2016年02月

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興行データです。
 今日は、第88回アカデミー賞の発表があったので、週末興行ランクはさらっと流して、後半はアカデミー賞ネタをお送りします。

 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表から。
 1位:『黒崎くんの言いなりになんてならない』が公開土日2日間で1.9憶。講談社別冊フレンド連載中。ほぼ興味なし。
 2位:『オデッセイ』:25日間累計で27億超か。アカデミー賞にかすりもせずだが、わたしの2016年暫定ナンバーワン。最終30億±2億ぐらいの当初予想より上に行きそうな気配。
 3位:『信長協奏曲』:37日間合計で40億間近。まだチョイ届いてないぐらいと見る。40億程度とした当初予想を大幅に超えそう。43~45億着地ぐらいは確実?
 4位:『ザ・ブリザード』が公開土日で0.9億。スクリーン数からするとかなり厳しめ。5億に行くか微妙。
 5位:『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』:16日間合計で5億を超えたか。凄い!
 6位:『X-ミッション』:9日間合計で3億以上4億未満。予測よりもチョイ上かも。
 7位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:73日間合計で112億。120億はちょっと厳しい情勢。
 8位:『さらば あぶない刑事』:30日間合計で14億。うーむ、18億届くかどうか?
 9位:『ヘイトフル・エイト』が公開土日で0.47億。上映館が少なくて、観に行きたいのに困る……。
 10位:『ガールズ&パンツァー』がまだランクイン。13奥は越えてるはず。ホントにすごい。

 ほか、『SHERLOCK/忌まわしき花嫁』:10日間合計で2億行ったかぐらい。わたし激賞の『キャロル』は18日間合計で2億程度と厳しい。アカデミー賞もかすらず、非常に残念。でもオススメですので、ホントにもっと売れて欲しいです……。とまあ、今週末のランクはこんな感じのようでした。

 で。今日は第88回アカデミー賞の授賞式が行われました。ちらちらと、WOWOWメンバーズオンデマンドで観ていましたが、字幕版を後ほどゆっくり見てみようと思います。
 以下、受賞リストです。主要賞だけでいいよね? また、基本的に各賞は個人に与えられるものですが、役者と監督以外は、作品名だけでお許しいただければと。
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■作品賞:『Spotlight』 邦題『スポットライト 世紀のスクープ』4/15(金)公開予定
■監督賞:Alejandro Gonzalez Inarritu 『The Revenant』 邦題は『レヴェナント 蘇えりし者』4/22(金)公開
■主演男優賞:Leonard DiCaprio  『The Revenant』 
■主演女優賞:Brie Larson 『Room』 4/8公開予定。邦題はそのまま『ルーム
■助演男優賞:Mark Rylance 『Bridge of Spies』 公開済み。
■助演女優賞:Alicia Vikander 『The Danish Girl』 邦題『リリーのすべて』3/18公開予定
■脚本賞:『Spotlight』
■脚色賞:『The Big Short』 邦題:『マネー・ショート 華麗なる大逆転』3/4(金)公開
 ※脚本賞と脚色賞ってどう違うのと聞かれることがありますが、英語にすれば一目瞭然です。
 脚本賞はWriting Original Screenplay→オリジナル作品ってことですな。
 脚色賞はWriting Adapted Screenplay→つまり原作アリ作品ってことです。
■撮影賞:『The Revenant』
■編集賞:『MADMAX:Fury Road』 公開済み
■美術賞:『MADMAX:Fury Road』
■衣装デザイン賞:『MADMAX:Fury Road』
■音響編集賞:『MADMAX:Fury Road』
■録音賞:『MADMAX:Fury Road』
■作曲賞:『The Hateful Eight』 公開中
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 というわけで、わたしは特に予想は立ててなかったけれど(いや、だって観てない映画ばかりだし)、もちろん、Stallone隊長が取れなかったのは残念ですが、それでも、助演男優賞をわたしが激賞した『ブリッジ・オブ・スパイ』のおじさんが受賞したのは嬉しいですな。素晴らしい演技でした。
 それから、制作系の主要部門を何気に『MADMAX』が独占したのは驚きだし(衣装デザイン賞まで獲るって、どうなのよ? という気もしなくもない)、 作曲賞に、スーパー大ベテランのEnnio Morricone氏が獲ったのも、これが初受賞だと知って驚いた。もうとっくに受賞したことがあるのかと思っていたほど数多くの作品を手掛けているので、ご本人も嬉しかったでしょうな。
 ほか、監督賞、主演男優賞を『The Revenant』チームが獲ったのは、まあ大本命ってことでいいんでしょうな。DiCaprio氏も助演1回主演4回のノミネートを経てようやくのオスカー像ゲット。良かったですね。監督も2年連続受賞は史上3人目だそうで、歴史に残る偉大な監督となりましたな。当然、わたしも4月公開の『The Revenant』は観に行きます、つーかさっさと公開してもらいたいものですね。あと、助演女優賞を受賞した、Alicia Vikander嬢が高度なAIを搭載したアンドロイド役で出演している『Ex Machina』は果たして日本公開はいつなんだろう? 今回、視覚効果賞も受賞したし、わたしはそっちを観たくてたまらないんですけど……日本公開しないつもりかな? US国内では2015年4月にとっくに公開されているのだが……なんか事情があるのかな!? さっさとGAGAあたりが買い付けて、公開していただきたいものだ。
  
 ところで、ほとんど根拠はないが、今後の日本公開で、大ヒットと言えるほど興収を稼ぐのは、おそらく『The Revenant』だけだと思う。今まで、アカデミー賞を獲った作品でも、そのほとんどが、日本ではそれほど大きなヒットにはなっていない。恐らくその反省から、今年のノミネート作はそれぞれ賞の発表から少し時間をおいての公開が組まれていると思うのだが、結局賞を獲れなかった作品は、ほとんど売れずに終わってしまうんだろうな……。それなら、ノミネートの時点で公開して、もっと国内でもUSアカデミー賞合わせで盛り上げた方が、よっぽどお客さんは来るんじゃなかろうか。作品賞が『Spotlight』となったのは、わたしとしては若干驚いたわけだが、観ていないので何も言えないけれど、きっと日本じゃ売れないと思う。わたしもあまり見る気になっていない。なぜならキャスト的にも、内容的にも、イマイチわたし好みでないからだが、全く若者を呼べそうにないし、公開も1カ月以上先だし、興行の行方が心配だ。それでもきっと、作品賞を受賞したので、期待を込めた厚いプロモーションを行うような気がするけれど、まあ、やめておいた方がいいと思いますよ。金をかけすぎて、それが回収できるとはあまり思えないので。……ま、余計なお世話ですかね。

 というわけで、結論。
 とりあえず、この週末の動きは新作が順当にランクインするも、まだまだ『オデッセイ』『信長協奏曲』が上位で頑張っていますね。アカデミー賞で受賞した作品群がどれだけ日本で売れるかを注目していく予定です。

↓ もういっそ、海外版のBlu-ray買っちまおうかな……どうやらスペイン版は日本語字幕が入ってるっぽいので。


 はーーー。やれやれ。わたしは今、自宅に帰ってきている。
 ※本記事は昨日からの続きです。昨日はこちらへ
 今日は、朝、AM6時00分に目覚めると、見慣れない部屋にいた。一瞬でああ、京都にいるんだったと気が付くが、どうもいつも旅に出ると、ベッドが固くて背中が痛いのと、部屋がカピカピに乾燥していて、起きるなり、出し抜けに水をがぶ飲みすることから始まる。 
 わたしは何時に寝ても、基本的に6時には自動的に目が覚める。寝すぎると、頭痛がひどくなってだるーくなってたまらない。脳に障害があるんじゃなかろうかと心配だが、まあ、どうでもいい。というわけで、起きて、水を飲んで、顔を洗い、軽く歯を磨いて、着替えて、とりあえず京都の町を散歩しながら、まずは熱いコーヒーが必要だと、そんな時間からあいているカフェがあるとは思えなかったが、まあそれならコンビニコーヒーでもいいか、と四条をブラブラしたところ、 ある意味予想通り、どこも開いておらず、とぼとぼとホテルに戻る途中で道の反対側に開いているカフェを発見、コーヒーを買って部屋に戻った。
 で。 前日の夜に三宮で買っておいたパンを食しながらコーヒーをすすり、一息ついて身支度を整え、「仮面ライダーゴースト」を観ながら一服したところで、同行のお姉さまたちとの約束の時間となったのでロビーに降りた。全員集合し、まずは今回の京都散策のメインである、「伏見稲荷大社」へさっそく向かうことにした。
 「伏見稲荷大社」といえば、「千本鳥居」 でおなじみの、趣溢れる神社である。曰く、
 <私たちにとって、もっとも身近な神社といえる「お稲荷さん」。全国に30,000社あるといわれ、全国各地で老若男女を問わず親しまれています。その総本宮が伏見稲荷大社です>※公式Webサイトより引用
 だそうだ。お稲荷さんというと、わたしにとって一番覚えているのは、小学生ぐらいまで、毎年親父と出かけた成田山への初もうでの際に、せっせと「出世稲荷」に油揚げと蝋燭を毎年欠かさず捧げていた親父の姿だ。懐かしい……。まあ、そんな全国のお稲荷様の総本宮というのだから、一度はご挨拶しておくべきであろうと思っていた。
 よって、わたしとしてはもう鼻息荒く、早朝の誰もいない静かな中、キンと張り詰めた冷たい空気を感じながら稲荷山の山頂まで、何だったら走っちゃいますけど? というつもりで行きたかったのだが、今回はヅカ友のお姉さまたちがいる。そのため、前日の打ち合わせはこんな塩梅であった。
 わたし「オレ、早朝のひんやりした中、誰もいない時間に登りたいんすよね」
 姉さんA「早朝? 何時?」
 姉さんB「登る? 登ってどういうこと?」
 娘さんC「かなり山なんですよ。あたし、一度行って、途中で引き返しました。キツイですよ」
 娘さんD「朝かーーー。ちょっと厳しいですぅ~~」
 わたし「(何言ってんだこの人たち!? と思いながら)え、ええとですね、お嬢様方、何時ならよろしゅうございますか?」
 姉さんA「まあ、10時前じゃない? (10時!? というわたしの顔を見て)……分かったわよ、何時に行きたいの?」
 わたし「……ええと……7時……はダメですよね、はい。じゃあ8時とか?」
 女性一同「8時!?」
 わたし「わわっ、わかりました、じゃ、9時……とか?」
 姉さんB「起きられるかしら……」
 娘さんC「9時……てことは何時に起きればいいのかしら……」
 娘さんD「わたし確実に爆睡ですぅ~~」
 姉さんA「あんた、一人で行ってきなさいよ。あたしたちゆっくり行くわ」
 わたし「(終わったーーーッ!! ダメだこりゃ!! と半ばキレて)じゃあもう、何時でもいいですよ!!」
 姉さんA「分かったわよ、じゃ、間を取って8時半にしましょ、それでいいわよね、みなさん」
 姉さんB「8時半ですね、分かりました。頑張って起きます」
 娘さんC「8時半ロビー集合ですね。了解です。でも、頂上までは無理ですよ」
 娘さんD「8時半ロビー集合、了解ですぅ~~」
 姉さんA「じゃあ明日、みなさん、8時半ロビー集合でよろしくって?」
 女性一同「はーい!! お休みなさーい!!」
 わたし「(若干うなだれて)……うーす……」
 という展開であったので、わたしの希望は砕け散り、ホテルロビーに8時半集合で、伏見稲荷に向かったのである。四条のホテルなので、まずは地下鉄でJR京都駅へ向かい、荷物をロッカーに放り込み、JR奈良線で2つ離れたJR稲荷駅へと向かった。で、現地到着が9時半ごろだったと思う。わたしは初めて行ったので知らなかったが、伏見稲荷大社はJR京都駅から2つ先の駅で、電車に乗っている時間はわずか6分。そしてJR稲荷駅を降りると、もういきなり目の前に伏見稲荷大社が鎮座している。非常に近くてちょっと驚いた。
 しかし、である。すでにJR京都駅で電車に乗る時から、わたしは内心で「あーあ……」と思っていたのだが、案の定、現地は既に人であふれている。まあ、それでも恐らくは、桜や紅葉の季節といった観光シーズンの日中の時間帯と比較すれば、全然空いている部類に入るのだろうと思うのだが、わたしが望んだ光景はもはやそこにはなかった。やれやれである。でもまあ、お稲荷様には何の罪はなく、わたしも心を落ち着かせ、まずは本殿にお参りをすませ、いよいよ噂の千本鳥居方面に向かってみた。すると、やっぱり相当な光景がそこには広がっていて、一気にわたしもハイテンションである。うおお、コイツはすげえ!!
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 こんな光景が、ズラ―――ッと続いているわけです。なお、山を登る方向でずっと続くので、正直、足の悪いお歳を召した方には、上の方まではちょっとキツイと思う。なお、上記の写真は、奥が進行方向で、要するにわたしは後ろを向いていることになる。何故かというと、写真を撮るためでは決してなく、1本1本の鳥居の裏側に、寄進者の名前とかが刻んであって、それをぼんやり観ながら、わたしは後ろ歩きで進んでいたためだ。いやあ、これは非常に興味深かった。
 しかし、である。とにかく人が多い。どうも、言葉から察するに、韓国・中国の方も多いようだ。もちろん日本人もいっぱい。とくに若いゆとり小僧がバカ話をでかい声でわめきながら、そしていろいろな文句を垂れ漏らしながら歩いており、軽い絶望を感じたものの、まあ、人語を話す奇怪な生物と見做すことで気持ちを落ち着けることとした。神社やお寺では怒ってはダメだ、殺意を抱くのはもっての外!! これも修行だとわたしの脳内で何度も唱えることでなんとか折り合いをつけられた。で、わたしとしては当然一番上まで行きたかったのだが、今回は断念。お姉さまたちに従って途中で引き返した。

 で。次に向かうは、「平安神宮」である。
 伏見稲荷からは、京阪で北上して、三条から歩けばいいか、と思ったのだが、お姉さまたちがいるので、三条で一駅分、地下鉄に乗りましょうか? その方が近いですよ? と提案したところ、一駅分くらいなら歩くわ、昨日の神戸ビーフを消化しないとね、という謎の意見で一致したため、京阪三条駅から歩くことにした。わたしは、いやでも1.5㎞以上あるから、結構距離ありますよ、ホント大丈夫っすか? と聞いたのに。
 案の定、600mほど歩いたところで、皆さんのテンションはダダ下がりである。
 姉さまA「まだ先?」
 姉さまB「……つらい……」
 娘さんC「……」
 娘さんD「そろそろお腹すきましたね~~」
 わたし「(だから言ったのに!!と思いながら)もうチョイですよ!! つか、もうタクシー乗っちゃいますか!?」
 一同「歩く!!」
 なんでまた突っ張るのか全く不明だが、何とか歩き通し、目的地である平安神宮に到着した。しかしここはわたしが想像していたよりもずっと広くて、ちょっと驚いた。かつて、倉木麻衣ちゃんがここでコンサートをしたと思うけれど、たしかに、この広さがあればコンサートは十分開けよう。なるほど、こういうところなんだ、ということがわかって、とりあえずわたしは満足である。
 と、ここで早くももうお昼となり、参道にいろいろお店があったので、昼食とした。また、和菓子屋さんも多く、お土産を物色するなどしてしばし過ごし、次に向かったのは、御池通と木屋町通りの交差点にほど近い、とあるショコラティエである。本当は、平安神宮の前に、わたしは久しぶりに三十三間堂に行きたかったのだが、もはやタイムオーバーなので、ショコラティエでお土産を買いつつ、そこのカフェでお茶をし、ケーキを食してきたわけである。ここに行くには、もうタクシーで行きましょうと全一致で決まり、ごくあっさり到着した。タクシー代は1000円しなかったと思う。ここのショコラティエは、「ピーカンナッツチョコ」が有名で、通販もしているけれど、京都の実店舗でしか味わえないケーキは絶品であり、わたしとしては確かな満足を味わえた。大変おいしゅうございました。
 この後は、先斗町を冷やかしながら河原町に下り、少しだけ祇園を冷やかしたところで、もう新幹線の時間が迫っているので、タクシーでJR京都駅へ戻り、終了である。 新幹線は15時半過ぎののぞみで一路東京へ。東京着が18時頃だったので、19時前には余裕で家に帰りつくことができた。
 まあ、やっぱり帰って来て思うのは、常日頃はボッチ行動をしているわたしだけれど、なんだかんだと文句を言う・文句を言える旅の仲間がいると、やっぱり楽しいもんですな。お姉さまたち、散々文句を言ってすみませんでした。皆さんのおかげで、わたしも結構テンション高めで楽しめました。ありがとうございました!!

