2019年04月

 【注意:ネタバレが含まれていますので、まずは映画館で観てきてからにしてください。しかもネガティブ感想も含まれていますので、観て、すっげえ面白かったと思う方は読まないでください。その興奮を台無しにするのは本意ではありませんので】

 しかし……ホントに1年なんてあっという間ですなあ……。
 というわけで、前作『INFINITY WAR』から1年。いよいよ待望の「後編」たる『ENDGAME』が公開になった。普段のわたしなら、間違いなく初日の昨日、金曜に、日比谷IMAXあたりに観に行ったはずだが、残念ながら今は時間の自由がなかなかつかない身であるため、土曜の8時半からの地元シネコンでの上映を観てきた。
 そもそもわたしは、1年前の『INFINITY WAR』に関して、それほど面白かったとは思えないでいた。それはもう1年前このBlogに記した通りだが、まあ、なんつうか、あくまで「前編」であって、この先どーすんの?という困惑しか残らず、すげえ、こう来たか! と膝を叩くような、予測を上回るような感動がほぼなかったからである。ただし物語は実に真っ当で、こう来てこうなる、という流れは、その真っ当さゆえに、そりゃそうなるわな、としかわたしには思えなかったのだ。
 なので、後編たる『ENDGAME』では一体全体、物語はどのような結末をたどるのだろうか、という興味はあったものの、もう100%完璧に、THANOSは敗北し、アベンジャーズ大勝利になることは誰でも予想がつくわけで、問題はその結末に至る過程にあり、わたしとしては、見どころは以下にあると思っていた。
 1)果たしてトニーはどうやって地球に帰ってくるのか? そしてCAPとの和解は?
 2)ついに現れたCAPTAIN MARVELことキャロル・ダンヴァースの活躍や如何に?
 3)消え去った人々が復活するのは間違いないとして、それは感動的なものかどうか。
 これらは、今までのMCUの流れや予告編を見ていれば、誰だって気になるだろう。そもそも、夏公開の『SPIDER-MAN:Far from Home』の予告も既に公開されているわけで、ま、間違いなく消えた人たちは復活するんだろうと誰だって思うはずだ。
 ただ、MCUの予告編というものは、まるで本編に使われていない、インチキダミーシーンが含まれることがあるので、たとえ予告でNYCを飛ぶIRONMANが登場しても、トニーが地球に帰ってくるかどうかすら怪しいとは思っていた。そして、わたしが最も強く、どう描かれるかを期待したのは、
 4)果たしてTHANOSはいかにして敗北するか。
 5)そしてその代償としてどんな犠牲が払われるか
 にあったのである。なにしろ、前編『INFINITY WAR』では、THANOSがある意味主人公であり、THANOSはキッチリと自分の「信念」を持って――それが全くもって中2病めいた共感できないものとはいえ――行動したのだから、その「信念」が「間違っている」ことが示されないといけないとわたしは思っていたのだ。そう、THANOSは、その最期に「オレが間違っていた。オレの負けだ」と認めて敗北する必要がある、とわたしは考えていたのである。それがないと面白くないっつーか……。そしてその時、アベンジャーズ側も大きな犠牲を払うはず、というのは、日本人として漫画を読みまくっている人間なら、誰だって考えることだろう。ではまずは、最終予告を貼りつけておこう。

 というわけで、結論を言おう。
 『ENDGAME』を観終わった今、わたしはかなり期待を下回るものであったと感じている。もちろん、ポイントポイントでは、おお、キターーッ!と興奮した場面もある。けれど、全体的に観て、まずもって長すぎだし、失望した点の方が多かった印象である。監督やプロデューサーは、上映時間3時間を、凝縮された95分に感じることでしょう的なことを言っていたような気がするけれど、いやいや、すっげえ長く感じたのはわたしだけではないだろう。ちなみにいうと、MCUお約束のおまけシーンは今回はないので、終わったらもう、スタッフに興味のない方はさっさと席を立っても大丈夫だったと思う。
 というわけで、いろいろ思ったことをまとめてみよう。

