はーーー。やれやれ。わたしは今、自宅に帰ってきている。
 ※本記事は昨日からの続きです。昨日はこちらへ
 今日は、朝、AM6時00分に目覚めると、見慣れない部屋にいた。一瞬でああ、京都にいるんだったと気が付くが、どうもいつも旅に出ると、ベッドが固くて背中が痛いのと、部屋がカピカピに乾燥していて、起きるなり、出し抜けに水をがぶ飲みすることから始まる。 
 わたしは何時に寝ても、基本的に6時には自動的に目が覚める。寝すぎると、頭痛がひどくなってだるーくなってたまらない。脳に障害があるんじゃなかろうかと心配だが、まあ、どうでもいい。というわけで、起きて、水を飲んで、顔を洗い、軽く歯を磨いて、着替えて、とりあえず京都の町を散歩しながら、まずは熱いコーヒーが必要だと、そんな時間からあいているカフェがあるとは思えなかったが、まあそれならコンビニコーヒーでもいいか、と四条をブラブラしたところ、 ある意味予想通り、どこも開いておらず、とぼとぼとホテルに戻る途中で道の反対側に開いているカフェを発見、コーヒーを買って部屋に戻った。
 で。 前日の夜に三宮で買っておいたパンを食しながらコーヒーをすすり、一息ついて身支度を整え、「仮面ライダーゴースト」を観ながら一服したところで、同行のお姉さまたちとの約束の時間となったのでロビーに降りた。全員集合し、まずは今回の京都散策のメインである、「伏見稲荷大社」へさっそく向かうことにした。
 「伏見稲荷大社」といえば、「千本鳥居」 でおなじみの、趣溢れる神社である。曰く、
 <私たちにとって、もっとも身近な神社といえる「お稲荷さん」。全国に30,000社あるといわれ、全国各地で老若男女を問わず親しまれています。その総本宮が伏見稲荷大社です>※公式Webサイトより引用
 だそうだ。お稲荷さんというと、わたしにとって一番覚えているのは、小学生ぐらいまで、毎年親父と出かけた成田山への初もうでの際に、せっせと「出世稲荷」に油揚げと蝋燭を毎年欠かさず捧げていた親父の姿だ。懐かしい……。まあ、そんな全国のお稲荷様の総本宮というのだから、一度はご挨拶しておくべきであろうと思っていた。
 よって、わたしとしてはもう鼻息荒く、早朝の誰もいない静かな中、キンと張り詰めた冷たい空気を感じながら稲荷山の山頂まで、何だったら走っちゃいますけど? というつもりで行きたかったのだが、今回はヅカ友のお姉さまたちがいる。そのため、前日の打ち合わせはこんな塩梅であった。
 わたし「オレ、早朝のひんやりした中、誰もいない時間に登りたいんすよね」
 姉さんA「早朝? 何時?」
 姉さんB「登る? 登ってどういうこと?」
 娘さんC「かなり山なんですよ。あたし、一度行って、途中で引き返しました。キツイですよ」
 娘さんD「朝かーーー。ちょっと厳しいですぅ~~」
 わたし「(何言ってんだこの人たち!? と思いながら)え、ええとですね、お嬢様方、何時ならよろしゅうございますか?」
 姉さんA「まあ、10時前じゃない? (10時!? というわたしの顔を見て)……分かったわよ、何時に行きたいの?」
 わたし「……ええと……7時……はダメですよね、はい。じゃあ8時とか?」
 女性一同「8時!?」
 わたし「わわっ、わかりました、じゃ、9時……とか?」
 姉さんB「起きられるかしら……」
 娘さんC「9時……てことは何時に起きればいいのかしら……」
 娘さんD「わたし確実に爆睡ですぅ~~」
 姉さんA「あんた、一人で行ってきなさいよ。あたしたちゆっくり行くわ」
 わたし「(終わったーーーッ!! ダメだこりゃ!! と半ばキレて)じゃあもう、何時でもいいですよ!!」
 姉さんA「分かったわよ、じゃ、間を取って8時半にしましょ、それでいいわよね、みなさん」
 姉さんB「8時半ですね、分かりました。頑張って起きます」
 娘さんC「8時半ロビー集合ですね。了解です。でも、頂上までは無理ですよ」
 娘さんD「8時半ロビー集合、了解ですぅ~~」
 姉さんA「じゃあ明日、みなさん、8時半ロビー集合でよろしくって?」
 女性一同「はーい!! お休みなさーい!!」
 わたし「(若干うなだれて)……うーす……」
 という展開であったので、わたしの希望は砕け散り、ホテルロビーに8時半集合で、伏見稲荷に向かったのである。四条のホテルなので、まずは地下鉄でJR京都駅へ向かい、荷物をロッカーに放り込み、JR奈良線で2つ離れたJR稲荷駅へと向かった。で、現地到着が9時半ごろだったと思う。わたしは初めて行ったので知らなかったが、伏見稲荷大社はJR京都駅から2つ先の駅で、電車に乗っている時間はわずか6分。そしてJR稲荷駅を降りると、もういきなり目の前に伏見稲荷大社が鎮座している。非常に近くてちょっと驚いた。
 しかし、である。すでにJR京都駅で電車に乗る時から、わたしは内心で「あーあ……」と思っていたのだが、案の定、現地は既に人であふれている。まあ、それでも恐らくは、桜や紅葉の季節といった観光シーズンの日中の時間帯と比較すれば、全然空いている部類に入るのだろうと思うのだが、わたしが望んだ光景はもはやそこにはなかった。やれやれである。でもまあ、お稲荷様には何の罪はなく、わたしも心を落ち着かせ、まずは本殿にお参りをすませ、いよいよ噂の千本鳥居方面に向かってみた。すると、やっぱり相当な光景がそこには広がっていて、一気にわたしもハイテンションである。うおお、コイツはすげえ!!
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 こんな光景が、ズラ―――ッと続いているわけです。なお、山を登る方向でずっと続くので、正直、足の悪いお歳を召した方には、上の方まではちょっとキツイと思う。なお、上記の写真は、奥が進行方向で、要するにわたしは後ろを向いていることになる。何故かというと、写真を撮るためでは決してなく、1本1本の鳥居の裏側に、寄進者の名前とかが刻んであって、それをぼんやり観ながら、わたしは後ろ歩きで進んでいたためだ。いやあ、これは非常に興味深かった。
 しかし、である。とにかく人が多い。どうも、言葉から察するに、韓国・中国の方も多いようだ。もちろん日本人もいっぱい。とくに若いゆとり小僧がバカ話をでかい声でわめきながら、そしていろいろな文句を垂れ漏らしながら歩いており、軽い絶望を感じたものの、まあ、人語を話す奇怪な生物と見做すことで気持ちを落ち着けることとした。神社やお寺では怒ってはダメだ、殺意を抱くのはもっての外!! これも修行だとわたしの脳内で何度も唱えることでなんとか折り合いをつけられた。で、わたしとしては当然一番上まで行きたかったのだが、今回は断念。お姉さまたちに従って途中で引き返した。