 というわけで、結論。
 まあ、せっかくムラ巡礼したのだから、1泊してどこか観光して行こうという時、やっぱり我々が第一希望とするのは京都である。我々の場合、ムラでの観劇後、三ノ宮で神戸ビーフも必須なので、京都への移動は新神戸から新幹線を使った。2800円ぐらいで、30分ほどで着いてしまうので、まあ近いものだと思う。京都は、結構これまでにも行っているが、やはり広いし、観るべきスポットがいっぱいあるので、まだまだ行っていないところも多く、まあ、一つずつ、じっくり回るのがいいんでしょうな。そしてやはり、寺社仏閣は、朝イチが一番だと思うんだけどな……。以上。
 ※なお、お姉さまたちとの会話は、わたしによる若干の面白脚色がなされていますw

↓ 次に京都に行く機会があれば、今度は鞍馬と貴船に行きたいものよのう……。

 はーーー。やれやれ。わたしは今、京都にいる。
 朝、6時00分東京発のぞみ1号で新大阪までぶっ飛ばし、すぐにJR在来線に乗り換えて宝塚へ。その後、夕方に三宮に移動し、神戸ビーフなどを食す。そして京都に移動して、とあるホテルにチェックインし、まずはひとっ風呂浴びて、今、ホテルの恐ろしく遅いWi-Fiにイラつきながら、これを書いている。なので、正直疲れて眠くてたまらない。ゆえに、やれやれ、である。
 さて。というわけで、今日は約1年ぶりの「ムラ巡礼」をしてきたのである。
 何のことかわからない? なるほど。まあ、要するに、ヅカファンにとっての聖地、兵庫県宝塚市に存在する、宝塚歌劇団の本拠地「宝塚大劇場」周辺を「ムラ」と呼んでいるのだが(実はその由来は良く知りません) 、その聖地たる「ムラ」へ公演を観に行くことを「巡礼」とわたしは勝手に呼んでいるのである。わたしのムラ巡礼は、ちょうど1年前、わたしが一番応援していた柚希礼音さん、通称ちえちゃんの卒業公演以来である。
 なので、普通の日本語で言うと、「今日わたしは兵庫県宝塚市へ宝塚歌劇団の公演を観に行ってきました」という意味である。じゃあ最初からそう言えよと言わないでいただきたい。疲れてやれやれ、だけど、日頃冷静沈着で常に落ち着きのある男としておなじみのわたしとしては、これでも超ハイテンションなのである。
 そして現在、宝塚大劇場で上演されている演目は、↓これ。
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 もはや説明はいらないだろう。週刊少年ジャンプのファンには当然おなじみだし、すでにアニメや実写映画版も制作され、それぞれ大人気となった『るろうに剣心』が、とうとう愛する宝塚歌劇団においていミュージカル化されたのである。 
 東京での公演は4月からなので、ちょっくらお先に観てきましたよ、という、若干の自慢も含まれていることは否定できないが(誰に自慢しているのかわたしも良くわからんけれど)、まあ、結論から言うと最高でした。だいたい、ポスタービジュアルからしてカッコ良すぎであり、それに、ちょっと↓の動画をご覧くださいませよ。まあ、かっこいいこと甚だしいじゃあありませんか。

 というわけで、制作が発表されたのが去年の10月ぐらいで、もうその時からわたしのまわりのヅカファンのお姉さまたちはかなり盛り上がっていて、当然わたしも、こいつは強力なのが来たぞ、と大変期待していた。なので、これは東京に来るまで待つのではなく、「ムラ」に巡礼すべきなのでは? とお姉さまたちに提案してみたところ、そうだそうだ、と賛成多数でわたしの提案は承認可決され、そして今日、始発ののぞみで遠征するに至ったわけである。

 今回のわたしの注目点は、それなりに長い『るろうに剣心』という作品を、果たしてどんな物語にまとめるのだろうか? という点にあった。キャストを観ると、斎藤一は当然出てくるとして、蒼紫様まで出てくる。まあ、今回のオリジナルキャラクターも登場するというから、物語も当然オリジナルストリーなんだろうとは思ったが、これがまた意外と、というと大変失礼だが、知らない人が見ても大丈夫なようにきれいにまとまっていて安心できた。ただ、逆に『剣心』が大好きな方には、どうしてもそれぞれのキャラクター造詣が浅く物足りないと感じるかもしれない。しかし、である。主人公である緋村剣心を始めとするキャラクターのカッコ良さは抜群であり、そういう点では昔からの剣心ファンが観ても、物語に入り込むことができるのではないかと思う。
 まあ、物語としての骨格は、おおむね実写映画版の第1作目と同じ流れと言っていいのではないかと思う。幕末期、「人斬り抜刀斎」と呼ばれた男、緋村剣心。島原で、とある新選組隊士とちょっとした因縁を持つのだが、今回のオリジナルキャラクターがその隊士、加納惣三郎である。この隊士は、かの大島渚監督の遺作となった『御法度』における主人公で、当時18歳の松田龍平氏が演じたことでも有名であろう。ま、そんな男と剣心が明治の世で再び出会い、死闘を演じるという話である。なので、左之助や蒼紫様はほとんどモブ扱いであった。斎藤一もやたらと剣心に協力的で、そんな辺りが原作や実写映画とちょっと違う趣である。もちろん、実写版映画では、佐藤健くんが演じる剣心、江口洋介氏の斎藤一、天下のイケメン伊勢谷友介氏の蒼紫様もしびれるカッコ良さだった。しかし、やはり宝塚スターの持つ独特の、人ならざる美しさといえばいいのかな、男では出せない美しさはやはり別次元のものがあると思う。結果、大満足であった。
 わたしは、何度もこのBLOGで書いている通り、星組イチオシのヅカファンである。なので、雪組の公演を観るのは、かなり久しぶりである。思い返すと、音月桂さんがTOPスター当時の『ロミオとジュリエット』以来なので(わたしにとっては、震災翌日の2011年3月12日に観に行った公演として忘れがたい)、約5年ぶりだ。だから今回の公演はほとんど初めて見るジェンヌさん達ばかりで、なるほど、これが今の雪組か、と改めて認識した。ただ、わたしとしては今回の公演で一番楽しみにしていたのは、オリジナルキャラクター加納惣三郎を演じた、望海星斗さん(通称:だいもん)である。彼女は花組時代に何度も観ており、その歌のうまさはピカイチであった。特にわたしにとって印象深いのは、2014年の『エリザベート』におけるルキーニ役である。めっぽうカッコ良く、歌も抜群に上手で、もうこの人男なんでしょ? と言いたくなるほどの存在感があった。現在の雪組TOPスター早霧せいなさん(通称:ちぎちゃん)も、もちろん美しく、ダンスの切れもTOPの実力にふさわしい素晴らしいジェンヌだが、わたしは今回はとにかくだいもんに釘付けである。歌が超上手い。いずれ確実に、だいもんもTOPまで上り詰めると思うが、その日が来るのを楽しみに待っていたい。
 また、今回、わたしがとても気に入ったのが、娘役TOPの咲妃みゆちゃん(通称:ゆうみ)である。いやはや、まあ、かわいい。とんでもなくかわいい。声がちょっと独特ですな。だが、それがいい。このゆうみちゃんは、今まで何度かTVの宝塚番組に出ているのを観たことがあって、前々から可愛いと思っていたが、舞台上で観るゆうみちゃんは最強クラスに可愛いジェンヌであった。最近、わたしは娘役にも興味が出てきたが、各組TOP娘役や2番手クラスはやっぱりみなさん、天使クラスですね。今後は、前にも書いたと思うけれど、娘役にも注目していきたい所存であります。
 2016/02/28追記;帰ってきて、書くのを忘れたことに気が付いた。今回のイケ台詞を発表します。今回は、実は台詞よりむしろ歌の歌詞にグッと来たのですが、まあ、やっぱりこれでしょうな。
 「(刀を抜いてキッ構えて)悪・即・斬!!!
 まあ、剣心ファンにはお馴染みの、元・新撰組三番隊隊長こと斎藤一の台詞ですね。これ、今回は歌にもなっててカッコいいですよ!!

 というわけで、なんだかまともなことを書いていませんが、眠くてたまらないので結論。
 宝塚歌劇団雪組による『浪漫活劇 るろうに剣心』は、たぶんヅカファンはもちろんのこと、ヅカを観たことのない人でも満足できる作品ではないかと思います。女性が観れば、そのあまりのカッコ良さに失神寸前になるであろうし、男が観ても、うおお、すげえ、と楽しめると思います。なお、東京でもわたしはまた観に行くと思います。以上。

↓まあ、それでもやっぱり、原作は読んでおいた方がより楽しめると思いますよ。

 昨日の帰り、ふと、そういや今週末からTarantino監督の『The Hateful Eight』の公開か、もう上映スケジュール決まってんのかな? と思って、電車内でTOHOシネマズのWebサイトをチェックしていたところ、お、ちょうどこれから向かえば、ジャッキーの新作の上映開始にいい感じで間に合うな、ということを発見した。
 うーむ。ちょっと待てよ、確か無料鑑賞のポイントがすげえ溜まってたな、おっと、13ポイント溜まってるから、2回タダで見られるな、どうすっか。とぼんやり考えていたら最寄り駅に着いたので、よっしゃ、久々のジャッキー映画、行ってみるか。と、衝動的に観ることにした。
 ところで、わたしが言う「ジャッキー」って、誰のことを言っているか分かりますよね? ジャッキーと言ったら、成龍ことJackie Chan氏しかありえないのである。 ほかにいないっショ? というわけで、久しぶりにジャッキー映画の最新作『Dragon Blade』を観てきた。

 まあ、大体の物語は、上記の予告で想像できると思うし、おそらくは、その想像通りで正解である。ジャッキー映画は、とにかくジャッキーがすべてであり、ジャッキーの激しいアクションを堪能すれば良いので、細かいことは、正直どうでもいい。しかし、である。わたしは、どうにも政治的な連想が頭から振り払えず、珍しくジャッキー映画だというのに楽しめなかった。
 時は紀元前50年。シルクロードの西の果て、ローマ軍と周辺民族の戦いの話である。この舞台設定で、現代の中国政治情勢を結びつけずに観ることは、どうしても無理だった。でもまあ、今回はその辺の政治的な話は一切しない。単純に映画としてどうだったかという話にとどめておく。
 話を映画に限定すると、はっきり言って脚本・演出とも、まるで0点であった。演出的にもジャッキーの良さがまるで生きていないし、せっかく出演しているハリウッドスターも、どうにも無駄遣いとしか思えない物語であった。とにかく無駄にいっぱい人が死ぬし、キャラクターの行動に無駄が多い。戦闘の作戦、戦術もどうしようもない。観ていてずっとイライラしっぱなしである。なので、もうこの映画について書くことすら、どうでもいいやという気になってきた。
 なので、全然別のことを書こう。
 わたしがこの映画を観ながらぼんやり思っていたのは、次の2点である。
 1)オレのヒーロー、ジャッキーについての思い出。
 このBLOGでは何度も書いているが、わたしの青春時代は明確に80年代である。小学校~中学~高校を過ごした80年代が、人生で最もアホで楽しかった。当時、わたしは映画を月に2本ぐらい観ていて、TV放映の映画も、ほぼ毎日観ていたという話は以前書いたとおりである。そして、当時の映画少年なら誰もが大好きだったのがジャッキーだ。これは断言してもいい。わたしもそうだったし、周りの友達も例外なく、ジャッキーを愛していた。もちろん、わたしの年代だと、『酔拳』や『蛇拳』のような初期作品は劇場では観ておらず、TVで見た世代で、わたしが劇場でちゃんと観るようになったのは、『プロジェクトA』前後あたりのはずだ。(ちなみにわたしはクソオタクなので、『キャノンボール』ぐらいから既に劇場で観ている)。
 そんな、ジャッキー大好き映画少年のわたしだったわけだが、実は一度、生ジャッキーにサインしてもらったことがある。時は1984年12月。たぶん『スパルタンX』のプロモーションで来日していたジャッキーを偶然街で見かけ、スーパー大興奮でサインをねだったのだ。↓これが証拠のサイン。このときのことは今でも覚えてる。
Jackie01
 わたしが通っていた男子校は、期末試験が終わると終業式まで1週間弱ぐらい、いわゆる「試験休み」となるのだが、それを利用して日比谷映画(2代目の日比谷映画。元・千代田劇場)に、わたしが今でも大好きな原田知世様の映画『天国に一番近い島』(同時上映:薬師丸ひろ子さん主演『Wの悲劇』)を観に行ったわけです。朝から友達とぼんやり並んでいたのだが(当時は今のような座席指定じゃないので、並ぶのが普通)、なにやら、列の前方の方で、人だかりがある。どうも帝国ホテルの前で何かやっている。そこで、列を離れるわけには行かないので、友達を派遣し、何事か見てもらった。すると程なくして、その友人が、超・満面の笑みで走って帰ってきた。なんだなんだ、どしたの? と聞くと、「た、大変だ!! じゃ、ジャッキーが!! ジャッキーがいる!!」「な、なんだってーーー!?」と友達とチェンジし、わたしも猛ダッシュで現場に駆けつけ、うおお!! ジャッキーだ!! サインサイン!! おなしゃす!! とジャッキーに突き出しのが、ちょうど映画のあと塾に行くために持っていた、英語のテキストだったわけです。いやー、あの日はもう、30人ぐらいにこのサインを見せびらかしたなあ。ホント、アホでした。
 そんなジャッキーとの思い出を、映画を観ながらずっと思い出していました。ジャッキーも当たり前だけど歳を取ったなあ、とか、昔のジャッキー映画ならこうはならねえなあとか、そんな回顧厨のおっさんが一人ぽつんと劇場で映画を観るという、おそろしく悲しい絵面だったと思います。何しろ今日は、客はわたしともう一人、60代と思われるおじさんの二人しかいなかったので……。確実に、わたしの背中は煤けていたと思います。
 やれやれ。で、もうひとつ。
 2)時代背景について。
 紀元前50年、といわれて、その頃の日本はどんな状況だったかピンと来るだろうか? さっき確認したので間違いないが、日本はその頃、絶賛「弥生時代」中である。まだ政治や明確な大規模戦争はなく、竪穴式住居でやっと稲作を初めて定住を始めた頃である。言葉がどの程度発達していたか、ちょっとよくわからないが、まあ、相当原始的な生活だ。わたしは受験で世界史を選択していたのだが、毎回、紀元前と聞くと、ヨーロッパや中国や地中海沿岸ではもう国家があって、選挙があったり戦争したりしてたのに、日本は遅れていたんだなあといつも思う。本作の事件は、一応、史実にあった出来事を元にしているらしいが、本作のように異民族との出会いや戦闘があって、建築術もかなり発達してるのに、この頃日本はまだ弥生時代かーーー、みたいなことをずっとぼんやり考えていました。まあ、だからといってなんだと言われても困るけど、それから2000年以上が過ぎたけれど、人類は進歩しているんだか、まるで変わっていないんだか、良くわからんですな。まあ、人間という生き物は、本当に戦闘種族で、きっとこれからもずっと、殺し合うんだろうなあ、なんてことを思い、なんだか暗~い気分になりましたとさ。

 というわけで、結論。
 本作は、なぜかJohn Cusackやオスカー俳優Adrien Brodyが出演しているが、何というか、どうして出たの? と聞いてみたい、実にもったいない映画であった。ただ、1箇所見所を指摘すると、やっぱり中国のCG技術は相当水準が上がっている。もう完全に、日本のCG技術は追い越されているというか、負けてるね。そんな点も、わたしは観ていてイライラしましたとさ。以上。

↓ やっぱり、わたし的ジャッキー映画ナンバーワンは、コイツかなあ。最高過ぎますね。
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パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2014-11-26

 

 毎週木曜日は、今週の『鮫島』ニュースのお時間です。
 今週の週刊少年チャンピオンは、先週に引き続き通常運転で、とりわけ驚きの展開はナシですが安定の面白さでした。
 ■『弱虫ペダル』:やっとポキ泉くんも前向きになってきました。まずは追走頑張れ!!
 ■『牙刃道』:先週ラストで神田川現れた謎の巨大生物、あっさり退場。なぜならとうとう「ピクル」がキター!!
 ■『囚人リク』:P.150の沢田の顔ドアップに電車内でむせた。顔芸炸裂ww
 ■『ニコべん!』:次回、温泉回来るーー!! 今から単行本修正に期待。
 ■『兄妹』:今週最終回。話的にきちんとまとまった。もうちょっと応援すべきだった……。
 ■『錻力のアーチスト』:之路先輩大ピンチ。いきなりの4点差、大丈夫か桐湘!?
 ■『Gメン』:やっぱり喧嘩になった二人。勝太圧勝はいいけど、大吾も今後レギュラーか。ナイスキャラ。
 ■『スメラギドレッサーズ』:うーん、打ち切り回避は成功か? 次の大きな展開へ?
 てな感じでしょうか。なお、わたし的にはバレー漫画と吸血鬼ラブコメはスルーです。イマイチ魅かれない。

 さて。では今週の『鮫島』ニュースです。
 先週、ようやく六日目の【大山道】との戦いが終わり、今週は予想通りちょっとしたインターバルです。今週分までが単行本の(7)巻収録だと思われます。今週は国技館から帰ってきた鯉太郎と【蒼希狼】の部屋での様子が描かれました。鯉太郎は、今のところ深刻なけがはない模様ですが、新キャラの鍼灸師の先生に針を打ってもらって体のメンテナンスです。鍼灸師の先生は数々のアスリートを看てきた超一流の、やけにグラマラスなお色気お姉さまです。椿ちゃんも、鼻の下を伸ばす鯉太郎にイラつきっぱなしです。もう、さっさと椿ちゃん首投げしちゃえよ鯉太郎!! 今、鯉太郎は……推定23歳ぐらいですかね? 高校中退(?)→入門→あれから5年は経ってる(?) という計算だと、まだ21~23歳ぐらいなのかな?
 で、一方の【蒼希狼】は、今までは「金の亡者」的な行動や、相撲への情熱も消え失せていたわけですが、【大山道】兄貴と鯉太郎の取組を見て、すっかり元の【蒼希狼】に戻りました。そして部屋では親方指導の元、二人の付け人相手に稽古です。【蒼希狼】さんの言葉を引用します。
 「やっと・・・何となく わかったんだ・・・感謝ってのを・・・昔 大山兄に教えてもらったんだ・・・親方がいて 兄弟子がいて お前ら(=付け人衆)がいて 応援してくれる人がいて・・・ そしてオレの中で今も生きる友がいる・・・何より 全力でブッ倒してぇって思える奴がいる 土俵は1人で上がれる場所じゃねぇんだ・・・ 今の俺は・・・力士 蒼希狼は 自分の力だけで出来たモンじゃねーから・・・必死に力士やらねーと・・・ もう・・・金のためだけじゃなく・・・ 今までの時間を支えてくれてる人間を そして俺自身を否定しないことが・・・これからオレが土俵に上がる理由だ それに俺にはがっかりさせたくねー奴らが まだいるから・・・がっかりさせたくねーから・・・みせてやらねーと・・・蒼希狼はまだまだここからだってよ」
 いいですねえ……【蒼希狼】よ、やっと目覚めたか。そして鯉太郎よ、やばい奴を目覚めさせてしまったけど、七日目の熱い戦いを期待してます!! いやー、マジ鮫島最高っすわ。
 最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
 ------
 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 7日目:【蒼希狼】番付不明 
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 【天雷】東関脇 

 というわけで、結論。
 来週からの『鮫島』も超期待です。しかし鯉太郎の体が心配すぎて堪らないです。【蒼希狼】との戦い後、嫌な予感がしてならないんだよな…… 八日目は誰と戦うんだろう……八日目は勝ち越しをかけた戦いになるか、それとも【蒼希狼】が鯉太郎に土を付けるのか、超楽しみです!!

