2017年12月

 というわけで、もう2017年も終わろうとしている。
 わたしは映画が大好きであり、観に行った後に、このBlogに備忘録としていろいろ書いているわけだが、どうやら今年、2017年は映画館へ49本の映画を観に行ったようだ。去年よりちょっと多いか。それぞれの作品の詳しいことは、それぞれの記事に当たってもらうとして、とりあえず今年劇場へ観に行った映画のタイトルを列挙してみよう。たぶんもう、今年は劇場に観に行く映画はないので。そして、オレベストの選定も行ってみたいと思う。※去年の2016年のオレベストはこちらへ

【1月は4本劇場へ観に行った】
『湯を沸かすほどの熱い愛』
 本作は2016年の10月?ぐらいに公開になった作品で、とっくに終わったと思っていたのだが、正月、TVを観ていたら磯野貴理子女史が激賞していたので、探したら有楽町でまだ続映中とのことで観に行った。お話はともかく、とにかくキャスト陣の熱演が泣けた。宮沢りえさん、杉咲花ちゃん、伊東蒼ちゃん揃って素晴らしい!
『Silence』 沈黙―サイレンス―
 かなりイイ。正直、宣教師ロドリゴの心理は、キリスト教への深い信仰など持ち合わせていないわたしには良くわからない。しかし、本作に登場する日本人たちの気持ちには深く共感できた。わたしも、棄教を勧める役人のように、本心では信仰をもち続けていいから、形だけでいいから、どうか踏み絵を踏んでくれ、と思ってしまったし。そしてなんと言ってもキチジローの行動は、一見とんでもないように見えて実に人間らしい振る舞いだと思った。
『The Accountant』 ザ・コンサルタント
 かなりイイ。会計士が凄腕の殺し屋という事で、Ben Affleck氏演じる主人公のキャラはとてもイイ! のだが、若干脚本的に整理されていないような……ヒロイン?のAnna Kendrickちゃんが大変可愛い。まあ、キャラがイイだけに今後続編もあるかもしれないすね。
『DOCTOR STRANGE』 ドクター・ストレンジ
 前年に台湾へ観に行ったので、日本公開されたときに再び観に行ったけど記事は書かなかった。字幕で見て、ようやくわかった部分もあったり、やっぱり大変面白かった。台湾で観た時の記事は、若干勘違いが残っているような気がして恥ずかしいけれど、そのまま加筆修正はしないでおくことにした。自らの愚かさを忘れないために。この映画自体は最高です。
 そしてついさっき、WOWOWで放送されたのを久しぶりに見たけれど、ドクターが事故る直前の電話で、「空軍大佐」の「脊椎損傷」という患者が、という電話を受け、「ああ、そりゃ私じゃなくても直せる」とあっさり断るシーンがあるけれど、あれって、まさしく『CIVIL WAR』のローディーのことだったんだな、と超今さら気が付いた。

【2月は6本劇場へ観に行った】
『THE MAGNIFICENT SEVEN』 マグニフィセント・セブン
 なかなかよろしい。つうかですね、わたしが今、一番好きなハリウッド女優Haley Bennettちゃんが超エロカワいくて最高です。映画としては黒澤明監督の『七人の侍』のハリウッドリメイクした『荒野の七人』の最新リメイク、ですな。男たちはみなカッコ良く、Haleyちゃん演じるヒロインはエロ可憐でした。
『ALLIED』 マリアンヌ
 なかなか面白かった。何と言うか、非常に時代がかったメロドラマで、宝塚歌劇の演目のようにわたしは感じた。久しぶりの正統派イケメンを演じたBrad Pitt氏はやっぱりカッコよく、ヒロインを演じたフランス美女Marion Cotillardさんも美しかった。ラストがかなりショックなエンディングだったのが印象的。そしてRobert Zemeckis監督の何気ないCGの使い方も非常に絶妙であった。
『A Hologram for the King』 王様のためのホログラム
 「The Circle」という小説を読んで、その作家に興味がわいて調べたら、今度その作家の小説が映画化されると知って観に行った作品がこれ。正直イマイチ。主人公にまったく共感できず、どうもイライラしてしまった。演じたのは名優Tom Hanks氏。Tom氏に問題があったわけではなく、そもそものキャラクターと物語自体が微妙すぎたような……。
『CELL』 セル
 わたしが世界一好きな小説家、Stephen King大先生原作。原作小説を読んだのはもう10年ぐらい前か? 新潮社は発売告知を「携帯ゾンビ」という仮タイトルで行っていたが、まさにそんなお話。残念ながら、King大先生の映画化作品としては、珍ムービーとして後世に名が残りそうな一品。あまり面白くないす。
『劇場版 ソードアート・オンライン―オーディナル・スケール―』
 ライトノベル界の頂点に立つ作品『ソードアート・オンライン』の劇場オリジナル映画。勿論面白かったけれど、残念ながらわたしはそれほど大興奮はしなかった。が、とにかくこの映画の見どころは、神田沙也加さんの声優ぶりであると思う。完璧。実にお見事で、さーやさんの才能は素晴らしいと思います。しかし、ミュージカル界のプリンス井上芳雄さんも声優に起用しておきながら歌わせないとは……実に残念す。
『LA LA LAND』 ラ・ラ・ランド
 最高。2017年オレベスト第2位。役者陣の演技も文句なしだし、ダンスシーンは長回しの一発撮りで実にダイナミックだし、可愛い衣装やポップな色使いなど、全編夢のような世界を見せてくれた大傑作。男女でかなり意見は分かれそうだと思ったが、わたしは男として、男主人公セブの気持ちが痛いほどわかってホントに心に刺さったっす。Emma Stoneちゃんはマジ天使ですな。アカデミー作品賞発表の時のまさかのミスはびっくりでしたね。Emmaちゃんはこれでアカデミー主演女優賞を獲得。ホントに良かったね!

【3月は6本劇場へ観に行った】
『Assassin's Creed』 アサシン クリード
 ううーーーむ……物語的にちょっと正直良くわからん。やっぱりゲームをプレイしている人向けだったと言えそうで、わたしのような素人にはちょっとハードル高すぎたか。ただし、まさしくゲーム画面のような映像自体はかなりの出来で、その点ではすごい作品です。
『MOANA』 モアナと伝説の海
 お話的にはあまり深くない。わたし的には前年の『Zootopia』の方が好きではあるけれど、とにかく映像のクオリティがすさまじく高いのと、楽曲の素晴らしさは最高レベル。曲を担当したLin-Manuel Mranda氏は現在Broadwayで最も注目される天才と言っていいような気がします。この人のミュージカルを観に行きたい!
『En man som heter Ove』 幸せなひとりぼっち(映画版)
 公開されたのは数か月前らしいが、全然気が付かず、その後原作小説『幸せなひとりぼっち』を読んだら最高に面白く、とてもグッとくるお話なので、映画版があるなら見たいなあ、と思ったらまだ新宿でひっそり上映中だったので慌てて観に行った。スウェーデンのお話です。わたしとしては小説版の方がグッと来たけれど、映画は映画でやっぱりいいすね。猫の演技が超絶妙。そして主役のおじさんもなかなかでした。ちなみにアカデミー外国映画賞ノミネート(受賞はならず)。
『ひるね姫~知らないワタシの物語~』
 はっきり言ってかなり微妙。ただし、何といっても高畑充希ちゃんの声が最高すぎてその点は大変良かった。また、充希ちゃんの歌う主題歌「Daydream Believer」が超最高。一日中聞いていても飽きないす。
『PASSENGERS』 パッセンジャー
 かなりイイ。CGの出来や宇宙船のデザインは相当素晴らしい。そして主役の二人もかなりGOOD。ただ、元々の設定的に、絶対起こらない事故が起きた、ということで、何の救済方法も用意されていないというのはかなりの鬼設定だと思った。だってこれ、十分起こりうる事故だろうに……。まあ、Chris Pratt氏も良かったし、Jennifer Lawrenceちゃんもやたらとエロ可愛いので細かい突っ込みは野暮の極みなんすかね。
『KONG:SKULL ISLAND』 キングコング:髑髏島の巨神
 うーーん……微妙。何が微妙かと言うと、やっぱり物語で、ツッコミどころがかなりあるし、演出もかなりチープ。単に巨大生物の島に上陸した人間たちが逃げ惑うだけで、いわゆるアトラクションムービーとしては上出来なのかもしれないけれど、やたらと鼻に着く中国アピールがわたしをしてつまらんと思わせた最大要因かもしれない。この映画で描かれる時代は、デタントで緊張緩和に向かっていたとはいえアメリカと中国はまだ国交すらないんですけど。

【4月は3本劇場へ観に行った】
『HARDCORE HENRY』 ハードコア
 全編GoProで撮影した、完全1人称映画。意外と面白かった。つうか、たった5万もしないカメラで映画が撮れる時代なんですなあ。そして、本編に出てくる謎の美女を演じたHaley Benettちゃんが今回も超セクシー。わたしの好みに完全ジャストミートなんですけど、どうしたらいいでしょうか。いや、どうにもならんすね。とにかくHaleyちゃんは最高であります。
『BEAUTY AND THE BEAST』 美女と野獣
 最高。2017年オレベスト第10位。ハーマイオニーでおなじみのEmma Watsonちゃんが演じるベルは最高でした。歌も良かったすね。アニメ版をほぼ完璧に実写化。そして野獣の毛のモフモフぶりも超リアル。日本語吹替版も、ベルを昆夏美ちゃん、野獣に山崎育三郎氏という日本のミュージカル界の誇る二人を起用するなど気合の入ったキャスティングだったので観たかったが、見事に見逃した。どうやら2月にWOWOW放送があるらしいので要チェックだぜ。←サーセン!これ、嘘情報でした!わたしの勘違い。。。2月じゃないみたいす……。
『Deepwater Horizon』 バーニング・オーシャン
 凄い。かなり見ごたえはあった。物語としては、世界的石油会社BPによる無理な採掘が事故を生んだというものだったが、現場の皆さんの意見は重要ではあるものの、親会社としてはグズグズしている現場に業を煮やしたという部分もあるはずで、少し美化しなのでは、とも感じた。まあ、巨大企業の宿命ですな。

【5月は4本劇場へ観に行った】
『GUARDIANS OF GALAXY VOL.2』 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス
 最高。ただし、肝心のMCUにつながるような物語ではなく、その点では若干不満かも。いずれにせよガーディアンズのみんなの大ハッスルには大興奮。ピーターの出生の秘密の部分はイマイチだったけれど、わたしはやっぱりガーディアンズの中では、ロケットが一番好きです。一番有能だし。そして前作で枝一本になっちゃったグルートは絶賛生育中です。次の『Infinity War』でいよいよ合流するガーディアンズのみんなの活躍が楽しみですな!
『SPLIT』 スプリット
 全く面白くない。本作をもって、わたしはもうM・Night Shyamalan監督作品は劇場へ観に行くのをやめます。本作はいわゆる多重人格モノで、US国内では大ヒットをかまし、今度こそ大丈夫かな……と思ったわたしが愚かだった。Shyamalan監督の映画を見に行くことは、例えると、臭いと分かってても何故か自分の足のにおいをかいでしまう的な、我ながら良くわからない行動だが、もうホント、これっきりにしたいと存じます。
『ARRIVAL』 メッセージ
 最高。2017年オレベスト第3位。やっぱりDenis Villeneuve監督の実力は本物ですよ。元々はドSF小説が原作で、正直物語を理解するのはかなり難しい。というのも、「時間」の概念が我々と本作に登場する異星人でまるで違うためなのだが、そういった物語の難しさはあるとはいえ、撮影、音楽、CGすべてがハイクオリティで、断然格が違う映画であったと思う。そしてDenis監督の腕は、秋の『BLADERUNNER2049』でも証明されたわけだが、とにかく画面の質感が現状世界一レベルに凄いお方です。
『家族はつらいよ2』
 うーん、まあ、前作の方がわたしは面白かったかな。今回は、お騒がせオヤジの免許返納の話と、かつての旧友の急死にまつわるお話。ともに、意外とわたしには他人ごとではなく、結構笑えないシーンが多かったような気がする。そして結局一番いい人は、家族になったばかりの蒼井優ちゃんでしたな。しかし残念ながら興行的には10億届かずだったのではなかろうか。もうこれ以上の続編は望めないのかなあ……。★追記:「3」は5月公開だそうです。今度は一番常識人?の夏川結衣さん演じる長男のお嫁さんが主人公っぽいすね。

【6月は4本劇場へ観に行った】
『LOGAN』 ローガン
 最高。2017年オレベスト第6位。ここ数作の「X-MEN」映画のダメっぷりに、わたしはさっさとFOXは「X-MEN」の権利をMarvel=Disneyに返還してほしいと訴え続けていたけれど、DisneyによるまさかのFOX買収という事態になり、これでX-MENやFantastic4のキャラがMCUに参戦する下地が整ったぜ、とわたしは大歓喜であります。そして本作はダメFOX謹製X-MENを終わらすにふさわしい、見事なエンディングで、うっかりわたしは涙しそうになったぐらい胸に刺さりました。Hugh Jackman様、あなたの演じるウルヴァリンは最高でした。本当にお疲れ様でした。
『PATRIOTS DAY』 パトリオット・デイ
 かなり面白かった。2013年のボストンマラソンでの爆弾テロ事件を描いた作品。犯人像がやや薄く、なんでまたこのガキたちは爆弾テロを実行したのか、については、正直いまだに良くわからない。本当にバカなガキとしか思えないし、その友達どもも、とんでもないゆとり小僧でとにかく腹が立った。そして、捜査を指揮するFBI捜査官を演じたKevin Bacon氏がウルトラカッコよくて、しびれました。この映画は、そういうテロによる傷を乗り越えるのは「愛」しかない、という結論であったけれど、どうかなあ……そうだといいと心から思うけど、人類はまだそこまで進化してないんじゃないかなあ……。
『劇場版 魔法科高校の劣等生―星を呼ぶ少女』
 ライトノベル界の王者、電撃文庫の2TOPの一角である『魔法科高校の劣等生』の劇場オリジナルストーリー。まあ、ファンディスク的な付け足し、でしょうか。わたしはTVアニメを観ていなかったので、魔法が発動するビジュアル的表現が非常に新鮮に観えた。やっぱ面白いすね。
『HACKSAW RIDGE』 ハクソー・リッジ
 若干微妙。一時期ハリウッドから干されていたMel Gibson氏監督作品。第2次大戦末期の沖縄戦を舞台とした物語。まあ、そりゃメリケン人が見たら感動的なんでしょう。しかしわたしには、主人公の心理が良くわかりません。銃は触れない。ならなんで兵隊やってんの? US国内には「良心的兵役拒否」という制度がきちんとあるんだから、軍に入隊する意味がわからん。確かに主人公の行為は英雄的であるのは間違いないかもしれない。けど、その前に戦争してちゃダメなんじゃね?

【7月は2本劇場へ観に行った】
『John Wick:Chapter 2』ジョン・ウィック:チャプター2
 最高。2017年オレベスト第8位。オレたちのキアヌ兄貴 as ジョン先輩が帰ってきた! 深く考えず、こういう映画でストレス発散するのもいいと思います。とにかく主人公のキャラクターが素晴らしく、また、殺し屋協会の面々もとてもイイ。ただ、分かりやすさから言えばやっぱり前作の方が痛快かな。今回、とうとう殺し屋協会からも追放されたジョン先輩。きっと製作されるであろう次回作での戦いが今から待ち遠しいっす。
『LIFE』 ライフ
 なかなか面白かった。人類初の「地球外生命体」を発見したISS内での悲劇を描く、「エイリアン」の1番最初の作品にちょっと近いお話。われらが日本代表として真田広之氏も出演。意外と豪華キャストで、Dead PoolことRyan Reynolds氏も出演(ただし一番最初に殉職するので出番は少ない)。CGの出来も良く、結構クオリティの高い作品であった。

【8月は4本劇場へ観に行った】
『SPIDER-MAN:Home Coming』 スパイダーマン ホ-ムカミング
 最高。2017年オレベスト第4位。SONY PICTURESの英断により、ついにMCUへ参戦したSPIDER-MANが主役のお話。またしてもトニー・スタークが良かれと思ってやったことが裏目に出てしまったという残念な物語で、実にリアルなものだった。そしてなにより興奮したのが、ラストのピーターの決断で、なんと原作コミックの『CIVIL WAR』とは正反対の結末になっており、わたしはここにMCUの素晴らしさを見出したのであります。実にお見事でした。
『BABY DRIVER』 ベイビー・ドライバー
 結構面白かった。なんというか、少年版「DRIVE」という感じかな。非常にポップでどことなく漂うシャレオツ感はやや鼻に付くけれど、悪くないす。ヒロインを演じたLily James嬢のダイナーの制服姿がやけにかわいかったすな。
『WONDER WOMAN』 ワンダーウーマン
 最高。この映画は本当にもう最高なんですが、なぜこの映画をきちんと踏まえた『Batman v Superman』を撮らなかったのか、全くもってCD-Extended Universは分かってないとしか言いようがない。しかしまあ、何といってもWONDER WOMANを演じたGal Gadot様は、美しく、可愛く、セクシーであることは間違いなく、最高でした。完全に女神というよりほかないす。
『関ケ原』
 これはナシ。まったくわかってないとしか言いようがないのではなかろうか……。物語として全く焦点があっておらず、有名な出来事を次々入れ込んでしまって完全にピンボケ、とわたしは感じた。おそらく関ケ原についてかなりの知識がないとまったくわからないと思う。そして知っていても、この事件を入れるなら何であれを入れないんだ、という取捨選択が理解できず、非常にストレスを感じた。ただし、演じたキャスト陣の熱演はもう最高レベルで、役者陣には一切責任はないことは明らかであろう。岡田准一氏演じる光成、役所広司氏演じる家康、ともに過去最高レベルに素晴らしかった。

【9月は4本劇場へ観に行った】
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』
 最高。今年は1本だけだったか。ついに始まった「1年戦争」序盤のルウム戦役から、悪魔の作戦「ブリティッシュ作戦」の全貌が初めて映像化。これは、かつてガンダムに燃えたおっさんは絶対に見ないといけないと思う。超ハイクオリティで文句は何一つなし。完璧です。
『DUNKIRK』 ダンケルク
 面白かった、のは間違いないけれど、わたしにはやや物足りなさを感じた。Christopher Nolan監督が現代の世界最高監督の一人であることは間違いないけれど、Nolan監督の持ち味はやっぱりフィクションだと思う。Nolan監督の描く「リアル」は、あくまでフィクションという「たった一つの嘘」がスパイスとして効いているからこそ、より一層際立つのであって、リアルだけの実話ベースのお話では、ちょっとキャラクターに入っていけない気がした。とはいえ、世間的には大絶賛の嵐なので、わたしの指摘は意味がないかもしれないけど、まあ、今回、わたしとしては、秒針の音を思わせる音楽が、超ドキドキを演出する素晴らしい使い方だと思いました。まさしくタイムサスペンス、でしたね。
『ALIEN COVENANT』 エイリアン コヴェナント
 び、微妙……物語としては、前作である超問題作『プロメテウス』の直接的な続編であった。そしてなぜ、未知の惑星に普段着で降り立ったんだ……どう考えても、酸素マスクや防護服を着用して完全防備で上陸するのが当然だろうに……ただ、主人公の女性とエイリアンの最終バトルは、『2』のリプリーVSクイーンを思わせるファイトで興奮はした。けど……ディヴィッドよ……お前は何がしたいんだ……。
『SWISS ARMY MAN』 スイス・アーミー・マン
 これは笑えました。無人島に流れ着いた男が、死体を超便利なスイス・アーミー・ナイフのように使うという一発ネタではあったが、その「死体」を演じたハリー・ポッターことDaniel Radcliffeくんの超熱演が最強に凄い! どう凄いかは、下ネタバリバリなのでここに記すのは控えます。超下品ですので。

【10月は4本劇場へ観に行った】
『アウトレイジ 最終章』
 最高。2017年オレベスト第7位。とうとう最終作を迎えた『アウトレイジ』。主人公、大友のけじめの取り方はこれしかないというもので、残念だけれどカッコよかった。この映画は、責任を取らないクソ野郎どもや、実力もないくせに偉そうなゴミどもにきっちりけじめを取らせる男の物語で、日頃、そういうクソ野郎ばっかりを見ているサラリーマンにはかなり痛快だと思う。会社というものには、そういう奴らが嫌になるほど多いからなあ……。
『WAR FOR THE PLANET OF THE APES』 猿の惑星 聖戦記<グレート・ウォー>
 面白かった。わたしとしては前作よりよかったように思う。前作でとうとう猿VS人間の戦争が始まってしまったが、前作で主人公シーザーは対立する猿を殺してしまったわけで、その「猿は猿を殺さない」という掟を破ったことに苦悩するシーザーがもう完全に人間の表情で、そのCGもとにかくすごい。着ぐるみ感ゼロ。この映画も、シーザーはきっちり自分のけじめをつけたわけで、大変カッコよかった。
『ATOMIC BLONDE』アトミック・ブロンド
 若干微妙。わたしはてっきり、女性版「ジョン・ウィック」的な痛快アクション映画なんだろう、と盛大な勘違いしていたが、中身は結構真面目なスパイミステリーで、だまし合いが意外と複雑な物語だった。しかし主人公を演じたCharlize Theron様のカッコ良さはもうほれぼれするほどで、まさしくShe is a Killer Queenでありました。
『BLADE RUNNER 2049』ブレードランナー2049
 超最高。栄光の2017年オレベスト第1位です。まさかここまで完璧とは。おっさん大歓喜の大傑作ですよ、この作品は。本作をもって、わたしの中の序列ではDenis Villenueve監督>Christopher Nolan監督の図式ができてしまったほど。エンンディングの雪の中で見せる、やり遂げた表情のRyan Gosling氏は渾身の演技でしたね。そしてわたしは早くJOYちゃんが商品化されることを切に望みます。とにかく最高でした。