 【ガッカリポイント(1):開始10分でトニー地球に帰還の巻】
 わたし的見どころの一つにも挙げた、トニーの地球帰還だが、もう、開始10分で片づけられてしまった。ただしその方法は、ちょっと興奮できるもので、まあ、予想通りと言えばそれまでだけど、キャロルが助けてくれた、が答えである。正直、ええっ!? なーんだ? そうっすか……とがっかりしたのは間違いないのだが、時間的に『INFINITY WAR』から21日、3週間経っていたようで、このシーンでの、げっそりやつれたトニーはそれなりに衝撃ではあった。あのトニーの消耗ぶりに免じて、この展開はアリ、としたいと思う。
 【ガッカリポイント(2):キャロルの活躍は、正直少ない】
 わたしとしては、キャロルが戦いのカギになることを期待していたわけだけど、確かに、ラストでは颯爽と現れてカッコイイものの……それ以外はほぼ出番ナシ。おまけに、わたしがとても好きな、キャロルの「マスク・オン」も全くナシ。さらに、なんと映画『CAPTAIN MARVEL』のおまけシーンで描かれた、ニック・フューリーのポケベルが機能停止して、振り向くとそこに……のシーンは全面カット、本編にナシ、であった。これらは、もう本当にガッカリしたよ。ただ、トニーを地球に連れてきて、怒り心頭のキャロルを筆頭にTHANOS討伐へ向かうのは良かったし、まさか開始30分でTHANOS死亡まで行っちゃうのは、予想外過ぎて、な、なんだってーっ!? と大興奮したっすね。でもなあ……それからいきなり「5年後」に飛ぶのはどうなんだろうな……。
 【大興奮ポイント(1):おれたちのANT-MANが物語のカギに!!】
 わたしはANT-MANが大好きなので、果たしてTHANOSの選別が行われたときに「量子世界」にいたANT-MANは、どうやって通常世界に戻ってくるのだろう? ということがとても気になっていた。答えは、5年間放置されてボロボロになったあのライトバンの機械の上をネズミがちょろちょろして、偶然機械を作動させて(?)「スポーーーン!」と量子世界から放り出されて戻る、であった。だっせえ!! とわたしは思わず笑っちゃったのだが、ANT-MANらしくてあれはあれでアリ、である。蟻だけにとか言わないすよ。そしてその「時間を超越した量子世界」=「タイムトラベル」が物語の最大のカギであったのは、はっきり言って予想通り過ぎてガッカリだが、ANT-MANが重要な役割を果たしてくれたことに免じて、許してもいいと思った。
 だが、従来のタイムトラベル物は、「過去に戻ってやり直す」というものが一般的だが、本作はそこが違う。本作で語られたところによると、一度起こったことはチャラに出来ないそうで、あくまで、THANOSによって消滅させられてしまったインフィニティストーンを過去に戻って再びそろえ、THANOSによる「選抜」後の5年間のことはそのままに、消えてしまった人だけ戻す、という方法を採るのだが、この点が物語上一番重要で、独特なポイントだろう。この設定は大変良かったと思うけど……なんか、描かれたのは結局『Back to the Future Part2』だったね。結局のことろ。
 【大興奮ポイント(2):さすがはトニー! 地球最高の天才!】
 わたしはトニーが一番好きで、まあ、おそらくトニーは殉職する=人類の未来のために犠牲になるのだろうことは覚悟していた。けど、なんつうかもう、今回のトニーは最初から最後までカッコ良かったすねえ!! 冒頭のガリガリに衰弱したトニー、そして予想通り子供が生まれてパパになったトニー、SPIDYとの再会に抱擁して喜ぶトニー、そして! 最後の最後に宇宙を救うために犠牲となったトニー!! なんかCAPとの和解は全く感動的じゃなく、うやむやっぽかったのは極めて残念だけど(アレは絶対もっと感動的にできたはず! だけど、あの盾のさりげない渡し方は、まさしくトニーっぽいさりげなさがあってアリと言えばアリ)、もうすべて許しますよ、トニーに関しては。本当にカッコ良かったすね。今回おまけ映像はないから、さっさと席を立っていいと書いたけれど、一番最後に劇場に響く、鉄板をトンカチで叩くあの音……。あれはきっと、ガレージエンジニアたるトニーへのレクイエムであり、また同時に、娘にその精神が確実に受け継がれたことを表す、泣かせる演出だったすね。。。トニー・スタークという男は最高の男でした。本当にお疲れ様でした……。
 【ガッカリポイント(3):THOR様、アンタ、なにやってんの!!】
 恐らくわたしが一番失望したのは、5年間だらしない生活をした結果、腹が付き出したただのデブになり下がったTHOR様の姿だろう。ありゃないよ。断じてナシ。意味なくないすか? なんのためにTHOR様をあんなザマにしたのか、いまだにわたしには理解不能だ。全く無意味だったね。おまけになんなのあのラストは。まさかのガーディアンズ入りも、全く不要だったと思います。つうか、まったくどうでもいいVALKYRIEが生きてたってのは不自然過ぎのような……お前どこで何やってたんだよ。お前の乗ってた船、大爆破されたのに……。アスガルド民は全滅してて良かったのにな。。。
 【大興奮ポイント(4):ムジョルニア時限復活! そしてCAPの手に!!】
 わたしはズバリCAPは大嫌いなのだが、ファイナルバトルはもう、血圧上がったすねえ!! あのバトルはまたしても乱戦で、わたしは観ていて、あーあ、またこれか……とか思ってたんだけど、CAPがムジョルニアを手にしたシーンにはもう大興奮ですよ。アレは非常にカッコ良かった。『Ultron』では持ち上げることができなかったCAP。やっとお前もムジョルニアに認められるほどになったな……わたしもトニーのように、お前のこと許してやるよ……とか思いましたね。一番ラストの、CAPの決断も、極めて美しかったですな。時を超えたペギーとの約束を果たすことができて、ホント良かったね。マジ許すわ。今までのことはすべて……CAPも本当にお疲れ様でした……!
 【大興奮ポイント(5):ペッパー、通称レスキュー・スーツで大バトル参戦!】