↓くどいですが、単行本(6)巻は3/8(木)発売です!! 

 

 くっそう。なんか妙に忙しくなりつつあり、ネタ補給が追いつかなくなってきた。
 というわけで、今日もネタがない時の頼みの綱、マンガネタで2日連続お茶濁しの巻。
 今日紹介するのは、「ヤングマガジン」に月イチ連載されている『スモーキング』という作品です。 この作品もまた、電子書籍販売サイトで試し読みを読んで、とりあえず買ってみたもので、正直に告白すると著者の岩城先生のこともよく知らなかったし、「ヤンマガ」もここ1年ぐらいは読んでいなかったので、へー、こんな作品があったか、というレベルでの購入であった。

 まあ、いつも通り、出版社の公式Webサイトに試し読みがあるので、そちらを観ていただいた方が早かろう。ヤンマガ伝統の、ヤンキー系・アウトロー系マンガの血を引く物語である。4人の殺し屋集団が、悪党をかなり残忍にぶっ殺すお話なので、まあ女性にはちょいとお勧めできないし、結局のところ人殺しなので、共感できるかというと難しいのだが、基本的にはいわゆる「必殺仕事人」的な話であるので、我々読者としては、まあ深く考えることなく、悪党が鉄槌をくらわされる様を見て喜んでいればよいのだろう。それにしてもかなり凄惨なお話ではある。退治する悪党がもの凄く悪党なので、読者的にはスッキリとカタルシスが味わっておけばいいのかな。カタイことは言いっこなしにしておくか。
 実際のところ、こういった作品は世にあふれていて、ありがちといえばありがちだが、やはり本作のキモは、主人公の4人組のキャラクターだろう。元外科医で元ヤクザの老人、元地下格闘リングチャンピオン、元ヤクザで銃器の達人、そこに化学知識&メカ担当の元ホームレスの青年という4人組で、かれらは普段はホームレスとして公園で平和に暮らしているのだが、悪党殺しの依頼を受けると、その持てる技術を駆使して確実に相手を始末するわけだが、「煙みたいで素性をつかめない」ことから、彼らは「スモーキング」とか「煙屋」として裏社会で呼ばれている。そして彼らはお互いを「家族」として大切に思っており、絶対の信頼関係が成り立っている。そんな、世間から外れたOUT LAW、法の外にいる連中の生きざまは、その行為が人殺しで決して容認されないものではあっても、やはりどこか現代人の中には共感出来てしまうものがあるんじゃなかろうか。わたしは大変気に入った。

 この作品を買って、読んで、どうも何か見たことがあるというか、読んだ後でいろいろ調べてみたところ、著者の岩城先生についてはほとんど情報がなかったのだが、作品についてはやはり、過去作を読んだことがある作家であった。しかもその作品、わたしはヤンマガに連載されている当時読んだのだが、今回の『スモーキング』にちょっと似ていて、やはり裏稼業モノの『D.B.S ダーティ・ビジネス・シークレット』というタイトルの作品であった。ああ、これ読んだことがある、と、試し読みを読んでみて初めて気が付いた、というか思い出した。絵柄も、まあ、写実的という意味では全くないものだが、漫画としては十分アリな、独特のタッチで、記憶の隅っこに残っていたため思い出しやすかった。
 最初に書いた通り、さいきんすっかり「ヤンマガ」は読んでいないが、やはり、講談社の漫画力は日本の出版社の中では最強だろうと思う。認めたくないし悔しいが、面白い漫画を見つけると、講談社の作品であることが多いのが、わたしとしては大変残念である。なるべくここで、講談社の作品を紹介したくないのだが……。えっ!? 何故かって? そりゃあ、講談社が嫌いだからに決まってますよ。はい。

 というわけで、結論。
 ふとしたきっかけで買ってみた『スモーキング』という漫画は、まあ要するに「必殺仕事人」的なお話ですので、悪党が震えて死ぬのを読んで、自らの脳内の嫌いな奴を思い浮かべて、死ね! と思うことでカタルシスを得るのが正しい鑑賞法だと思います。以上。

↓ というわけでまた読みたくなったけど、まあ、次のコインバックフェアの時にでも買うか……。

 今日もさっぱり書くネタがないので、ちょっと前に買ったマンガネタでお茶を濁すの巻。
 今回取り上げるのは、「ミラクルジャンプ」に連載中の『ヤスミーン』と言う作品。
 まったく著者の畑優以先生のことも知らないし、正直「ミラクルジャンプ」も買ったことがないのだが、つらつらと、なんか面白そうなマンガねえかなー、と、電子書籍ストアをチェックしていて、見つけた作品。カバーのインパクトが、わたしをして何じゃこりゃ? と思わせたのだが、とりあえず試し読みを読んでみて、依然さっぱり良くわからないので、 とりあえず買ってみた。まずは、こちらの集英社の公式Webサイトで試し読みを読んでみていただきたい。


 ↑ちょっと小さいか? 1巻は、悪そうなライオンのドアップ。2巻はガゼルですな。
 というわけで、読んでみると、どうやら舞台はアフリカ。そして、どうも動物が二本足で闊歩し、言葉もしゃべるらしい。ははあ、なるほど、擬人化とは違う、動物ものですな? というわけで、わたしの脳裏には名作『銀牙―流れ星 銀―』が浮かんだわけだが、読み進めると全く違う展開であった。
 その王国は、「ライオン」という「王族」が支配しており、主人公の「ガゼル」は「奴隷」であると。で、いろいろな動物が出てくるのだが、例えば「ハイエナ」はライオンに仕える雑用係(?)であり、「シマウマ」なんかは食料であると。なので、同じ草食動物でも、「ガゼル」は奴隷として軽蔑されていて、一番地位が低いと。なぜ「ガゼル」が食料にならないかというと、ここがこの漫画ではキーになるのだが、「肉がマズイ」らしい。王族たるライオンたちに言わせると、食えたもんじゃあない、そうだ。まあ、本当にガゼルの肉がマズいのかどうかは知らないが、それ故に生きることは許されているわけだけど、奴隷ですよ、ということになっている。ちなみに、シマウマはまずまず美味いらしい。ホントかそれ。
 で。奴隷が主人公ということは、当然のことながら、脱出&革命という物語の展開が王道だろうと誰もが予想が付くと思うが、実際、この漫画も、そういう展開になる。弟を食われ、あまつさえ、マズイ!! と吐き出された主人公は、王族たるライオンを許せない。まずは狩りでとらえられたシマウマたちの中から、子どものシマウマを逃がそうとする主人公ガゼル。そこに現れた、謎のチーター。どうやらライオンに恨みを持っているらしい「白い悪魔」と呼ばれるチーターの乱入で、とりあえず救われた主人公ガゼルは、ライオンの支配する王国を脱出し、ライオンと対等に戦えるチーター族を探す旅に出るのであった――!! みたいなお話です。
 なお、ちなみにずっと普通に言葉をしゃべってるし、二足歩行なのだが、チーターだけ四足歩行なのが良くわからないけれど、とにかくやたらと熱いんだな。
 子どもシマウマを連れて旅に出た主人公ガゼルは、まずはシマウマ族と合流するのだが、道中で小狡いジャッカル族が出てきたり、おっそろしくムッキムキマッチョの、戦士シマウマと出会ったり(しかもめっぽう強てカッコイイ!!)、ライオン王族の中でも権力争い的なものがあったり、非常に読んでいて飽きない。また、本作はすでに2巻まで出ているのだが、そこでは道具を使うチンパンジー族が王族(=ライオン)と紛争状態にあったりして、主人公はピンチの連続だけれど、少しずつ、仲間を増やしていく。他に出てくるのは、ヒョウ族(→木登り上手の肉食獣なので、なぜか忍者装束を着用)とか、あと、ボノボ族あたりかな。
 わたしは「ボノボ」なる動物を知らなかったので、この漫画を読んだときいろいろ調べてみたのだが、ご存知ですか? まあ要するにチンパンジーの亜種でコンゴの固有種らしいのだが、すごい特徴があってですね、性行動がヒトに近いことで有名らしい。ちょっとHな話で恐縮ですが、いわゆる正常位で交尾することもあるんですって。そんな特徴があるので、この漫画での「ボノボ」族は、人間に近い風体で平和主義種族として描かれている。ただし、ライオン族に脅されてあっさりチンパンジー族を売るなど、そういう自己中心的なところも、ある意味人間らしい描写となっている。

 というわけで、短いけれど結論。
 この『ヤスミーン』という作品は、非常に熱い展開で、先が非常に気になる漫画である。もし、試し読みを読んで、なんじゃあこりゃあ!? と思ったらならば、まずは買って読んでみていただきたい。まだ2巻までなので、1000円もしません。意外と読み応え、アリです。わたしも、当面読み続けていこうと思います。以上。

↓ おっと! 3巻は3月発売みたいですな。でも、集英社のいつものパターンだと、紙の本が出てから1か月後に電子書籍が発売になるので、わたしが3巻を読むのは4月かなあ……続きが気になる!!
※まだ書影がないみたいっすな。
 

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興行データです。
 全国的にあまり天気のいい週末ではなかったですが、 洋画新作2本の公開があったものの、1位は3週連続で『オデッセイ』だったようです。ああ、そういえば、来週の今頃は、第88回アカデミー賞が発表されてますね。何が獲るか楽しみだなー。あと、今日はネタとして、『七人の侍』と『生きる』の4K修復記事を見かけたので、最後にそれを紹介しときます。オタク心にグッとくる記事でしたので。

  ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表から。
 1位:『オデッセイ』:18日間累計で22億超。これで三週連続1位。今のところ、わたしの2016年暫定ナンバーワン。最終30億±2億ぐらいの当初予想は変更なし。もうチョイ上かも?
 2位:『信長協奏曲』:30日間合計で37億弱か? 当初予想の35億~40億は軽く超えそう。先週比較した去年の『HERO(最終46.37億)』は、5週目では38億超えてたので、43~45億着地か?
 3位:『X-ミッション』:公開2日間で1.4億スタート。懐かしの『ハート・ブルー(原題:Point Break)』のリメイク。洋画としては並の初動。10億行くか今後次第。まだ観てないけど、オリジナルは好きだったなあ。
 4位:『さらば あぶない刑事』:23日間合計で12億ほど? 当初予測の最終20億に届くかどうかぐらいから変更なし。ただ、ちょっと厳しそう。『母と暮らせば』とほぼ同じくらいの数字で推移しているので、行っても18億ぐらいか。
 5位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:66日間合計で110億は突破。最終的に110億近辺という最初の予測から変更なし。だいぶ上映館/上映回数も減ってきた。120億までは難しいかな。どうだろう。
 6位:『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』:9日間合計で4億弱か。3.7億ぐらいかな。十分立派な数字ではなかろうか。
 7位:『SHERLOCK/忌まわしき花嫁』:公開3日間で1億チョイ届かずか。まあ、公開規模が105Scrと小さいけど、わたしとしてはもっと稼ぐのかと思っていた。残念。NHK-BSの放送は全部見たけれど、劇場は今のところあまり行く気なし。
 8位:なんと『ガールズ&パンツァー』が上映館が増えてランク返り咲き!! ホントすごいわこれ。11億はとっくに突破しているので、もう12億間近では。すげえ。
 9位:『同級生』:公開2日間で0.3億ぐらい? サーセン……勉強不足で実はよく知らないの……BLっすよね?でも人気が高いんでしょうな。立派ですわ。
 10位:『妖怪ウォッチ』:65日間合計で54億弱か。粘る。前作比較ではずいぶん落ちてしまったけれど、『ポケモン』の落ちを補って余りある働きは賞賛されていいのでしょうね。

 ほか、ランク外では、わたしが激賞している『キャロル』:11日間でまだ2億も行ってない気配。超おススメなのに、公開規模が57Scrと少ないのが悲しい……来週のアカデミー賞発表で、賞を獲って、ぐっと公開規模が広がることを心から望みます……。  
 
 で。
 まあ、わたしは生粋の80年代ハリウッド大作育ちの映画オタなわけだが、日本映画も当然それなりに観ており、、とりわけ黒澤明作品は大好きなのです。わたしの年代だと、『影武者』か『乱』以降しか劇場で観ていないわけですが、わたしも公開時に見たのは『』以降だけで、『乱』『夢』『八月の狂詩曲』『まあだだよ』は、ちゃんと劇場に観に行った男であります。『乱』を観に行った時のことは今でも覚えてる。有楽町マリオンの、日劇東宝だったと思うのだが、確か、「千葉県民の日」で学校がお休みだった6月15日に観に行ったはずだ。今調べてみたところ、県民の日が制定されたのが1984年で、『乱』の公開は1985年6月1日だったそうだから、どうやら制定された翌年だったようだ。ま、どうでもいいかそんなことは。
 なので、黒澤明監督作品のほかの作品は、わたしが大学院生の時に、銀座にあった今はなき「並木座」での、「黒澤映画連続上映」に毎週通って見たのである。毎週2本立てで、たしか2カ月ぐらいは毎週通った覚えがある。入場料は500円とか600円じゃなかったかな? 1000円はしなかったと思う。ま、今は全作品ブルーレイで持っているけど。
 で、問題はですね、古い作品の、「音声」なのです。映像じゃなくて。一度でも黒澤作品の古い作品を見たことのある人ならご存知の通り、これがまた非常にセリフが聞き取りにくいのですよ。なので、映像技術がガンガン進歩している今、映像の修復は想像を絶する高画質に生まれ変わることもあるんだろうな、と思っていたのだが、音声については、この記事を読んで驚いた。そんな方法があったのか!! と超・目から鱗である。思わず今日は、朝から「な、なんだってーーーー!?」と叫んでしまった。
 詳しくはこちらの、Impress AV WATCHの記事を読んでもらいたい。音声に関する記事は真ん中よりちょっと下の部分にあります。そもそも、「サウンドトラック」って、もはやご存じでない若者の方が多いかもしれないな……。「光学録音」について説明するのはわたしじゃ難しいので、TDKのWebサイトのここを見てもらえばいいかな。今回の修復作業では、なんと音声を「光学的に」記録した部分(=サウンドトラック)を、「画像データとして取り込み、修復して音声化する」という技法を使っているようです。すげえ。確かに、考えてみればその手があった!! 従来は、フィルムを回して、再生した音声を「録音」して、その録音データを加工・修復するのが一般的だったはずだが、なんとサウンドトラックを波形データとしてとらえるとは。これは超・興味がありますね。もちろん、映像も最新デジタル技術で生まれ変わっているはずだから、今年の「午前十時の映画祭」で上映される『七人の侍』と『生きる』は、超必見だと思います。あー、『アマデウス』ももう一度劇場で観たいなあ。忘れないうちに上映期間をGoogleカレンダーに入れておこう。これは映画好きを名乗るなら、マジで劇場へ馳せ参じる価値はあるんじゃなかろうか。わたしは行きますよ、絶対に!!

 というわけで、結論。
 依然として『オデッセイ』好調で大変うれしいです。そして、『CAROL』はなんとしてでも来週のアカデミー賞を獲り、興行ももっと盛り上がることを期待します。難しいかな……ま、発表を楽しみに待とうと思います。以上。

↓ Bru-layで映像はかなりクリアになったのだが、音声はなあ……まだまだ超・聞き取りにくいんすよね……。

 
↓ わたし的には、黒澤映画入門者には、この2つをオススメ。超・現代性にあふれてて、とても昭和20年代の話とは思えないと驚くと思う。 
<あの頃映画> 醜聞(スキャンダル) [DVD]
三船敏郎
SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
2013-01-30
※こちらはアイドルの恋愛スキャンダルの話。
 公開は昭和25年だよ?信じられん!! 