【11月は4本劇場へ観に行った】
『IT』イット ※2017年公開映画版
 最高。2017年オレベスト第5位。Stephen King大先生が大好きなわたしにはもうたまらない出来でした。ただし、元々「IT」は、現代の大人編と過去の子供時代編が交差する物語で、今回の作品は完全に大人編をカットした、子供時代編のみ。わたしは大人編を一切描かなかった決断はすごいと思うし、実際大成功だったと思う。どうやら大人編は2年後ぐらいの公開予定らしいですな。なので、物語は真のエンディングを迎えておりません。しかしそれでも、子役たちの演技は素晴らしかったと大絶賛したいと思う。完璧でした。
『THOR:RAGNAROK』マイティ・ソー:バトルロイヤル
 び、微妙……いや、そりゃ確かに、笑わせてもらいましたよ? そういう意味ではとても面白かったですよ? でも! オレが観たかったTHORはコレジャナイんだよ! MCU的なつながりもほぼなく、この物語を描く意味があったのだろうか、という気さえする。片目を失い、大切なムジョルニアすらも失ってしまったTHOR様。はたして次の『Infinity War』で活躍できるのでしょうか? はっ!? ま、まさか、ドクターの「時間魔法」で回復させるとか? 嘘だろ……その展開だけはナシでお願いします!
『The Circle』ザ・サークル ※2017年公開映画版
 まずまず面白かった、と言っておこう。原作小説では、主人公がとんでもないクソ女だったのだが、映画版はかなりまともな女性になってて一安心。ただ、そのことによって、原作小説がアルコール度数70%ぐらいのきっついウォッカだとしたら、映画版はノンアルコールビールのようになっていて、毒気がかなり抜けてました。いずれにせよ、SNSなんぞで繋がってるとか言ってる方は是非ご覧ください。
『JUSTICE LEAGUE』 ジャスティス・リーグ
 これは……どうなんだ……。本作の一番のポイントは、一切予告に登場しない、けど、誰もが登場することを分かっているSUPERMANの劇的な大復活にある、とわたしは思っていたのだが、かなりグダグダな展開に……墓を掘り起こして死体を見せる意味は100%なかったと思います。ただし、冒頭のアクションシーンでの、我が女神WONDER WOMANの美しさとカッコ良さは、まさしくWONDERで、その点だけは素晴らしかったです。

【12月は 本劇場へ観に行った】
『STAR WARS Episode:VIII The Last Jedi』スター・ウォーズVIII 最後のジェダイ
 わたしが2017年に劇場へ観に行った映画49本の中で、最も期待していた作品であり、最も失望したがっかり作品。これでいいのか? わたしが観たのは、本当に本物のSTRA WARS Ep:VIIIだったのか? ファンメイドの偽物だったのではないかといまだに信じられない。この作品を面白かったという人がいるとすれば、おそらくはSTAR WARSに何ら思い入れのない人でしょうな。断然ナシ。0点です。議論の余地はありません。
『MURDER ON THE ORIENT EXPRESS』オリエント急行殺人事件
 結構面白かった。豪華キャストに豪華衣装、セット、CGなどすべてがハイクオリティ。堂々たる演技合戦でしたな。おそらく、結末を知っていても楽しめると思う。ラスト、ポアロは「エジプトで事件が起こった」事を聞いて急ぎ去っていくわけですが、次の「ナイル殺人事件」が無事に制作されることを切に望みます。シリーズ化してほしいす。
『FLATLINERS』 フラットライナーズ ※2017年版
 まずまず面白かった。26年前に観た『FLATLINERS』をリメイクした本作は、まさかの主人公途中退場というショッキングな展開で、大変驚いた。前作で主人公を演じたKiefer Sutherland氏が今回の主人公たちの先生として出演。しかしそれなら、ちゃんと「前作の主人公のその後」として、物語に絡んでほしかった。前作とは全くつながりのない作品であったのがちょっとだけ残念。
『gifted』gifted/ギフテッド
 これは泣けました。今年一番泣けたかも。なので2017年オレベスト第8位とします。天才児を演じたちびっ子の涙には勝てないす。そして、久しぶりにキャップ以外の役を演じたChris Evans氏が、意外と言ったら失礼だけど大変に素晴らしかった。Marc Webb監督はやっぱりなかなかのワザマエですな。久しぶりに『(500)Days of Summer』が観たくなったっす。

 はーーー。疲れた。最後に、2017年オレベストをまとめておきます。
 1位:『BLADE RUNNER 2049』ブレードランナー2049
 2位:『LA LA LAND』 ラ・ラ・ランド
 3位:『ARRIVAL』 メッセージ
 4位:『SPIDER-MAN:Home Coming』 スパイダーマン ホ-ムカミング
 5位:『IT』イット ※2017年公開映画版
 6位:『LOGAN』 ローガン
 7位:『アウトレイジ 最終章』
 8位:『John Wick:Chapter 2』ジョン・ウィック:チャプター2
 9位:『gifted』gifted/ギフテッド
  10位:『BEAUTY AND THE BEAST』 美女と野獣
 とまあ、こんな感じであります。
 来年は、わたしの大好きなMCUは、2月の『BLACK PANTHER』に続いて、いよいよGWには『AVENGERS:INFINITY WAR』が公開されますので、もうホント、超楽しみです。あれかな、秋には『ANT-MAN AND THE WASP』が公開されるんだっけ? 果たしてInfinity Warを経た後で、我らが蟻男がどんな活躍をするのか、そちらも楽しみですな。
 あと、STRA WARS公式外伝シリーズ第2弾の『SOLO』も公開されますな。そちらもどんな物語なのか大変気になりますね。

 というわけで、結論。
 今年2017年は49本の映画を劇場で観たわたしだが、その作品と短評は上記の通りです。しかし、ホント、邦画で観たい作品がないんすよね……なんか、突如スゲエ才能が出現したりしないもんかなあ……つうかですね、日本国内だけを想定した作品を撮ってちゃあ、ダメでしょうな。金のお問題も大きいし……。いろいろ残念す。以上。

↓ というわけでわたしはULTRA HD版か3D版か、悩み中です
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 昨日は昼から夜までずっと予定が入っていて、年末だってのにやれやれだぜ、と思っていたところ、夕方と夜の予定が急に年明けに延期になり、それじゃさっさと帰って家で何か映画でも見るか……と思って会社を出た5秒後に、そうだ、オレは今、マリオで言うところの無敵スター状態なんだから、映画観て帰ろう、という気になった。そうです。わたしは今、TOHOシネマズの1か月無料パスポートを所持しているので、何でもタダで観られるのでした。
 というわけで、会社から最寄り駅までの60秒間の間に、そうだよ、アレを観ようと心に決め、家への帰りのJRではなく、地下鉄に乗って有楽町へ行き、目指したのは日比谷のシャンテである。わたしが観たいなあ、と思いつつも見逃していて、身近なシネコンではもう全然上映していない映画がまだシャンテで上映中なのであった。
 わたしが昨日観た映画は、タイトルを『gifted』と言い、邦題もそのまま「ギフテッド」である。その意味は、生まれながらにさながら神様から贈られたかのような才能を持つ、天才児のことだ。ズバリ、結論から言うと、はっきり言ってよくある話だし、脚本的に突っ込みたくなる点も結構ある。けれど、とにかく、やっぱり子役には勝てないすな。もう泣けてたまらん仕上がりとなっており、その「スーパー天才児」を演じたちびっ子の涙に、おっさんとしてはもう、主人公と完全に同化して「ごめんよ、オレが悪かった……」とクスンクスンとせざるを得なかったのである。これは泣けますわ。隣に座ってた結構美人のお姉さんも盛大に涙を流されていたのが印象的であった。
 というわけで、以下、結末まで書いてしまうと思うので、気になる方は絶対読まないでください。何も知らないで観た方が、感動すると思いますよ。

 さて。わたしがこの映画の予告編を見たのはずいぶん前で、US版の字幕なしのものだったが、わたし的に、これは観ないとイカン、と思ったポイントは以下の2つである。
 その1)主役がキャップでお馴染みのChris Evans氏じゃんか!
 その2)おっと、監督はMarc Webb氏じゃん!
 つまり、監督主演がわたしには大変おなじみの男たちであったから、である。キャップことChris Evans氏は、もうすっかりキャップのイメージが強くなりすぎている今、他の役を演じるのはわたし的には結構久し振りで、キャップじゃないChris氏を観るのは楽しみだし、監督のWebb氏も、『THE AMAZING SPIRED-MAN』シリーズを失敗させた男として散々評判を落としてしまったけれど(実際わたしもアレはナシ、だと思っている)、彼の出世作である『(500)Days of Summer』は大変な傑作なのは間違いなく、わたしも大好きな映画であるので、やっぱりこの人はこういう、笑いの中にもちょっと泣かせるような、ある意味地味なハートウォーミング系ヒューマンドラマの方が向いてるんじゃね? と思っていたので、今回の作品はまさしくそういう匂いが漂っていたため、大変期待していたのである。
 そして実際に観てみたわけだが、わたしの期待に応えるなかなかの佳作であり、わたしとしては満足だ。ただ、冒頭に記したように、はっきり言ってよくある話というか、なんか前にもこういう話があったような、という気のする物語であり、また、ツッコミどころもなくはない。まずは簡単に物語をまとめてみよう。
 主人公フランクは、フロリダの海沿いの(?)街で、船の修理をしながらしがない日銭を稼ぐ、若干ぱっとしない男だ。彼は、亡くなった姉の娘(つまり姪っ子)とともに暮らしているのだが、まずその姉は、数学で天才的な才能を持ち、ミレニアム問題の一つでもある「ナビエ-ストークス方程式」を解き明かすのではないかと期待されていたほどの才女だったのに、ある日フランクの元に娘を連れてやって来て、自らは命を絶ってしまったのである。というわけでその残された娘とともに暮らしているわけだが、その娘、メアリーも、弱冠7歳にして早くも天才としての才能を顕しており、小学校では「いまさら1+1=2って、マジ勘弁してよ……」的な若干の問題児であった。そんな暮らしの中でも、メアリーはフランクが大好きで、フランクもメアリーを心から愛し、そもそも賢いメアリーは、周りの小学生どもにうんざりしながらも、空気を読みながら、片目の猫フレッドとともに2人+1匹は幸せな毎日を送っていた。そんな時、フランクと姉の母であり、メアリーのおばあちゃんであるイヴリンという女性がやって来る。彼女もまた数学者で、大変頭のいい女性なわけで、イヴリンおばあちゃんはメアリーにいわゆる「ギフテッド教育」を受けさせるべきだと主張。あくまで普通の女の子として日々を送らせるべきだとするフランクと真っ向から対立し、やがて親権を巡って法廷闘争にまでもつれてしまうのだが、そこには自殺した姉の想いがあって―――てな展開である。
 どうですか。結構ありがちな話でしょ。しかしですね、これが泣けるんすよ。何故泣けるか。それは、もうメアリーを演じたちびっ子が、超かわいいからに他ならないのです。以下、各キャラを演じた役者陣をまとめておきます。
 ◆フランク:演じたのは前述の通り、キャップことChris Evans氏。大変いい演技ぶりでとても良かったと思う。フランクという男は、過去、自らも哲学の准教授としてボストン(だったかな?違うか?)で大学の教壇に立っていた男であるが、姉の自殺によってフロリダに移住した、という設定になっている。そして、母による姉への態度を長年嫌ってきたらしく、母とは全く話が合わない。まあ、完全に理系と文系、ですな。ただ、わたしが本作で一番突っ込みたいのは、なんでまたフランクは船の修理なんかで経済的に不安定な暮らしをしてたんだ? という点である。いや、姉の自殺に、おれのせいだという罪悪感を抱いているのはアリだと思うし、姉の自殺によってフロリダに引っ越した、というのも全く理解できる。けれど、法廷闘争になって、判決の一番のポイントがフランクの経済状態がよろしくない、という点になってしまったわけで、わたしは、これはきっと、フランクは一念発起してまたきちんとした職に就くのだろう、と思っていた。だって、フランクに養育能力ナシと判定されそうになったのは、ズバリ金の問題だけだったわけだし。でも、そういう展開にならず、結果としてメアリーを手放すことになってしまったわけで、わたしは観ながら、お前、ちゃんと働きなさいよ!メアリーを泣かせやがって!メアリーとの約束を破りやがってこの野郎! と若干イラっとした。でもまあ、最終的には大変美しくお話は着地するので、とりあえずはお咎めナシ、にしてあげたいと思う。
 ◆メアリー:演じたのはMckenna Graceちゃん11歳。前歯が全部なくて絶賛生え代わり中。天才児らしく、眉を寄せて考え込んでいる様子も可愛いし、勿論はじける笑顔もイイ。そしてなんと言っても、「ずっと一緒だからな」と言っていたフランクに約束を破られて、里親に引き渡される時の超大号泣には、もう人間なら誰しも彼女を抱きしめて慰めたくなるような、グッとくる演技を見せてくれました。ホントに劇場中が涙してたようにさえ思いますね。素晴らしいす。途中に出てくる、病院で子供が生まれることろを見せられて、お前もあんな風に、みんなの祝福に囲まれて生まれてきたんだよ、と教えられて、スーパーハイテンションで満面の笑みになるところや、ラスト、普通の女の子のように、ガールスカウトの服を着て、子どもらしい笑顔を見せてくれるのも非常に印象的でした。若干、わたしの大好きなAnna Kendrickちゃんに似ているような気がしますな。どうかすくすくと育って、美人になるのだぞ……。とりあえず彼女の名前は忘れないようにしたいと思います。
 ◆イヴリン:フランクの母でありメアリーのおばあちゃん。演じたのはLindsay Duncanさん67歳。この方は舞台人なんですね。そして映画だと、『Birdman』に出てきた辛口批評家のおばちゃんを演じたのがこの方らしい。なるほど。イヴリンおばあちゃんは、良かれと思って娘の才能を伸ばすためにギフテッド教育を与え、そして孫のメアリーにもそうしたい、と思っているわけで、実際悪意は全くないし、娘の自殺にもとても心を痛めている。だから冷たい人、という評価は本人には心外だろうと思う。でも、もうチョイ、耳を傾けるべきだったんでしょうな。そして、猫アレルギーで、メアリーの大切な猫、フレッドを保健所に引き取らせる暴挙を働いたのはまったくもって許しがたい! が、何度も書くけれど、ラストは大変美しい着地なので、おばあちゃんもまあ、許します。わたし的には猫のフレッドが助かってホッとしました。
 ◆ロバータ:フランクたちのお隣さんで、なにかとお世話になってるおばちゃん。演じたのはOctavia Spencerさん47歳。余り出番はないけれど、フランクとメアリーを見守る近所のおばちゃんで、超イイ人。メアリーも懐いているし、フランクも信頼している模様。もう少し、物語に関与しても良かったような……。
 ◆ボニー:メアリーが入学した「普通の」小学校の担任の先生。若干セクシー。そしてフランクとイイ仲に。一夜を共にしてしまった翌朝、メアリーに目撃されて、「やっちゃった……」とショックを受けるも、この時のメアリーの「Good Morning, Ms Stevenson!(ニヤニヤ)」には劇場内は大爆笑でした。本作をまだ観てない人には全く通じないと思いますが、観た人なら誰しも笑うところだと思います。このボニー・スティーヴンソン先生を演じたのはJenny Slateさんというお方で、わたしは観たことない女優さんだな、と思っていたのだが、どうやら声優もやられているお方だそうで、なんと、『Zootopia』の羊のベルウェザー副市長を演じられた方だそうです。へえ~。

 というわけで、もう書くことがなくなったので結論。
 昨日の夜、突発的に観に行った映画『gifted』は、ありがちなお話と言えばそうだし、若干の脚本的なツッコミどころもなくはない。だがしかし、そんなのはもうどうでもいいんです。なにしろ、天才児メアリーがとにかくかわいい! そしてそんな天才児を不器用に育てようとするキャップの姿も、なかなかいいじゃないですか。ちゃっかりセクシー先生とイイ関係になるのは若干うらやまけしからんけれど、総評としてはこの映画、わたしは大変気に入りました。アリです。Marc Webb監督は、もう巨大予算のかかった大作よりも、こういった日常的な人々を描く、等身大の作品を作っていってほしいすね。やっぱり、Webb監督はなかなか腕の立つ男だと思います。以上。

↓ 大変面白く、わたしは大好きです。ラストのオチもイイ!
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ジョセフ・ゴードン=レヴィット
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2012-09-05

 

 スウェーデンの作家、Stig Larsson氏は2004年の11月に50歳で、心筋梗塞により亡くなってしまったが、良く知られているように、その亡くなった時点では、作家デビューをしていなかった。その後、出版された処女作『Millennium』シリーズが世界的ベストセラーになるわけだが、そのことを知らずに、逝ってしまわれたのである。何とも残念で大変悲しいことだが、遺された作品の面白さはもう世界的にお馴染みであり、わたしも2008年に出版された日本語版を読んで大興奮した作品であった。
 そして、これもまたすでに知られていることだが、発売された第3巻まではいいとして、実はその続きがかなりの分量で未完成原稿として残っていたのである。我々読者としては、もう大変気になるというか超読みたい気持ちが募るわけだが、これまた大変残念なことに、おそらくは、今後永遠に(?)、我々はLarsson氏の遺稿を読むことはできない見通しだ。というのも、Larsson氏が長年パートナーとして苦楽を共にした女性(結婚していなかった)と、Larsson氏の親兄弟(加えて出版社)が、その遺稿の版権を巡って法廷闘争が行われてしまったからだ。わたしはその闘争の結末をよく知らないのだけれど、普通に考えれば、一緒に生活していたパートナーの女性の元にLarsson氏のPCがあって、そのHDD内に未完成原稿は残っているはずだし、実際の執筆にあたっても、その女性は大きな役割を果たしたのだろうと想像できるわけで、円満にちゃんとそれを発表できる体制が整えばよかったのだが……まあ、世間はそうままならぬものであり、残念ながら封印されてしまったわけである。
 しかし。
 2年前の2015年の暮れに、日本では第4巻となる「ミレニアム4:蜘蛛の巣を払う女」が発売になり、我々読者は再び、シリーズの主人公リスベット・サランデルに再会することができたのである。それは、出版社がたてた作家が創作した作品で、おそらくは現存しているという噂の遺稿をまったく考慮しないものであるはず、だが、その内容は非常に面白く、わたしとしては正直、遺稿の物語が反映されていない(であろう)ことには残念に思いながらも、再び各キャラクターたちに会えることには大歓迎で、大変楽しませていただいた作品であった。
 その、新たな『Millennium』シリーズを書いたのは、David Lagercrantz 氏。元々Larsson氏と同じくジャーナリストだそうだが、想像を絶するプレッシャーの中での執筆は、余人には計り知れないものであったはずで、わたしとしてはLagercrantz氏には惜しみない賛辞を贈りたいと思っている。
 というわけで、以上はいつも通りの無駄な前振りである。
 あれから2年が経ち、いよいよ待ちに待ったシリーズ第5弾、『Millenium5:Mannen Som Sökte Sin Skugga』(日本語タイトル:ミレニアム5 復讐の炎を吐く女)が発売になったので、わたしはもう大喜びで買い、読み始め、大興奮のうちに読み終わったのである。
ミレニアム 5 復讐の炎を吐く女 上 (早川書房)
ダヴィド ラーゲルクランツ
早川書房
2017-12-20