 まあ、既にレスキュー・スーツを着用している写真が公開されていたので、驚きはなかったけれど、ファイナルバトルにペッパーまでも参戦してきたのは興奮したっす。そしてペッパー、キャロル、ホープ(=WASP)、ワンダたち女性ヒーローたち大集合の図は大変絵になってましたな。でも、そこにナターシャがいないなんて……
 【ガッカリポイント(4):ナターシャ殉職! もうチョイやり方はなかったのか……?】
 今回は物語上、あくまでTHANOSの選択によって消えてしまった人々だけが復活する、というものなので、それ以前に死んでしまった人たちの復活はないのだが、ナターシャをガモーラと同じように、そう、全く同じように! 死なせる必要はあったんだろうか……。アレは脚本的に0点と言いたいところだ。ナターシャも本当にお疲れ様でした。いままで、ちょっとした潤滑油というか、間に立ってくれてたのにね……。ホント残念だよ……。
 【ガッカリポイント(5):前作で変身できなかった意味ゼロ。常態化に価値ナシ】
 前作では、HULKに変身できず、タダの足手まといキャラに転落したバナー博士。わたしとしては今回、どういういきさつで再びHULKになれるのか、その変身にとても期待したのだが……期待したわたしがアホだった。どうやら前作で変身できなかった意味はほぼゼロ。なんと5年間で、HULK化が常態になってしまい、おまけに言うことなすこと中途半端で、全くもって映す価値ナシのバナー博士だったと思う。お前の愛するナターシャとは大違いだよ。お前、男としてホントダメな野郎だな、としかわたしには思えませんでした。お前こそ、ナターシャと一緒にソウルストーンを取りに行くべきだったのにね……。
 【ガッカリポイント(6):HAWKEYE=RONINの下手くそすぎる日本語の件】
 わたしは弱いくせに生意気なHAWKEYEが嫌いなのだが、冒頭の、THANOSの選択が行われたときHAWKEYEは何をしていたのか、のシーンは、物語の不穏な空気が良く出ていて、シーンとしてはとても良かったすね。しかし、妻子を失くして必殺仕事人になるより、まずはアベンジャーズ基地と連絡取るだろ……常識的に考えて。そして話題の真田広之氏とのチャンバラは、シーンとしてはカッコ良かったけど、大体お前、いつ刀剣使いになったんだ……そしてお前、日本語しゃべる意味あったのか? 真田氏の英語は超キレイなんだから、お前のへったくそな日本語は不要だったんじゃないかなあ……日本人としては、何を言ってるかよくわからず、興ざめだったすね。でも、一方の真田氏の日本語演技は完璧で、アレはもう、最高に興奮したっすわ。
 【大興奮ポイント(5):まさしく「大同窓会!」あのキャラたちも続々登場!!】
 というわけで今回は、「過去に戻ってインフィニティ・ストーンを集める」というミッションが長々と描写されるわけだが、まあとにかく、あのキャラもこのキャラも、とこれまでのシリーズの主要キャラが総出演してくれたのは最高でした。わたしとしては、2012年のNYCにいた、エイシェントワン様のお姿を見られたこと(しかも彼女だけはガッツリ物語に絡んでいてチョイ顔出しレベルじゃない!)、『CAP:WS』での悪党、S.H.I.L.Dのピアース理事も勿論本物のRobert Redford氏自ら登場してくれたこと、そして、別れたTHOR様の恋人ジェーン(アレは……若干本物のNatalie Potman嬢だったかアヤシイ)も登場してくれて、最高に興奮したっすわ。まさしく「同窓会」でしたな。最高でした。
 【ガッカリポイント(7):復活者の全く感動的でない復活について】
 見どころの一つとしてわたしが注目していた、選択によって消滅したみんながいかに復活するか、については……まあ、SPIDYことピーター・パーカー少年の話によると、目覚めたら5年経ってた、ということだそうで、復活シーンは描写されず、であった。実際、そのシーンはいらなかったと思うのでいいんだけど、なんなの、空間さえも超越して復活しちゃうんだというのは、都合が良すぎてガッカリしたっすね。それともアレか、タイタンで復活したんだけど、すぐさまドクターが地球に運んでくれたってことなのかな。よくわからなかったけど、そういうことと思うことにしよう。ドクターはほとんど出番ないけれど、今回もカッコ良かったすね。ドクターが前作で視た「1400万分の1の可能性」はそういうことだったんですな……。ドクターの前作での決断が、今回エイシェントワン様がタイムストーンを貸してくれることに繋がっているわけで、まさしくすべてお見通しだったわけですよ。さすがっすね! ところで、ANT-MANことスコットの娘は、消滅を逃れていたようで、5年歳をとっててすっかりカワイイティーンエイジャーに成長していたけど、ピーターの親友ネッドは普通にそのままだったのは、アレって、同級生もみんな消滅していて復活したってことなの? 
 【最大のガッカリポイント(8):改心しない悪役に価値はない! THANOSモブ化現象】
 結局THANOSは改心もしないし敗北を認めることもなく、ある意味、オレの野望は達成された、オレを殺してももはや手遅れ。地獄で笑って待ってるぞ、はっはっは的に、THOR様による斬首の刑に服してしまったわけで、はっきり言えば、冒頭30分でTHANOSの役割が終了してしまったのは、やっぱり脚本的にいただけないように思う。そして後半に登場する5年前のTHANOSは、ちょっと性格が違い過ぎるというか、完全に小悪党というか……モブ化してしまったのはとてもがっかりだ。ついでに言うと5年前の、ガーディアンズ入りする前のガモーラも、ちょっとキャラ違いすぎなんだよな……まあ仕方ないけどさ……。やっぱり、5年前のTHANOSは、ガモーラの命を代償としてソウルストーンを得ることになることを知ったのだから、何らかの改心めいた行動があっても良かったと思うし、やっぱりですね、「自分が間違っていた」ことを自覚して退場してほしかったと強く思う。後悔はしなくていいんだよ。わが生涯に一片の悔いなし、でいいんだよ。だけど、「敗北を認める」必要は絶対にあるんすよ!! この点に関しては、やっぱり日本の漫画の方がわたしは好きっすね。