※こちらは、梅毒に感染してしまった医者の話。
 ラストの三船の激しい感情の爆発がすごい。
 超傑作。昭和24年公開。
 

 今日は日曜だというのにそれなりに忙しく、朝から打ち合わせがあってやれやれと夕方に帰ってきた。ので、ネタがなくて困ったので、WOWOWで録りためた映画からなんか観るか、という気になった。
 で。実のところ、HDDにはまだ観てない映画がごっそりあるのだが、そんな中で、例によって全く録画した覚えがないというか、何故録画しようとしたか記憶にない映画、『ダウト・ゲーム』 を選んで観てみた。始まってすぐタイトルが出て知ったのだが、原題は『Reasonable Doubt』というらしい。一体どんな映画だ? と、自分で録画しておきながら分かっていないわたしもホントに適当な男だが、とりあえずは観てみた。

 主人公はとある有能な若手検事。ひとつの事件をいつも通り見事に有罪を勝ち取って、検事仲間としこたま飲んで、帰り道、タクシーで帰るつもりが、チンピラどもが愛車をいじっているのを見かけ、酔っ払っているけど仕方なく自分で運転して帰ることに。その判断がすべての事件を引き起こすことになってしまう。酔っ払い運転でパクられたらキャリアがパーなので、慎重に運転する主人公だったが、後ろにぴったりくっついていたパトカーを気にしていた彼は、角を曲がってみたらパトカーがついてこなくて、やれやれ、気にしすぎたぜ、と前を向いた瞬間に人を轢いてしまう。やっべえ!! やっちまった!! とあわてて救護しながら救急車を呼んだものの、いろいろなことが怖くなって、主人公はその場をばっくれてしまう。翌日、心配でならない主人公は、その後どうなったか調べてみると、なんと全く別の男が、主人公が轢いてしまった男を車で搬送中に職質にあい、その別人がひき逃げ犯として逮捕されていて、おまけに轢かれた男も死んでしまったことが判明する。良心の呵責に悩まされながらも、どうしても自主できない主人公。しかし裁判の結果、起訴された別人は無実になり、一応、濡れ衣は晴れる。しかし、その男には、実に怪しい別の疑いがあって、どうにも釈然としない主人公は独自に捜査を始め、驚くべき事実に突き当たるのだが――てなお話である。
 この映画は、上映時間が80分弱と非常に短いので観てみたのだが、まあ、結論からすると、うーん、そうっすか、という感じで、正直イマイチであった。調べてみると、MetacriticRottenTomatoesといったUS格付けサイトでの評価はめっぽう低い。まあ、観終わった今となっては、さもありなん、ではあるが、なんでまたわたしはこの映画を録画しようと思ったか、については、冒頭の5分ぐらいで分かった。単純に、役者がちょっといいのだ。
 主人公を演じたのは、『CAPTAIN AMERICA』の1作目で、若き日のハワード・スターク(=IROMANことトニー・スタークの父親)を演じた、Dominic Cooper氏。まあなかなかのイケメン野郎で、わたしの愛するAmanda Seyfiedちゃんの元カレである。まったくもってけしからん野郎だが、まずまずの好演をする男で、結構いろいろな映画に出ているのでそれなりにお馴染みであろう。今回も、脚本的にはちょっとイマイチだが、芝居としては悪くなかった。
 そして一度逮捕されて容疑が晴れるとんでもなく怪しいおっさんを演じているのが、マスター・メイス・ウィンドゥでおなじみのSamuel L. Jackson御大である。この人はいつも、なんというかノリ? というか、独特のテンションで演じていることが多く、変に大物感を出していて、実はわたしはあまり好きな役者ではないのだが、芸達者であることは間違いない。千葉真一氏の熱狂的なファンらしいので、本人は面白いおじさんかもしれないっすな。しかし……なんかなあ、いつもこの人が出てくると、どうも話が妙な方向に行くことが多いような気がするのだが、気のせいでしょうか。今回も、この人の登場から話が妙な展開を見せますよ。完全に、ダウト!! と言いたくなりました。それに、本作は2014年の作品なのだが、WikiによればこのSamuelおじさんは2014年に6本の映画に出ているそうです。もう……あんた出すぎです!!

 というわけで、短いですが結論。
 『Reasonable Doubt』、邦題『ダウト・ゲーム』は、物語としてはきちんとまとまってはいるものの、ちょっと、小さくまとまりすぎて、あまり心に残るものはなかったです。以上。

↓ 実は本作を観る前に、コイツを観始めたのだが、あまりにチープすぎてどうしようもなくて、15分で止めた。CGの質感がくっそヒドイw 今度最後まで観てみますわ。
アナコンダ vs.殺人クロコダイル [DVD]
ロバート・イングランド
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2015-10-07

 というわけで、今日はイマイチな天気の中、宝塚歌劇、宙組公演を観てきた。
 今回の演目は、『Shakespeare ~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』というオリジナルミュージカルである。なんでも今年は Shakespeare没後400年だそうで、それにあわせた作品である。わたしは毎週「TAKARAZUKA Cafe break」というTV番組を楽しみに録画して観ているのだが、確かその番組でこの作品の作・演出を担当している生田先生が、いやー実は僕、学生時代シェイクスピアを勉強してたんすよねー、みたいなことを仰っていたが、まあとにかく生田先生初の作品である。あれ、いや、ひょっとしたらWOWOWの「宝塚プルミエール」だったかもしれない。忘れました。
 ともあれ、わたしもShakespeareはほぼ全部読んだし、今日の観劇を非常に楽しみにしていたので、久しぶりにちゃんと双眼鏡持参で劇場に向かったのであった。

 わたしは何度もこのBLOGで書いているが、星組がイチオシである。が、わたしが宝塚歌劇をはじめて観た2010年当時の星組2番手スター凰稀かなめさんが宙組に異動して、2012年に宙組TOPスターに就任してからは、かなめちゃん応援のために宙組公演も、全部ではないけれど結構観ている。そしてそのかなめちゃんがTOPスターになって初めての大劇場公演が『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』だったのだが、まあとにかく、ラインハルトを演じたかなめちゃんの美しさが永遠に心に残る素晴らしい作品だったのである。
 で。その『銀河英雄伝説』の時、花組から宙組に異動になり、ラインハルトの親友、赤毛のジークフリート・キルヒアイスを演じたのが、現在の宙組TOPスター朝夏まなとさんだ。通称「まあ様」。わたしもキルヒアイスを演じた時からしか観ていないが、当時から明らかに輝きが強く、いずれこの方もTOPとなるであろうと思っていたが、去年から宙組のTOPとして元気に活躍しているわけだ。
 まあ様の魅力は、歌はもちろんTOPにふさわしい実力だが、とにかく他のTOPスターよりもガタイがいい点であるとわたしは思っている。素のまあ様は、実際のところ、実に女性らしい細身の美しくも可愛い女子だが、舞台に立つまあ様は、何故かがっしり見える。若干顔がデカイと言ったら失礼だが、他のTOPスターの皆さんと比べると、とにかく何というか、体つきがしっかりしているような気がする。なので、ダンスのキレも非常に素晴らしく力強い。そんなまあ様が、何年か前に『風とともに去りぬ』でスカーレット・オハラ(=つまり女性役)をやると聞いて、そいつは観たいぜ!! と興奮したのだが、どうしてもチケットが取れず観られなかったのが残念だ(※後に、NHK-BSで放送されたのを観た。素晴らしかった)。というわけで去年の『王家に捧ぐ歌』でTOPお披露目をしたまあ様。今回はTOP就任2作目の大劇場公演である。しかも、久しぶりのショーつき2本立て。さらに言えば、そのショーはものすごく派手でノリノリでイイらしい。こいつは楽しみだぜ!! と今日は朝からハイテンションだったわけである。

 まず、ミュージカル『Shakespeare』である。物語は、Shakespeareが才能を認められてロンドンに出て、エリザベス女王にも認められるものの、妻との心のすれ違いであまつさえ子を亡くし、失意の淵から再び妻との愛を取り戻すというものである。
 わたしが今回注目していたのは、実はTOPのまあ様ではない。何度も言うが星組推しのわたしとしては、去年星組から宙組に異動になって、現在宙組2番手スターとして頑張っている真風涼帆さん、通称「ゆりかちゃん」を、今日はずっと双眼鏡でガン観していたのである。星組時代からずっと観て応援してきたゆりかちゃんだが、今回のヒゲダンディ振りはおっそろしくイケメンで、おそらくは地球上の全女子が惚れることはほぼ間違いないといって良かろう。男のわたしでも、何なのこのイケメン!! ともう全面的に無条件降伏せざるを得ない。
yurika
 ↑見てよこのイケメン!! ※女性です。
 いやー、ホントに今回は、まあ様には大変申し訳ないのだが、ゆりかちゃんに釘付けでした。
 そしてですね、ショーの『HOT EYES!!』ですよ。
 ちょっと前に、とあるヅカ友の女子から「ホッタイはいついかれるんですか~!? わたしは久しぶりに初日に行きます~!!」というメールをもらい、わたしは「ホッタイ……? なんのこっちゃ!?」と思ってすぐに、ああ、HOT EYESのことかと思い至ったのだが、その女子曰く、今回は「宙ホッタイ」としてファンの皆様は超盛り上がっているらしいということを聞いていた。なので実はわたしも、今回はショーが凄いらしいぜ、と今日一緒に行った若い娘どもに予告していたのだが、そりゃあもう、キラキラのノリノリのピカピカで、スーパー大満足であった。
 しかも、ちょっと自慢していいですか?
 今回のわたしの席は、わたしが「最強のS席」と呼んでいる8列目の、ド・センターだったのです(※7列目より前はSS席でちょっとお高い。8列目がS席最前列ということになるので、最強のS席と呼んでいる)。で、ですね。今日はもう、3回ほど、ゆりかちゃんの目線をバッチリいただけましたよ!! 目が合った(ような気がする)だけなのに、何なのもう、このドキドキ。ひょっとして、これが恋、なの……? ホント、気ィ失いそうになったっす。最高です!!
 他にも、今回は専科に移った沙央くらまさんも、わたしとしては雪組時代以来の久しぶりに観られたし、同じく専科で、毎回圧倒的な声量で美声を聞かせてくれる美穂圭子さん演じるエリザベス1世も貫禄十分で大変素晴らしかった。はーやれやれ。大変楽しい一日でありました。
 そして最後に、毎回お約束の、今回のイケ台詞を発表します。
 ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思った台詞のこと。
 「(銀橋センターでビシッと客席に向かって指を指して) エキゾチック・アイズ!! 」
 今回初めて、ショーからイケ台詞を選定しました。ゆりかちゃんのこのキメ台詞に、わたし失神しそうになりましたw かーっ!! カッコええですのう!!

 というわけで、これ以上書くともう我ながら気持ち悪いので、結論。
 宙組公演『Shakespeare/HOT EYES!!』は、非常に楽しめた。おそらく宝塚初体験にはかなりうってつけの作品だったように思う。今回、初めて宝塚を観るという娘っ子をひとり連れて行ったが大満足&大興奮の様子であった。これでまた一人、ヅカファンが増えたわ、クックック……すべて計算通り!! あ、あとですね、来週はムラで『るろうに剣心』観てきます!! 以上。

↓ この当時は、わたしは悠未ひろさんが大好きだった。もちろんかなめちゃんも素晴らしい。
宙組 宝塚大劇場公演DVD 「風と共に去りぬ」
宝塚歌劇団
宝塚クリエイティブアーツ
2013-12-20

 

 おとといの水曜日、わたしが愛用している電子書籍販売サイト『BOOK☆WALKER』からぽろりーんと「今から時限セールやります、50%コインバックです!!」というメールが来た。要するに、買った金額の半額分のコインをくれるというわけで、よーし、ごっそり買ってやる!! と鼻息荒く、ストアを渉猟してみたところ、イマイチこれだというものがなく、どうしようかと思ってたところで、突如、「そうだ、手塚治虫先生の作品をまとめ買いしよう」と思い立った。偶然『ブラック・ジャック』の書影を見かけて思ったことなので、特に理由はない。強いて言えば、読みたくなったから、に尽きる。
 で、とりあえず、『ブラック・ジャック』全巻をカートにぶち込み、さて決済するか、というところで、これもまた理由なく、ほかの作品はどうする? この機会に買っとく? と思い、つらつらと作品リストを見ていて、あ、この作品は全5巻と手ごろだし、猛烈に面白かった覚えはあるものの、細かいストーリーは忘れてるな、よし、コイツも行こう、と買った作品がある。それが、かの有名な『アドルフに告ぐ』である。いやー、やっぱり素晴らしく面白かった。

 なお、わたしが買ったのは、上記のKindle版と同じ、「手塚プロダクション自社パブリッシング版」である。この作品は、ちょっと探すと文春文庫版や講談社版も存在しているようだが、当然、手塚プロに直接金の入るこの版にした。1冊300円と安いしね。
 そして今回、おそらく30年ぶりぐらいに読んでみた。そして唸った。すごい。これはすごい物語だ。おそらく何度も読んだはずなのに、なんでこんなに面白く読めちゃうんだ!? ということに、非常に驚いた。
 物語は、1936年(昭和11年)開催のベルリンオリンピックから始まる。かつて大学で長距離をやっていた男、峠草平。大学卒業後、通信社に入社した彼は、陸上の経験からベルリンに取材にやってきていた。現地では、弟が留学しており、会う約束をしていたのだが、弟はある秘密文書を巡る陰謀から殺されてしまう。また、日本では、神戸でパン屋を開くドイツ人夫婦の間に生まれたアドルフ・カミルという少年と、ドイツ人外交官と日本人の間に生まれたアドルフ・カウフマンという少年が出会い、友情を育む。が、カミルはユダヤ人であり、カウフマンは父がナチ党員であり、その友情は引き裂かれてしまう。
 本作は、この3人が、とある秘密文書によって波乱の運命をたどることとなる物語である。これがもう、読み出したら途中で止められず、最後まで一気に読みたくなること請け合いである。最高。やっぱりこれは凄い漫画だ。

 この漫画のテーマは、明らかに反戦であり、反差別であり、明確に、人間の尊厳、表現の自由や思想の自由がいかに大切で尊重されるべきものかが描かれている。当然、ゲシュタポや日本の特高は悪であり、非人道的な行動が生々しく描かれているので、非常にハードだ。しかし、目を背けることは出来ない。なにしろ、誰しもがそうなってしまう危険性に満ちているのが人間だからだ。
 わたしだって、偉そうにこれを書いているが、果たして昭和10年代に20歳ぐらいだったとして、大日本帝国を批判できただろうかと考えると、相当怪しい。21世紀にぼんやり暮らしているからこそ、言えることではあるが、それも、そのような悲惨な過去があったということをを学ぶことが出来たからだ。そういう意味では、はやりどんなにドス黒い過去であっても、目に焼き付ける義務が我々にはあるんだろう。そして、それを繰り返さないことが、我々の義務ということなのだろうと思う。本作は、そんな最高の教科書のひとつといえるのではなかろうか。
 しかし、エンディングは恐ろしく非情で、極めてつらい。ネタバレと怒られても敢えて書いてしまうが、どう読んでもこれは、ハッピーエンドじゃあない。むしろ、憎しみの連鎖は、現代でも全く途切れていない。この作品が書かれたのは、1983年~1985年と、手塚作品としては後期に当たるもので、なんとセンテンススプリングでお馴染みの「週刊文春」に連載されていたんだそうだ。文春……すげえなやっぱり。
 連載終了からもう30年が過ぎているのに、本作で描かれた憎しみの連鎖は、全く解決されていない。なんというか……本当に、人間は業が深い生き物だ……というのがわたしの感想です。どうして繰り返してしまうのか、どうして憎しみの連鎖は、断ち切ることが出来ないのか。どうしてって考えても、それが人間だものってことなんですかね。やっぱり、本作のような素晴らしい作品を読んで、少なくとも自分はこうはなりたくない、と思う人が増えることを心から願います。

 というわけで、結論。
 知ってたけれど、敢えて言おう。手塚治虫先生は天才である、と。
 そしてわたしは、もっと手塚作品が読みたくなったので、もういっそ、手塚治虫全集はコンプリートしようと思いました。一気買いはちょっと厳しいので、徐々に買い足していこうと思います。以上。

↓ ほんとに超久しぶりにBJを読んでます。やっぱ最高っす。そして電子書籍は便利っす。置き場に困らないって素晴らしい!! 講談社版は高いです。手塚プロ版なら1冊300円っす。



 毎週木曜日は、今週の『鮫島』ニュースのお時間です。
 今週の週刊少年チャンピオンは、まあ通常運転と言ってよいでしょうか、「げええーー!?」と驚くようなブッ飛んだ展開はありませんでしたが、安定の面白さです。 
 ■『弱虫ペダル』
 いよいよ青八木さんとバ鏑木くん合流で盛り上がるチーム総北。さあ、まずは先週追い越していった熊台を軽くぶち抜いて、先頭集団で孤独に戦う鳴子くんに追いつこう!! 今週のポイントは、バ鏑木くんがやっと青八木さんに感謝を述べるシーンがあるのが良かったです。このままずっと、馬鹿だし弱いしでチームのお荷物になったら許さないと思ってましたが、ちょっと元気になってきたようです。2日目も熱い展開になってきましたよ!!
 ■『牙刃道』:本部のおっさんVSジャック終了(?)。それでもきっと、本部のおっさんは武蔵に勝てるとは思えないんすけど、大丈夫でしょうか。
 ■『囚人リク』:今週は見開きで描かれた、クズ野郎でおなじみの沢田のパンイチ笑顔ショットが最高です。
 ■『ニコべん!』:さあ、いよいよ夏合宿編スタートですよ。温泉回、期待してます!!
 ■『錻力のアーティスト』:神奈川県大会決勝がスタート。大丈夫か之路キャプテン!!
 ■ほか、卓球漫画『少年ロケット』がどんどん面白くなっていきそうです。また、密かに応援している『Gメン』もいいですね。他校の強い奴ときっと友達になれそうですな。まあ、一発大喧嘩した後で、でしょうけど。

 さて。では今週の『鮫島』ニュースです。
 今週は久し振りの巻頭カラー、単行本6巻は3/8(火)発売ですよ!!
 で、物語の方はとうとう、六日目の決着が付きました。 決まり手は押し出し。鯉太郎の勝利で6連勝となりました。勝負がつき、鯉太郎と【大山道】兄貴は土俵下に転げ落ちたわけですが、そこに駆け付けたのは【蒼希狼】です。当然、普通はそんなことはしてはいけないので(※勝ち名乗りもされてないのに、ほかの力士が立ち上がって駆け寄ることなんてまずない)、審判たちに怒られますが、そんなことは関係ないのです。駆け寄った【蒼希狼】に、鯉太郎は不敵に笑って言います。
 「よぉ…久し振りだな…なんでお前がこっちにいるんだ…?」
 そんな鯉太郎に、【蒼希狼】は久しぶりに彼お馴染みのセリフをぶつけました。
 「バカ~~~」 ああ、本当に久しぶりだよ。【蒼希狼】がこのセリフを発してくれるのは。そしてやっと、暗い穴から出ることができたんだね、と、この作品をずっと応援してきた我々読者には、たまらない瞬間ですよ。【蒼希狼】は言います。「やっぱテメーをブッ倒したくて仕方ねーよ…鮫島鯉太郎」鯉太郎も当然こう返すわけです。「上等だ…」そんなやり取りを見ていた【大山道】兄貴も、晴れやかな笑顔で言ってくれました。「おかえり 蒼…」いやー、グッときますね。まあちょっと長丁場でしたが、今週の、この3人の笑顔ですべて報われたような気がします。ホントに、良かったっすな。
 そして、六日目が終わり、翌日七日目の割が、最終ページで発表されました。次回からとうとう始まります。七日目、鯉太郎VS【蒼希狼】。満身創痍の鯉太郎と、完全復活した【蒼希狼】。この二人が幕内で戦う日が来ました。はっきり言えば六日目は、この戦いの前振りなわけで、もう全く目が離せませんね。超楽しみです!!
 おそらく、単行本収録話数を考えると、来週までの話が7巻に収録されるはずなので、来週はちょっとしたインターバルでしょうな。わたしとしては、今週の取組後にまたフラッとしている鯉太郎の体が心配でなりません。来週はそういう、鯉太郎の状態についての話かもしれないっすね……。佐藤先生、楽しみに待ってます!!
  最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
 ------
 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 7日目:【蒼希狼】番付不明 ←NEW 
 --------
 【天雷】東関脇

 というわけで、結論。
 いやあ、【大山道】兄貴の笑顔がわたしは一番うれしかったですね。【蒼希狼】にきっちり心が届いて、本当に良かった。もちろんそれは、相手が鯉太郎だったからで、兄貴も鯉太郎には感謝しているでしょう。やっぱり、熱いハートを持って全力を尽くす姿ってのは、人を動かすもんですな。泣けたっすわ。しかし、花道から戻る鯉太郎は【飛天翔】のネーム入り浴衣を羽織ってますが、部屋は違っても同じ一門なので、そういうこともあるんすかね? ちょっと詳しい人に聞いてみたいっすわ。以上。

↓自分用メモ。3/8/(木)、『鮫島』『ペダル』の新刊発売。買うべし!! 鯉太郎かっけえ!!