ミレニアム 5 復讐の炎を吐く女 下 (早川書房)
ダヴィド ラーゲルクランツ
早川書房
2017-12-20

 ズバリ、結論を先に言ってしまうと、今回は予想に反して、宿命の敵、であるリスベットの妹は登場せず、であり、リスベット本人の物語としてはそれほど進展はなかったような気がする。ただし、なぜリスベットが「ドラゴン・タトゥー」を背中に入れているのか、そしてなぜリスベットと妹のカミラは幼少期に離れ離れになったのか、という点は明確な回答が得られ、わたしとしては確かな満足である。また、今回シリーズではおなじみのキャラクターが1人退場してしまう残念な事件も描かれ、十分読みごたえアリの作品であったと思う。
 というわけで以下ネタバレに触れるはずなので、まだ読んでいない方は今すぐ立ち去ってください。確実に、知らないで読む方が面白いと思います。
Millenium05-02
 というわけで、上記はわたしがうちのダイニングテーブルで撮影した書影だ。なぜこれを載せたかというと、帯の「全世界9000万部突破!」という惹句に、すげえなあ!と激しく思ったからだ。仮に、1冊1000円としよう。そして印税が10%だとしよう。すると、1,000円×10%×90,000,000部=90億円ですよ。すっげえなあ、本当に。そりゃあもう、遺族との版権争いも起きますわな……。これはどんなに善人でも、心動いちゃう数字ですよ。亡くなったLarsson氏本人はどんな思いでしょうな……。
 ま、それはさておき、とうとう「ミレニアム」の第5巻、ここに見参、である。まずは物語をざっと説明すると、冒頭はいきなりリスベットが刑務所に入っている状態から幕開けする。どうやら、前作で大活躍のリスベットだったが、その際に犯した、いくつかの罪で逮捕されたのだとか。もちろん、周りのみんなはそんなバカな、であり、ミカエルも、妹で弁護士のアニカも、そして警察のブブランスキー警部さえリスベットが刑務所に入る謂れはないと思っているが、当のリスベットは、まったくどうでもいいという態度で、おとなしく刑務所務めである。そんなリスベットが、現在注目しているのは、同じく収監されているバングラデッシュからの移民の女性ファリアだ。どうやら彼女は、兄を窓から突き落とした殺人罪で収監されているらしい。しかし、そんな超美人のファリアを気に入ったのか?、刑務所内の女性囚人を支配している牢名主的な女ギャング、ベニートが、ことあるごとにファニアにちょっかいをかけ、あまつさえ暴力も日常的に振るっている。そんな状況下で、我らがヒロイン、リスベットが黙っているわけないすよね? なによりもリスベットが嫌いなのは、「女の敵」なわけで、対決は不可避なわけです。
 一方、リスベットは、シリーズではおなじみの、元・リスベットの法定後見人だったホルゲルおじいちゃんが面会にやってきて、とある話を聞く。なんでも、かつて幼いリスベットが入院(という名の監禁)させられていた時の病院の院長、の秘書をしていたという老婦人が訪ねてきて、診察記録を置いて行ったらしい。リスベットはその話を聞いてすぐさま行動開始するが刑務所内なので思うように進められず、面会に来たミカエルに、一人の男の名を告げ、調査を依頼するのだった―――てな展開である。
 というわけで、本作は2つの物語が交互に進んでいく感じである。
 一つはファリアとギャングのベニートの話。もう一つが、ミカエルが調査を進めるレオという男の話だ。ズバリ結論を言うと、2つの物語は別に交差したりしない。正直あまり関係もない。しかし、ともに非常に興味深く、とりわけ謎の男レオの話はリスベットが過去受けた「処置」に直結するもので、非合法(当時は合法なのか?)な調査研究により、双子をそれぞれ全く正反対の環境に置いたらどういう大人になるか? というある意味非人道的な実験が語られてゆく。つまり、リスベットと同じ目に遭った双子が、他にもいっぱいいたらしい、ということで、このレオという男を調べていくうちに、「一番悪い奴は誰なんだ」ということがだんだん分かる仕掛けになっている。
 もうこれ以上のストーリー説明はやめて、キャラ紹介に移りたいが、本作も、かなり多くの登場人物が出てくるので、早川書房は親切にもキャラクター一覧を別紙で挟み込んでくれている。しかし、実際物語的に重要なのは、結構少数で、ほんの少しだけ、紹介しておこう。
 ◆リスベット・サランデル:ご存知物語の主人公。超人的ハッキング技術や映像記憶力、あるいはボクシングで鍛えた攻撃力など、かなりのスーパーガール。あとがきによれば、リスベットがどんどんスーパー化するのを抑えるためにも、刑務所に入っててもらって自らが動けない状況にしたのではないか、とのこと。ホントかそれ? 今回、確かにリスベット本人の大活躍は、若干、抑え目、かも。
 今回わたしが一番なるほど、と思ったのは、背中の「ドラゴン・タトゥー」の由来で、これはストックホルム大聖堂のとある像を幼少期のリスベットが観て、自らの背中にタトゥーとして背負ったものだそうだ。詳しくは読んで味わった方がいいと思います。わたしは非常にグッと来た。リスベットのハッカーとしてのハンドルネーム「Wasp」に関しては、前作でまさかのMarvelコミックが由来という驚きの理由が明かされたが(Waspとは、Ant-Manの相棒の女性ヒーロー)、今回はもっとまじめというか、極めてリスベットらしい思いが込められて、ちょっと感動的でもあった。
 なお、本書のスウェーデン語のサブタイトルMannen Som Sökte Sin Skuggaは、日本語訳すると「自分の影を探す男」という意味だそうで、確かに内容的に非常に合っていることは、読み終わればよくわかると思う。そして「復讐の炎を吐く女」という日本語のタイトルは、若干仰々しさはある、けれど、このリスベットのタトゥーの意味を知ると、なるほど、と誰しもが思うような気がします。実はわたしは、また全然スウェーデン語の原題と違うなあ、とか思っていたけれど、読み終わった今では、いいタイトルじゃあないですか、とあっさり認めたい気分です。
 ◆ミカエル・ブルムクヴィスト:ご存知本作のもう一人の主人公。ジャーナリスト。何故コイツがこんなにモテるのか良くわからないほどの女たらし。リスベットも、一応信頼している。
 今回、複数の事件が同時多発的?に起こるので、肝心な時にミカエルは別のことをしていたり、と若干のすれ違いがあって、活躍が今一つか? というような気がする。ミカエルは基本的には謎の男レオの調査にかかりっきりだったとも言えそう。
 ◆レオ・マンヘイメル:とある証券会社の創業者(?)の息子で、相続を受けて現在自分が筆頭株主兼共同経営者兼チーフアナリスト。実際のところ、すぐに姿は現れるし、社会的な有名人でもあるので、散々「謎の」という形容をわたしは用いたが、実のところ謎の人物、ではない。ただし、行動が謎、であって、果たしてコイツは一体何を? というのがポイント。まあ、たぶん誰でも、下巻の冒頭辺りで、ははーん?と謎は解けるはず。ただし、作劇法として、レオの過去が別フォントを使って語られるパートがチョイチョイ出てくるのだが、ここが日記とか独白のような1人称ではなく、他と同じ3人称のままなので、誰が語っているのか良くわからず、おまけに結構いきなり、下巻の冒頭で秘密の暴露に繋がる第三者の描写に映るので、若干の違和感は感じた。なんか……若干まどろっこしさもあるような気がする。
 ◆ホルゲル・パルムグレン:リスベットの元法定後見人としてシリーズではお馴染みのおじいちゃん。元弁護士。リスベットがかつて唯一信頼していた人。いい人。それなのに……今回で退場となってしまって、とても残念です……そして、体の自由が利かない今のホルゲルおじいちゃんの苦しむさまが非常にリアルというか……。つらいっす……。
 ◆ファリア・カジ:バングラデッシュからの移民の美女。家族はイスラム原理主義の過激思想に染まっていて、非常に危険。そんな環境の中、抑圧され虐待され、という気の毒な女子。ただまあ、若干ゆとり集が漂っているのは、年齢からすればやむなしか。彼女のエピソードは、正直あまりストーリー本筋には関係ないとも言えそう。
 ◆ラケル・グレイン:今回のラスボス。このラスボスであることは結構前の方で明らかなので、書いてしまったけれど、なかなか怖いおばさま。何歳だったか覚えてないけれど、かなりの年配で、すでにガンに体は蝕まれている。しかし、常にキリッとしていて、威圧感バリバリな方。まったく記憶が定かではないが、すでにシリーズに登場してたような気もする。リスベットを「過酷な環境」に放り込んだ張本人。リスベットとしては不倶戴天の敵と言えそうな人。彼女の行った「実験」は、確かに人道的に許されるものではない。それは間違いないとは思う。しかし、同じような学問を研究している人なら、一度やってみたいと思う実験なのではなかろうか。故に彼女には罪悪感ゼロ。怖い。

 というわけで、本作のシリーズの中における位置づけとしては、正直それほど重要ではないような気がする。リスベットは、本作で「倒すべき敵」を一人始末したわけだが、その代償としてホルゲルおじいちゃんを失ってしまったわけで、それはわたしには結構大きなことのような気がする。
 ま、いずれにせよ、再びミカエルの所属する雑誌「ミレニアム」は部数を伸ばせそうだし、意外と結末は良かった良かったで終わるが、うーん、若干物足りなかったような……。
 やはり、踏みつけられ、槍で体を串刺しにされたドラゴンは、起死回生のドラゴン・ブレス=「復習の炎」をぶちかましてやろうとあきらめていないわけで、リスベットは果たして、最大の敵である妹カミラをぶっ飛ばせるのでしょうか。まあ、そりゃあきっとぶっ飛ばせるでしょうな。しかしその代償はおそらく重いものになるという予感はするし、そして勝利した後のリスベットは、いったい何を世に求めるのか。なんか、もうやりたいことがなくなっちゃうような気もしますね。いわゆるひとつの「復讐は何も生まない」説は、きれいごとではあっても、結構真実だろうしな……。わたしとしては、リスベットがいつか心からの笑顔を見せてくれる日が来るのを楽しみにしたいと思います。

 というわけで、もう書きたいことがなくなったので結論。
 世界的大ベストセラー『ミレニアム』シリーズの第5弾、『Millennium5:Mannen Som Sökte Sin Skugga』の日本語版が発売されたので、さっそく買って読んだ私であるが、本作は若干物足りなさを感じたものの、わたしとしてはリスベットに再会できただけで大変うれしく、結局のことろ毎日大興奮で読み終えることができた。サブタイトルも、スウェーデン語の原題「自分の影を探す男」も大変内容に添ったいいタイトルだと思うし、意外と日本語タイトル「復讐の炎を吐く女」も、読み終わるとなんだかしっくり来るいいタイトルだと思います。亡くなったLarsson氏の後を引き継いだLagercrantz氏も大変だと思いますが、次の第6弾、楽しみにしてます。予定では2年後らしいすね。毎回、『STAR WARS』の公開と同じ時期なので、覚えやすくて助かるっす。以上。

↓ 正直、スウェーデンには今までほとんど興味がないというか、行ってみたいと思ったことはぼぼないのだが、リスベットが幼き頃に見上げた、ストックホルム大聖堂のあの像は観てみたいすね。

 1990年代、わたしは大学生~大学院生~サラリーマン序盤という人生を送っていたわけだが、当時は結構リア充だったんじゃねえかという気はするものの、映画に関しては小学生からずっとオタク道を邁進しており、90年代も様々な映画を映画館に行って観ていた。
 その中でも、比較的忘れられない面白かった映画として記憶に残っている作品の一つに、1991年に観た『FLATLINERS』という作品がある。どうやらUS公開は前年の1990年だったようだが、Wikiによれば日本公開は1991年の2月らしいので、わたしが観たのもその辺りだろう。当然当時のパンフレットは持っているし、後にWOWOWで放送されたのもHDDに眠っている。さっき、ちょっと部屋を発掘したところ、こんなのが出土されたので、スキャンした画像を貼っとこう。
flatliners
 これ、当時の前売券の半券、ですな。わたしはオタクとして馬鹿みたいになんでも取っておく、余人には全く理解の得られない習性を持っているが、まあ、そういうわけです。
 というわけで、わたしはこの映画をかなり覚えていて、主演たるKiefer Sutherland氏がまだ20代で(現在51歳・当時24歳か?)、実際カッコイイ野郎だった彼が、「Today is a good day to die」今日は死ぬにはいい日だ、と冒頭でつぶやくシーンもはっきり覚えている。そしてわたしの大好きなKevin Bacon氏(現在59歳・当時32歳)も大変カッコ良かったことが思い出される一作だ。この作品を撮ったのは、80年代後半から2000年代まで、結構な売れっ子だったJoel Schmacher監督で、この監督と言えば「赤」と「青」を象徴的に使うことでもお馴染みだ。「赤」=死、「青」=生、みたいな。いや、逆か? 青が死、かな?
 お話としては、結構とんでもないお話で、臨死体験者の話には、「光」や「近しい人」が出てくると言ったような共通点があり、いっちょ自分で心臓を止めて「死」を自分で体験し、その謎を解こう、そして見守る仲間に蘇生してもらって「臨死」を経験(near death experience)するのだ、というもので、医学生たちの禁断の実験が、とんでもない恐怖を招いた―――的なサスペンスホラー? ともいうべきものだ。
 というわけで、またもや以上は前振りである。
 今般、この映画『FLATLINERS』が今再びリメイクされ、当然キャストも一新された新作として公開になったので、わたしとしてはもう、マジかよ! とワクワクしながら劇場へ向かったのである。
 結論から言うと、わたしは結構楽しめた作品であった。内容的にちょっと1990年版から変わっていて、とりわけ主人公の身に起こる出来事が、全く予想外でわたしは大変驚いたのである。以下、クリティカルなネタバレにも触れる可能性が高いので、気になる方は絶対に読まないでください。

 探したけれどこの30秒Verしかなかったのでやむなくこれを貼っときます。しかし、相変わらずSONY PICTURESの予告はダサいというか、日本語ナレーションは全く不要だと思うのだが……。まあいいや。この予告ではさっぱりわからないと思うけれど、お話としては上の方にわたしが書いた通りです。どうでもいいけれど、たしか1990年Verは舞台がシカゴだったような記憶があるけれど、今回はトロントでした。シカゴ大学もトロント大学も、医学部は名門みたいすね。
 さて。前述のように、わたしがびっくりしたのは、主人公の運命が1990年Verと大分違っていたことなのだが、ズバリ、ネタバレを書いてしまうと、この、「人工的臨死体験」をした医学生たちは、幻覚に悩まされるようになるんだな。それも、過去の、「ひどいことをしてしまった」という罪悪感が幻覚となって現れ、精神的に追い詰められてしまうわけだ。そしてそれを克服するには、その原因となった人に対して、心からの謝罪をするしかなく、そうして自分も相手も、完全ではないだろうけど、心の落ち着きを取り戻せる、という展開になる。しかし問題は、その「ごめんなさい。あの時のおれはホント最低でした」と「謝りたい相手」がもう既にこの世にいなかったら? という点がポイントになるわけだ。
 というわけで、今回のキャラクター達と、演じた役者を紹介しておこう。
 ◆コートニー:主人公の医学生の女子。実験を考え付いた首謀者。9年前、自らが運転する車で、うっかり携帯を見ながら運転するというミスを犯し大事故を起こしてしまい、同乗していた妹を亡くす。演じたのはハリウッドきってのちびっ子でお馴染みEllen Pageさん30歳。この人はかなりの演技派で、今回も大変良かったと思う。しかしまさかあんな最期を迎えるとは……。主人公なのに途中退場という衝撃の展開にわたしはかなりびっくりであった。
 ◆レイ:仲間の中では一番のキレ者?的な、医学生。元消防士で救急蘇生は慣れているらしい。社会人経験のある年長者で、事件の中で唯一、人工臨死を体験しない男。演じたのは、顔を見て一発で、あれっ!? キャプテン・アンドーじゃん!と分かるDiego Luna氏37歳。去年の今頃『ROGUE ONE』で活躍した彼っすな。彼がこの映画に出ていることをまったく予習してなかったので、アンドーが出てきて驚いた。今回はロン毛を縛って若干マスター・クワイ=ガン風で、実にイケメンないでたちでした。そして、なかなか演技も素晴らしく、文句は何一つありません。カッコイイじゃん。
 ◆ジェイミー:2番目の人工臨死体験者。金持ちのボンボン。LAで美容外科医として金儲けがしたいと思っているドスケベ野郎。彼には、かつて妊娠させた女子を裏切った過去があって、その女子が恨めしそうな表情で幻覚となって彼に襲いかかることに。つまり生霊、みたいなもんですな。演じたのは、James Norton君32歳。わたしは知らない方です。あまりイケメンとは思えないけれど、まあ、モテるんでしょうな。前作で言うところのWilliam Boadwin氏が演じた役柄に近いかな。前作では、自分が連れ込んだ女子とSEXしているところを隠し撮りしてコレクションする変態でしたが、今回はそれはなかったす。
 ◆マーロー:3番目の体験者。金持ちのお嬢さん。彼女は、1年前?に急患で運ばれてきた男を投薬ミスで死なせてしまった過去があり、深く後悔している。レイのことが好き。演じたのはNina Dobrev嬢28歳。ブルガリア生まれでトロント在住だそうな。なかなかお綺麗な女子だが、今まで観たことはないかな……。
 ◆ソフィア:4番目の体験者。いまだ自宅暮らしで、シングルマザーの母親が、人生の全てを「娘を医者にする」ことに賭けていて、それ故にちょっとプレッシャーに負けそうなおとなし目の女子。高校生時代に、自分よりデキる女子の携帯をハックして、保存してあったセクシー自撮り画像を拡散させて笑い者にしてしまったことに、罪悪感を抱いている。演じたのは、これまたわたしには知らない人のKierseyClemons嬢24歳。主にTVで活躍されている方のようですな。
 とまあ、こういう5人の物語である。ちょっと、ついでに、オリジナルVerではどうなっていたかも短くメモしておこうかな。たしか、各キャラ以下のような「罪悪感」を背負っていたような気がする。
 ◆Kiefer Sutherland氏演じた役:首謀者で1番目の体験者。子供時代いじめ?が行き過ぎて、事故死してしまった子がいた→もはやこの世にいないこの子に、主人公がどう謝るか、そして許しは得られるのか、がポイント。なお、今回のリメイクVerではKiefer氏が主人公たちの先生として登場する。わたしはまた、オリジナル版の主人公のその後かと思って、「まさか君たちは、『あの実験』を始めたというのか!?」的に、物語に絡んでくる役なのかとドキドキしたのだが、そんなことはまるでなく、別人としての出演でした。ちょっと残念。
 ◆William Baldwin氏演じた役:2番目の体験者。数多くの女子を泣かせた。どう謝ったか覚えてない……。
 ◆Kevin Bacon氏演じた役:3番目の体験者。子供時代、黒人の女子をいじめていた→謝罪に出向いて許してもらう。わたしは今回のレイが、Kevin氏の役に近いかと思って観ていたのだが、レイは人工臨死を体験しなかったすね。そしてかつていじめていた相手に謝りに行って、許してもらうのは今回はソフィアでした。
 ◆Julia Robertsさん演じた役:4番目の体験者。確か、お父さんがベトナム帰りで、精神を病んで自殺してしまったが、自分のせいだという罪悪感をずっと抱いていた。→幻影の父に許される。
 ◆Oliver Platt氏演じた役:確か最後まで人工臨死を体験しない慎重派(というより臆病だったっけ?)、みたいな記憶だけど自信なし。アカン。こりゃあまた観ないとダメだな……
 こんな感じだったと思うので、今回はいくつかの役が混じっていたり、役がチェンジしているような印象だが、それは別にまったく問題ないと思う。それよりも、本当に主人公コートニーの運命にはびっくりした。まさか途中退場とはなあ……妹の幻影に許されてもいいと思うのだが……。オリジナル版でのめでたしめでたし感は、本作ではコートニーの悲劇によって若干薄らいでしまったように思える。むしろわたしはマーローの方が許されないと思っていたけど、本作ではコートニー以外の体験者3人はきちんと落とし前をつけたわけで、それはそれで、観ていてよかったね、と安堵したのも確かだ。
 しかし……やっぱり、人類にとってのカギは、「赦し」にあるんだとわたしはつくづく思う。そこには、「赦す」側と「赦される」側の2つがあって、どちらかと言えば謝罪をする側よりも、それを「赦す」側の方が、気持ち的に難しいような気がしますね。いや、書いといていきなり否定するのもアレだけど、それはどうかなあ……。わたしは、幸いなことに罪悪感のようなものを持つべき相手よりも、「赦せねえ!」と思っている人間の方が多い、ような気がするけれど、それはわたしが単に、自分の中で解決してしまっているだけで、本当はわたしが「ごめんなさい」というべき相手がいっぱいいるのかもしれねえなあ、という気もすごいしてきた。そうかも。そうかもな……。「赦す」前に、「赦されている」ことに気づいていないだけかもしれないすね。
 となると、やっぱり、わたしが気付いていないわたしの罪を赦してもらうためにも、わたしも「赦せねえ」連中を、わたしの方から赦していかないといけないんだろうな……という気がとてもします。なるほど、これが「にんげんだもの」ってやつか。やっぱみつをはすげえなあ……。

 というわけで、話は逸れたけれどもう結論。
 27年ぶりのリメイクとなる、新版『FLATLINERS』を観てきたのだが、メインプロットは変わらないものの、キャラクターの言動は変わっており、意外と新鮮に観られた映画であった。まさか主人公が途中退場するとは思わず、大変驚いたけれど、「赦し」ってのは、非常に人類にとって重要な、重いテーマですな。ただ、それがどうして臨死体験と繋がるのか、そこんところは実際良くわからんです。これはオリジナル版でもたしか明確には描かれていなかったような気がする。ちょっと気になるので、HDDに録画してあるはずのオリジナル版を、ちょっくら発掘して観てみよう。と思うわたしでありました。以上。

↓ なるほど、配信なら今すぐ観られるわけか。便利な世の中ですのう!


 というわけで、毎週月曜日は週末映画興行データです。
 この週末は、やっと『オリエント急行殺人事件』を観に行くことが出来ました。まあ、キャストも豪華だし、衣装やセット、そしておそらくかなりつかわれているCGも非常に高品位で、わたしは十分以上に楽しめました。スター・ウォーズの新ヒロイン、レイでお馴染みのデイジー・リドリーちゃんも大変可愛いと思います。ちょっと甲高い声がイギリス英語とよく似あうというか、大変良いと存じます。
 では、さっさと興行通信社の大本営発表をまとめます。
 ※追記:今週はちょっとわたしのテキトー見積もりのズレが大きかった部分は修正しました。

 1位:『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が前夜祭含めての11日間で32億を超えてるそうです。ちなみに前作は2週目で38億を超えていました。わたしとしては、早く『IX』が見たいす。
 2位:『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド鬼王の復活』が9日間で6.89億だそうです。8~9億ぐらいと見積もるが、これは全然自信なし。初週が4億弱、そしてこの週末だけで2.27億稼いだそうで、それだけでもう6億チョイ。そこに平日分で2億チョイをのっけたというテキトー見積もりです。平日ほとんど稼げていない、ってことなんでしょうか??
 3位:『8年越しの花嫁 奇蹟の実話』が9日間で(岡山先行含めて)8.49億だそうです。7~8億ぐらいと見積もる。こちらも、先週2.8億+この週末で2.46億+さらに平日で2億ぐらい?という計算なので、8億チョイ手前当たりかな、と見積もります。超えてました。
 4位:『DESTINY 鎌倉ものがたり』が16日間で12.5~13.5億あたりと見積もる。
 5位:『未成年だけどコドモじゃない』が公開土日で1.37億だそうです。原作コミックはSho-Comi連載だったそうですが、元のコミックがどのくらい売れている作品なのか、勉強不足で分かりません。お? なるほど、最終の5巻で16万部ぐらいなのかな? さすが、結構売れてますな。ただ映画は東宝配給&280ほどのスクリーン規模から考えると、どうなんでしょう。
 6位:仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エクゼイドwithレジェンドライダー』が16日間で8億超えたかどうかぐらいでしょうか? こちらもちょっと読めません。単価が安いからなあ……。
 7位:『オリエント急行殺人事件』が17日間で7~8億あたりと見積もる。9.37億だそうです。冒頭に書いた通り、わたしは面白かったです。ラストは「エジプトで事件が起こった」報らせを聞いたポアロが去っていくシーンでしたので、『ナイル殺人事件』もぜひ撮っていただきたいすね。
 8位:『カンフー・ヨガ』が公開土日で0.45億だそうです。
 9位:『鋼の錬金術師』が24日間で9億ほどと見積もる。
  10位:『ガールズ&パンツアー最終章 第1話』が16日間で3億超えたあたりと見積もる。

 ほかにも、この週末公開作品では、『リベンジgirl』もあったけれど、11位でTOP10入りならずということは、厳しい数字だったのだろうと思われます。ソニー配給だそうで、コロムビア・ピクチャーズ印らしいすね。製作はGAGAも出資していて、原作はKADOKAWAと、なかなか珍しい? 取り合わせのような気がします。いや、原作じゃなくてノベライズなのかな? サーセン、調査不足で分かりません。

 ところでわたしは『オリエント急行』を観る時に、TOHOのシネマイレージ6000マイルを行使して「1カ月無料パスポート」をゲットしてきました。なので、この年末は映画を観まくってやろうと画策しております。でもあまり、これが観たいというものがなく……まずは、20年以上前に観て大興奮した『フラットライナーズ』の最新リメイク版を見てくる予定です。楽しみっす。