 はあはあ……とまあ書いておきたいことは以上かな……もっと細かいこともあるんすけどね……ジャーヴィスってのが、実はパパ・スタークの秘書?の人の名前だったとか。でもあそこは是非とも、Paul Vetaney氏に演じてほしかったすねえ! 別人だったのが超残念す。
 まあ、なんだかんだ言いながら、わたしとしてはトニーの決断に敬意を表して、がっかりしたことはいっぱいあって、期待を上回ることはなかったけれど、すべて受け入れようと思います。大同窓会であり、見事な大団円だったのは間違いないすね。本当に11年間、お疲れ様でした!!!

 というわけで、結論。
 とうとう公開された『AVENGERS:ENDGAME』だが、正直なところ、わたしの期待を上回ることはなく、実際ガッカリではある。THANOSには、敗北を認めてほしかった……。。。けれど、MCUの先頭を走り続けてきたトニー・スタークというキャラクターに限ると、すべてやり尽くしてくれたと思うし、見事に地球を、そして銀河全体を救ってくれたわけで、実に実にカッコ良く、見事であったと思う。そしてわたしは大嫌いだったCAPも見事な引退劇となり、もうすべて許してもいい、という気持ちになりました。ラストカットがCAPとペギーのダンスシーンなのは、オイィ! ラストはトニーの娘を映して未来を予感させるシーンを持って来いよ! とか思ったけれど、まあ、美しかったので許してやります。まあ、夏の『Far from Home』が楽しみですな! 今後もMCUを楽しみたいと思います。つうかですね、こんなBlogを読んでる暇があるなら、今すぐ劇場へGO!でお願いします!! 以上。

↓ やっぱり、わたしとしてはMCU最高傑作はこれっすね。痺れたっす。



 はーーー。なんつうか、毎日毎日、生きるってなんなんだよ……と10代の悩めるクソガキだった頃以来、そんなことをぼんやり考えるわたしである。何にも悪いことなんてしてないし、善人として生きたいと日々真面目に過ごしていても、残念ながらいいことなんて、あんまりねえなあ……というのが、この頃のわたしの実感だ。人生100年時代とか言われてもなあ……オレ、それまでもちそうにないよ。こころ的に。
 ま、そんなネガティブ方面に思考が回るのを食い止めるべく、今日は晴天、朝から冷蔵庫の中身を盛大に捨ててゴミ出しをし、3日分の洗濯をして、もうついでにあれもこれも洗っちまえ!と2回洗濯機を回してさっぱりしたところで、よし、出かけるか!と地元のシネコンまでチャリをぶっ飛ばして、映画を観ることにした。
 今日わたしが観た映画は、DCコミックス原作の『SHAZAM!』であります。もう何度もこのBlogで書いている通り、わたしはMCU、マーベル作品は大好きすぎて堪らないほどなのだが、DCヒーロー作品には、若干その勘違いした方向性に首をかしげていた。しかし、DC前作の『AQUA-MAN』が、どうせクソ映画なんでしょと高をくくって観に行ったら、これがまた超面白かったわけで、今回の『SHAZAM!』に関しても、うーーん、これはいくら何でもアウトだろうな……と相当警戒して観に行った結果、結論から申し上げると、これまた超楽しくて面白かった!のであります。なんだよ、おもしれえじゃん! てのが、わたしの素直な感想だ。
 というわけで、以下、一つ絶対知らないで観る方が面白い、重大なネタバレにも触れる可能性大なので、まだ観ていない方は以下は読まず、今すぐ劇場へ観に行ってください。マジでこの映画、アリ!です。