※カバー画像ナシ。今週のチャンピオンによるとカバーは泉田アブ一郎くんみたいっすね。

 ライトノベル界におけるナンバーワンレーベルの電撃文庫は、「電撃小説大賞」という小説公募を毎年行っていて、その受賞作が毎年2月に発売になる。今月発売になった受賞作品は、第22回というから、もう22年、ずいぶんと長い時間が経ったものだ。というわけで、さっそく、まずは「大賞」を受賞した作品を買って読んでみた。タイトルは『ただ、それだけでよかったんです』という良くわからないもので、あらすじもチェックせずに、全くまっさらな状態で読んでみた。 
ただ、それだけでよかったんです (電撃文庫)
松村涼哉
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-02-10

PVもあったので、ついでに貼っておこう。

 今、初めて上記のPVを観てみたのだが、プロモーション用映像として非常に良いと思う。しかし気になるのが、再生回数が今、2016/02/17の朝の現在で3,039回というのは、たぶん非常に少ない。恐らくこの作品は2万部以上は売れているのだろうから、こういうPVがその売れ数の10倍以上観られてもおかしくないはずなのだが……。きっと店頭販促などでも用いられていて、Web以外で流すために制作されたものかもしれないので、十分に役に立っていると信じたいのだが、ちょっともったいないような気がしてならない。ま、大きなお世話か。
 物語の大筋は上記PVの通りである。一人の中学生が自殺した。その遺書に書かれた「菅原拓は悪魔です。誰も彼の言葉を信じてはいけない」というメッセージ。基本的な物語の構造は、自殺した少年の姉が事件の謎を追う話と、悪魔と指名された菅原拓くんの独白とが交互に折り重なる形で構成されている。わたしはまた、湊かなえ先生の『告白』のような物語かなと思って読んでいたのだが、当然ながら全く別物でした。
 で。非常に興味深い作品であったのだが、いかんせん、おっさんのわたしにはリアリティを感じられない物語だ。ただ、それはあくまでわたしがおっさんだからであって、現役中高生には、ある意味ゾッとするような身近な話なのかもしれない。
 この物語の最大のキーは、「人間力テスト」というものにある。それは、主人公たちの通う中学校で各学期末に行われているもので、生徒が生徒同士を格付けしあうものだ。それが数値化されて、自分の学年内の順位がはじき出されるのだが、校長曰く「今の時代に必要なのは学力(学歴)ではなくコミュニケーション力」であるため、そんな「人間力テスト」を行うことにしたという設定だ。
 まあ、この時点でわたしのようなおっさんは、ふーーん……? と相当首をかしげることになると思う。実際、たぶんあり得ないと思うし、そんなテストには何の意味もないと、おっさんなら直感的に思うのではなかろうか。結局、数値化と言っても単なるアンケートで、得点ではなく順位が重要になってしまうものでは、そもそも「テスト」じゃあない。正解もないし。それに、おそらくは同数票の同順位がたくさん生まれるだけではなかろうか。上位10%ぐらいは票数が違うかもしれないけれど、下位は同着で固まってしまうはずだと思う。要するに単なる人気投票であり、まさしく格差を生むシステムそのものである「人間力テスト」なるものが公立中学で実施されるハズもないと、おっさんとしては思う。
 しかし、おそらく現役中高生には、深く共感出来てしまうのだろう。校内ヒエラルキーだの、いじめだのが実際に横行する現場に近い現役中高生には、ひょっとしたら身につまされるリアルな物語なのかもしれない。だとしたら、気楽なおっさんとしては、3年なんてあっという間なんで、しっかり勉強して、高校受験に集中した方がずっといいよ、とアドバイスしたくなってしまう。学校にいる時間だって、6時間程度だし、そんなのもあっという間なんだけどね。悩むことなんて何一つないということが、まああと5年もすれば分かることだし、リーマンになったらもっと恐ろしい毎日が待ってるわけなんだが……。それが分かれば苦労しないか。人間だもの、ね。
 というわけで、読み終わって思ったのはそんなことで、幸いにも楽しい中学高校生活を送ったおっさんには、正直理解に苦しむお話であった。もし本当に、現役中高生がこうした悩みに日々悶々としているなら、それはおそらく学校や社会というシステムの問題でなく、極論すれば家庭の問題なのではないかと思う。そして想像力の欠如。それが今、そこにある危機的な問題だと思います。
 そして、タイトルの意味は、最後まで読めばきちんと理解できます。が、わたしにはふーーん……という感想しかありませんでしたが。タイトルは、もうちょっと尖ったものにしても良かったような気もする……けど、まあいいのかな……。
 以上のような物語上の問題点というか論点は、もうこれくらいにして、一つ明確なポイントとして、もう一つだけ記録に残しておこう。恐らくこのような作品は、電撃文庫以外ではありえなかったのではないかと思う。ほかのレーベルでは全く論外だったのではなかろうか。作品としては非常に野心的(?)だし、作家の能力も十分以上に高いと思うけれど、この才能を才能として見出し、今後、磨いて行けるのは、電撃文庫ぐらいじゃなかろうか。まったく、流行のいわゆるラノベではない、ある種異彩を放つ作品を「大賞」に選んだ電撃文庫は、要するにそういうところがナンバーワンたる所以なんでしょうな。

 というわけで、結論。
 『ただ、それだけでよかったんです』という小説は、わたしの好みには全く合わないし、まだまだ粗削りで、直すべきところもいっぱいあると思うが、デビュー作として、光っているモノがあるのは間違いない。今後の活躍を心から願いつつ、新刊が出たら買って読んで応援したいと思います。以上。

↓ 次は「金賞」のこれを読んでみます。
ヴァルハラの晩ご飯 ~イノシシとドラゴンの串料理~ (電撃文庫)
三鏡一敏
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-02-10
 

 今日もネタがないので、困った時のマンガネタです。
 今日紹介するのは、『高台家の人々』 というマンガで、集英社の月刊YOUという女性コミック誌に連載中の作品です。確か2014年に、面白い漫画ねえかなー、とぶらぶらと探しているときに、試し読みを読んで、おお、こりゃいいね、と思って単行本の1巻と2巻を買ってみて、コイツは当たりだな、と思った作品である。現在は4巻まで出ている。

 お話は、例によって1話目が読める試し読みが公開されているので、そちらを読んでもらった方が早かろう。と思うので、こちらをどうぞ→http://you.shueisha.co.jp/lineup/koudaike.html
 ごく簡単に物語をまとめると、主人公・平野木絵はごく平凡な30歳OL。とりわけ秀でたものはなくむしろ地味系のアラサー女子だが、彼女はなんでもかんでも、すぐにぽわわわ~ん、と妄想にふける妙な性格である。そんな彼女が、社内一のスーパーイケメン・高台光正くんに見初められる。全く心当たりがない木絵ちゃんだが、じつはそのイケメンは人の心が読めるテレパスで、今までは人の醜い部分ばかりが見えてしまって、若干の人嫌いであったのだが、木絵ちゃんの、何にでも反応する心の中の「面白妄想」が読めてしまう光正くんはすっかり気に入ってしまい、「なんなんだこの娘……超面白い人!!」となるわけです。
 なので、この漫画の面白さは、第1に、ヒロイン木絵ちゃんの妄想の突拍子のなさにある。これがですね、本当に思わずくすっと笑ってしまうような、すっとぼけた妄想なんだな。上記の試し読みでも炸裂していますが、毎回大変に楽しく、笑えて面白い。
 で、話が進んでいくと、どうやらその光正くんには妹と弟がいて、その「高台家の人々」はみな同じ能力を持っていることが判明したり、その大元たるイギリス人のおばあちゃんが出てきたり、まあ、みなテレパス能力でそれなりに苦労しているんだけど、それぞれの恋模様が描かれたり、平凡な木絵ちゃんを認めようとしない、超厳しいお母さま(この人は能力なし)が出てきたりと、非常に読んでいて楽しい時間を過ごせる優良漫画だと思う。
 おそらくは、男が読んでも面白いし、女性は勿論、言わずもがな、であろう。ただし、とある女子に読ませてみたところ、木絵ちゃんはある意味何の努力もせずにイケメンGetなわけで、その点はちょっとなあ、と言っていたので、万人が揃って面白いと思うかというと、そうでもないかもしれない。とりあえず、わたしは大変気に入った。できればその面白妄想を、言葉で熱く語りだすような変な女子だったら、わたしも完璧Fall in Loveであろう。

 で。著者の森本先生だが、女子漫画界ではもうおなじみであろう。すでに、『研修医なな子』『ごくせん』『デカワンコ』といった作品はTVドラマ化、劇場映画化、アニメ化されており、それぞれ大変な人気のある作品だ。
 わたしはこの『高台家の人々』を読んだ時も、ああ、これは間違いなく近いうちにTVドラマ(あるいはTVアニメ)になって、2期ぐらいやった後に劇場版という黄金パターンで展開するだろうな、と確信に近いものを感じたが、なんと、TVドラマを飛ばしていきなりの劇場映画化がすでに発表されている。公開は今年の6月だそうだ。
 これがその予告なんですが、キャストはもう、動画の通りであります。
 ヒロイン木絵ちゃんは、芸能界きっての天然ガール綾瀬はるか嬢。絵のイメージとは、やっぱり違うかな。もっと地味で若く見える印象かもしれないけれど、まあ、綾瀬はるか嬢ならきっと、可愛らしく面白く演じてくれることでありましょう。そしてイケメン光正くんを、斎藤工 氏が演じるとのことです。設定ではイギリス人クオーターで、瞳は青いはずなんだが、カラコンでも使うのか、その設定はナシにするのか、動画じゃ良くわからんな……ああ、公式Webサイトのキャラ紹介ではちゃんと青い目をしてますね。カラコン着用みたいですな。斎藤氏は、わたしにとっては『テニミュ』における、氷帝学園の忍足郁士役でお馴染みなのですが、やはり、この人の一番のイケメンポイントは「声」でしょうな。なお、テニミュの時の彼のセリフで、わたしが一番カッコイイと思うセリフは「攻めるン遅いわ!!」ですw 

 というわけで、結論。
 『高台家の人々』は、男が読んでも結構笑える楽しいラブコメです。6月からの映画公開前に、ぜひ読んで予習しておきましょう。たぶん公開前に、(5)巻が発売になるんじゃないかな。楽しみです。以上。

↓ 超名作。歌もかなりいい。城田優氏の手塚部長、加藤一樹氏の跡部部長、そして斎藤工氏の忍足など、今見ると凄いキャストが揃ってます。ただなあ……映像が超引きの固定カメラだし、DVDだから現在のHDテレビで見ると、ほぼ顔が分からないんだよね……。
【中古】その他DVD ミュージカル テニスの王子様 The Imperial Match 2005-2006 氷帝学園 [アニメイト初回限定版]【画】【中古】その他DVD ミュージカル テニスの王子様 The Imperial Match 2005-2006 氷帝学園 [アニメイト初回限定版]【画】
 

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興行データです。
 今週末は洋画の公開がいくつかあったものの、金額レベルでは相変わらずちょっと厳しい状況が続いています。とはいえ、『オデッセイ』が2週連続1位なのは大変うれしいことです。 後半では、日本の3大メジャー映画会社の第3四半期決算をちょっと振り返っておきます。

 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表から。
 1位:『オデッセイ』:11日間累計で 16億を超えたか。何度も書きますが、大変素晴らしかったので、ぜひご覧いただきたい。先週、30億±2億ぐらいかなと予想しましたが、とりあえず変更なしとしておきます。
 2位:『信長協奏曲』:23日間合計で32億まで行ったそうです。先週35億~40億ぐらいと予想しましたが、すみません。これはもうチョイ行きそうですね。4週目の数字は去年の『HERO(最終46.37億)』と同レベル。凄い!!
 3位:『さらば あぶない刑事』:16日間合計で10億超えたらしい。 最終予測は前回ママの20億に届くかどうかぐらい。
 4位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:59日間合計で108億ぐらいか? やはり最終的に110億近辺という最初の予測通りかも……。
 5位:『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』が1.9億稼いで5位。いわゆるODS扱いなのかな。凄い人気だなあ。
 6位:『残穢――住んではいけない部屋』:16日間合計で4億届かずぐらいだと思う。厳しいかも。
 7位:『妖怪ウォッチ』:58日間合計で53億台ママか? さすがに勢いも止まったか……。
 8位:『ブラック・スキャンダル』:16日間合計でこちらも4億届かずか。厳しいかも。
 9位:『パディントン』:31日間合計で6億は突破したか?これは粘った!
 10位: 手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー』:23日累計で3億チョイ?
 ほか、
 11位:『キャロル』:公開からの4日間で0.5億。鑑賞済み。超おススメ。非常に良かった。公開規模も小さく、数字的に大変厳しいので、皆さん観に行きましょう!!
 13位:『スティーブ・ジョブス』:公開週末で0.3億程度? これも厳しい……。
  『ドラゴン・ブレイド』は圏外で数字不明。公式サイトで数えたら公開規模は現状62Scrらしい。オレの愛するジャッキーが……つらい……。観に行かないと!!