 というわけで、今週の結論。
 順当?に、『SW:EP-VIII』がV2達成。数字的には前作の85%弱ぐらいな推移。このままでは100億はギリ届かず。わたしは前作は3回観に行きましたが、今回はもう1回で十分なので、タダで観られるパスポートはあるけど、たぶんもう観に行きません。理由は……お察しください……。以上。



 「倫理」と聞いて、人は何を連想するのだろうか? わたしはそれなりに哲学も学んできた男ではあるが、「倫理」と聞いて真っ先に連想するのは、「人はどう生きるべきか?」的な難問で、要するに正しく良く生きる、道徳的な、何とも言葉に表現しにくいものを思い浮かべる。
 わたしの生きる上でのモットーは、真面目に生きること、そしてまっとうであること、である。これはどうやらもはや周りの人々にもお馴染みになっているようで、わたしは周辺の人々から真面目な男であるという世間体を獲得している、ように思われる。なんというか、わたしは、「それは違うんじゃねえかなあ」と思うようなことや、「それはいけないことだ」というようなことに直面すると、実に気分が悪くなるというか、非常にストレスを感じ、居心地が大変よろしくなくなるのである。なので、やましいことのない、お天道様に顔向けできないようなことはしない(≒なるべくしたくない)、ということを信条として日々を生きている。つもり、である。
 まあ、それが出来たら苦労はないわけだが、思っていても、自分で納得のゆく道を行くのはなかなか難しく、もはやアラフィフのおっさんとなった今でさえ、日々、くよくよするわけであるけれど、わたしが考えるに、そういった信条を抱かないよりも、抱いて、なおかつ、どうあるべきかと常に心に問いただす方がよっぽどましだと思うので、まあ、一応わたしはわたしなりの納得の元に生きているつもりである。
 わたしが残念に思うのは、周りの人々がわたしのことを「真面目だねえ」「すごいねえ」「流石っす」とか評する時、わたしは心ひそかに「じゃああんたもそうすればいいじゃない」と思ってしまう自分にまず嫌気がさすのが一つ。そして、もっと残念に思うのは、わたしをそう評する人々は、わたしを好意的に評してくれても、自分は全く変わらないことである。つまり、わたしが真面目に生き、その様を周囲にさらけ出していても、残念ながらそれが他者の生きざまに影響を及ぼすことが、ほぼない、のだ。
 わたしは既に25年以上サラリーマン生活を送り、その20年以上は部下を持つ身であったけれど、どうもそういった連中ばかりで、わたしはわたしの仕事ぶりを見せつけることで教育してきたつもりだが、まったく力及ばず、であったと反省とともに嘆くほかなく、実に空虚な人生を送っているようにさえ思える。大げさに言うと、これがまさしく「絶望」という奴じゃあないのか、とすら思える。ま、そりゃちょっと被害者意識というか自己否定にすぎるかもしれないし、あるいはひょっとしたら自意識過剰過ぎなのかもしれないな。
 まあいいや。
 というわけで、そんな悩めるおっさんであるわたしが最近買って読んだ漫画にとてもグッと来てしまったので、ちょっと紹介しようと思った次第である。その作品とは『ここは今から倫理です』という作品である。

 主人公は、高校の「倫理」の先生である。その先生が、様々に問題を抱える生徒たちに、ちょっとした道?を示すお話で、大変興味深くわたしはこの作品を味わった。集英社の公式サイトに、第1話の試し読みがあるので、まずはそっちを読んでもらった方が話は早いな。こちらです→http://www.s-manga.net/book/978-4-08-890791-8.html
 今のところ、単行本(1)巻が出ているだけで、宣伝ネームによればTwitterで話題沸騰中、だそうだ。著者は雨瀬シオリ先生という方で、どうやら講談社で連載中のラグビー漫画『ALL OUT!!』という作品はアニメ化もされたそうだ。わたしはまったく存じ上げない先生だが、本作『倫理』は大変面白かったとわたしとしてはかなりのおススメである。
 とりあえず、大プッシュ&宣伝ということで、ちょっとだけ中身をスクショで紹介することをお許しいただきたい。多分違法だけど、無料公開されている第1話からだからいいよね? ダメならすぐに以下の画像は削除します。
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 とまあ、こんな調子で始まる本作だが、高柳先生の趣旨は、非常にわたしの心情に近くて、とても好ましく思えた。曰く、倫理は学ばなくても将来困ることはほぼない。この知識が役立つ場面があるとすれば、死が近づいた時とか、ひとりぼっちの時とか。そういう時、人は宗教に救いを求めたくなるけれど、宗教とは何か。よりよい生き方を考えたり、幸せとは何か、とか、そういったことは、別に知らなくていいけれど、知っておいた方がいい気はしませんか。
 まあ、高校生にそう言っても、確実に通じないだろうし、実際、本作に登場する高校生たちも、最初はピンと来ない。けれど、高柳先生の欠点はあっても揺るがない? ような姿に、だんだんと興味を持ち始め、先生の言葉や先生が引用する哲学者の言葉に、心が動いて行き、行動へ結びついていく。こういう話を読むと、単純なわたしはあっさり、いいなあ、とか思ってしまうのだが、果たしてそううまく行くものなのだろうか。今まで、わたしもかなり努力してきたつもりなんだが……ま、まさか、これはアレか、高柳先生がイケメンだからか!?
 現状の(1)巻を読んだだけでは、主人公の高柳先生が一体何歳ぐらいなのか、そしてどんな過去があるのか、についてはまったく分からない。恐らくは、今は心に傷を負った高校生をいやす存在の高柳先生は、かつて自分もまた心に傷を負い、それを「倫理」によって救われた過去があるのだろう。そして今もなお、「考え続ける」ことで、その傷を克服しようとしているのだろう、と思う。その辺りの過去のお話もきっと描かれるものと期待しながら、(2)巻の発売を待ち続けたい。これは大変いい漫画ですよ。非常に気に入りました。

 というわけで、さっさと結論。
 ちょっとしたきっかけで、試し読みを読み、先が気になったので思わず買った漫画『ここは今から倫理です』という作品は、やけにわたしの心に刺さったのである。それは、おそらく自分の言動が今までまるで他者へ影響を及ぼさなかったんじゃあないかという軽い絶望を感じるわたしが。こうありたかった、と感じたからなのかもしれない。倫理の先生である高柳先生の、とても静かで、そして熱い言葉は、確実に生徒の心に届き、やがて行動に影響を与えるわけで、なんというか、うらやましい? のかな、わたしは。まあ、もはや人生のPoint of No Returnを過ぎてしまったわたしには、大変こころよく、大変グッときました。というわけで、おススメです。はい。

↓ こちらがアニメ化された雨瀬シオリ先生の代表作、だそうです。ちょっと興味が沸いてきたぞ。(13)巻が最新刊のようです。

 わたしは恐らく日本語で読めるシェイクスピア作品はほとんど読んでいるはずだが、読み始めたのは大学2年のころ、当時わたしが一番仲の良かった後輩女子が「シェイクスピア研究会」、通称「シェー研」に入っていたためで、シェー研とは要するにシェイクスピア作品を上演する演劇集団だったのだが、今度わたしオフィーリアを演じるんです!絶対観に来てください!と後輩女子が目を輝かせて言うので、ええと、それはつまりハムレットを読んどけ、ってことか、と解釈し、それからシェイクスピア作品を片っ端から読み始め、その面白さに目覚めたのである。
 以前もこのBlogのどこかで触れたような気がするが、わたしがシェークスピア作品で一番好きなのは、おそらくは『ヘンリー4世』だと思う。めっぽう面白い作品で、おそらく、読んだのは上記のきっかけから1年以内の話で、やっぱシェークスピアはすげえ、なんて思っていたのだが、そんな時にとある映画が公開されて、当時少し話題になった。その映画は、当時弱冠29歳の男が撮った『Henry V』、すなわち『ヘンリー5世』という作品である。この映画を撮った29歳の若者、それがSir Kenneth Branagh氏だ(Sirと氏はかぶってるか?)。
 この映画で彼はアカデミー監督賞と主演男優賞にノミネートされ、一躍注目の監督&役者として名を上げたわけであるが、そもそもは王立演劇学校を首席卒業しRoyal Shakespeare Companyで活躍していた、バリバリの舞台人だ。その彼が初めて撮った映画『Heny V』は非常に面白くてわたしも大興奮であった。わたしの記憶だと、確か都内では渋谷のBunkamuraでしか公開されていなくて、2回観に行った覚えがある。わたしが大好きな『ヘンリー4世』では、のちのヘンリー5世となる「ハル王子」はまだやんちゃな小僧なんだけど、第2部ラストの戴冠式で「ヘンリー5世」に即位し、それまでのやんちゃ仲間だった連中ときっぱり縁を切り、有名な酒飲みのおっさん「フォルスタッフ」をも投獄させるというところで終わって非常にカッコよく、その後の続きの話が『ヘンリー5世』で語られるわけだ。なんだか、日本的に言うと「うつけ者」と言われ続けた織田信長が、立派な武者として新たな人生を踏み出す的なカッコ良さがあって、わたしは『ヘンリー4世』が非常に好きだ。続く『ヘンリー5世』は、まさしく信長にとっての桶狭間的な、フランスとの圧倒的な戦力差のある戦闘に勝利するお話で、実に面白いのであります。そして、Kenneth氏の撮った映画版は、演出的にも、主役としての演技においても、極めてハイクオリティでとにかく面白かった。全く現代人の語り手が画面の中で解説、というか狂言回し風に現れて状況をト書き風に説明したり、とても斬新で大興奮したことが懐かしく思い出されるのである。
 というわけで、以上は前振りである。今日、わたしはそのSir Kenneth氏が監督主演した『MURDER ON THE ORIENT EXPRESS』を観てきたのだが、監督デビュー作『Henry V』から28年が経ち、すっかりイギリスの誇る名優&名監督となったSir Kenneth氏の演じるポアロは大変素晴らしく、やっぱりこいつはすげえ男だな、と、なんだか妙な感慨がわいてきて、大変楽しめる一品であったのである。まあ、原作のしっかりある作品で、どうも賛否両論のようだが、わたしは本作の結末は知っていたけれど、間違いなく面白かったと思う。
 というわけで、以下、ネタバレに触れる可能性もあるので気になる人は絶対に読まないでください。まあわたしは知ってても面白かったですが。

 わたしは海外ミステリー好きとして、中学生ぐらいの時からいろいろ小説を読んでいるつもりだが、実は恥ずかしながらAgatha Christie女史の作品は1作しか読んだことがない。その1作が何だったか、実に記憶があいまいで、たしか『ABC殺人事件』だったと思うのだが、なぜ1冊しか読んでないか、の理由は明確に覚えている。それは、兄貴が早川文庫のクリスティー作品をいっぱい持っていて、それをある日勝手に読んで、兄貴の部屋に戻そうとしたときに「てめー勝手に何してんだこの野郎!」と大喧嘩になったのである。なので、以来わたしはクリスティー作品は絶対に読まん!と誓いを立ててしまったんだな。しかし、テレビや映画は別物、と思ったのか、わたしも我ながら良くわからない心理だが、テレビシリーズのポアロやミス・マープルは観ていたし、映画版の『オリエント急行殺人事件』『ナイル殺人事件』はテレビで、『地中海殺人事件』『クリスタル殺人事件』は劇場で観ており、今日、改めて観た最新Verの『オリエント急行』も、たしかラストは……だったよな、と思いながら観ていたのだが、各キャラに関してはすっかり忘れていたものの、ラストはちゃんと記憶通りで、ちょっとだけ安心した。
 本作は、最新Verという事で、衣装も美術セットも極めて金がかかって豪華だし、おそらくはCGもふんだんに使われているであろう画作りで、大変高品位である。その点も見どころであるのは間違いないが、やはり、一番はメインキャスト全員が名の通った一流役者で、その豪華オールスターキャストにあるのではないかと思う。というわけで、以下、各キャラと演じた役者を紹介してみよう。全員、は面倒なので、わたしが、おっ、と思った方だけにします。なお、わたしは原作未読だし、74年版の映画もほぼ忘れかけているので、原作とどう違うかとかそういうことは書けません。あくまで、本作最新Verでのキャラ、です。
 ◆エルキュール・ポワロ:ご存知「灰色の脳細胞」を持つベルギー人の名探偵。演じたのは最初に散々書いた通り、監督でもあるSir Kenneth Branagh氏。わたしはこの映画で初めて知ったのだが、「エルキュール」の綴りは、Hercule、つまりフランス語だからHはサイレントなわけで(ベルギーはフランス語圏でもある)、要するにカタカナ英語で言う「ハーキュリー」、日本語で言う「ヘラクレス」のことなんですな。まったくどうでもいい話ですが、作中で何度か読みを間違えられて、わたしは怪力の英雄じゃありませんよ、なんてシーンがあって、あ、そう言う意味か、とわたしはちょっと自分の無知が恥ずかしくなったす。そして演じたSir Kenneth氏だが、わたしとしては全く堂々たるポアロで、文句の付け所はないように思えた。大変良かったと思うが、どうもあの髭のわざとらしさとかは、鼻に付く方もいらっしゃるようですな。わたしは全然アリだと思います。
 ◆ラチェット:演じたのはわたしがあまり好きでないJohnny Depp氏。ある種のネタばれかもしれないけれどズバリ書きますが、殺されるアメリカ人実業家の役である。そして実は犯罪者の悪党。つまり被害者である彼には、殺される理由が明確にあって、その理由と乗客たちにはどんな関係が……? というのがミソとなっている。Depp氏はまあいつものDepp氏で、とりわけ思うところはなかったす。変にエキセントリックなところはなく、表面的には紳士然としているけれど、その内面はどす黒い、という普通の悪党な感じでした。
 ◆メアリ・デブナム:演じたのは、STAR WARSの新ヒロイン・レイでおなじみのDaisy Ridleyちゃん25歳。可愛い。実に可愛い。この女子は声がちょっと高くて、そしてわたしには気取って聞こえるイギリス英語がなんか妙に可愛い。笑顔もしょんぼり顔もイイすな。演技も、ほぼド素人だった『SW:Ep-VII』からどんどんと良くなっていると思います。この女子はもっとキャリアを伸ばしていけるような気がしますな。役としては、 バクダッドで家庭教師をしていた先生で、ロンドンに帰る途上のイギリス人。本作では、医師の青年と恋愛関係にあるような感じだが、ポアロには平然と関係がないような嘘をつく、若干訳アリ風な女子の役。それが原作通りなのかわかりません。そして彼女とラチェットの間には何の関係もないように思えるが実は……な展開。
 ◆マックイーン:ラチェットの秘書。演じたのは、オラフの中の人、でおなじみのJosh Gad氏。今年の春の大ヒット作品『Beauty and the Beast』のル・フウを演じたことでもお馴染みですな。マックィーンも、ラチェットの秘書として実は帳簿を操作して金を横領していた……という怪しさがある容疑者の一人。
 ◆ハバート夫人:演じたのは30年前は超かわいかったし今もお美しいMichelle Pfeifferさん59歳。わたしにとっては初代CAT WOMANことセリーナ・カイルだが、やっぱりお綺麗ですなあ。笑顔がいいすね、特に。しかし本作ではあまり笑顔はなく、妙に色気のある酔っ払いでおしゃべりな金持ちおばさんというキャラクターで、事件とは無関係のように思えたが、実は悲しく凄惨な過去が……的な展開であります。なお、わたしは終わった後のエンドクレジットで流れる歌がとてもイイな、と思って、誰が歌っている、なんという曲なんだろう、とチェックしていたのだが、曲のタイトルは「Never Forget」、そしてどうも歌っていたのは、まさしくMichelle Pfeiferさん本人だったようです。そうだよ、このお方は歌えるお方だった! お、YouTubeにあるから貼っとこう。

 ◆ドラゴミロフ侯爵夫人:いかにも金持ちで意地悪そうなおばあちゃん。いつも犬と、お付きの侍女的なおばちゃんを連れている。そしてこういう役をやらせたら、この人以上の女優はいない、とわたしが思うJudi Denchおばちゃまが貫禄たっぷりに演じてくれて、大変良かったと思います。御年83歳。ただ、物語的には今回の映画では結構出番は少ないかな……。あ、Denchおばちゃまも『Henry V』に出てたんだ? 覚えてないなあ……やっぱり、わたしとしてはこのお方以上の「M」はいないすね。なぜ『Skyfall』で退場させたんだ……。
 ◆ピラール・エストラパドス:何やら世をはかなみ、いつもお祈りをしている宣教師?の女子。演じたのはスペインが誇る美女Penélope Cruzさん43歳。生きているラチェットを最後に見かけた女。全くラチェットとのかかわりはないように見えたが、実は……な展開。ちなみに、74年の映画版ではかのIngrid Bergman様が演じた役(役名はグレタ・オルソンと原作通りで、今回の方が原作と違うとさっきWikiで知りました。へえ~)で、アカデミー助演女優賞も獲ったんですな。それは知らなかったわ。
 ◆ハードマン:オーストリア人大学教授という偽装でオリエント急行に乗っていたが、実はピンカートン探偵社の探偵で、ラチェットの周辺警護を依頼されていた、が、実は……といういくつも裏のある男。演じたのはわたしの大好きWillem Dafoe氏62歳。本作ではあまり出番なしというべきか? しかしその存在感は非常に大きい感じがした。相変わらず渋くてカッコイイ。
 ◆マスターマン:ラチェットの執事。演じたのは、『Henry V』の中で一人現代人として出てくるあのおじさんでわたし的に忘れられないSir Derek Jacobi氏79歳。Kenneth監督が尊敬し愛してやまないバリバリのシェイクスピア役者ですな。わたし的にはイギリス物、時代物には欠かせないおじさんですよ。残念ながら本作ではあまり目立たない存在でした。が実は彼も……な展開。

 はーー疲れた。もうこの辺にしておこう。要するに、出てくるキャラクターはことごとく、「実は……」という背景があって、そういった過去をポアロが次々に暴き出すものの、じゃあいったい誰が殺人者なんだ? つうか全員に動機があるじゃねえか! という驚きの展開になるわけです。そしてポアロが導き出した、真実は―――という物語なので、さすがにそこまでは書きません。わたしはその答えだけしか覚えてなかったわけですが、それを知っていても全く問題なく楽しめました。なので、まあ、この正月に映画でも観るか、という方にはそれなりにお勧めだと存じます。映像的にも、役者陣の演技的にも、なかなか見ごたえアリ、な作品でありました。

 というわけで、結論。
 誰もが知っている名探偵ポアロ。そんなおなじみのキャラを、イギリスの誇る名監督&名優Sir Kenneth Branagh氏が21世紀最新Verとして映画化したのが『MURDER ON THE ORIENT EXPRESS』であります。公開からもうちょっと経ったけれど、今日やっと観てくることができました。ま、すっげえ、めっちゃおもしれえ! と興奮するほどでは全くないけれど、やっぱり面白かったすね。衣装もセットもCGも豪華だし、役者陣もオールスターキャストで、大変華やか? というか、非常にゴージャスですよ。わたしはアリだと思います。時代背景が良くわからないけど、原作小説が発表されたのが1934年だそうで、まあその辺りのお話なんでしょう。1934年は昭和9年だから、昭和の初期、ってことですな。ちなみに、ラスト、ポアロは「エジプトで事件が起こった」知らせを聞いて、そちらへ駆けつけるべく去っていきます。つまり、この映画が大ヒットするなら、次は「ナイル殺人事件」を映画化する気満々、ってことですな。売れているかどうか調べてみると、現在、全世界興収は3億ドルほどだそうで、十分ヒット作と言えるとは思うけれど、どうかな……まあ、わたしとしてはSir Kenneth版「ナイル」もぜひ観たいと存じます。楽しみっすね。以上。

↓ この映画が大好きでした……Michelle Pfeiferさんの歌う歌がことごとくイイ!
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キングレコード
2017-05-17


 というわけで、毎週木曜日は『鮫島』ニュースのお時間です。
 今年最後の週刊少年チャンピオンですので、『鮫島』ニュースも今年最後です。今は寒くて、早くあったかくなんねーかなあ、とか思っているのに、夏になったら早く涼しくなんねーかなあと思うわけで、まったくもって1年はあっという間ですなあ。
 さて、それではさっさと、まずは今週の週刊少年チャンピオン2018年4+5合併号の概況です。
 ■巻頭グラビア:電子版はナシ。紙雑誌版は乃木坂の生田絵梨花嬢だそうです。
 ■弱虫ペダル:大声援の巻。山岳賞まであと少し。頑張れ純太!先輩たちも久々登場す。
 ■刃牙道:出端の巻。武蔵VS刃牙が続いています。決着が見えない……。
 ■BEASTERS:油を引いて火をつけろ!の巻。人気あるんすなあ。巻頭カラーです。
 ■吸血鬼すぐ死ぬ:リトル・リトル・協奏曲の巻。珍しく次号に続く、な展開でした。
 ■囚人リク:爆弾の巻。今週はもう、P216とP228に腹筋崩壊w ジャゴァアアァw
 てな感じの週刊少年チャンピオンでありました。
 