 つうかですね……この予告を見て、やべえ、こりゃ面白そうだ、とは全く思えないよね。少なくともわたしは、この予告を見てこの映画を観たくなることは全くなかった。まず、わたしはズバリ言えば、ガキが嫌いである。自分自身のガキ臭さを棚に上げて言っている自覚はあるが、とにかく、仕事上の付き合いでも、電車の中でも、20代以下のガキの行動を観ていると、本当にイライラすることが多い。実際、憎んでいると言ってもいいぐらいだ。
 なんでそんなにガキに対して憎悪を抱くかというと、一言で言えば「思慮が足りない」からである。ちょっと考えればわかることが分からない。もちろん自分もそうだったわけだが、初老の今、そんな当時の自分を棚に上げて、頭に来てしまうのである。まさしく老害。まあ、そういったわたしのどす黒い感情は表に出すことはないけれど、この予告で描かれるような、まさしく「悪ノリ」全開のクソガキには、キッツイお仕置きが必要だぜ? とか思ってしまうのである。
 しかし本作の本編では、確かに主人公のガキにはイラつくものの、それよりも、主人公の少年の周りに、とてもイイ人が何人もいるし、一応反省らしき態度はとるので、何となく許せてしまうんだな。あまつさえ、どんどんと物語にはまり込んで、結果、大興奮してしまうわけで、これは、物語のテンポがいいのと、キャラクター設定のおかげだと思う。
 物語は、冒頭1974年だったかな、今から45年前から始まる。その場面では、一人の少年が魔術師シャザムにある意味強制的に召喚され、その資質を試されるのだが、あっさり失格判定され、そのせいでその少年の人生は歪んでしまう。
 そして場面は現代に移り、別の少年の描写が始まる。その少年は、幼少期に母とはぐれて迷子になり、何人もの里親のもとを転々としている不良少年だ。その少年はずっと母を探しているために、警官にいたずらをかまして警察のデータベースを勝手に閲覧したりとやりたい放題だったのだが、全然母は見つからない。そして新しい里親に引き取られることになる。その新しい家庭(グループホーム)は、少年のような身寄りのない子供が5人いて、結構仲良く暮らしている。そんな家庭に引き取られた少年は、学校でいじめられていた同居少年を助けて、地下鉄に逃げ込むのだが、そこで魔術師シャザムに召喚され、資質を試されることなく強引に、「シャザム」の力を押し付けられてしまいーーーてなお話である。
 この後、スーパーパワーを得た少年と、冒頭で失格となった少年(現代ではもうハゲのおっさん)のバトルとなる、てな展開である。おまけにそのバトルも、DCコミックお約束のどかーん、ばきーん、の殴り合いばかりで、決着の付きようがないものだ。いつも通りテキトーにはしょりましたが、どうすか? 面白くなさそうでしょ?
 しかしですね、ホント、観ていてストレスが少ないというか、テンポがとてもイイんだな。そして、とにかく主人公のクソガキが引き取られた家の、5人の子供たちがとってもイイ奴らなんすよ! わたしはそこがとても気に入ったすね。というわけで、以下、キャラ紹介と演じた役者をまとめてみよう。
 ◆ビリー・バットソン:主人公の少年。クソガキ。「シャザム!」と叫ぶと大変身(※面白いことに、発声しないと変身できないため、水の中では変身不可みたい)。仮面ライダー的で、日本の特撮を愛するわたしとしては大変気に入りました。しかしなぜ彼が「シャザム」の力を得る資格があると判定されたのか、に関しては、甚だ疑問が残る。どうやら魔術師シャザムの寿命が尽きてしまいそうで、おそらく、もう誰でもいいや、という状態だったようにわたしには見えた。それでいいのかよ!! とわたしはこの経緯にはもう、マジかよ……となかば呆然であった。性格は悪いし、相当ひねくれたガキだったのにね。だがしかし、引き取られた家の仲間たちと触れ合う中で、まあ、一応許せるレベルのガキへと成長します。いや、許せないかな、最後まで。なお、母親とはぐれただけで行方不明になっちゃうか?? という根本的な謎は、一応ちゃんと解答がありましたが、なんつうか……アメリカという国では普通なんですかねえ……日本じゃ考えられないと思うのだが……。ちなみに、本作はれっきとしたDCユニバースに属する作品なので、BATMAN、SUPERMAN、AQUA-MANといったヒーローが現実に存在している世界で、なんとラストはわたしの嫌いなSUPがカメオ出演します。お前じゃなくてBATMANに出てきてほしかったわ。で、シャザムに変身する主人公ビリーを演じたのはAsher Angel君16歳。まあ、順調に成長すればそれなりのイケメンになるんじゃないすかね。そしてシャザム!と叫んで変身した姿を演じたのがZachary Levi氏38歳。彼は、THOR様の親友、ウォリアーズ・スリーの一人、2代目ファンドラルすね。『THOR』1作目は別の人だったけど『DARK WORLD』から参加してますな。えーと、スリーの中で唯一の金髪イケメンの人です。