 とまあ、今週末は以上のような感じだったようです。
 なお、US本国でのこの週末の数字なのですが、いろいろなサイトでも取り上げられている通り、あの映画が公開されて、かなりの数字を稼いだようです。あの映画とは……『DEAD POOL』のことです。アメコミ好きならお馴染みですが、普通の方のために説明しておくと、かの「X-MEN」に登場するイカレたミュータントのことで(見かけは「変態仮面」っぽいw)、実は『X-MEN ZERO:WOLVALINE』にも登場していたのですが、そこでも同じ役を演じたRyan Reynoldsによって単独映画化された作品です。これまた血まみれなんだよな……なので「R指定」作品ですが、記録的なヒットとなったようで、US本国は大盛り上がりだそうです。日本公開は6月予定だそうですが、まあ日本じゃ全く売れないだろうな……。

 さて。
 先々週から予告していた、日本の映画御三家である東宝・東映・松竹の第3四半期決算が発表されたので、自分用メモとして以下まとめておきます。まずは数字をずらっと並べておこう。なお、東宝と松竹は2月決算なので、第3四半期=2015/03~2015/11の9ヶ月で、1月には数字が出てました。東映が3月決算で2015/04~2
015/12間での数字で、つい先週公開されました。
 ※Tableタグで書いてもどうやっても見にくいので、いっそ画像にした。クリックで拡大。toho_dat
toei_dat
shochiku_dat
 この3社はご存知の通り歴史も古く、映画だけにとどまらずいろいろな事業を展開している会社だが、それぞれセグメントのくくり方が微妙に違うため、なかなか比較がしにくくて、ちょっと厄介。
 東宝と松竹はほぼ同じで、映画事業と不動産事業と演劇事業が3本柱になっている。演劇について一応言っておくと、東宝は帝劇をはじめとしたミュージカルメインの演劇ラインナップがあって、それなりに高稼働で年間150億に届かないぐらいの売上を上げている。営業利益率も20%近くあって非常に優秀。ハコを持ってる=ロングラン可能というのは強いですな。松竹の演劇は、誰もがご存知の歌舞伎がメイン。歌舞伎座や新橋演舞場、大阪松竹座、京都南座を中心に、これまたシニア&団体中心に高稼働を誇っている。FY2012からFY2013の松竹の演劇が超伸びているのは、歌舞伎座が新築落成したため(工事中は当然売上ナシだった)。
 で、ちょっと独自のセグメント設計をしているのが東映。「映像関連事業」は誰でも分かるだろうからいいとして、「興行関連事業」とは何かというと、決算短信によると、これは要するに東映の運営する映画館・シネコンのことらしい。要するに「T-JOY」ですな。東宝も松竹も、それぞれ「TOHO-シネマズ」「MOVIX、ピカデリー」という映画館・シネコンを持っているけれど、この2社は、映画館の業績は「映画事業」に含めているのです。ここがちょっと違う。実のところ、現代の映画館は非常に苦しい経営で、赤字のところも全然普通に存在しているはず。東映の「興行関連事業」の営業利益率が低いのはある意味当然で、むしろ今回の第3四半期で10%以上の営業利益率をたたき出しているのは相当頑張ったとみることができる。今回の第3四半期は、東宝と松竹が2015/03~2015/11まで、東映が2015/04~2015/12まで、の9カ月なので、まあ春から夏の大ヒット映画が貢献してくれたのだろうということは容易に想像できる。おそらく、通期決算になれば、年末の『スター・ウォーズ』や『妖怪ウォッチ』なども含まれてくるので、映画館の経営的にはもっと良くなるであろうと思います。
 さてと。
 実は今回、なんでまたこの3社の決算比較をしてみようと思ったか、というとですね。東宝の「映画事業」の数字に注目してほしいのです。松竹はずっと、「映画事業」の営業利益率は10%届かず。東映の「映像関連事業」+「興行関連事業」の営業利益率は、今回は特別良くて14.8%、それ以前はずっと10%前後だった。けど東宝の「映画事業」はずっと14%程度を維持していて、今回の第3四半期は18%を超える超優良事業になっている。これだけ違う理由は何か。
 第1の理由は、以前年間ランクで挙げた通り、ヒット作がダントツに多いから。これは当然。
 そして第2の理由としてわたしが推測しているのは、「東宝がアニメに本気になったため」だと考えている。なお、わたしが言う「アニメ」は、劇場アニメではなく、主にTVアニメのことで、2013年から、東宝はいわゆる「コアアニメ」(=深夜放送の、マニア向けアニメ)に本気になり始め、『弱虫ペダル』や『ハイキュー!』『PHYCO-PASS』『血界戦線』といったヒットを順調にかましていて、イベントやお皿(BDとかDVD。最近はあまり売れないけど)や権利許諾の売上も急激に伸びた点が大きい。これが今やすっかり柱の一つになって稼いでくれているのが、東映や松竹と違うところだと思う。
 実はこれだけ言いたくて今回数字をまとめてみました。
 なお、もちろん、東映には古豪の「東映アニメ」があって、『ドラゴンボール』『ワンピース』という巨大IPを持っているのだが、これらはもうずっと以前から数字には入っていて、その分、松竹より利益率が高かったのだと思う。まあ、東映アニメ系の作品は、お皿が売れるようなコア層向けではなく、基本は権利系の売上で、利益率的にはコア層向けよりは低いことが想像できると思う。なお、東映のそういったキッズコンテンツは、特撮モノ(仮面ライダーとか)を含め、今後は配信での収入がどんどん伸びると思うので、たぶん、東映の映像関連事業はもっと利益率が向上していくと思う。過去のキッズIPが配信でガンガン稼ぐというのは、東映だけの強みと言えそうな気がします。松竹のアニメは、単発ではデカイ作品が多いけれど(『けいおん!』とか『ラブライブ』とか)、シリーズ展開がちょっとさびしいですね。もちろん『ガンダム』は松竹だけど、劇場配給だけで他の権利は持ってないからね……。

 というわけで、なんだか数字の投げっぱなしですが、結論。
 『オデッセイ』をまだ観ていない方は、今すぐ劇場へGO!! でお願いします。そしてわたしとしては『CAROL』を強くおススメします。そして、東宝は本当に強いですな。脱帽です。以上。 

※今日はおススメ商材特になし。

 角田光代先生といえば、2014年に映画化された『紙の月』をはじめ、数多くの著作で有名な日本屈指の小説家の一人である。その活躍は、直木賞などのさまざまな賞を受賞している小説に留まらず、エッセイも多数刊行されているし、絵本の翻訳などもあり、非常に精力的な作家として、ファンも多い大先生なので、もはや説明の必要はなかろう。
 しかし残念ながらわたしは、それほど多くを読んでいるわけではないので、ファンを名乗るもの恥ずかしいぐらいだが 、先日久しぶりに角田先生の著作を買って読んでみた。タイトルは『坂の途中の家』。これがまた非常にわたしには難解で、どう理解したらよいものか、読み終わった今でも全くわからない、非常に重いお話であった。
坂の途中の家
角田光代
朝日新聞出版
2016-01-07

 誤解のないように説明しておくが、わたしが「難解」だというのは、文章的な難しさとか、物語の複雑さとか、そういうものでは全くない。単純に、主人公の内面や考えが、どうしてもわからないというものだ。要するに、主人公という人間が良く分からないのである。
 それは端的に言うと、わたしが男であるからであり、また、わたしが子育てをしたことがないし、結婚すらしていないからであろうと思われる。
 どういうお話か、簡単にまとめてみよう。
 主人公、山咲里沙子は、33歳主婦。4年前に結婚して仕事を辞め、今年4歳になる娘を育児中である。夫は2歳年上。晴れやかないい男で、全く不満はなく、夫の両親とはうまくやっている。ただし、自分の親とは折り合いが良くない。そんな彼女が、ある日裁判員に選ばれる。娘は一番手のかかる時期であり、全く気が進まないが選ばれてしまったのだから仕方がなく、娘を夫の実家に預け、毎日霞ヶ関に通うことになる。担当する事件は、里沙子と同年代の女性の起こした、生後8ヶ月の娘の殺人容疑。裁判の焦点は、殺意があったのかどうか、犯行時の精神状態は責任能力を問えるのか、というものになる。そして、さまざまな証人たちの証言を聞くうちに、里沙子の精神は容疑者の心理に重なっていき、容疑者と自分を重ねるようになって……というお話である。
 検察側は、当然殺人での起訴であり、殺意があった、責任能力アリ、という主張を裏付ける証言を集めてくる。曰く、容疑者は派手好きで夫の稼ぎにも文句を言っていた、理想と離れていく現実に、娘さえいなければ、と思うようになっていた、と。
 一方弁護側は、容疑者は精神的に追い詰められており、その原因は夫や夫の母の言動に問題があった、犯行に殺意はなく、一時的な精神失調であり、自分が何をしているか分からない状態にあった、という証言を集める。
 そういった、相反する証言を聞くうちに、里沙子はどんどん容疑者の境遇に自分を重ねていく。 
 というわけで、わたしには全くどちらが正しいのか、さっぱり分からない。言わばこれは、芥川龍之介の『藪の中』に近いお話だ。どちらが正しいのか、残念ながら分かりようがない。
 しかしこの物語は、事件の審判を下すことにはあまり意味がない。誰の言い分が真実か、誰が嘘をついているのか、というようなミステリーでは全くない。なぜなら、証言をする誰もが、「自分は間違っていないと信じていること」を語っているに過ぎないからだ。
 この物語の最大のポイントは、裁判員として緊張を強いられる状況で公判を聞いている里沙子の精神的な混乱にある。もちろん、混乱するのは良く分かる。誰でもそうなるだろうと思う……のだが、里沙子が物語の最後で下す判断が、それって、本当か? 本当にそういうことなのか? という点が、わたしにはさっぱり理解できないのだ。ついでに言うと、里沙子の最終的な行動も、あんた、本当にそれで良かったったのか? と、わたしには全く理解できない。そういう点で、わたしには非常に難解な物語だった。

 以下、完璧ネタバレなのですが、ちょっと書かずにはいられないのでお許しを。
 里沙子は、公判が進むにつれ、今までの自分の夫や夫の母の言動の底にあるものの正体に気づく。理沙子はそれを、「悪意」だと結論付けた。すべて、自分を攻撃する悪意ある言動だったのだ、と理解する。そして容疑者も、まさしくその「悪意」に攻撃され続けてきたのだと気づく。
 しかし、それって本当にそうなのか? 今でもわたしは良くわからない。本当だとしたら、わたしもきっと、その無意識の「悪意」を人にぶつけてきたのだということを、自覚せざるをえない。でも、でも本当に、そうなのか??
 さらに里沙子は、それはきっと誰にも理解されない、本人以外に分かることではないものだと結論付け、審理に参加しないで、傍観するだけで当たり障りのない、空気を読んだ意見を述べて裁判員の役割を終える。
 本当にそれで、良かったのか?? わたしは、この事件の後に、里沙子は夫とどう暮らすのだろうと心配でならないというか、離婚を決意するのかとさえ思ったのだが、物語は、判決が下り、仲良くなった別の裁判員の女性とぱーっと飲みに行こう! というところで、あっさり終わってしまう。 
 もう、わたしにはさっぱり分からない。
 時間が経てば、あの時のわたしはホントどうかしてたわ、で済む話なのか? それとも、ある種の悟りに近いものを得たということなのか? 非常に難解というか、もう全然分からない。
 なので、これは女性に読んでもらって、意見を聞いてみたい。
 実はわたしも、読んでいて、里沙子の結論である「夫や周りの人の悪意」については、確かにそうなんだろうな、と納得しつつあった。しかし、どうにもエンディングが分からん。結局里沙子は何も成長しなかったのか? それとも、その悪意を理解し、今後の人生も悪意に甘んじる決意をしたということなのか? ……だめだ。さっぱりわからん。

 というわけで、釈然としないまま結論。
 『坂の途中の家』という小説を読んで、わたしがあらためて学んだことがあるとすれば、ただひとつ。それは、自分の言動には気をつけ、常に、自分の常識だけではなくて、相手を思いやることを忘れないようにしよう。ということです。でもまあ、それが難しいわけですが……。以上。

↓ わたし的には、映画版も良かったけど、NHK版の方が良かったかも。だって知世ちゃんだもの。
紙の月 [DVD]
原田知世
NHKエンタープライズ
2014-10-24

紙の月 Blu-ray スタンダード・エディション
宮沢りえ
ポニーキャニオン
2015-05-20

 

 1年ちょっと前に、少しだけ話題になったけれど日本公開時はごく小規模の公開で、それなりにロングランまで引っ張れたものの、日本ではそれほど話題にならずに埋もれてしまった映画がある。まあ、そんな映画は洋画が全く売れない日本では星の数ほどあるわけだが、わたしも公開時に見逃してしまって、WOWOWで放送される日を待っていたのだが、先日やっと放送があり、昨日の夜、ぼんやりと観てみることにした。結果、非常に面白く、役者陣も魅力的で、いつもの通り、ああ、やっぱり劇場に行くべきだったと後悔するに至ったのである。
 その映画は、『Love, Rosie』。日本公開タイトルは『あと1センチの恋』という、ラブストーリーだ。

 物語は、上記の予告でほぼ語り尽くされている。家が通りをはさんだ向かい側、というご近所さんの幼馴染として一緒に育ってきた男女。高校卒業のプロムで、素直に一緒にダンスを踊っていれば良かったのに、お互い言い出せずに別々のパートナーを選んでしまった二人。その結果が10年以上にわたってのすれ違いをもたらしてしまった、という、まあ、ありがちな話である。なので、脚本的な見所は、別々の生活を送る二人の様子と、近づいてはすれ違うもどかしさになるわけだが、これも、実際のところ、ありがちな展開ではあった。
 こういう話だと、わたしがいつも思い出すのは、吉川英治の『宮本武蔵』だ。初めて読んだのはもう大昔だが、あの作品での武蔵とお通さんの、スーパーすれ違いぶりには、読んだ誰しもが、ギリギリとじれったさを感じるだろう。最初の姫路から武蔵とお通さんは一緒に旅に出るはずだったのに、「ゆるしてたもれ」と橋に刻んで一人旅立ってしまった武蔵。そして武蔵を追う旅に出るお通さん。吉川英治『武蔵』は、この二人のラブストーリーが軸にあるから面白いとわたしは思っているが、まあ、現代人感覚で読むと、武蔵の理屈がたまに意味不明というかちょっと笑えて、お通さんが気の毒なこと甚だしい。「ゆるしてたもれ」じゃねえっつーの。
 そして映画で言うと、最近ではAnne Hathaway嬢主演の『One Day』(邦題:ワン・デイ 23年のラブストーリー)なんかが思い出されるが、あの映画はもっと長い期間だし、確か二人は幼馴染ではなくて、大学の卒業直前に出会うんじゃなかったかな。そして、観た人はご存知だと思うが、かなりハードな展開が待っていて、結構哀しいお話であった。『Love, Rosie』と『One Day』のどちらが好きと聞かれたら、わたしとしては非常に悩むが、どちらも甲乙つけがたく、まあ、観たばかりで記憶がフレッシュな『Love, Rosie』を推すかもしれない。
 たぶん、わたしが『LOVE、Rosie』を推すのは、主役二人が非常に魅力的に映ったからというのが一つ、もうひとつは、物語の結末の幸福度合いのわかりやすさ、ではなかろうかと思う。まず女子の主人公、Rosieを演じたのが、Lily Collins嬢。1989年生まれだから今年の誕生日で27歳か。彼女は、かの有名ミュージシャンPhill Collinsの娘さんである。非常に可愛い。10代の素朴な少女から30代近い(?)姿までを演じきっていて、可憐でいてかつ美しく、表情も豊かでとても良かった。特にいいのが、きりっとした太い眉であろう。それなりに今までいろいろな作品に出ているのだが、わたし、ほとんど観たことがないんだよな……なので、名前と親のことは知っていたけど、初めてちゃんと演技している様を観たような気がする。非常に美人で大変気に入った。この映画のプロモーションで、来日もしてるんですな。
 そして相手の男主人公を演じたのが、Sam Claflin君29歳。この彼の印象的な、イケメン笑顔は絶対にどこかで観たことがある、誰だっけ、と思ったら、『Hunger Games』の2作目以降に出てくるフィニック役のあいつだ、と思い出した。口の形に特徴があって、この人の笑顔はかなり印象に残る、大変なイケメン野郎だと思う。まあ、キミもせっかく勇気を出したのに、Rosieはテキーラがぶ飲みして記憶をなくすほど酔っ払って、ぶっ倒れちゃってたからな……もうちょっとだけ、早く男を見せるべきだったけれど、なかなか君は男らしくてカッコよかったと思います。

 しかし、わたしは多くの映画や漫画や小説を読んだり観たりしているわけなのだが、「幼馴染」ってのは現実世界において実在するものなのだろうか? フィクションの中にしか存在しない、空想上の存在、いわゆるUMA的な未確認生命体ではないかとわたしはにらんでいるのだが、もし、本当に、「幼馴染」というものを持つ人がいるなら、わたしは声を大にして申し上げたい。さっさと告白して、幸せにおなりなさい、と。絶対に、相手もそれを望んでいるから、あとはキミのちょっとした勇気だけだぜ、と、おっさんとしてはアドバイスさせていただくッ!

 というわけで、結論。
 『Love, Rosie』という映画は、わたしとしては非常に楽しめた。そのすれ違いの様相は観ていてとてもじれったいけれど、だが、それがいい、のであろう。また、『あと1センチの恋』という邦題も、非常に良いと思った。観ればその意味が分かります。わたしはいつも邦題に難癖をつけるクソオタ野郎ですが、今回の邦題はとってもいいと思う。まあ、ありがちなお話だが、わたしは大変気に入りました。以上。

↓原作小説。小説のタイトルは「Where Rainbows End」っていうんですな。この著者Cecelia Ahernさんは『P.S. I Love You』でデビューしたアイルランド人です。
愛は虹の向こうに (小学館文庫)
セシリア アハーン
小学館
2008-12-05
 

  「このうえもなく美しく、このうえもなく不幸なひと、キャロル」
 わたしとしては、近年まれにみる、美しくて素晴らしいキャッチコピーだと思う。加えて、去年観た『The Monuments Men』 において、突如Cate Blanchett様の美しさに目覚め、それまで何本もCate様主演作を見ているのに、なんて綺麗な人なんだということを今更ながら認識していたため、わたしとしては非常にこの映画の公開を待ち遠しく思っていた。
 ので、さっそく観てきた『CAROL』。US国内では、MetacriticRotten Tomatoesなどの格付けサイトでも軒並み非常に高い評価がされており、その期待を裏切らない、素晴らしい演技と美しさで、わたしはもう大満足&大興奮である。

 恐らく、上記予告を観ても、どんな物語なのか想像が付きにくいと思う。ある意味予告通りの物語だし、一方ではまったくこの予告では物語が描かれていないとも言えるだろう。わたしも、一度物語のあらすじを書いてみたのだが、やっぱりここには記さないことにした。何故なら、ネタバレとかそういう意味ではなくて、文字で物語の流れを書くと、実につまらなそうなまとめになってしまうからだ。ただ、この作品の舞台となる時代と、原作小説の書かれた時期が同じだということは、注目に値する。この作品は、『見知らぬ乗客』『太陽がいっぱい(別名『リプリー』)』などのサスペンス・ミステリー系小説で有名な、Patricia Highsmith女史による小説が原作で、書かれたのは1952年、物語の舞台と全く同じである。日本で換算すれば昭和27年という戦後間もない時期に描かれた作品であることを考えると、当時はおそらくセンセーショナルだっただろうし、今の我々が読んでも、この物語の現代性にはかなり驚くと思う。しかし、現代人の感覚からすると、やっぱり物語としては出来事自体はそう目新しいものではなく、それほど面白そうだとは思えないかもしれない、と、自分でストーリーをまとめてみて良くわかった。

