわけだし、早く次が読みたい、と思うわけで、ホントに、めでたしめでたしで良かった良かった、と思える内容になっていたと思う。
 まあ、ひとによって受け取り方は違うので、誰しもそう感じるかは知らないけれど、まあとにかく、安心して、早く最新刊を読んでほしいな、と思うばかりだ。そして、ユージオの存在の大きさを感じるのもいいし、キリトとアスナのラブラブぶりに、ぐぬぬと歯を食いしばるのもいい。とにかく、物語に登場するみんなに幸あれ、とわたしは思った。まあ、まだ先がありますけどね。ホント、続きが大変楽しみですな!

 というわけで、肝心なことはまったく何も書いてないけど結論。
 川原礫先生の『ソード・アート・オンライン』は、やっぱり現在のライトノベルの頂点に君臨する作品であるのは間違いないし、シリーズを読んできた人は一刻も早く読んでいただきたい。たぶん、期待は満たされることだと思います。以上。

↓ わたしはこの作品が大好きなんですけど、テクノロジー的には全く別物だけど、結構近いものがあるっすよね。『SAO』ファンにはぜひお薦めしたいものです。
シフト〈1〉世界はクリアを待っている (電撃文庫)
うえお 久光
アスキーメディアワークス
2008-06-10