 で。次に向かうは、「平安神宮」である。
 伏見稲荷からは、京阪で北上して、三条から歩けばいいか、と思ったのだが、お姉さまたちがいるので、三条で一駅分、地下鉄に乗りましょうか? その方が近いですよ? と提案したところ、一駅分くらいなら歩くわ、昨日の神戸ビーフを消化しないとね、という謎の意見で一致したため、京阪三条駅から歩くことにした。わたしは、いやでも1.5㎞以上あるから、結構距離ありますよ、ホント大丈夫っすか? と聞いたのに。
 案の定、600mほど歩いたところで、皆さんのテンションはダダ下がりである。
 姉さまA「まだ先?」
 姉さまB「……つらい……」
 娘さんC「……」
 娘さんD「そろそろお腹すきましたね~~」
 わたし「(だから言ったのに!!と思いながら)もうチョイですよ!! つか、もうタクシー乗っちゃいますか!?」
 一同「歩く!!」
 なんでまた突っ張るのか全く不明だが、何とか歩き通し、目的地である平安神宮に到着した。しかしここはわたしが想像していたよりもずっと広くて、ちょっと驚いた。かつて、倉木麻衣ちゃんがここでコンサートをしたと思うけれど、たしかに、この広さがあればコンサートは十分開けよう。なるほど、こういうところなんだ、ということがわかって、とりあえずわたしは満足である。
 と、ここで早くももうお昼となり、参道にいろいろお店があったので、昼食とした。また、和菓子屋さんも多く、お土産を物色するなどしてしばし過ごし、次に向かったのは、御池通と木屋町通りの交差点にほど近い、とあるショコラティエである。本当は、平安神宮の前に、わたしは久しぶりに三十三間堂に行きたかったのだが、もはやタイムオーバーなので、ショコラティエでお土産を買いつつ、そこのカフェでお茶をし、ケーキを食してきたわけである。ここに行くには、もうタクシーで行きましょうと全一致で決まり、ごくあっさり到着した。タクシー代は1000円しなかったと思う。ここのショコラティエは、「ピーカンナッツチョコ」が有名で、通販もしているけれど、京都の実店舗でしか味わえないケーキは絶品であり、わたしとしては確かな満足を味わえた。大変おいしゅうございました。
 この後は、先斗町を冷やかしながら河原町に下り、少しだけ祇園を冷やかしたところで、もう新幹線の時間が迫っているので、タクシーでJR京都駅へ戻り、終了である。 新幹線は15時半過ぎののぞみで一路東京へ。東京着が18時頃だったので、19時前には余裕で家に帰りつくことができた。
 まあ、やっぱり帰って来て思うのは、常日頃はボッチ行動をしているわたしだけれど、なんだかんだと文句を言う・文句を言える旅の仲間がいると、やっぱり楽しいもんですな。お姉さまたち、散々文句を言ってすみませんでした。皆さんのおかげで、わたしも結構テンション高めで楽しめました。ありがとうございました!!

 というわけで、結論。
 まあ、せっかくムラ巡礼したのだから、1泊してどこか観光して行こうという時、やっぱり我々が第一希望とするのは京都である。我々の場合、ムラでの観劇後、三ノ宮で神戸ビーフも必須なので、京都への移動は新神戸から新幹線を使った。2800円ぐらいで、30分ほどで着いてしまうので、まあ近いものだと思う。京都は、結構これまでにも行っているが、やはり広いし、観るべきスポットがいっぱいあるので、まだまだ行っていないところも多く、まあ、一つずつ、じっくり回るのがいいんでしょうな。そしてやはり、寺社仏閣は、朝イチが一番だと思うんだけどな……。以上。
 ※なお、お姉さまたちとの会話は、わたしによる若干の面白脚色がなされていますw

↓ 次に京都に行く機会があれば、今度は鞍馬と貴船に行きたいものよのう……。