 ◆フレディ:ビリーが引き取られた家の先輩同居人の少年。ヒーローオタク。足に障害があって松葉づえをついている。しかしその性格は明るくよくしゃべり、とにかくコイツがイイ子なんすよ! この子がいなかったら、ホントにビリーはただのクソガキだっただろうな。クライマックスでフレディたちも大変身するのはまさかの展開で大興奮したっすね! アレは最高でした。フレディも、今後ヒーローになれるのか、あの一時的なものだったのかはよく分からんかったす。演じたのは、わたしは全然気が付かなかったけれど、どうやら『IT』で喘息持ちのエディを熱演してくれたJack Dylan Grazer君16歳だった模様。大変素晴らしい演技でしたな。
 ◆メアリー:先輩同居人の女子で一番年長のお姉さん。とっても可愛らしい娘さん。ありゃ美人になるぞ。大学進学目前で、合格通知が来ても、喜びよりもみんなと離れ離れになることを悲しむ心優しきみんなのお姉ちゃん。ホントいい子。彼女もクライマックスで大変身! 最高でした。演じたのはGrace Fulton嬢22歳。カワイイ。気に入ったす。
 ◆ダーラ:先輩同居人の女子で一番年少。きっと今までつらい目に遭って来たんでしょうな、誰にでも(?)すぐハグする甘えっ子。可愛らしい。彼女もとてもいい子。クライマックスでは超スピードを持つ美人女性に大変身。エンドクレジットのアニメによると、かの超音速野郎、FLASHと同等なのかも。演じたのはFaithe Hermanちゃん。2008年生まれらしいから11歳か。おっと、Twitterインスタもやってんだな。たいしたもんだ。
 ◆ユージーン:先輩同居人で東洋系のゲーマー少年。チビでオタクだが、スゴイ級ハッカー。もちろん彼もクライマックスで大変身。演じたのはIan Chen君。20006年生まれの13歳。イケメンに育つのだぞ!
 ◆ペドロ:先輩同居人でデブのコミュ障無口少年。でもいい奴なんすよ、コイツも。大変身した姿は髭のマッチョなイケメンで大変カッコ良くなってるのがちょっと笑えちゃう。演じたのはJovan Armand君19歳。大変良かったす。
 ◆サデウス:今回のVillain。冒頭の、資格ナシ判定をされた気の毒な少年の成長した姿を演じたのが、セクシー・ハゲ界のイギリス代表、Mark Strong氏55歳。このうらみはらさでおくべきか!といつまでも憎悪に身を焦がしていたわけで、だからお前はダメだったんだよ、としか言えないす。まあ、実際のところ、お父さんも兄貴もひでえ人間だったけどね……。ところで、わたしは原作コミックを全然知らないので、エンドクレジットに挿入される、収監されたサデウスのもとに現れる謎の芋虫に関しては、何のことやらわかりませんでした。アレは……まあ、邪悪な存在なんでしょうな。そして一番最後のおまけ映像は、ヒーローオタクのフレディが、シャザムに変身したビリーが金魚と喋れるのか? の実験をしているシーンでした。要するにAQUA-MANネタで、フレディは本編中でもAQUA-MANのTシャツを着用してました。
 ◆魔術師シャザム:そもそもの元凶というか……なんというか、ヨーダ的な、強いくせに抜けているというか、封印ってのはいつか破られるわけで、封をするだけじゃダメなのはわかってただろうに……。ある意味、全部丸投げの無責任なお方と言わざるを得ない。何の説明もインストラクションもなく、力だけ渡してもなあ……ダメっショ、それじゃあ。演じたのはもうそこら中で活躍中のDjimon Hounsou氏54歳。この方はMCUにもDCにも出ている数少ない中の一人ですな。
 とまあ、キャラ紹介は以上かな。
 あと、これはどうしてもメモしておきたいのだが、本作は舞台がPhiladelphiaだったのだが、つまりわたしの大好きな『ROCKY』の街なわけで、あの、美術館前の階段も出てくるし、ちょっとしたネタになっていました。かの「EYE OF THE TIGER」の曲に合わせて電撃かましまくってはしゃぐシーンには、ちょっとイラッとしたすね。しかしくそう、やっぱり一度Philadelphiaに行って、あの階段を駆け上がって、うおお、とガッツポーズしてみたいなあ……。。。
 最後に、ところでSHAZAMってネーミングからしてダサくね? と思っていたわたしが、本作を見て初めて知った(&Wikiで読んで知った)豆知識を書いておくと、
 S=Solomonの叡智。ソロモン王ですな。
 H=Herculesの剛力。日本語でヘラクレス、フランス語でエルキュールですな。
 A=Atlasの体力。えーと、巨人族で天を支えているお方ですな。
 Z=Zeusの全能。ゼウス様ですな。
 A=Achillesの勇気。勇者アキレスですな。
 M=Mercuryの神速。ローマで言うメルクリウスですな。
 の各能力を持つという意味なんですと。もう無敵じゃん。これは強いわ。そして、なんと元々のコミックは、DCコミックではなくて、後にDCが版権を獲得したんだそうだ。で、元々はなんと「キャプテン・マーベル」というシリーズだったそうで、DCが版権を取得した時に、MARVELコミックがもう登録商標していたために「SHAZAM!」と改題されたんですって。へえ~ですな。