 さて、それでは今週の『鮫島』ニュースをお送りいたします。
 前回は、帰りの国技館内でバッタリ出会った鯉太郎と【王虎】さんの思いが交錯するグッとくるお話でしたが、今週は空流部屋での様子となります。ちゃんこが用意されているのに、空流の関取たちが揃って不在な様子。どうやら、【白水】兄貴は目丸手を連れて後援会とメシ、そして親方は常松こと【松明】関を連れて松明の後援会に挨拶に行っているようです。まあ、途中休場になってしまったので、挨拶も必要でしょう。
 というわけで、豆助が一人飯を食っている模様で、大吉はどこ行ったのか不明ですが、そこへやってきた椿ちゃんは、当然「鯉太郎は?」と聞きます。豆助によると、少し飯を食った後に稽古場へ行ったそうです。豆助曰く
 「やっぱりアレでしょう…明日は大一番だし あの人のことだ…気合が入りまくって漏れそうなのを 精神統一できっと抑えてるんスよ…」とのこと。
 そして描写は、薄暗い稽古場で一人座り込む鯉太郎の情景へ移ります。そこへパチッと電気をつけて椿ちゃん入場です。見ると、鯉太郎の周りにはバナナやエナジーゼリー類が。まさかコレで済ますつもりじゃないでしょうね…と心配な椿ちゃん。鯉太郎は明るい顔で、手っ取り早くエネルギー補給するにはこれが一番効率がいいんだ、なんて平気な顔。
 「明日の相手が相手だからな…少しでも長く動ける力を戻しとかねーと…」
 なるほど、どうやら鯉太郎は、VS【天雷】戦直後はもう歩くことすらままならない様子でしたが、【王虎】さんとばったり出会ったことで、それなりに気力は回復している模様です。あとは体力、なのか? そういう問題か?
 椿ちゃんはとても心配そうな表情で「明日って…」と聞きます。それに対して鯉太郎は想いを語ります。
 「王虎だよ…やっと…やっと届いた…クソムカツクヤローだけど アイツとの取組はやっぱ最高で…生きている実感が強烈で…限界超えてブチ当たり合える…言いたかねーけど…特別なんだ…王虎(アイツ)は…」
 しかし椿ちゃんの脳裏に蘇るのは、親友の石川くんこと【飛天翔】関の「鮫島のあの症状は、自分と同じだ」という言葉です。ゆえに、思わず椿ちゃんは鯉太郎に聞いてしまいます。
 「もう…体…限界なんじゃないの…?」
 石川くんは、椿ちゃんは唯一、鯉太郎を止められるんじゃないか、とも言っていました。だから椿ちゃんも、誠意を込めて、そしていくばくかの覚悟を決めて、鯉太郎に問います。もし何かあったらどうする。そこまですることじゃないでしょ、と。しかし、鯉太郎は、「そこまで…だと…」と椿ちゃんの言葉にかみついてしまいました。
 「黙れよ…お前…」
 おい! 鯉太郎……お前、椿ちゃんに当たっちゃダメだ! 椿ちゃんもそんな鯉太郎に、ついカッとなって、口論が勃発。ちょっと! 二人とも! 頼むから落ち着いてくれ! この口論は、わたしとしてはなんとも若干悲しいというか、つらいすね…。椿ちゃんは言います。
 「何よその言い方! アンタのこと心配だから言ってるんでしょ!」
 「うるせーんだよ! バカデケェお世話だ!」
 「あの石川君だって辞めちゃうようなことなのよ! 今だって限界なんでしょ!? これ以上続けたらどうなるか分からないの!?」
 「分かってねーのはお前だ!! 軽く言うんじゃねーよ!!」
 鯉太郎! ダメだそんなこと言っちゃあ! もうチョイ言い方考えて……! 
 「無茶することがカッコイイとでも思ってんの!?」
 椿ちゃん、それはちょっと違うんだよ……。 そうじゃあないんだよ……。
 というわけで、椿ちゃんの理論は、つまり引退した後も人生は続くわけで、相撲だけが全てじゃあない、というもので、まったく正論ではあります。が、鯉太郎は断言します。
 「全てだ!! お前も昔 俺に言ってただろ 俺の全てなんだよ…」
 そうです。「Burst」第(4)巻で、【王虎】さんに完敗し、不忍池のほとりのベンチで弱音を吐いた鯉太郎に「ふざけんな!!」と大激怒して再び土俵へ上がる勇気をくれたのは椿ちゃんでした。
 もう、ここまで鯉太郎に言われてしまったら、椿ちゃんは涙するしかありません。
 「なんで…分からないのよ……最悪…………死んじゃったらどうするのよ…」
 鯉太郎は言います。
 「コエーのはそこじゃねえ……俺は…見てっから…燃焼出来なかった人間の くすぶり続けながら生きる地獄を…死にながら ただ生きる地獄を…俺はアレが…怖くて堪らねー…」
 この時の鯉太郎の脳裏に駆け巡るのは、もちろん父、元大関【火竜】のあの姿です。
 「お前の言う通り体にガタが来たとしても…中で燃え続けるモノがある限り…止まれねーよ…もしこのまま土俵で終わっちまっても…終わりがきても…」
 そしてページをめくると、今週一番の見開きブチ抜きで、鯉太郎の、何とも素晴らしい表情が描かれています。
 「俺はそれでいい…」
 この表情は、いろいろ物語っているように感じられます。すがすがしさ、晴れやかさ、そして椿ちゃんへ、すまねえな、という申し訳なさと若干の照れも入っているような、何とも絶妙な表情です。これはぜひ、チャンピオンを買って、その眼でご確認いただきたいと思います。
 しかし、そんな顔で言われても、椿ちゃんとしては「だからって…だからってわかったなんて言えるわけないでしょ…」と涙が止まりません。わたしもまったく椿ちゃんと同じ気持ちです。つらいす……。
 今週は、そんな椿ちゃんに「心配すんな…俺の体はピンピンしてんよ…ほっとけよ…俺のことは…もう…」という言葉をかけて稽古場を後にする鯉太郎、で終了でした。
 はーーー……ほっとけるわけないだろ……鯉太郎よ……。椿ちゃん……こうなったら今すぐ、吽形さんに電話するんだ! 美和子先生にも相談して、もちろん親方にも相談するしかないすね……。ああ、先代が生きていれば……わたしとしては先代がいないことがとても残念す。
 いずれにせよ、椿ちゃんへの心情の吐露はこれで終わり、常識的に考えれば次は仁王兄貴こと現親方とのやり取りがあるのではないかと思いますが、今夜はもう無理だろうし、十二日目の当日朝稽古のときしかないか……でも、朝稽古は気力体力ともに、見かけ上は回復しちゃってるかもしれないすね……。
 どんどんとマズイ展開に近づいているように見えますが、まだ取組は4番残っており、大変今後が気になります!
 それでは最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。本場所は7連勝したけど11日目から休場
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
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 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 7日目:【蒼希狼】西前頭六枚目
 8日目:【丈影】東前頭四枚目。横綱の弟弟子
 9日目:【闘海丸】西小結
 10日目:【毘沙門】東前頭五枚目
 11日目:【天雷】東関脇
 12日目:【王虎】東大関
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 【王虎】東大関。11日目現在11勝0敗
 【猛虎】東大関。10日目現在10勝0敗。11日目の結果不明
 【天雷】東関脇 11日目現在9勝2敗に
 【稲虎】田上改め。十両力士に成長してた!
 【泡影】東横綱。第72代。29場所連続優勝中。65連勝中(10日目現在)。
  他の力士は表にまとめた記事を見て下さい。 
 
 というわけで、結論。
 今週描かれたのは、11日目が終わって部屋に戻った鯉太郎と椿ちゃんの模様で、口論となってしまったものの、鯉太郎の断固たる決意は表明されてしまい、椿ちゃんでも止めることは出来ませんでした。まあ、漫画的にここで鯉太郎が辞める展開はありえないでしょうが、椿ちゃんに泣かれてしまうと、やっぱりキツイすね……。わたしとしては、ここで吽形さんの出番を期待したいですが、どうでしょうなあ……。もはや鯉太郎の決意は誰にも覆すことはできないでしょうから、吽形さんが出てきても意味がないかなあ……とにかく、最後まで応援したいと存じます。以上。

↓ 葉子お嬢様の「好きなのよ! 矢吹くん! あなたが!」は19巻ラストでした。しかし「リングには世界一の男ホセ・メンドーサがおれを待っているんだ だから…いかなくっちゃ」と控室を出るジョー。そしてそっと葉子お嬢様に「ありがとう…」言うシーンは猛烈にグッときますね!


昨日の帰り、本屋に寄ったら、2年ぶりの新刊が出てたので、やった、待ってたぜ!と喜び勇んで買った本、それがコイツです。
Millenium05-02
 かの世界的大ベストセラー、『ミレニアム』シリーズの最新第5巻であります。
 スウェーデン語の原題は「Mannen Som Sökte Sin Skugga」といい、これをWeb翻訳にかけると「自分の影を探していた人」という意味が出た。Sökteは探す、検索するという動詞Sökaの過去形?のようで、Sinは人称代名詞で「彼の(=自分の)」、Skuggaは影、だそうだ。なるほど。
 そして英訳タイトルは「The Girl Who Takes an Eye for an Eye」というそうで、これは日本語訳すると「目には目をの女」てな意味になるんだろうと思う。
 そして日本語版のサブタイトルは、「復讐の炎を吐く女」となっています。それぞれ違いますなあ。
 というわけで、昨日の夜から読み始め、上巻の150ページほどしか読んでいないけれど、いきなりリスベット in Jail、で刑務所に入っているリスベットから始まる物語に、既にもう大興奮で読み進めております。まだ事件の全容はさっぱり見えてこないけれど、どうもまた過去と対決するお話のようで、大変楽しみですな! 今のところ、リスベットは前作ではまだ邪悪な妹との決着はついていないわけで、当然妹の暗躍も出てくる? と予想されるけれど、どうも本作は、そもそもリスベットの超絶能力はどうして身に着いたのか、的な、オリジンの話になる予感です。なので、今のところわたしとしては、母国スウェーデン版のサブタイトルが一番内容に合っているような気がしています。日本語のサブタイトルは、英語版に合わせたのかな。
 ま、その予感は全然テキトーなもので、読み終わったら全く違ってた、となるかもしれず、とにかくもう、ページをめくる手を、落ち着け! 今日はここまでだ! となだめるためには非常に強力な意志力が必要ですよ。

 というわけで、わたしは大変興奮して読み始めましたことを、以上ご報告申し上げます!

↓ 電子では明日発売のようですな。わたしは、読み終わったら友人に差し上げる予定なので、さっさと紙の本で買いました。電子の方が、いくばくか、お安くなってるみたいすね。2年後ぐらいに発売になるであろう、文庫版まで待つ理由は一切ないと存じます。
ミレニアム 5 復讐の炎を吐く女 上 (早川書房)
ダヴィド ラーゲルクランツ
早川書房
2017-12-20

ミレニアム 5 復讐の炎を吐く女 下 (早川書房)
ダヴィド ラーゲルクランツ
早川書房
2017-12-20

 というわけで、毎週月曜日は週末映画興行データです。
 とうとう公開された『スター・ウォーズVIII』の数字が気になって仕方ないので、前置きなしに始めます。興行通信社の大本営発表は以下の通りでありました。

 1位:『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が公開土日で11.25億稼いで1位! だそうです。木曜の夜の前夜祭&金曜も含めると、日曜終わり時点で16億チョイだとか。条件が若干違うので、そのまま比較できませんが、前作『VII』よりも土日だけだとほんのチョイ下なスタートですが、日曜終わり時点ではほぼ同じぐらい、な数字のようです。わたしが観に行った金曜の夜は、完全満席、ではなかったすね。映画の内容は、とにかく何も予習せずに、まずは観て下さい。わたしの感想もここには書きません。
 2位:『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド鬼王の復活』が公開土日で3.99億稼いだそうです。2014年から始まって第4弾ですが、残念ながら毎年かなり数字は下がってます。わたしの周りにはもう対象となるチビ達がいないので、評判のほどもわかりませんが、東宝的にはこの数字、どうとらえるのでしょうか……。
 3位:『8年越しの花嫁 奇蹟の実話』が公開土日で2.63億稼いだそうです。どうも先週から、物語の舞台となったご当地の岡山では先行公開されたてようですね。松竹的にはいいスタート数字ではないでしょうか。
 4位:『DESTINY 鎌倉ものがたり』が9日間で10億までは届かず、8~9億ほどと見積もる。
 5位:『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エクゼイドwithレジェンドライダー』が9日間で6~7億ほどと見積もる。単価が安いからか? 動員数でも負けてるとすれば、意外と平日稼働が緩やか? なのでしょうか?
 6位:『オリエント急行殺人事件』が10日間で6~7億ほどと見積もる。くそー先週観に行けなかった! ので、今週絶対観てきます!
 7位:『鋼の錬金術師』が17日間で8億を超えたあたり? と見積もる。
 8位:『ガールズ&パンツアー最終章 第1話』が9日間で3億まで行ってないかな、2.5~3億程度と見積もる。
 9位:『探偵はBARにいる3』が17日間で5~6億程度と見積もる。
  10位:『イット』が44日間で20億ギリ届かずの19.9億だそうです。良く伸びたなあ。素晴らしいですね。でも、果たして「大人編」が描かれるであろうChapter:2 は、日本でもウケるのだろうか……わたしは楽しみで仕方ありませんが。

 ということだそうです。『火花』はもうTOP10から消えてしまった……6億チョイあたりだろうか……。厳しいすね……。
 しかし『SW:VIII』のスタート数字は、どう考えるべきか……。まあ、スタートとしては順調、と興行通信社も言ってるので、そうなんでしょう。もちろんUSにおいてはまたもウルトラ大ヒットスタートで、初日1日で推定1.04億ドル稼ぎ、もう既に累計で推定2.20億ドルまで積んでいるようです。しかしそれでも、やっぱり『VII』よりチョイ落ちるようですな。ええと、1USD=112JPYとすると、246億円ということで、『君の名』の興収を3日で稼いだってことになります。ま、公開規模や人口および年齢構成も違うので比較にあまり意味はないですが。今後、世界各国の数字もアップデートされていくので、特に中国でどんな数字になるか、興味深く見守っていこうと思います。
 ところで、まったく関係ないのですが、わたしが2008年9月に買って愛用してきた、Panasonic製プラズマTVが、先週から突如画面が真っ赤になり、黒を表現できない気持ち悪い画面になり、背面の埃を大掃除したり、軽くバシバシ叩いたり、ブロワーで中を冷却したり、と様々な物理的ご機嫌取りをしてみても一向に治らず、我慢できずに近所の家電量販店へ出かけ、新しいPanasonicVIERAを購入しました。その際、古いブッ壊れたプラズマを引き取ってもらいたく、ええい、面倒だ、今から車で持ってくるから引き取りお願いします! と一度家に帰り、車に積んで店に戻るという、おそらく迷惑な客となって引き渡したのですが(だって平日しか引き取れないなんて、そんな平日に家にいるわけないっショ!)……まあとにかくすっげえ重い! たぶん30㎏はないと思うけど20㎏以上は余裕でありましたね。そして買った新しいTVの軽いことと言ったらもう、びっくりでした。わたしの目論見では、来年の暮れに、BS左旋のTVとデッキを購入するつもりだったのに……あと1年もってほしかった……。まあ、つなぎとして割り切って、Panasonicの一番安い4K-HDR対応機にしました。あーあ……いつか200万ぐらいのレーザープロジェクター買って、DOLBY-ATOMS環境作って、一人悦に入りたいものですのう……。わたしはオタクとして、3D作品は3Dとして楽しみたいのに、今はもう完全にTVからは3D機能は消滅してしまったようで……でも、プロジェクターは意外と3D機能が生き残ってるみたいです。が、どうもことごとく液晶シャッター方式ばかりのようで、軽い偏光眼鏡タイプは見かけないすね……あるのかな? 原理的に無理なのかしら。ま、いつか実現してやるぜというささやかな夢をかなえるようがんばろっと。

 というわけで、今週の結論。
 注目のスター・ウォーズは、だいたい前作並み、という興行通信社によれば「順調」なスタート。d個まで伸びるか楽しみです。そして4年目の『妖怪ウォッチ』は去年よりもまたかなり数字を落としてのスタート。ま、それでも絶対値としては結構な数字なわけで、最終的にどうなるか、毎週数字を追ってみようと存じます。以上。

 19世紀の末に、日本は明治の世となり、開国されたわけだが、その後、数多くの西洋人が日本にやってきて、おそらくは「なんてこった、こいつはすげえぞ!」と大興奮で買いあさって自国へ持って帰ったもの、それが浮世絵であることはもはやお馴染みであろう。その結果、いわゆる「ジャポニズム」なる一大日本ブームがヨーロッパで起こったわけだ。
 今、Wikiiで軽く復習してみたところ、どうやら明治になる前、1856年にはもうすでにフランス人が「北斎漫画」を目にして興奮していたようだし、1862年のロンドンの万国博覧会で日本文化は紹介されていたそうだから、どうやらその興りは江戸末期から、と言った方がよさそうだ。
 まあ、起源はどうもわたしのインチキ知識よりも古いようだが、そういった初期のフランスでの盛り上がりは「ジャポネズリー(日本趣味)」というそうだ。しかし何といってもわたしが「ジャポニズム」と聞いて真っ先に思い出すのは、やっぱりゴッホやモネと言った印象派~ポスト印象派の作家たちによるもので、そのような「ジャポニズム」の影響が見られる作品を我々日本人が見ると、なんかうれしくなるのはわたしだけではないだろう。
 そんな、なんかうれしくなる「ジャポニズム」というテーマは、比較的何度も、数年ごとに展覧会が行われているような印象があるが、今日、わたしは、二つの展覧会をはしごして、ぼんやりと美術鑑賞としゃれこんでいた。というわけで、わたしが今日観てきたのは、こちらの二つの展覧会である。
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 一つが、東京都美術館で開催中の『ゴッホ展~巡ゆく日本の夢』。こちらはチケットはとっくに買ってあったものの、あと少しで終わってしまうので、やばい、そろそろ行かないと、ときょう若干慌てて観てきた。
 こちらは、わたしが好きな三大作家のひとり、ゴッホの作品にみられる日本、というテーマでの展示であり、大変わたしとしては楽しめた。上の画像にある「花魁」をとうとうこの目にできて大満足だ。この作品、すごいのは、センターの花魁ももちろん、元になった作品があるし、周りのもの、例えば、足元にガマガエルがいるでしょ? このガマガエルも全く同じ構図の作品があるんだな。浮世絵で。
 本展覧会は、そのように、基本的に各作品ごとに「元となった浮世絵作品」と対になるように展示されていて、非常に分かりやすく、観ていると、マジかよ、完全パクリじゃん!と大興奮である。パクリ、というのはもちろん現代語で、ネガティブイメージがある言葉なのでふさわしくないかもしれないが、もうまさしくパクリ、であって、そこにはゴッホの「なんだよ、浮世絵ってすげえ! ちょっとおれもこうした構図で描いてみたい!!」と思わせる興奮と尊敬、そしてあこがれが存在しているのは間違いないと思う。
 わたしは今日初めて知ったのだが、どうやらゴッホの身近には、日本とつながりのある人々が4人いたそうだ。その4人によって、未知なる国、日本へのあこがれがゴッホの中でむくむくと沸き上がったんだそうだ。ちょっと2人だけメモしておこう。
 まず、一人は、叔父にあたる人物で、軍人として日本に滞在したことのある人物だそうでヨハネス・ファン・ゴッホなる方が、いろいろゴッホに、日本はすげえ国だぞ的なお話をしてたらしい。そしてもう一人は、画商のジークフリート・ビングなる人物で、この人は商売として浮世絵に注目して、日本に来日もして仕入れて、パリで店を開いていた人だそうで、ゴッホはそのお店で初めて浮世絵の実物を見て、「うああ!なんだこれすげえ!この倉庫は天国じゃん!」ぐらいの大興奮で通っていたそうです。サーセン、セリフはわたしが勝手に妄想で創作しました。
 そして、これもわたしは初めて聞いたように思うが、有名なアルルへの移住も、ゴッホ的には「ここはフランスの日本だ!」てな思いが強かったんだそうです。アルルと言えば、南仏の、太陽の光あふれるような温かいイメージがあるけれど、ゴッホが初めてアルルを訪れたのは冬で、その雪景色に日本を感じちゃったらしいです。へええ~。知らなかったわ。
 というわけで、本展覧会はゴッホ好きなら大興奮間違いなしであろうし、ゴッホに興味がなくとも、浮世絵の与えた影響の大きさを知ると、かなり興味深く作品を見ることができるのではないかと思う。わたし的には大興奮で大満足であった。ちなみに、この『ゴッホ展~巡ゆく日本の夢』は、年明けからは京都へ会場を移して、3月4日まで引き続き開催されるようですな。
 で。わたしは今日、9時半開場の『ゴッホ展』に8時55分ごろに着いて、寒空の中ぼんやり開場を待っていたのだが、わたしの前には15人ぐらいしかいなくて、大変快適に作品を鑑賞することができた。そして会場を出たのが10時半ごろで、次に、国立西洋美術館へ向かい、そのまま『北斎とジャポニズム~HOKUSAIが西洋に与えた衝撃』を観てきた。
 しかし、チラッと見た限り、全然列がなかったので、これは大丈夫かな、と思って入場してみると、中は大混雑で、ああ、やっぱり絵画展は朝イチじゃないとダメだ……というため息のもと、来館者のあふれる館内に、わたしのテンションは下がりまくり、なんか、流して観てきてしまいました。
 こちらは、基本的なコンセプトは同じ、だけど、ゴッホ以外の作家の作品での「ジャポニズム」全開で、またこちらは北斎の作品がメインとして、北斎の作品とそれを基にした西洋絵画、という形で対になっていて、これはこれで大変面白かった。作品展数という意味でのボリュームもこちらの方が大きくて、大変満足である。
 わたしがこの展示を見て思ったのは、よくもまあ、オリジナルの浮世絵を探し当てたものだなあ、という若干のんきな思いで、後世の美術研究家たちの丹念な作業に実は一番感動した。ドガのこの作品は北斎漫画のこのページのこれ、とか、モネのこの作品は北斎のこの作品、とか、ロートレックのこの作品には、北斎のこの作品が、みたいな、その照合作業がものすごいと思った。とにかくその数は膨大で、実に興味深い。他にも、有名な北斎の「富嶽三十六景」のひとつ、「神奈川沖浪裏」がこれほどまでに多くの作品に影響を与えていた、なんてことも、結構感動モノである。すごい数ですよ。しかも絵画だけでなく、カミーユ・クローデルは彫刻で「浪」を作ってるし! 実に興味深く、面白く楽しませてもらった展覧会であった。あと、わたし的にとても感激したのが、現在ビル建替え中で長期休館中の、ブリジストン美術館が持っているセザンヌの「サント・ビクトワール山とシャトー・ノワール」が展示されていた! のである。何年ぶりだろう、お久しぶりっす!と思わず心の中で挨拶してしまったぐらい、わたしには大変おなじみの作品で、学生時代、何度も平日のガラガラのブリジストン美術館で観た作品で、とても思い入れのある作品だ。いったいいつ、新たに新装オープンするのか知らないが、早くまた、常設で会いに行きたいすな。はあ……あの頃、何度この作品の前で、若き悩みをくよくよ考えてぼんやりしたことだろう……とても懐かしく、また会えてうれしかったよ。
 そして、観終わったわたしが、ショップで見かけて、おお、これは面白い! と思って買ってきたのが、これである。
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 わかるかな、真ん中のものなんですが、「ミニ図録」なるものです。左のピンクの袋は、この「ミニ図録」を買うと入れてくれる紙袋で、デザインも色も、大変可愛らしくて良いじゃあないですか。そして右にあるのが、『ゴッホ展』で買った「花魁」のポストカードで、「ミニ図録」の大きさ比較用に並べて撮影してみた。わたしは図録を毎回買うわけではないけれど、図録を買う時は、作品を眺めるため、というよりもむしろ解説を読み物としてあとでじっくり読みたいからである。その目的からすると、この「ミニ図録」は実にわたしにとって都合がよく、大変気に入った。中も、左に北斎のオリジナル、そして右にその影響を受けた作品、と見開き単位で整理されており、大変観やすく、かつ面白い。普通のデカい図録は保管するのも大変だし、重いし、高いし、で、今後すべての展覧会でこういう「ミニ図録」があればいいのになあ、と思った。これは大変いい企画商品ですよ。全然知らなかったけれど、結構既に前から「ミニ図録」ってあったんですな。かつて、雑誌の女性誌も、「バッグサイズ」という縮小版が流行ったことがあったけれど、図録のミニサイズは大いにアリですよ。大変気に入りました。
 