 では何がわたしをしてこの映画は素晴らしいと思わせたか。
 それはやはり、キャラクターと、そのキャラクターを演じた女優陣の演技がお見事だったからであろうと思う。何度かここで書いたような気がするが、映画や小説において最も重要なのは、わたしはやはりキャラクターであると思う。描かれているキャラクターを好きになれるかどうか、が、その作品に対する好悪の決定的なポイントとなるはずだ。その点において、わたしはこの映画で描かれた二人の主人公、キャロルとテレーズの二人にもうぞっこんである。
 まず、キャロルのように、「心に従って生きる」ことを旨とする、強くて、たまに弱い女性に出会ったら、完璧に惚れてしまうだろうと思う。キャロルは現代用語でいうところの「バイセクシャル」であり、当時の社会風俗からすればかなりとんでもない存在であろう。しかし、「そんなの知ったことか」と強く見える一方で、どうしてもそういう社会の眼に勝てず、愛する娘の養育権を手放さなくてはならない事態を前にしては、嘆き悲しむ弱さを見せる。わたしとしては、そりゃあそうだよ。だって人間だもの。と、みつお風に思わざるを得ないわけで、わたしはそのような、強くて弱い女性を見かけると、とても放っておけない気持ちになる。そんなキャロルを演じたCate Branchett様の演技は完璧だったと思います。本当に素晴らしかった。
  一方、キャロルに一目ぼれしてしまうテレーズといううら若き女子を演じたRooney Mara嬢も、実にお見事だった。わたしにとって彼女は、どうしても『The Girl with the Dragon Tatoo』のリスベット役が忘れられないが、どうもいつもあまり笑わない役が多いような気がする。そんな彼女が今回、たまーに見せる、ちょっと幸薄そうで、恥ずかしがるような笑顔は絶品であったと記録に残しておきたい。わたしはテレーズにも惚れました。
 テレーズがキャロルに視たのは、おそらくは「こうなりたい自分像」だろう。地味だし日々迷っているし何よりもまだ先がまったく真っ白なテレーズ。キャロルは、自分とは正反対のテレーズを「My Angel, flung out of space」と呼ぶ。「宇宙から放り出された、わたしの天使」。既に母親であるキャロルには、最愛の娘がそのまま大人になったような、愛さずにはいられない、宇宙から放り出された一人ぼっちの女の子と見えたのだろう。この相思相愛の関係は、他人からどんな目で見られようと、もはや分かつことのできないもので、わたしは今回のエンディングは、非常に良かったと思う。パンフレットによれば、監督は決してこの作品をバットエンドに撮りたくなかったそうで、良かった良かった、で、この後はどうなるんだ? という終わり方にしたかったそうだ。その意図は、見事に表現できていると思う。
 また、今回の映画で、わたしが画として、お、これは、と思った点が二つある。一つは画の質感の問題。今回は非常に柔らかさと粗さの混ざったような、現代の超高画質時代には珍しい画になっている。どうやら、撮影はコダックのスーパー16フィルムで撮影したようだ。それをアップコンバートしているらしい。それが全編なのか、ポイントだけなのか分からないが、時代を感じさせる画作りは物語の空気感をよく反映していると思う。もう一つは、この作品では非常に「手」の動きをとらえた画が多いように感じた点だ。しかもそれがとても効果的で、「手」の動きに非常に感情が込められているように思った。こういった手先までの動きの美しさは、とりわけ舞台役者やダンサーで重要だとわたしはいつも思っているが、映画でここまで「手」を意識した演技と演出を観るのは珍しいように思う。特に、ラスト近くでのキャロルとテレーズの「手」の演技に、是非とも注目していただきたいと思う。監督Todd Haynes氏の作品を観るのは、わたしは今回が初めてだが、非常に技巧派のように感じられた。ちょっと過去作もチェックしてみたいと思った。
  ところで。男同士の関係を描いた映画で、『Brokeback Mountain』という傑作がある。まあ正直、男のわたしから見ると、ええーー!? ヤっちゃうんだ!? と激しく衝撃的でドン引きしてしまったのが現実だが、直接的な男同士SEX描写がなければ、わたしとしては万人にお勧めしたい映画である。アレはちょっとマジ衝撃的なのであまり万人にお勧めしていいのか自信がないのだが、今回の『CAROL』にも、女性同士の直接的描写がズバリ出てくる。しかし、なんでなんだろう、非常に美しく、全く普通に受け入れられたのは、わたしが男だからなのか?? 女性が観たらまた全く違うことを思うのかもしれないので、一応、そんなシーンがあることだけはお伝えしておきます。

  ……あーあ、やっぱり上手くまとまらない。実は今回、この記事を書くのに何度も書き直したり、順番を変えたりしているのだが、全然うまくいかない……。このBLOGを初めて早半年。今回、これまでで最も時間がかかってしまった。なんでだろうな……この『CAROL』という映画、わたしは非常に素晴らしいと思うのに、その素晴らしさを上手に伝えることができない。それほど複雑な話じゃないし、うーん、要するにこれはアレか、あまりにわたしの心に響くものが多すぎて、まだわたしの頭の中でまとまってないという事か。難しいのう。いずれにしても、わたしとしては、一人でも多くの方が、この映画『CAROL』を劇場に観に行っていただけることを祈ってやみません。

 というわけで、結論。
 映画『CAROL』は、このうえなく美しく、このうえなく切ない素敵なお話です。
 今回のアカデミー賞で、主演女優賞と助演女優賞の両方にノミネートされた二人の愛の物語を、ぜひ劇場で堪能してください。わたしは本当に素晴らしいと感じました。今年暫定2位です。
 ※1位はまだ『The Martian』かな。

↓ 以前も紹介した原作小説。Highsmith女史の作品で唯一日本語訳されてなかったそうで、今回の映画に合わせての発売です。初版時のタイトルは『The Price of Salt』。実際これを書いた時のHighsmithさんは、テレーズのようにデパートでバイトしていたそうですよ。
キャロル (河出文庫)
パトリシア ハイスミス
河出書房新社
2015-12-08

 今日はネタがないので、だいぶ前になるけれど面白かった漫画の紹介でお茶を濁します。講談社の「月刊少年シリウス」にて連載中の漫画、『はたらく細胞』です。これが非常に面白かった。


 もう既に単行本の2巻まで出ていて、取り上げるのはかなり今更なんですが、まあ、まずは試し読みのURLを載せておきます。とりあえず第1話がまるまる読めるので、ちょっと読んでみてほしい。
 試し読み→http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063765601
 カバーイラストの白いイケメンが「白血球」で、体内に侵入した細菌やウィルスなどと戦うのが仕事、赤い女子が「赤血球」で、酸素と二酸化炭素を運ぶのがお仕事の運送屋さん、みたいに、要するに、体内の細胞が擬人化されていて、「体」という世界で日夜活躍している姿を漫画にしたもので、体内細胞が如何にして「体」という世界を守って戦っているか、が、意外と詳しくわかるお話です。上記URLにも書いてありますが、第1巻と第2巻はこんな内容です。
 第1話「肺炎球菌」
 第2話「スギ花粉アレルギー」
 第3話「インフルエンザ」
 第4話「すり傷」 ※1巻ここまで
 第5話「食中毒」 ※ここから2巻
 第6話「熱中症」
 第7話「赤芽級と骨髄球」
 第8話「がん細胞(上)」
 第9話「がん細胞(下)」
 不思議な感じでしょ? これを読むと、ははあ、体の中ではこんな闘いが起きているのか、と、幼稚園児っぽくイメージできるのだが、情報としては十分真面目というか、知らないことをいっぱい教えてくれて非常に楽しい。誰しもが、幼稚園ぐらいのとき、虫歯になると虫歯菌が歯を痛めつけている絵を書いたことがあると思うが(誰しも、はないか。でもわたしはある)、それを数100倍高度にしたようなお話で、こういう事態だとこういう細胞がこういう働きをしてくれるのか、と、新鮮な驚きと興奮をもたらしてくれる、質の高い漫画だと思う。 
 細胞ごとの性格付けも、実によく考えられていて飽きない。実に多くの細胞が登場するが、例えば第2話の「スギ花粉アレルギー」のお話は、とりわけ実際に花粉症でお悩みに方にはぜひ読んでいただきたい。メカニズムが非常に良く分かるので、面白いと思う。
 しかし、心配なのは……一体、この漫画の舞台となる「体」の持ち主は、果たしてどんな人間なのだろうか。おそらく今後も登場することはないと思うが、この人、かなり大変な目に遭ってるんだけど、大丈夫か?? 食中毒やら熱中症やら、インフルエンザやら、細胞たちの大活躍によって深刻な事態にはなっていないと思うけれど、ガンまで出てくると相当心配になる。そして、この漫画のネタもいつまで持つのか、大きなお世話の心配も募るばかりだ。
 作者の清水茜さんについては正直よく知らないのだが、まだお若い女性らしい。この作品は、第27回少年シリウス新人賞大賞した読切作品『細胞の話』を連載化したものだそうで、作者初の連載作品だそうだ。コミックナタリーにインタビュー記事があるので、興味のある方はそちらへどうぞ。
 ナタリー記事:http://natalie.mu/comic/pp/hatarakusaibou

 というわけで、短くて手抜きですが結論。
 『はたらく細胞』は、非常に面白い。今後もネタの市鯉がものすごく大変だと思いますが、楽しみにしています。単行本を買って応援しますので!!

↓ こいつでも読んで勉強するのもいいかも。
免疫―からだを護る不思議なしくみ
矢田 純一
東京化学同人
2015-01-10

 毎週木曜日は、今週の『鮫島』ニュースのお時間です。
 いや、今日は水曜日でしょ、というアナタ、明日は祝日なので、週刊少年チャンピオンは今日水曜日発売ですよ!! というわけで、今週のチャンピオンですが、やはり『ペダル』が熱かったですね。
 ■『弱虫ペダル』
 先週から引き続き、先頭集団を追う坂道くん、手嶋先輩、ポキ泉くんの3人ですが、「先頭に遅れている=後方集団に近づいている」 というわけで、とうとう切ったはずの青八木さんと鏑木との合流が現実に!! 手嶋先輩はホントに泣けますね。今週のラストのセリフは感動です。「青八木ィ・・・どうしておまえはいつも いつもオレがピンチの時に限って・・・バカヤロウ 助けに来るんだよ!!」 手嶋さん、そりゃあんたが弱いからっすよ。良かったね。来週はいよいよ5人となったチーム総北の奇跡的な追い上げが始まるようで嬉しいです。
 ■『牙刃道』:本部のおっさんVSジャック続く。はっきり言うと進展ナシ。 
 ■『囚人リク』:大場のおっさんのグリコポーズで「ブホォッ」っとむせた。以上。
 ■『ニコべん!』:部活承認可決。良かったね! 今後の展開を期待します。先週のコラボ企画はやっぱり1回限りで今週はありませんでした。
 ■ ほか、大きな展開は特になし。『スメラギドレッサーズ』はどうも終了フラグっぽい……悲しい……。『兄妹』も終了フラグか? こちらは物語的にきちんと収まりそうで、予定通りかも。

  さて。では今週の『鮫島』ニュースです。
 先週に引き続き、土俵上では鯉太郎と【大山道】兄貴の熱い戦いが続いており、それを見守る【蒼希狼】と山ノ上親方という構図ですが、今週いよいよ勝負が決まりそうなところまで進みました。
 まず、鯉太郎は、張り手をかましながら、【大山道】兄貴に感謝の気持ちを抱きます。「アンタのおかげ」で、今までは「楽に勝利を手にしようとする小賢しさ」を感じていた「引き」や「変化」に対して、「より攻めるための引き」「より前に出るための変化」があることを知ることができたと。「もう真っ向だけが俺の全部じゃねえ・・・」と笑みを漏らしながら戦う鯉太郎に、【大山道】兄貴も理解します。なぜ【蒼希狼】にとって鯉太郎が特別なのか。それは鯉太郎が全身全霊で、「この先の取組なんて微塵も頭にないかのように」「ここで燃え尽すかのように」向かってくるからであり、そこまでして相手に勝とうとしてくれることが、「力士として堪らなく嬉しい」ことだからなんだと。今週は後ろの11Pは、もう一切セリフはありません。全力を尽くす二人がただ描かれるだけです。そして最後に鯉太郎が放ったのは、かつて序ノ口時代、当時まだ【村神】と名乗っていた同期最強の天雷を破った「基本中の基本」の技、「ハズ押し」だ!! 『バチバチ』の7巻を読み直してほしい。まさしくあの形が今再び炸裂して、今週は終了である。 
 なお、チャンピオンの次号予告では、次回の『鮫島』は巻頭カラー大増23Pだそうで、次回で勝負は決着、その次で決着後の【蒼希狼】の話が入って、ちょうど単行本の区切りが良くなりますね。わたしとしてはもう、7日目、そして勝ち越しのかかる8日目に誰との割が組まれるかに興味は移りつつあります。いやー、ホント楽しみだなあ。佐藤先生、一度今場所の番付表をトビラでズドーンと発表してください!! もう、ほかにどんな力士たちがどんな枚数で幕内にいるのかが知りたくてたまらないです!! あと、白水さんや常松の星数も知りたいっす!! 楽しみにしてます!!
  最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
 ------
 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 --------
 【天雷】東関脇
 【蒼希狼】??? 最高位は小結
 ※右額の傷は、初入幕初日の【桐の里】戦で負ったもの
 ※現在の現役横綱は、モンゴル出身力士で「大横綱」と称されている模様 
  ただし、【蒼希狼】の過去話の時点なので、この9月場所も現役か不明。  

 というわけで、結論。
 今週の『鮫島』は、とうとう六日目の勝負が決まる直前まで来ました。来週の巻頭カラー楽しみにしてます!! そして『ペダル』もいい展開になってきました。早く、ポキ泉くんがエースらしく強いところを見せて欲しいものです。以上。

↓ 今、読書中。面白い。ただ、女性と男ではかなりこの作品への感情移入度が違うような気がする。
坂の途中の家
角田光代
朝日新聞出版
2016-01-07

 

 このBLOGで恐らく何度も書いていると思うが、2012年に公開された『Chronicle』という映画をわたしはいろいろなところで激賞している。低予算インディペンデント系のPOVムービーだが、非常に良い。役者陣の芝居もいいし、映像もいい、そして脚本も素晴らしいとわたしは思っているわけだが、この映画でわたしはDane DeHaan君という若い役者を初めて認識した。以来、Dane君の作品はなるべくチェックしている、というかほぼすべて観ているのだが、2014年公開のとある映画を見逃しており、非常に気になっていた。これまで、比較的Dane君はシリアスな映画ばかりだったと思うが、どうやらその映画はコメディらしい。Dane君がコメディ? ほほう、そいつは要チェックだぜ!? と思ったものの、日本ではごく小規模の公開であっという間に終わってしまっていた。なので、WOWOWでの放送があると知って勇んで録画予約し、さっそく観てみた次第である。 その映画のタイトルは、『LIFE After Beth』。非常に笑えて、意外と悲しい、なかなかの秀作であった。

 まあ、お話は上記の予告でほぼ語りつくされている。タイトル通り、『べス亡き後の人生』のお話である。愛する彼女(べス)が死んじゃった、もう生きる気力もわかない、どうしたらいいんだオレ、としょんぼりな主人公の元に、なぜか蘇って来た彼女。最初は大歓迎で、奇跡だと喜ぶものの、どんどん彼女は様子がおかしくなって行き、遂にはまごうことなきゾンビになり果てて……というお話である。ああ、そうか、今さら気が付いた。タイトルの意味は、「べスの後の人生」、つまり、「べスじゃなくなった後のゾンビとしての人生」という意味で、べスを亡くした男の子の視点での「べス亡き後どう生きよう」という意味ではなくて、むしろべス本人視点での意味か。なるほど、英語は難しいのう。まあ、脚本的には、彼女がゾンビになっちゃった! という一発ネタなので、ゾンビの彼女をどう描くかで話の方向性が決まると思うが、最初にそのネタをドカンと持ってくると、あとは萎むだけというような、単調でつまらない話になってしまう危険性があると思うが、この作品では、「だんだんゾンビになっていく」という過程を描くことで、主人公の男の子の心理もだんだん変化していくことになり、一本調子にならず、きちんと起承転結の付いた物語を描き切ってくれたと思う。わたしはこの作品、気に入った。似たような(?)作品の『Warm Bodies』よりこちらの方が好きかもしれない。
 おそらく、わたしにそう思わせた要因としては、役者陣がこちらの作品の方が好みであったからではなかろうか。まずは主人公のDane DeHaan君だが、いつもの彼は、なにか悩んでいたり、苦しんでいるような姿がおなじみのような気がするが、今回は、その妙な真面目ぶりが笑いをもたらしており 、いわゆるギャップで笑わせる演技を見せてくれる。たぶん、この作品はジャンル的には明確にコメディであろう。先日、山田洋次監督のトークショーで、「喜劇、お客さんを笑わせる作品が一番難しい」ということをおっしゃっているのを聞いたが、Dane君は意外とコメディにも似合うことが良くわかった。やっぱり彼は、演技派ですな。今後、シリアス系の演技で10年以内に必ずアカデミー賞候補になると信じてます。もっと早いかもな。あれっ!! もう今年で30歳になるのか……もっと若いと思ってました。まあ、今後のキャリアを楽しみに応援したいところです。
 そして、問題のゾンビ彼女を演じたのがAubrey Plazaさん。この人は元々コメディエンヌだそうで、今回の役も、とても笑わせていただきました。今年で32歳か。この人ももっと若いかと思ってた。一応主人公も彼女も、大学生(の卒業間近)という設定ではなかったかな? しかしこの方はなかなかいい演技で、わたしは非常に気に入った。かなり可愛いと思う。
 それから、ほとんどチョイ役ではあるが、何気に重要な役でAnna Kendrick嬢も出演している。わたしが愛してやまないハリウッド三大美女と言えば、Jennifer Lawrence嬢、Scarlett Johansson嬢、Amanda Seyfried嬢の3人だが、Anna Kendrick嬢も、まあ何番目か分からないけれど、うーん、7番目ぐらいかな……とにかくわたしにとってシングル・ランカーである。彼女がBroad Wayミュージカル出身であることは良く知られていると思うが、歌声も非常に良い。さらにわたし的にはちびっ子(160cmないはず)なのもいい。

  ↑これ有名なやつ。かわええ……。結構特徴のある顔立ちなので、名前を知らなくても見たことのある人も多かろうと思う。わたしは常々、Anna Kendrick嬢はTom Cruise氏に似ていると思っているのだが、どうでしょうか?