 というわけで、書いておきたいことが亡くなったので結論。
 DCヒーロー最新作『SHAZAM!』は、その予告やプロモーションの方向性からも、クソガキの悪ノリばかりが目に付いて、クソつまらなそうだなあ……とか思いながら観に行ってみたところ、そんな予断を吹っ飛ばす、気持ちのいい楽しい映画に仕上がっておりました。ええ、実際とても面白かったすね。とにかく、主人公のガキはともかくとして、仲間の5人がとてもイイ子なんすよ! 生きてたっていいことなんてねえ、とか、マイナス思考の歪んだ心ではイカンと、彼らに教わったような気すらするっすね。前向きで生きるのが、まあ、正しいんでしょうな。はーーー……でも、報われない日々はつらいす。なんか、ちょっとしたハッピーがあるといいんすけどね……報いを求めちゃイカンのかなあ……だってにんげんだもの……。ともあれ、本作『SHAZAM!』は大変お勧めであります。完璧もう、漫画そのものですよ。だがそれがいい!のであります。ぜひ劇場へ! 以上。

↓ なんか原作も読みたくなりますな。そして胸に輝く「電撃」マークがわたしとしては最高です!
シャザム! :魔法の守護者(THE NEW 52! ) (DC)
ジェフ・ジョーンズ
小学館集英社プロダクション
2015-02-07

 はーーー。。。
 3/27に母が倒れ、救急搬送→入院、となってもう2週間以上が過ぎ、幸い命に別状はなく、意識もしっかりしているものの、今後どんな老々介護が待っているのかと考えると、全くもって明るい未来は想像できず、ええ、ズバリ言うと落ち込んでいます。毎日会社を早めに出て見舞いに行っているのだが、着実に回復に向かっており、日々のリハビリも頑張っているようなので、母の前ではバカ話をしたりするわけだが、どれほど回復できるのかは全く分からないし、まずは冷蔵庫の中身を何とかせねば……とか、日々いろいろあって、このところ映画を観る気になれなかったのだが、今日は天気も良く、朝から洗濯をして、気分さっぱりしたところで、午前中は映画を観に行くことにした。
 今日わたしが観た映画は、『HUNTER KILLER』。そう、わたしは潜水艦モノの映画は大好物なのです。おまけに、このBlogでも何度も書いている通り、「ジャック・ライアン」シリーズのような、海外翻訳ミリタリーアクションも大好物なわけで、わたしの好みに結構ジャストミートな映画であった。
 ただ、「ライアン」シリーズもそうだけど、結構トンデモ話なので、真面目に見ると相当ツッコミどころはあるとは思う。だけどいいんだよ、そんなこたあ! 悪いヤツがぶっ飛ばされて、アメリカ万歳!でいいんです。というわけで、結論としては、わたしとしては大変楽しめたし、まあ、なんか映画でも見ようかな、と思う方がいたら、この作品はそれなりにおススメであります。面白かったすね、とても。

