毎週木曜日は、今週の『鮫島』ニュースのお時間です。
 そしておとといの12/8には、『鮫島、最後の十五日』のコミックス単行本の最新刊(5)巻も発売になっておりますので、『鮫島』がお好きな皆さん、買ってください。わたしも電子版と紙版両方買いました。今回の(5)巻は、 前巻から引き続き、4日目の【巨桜丸】との戦いが最後まで描かれております。話数的には第35話~第43話の9話分ですね。基本的に、週刊少年チャンピオンの連載漫画は20ページを基本としているんですな。ジャンプは19ページが基本だけど。なので、ジャンプの連載漫画は、左のページから始まって見開きで終わるのが普通で、チャンピオンは左ページから始まって右ページで終わる、という事になっているわけです。で、チャンピオンコミックス単行本の基本フォーマットは、総扉+著者作品AD+目次で4P、本編20P×9話で180P、ファンレター宛先+次巻予告+奥付で4P、というわけで合計188Pとなるわけだが、本は基本的に16の倍数ページになるもので、普通のコミックスは192Pが一番紙の都合で効率が良く、コスト的に安く作れるとされている。足りない4Pは扉を足したり本編増ページで対応する必要があって、今回の(5)巻は、第41話だけ24Pになっているわけだ。毎週の連載では気が付かないけれど、そんな風にして、単行本となった時のページ調整がなされているのです。以上、出版常識小ネタでした。
 ま、そんなことはともかく、今回の(5)巻で一番グッとくるのは、やはり対戦相手の【巨桜丸】ではなく、鯉太郎の弟弟子、大吉でしょうな。前作『バチバチ Burst』の冒頭から登場しているキャラだが、ただのデブで引きこもりのアニオタだった大吉、何度もみんなに迷惑をかけてきた大吉が、本作『鮫島』では、ちょっとだけ成長している。まだまだハートが弱い大吉に、鯉太郎は戦う姿を見せることで、大切なことを伝えようとする。この(5)巻ラストの、「僕…支えますから…最後まで支えますから」と涙を流す大吉にはホントに泣かせてもらったよ。大吉、お前も頑張れよ!! いやあ、『鮫島』は本当に最高ですね。

 というわけで、まずは今週の週刊少年チャンピオン概況です。
 まあ、今週もとりわけ、椅子から転げ落ちそうになるほどびっくりする展開はありませんでした。『牙刃道』のラストで「ガイア」が登場したのはちょっと驚いたけど。あとは……『ペダル』は今週は変態・小鞠くんの過去話。正直、わたしとしては別にどうでもいいかな……。『リク』は刑務所外のダブルドラゴンクロスのメンバーに繋ぎが付いたところまで。そして、わたしとしては応援している『ニコべん!』が非常に良かった。お弁当作りを部活にするという展開は非常にいいと思う。これで地味だったお話も、少し盛り上がれそうだ。どうか長く続くよう、わたしも単行本を買って応援します。なお、『錻力のアーチスト』は、神奈川県大会決勝を前に長期休載に入っています。あ、先週から再開した『聖闘士聖矢』は、最高なんですがちょっと間が空きすぎて……。単行本買うか……。

 さて。では、今週の『鮫島』ニュースです。
 いよいよ新・小結となった【蒼希狼】と、横綱の対戦です。信頼が芽生えていた兄弟子【大山道】の言葉も【蒼希狼】には届かず、何のために今までオレは戦ってきたんだ、という心の芯がグラついたな状態で横綱に挑んでしまう【蒼希狼】。しかし、横綱にはそんな状態ではまったく太刀打ちできるはずもなく、立ち合い一発ではじき飛ばされてしまう。その時、【蒼希狼】は悟る。この力、この横綱のような、まさしく太陽のような力がないとダメなんだ。バカな夢を見ちまった…俺には初めから、何かを変える力なんて、初めからなかったんだ……というわけで、ダークサイドに転落してしまったと、まあそういうわけです。
 ちょっとちょっとちょっと……【蒼希狼】よ、お前それでいいのかよ……この取組がいつの話なのかは分からないし、横綱の顔も名前も明らかにされなかったけれど、お前はここで終わる男なのかよ……鯉太郎に、「つまんねー奴になっちまったな」と言われても、こりゃしょうがないぜ!? お前も横綱のような、すべてを包み込む光のような力を付けろよ……と、ただの部外者としては思うけれど、心折れてしまった野郎をもう一度奮起させるのは、そう簡単じゃないですわな。兄貴分の【大山道】があれほど心配しているのに……まあ、来週以降描かれる、鯉太郎と【大山道】の戦いを、しっかり目に焼き付けて、もう一度、立ち上がっていただきたいものだ。
 たぶん、次の単行本(6)巻は、ここまで、ですな。まあ、十分なヒキと言って良いでしょう。この先の鯉太郎と【大山道】で9話かけるとは思えないけれど、どんな戦いになるのか、まあ、確実に泣けると思いますが、楽しみにしていますよ、佐藤先生!!

最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
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 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
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 【天雷】東関脇
 【蒼希狼】??? 最高位は小結
 ※右額の傷は、初入幕初日の【桐の里】戦で負ったもの
 ※現在の現役横綱は、モンゴル出身力士で「大横綱」と称されている模様 
  ただし、【蒼希狼】の過去話の時点なので、この9月場所も現役か不明。

 というわけで、結論。
 今週の『鮫島』は、【蒼希狼】が初めて横綱と対戦し、その圧倒的な力の「質」の違いに絶望するところまで、であった。これでほぼ【蒼希狼】の過去は明らかになったと思う。なので早く鯉太郎VS【大山道】を見せてくれ!! って、年内はあと1冊か……決着は年越しですなあ……。
 あ、そういえば大相撲初場所なんですけど、発売初日に頑張ってみたものの……升席は瞬殺で取れませんでした……くそう!!

↓ まだ買ってない方、すぐに買うべきです。ファンならば!!