 というわけで、わたしとしては短いけれど、結論。
 今日は美術展を二つはしごしてきた。東京都美術館で開催中の『ゴッホ展~巡ゆく日本の夢』と、国立西洋美術館で開催中の『北斎とジャポニズム~HOKUSAIが西洋に与えた衝撃』である。ともに、「ジャポニズム」を共通のテーマとしており、我々日本人が見るととても面白い企画だと思う。なんか、嬉しくなりますな、こういう日本の影響を有名な作家の有名な作品に観ると。まさしくCool Japanの先駆けですよ。そういう、これまで世界になかったもの、を生み出す力が我々日本人にはあるはずと信じたいですな。近年すっかり日本の世界的プレゼンスは低下してしまったけれど、偉大なる先達の作品を見ると、うれしくなるし、ちょっとした勇気が出てきますな。やっぱり、もう世界を相手にしないと。日本でしか受けないガラパゴス映画ばっかり作ってる場合じゃないと思いました。以上。

↓ 以前もこのBlogに書いたと思うけれど、有名なモネのこの作品「ラ・ジャポネーズ」は、数年前に世田谷美術館で観ました。想像よりも実物はすげえデカくてびっくり。凄いオーラでした。

 【追記:スター・ウォーズEp:VIIIを観ていない方は絶対に読まない方がいいと思います】

 2015年に開幕した、新たなる『STAR WARS』サーガの三部作。もともとサーガが9部作であることは80年代にとっくにLucas監督が言ってたので、復活に驚きはないのだが、10年ぶりとなる新作『Episode VII』は全世界のファンが待望し、待ちに待っていたというブーストもあって、世界的に大ヒットとなった。そして、監督を務めたJJ Abrams氏は、その期待に十分以上に応えた見事な作品を世に送り出し、ファンとしては大歓喜の夜を迎えたのが2年前の話である。
 JJ監督は、わたしは前々から、ファン心理を非常に「わかっている」男としてわたしは高く評価していたが、『VII』は、たった一つだけ問題点はあるものの、実に見事な作品だったとわたしは思っている。そしてその問題点とは、「謎が謎のまま終わっちゃった」ことである。ただしこの点は、「シリーズ」という観点に立てば、瑕疵とは責められないかもしれない。次へ引っ張るヒキとしてはアリであろうし。しかし、全くヒントナシで、悪く言えば投げっぱなし、風呂敷広げすぎ、ともいえるとわたしは思っていたのである。
 よって、次の『VIII』においては、確実に次の点が問題となるはず、とわたしは考えていた。
 1)レイ、君は何者なんだ?
 2)ルーク、あなたに何が起こったんだ? なぜベンと決別したのか?
 他にも、実際のところ謎はいっぱいあって、スノークって何者なんだ? マズ=カナタはなぜルークのライトサーベルを持っていたのか? FN-2187ことフィンはどうして職場放棄できたのか、とか、さまざまあるのだが、重要なのは、上記の1)2)だけ、であると極言してもいいのではなかろうか。
 というわけで、わたしは、昨日から正式公開となった『STAR WARS Ep:VIII』では、完全なる回答はまた『IX』に持ち越しになるかもしれないけれど、謎1)2)についてはある程度の「な、なんだってーーー!?」という衝撃が用意されているものと期待して、昨日の会社帰りに劇場へ駆けつけたわけである。
 しかし―――。結論を言おう。わたしは今回の『Ep:VIII』が全く面白くなかった。もう、これ、本当に、本物の『VIII』なのか? といまだに信じられない。ファンメイドの偽物を観たのではないか? というぐらいがっかりだ。確かに、レイ・ルーク・ベンの3人をめぐる本筋だけの部分は、大変良かった。けれど、本作は、シリーズ最長の153分の上映時間だが、全く不要な、どうでもいい話に多くの時間を割いていて、いらないシーン・いらないエピソードのオンパレードとしか思えず、わたしなら間違いなく120分以内に収められると思った。まあ、もちろん言うだけ詐欺ですが、以下、今わたしが感じている「コレジャナイ!」感をまとめてみようと思う。以下はもちろんネタバレを気にせず書きなぐる予定なので、まだ見ていない人は絶対に読まないでください。間違いなく、何も知らないで観るべきだと思います。じゃあ書くなって? いや、これ、わたしの備忘録なので、書く必要があるのです。わたしには。

 今思い返してみると、すでに予告からして、『VII』の時のような興奮はないように感じる。『VII』の時は、大気圏内を飛ぶファルコン号だけで大興奮だったのに。まあ、10年待ったのと、2年では期待値が違うのは当然といえば当然か……。今回の予告で、「こ、これは!!」と誰しもがドキドキしたのは、宇宙一の親不孝者でおなじみのベン・ソロことカイロ・レンが、今度は母殺しをするつもりか!? というシーンぐらいだったようにも思う。
 さて。それでは、観終わった今、感じたことを書き始めたいのだが、わたしが一番感じているのは、無駄にキャラクターを増やし過ぎたのがマズかったのだろう、という思いだ。主軸であるレイ・ルーク・ベンの3人に集中して物語を追えばよかったのに……。おまけに、その無駄なキャラたちが、おっそろしく無能で、ズバリ愚かなのである。そんな連中の話なんて、ホントどうでもいいわ……と強く感じた。それ故、ここはいらねえと思うシーンが多かったわけである。
 物語の流れとしては、『Ep:V The Empire Strikes Back』に近いというか、物語の進行が『V』の終わりから始めへと逆にたどったような印象だ。故に、かなり舞台がバラバラで分散している。そして、分散している舞台をつなぐ、シリーズではおなじみの「ワイプ」(?)による場面転換は今回は明確には使用されない。おまけに、I have a bad feeling about this もない。その点も、ファンとしては「わかってない」と言わざるを得ないようにも感じた。JJ監督の『VII』ではそういう「作法」も完璧だったのになあ……。そういう「作法」を無視することと、自由に創作することは、全く別の話で、断じて容認できるものではない、とわたしは思う。というわけで、もう、今回は物語をまとめる気にもなれないので、各キャラクターについて思う事を書いていくこととしたい。
 ◆レイ:主人公の女子。最大の謎である、「レイはいったい何者なのか?」は、今回うっすらと語られるだけで、しかもそれが真実とはまだよくわからず、ぼんやりしたままであった。本当にがっかり。ただ、何者であるかはさておき、ルークとのやり取りやベンとの関係は大変素晴らしく、演じたDaisy Ridleyちゃんも芝居がグッと良くなって、実際可愛かったので許してもいい。しかし、いかんせんレイの出自が謎であるために、いったい何故、ルークが驚愕するほどのフォースを身に着けたのか、全く腑に落ちない。一応今回、ジャクーの名もなき両親に、はした金で売り飛ばされた、的な過去は語られるが、それが本当なら、なんだよ、スカイウォーカーの血筋じゃなかったのか……と 相当わたしとしてはがっかり。しかし、本当にそれでいいのかなあ……。次作では、「な、なんだってーー!?」という驚愕の真実が明かされることを祈ります。
 ◆ルーク:ご存知ジェダイナイト。わたしは今回は、『VII』のラストの、ライトセーバーを差し出すレイのシーンから始まるかと思っていたがまるで違ってました(オープニングに関しては後で触れます)。で、始まって10分ぐらいで、その、手渡すシーンが始まるのだが、なんといきなりポイッとライトセーバーを捨てちゃうルークにまず驚き。そしてどうも、ルークとレイは知らない者同士というかまったく過去につながりがない模様(今のところは、と一応言っておこう)。問題の、ルークに何があったのか? に関しても、正直浅いというか、あまり感動的でなかったのも残念。要するに、強力なフォースを操るベンに期待をしていたけれど、いつのまにか? スノークにそそのかされて? ダークサイドの力を身に付けつつあるベンに、「今、殺るしかない」とまで思い詰めてしまって、けど可愛い甥っ子なので出来ない、なんて躊躇しているうちに反撃されたという、極めて残念なオチであった。でも、それだけじゃあ、辺境の星にひきこもってた理由にならないよ……致命的に浅すぎると思う。しかし、やっぱり演じたMark Hamill氏の「ただものじゃない」鋭い眼光は実にカッコよかったし、ラストのベンとのチャンバラは実に映像的にも素晴らしかった。また、そのファイナルバトルのオチ、実は実態は辺境の星にいるままで、虚像を飛ばしていた、というのも実に見事だったと思う。「フッ……最後のジェダイは俺じゃあない。またな、小僧(ニヤリ)」というラストはしびれるカッコ良さだったすねえ! ちなみに、今回ヨーダおじいちゃんも満を持して登場するが、『Ep:I~III』でのCGでバリバリに動くおじいではなく、『Ep:V~VI』のマペットの、動きのぎこちないおじいだったのが新鮮。ただしその言動は、相変わらず無責任なおじいで、「ジェダイなんてもうぶっ壊しちゃえばいいよ」という無責任発言には、もう唖然というか、ああ、やっぱりこのおじいが銀河の平和を壊した張本人なんだな、と改めてその無能ぶりを知らしめてくれたような気がする。これは悪い意味じゃなく、ジェダイといえども神様ではなく、ただの人間なんだ、という意味では十分アリ、だと思う。
 ◆ベン・ソロ=カイロ・レン:前作『VII』ではとんでもないゆとり小僧で、どうしようもなかった彼が、今回大成長! わたしは今回の彼はとても良かったと思う。周りがみな愚かでどうしようもなかったから相対的にまともに見えただけ、という可能性も捨てきれないが、今回、スノークをぶっ殺して、レイと二人共同で戦うシーンにはもう大興奮であった。あれはカッコよかった! 演じたAdam Driver君も、今回は前回ほど虚弱ではなく、まずまずのいい演技だったと称賛したい。予告でわたしがドキドキした母殺しも、オレにはできない!とトリガーから指を離すシーンも良かったと思う(けど、その後のレイアのアレはナシ。断じてナシ!)。しかし改めて考えると、師匠(ルーク)には殺されそうになり、父親(ハン)には疎まれ、そして頼った師(スノーク)にはある意味道具と利用されただけ、とも言えそうで、同情すべき点はあることはある。なので、最後まで信じてくれたように思える母だけはその手にかけられず、自分を支配しようとした奴らを全員ぶっ殺す!という決意は、ガキ臭さはあっても、男としては十分に共感できた。わたしの目から見ると、完全にベンはレイに惚れてますな。そしてその惚れた女に軽く振られたわけで、もうコイツは完全に、「世界をぶっ壊してやる!」と思ってますよ。ホントにもう、ゆとり乙としか言いようがないけれど、非常に分かりやすくて、極めてアリ! だとわたしは思った。まあ。次作でキチンと改心して、レイに許してもらうことですな。
 ◆レイア:今回のレイアは、非常に良かった点と、唖然とするとんでもない点と、両極端だったように思う。まず、反乱軍のTOPとしての振る舞いは実に良かった。愚かな現場連中とは違って大局を見据えての行動は、TOPとしてあるべき姿であり、演じたCarrie Fisherさんの堂々たる演技も相まって、実に貫禄あるお姿だったと思う。しかし……あの、「宇宙空間に投げ出されても、死なないし、宇宙空間を移動できる」謎の能力は完全に物語をぶち壊すとんでもないシーンだったとしか思えない。アレはもう、断じてナシだ。せっかくその直前は、ベンがトリガーから指を離し、レイアは無事、と思わせておいて、その直後ベンの部下による攻撃で死亡、となる流れは完璧だったのに。Carrieさんが去年、急な心臓発作で亡くなってしまったのは大変痛ましいし哀しい出来事だが、ルーカスフィルムは、次の『IX』には、Carrieさんは登場させないと言明したわけで、わたしは今回の『VIII』で、レイアの出番は終わるのだろう、と思っていた。なので、なるほど、こういう最期を迎えたのか……と非常にしんみり悲しい気分だったのに……なんとあろうことか、突然謎の能力が発揮されて生還、結局本作『VIII』のラストまでレイアは元気にしており、次の『IX』に出てこないことの方が不自然になってしまった。何を考えてあんな脚本としたのか、いまだにわたしにはさっぱり理解できない。断じてナシ、だとわたしは思う。ちなみに、レイアは謎の能力で生還したけれど、一緒に被弾したアクバー提督は残念ながら殉職してしまって超ショックだ。ひどくないすか? アクバー提督……あなたの「It's a Trap!」がまた聞きたかったよ……。
 ◆ホルドー中将:今回の新キャラで、レイアが意識不明状態の時に代わって反乱軍の指揮を執る女性中将。わたしはこのキャラはとても素晴らしく、今後の反乱軍はこのお方が率いるのだろうと確信していた。彼女もまた、無能な現場連中とは違って、正しく大局を見据える、将にふさわしい人物だと思いながら観ていたので、その最後にも大変ショックを受けた。演じたLaura Dernさんも大変良い芝居を見せてくれていたのになあ……なんか、このキャラはCG補正されて(妙に首が長く縦に細長く見える)いるのか、素なのか良くわからなかったけれど、Lauraさんの演技はほぼ完璧だったと思う。この方は、若き頃よりもここ数年の、お母さん的キャラの方が断然イイすねえ。せっかく、Carrieさん亡きあとの反乱軍を率いる絶好のキャラだったのに、なぜあんな最後を……これも脚本的にまったく容認しがたい。断然ナシ! とわたしは断罪したい。
 ◆ポー・ダメロン:今回、筆頭クラスの愚か者。まず、冒頭の宇宙戦闘シーンも良くない。これはポーには全く関係ないことなのだが、なんというか、ディズニーは本当に中国市場を一番大切にしているんだな……という事が物語に関与してしまっていて、ダメになっていくんだなあ……と感じたのが、冒頭の爆撃機の中で、中国人美女?と思われる東洋人が必死の思いで活躍するシーンだ。はっきり言って、『STAR WARS』サーガに、そういった本筋に関係ないキャラクターの描写は全く必要ない。あの一連のシーンは全て不要だ。冒頭の宇宙戦闘シーンは、あくまでも、反乱軍が追い詰められていて、大ピンチな状況にある、けれど、レイアの知略とポーたち現場の勇気で何とか持ちこたえている、そしてそれももはや限界にきており、ルークの参戦が、銀河の希望としてどうしても待ち望まれている、という状況を描くだけでいいのに、ポーの独断専行、からの降格、という脚本的な展開は全く不必要だったとわたしは感じた。愚かすぎるし。無駄だし。ただ、ポーは、ホルドー中将の勇気ある最期を見て、やっと改心し、大局観を抱くようになるわけで、その成長は大いにアリだけど、まあ、時すでに遅しだし、お前の成長に何人の人々の命が費やされたんだ! と思うと、若干腹立たしくさえある。ポーよ、君にはかつてのハン・ソロ的な役割を期待したけれど……まったく期待外れだったよ。ラストのスキー・スピーダーでの謎の特攻作戦も、効果ゼロでまったく無意味だったね。そもそも何がしたかったのかさえ意味不明だし、ああいう場面で、さっそうとX-Wingで救援に駆け付けるのが君の役割だっただろうに。全くもってがっかりである。もちろん、演じたOscar Isaac氏には何の責任もありませんが。
 ◆FN-2187ことフィン:今回全く不要だったキャラの筆頭格。何の意味もない行動ばかりで、わたしなら一切カット、別の任務を与えていたと思う。そもそも、なぜFN-2187だけが命令違反できたのか、という謎も一切触れられず。あまつさえ、完全武装の元上司に勝っちゃうし。あれも全くあり得ないというか、断じてナシ、と断罪したい。今回、最もいらないとわたしが感じたのが、新キャラであるローズとの潜入ミッションで、ローズも謎の助っ人も全く不要だったし、そもそもあの作戦自体が全く不要だったと、見た人なら誰しも感じたのではないだろうか? なお、謎の助っ人を演じたBenicio del Toro氏は、役名をDJというらしいが、本編でちゃんと名乗ってましたっけ? 吃音のあるキャラ付けも不要だし、物語においても全く不要だったとしか言いようがない。わたしは助っ人が「ギャンブラー」でコード破りの達人、と話すマズ・カナタの通信を聞いたとき、おおっと、まさかここでランド・カルリジアン将軍登場か⁉ と超ドキワクしたのに……全然違ってました。またローズを演じたKelly Marie Tran嬢も、全く可愛くないし。彼女は生粋のUS生まれのUS市民だそうだが、まあ、中国配慮キャラと見なさざるを得ないだろう。なんであんな無駄なエピソードを入れる必要があったのか、全く理解に苦しむ。しかも見どころもないしそもそも面白くもないし。とにかく、がっかりだ。フィンは伝説のいらないキャラであるジャージャー並みに、今後語り継がれていくのではなかろうかという気がした今回の『VIII』であった。
 ◆ファースト・オーダーなる無能集団:今回の筆頭アホキャラはハックス将軍だが、まあ、彼は最初から小者として、ベンの引き立て役としての役割しかないので、あれはあれでアリ、ではあると思う。しかし、今回最大のがっかりキャラ、最高指導者スノークには深く失望したと言わざるを得ない。そもそも、前作『VII』において、謎の巨大ホログラムとして登場していたスノークだが、今回、生身の姿が出てきて、普通のキモイおじいちゃんだったらがっかりだな、と思っていた。そして今回、そのがっかりは的中してしまったのだが、がっかりはそのビジュアルだけでなく、全然弱かったことに対してももう、失望を通り越して怒りすら感じたほどであった。ただ、それはわたしが過度の期待をし過ぎていただけのことで、物語として、ベンがスノークをぶっ殺すくだりは大変良かったと思う。ベンの、ごちゃごちゃごちゃごちゃ……みんなうるせーーんだよ!!という怒りは非常に分かりやすく上手に表現できていたし、ベンのキャラクターの引き立て役としては十分以上その役目は果たしてくれたとも思う。しかし、しかしですよ。あの、伝説のジェダイナイト、ルークをして、つかめなかったベンのハートをいともたやすく操っていた黒幕、としてはあまりに弱すぎる。そもそも、スノークはなぜ、フォースを操れたのか、スノークの目論見は何だったのか、どうしてそういう野望を抱くに至ったかは、もはや永遠に謎となってしまったわけで、わたしとしてはこの脚本はナシ、とやっぱり断罪せざるを得ない。軽すぎるし、投げっぱなし過ぎる。これじゃあ、ダメだと思うな……。そもそも、ファースト・オーダーの連中の、逃げる反乱軍をただじっと追いかけるだけ、という作戦自体も、脚本的にもう全然ナシ!だ。あれじゃあ、ドラマが生まれようがないよ。

 はあはあ……なんというか、本当にまだ信じられない。わたしが観たのは、本当の『VIII』だったのだろうか? ファンメイドのインチキ『VIII』だったのではないかといまだに思いたいわたしがいる。要するに、とにかく、「わかってない」。キャラクターも生き生きしてない。脚本が0点であるというのがわたしの結論である。
 そんな脚本を執筆し、監督をしたRian Johnson氏にすべての責任があるとわたしは断罪したいのだが、わたしは氏の作品は過去に『LOOPER』しか観ていないので、何とも言えないけれど……確かに『LOOPER』は面白かった。面白かったけれど、大絶賛というほどではなく、どうしてまた、ルーカスフィルム社長のKathleen Kennedy女史がそこまでほれ込んだのか、実は良くわからない。確かに、本作でも画として、ラストのベンとルークのタイマン勝負は猛烈にカッコ良かった。『LOOPER』でも、ラストの1対1のタイマンはカッコ良かったし、そういう場面に優れた才能を持っていることは明らかだと思う。しかし本作は、端的に言ってキャラが多すぎた。そしてそれらのキャラクターを点でばらばらに動かし過ぎて、全く焦点が合わない、ピンボケ作品になってしまったように感じている。やはり、本作にもJJ氏を脚本面でも参加させるべきだったと思う。今回、製作総指揮という肩書でJJ氏はクレジットされているが、やっぱりシリーズは、完全に全体の物語を統括する存在が必要で、JJ氏はもっと物語に関与すべきだったとわたしは思うのである。次回作の『IX』は、JJ氏が再び監督復帰することがすでに発表されているが、わたしは本作でも、JJ氏が作り上げるべきだったと強く感じた。そう考えると、最大の責任者、Kennedy女史にすべての責任があるというべきだろう。ホント、大いに、心の底から反省してほしい。オレの観たかった『VIII』はコレジャナイ!!!