 というわけで、物語は、実は上記予告からは相当違った流れで進む。上記予告はかなり時系列がぐちゃぐちゃに編集されていて、あまり参考にならんです。なので、わたしは結構予想外の物語に結構興奮できたのでありました。
 物語は、冒頭で、USS-タンパ・ベイという原潜と、ロシアの原潜コーニクが沈没するという事件から幕が上がる。US政府は、まずアイスランドだったかな、そこに停泊していた原潜USS-アーカンソーを現地へ極秘裏に派遣。同時に、4人のNAVY-SEALs隊員をHALO降下で現地に派遣、情報収集に当たらせる。つまり物語は、主人公の原潜アーカンソーの船長と、SEALs隊員たちの2方向から進むのだ。これは全く上記予告には示されていないけれど、非常に効果的で、現実的だったと思う。
 で、まずアーカンソーは事故?現場に到着すると、2つのことが判明する。一つは、タンパ・ベイは魚雷を喰らっていること。そしてもう一つは、コーニクは「内部からの爆発」によって沈没し、おまけにソナーによると中に生存者がいるらしいことが判明する。アーカンソーの副長は、ロシア人を助けるなんて、とお約束の反発をするも、船長は当然救助することを選択、お約束通り救助されたのは、コーニクの船長他3名であった。
 そして一方のSEALs隊員たちは、ほぼ何も苦労もなく、事故現場近くの軍港へ潜入し、監視活動を開始。なんとそこでは、ロシア大統領が拘束され、国防大臣によるクーデターが発生していたことが判明する。US政府は、戦争上等、戦闘配備を強く進言する統合参謀本部議長と、ロシア大統領を救出しクーデター阻止=戦争回避を主張するUS-NAVYのRA(少将)&NSA女子職員に分かれるが、US大統領(女性だった)は戦闘配備しつつロシア大統領救出、つまり、SEALs隊員によるロシア大統領救出&アーカンソーによる回収、という難ミッションを指示するのであった――てなお話であった。サーセン、いつも通りテキトーにはしょってます。
 というわけで、海の中の緊張感という、潜水艦モノの醍醐味も味わえるし、陸上でのSEALs隊員たちの激闘というミリタリーアクションも味わえるわけで、わたしとしては、まあ、ちょっとトンデモ感が強いけれど、大変楽しめたわけであります。
 まあ、ロシア大統領が、まさか子飼いの国防大臣にクーデターを喰らうとは、現状のプーチン大帝の世では考えられないだろうし(たぶん)、かなりミッションはスムーズに進むのは、若干アレだなあ、とか、そういうツッコミどころはかなりあるのは間違いない。
 おまけに、このミッションを成功に導く一番のカギがアメリカ軍人とロシア軍人の「信頼」に置かれていて、映画的には美しいけれど、残念ながら本作で描かれたようなことは起こり得ないだろうとは思う。しかしおそらく、このようなトンデモ話を「それっぽく」思わせる要因として、キャストが何気に豪華という点も大きいだろう。そう、この映画はキャストがなかなか粒ぞろいなんだな。
 というわけで、以下にキャラクターと演じた役者を6人だけ、パンフに載ってたので軽くまとめてみよう。
 ◆グラス艦長:USS-アーカンソーの船長。士官学校は出ておらず、現場たたき上げ、という設定も、まあお約束でしょうな。かなり独断で物事を判断するので、若干トンデモ感は強い。けど、まあ、正義の味方というキャラは軸がぶれていないので、観ていてとても共感できるというか、安心すね。演じたのは、イギリス人だけど、もういろんな映画でアメリカを守りまくっているGerard Butler氏49歳。わたし的にこの人は、『300』のレオニダス様、あるいは『The Phantom of the Opera』のファントムの方が印象が強いけれど、近年の「Fallen」シリーズのシークレットサービス隊員の方がお馴染みかな。まあ、強くてカッコいいすね。
 ◆アンドロポフ艦長:ロシア原潜コーニクの船長。歴戦の戦士で、ロシア海軍内に教え子多数。なんとなく『THE HUNT FOR RED OCTOBER』のラミウス艦長を思い起こさせるけれど、このアンドロポフ艦長は純粋にロシアへの愛国心のあるお方で亡命しようなんてことは思いません。グラスを信頼して、いろいろ秘密を教えてくれたり、ロシア海軍への呼びかけも担当。アンドロポフ艦長が本作では一番重要だったような気がする。彼がいなかったらミッションは成功できなかったはずです。演じたのは、2017年に惜しくも亡くなってしまったMikael Nyqvist氏。渋い、いい役者でしたなあ……亡くなったのが残念でならないす。もちろんスウェーデン人で、スウェーデン版『ミレニアム』で主人公(?)ミカエルを演じたお方ですな。
 ◆ドネガン統合参謀本部議長:SDUS(アメリが合衆国国防長官)につぐ、US4軍の制服組TOPですな。本作では、やけに好戦的で、わたしはまたコイツはロシアと密約がある的な、バッドガイなのかな? とか思いながら観ていたのだが、どうやらそんなことは全くなく、単に気が短い愚か者だったようです。愚か者ってのは言い過ぎか。でも、もうちょっと、後々のことも考えて行動した方がいいと思うよ……。あんたの命令通り行動してたら、核を使う羽目になってたぜ、間違いなく。演じたのは、なぜこの役を引き受けたのか分からないけど、Gary Oldman氏でありました。渋くてカッコいいのに、今回は完全にアレな人でしたな。
 ◆フィクスRA(海軍少将):統合参謀本部議長がイケイケなのに対して、こちらのRAは慎重かつ現場寄りの戦争回避派。何気にキャラが立ってたと思う。演じたのは、Common氏47歳。この人は、元々ミュージシャンなんだけど、なんつうか、イケメンですね。結構映画のキャリアも増えてきて、わたしが一番最近で印象に残っているのは、『John Wick Chapter2』でキアヌ兄貴と死闘を演じたカシアンという役ですな。アレは大変カッコ良かったです。
 ◆ビーマン:SEALsの隊長。つうか、SEALsの隊員が2人殉職してしまったのは観てて悲しかったすね。殺すことなかったのに……映画的な味付けとして殉職させられちゃった感じがする。そしてもちろんこの隊長は生還します。とてもプロとしてカッコ良く、光ってましたな。演じたのは、Toby Stephens氏49歳。あっ!なんてこった! この人、『SPACE COWBOYS』でEastwoodおじいちゃんの若き頃を演じた人だったんだ!? マジかよ。
 ◆女性NSA職員:フィクスRAと共に、戦争回避のためロシア大統領救出を推す。イイ人。演じたのはLinda Cardelliniさんという方で、知らねえなあ? とか思ったのだが、パンフによると『AVENGERS:Age of Ultron』に出てたそうで、何の役だろう?と調べたら、なんとこの人、HAWKEYEの奥さん役で出てた方らしい。ほえーそうだったんだ。全然気が付かなかったわ。『END GAME』には出てくるんだろうか。チェックしとこうと思います。
 とまあ、こんなところかな。監督はDonovan Marsh氏という方で、どうやらそれほど目立った経歴はなさそうですな。本作も、ここがスゴイとかとりわけ目についたところはなかったけれど、CGの品質は高いし、手堅くきっちりまとまってたと思います。

 というわけで、書いておきたいことがなくなったので結論。
 このところ、全く気持ちの沈んでいるわたしだが、今日は天気も良くあったかくて、久しぶりに映画を観に行こうという気になった。そして、よし、これを見ようと決めたのが『HUNTER KILLER』という作品である。わたしは映画オタとして、潜水艦モノは大好物だし、ミリタリーアクションも大好きなので、好みにぴったりだったわけだが、まあ、いろいろなツッコミどころは結構あるにしても、十分面白かったと思う。まあ、プーチン大帝がクーデターを喰らうことはまずないだろうし、SEALsのミッションもあれほど楽に進むとは思えないけれど、まあ、いいんじゃないすかね。映画だし。少なくともわたしは2時間、大変楽しい時間過ごせました。楽しいってのは違うか、えーと、なんだ、2時間、つらい現実を忘れるような、物語にのめり込む快感、とでも言えばいいのかな。要するに、映画って、いいもんですね、的な2時間でありました。面白かったす。以上。

↓ 潜水艦モノとしては、最高傑作はやっぱこれっすかねえ……中学の時、今は無き新宿ミラノ座にて、今は亡き父と観に行ったす。

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