 というわけで、結論。
 超期待していた、2年ぶりの新作となる『STRA WARS Episode:VII The Last Jedi』を観終わって、わたしが真っ先に思ったのは、「オレが今観終わったこの映画は、本当に、本物のSTAR WARS Ep:VIII」なのか? という信じられない思いで、きわめて深く失望した作品であった。わたしが思う、本作の欠点は、登場人物が多すぎて、しかも物語にほぼ無意味な行動をし、結果的に重要な人物や出来事にフォーカスされず、実に緩慢になってしまっている点で、脚本が全くダメだということである。ただ、本筋部分の進行はかなり見どころがあり、レイ・ルーク・ベンの3人は非常に良かった。とりわけ、前作でまったく共感できなかったベンがとった行動は、ガキ臭いものであっても理解はできるもので、その点は非常に評価したい。しかし結局、多くの謎はほぼ解明されず、実に消化不良でもある。しかし……そう考えると、ホントに『V』、帝国の逆襲は素晴らしかったんだなあとしみじみ思いますな。しかし、今回ロゴを赤くした意味も、ほぼなかったすね。黄色に戻っしてほしいですな。マジで。つうか、もうこの『VIII』も、正史として受け入れざるを得ないわけで、大変悲しいです。わたしはいまだに『III』はナシ、と憤っているが、この『VIII』は、『III』よりさらにナシです。以上。

↓ 今日、そういえばWOWOWで放送される『ROGUE ONE』。こちらも若干問題アリだけど、こちらの方がずっとずっと面白かったすね。

 というわけで、毎週木曜日は『鮫島』ニュースをお送りしていますが、今週は年末の合併号でお休みのため、番外編として、まったくの妄想を繰り広げてみようと存じます。根拠のない単なる妄想ですので、あまり深い突っ込みはご容赦ください……。先週の記事はとんでもない間違いを書いちゃったし……(※その点はご指摘いただいてあわてて修正しました)。
 さて。
 いよいよ十二日目の割「鮫島-王虎」が発表されて大興奮のわたしですが、【天雷】戦を終えた段階では、千秋楽までの残りの4番は、【王虎】さんと【猛虎】さんと【泡影】は確定であろう、と、おそらくこの『鮫島』ニュースを読んでいる方ならほとんどの方が確信していたと思いますし、実際わたしもそう思っていました。となると問題は、あと一人は誰だ? ということになり、これまでのお話を味わってきた身としては、例えば『鮫島』第1話で描かれた、”牛鬼”さんこと【明王山】関あたりが有力ではないかと思ってきたわけです。なにしろ『鮫島』第1話で、鯉太郎は牛鬼さんにまだ引退は早いだろ、と焚き付け、牛鬼さんもまた鯉太郎の全力を浴びて、再び闘志に火がともったわけで、現在のボロボロな鯉太郎と戦う相手としてはその資格十分、のような気がしていたわけです。そしてその「あと一人」は、きっと十二日目なんだろう、と単純なわたしは考えていました。
 しかし、ここにきて、まさか十二日目で【王虎】さんとの割が組まれるとは……わたしは全く予想外でした。こうなると、その「あと一人」が誰なのかに加え、それは何日目の相手なのかも全く想像できなくなってしまったのであります。とにかく、【王虎】さんとの一番が大変なことになるのは、きっと間違いなく、「あと一人は誰なんだ問題」は、若干わたしの中では先送りというか、それよりまずは【王虎】戦がヤバすぎる! と大興奮なわけです。

 というわけで、残りの4番、それぞれ勝ち負け(負けは休場含む)の2択で考えると、以下の16通りのパターンになるはず、です。ええと、間違ってないですよね? そして、とりあえず常識的に考えると……というわたしのメモを載せてみます。あーくそう、Tableタグを駆使して表を作ったのに、PCで見ないとどうしてもレイアウトが崩れる……技術力皆無でサーセン……。

十二日目 十三日目 十四日目 十五日目 ※ポイントとして、横綱泡影は15日目千秋楽に、前人未到の70連勝がかかるので、14日目まで負けるとは思えない……
王虎 猛虎&?&泡影か?
鯉太郎 1 奇蹟の全勝優勝。あり得るのかな?
2 千秋楽、全勝同士の鯉VS泡、そして鯉が負けて終わる、というのは「あしたのジョー」的で、十分あり得る。
もし鯉が負けても、決定戦へ! という展開になるためには、千秋楽前に泡影は誰かに1敗していないといけないわけで、それはそれで王虎さんに14日目で負けるとかもアリではあるけれど、連勝記録を考えるとやっぱりナシか?
3 もし王虎さんに勝ったとして、千秋楽前に、他の誰かに負けるという事態は、物語の盛り上がりとしては考えにくいような?
あるとすれば休場か、千秋楽前に泡影と割が組まれた場合、ぐらい? それとも猛虎さんが意地を見せるか?
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9 王虎さんには負けたものの、千秋楽に全勝の泡影を倒して1敗が3人、決定戦へ! という展開は大変熱くて燃えますが、この場合の必須条件は、「王虎さんが千秋楽前に泡影と戦って敗れていること」で、大関を差し置いて千秋楽に鯉VS泡が組まれることは、ちょっと不自然のような……猛虎さんの星取状況がカギか?
10 王虎さんに負け、千秋楽も負け、というのも、なんか考えにくいような気がする。
11 王虎さんに負け、千秋楽前にさらに誰かに負ける、という展開は、ナシとは言えないけど、盛り上がり的にどうなんでしょう……。
やっぱりあるとすれば休場か?
ところで、わたしの中では王虎さんよりも、猛虎さんの方が強い設定なんですが……。
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16 全敗。これもかなりあり得なそう。


 ううむ……結論としては、わたしには全く予想が付きません!
 「千秋楽は【泡影】の史上初の70連勝がかかる」ことを前提とすると……
 ⇒つまり【泡影】は千秋楽まで全勝なわけで……
 ⇒となると、千秋楽に【泡影】と戦うのは鯉太郎なのか、【王虎】さんなのか? がミソになるわけで……。
 ⇒普通に考えれば、全勝の横綱と戦うのは、鯉太郎との一番の結果にかかわらず、大関である【王虎】さんが順当。その時の【王虎】さんが全勝なのか、鯉に負けて1敗なのか、については2月から3月ころには判明しているはず。たぶん。たとえ1敗であっても、勝てば決定戦へ持ち込めるので、やっぱり普通に考えると千秋楽は【王虎】さんが順当な考え、のような気がする。
 ⇒一方、鯉太郎が【王虎】さんに勝って、全勝で千秋楽を迎えるなら、漫画的には千秋楽の【泡影】の相手は、鯉太郎というのもアリかもしれません。もし【王虎】さんに負けて1敗すると、千秋楽での鯉VS泡はいくら漫画でも厳しいような……。また、【王虎】さんとの勝敗に関わらず、千秋楽前の13日目 or 14日目に鯉VS泡が描かれる可能性も、現実ならそれは非常にありうるけど、漫画的にどうなのか……? という気もします。それに、千秋楽が鯉VS泡だとすると、【王虎】さんは千秋楽前に横綱と戦って、負けてしまっていることにもなり得るので、ますますどうなのか?分からない……。
 ⇒おまけに鯉太郎の体はもう限界が……残りの【猛虎】さんやもう一人の誰かとの闘いを乗り切れるのか? そもそも【王虎】さんとの一番でさえ、どうなるかまだ分からない。椿ちゃん、親方がどう納得して鯉太郎を土俵に上げるかが重要。1日だけ休場とか、もあり得るのか? まさか吽形さん登場でなにか深イイ話をしてくれるとか? 吽形さんはどんな思いで今の鯉太郎を見ているのか、超気になりますねえ!

 あーーーもう! わからんです! そしてもう気になってたまらんす!

 やっぱりですね、いろいろなパターンを考えても、十二日目に組まれた鯉太郎VS【王虎】さんの一番が超重要なのは明らかでありましょう。しかも土俵に上がるまでのドラマもまた、超重要のような気がします。
 そして怖いのが、【猛虎】さんですよ……現状では、わたしの中では横綱【泡影】以外では最強のはずなんですが……。王虎剣市くんよりも、仁王兄貴こと現・空流親方よりも強かった【猛虎】さん。その【猛虎】さんがBurst当時より弱くなっていることは、絶対にないはず、だと思いたいです。ホントはここに、常松の援護があればなあ……! はっ!? まさか、ここで【白水】兄貴の大活躍とか!? いやあ、それはどうだろうなあ……

 ダメだ! 想像つかねえです! キー――ッ!!
 たぶん、どの妄想も見事に外れるような、とんでもない展開が待っているような気がします。
 でもなんなんすかねえ、こうして妄想を膨らませながら、上記の文章をこの1週間、ああでもない、こうでもないとせっせと暇を見つけては書いては直していたのですが、結論としては、もう分からん! というどうしようもない結論なのに、書いてて楽しかったわけで、要するにですね、真の結論としては、『鮫島』は最高です! ってことになるような気がしました。
 いずれにせよ、鯉太郎は、『バチバチ』(1)巻では、「後に闘神と呼ばれる」存在であることが言明されていたし、『鮫島』(1)巻では涙を流しながら土俵に横たわる図が描かれていたわけで、これからの「鮫島、今後の四日間」は大変なことになるのはもう間違いないところでありましょう。もうわたしの中では、『鮫島、最後の十五日』という作品は完全に名作に認定されています。

 というわけで、結論。
 恥ずかしながら「鮫島、今後の四日間」はどうなるか分からん! というのが結論で、単なる妄想しかできませんでした。まあ、恐らく大変な展開となって毎週興奮するのはもう確実だと思われます。そして、妄想してたら楽しかった、というのが結論と言えば結論かも。ああ、本当に毎週楽しみだなあ! 以上。

↓ 先日電子書籍で一気買いした『あしたのジョー』。ひょっとしたら原作コミックをちゃんと読むのはわたし、初めてかも? と読みながら思いました。アニメ版よりだいぶ段平のおっちゃんがどうしようもないキャラで驚いたっす。でも、やっぱり面白いすねえ!

 というわけで、毎週月曜日は週末映画興行データです。
 この週末は土日とも芝居を観劇に行ったので映画は観てないす。初めて観た『屋根の上のヴァイオリン弾き』は、想像よりもずっと笑えるもので、ちょっと驚きでした。市村正親氏のパフォーマンスが凄いっす。神田沙也加ちゃんも大変可愛かったすな。もう一つは宝塚歌劇で、こちらも大変素晴らしく満足でありました。
 では、さっさと興行通信社の大本営発表をメモしておきます。

 1位:『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エクゼイドwithレジェンドライダー』が3.59億稼いでオープニング1位を獲得。年末ライダーとしては6年ぶり?の3億を超えるスタート。今やすっかり人気者の福士蒼汰君がフォーゼとして登場してくれるなんて嬉しいすね。わたしも観たいす。
 2位:『DESTINY 鎌倉ものがたり』が公開土日で2.97億稼いで2位。高畑充希ちゃんの声が大好きなわたしとしては、主題歌を歌ってほしかった……。
 3位:『オリエント急行殺人事件』が公開土日で2.26億稼いで3位。金曜日からの3日間だと3億弱ぐらいなのかな。これは今週中に観るつもりでいます。『SW』までには観ておきたいなあ……。行けるかなあ……。
 4位:『ガールズ&パンツアー最終章 第1話』が公開土日で1.45億稼いだと公式サイトに載ってました。すげえなあ……59スクリーンだそうで、まあ、すごいとしか言えないす。
 5位:『鋼の錬金術師』が10日間合計で6~7億ほどと見積もる。
 6位:『探偵はBARにいる3』が10日間合計で4~5億ほどと見積もる。4億前半ぐらいか?
 7位:『イット』が37日間合計で19億を超えたあたりだろうか? 先週末時点で17.58億だったそうです。順調というか、大変嬉しいす。
 8位:『ジャスティスリーグ』が18日間合計で8~9億ほどと見積もる。
 9位:『火花』が18日間合計で5~6億ほどと見積もる。
  10位:『HiGH&LOW THE MOVIE3/FINAL MISSION』が30日間合計で10~11億ほどと見積もる。
 とまあ、こんな週末だったそうです。
 ライダーはやっぱり福士蒼汰君をはじめとする過去の役者が出演しているのが効いているのか、それともなんかの特典目当てなのか、ちゃんと調べてませんが、わたしも大変観たいと思っております。フォーゼは、放送前にその姿が公開されたときは、なんじゃこりゃだったのに、放送が始まるともう全然気にならないという、わたしのいつものライダーの法則が強烈に発動したことが思い出深いっす。放送されたのは2011年9月から2012年8月か……。
 そしていよいよあと4日後に迫った『スター・ウォーズ』ですが、わたしは金曜の夜観るつもりでおります。楽しみだなあ! レイはいったい何者なんだろうなあ……今回その答えは出るのだろうか……妄想が膨らみますなあ……! とにかく楽しみです!

 というわけで、今週の結論。
 1位は年末の定番『仮面ライダー』でありました。次の週末は『スター・ウォーズ』と『妖怪ウォッチ』が公開となり、派手な数字がまた飛び出すのか、興行数値的にも楽しみです。以上。

 昨日、わたしは日生劇場へ『屋根の上のヴァイオリン弾き』を観に行き、大変素晴らしい作品に大満足だったわけだが、チケットを用意してくれたわたしのヅカ友の美しいお姉さまの話には続きがあった。わたしは、宝塚歌劇団において星組をイチ推しで応援しているわけだが、そのお姉さまは月組がイチ推しである。わたしも月組は結構好きで、わたしが月組で一番好きで応援しているのは娘役の海乃美月ちゃん(以下:うみちゃん)なのだが、お姉さまとわたしとの間に、『ヴァイオリン』のチケットの話をしているときに、以下のような続きがあったのである。
 お姉さま「ところで、月の全ツはチケット獲れたの?」
 わたし「それがダメだったんす……せっかく地元の市川なんで、観たかったんすけどねえ……」
 お姉さま「ダメよ、絶対に観に行くべきだわ! あなた、うみちゃんが好きなんでしょう? 今回のうみちゃんは素晴らしいわよ!」
 わたし「まじすか! くそーチケット獲れなかったことが悔やまれるっす……」
 お姉さま「……じゃあ、チケット用意したら、あなた行くわね?」
 わたし「え、ええっと、はい、ええ、まあ……」
 とまあ、そういうわけで、わたしが煮え切らない返事をしている間にお姉さまはすぐさまチケットを用意してくれ、今日は家からチャリで15分ほどの市川文化会館へ、月組全国ツアー作品『鳳凰伝―カラフとトゥーランドット―/CRYSTAL TAKARAZUKA』を観る機会を与えられたのである。昨日に引き続き、本当にありがとうございました!>Mお姉さま。
 そして結論から言うと、わたしが月組で一番応援しているうみちゃんは噂通り素晴らしく、またTOP娘役の愛希れいかさん(以下:ちゃぴちゃん)の圧倒的な存在感はまさしく円熟の時を迎え、そして主役の珠城りょうさん(以下:たまきちくん)の育ちのいい王子様感はいつも通りカッコよく、要するに大満足の公演であったのである。いやあ、ほんと観られてよかったっす。最高でした。
tsukigumi
 ちょっと最初に少しだけ解説しておくと、これももうこのBlogには何度も書いていることなのだが、宝塚歌劇団の公演は、宝塚市の「宝塚大劇場」と日比谷の「東京宝塚劇場」といった専用劇場だけでなく、他にも様々な劇場で公演を精力的に行っているのだが、その中には一つの演目を日本全国で演じる「全国ツアー」と呼ばれるものがあり(通称:全ツ)、1か所1日だけだったり、2日間だったりと様々で、全国のヅカファンの地元劇場を回っているわけである。
 わが市川は、まあ都内からすぐとはいえ、1年か2年に1回はやって来る、全ツの定番となっていて、これがまた全くチケットが取れないんだな、ホントに。なお、市川に全ツがやって来るのは去年の春以来で、その時も月組であった。縁があるのか良くわからんけれど、まあ、そういう事である。
 で。
 今回の演目である『鳳凰伝―カラフとトゥーランドット―』だが、この作品は歴戦のヅカファンの淑女の皆さんにとっては、2002年と2003年に宙組によって演じられたものの再再演で、初演は和央ようかさんと花總まりさんによって演じられたある意味伝説の作品なのだが、2010年からヅカ道に入門したわたしは当然初めて見る作品である。物語はというと―――オペラで有名なかの「トゥーランドット」の物語である。
 戦により?亡国の元王子カラフは流浪の末、父が北京にいるという噂を頼って中国へ向かい、北京に入る。そこでは、処刑が日常的に行われており、なんでも、絶世の美女である皇帝の娘トゥーランドット姫に求婚するには、姫の出す3つのなぞなぞを説かねばならず、それに正解しないと斬首されるのだとか。折しも、そのなぞなぞに正答できなかったペルシアの王子が処刑されるところで、偶然父と父に付き従う奴隷のタマルという娘を見つけ、再会を喜ぶも、その姫、トゥーランドットの美しさに魅了された?カラフは、トゥーランドットに求婚すべく、そのなぞなぞに挑戦する。果たしてカラフはなぞなぞに正解できるのか、そしてなぜ、トゥーランドットはそんななぞなぞを出題しているのか、今、互いの命を賭けたなぞなぞバトルが始まる! てなお話である。
 えーと、サーセン、ホントはもうちょっと感動的で、ラストはカラフによる、掟破りの逆なぞなぞが投げかけられ、形勢逆転、そしてそれもまたどんでん返しがあったりと物語的にもかなり面白いものとなっている。キーワードは「愛」ですよ!
 恐らく、一番の見どころは、トゥーランドット姫の美しさと歌で、今回わたしは、演じたちゃぴちゃんは、本当に今、まさしく円熟期にあるんだなあ、という実感を強く抱いた。とにかく圧倒的。歌もダンスも芝居ぶりも完璧で、普段の可愛いちゃぴとはもう別人。本当にすごいとわたしは大興奮であった。ちゃぴは現在TOP娘として5年が過ぎ、現役最長・最古のTOPだ。果たしてあとどれくらい、その円熟の娘役を演じてくれるのかわからないが、わたしとしてはもう、1作でも長く務めてもらいたいと思う。いや、今回のトゥーランドットは本当に素晴らしかった。
 で、わたしとしては2番目にあげたいのは、やっぱりわたしが月組で一番応援しているうみちゃんであろう。見事でしたなあ! 泣かせるし、奴隷のタマル(原典で言うリュー?)という役は、一番おいしい役だったたかもしれないすね。今回はうみちゃんの歌も堪能出来て大変満足です。うみちゃんの歌はどうなんだろうと思っていたけど、なかなかいいじゃないですか。わたしとしては、うみちゃんは必ずTOPまで登りつめると信じているので、その日が来るのが大変楽しみであります。去年から今年にかけて、月組以外のTOP娘役は軒並み新たに顔ぶれが入れ替わったばかりなので、やっぱりうみちゃんはちゃぴちゃんの後任かなあ……まだ先、と思いたいし、一方ではうみちゃんのTOP就任も楽しみなわけで、若干複雑な心境す。まあ、とにかくうみちゃんは、他の組のTOP娘役が揃って可愛い系なのと違って、美人系なので、ひときわ目立つと思うな。身長も一番高いかもしれないな。とにかく華奢ですらっとしていて、とても美人なのは間違いないす。わたしはうみちゃんの特徴的な口元が大好きすね。歌が歌えることが確認できたのも今回収穫でした。今後が大変楽しみです。
 そしてもちろん、宝塚歌劇のメインである男役のみなさんも素晴らしかった。当然、TOPスターであるたまきちくんも、大変良かったすね。たまきちくんは、なんというか常に品の良さ、育ちの良さが感じられるおぼっちゃま系TOPスターだとわたしは常々感じているけれど、今回も亡国の王子様という事で、大変似合っていたと思います。でも、もっともっと、荒々しい危険な男系の雰囲気も身に着けて、歌というか声にも艶が出るともっと良くなりそうですな。体も大きいし、正統派二枚目として更に精進していただきたいです。もっともっと、たまきちくんは上を目指してほしいな。
 あともう一人、雪組から月組へ移動してきた月城かなとさん(以下:れいこさん)の美しさも相当目立ってましたなあ! なんだか、雪組時代よりもオーラがグッと増したような気がしますね。しかし月組も層が厚くなりましたね。今回は、全国ツアーなので、キャストは限られているわけで、前回の『三銃士』の美弥るりかさんや宇月楓さん、暁千星さんは軒並み欠席。そういった実力派の中で、月組へやってきたれいこさん。今後の演目でどんな役を演じるのか楽しみです。
 で、後半はショー、『CRYSTAL TAKARAZUKA』である。このショーは、2014年の『PUCK』の時のショーで一度観ているけれど、まあ、キラキラで大変良いと思います。なにより、わたし的に大興奮だったのは、2014年の前回に引き続き、うみちゃんがエトワールですよ。ええと、ラストのパレードの際に一番にソロで歌う役柄のことをエトワールというのだが、基本、歌ウマでないと起用されない役柄なので、わたしとしては大変うれしいすね。いっそもう、うみちゃんのファンクラブに入るしかねえんじゃねえかな……。ちょっと前向きに検討したいと存じます。
 追記:すっかり忘れてましたが今回の「イケセリフ」を付け加えておきます。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「愛をめぐる戦いは終わった! 下僕、仕えるなどと言うな。共に生きよう!
 今回は、やっぱりラストシーンのカラフのセリフがカッコよかったすね。すっかり降参したトゥーランドットへ投げかけるセリフは、とてもたまきちくんの上品さに似合っていて、大変良かったと思います。

 というわけで、結論。
 宝塚歌劇の全国ツアーは、当然その地での公演は最大でも2日間×2公演=4回しかないわけで、とにかくチケットが獲れないのだが、今回わたしも、せっかく家からすぐの地元開催だというのにチケットが獲れず、あきらめていたところ、ヅカ友の美人お姉さまがわざわざわたしのためにチケットを用意してくれ、結果、観に行くことができた。本当にいつもありがとうございます! そして演目の『鳳凰伝―カラフとトゥーランドット―』は、物語として大変面白く、また、現在の月組TOP娘役である愛希れいかさんの圧倒的な存在感が劇場を支配する素晴らしい作品であった。もちろん、わたしが月組で一番応援している海乃美月さんも可憐で素晴らしいし、TOPスター球城りょうさんも大変良かった。要するに、大満足の一日でありました。本当にありがとうございました! 以上。

↓ 荒川静香さんが金メダルを取った時の曲も、まさしく「トゥーランドット」でしたな。プッチーニのオペラすね。
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」[Blu-ray]
エヴァ・マルトン
ARHTAUS (Legendary Performance)
2015-07-29


 もう5年ぐらい前に、浅利慶太氏が「日生劇場は若き頃のわたしと石原慎太郎が作ったんだよ」とお話するのを直接、目の前で聞いて、え、マジすか、すげえっす、と思ったことがある。あとでWikiで調べたら、まさしくそんなことが書いてあって、浅利先生は本当にすげえお方なんだなあと思ったわけだが、恥ずかしながらわたしは日生劇場へ足を運んだことがなかった。
 しかし1カ月ぐらい前に、わたしのヅカ友の美しいお姉さまから、「今度の、みりおんが出る『ヴァイオリン』は観に行くのかしら?」と聞かれ、いや、実はスルーなんす、と答えたところ、「あら、チケットが1枚余って相手を探してるの、あなたいかが?」とお誘いを受け、ならばそれがし、喜んでお供つかまります! というわけで、今日は初めての日生劇場へ、『屋根の上のヴァイオリン弾き』を観てきた。なんと今年は初演から50周年だそうです。すげえなあ!
Violin
 全く物語を予習せずに観に行ったわたしだが、結論から言うと大変面白く、主役の市村正親氏の見事な芸達者振りから、意外なほど笑えて、実に満足な作品であったのである。いやあ、全く想像していなかった物語であった。
 ところで。
 まず最初に、わたしのヅカ友の美人お姉さまが言ったセリフの解説からしておこう。お姉さまの言う「みりおん」とは、普通の人にはなんのこっちゃ、であろう。しかし、ヅカファンなら即座に理解できる単語で、つまり、今年の春に宝塚歌劇団を退団した元・宙組のTOP娘役、実咲凛音さんのことである。みさきりおん、と読むわけで、そこから「みりおん」という愛称で呼ばれていた彼女だが、わたしの主観では、近年のTOP娘役の中ではナンバーワンクラスの美人であり、歌もうまい大変素晴らしいTOP娘役であったと思う。そのみりおんの、退団後初ミュージカル出演というわけで、積極的にチケットを獲ることはしなかったけっれど、行けるならぜひ、わたしも観てみたいと思ったわけである。
 で。
 物語をざっと説明すると、正確な時と場所の説明はなかったような気がするが、パンフレットによれば、20世紀初頭のウクライナである。その村で牛乳屋さんを営むテヴィエというおじさんが主人公で、若干おっかないけど優しい奥さんゴールデとの間に5人の娘に恵まれ、貧しくつましいながらも、ユダヤ教の教えを守って幸せに暮らしていた。その村では、「しきたり」が支配しており、結婚は仲人的なおばちゃんの紹介で親が決めるものであったが、まず長女のツァイテルは村の仕立て屋さんの青年と恋に落ちていて、かなり年の離れた肉屋と結婚させられそうになるけれどそれを蹴って、無事に仕立て屋さんと結婚、独立する。次に、次女のホーデルは、もともとインテリ好きで、村にやってきたキエフの大学を卒業した青年と恋に落ちる。そしてその青年が、キエフに戻って革命運動で逮捕され、シベリアに流刑になってしまうと、その彼を追ってシベリアに旅立つのであった。そしてさらに、三女のチャバは、よりによってロシア人(=キリスト教徒)の青年と恋に落ち、駆け落ちしてしまう。
 とまあ、そんなわけで、しょんぼりなテヴィエだったが、やがて村にはユダヤ迫害の波が迫り、最終的にはユダヤ人追放令まで発せられ、残った妻と4女5女を伴い、新天地アメリカに住む親せきを頼って、旅立つのであった……とまあ、そんなお話である。
 なので、暗いと言えば暗い。実に。だが、とにかくお父さんテヴィエを演じた市村氏の演技が素晴らしく、随所に織り交ぜられたギャグが大変笑わせてくれるもので、なんか、暗さを感じさせない不思議な作品であった。まあ、ラストでアメリカに旅立ったのは、歴史的に見れば大正解だったと言えるだろう。そのまま残っていたら、大変なことになったのは間違いないだろうし、下手すれば死んでいる可能性も高かったはずだ。なので、意外とわたしはハッピーエンドだったような気もしている。
 おまけに、何というかわたしには、主人公のお父さんテヴィエの元を一人また一人と娘が旅立っていくシーンにはいちいちぐっと来てしまったし、なんかもう、「北の国から」の黒板五郎に見えて仕方なかったすね。それでも、黒板五郎と違ってテヴィエには奥さんもいるし、4女も5女も一緒にアメリカに行ったわけで、それはそれで、非常に?希望に満ちたエンディングだったように思う。
 ただ、ミュージカルとしては、もうチョイ歌があっても良かったような気もする。もっと歌ってほしかったかな……とりわけ、1幕ラストや、2幕のエンディングで、心に刺さるようなぐっとくる歌が欲しかった。ともに、結構唐突というか、え、ここで終わりなんだ?という幕切れであったのがちょっと驚いた。
 そして、『屋根の上のヴァイオリン弾き』というタイトルだが、実はわたしは、主人公がそのヴァイオリン弾きなのかな? と盛大に勘違いしていた。しかし上記の通り主人公は牛乳屋さんで、これはいったいどういう事だろうと思っていたのだが、どうやら、冒頭のお父さんのナレーション? で説明される通り、屋根の上という実に危なっかしい場所で、落っこちて首を折らないよう気を付けながら、愉快にヴァイオリンをかき鳴らそうとしている、そんな暮らしをしている人々だ、という事らしい。そしてなんでそんな危なっかしいところにいるのか。それは故郷だから。そしてどうやってバランスをとっているのか、それはユダヤの「しきたり」がバランサーとなっている、とまあそういうことだそうだ。これは、この文字面だけではちょっと理解できないかもしれないけれど、本作を鑑賞すれば、なるほど、と理解できるものであろうと思う。
 というわけで、各キャラと演じた役者を紹介しておこう。
 ◆お父さん・テヴィエ:演じたのはもう散々申し上げている通り市村正親氏。

 わたしは今日初めて生で市村氏の演技を見た。とにかくうまい。芝居も歌も完璧ですな。現在68歳だそうだが、全く見えないすね。そしてお父さんデヴィエのキャラが大変イイ! 愚痴ばっかりだけどそれがいちいち笑えるし、娘を思っての父親としての態度は結構グッとくるものがあった。とりわけ次女との別れのシーンは良かったですなあ! さらに強引にキリスト教徒と結婚してしまった三女との別れも「達者でな! ……と伝えてくれ……」と肩を落とす姿は、もう黒板五郎そのものでありました。泣かせるシーンでしたよ。とにかく、本作はもう、市村氏の魅力爆発の、市村劇場だったすね。最高です。ツァイテルの結婚を奥さんに認めさせるために、夢におばあちゃんがでた、というあのシーンはもうホント爆笑でした。
 ◆お母さん・ゴールデ:演じたのは、わが星組の大先輩、鳳蘭さん。御年71歳。

 いやあ、歌も芝居もさすがのクオリティですなあ。実際素晴らしかったと思う。お母さんゴールデのキャラも、結構コミカルで、明るく、物語の暗さの中ではとても光っていたように思う。基本的にお父さんを尻に敷く肝っ玉系おっかさんだが、お父さんを愛していると言う場面は大変良かったすね。実にお見事でした。
 ◆長女・ツァイテル:長女らしいしっかり者を演じたのは元宙組TOP娘役のみりおんこと実咲凛音さん。

 やっぱりみりおんは本当に美人ですな。そして、手先までのピシッと揃ったダンスの所作は、宝塚の厳しい教えを受けてきただけあって、抜群の美しさであったと思う。そして、意外と背が高いすね。163cmかな、そしてとにかく華奢ですよ。抱きしめたら折れちゃうんじゃね? というぐらいのウエストの細さですな。歌もさすがです。ちょっと格が違う感もありましたね。大変良かったと思います。
 ◆次女・ホーデル:演じたのは神田沙也加ちゃん。

 やっぱり歌の存在感は抜群です。非常にうまい。そして可愛い! みりおんと並ぶと、まあかなりのちびっ子ですよ。あの体で、あんな圧倒的な歌唱力というのは本当にグッときますな。あ、もう31歳なんだ。つーことは……たぶんみりおんが推定29~30歳ぐらいなはずだから、年上? かもしれないな。沙也加ちゃんも大変華奢で、実に可愛らしいお方でした。そして生で聞く歌声は抜群に良かったと存じます。「アナ」そのものでしたね。演技の方も、お父さんとの別れの駅のシーンは素晴らしかったすねえ!
 ◆三女・チャバ:演じたのは唯月ふうかちゃん。

 元々9代目のピーターパンを演じた方で、すでにもう数々のミュージカルに出演されている実力派ですな。わたしが観たのは『デスノート The Musical』のミサミサぐらいか。この方は沙也加ちゃんよりさらにちびっ子で、まあかわいいお方でした。もちろん歌も文句なし。チャバも、お父さんとの別れのシーンは大変グッときました。大変良かったと思います。
 というわけで、三人娘が歌う動画が公式であったので貼っておこう。本番での、三人のスカーフを巻いた衣装がとてもかわいいのだが、この動画は普通の衣装です。

 どうすか、なんて可愛い娘たちなんでしょう。この三人の素晴らしいパフォーマンスと、市村氏、鳳さんの生の歌と芝居を観る機会を与えてくださって、本当に今日はありがとうございました>美人Mお姉さま。実際最高でした! そして初めての日生劇王は大変興味深かった。天井に敷き詰められているのはアコヤ貝だそうですな。とても独特な内装で、壁の作りなんかも面白くて、そんなところも楽しめた観劇でありました。

 というわけで、結論。
 積極的に行くつもりはなかった、日生劇場での『屋根の上のヴァイオリン弾き』を、お誘いを受けて今日観に行ってきたわたしであるが、物語は全然想像していなかった展開で、おまけにこんなに笑えてグッとくるものだとは思ってもいなかったので、正直驚きである。そして結論はもう、ブラボーであります。特に、やっぱり市村正親氏の芸達者ぶりはすごいすね。細かいところでいちいち笑わせてくれるし、歌唱力も圧倒的存在感だ。お母さんの鳳蘭さん、そして三人の娘たちもとても魅力的で、わたしとしては大満足である。やっぱり、50年も公演が続くだけありますな。こういう名作と呼ばれる作品には、それだけの理由があるわけで、わたしも今後もっともっとちゃんと劇場へ足を運んで、生の舞台を楽しみたいと存じます。みりおんこと実咲凛音さん、そしてさーやでおなじみ神田沙也加ちゃん、ともに抜群の歌唱力で最高でした。以上。

↓ これはちょっと原作にも興味がわいてきますな。読んでみようかしら。でも、きっと暗~いお話だろうな……どうなんだろうか。つうか、今や岩波文庫も電子書籍って出てるんですね。知らんかったわ。
牛乳屋テヴィエ (岩波文庫)
ショレム・アレイヘム
岩波書店
2015-06-18






 というわけで、毎週木曜日は『鮫島』ニュースのお時間です。
 ところで、木曜日はかの「週刊文春」「週刊新潮」の発売日でもあるわで、わたしも新聞広告を見て、ふ~ん……と感じるわけですが、我々一般相撲ファンには、なんだかなあ、というネタがにぎわせているようですね……中を読んでいないので実際どんな記事か知りませんが。まあ、やっぱり今必要なのは、国籍問わず、白鵬関をも凌駕するような、若くて強い男が現れることなのではなかろうか、という気がします。やっぱり、土俵上での、バチバチの戦いが一番観たいすね……。
 ま、そんなことはさておき、まずは今週の週刊少年チャンピオン2018年2+3合併号の概況です。おっと、次の4+5合併号は12/21(木)発売のようなので、来週はお休みすね。来週は……『鮫島』今後の4日間の展望について、妄想記事でも書こうかしら……。
 ■巻頭グラビア:SUPER☆GIRLSの浅川梨奈嬢、渡邉幸愛嬢、内村莉彩嬢のお三方。大変よろしいかと存じます。電子版では、巻末に浅川梨奈嬢の過去のグラビアかな? 未公開写真が結構多く掲載されており、大変な俺得です。
 ■弱虫ペダル:のこり1.5kmの攻防!の巻。まさかの手嶋先輩覚醒か!? 頑張れ純太!
 ■刃牙道:絶技の巻。まずは刃牙のターン、そして武蔵のターンが始まる! ヤバし!
 ■BEASTERS:覚悟は漂白可能の巻。レゴシ君、毛を刈られてスッキリの巻です。
 ■吸血鬼すぐ死ぬ:シンヨコ・クリスマスの巻。反クリスマス同盟…なにやってんすかw
 ■囚人リク:避難の巻。リクたち一行、国会議事堂へ。でもまあ、そうなりますわな。
 ■六道の悪女たち:乱奈の選択の巻。長かった鬼島連合編終了。乱奈さんが良いですな。
 てな感じの週刊手年チャンピオンでありました。

 さて、それでは今週の『鮫島』ニュースをお送りいたします。
 <※初出時、大変な間違いがあったので一部修正しました。コメントで間違いを指摘いただいてホントにありがとうございます!>
 先週は最後のページで、わたしとしては衝撃の「十二日目 鮫島ー王虎」の割が発表され、大変興奮したわけで、わたしは先週、きっと次回からは空流部屋での様子が描かれるはず、とここに記しましたが、結論から言うと、今週は、先週ラストでの鯉太郎と【王虎】さんの邂逅のその後が描かれるにとどまりました。おそらく実際の時間経過としては、30秒もないぐらい、の描写だけであります。
 じゃあ、物足りなかったとでも? いやいや、そんなことは全くありません。この時、【王虎】さんと鯉太郎の二人の脳裏を駆け巡る思いが溢れていて、大変グッとくる今週の『鮫島』であります!
 それでは、順を追って再現してみます。
 まず、扉ページの次に描かれるのは、ページを上下に割った、上段に【王虎】さん、下段に鯉太郎の顔アップを描いた描写です。この二人の対称的?ともいえる表情。一体二人の心中や如何にといろいろ妄想が膨らみますねえ!
 【王虎】さんは、「鮫島ぁ!」というようなガン飛ばし表情。しかし一方では「なんだそのざまは!」と実にご機嫌斜めにも見えますし、「てめえそのざまは……」と想像以上?の鯉太郎の様子に驚いているようでもあります。
 そして一方の鯉太郎は、眼光鋭く【王虎】さんを睨み付け、「王虎……」的な、静かで深く激しい心情が現れている様子です。そんな状況で、常松は若干焦り気味で割って入ります。
「(この人はこんな時まで王虎の前だと意地を張る…)鯉太郎さん 落ち着いて…大関も…今は勘弁して く…ださいよ…」常松よ、お前ちょっと噛んでるぞ。大丈夫か?
 しかし鯉太郎はそんな常松を「どいてろ…誰も入るな…」と押しのけます。そしてページをめくると、そこには見開きで、ガンと壁を叩く鯉太郎【王虎】さんの迫力ある描写です! 常松も【王虎】さんの付け人2人も思わずビクッ! マズイ、鯉太郎【王虎】さん爆発か!? しかし、次のページでは、超極悪フェイスの【王虎】さんが鯉太郎に言い放ちます!
 「その様で俺の前に立とうってのか…?」
 ヤバイ! やっぱり【王虎】さん怒ってる! これに対して鯉太郎は、ここから「そう…テメーは…いつも…」と思い、ここから鯉太郎のと、【王虎】さんと鯉太郎の二人の?長い回想になります。その回想は、あの付け出し(?)時代、幕下時代から始まって、順調に番付を上げていく【王虎】さんの出世の歴史と、一方そのころ鯉太郎は、という対照的な力士人生の絵巻であります。
 「最初から…そうやって…圧倒的な力で…圧倒的な存在感で…」いつも【王虎】さんは鯉太郎の前にいたわけです。そして【王虎】さんが新入幕を果たしたとき、鯉太郎は記者のインタビューを受けたようで、同期の王虎が入幕したけどコメントある?と振られた鯉太郎は「待ってろ…ボケ…」と答えた、なんてこともあったようです。そしてやっと自分も入幕したものの、【王虎】さんは新三役としてすでに小結に。そして関脇へと順調に出世の階段を上りますが、一方の自分は休場、休場、と体のテーピングは増すばかり。同じようなこれまでの歴史を思い起こしたのか、「いつも…いつも…」先に行かれてしまっていた自分へのふがいなさなのか、鯉太郎はついさっきまで、常に背負われないと歩けないほどだったのに、歯を食いしばり、こぶしを握り、さらに全身から闘気めいた何かが噴出してきています。【王虎】さんが新大関として、伝達式で使者を迎えているころ、鯉太郎は休場、その悔しさからテッポウ柱を殴りつけていました。そして幕内力士として、毎日「幕内土俵入り」で見る【王虎】さんは、すでに貫禄ある大関で、差が付けられてしまっていたわけです。鯉太郎は「テメーは…テメーは…いつも…いつも…」自分の先を行っていた【王虎】さんを目の前に見るだけ。待ってろよという気持ちもむなしく、どうしても追いつけなかったわけですよ!
 そしてページをめくった先は、再びの見開きで、ガン飛ばし合いの二人が描かれますが、鯉太郎は、これは嬉しいのでしょう、「つかまえたぞ やっと…」というセリフ入りのニヤリの表情です!
 常松も付け人も、イカン、とビリッと緊張しますが、なんと【王虎】さんは超嬉しそう!
 「クッ…ハハハハハ 機が来たみて―だな 鮫島鯉太郎!! 明日は…俺に喰われて死ね……」
 やっぱり【王虎】さんも待ちに待った一番なわけで、これはもう上機嫌ですね! 俺に喰われて死ね……これは相当カッコイイセリフじゃあないですか。そして今週ラストは、この【王虎】さんの宣言に対する鯉太郎の嬉しそうな返答で幕を閉じます。
 「喰うのは俺だ…王虎…
 なお、ラストの編集部謹製アオリは次の通りです。「疲労困憊だったはずの鮫島に再び闘志の炎が宿る」。まあ、要するにそういうことのようです。わたしとしては、こういう展開は、いかにも漫画的かもしれませんが、大いにアリですよ。むしろ望んでいたとさえ言えそうです。永遠のライバルとの戦いのために、再びボロボロの体が動く、なんてもう最高ですなあ! いやあ、これは本当に楽しみです。
 それでは最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。本場所は7連勝したけど11日目から休場
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
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 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 7日目:【蒼希狼】西前頭六枚目
 8日目:【丈影】東前頭四枚目。横綱の弟弟子
 9日目:【闘海丸】西小結
 10日目:【毘沙門】東前頭五枚目
 11日目:【天雷】東関脇
 12日目:【王虎】東大関
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 【王虎】東大関。11日目現在11勝0敗
 【猛虎】東大関。10日目現在10勝0敗。11日目の結果不明
 【天雷】東関脇 11日目現在9勝2敗に
 【稲虎】田上改め。十両力士に成長してた!
 【泡影】東横綱。第72代。29場所連続優勝中。65連勝中。モンゴル人。
  他の力士は表にまとめた記事を見て下さい。 
 
 というわけで、結論。
 今週描かれたのは、先週のラストで描かれた、鯉太郎と【王虎】さんという宿命の二人の邂逅の続きで、それは、鯉太郎と【王虎】さん、両者の明日の一番への想いが溢れるものでありました。どうやら鯉太郎の体は、最後の一滴を絞り出すために、何とか動きそうな気配であります。もし、この通路での邂逅がなければ、鯉太郎の体はもうダメだったかもしれず、やっぱり、これも宿命であったとわたしは言いたい気持ちです。しかし、ちょっと待ってくださいよ、まだ【王虎】さんとの戦いの後も3番残っているわけで、大丈夫なんでしょうか……そちらも大変心配であります。鯉太郎は当然【王虎】さんに、俺の全部をくれてやる相撲を取るわけで、その後の3番をどう戦うのでしょうか……。休場もあり得るのかなあ……まあ、とにかくですね、もう1週たりとも見逃せないですな。最後まで応援いたしたく存じます。以上。

↓ 先週、電子書籍で全巻まとめ買いをしました。やっぱり面白いですなあ!





 というわけで、毎週月曜日は週末映画興行データです。
 この週末も映画を観ませんでした。なんか……忙しかった……そして観たいものがない……。
 なので、さっさと興行通信社の大本営発表をまとめて終わりにします。

 1位:『鋼の錬金術師』が公開土日で2.64億だそうで、金曜公開だから3日間だと3.73億だそうです。いい数字じゃないですか。へえ~やっぱり人気あるんですねえ。原作人気なのかキャスト人気なのか、それとも両方なのか、ちょっと分からないなあ……まあ、さすがハガレンす。
 2位:『探偵はBARにいる3』が公開土日で1.48億、こちらも金曜1日からの公開なので3日間だと2億チョイ、だそうです。
 3位:『イット』が30日間で17億突破だそうです。順調ですな。まさかこれほど売れるとは。驚きです。でも大人編「第2章」もお話的に受け入れられるのか心配……
 4位:『ジャスティスリーグ』が11日間で7~8億ほどと見積もる。スーパーマン復活をもっと感動的にというか、劇的に描けたはずなのに……でもワンダーウーマンが素晴らしいのでわたしとしてはアリ、です。
 5位:『火花』が11日間で4~5億ほどと見積もる。
 6位:『HiGH&LOW THE MOVIE3/FINAL MISSION』が23日間で10億突破だそうです。
 7位:『刀剣乱舞―花丸―幕間回顧録』が公開土日で3千万ほどだそうです。
 8位:『映画かいけつゾロリ』が9日間でまた1億届かず、0.6~0.7億程度だろうか。
 9位:『ラストレシピ―麒麟の舌の記憶―』が31日間で10億突破だそうです。
  10位:『GODZILLA 怪獣惑星』が16日間で3~4憶ほどと見積もる。1か月フリーパスポートをもらったら観に行こうかと思います。
 とまあこんな週末だったそうです。
 しかしいよいよ『スター・ウォーズ』まであと10日ほどになりました。大変楽しみですが、日本ではどのくらい売れるのでしょうか。100億は超えていただきたいものですが、まあ、大丈夫なのかな……。早く見たいですなあ! でも、オタク的には前売券をちゃんと販売してもらいたいものです。こういう大作の前売券を販売しないディズニーの方針は良くわからないというか、単に安くしたくないだけなんだろうか? うーーん……どうせオタク向けのなんか特典を付ければ高くても売れるだろうし、わたしも買っちゃうのに。わからねえ……。。。

 というわけで、結論。
 この週末の1位はハガレンでおなじみの『鋼の錬金術師』でまずまず?のスタートでした。初動だけなのか、ロングで売れ続けるのか、わたしには良くわからんですが、やっぱり売れて、盛り上げてほしいですな。なんか書くことないす。以上。

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