 というわけで、結論。
 本作『LIFE AFTER BETH』は、わたしとしてはかなり気に入った。が、まあ、万人向けではないと思う。ゾンビ映画だし。なので、Dane DeHaan君が最近気になって仕方ないという方に限定すると、この作品はおススメです。 しかし彼の髪は、ちょっと心配なレベルにデコが広いっすな。全く人の心配をしている場合でないわたしが言うのもアレだが、大丈夫か、Dane君!! 以上。

↓ Dane君鑑賞には、やっぱりまずはこの映画からお願いします。
クロニクル [Blu-ray]
デイン・デハーン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2014-06-18
 

 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興行データです。
 今日は、日本の映画会社3社(東宝・東映・松竹)の決算データ分析をしようと思ったのですが、まだ東映が第3四半期決算のIRを行っていないため、データがそろわなかったので来週にします。何故か、東宝と松竹は2月決算(=11月末までが第3四半期で1月中にIR実施)で、東映だけが一般的な3月決算(=12月までが第3四半期で、2月中にIR)の会社ということで、ちょっとズレがあるのです。でもまあ、通期決算が出たところで分析した方がいいかもな。ま、いずれにせよ今日はデータが揃わなかったので、いつもの週末ランキングだけでさらっと流します。
  
 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表です。
 1位:『オデッセイ』:公開週末(木曜日含みの4日間)で6億超。いいスタートです。わたしも鑑賞済み。超・最高!! もっともっと売れてほしい。「火星版DASH村」とWebでも大人気。うまいこと言うね。数字的には、過去データから推測すると20億以上は確定、30億±2億ぐらいもありうる数字だと思う。
 2位:『信長協奏曲』:16日間合計で25億は超えたか。3週目でこの数字だと、過去には2013年の『名探偵コナン(→最終36.3億)』や去年の『バケモノの子(→最終58.5憶)』などがあってやや振り幅は大きいが、35億~40億近くは行きそうな勢い。 
 3位:『さらば あぶない刑事』:9日間合計で7億超か?  20億に届くかどうかぐらい?
 4位:『スターウォーズ/フォースの覚醒』:52日間合計で104億チョイか。さすがにペースダウン。最終的に110億近辺という最初の予測通りかも。あまりうれしくない……。
 5位:『残穢――住んではいけない部屋』:9日間合計で3億届かずか。若干厳しめ?
 6位:『妖怪ウォッチ』:51日間合計で53億ぐらい? 先週止まったと思ったけど粘る。すごい。
 7位:『手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー』:16日間合計で3億届いてない模様。
 8位:『ブラック・スキャンダル』:9日間合計でこちらも3億届かずか。
 9位:『コードギアス 亡国のアギト/最終章』:公開週末で0.4憶ほど。最初のTV放送はもう10年前か……ずいぶん経ったけど人気健在は素晴らしいですな。
 10位:『パディントン』:24日間合計で5億は突破した模様。粘った。素晴らしい!

 ほか、どうやら公開劇場の少なかった『ピンクとグレー』は、公式Webサイトによると今週末から上映館が増えるみたいですね。現状の累計で5億を超えるのも間近ではなかろうか。じわじわと売れている模様です。
 しかしそれにしても、洋画がさっぱり元気のない中で、『オデッセイ』がまずまずのヒットとなったのは大変うれしいです。内容的にも大変面白く、わたしは大絶賛中。会う人会う人にお勧めしまくっています。アカデミー賞に絡むともうチョイ上が狙えるのだが……ちょっと難しいかなあ……。アカデミー賞関連では、今週から続々とノミネート作が公開されるけれど、一番派手で分かりやすく、売れそうな気がするのですが、今後も要チェックで観察していきたいと思います。なお、主な候補作の公開スケジュールを公開順にもう一度自分用メモとして記して、今日は終わりにします。
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 ■2/11(祝)公開:『キャロル
 ■2/12(金)公開:『スティーブ・ジョブス
<2/28(日本時間2/29・月の午前中)にアカデミー賞発表>
 ■3/4(金)公開:『マネー・ショート 華麗なる大逆転
 ■3/18(金)公開:リリーのすべて
 ■4/8(金)公開:『ルーム
 ■4/15(金)公開:『スポットライト 世紀のスクープ
 ■4/22(金):『レヴェナント 蘇えりし者
 ■7月予定?:『ブルックリン』
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 というわけで、結論。
 今週1位の『オデッセイ』は非常に面白かったので、まずまずの数字で嬉しい!! また、『信長』も非常に立派な数字で、恐れ入りました。以上。

 ↓ わたしは今週『キャロル』を観に行って、美しく不幸なCate Blanchett様を堪能する予定です。なお、本作で助演女優賞にノミネートされている、Rooney Maraさんは、『オデッセイ』に出てくる女性クルー(プログラミング系で活躍する生真面目なあの彼女)を演じたKate Maraさんの妹です。2歳違いだそうですよ。
キャロル (河出文庫)
パトリシア ハイスミス
河出書房新社
2015-12-08
 

 去年の11月、ニューヨークを旅した時、わたしにとってのメインイベントの一つが、The Metroplitan Museum of Art(通称:MET)を堪能することだった。詳しくはこちらに書いたので、ご興味のある方はどうぞ
 しかしMETの中は恐ろしく広大で、とにかく絵画だけは全部見ようとおよそ3~4時間ほど見物したわけだが、とても全部は見られなくて、ミイラで有名な1階のエジプト系の展示はほとんどざっとしか観ることができなかったのが残念であった。いや、別に一人でぶらっと行ったので、ちゃんと6時間でも10時間でも、好きなだけ時間をかければよかったのかもしれないけど、ズバリ言って疲れちゃったんだよね……。
 で、とにかく西洋絵画はほぼ全て回ったつもりなのだが、その中でも、わたしが事前の調べでコイツだけは外せないという作品があった。 全作品が30点ほどしか残されていない、17世紀オランダの画家、Johannes Vermeerの作品群である。どうやら、METには、Vermeerの作品が5点あるらしい。その5点の中でも、「水差しを持つ女」という作品がどうも一番有名で、まだ日本に来たことがないという。ならばここ、ニューヨークでじっくり堪能させていただこう、と、広大なMETの中を迷いながら、Vermeerが展示されている部屋に赴いたわけである。
 確か部屋は、2階の真ん中の一番奥の端っこだったと思う。どうやらGallery632らしいですね。 で、ようやく辿り着き、よし、ここか!! と勇んで展示を観た……のだが、おかしい。あれっ!? いち、にい、さん、よん……4点しか展示がない。むむ? 肝心の「水差しを持つ女」はどうした? 別の部屋か?? と思ってよく見てみると、なんと海外貸し出し中! となっていた。複製というか、解説類が展示されていたけれど、現物不在であった。マジかよ!! HOLY SHIT!! とはこのことである。
 なので、ちょっとがっかりしたものの、ほかの展示は質・量ともにすさまじく、わたしの大好きなゴッホやターナーなどは、日本での企画展なんかよりも物凄い量の展示があって、大興奮&大満足でMETを後にしたわけだが、その日の夜、ホテルの部屋でちょっと調べてみたところ、なんと貸出先は日本で、京都にて展示中だったのだ!! な、なんだってーー!? 超・入れ違い!! マジか…… こいつはBigなHOLY SHITだぜ!! と再度叫んだことは言うまでもない。
 そんな、ちょっとしたすれ違いだったVermeerの「水差しを持つ女」という作品だが、京都での展示を終え、ようやく東京に来てくれた。ならば会いに行かねばなるまい。というわけで、1/14から六本木にて開催中の『フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展』に行って、ようやくの対面を果たしたわけである。
Vermeer
 まず、この絵のことを書く前に、言いたい放題の文句を言わせてもらおう。わたしは六本木ヒルズの上にある、この美術館が前々から好きではない。何しろ、行き方がめんどくさい。何度も行っているので迷うことはないが、とにかく無駄にシャレオツで、導線もひどく悪い。わたしは常に朝イチで行くが、人出が多い時間帯に行こうものなら、もうたどり着く前に帰りたくなるレベルだ。それに、わたしはこの点が一番イラッとするが、前売券を持っているのに、いちいち窓口に並んで入館証に引き換える必要があるのも、勘弁してほしい。それなら当日チケット買うためにならぶのと同じで、意味ないのだが……。また、ライティングも、色付きLEDの暖色系で、薄暗く、作品が持つ本来の色を実に損ねているような気すらする(勿論計算されつくされた展示だろうから、決してそんなことはなく単にわたしの言いがかりだと思う)。日本の美術展は、もうそういう、無駄な雰囲気出しの演出はやめて、きっちりはっきり見えるようにしてもらいたいものだが、今回の展示もとにかく暗くて見えにくいこと甚だしく、イライラしたことを自分用記録として記しておこう。わたしにとっては、出来ることなら行きたくない美術館の筆頭である。というわけで、今回も、さほど混んでいない時間帯なのに並ばされ(1列待機の複数窓口じゃなく、複数列待機なので、列によって進む速さが違う)、長ーいエレベーターに乗せられ(待つ時もいちいち立つ場所を指示される)、半ば、やっぱりここに来るんじゃなかった、さっさと京都に観に行くべきだった、つか、もう帰りてえと思いながら会場入りした。
 で。意外とメインのVermeerに至るまでに展示されている17世紀オランダ作品が素晴らしくて、おお……こりゃあいい、と気分は上がるものの、やっぱりライティングが暗くて、画の端の方とかよく見えないんだよ!! と再びイライラしながら順番に観ていくと、ほぼラスト近辺に、お目当ての作品が展示されていた。これぞまさしく、Vermeerの「水差しを持つ女」。NYで会えなかった君に、ようやく会えた、ということで、わたしのテンションはあっさり上昇、大興奮である。
Vermeer_woman
 この絵は、やっぱりまず目を引くのが、目にも鮮やかな青であろう。この青は、一番有名な「真珠の耳飾りの少女」のターバンの青よりも深い青で、実物は非常に美しい色味であった。何気に、袖部分の3本線がスカート部分の青と同色で、デザインとしてもちょっとカッコイイ。左腕の部分、女性の被っているベール(?)が薄手なんだろうか、青いラインが透けているのもいい感じである。このベールの透け加減は、頭の部分でも、少し髪型が分かるぐらい光が透過している。光について言うと、構図的に、左に窓、そこから入る光、人物はセンターから若干左寄り、人物背後の壁には何かがかかっている、と、完全にVermeerでおなじみの構図であるので、例えば、窓にはうっすらと空と雲が映っているようだし、左手の水差しの下の銀のたらいは、テーブルクロスの赤を美しく反射している、など、非常に写実的というか写真のようだ。おそらくは朝なんでしょうな。
 この絵は、サイズは45.7cm×40.6cmだそうで、正方形に近く、ちょっと小ぶりである。まあ、Vermeerの作品はそんなにデカいものはないので、標準サイズぐらいと言っていいと思う。なお、背後の壁にかかっているのはオランダの地図だそうで、近年の科学調査によると、書き始めた時点では、もうちょっと左の方まで大きく書かれていたそうだ。ちなみにこの絵が制作されたのが1664~1665年頃だそうで、まさにオランダ(ネーデルラント)がスペインから独立して10数年の頃合いという事になる。日本で言うと江戸初期、4代将軍の家綱時代であろう。長崎の出島も築造されていて、鎖国政策の下に唯一付き合いのあった国だ。そういう歴史的背景を頭に入れておくと、Vermeerという作家の作品を観る時にいろいろ妄想が沸くので楽しいと思います。なお、もうひとつのメインのレンブラントは、たった1点だけ。METで観たレンブラントルームはすっごい充実していて大興奮だったのに、残念だよ……。

 というわけで、結論。
 ようやく会えた「水差しを持つ女」は、やはり色彩鮮やかな、美しい作品であった。これはVermeerが好きなら絶対に観に行くべきでしょうが、会場としてはあまりお勧めできないので、4月からの福島での展示に行った方が楽しいかも。そっちの方が空いているだろうし、じっくり見ることができるかもしれない。車で3時間半ぐらい、新幹線を使えば3時間かからないぐらいで行ける。日帰り楽勝なので、ちょっとした小旅行に最適だと思います。つーか、マジでもう一回、会いに行こうかな。以上。

 ※なお、当時のオランダの生活模様を知りたい人は、以前も書いた通り、この映画を観るといいと思います。その時も書いたけれど、映画としてはそれほど面白いというものではないものの、当時の生活の様子や、特にVermeerについてもっと知りたい人には超・オススメ出来ると思う。もちろん、この映画撮影当時19歳のScarlett Johansson嬢も非常に可愛いです。オランダ女性がかぶっているベールの意味もこの映画を観るとわかります。なかなか興味深いです。
真珠の耳飾りの少女 [Blu-ray]
スカーレット・ヨハンソン
アミューズソフトエンタテインメント
2013-06-26
※リンク先は、プレミア価格で売ってる野郎なので買わないでね!!

 アメリカでは2015年10月から公開され、わたしもNYでポスターを見かけ、観たいけど時間が合わず、早く日本で公開されないかな、と待ちに待った映画が公開された。そして、昨日の夜、さっそく観てきた。いやー、面白かった。映画を観終わってこんなに興奮したのは久しぶりである。
 その映画は『The Martian』である。
P_20151116_114031
 ↑NYではこんな感じ。しかし日本では、なぜか「オデッセイ」という日本語タイトルになってしまった。原作小説の日本語タイトルの通り、元々の意味は『火星の人』である。また、「70億人が彼の還りを待っている」という日本のキャッチコピーもどうもピントがズレているような気がする。元々のキャッチコピーは上の写真にある通り「Bring Him Home」。彼を生還させよ、という意味であって、それは火星で一人頑張る主人公を何とか生還させようと努力する人々の合言葉である。NYタイムズスクエアとロンドンのトラファルガー広場に集まって中継を見守る人々の様子が映されるけれど、観てるだけで別に何もしていない。あくまで努力を重ねている当事者たちの気持ちの言葉だ。
 わたしがこの映画で気に入らないのは、それだけ。いや、もうひとつあるな。それはあとで書きます。とにかくタイトルとキャッチコピーは全くダメだと思うが、映画自体は、それはもう、素晴らしかった。最高です。
 
 基本的に物語はこの予告に描かれている通りである。年代は明示されないが、現在NASAが進めている火星への有人探査飛行が達成されているのだから、まあ近未来と言っていいだろう。
 火星で地質調査をする6人の宇宙飛行士=科学者たち。全くどうでもいい無駄話をしながら、ある意味楽しげに作業を続ける彼らだったが、なにやら嵐がやってきそうだという気象情報を得る。着陸船が横倒しに倒れてしまっては、周回軌道上に残してきた宇宙船ヘルメス号に戻れない=地球に帰れなくなる。なので、調査途中で残念だけど、撤収するしかない。だが嵐の規模と速度は想定を超え、着陸船に戻る際に、吹っ飛んできたアンテナが一人の宇宙飛行士に直撃、LOST CONTACTとなってしまう。もはやどうすることも出来ず、女性船長は皆を守るため、5人で離陸し、火星から離脱する。が、吹っ飛ばされた宇宙飛行士は生きていた。もはや帰る手段のない彼には、残された食料も水も、とてもじゃないが次回の探査飛行までもつわけもない。そこから、たった一人の、人類の知恵と経験を武器とした生き残り大作戦が始まる――という、予告そのままのお話である。
 とにかく、彼の生き残り大作戦がいちいち素晴らしく、賞賛に値する戦いぶりなのだ。
 食料、水、通信手段。それらを次々と何とかしようとする姿は、恐ろしくカッコイイ。どうすればいいか、その方法に関して、科学者の彼には十分な知識がある。なので彼は、まず調査し、計算し、仮説を立て、実験し、うまく行くこともあれば失敗もし、また別の方法を次々に実践していく。 凄いよこの人は。わたしは観ていて、もう完全に物語りに入り込み、主人公と一緒に喜び、一緒にがっかりし、一緒に絶望したりと、まさしく映画の醍醐味とはこういうものだという2時間20分を堪能させてもらった。わたしが特に感動したのは、水の生産方法と、通信手段の確保の様子である。地球サイドでも、最初は完全に死んだと思って、盛大な葬式までやった後で、ほんのちょっとしたことから、主人公がまだ生きていることを確信するに至り、また、宇宙から撮影している遠い映像だけしかないのに、「アイツ……何やってるんだろう……あーーーっ!! 分かった!! そういうことか!!、 よし、じゃあこっちもアレを用意しよう!!」と、主人公の行動の意味が通じる様は、わたしは非常に感動した。しかもその、通信手段のキーとなるデバイスが、科学ファンにはお馴染みのアレ<マーズ・パスファインダー>だったりして、もう大興奮である。わたしはこのくだりが今回一番感動した。まさかアレを使うとは……!! しかも静止画しか送れないアレを使って、ASCIIコードを使ったTEXTでやりとりすることをひらめくなんて、もう科学技術好きにはたまらない展開である。素晴らしい!! やっぱり、このような頭のいい人たちのひらめきや行動は、全く無駄がなく、観ていてとても気持ちのいいものだ。
 映画や小説などを観たり読んだりしていて、わたしが一番イライラするのは、キャラクターの行動の意味が分からない時だ。なんでそんなことするの? という意味不明の行動をされると非常にイラッとする。そうじゃなくて、こうすればいいじゃん、と思ってしまうと、もうその世界から気持ちが離れてしまう。たとえアホらしい行動であっても、そのキャラクターならそう行動するだろう、と理解できればいいのであって、そこには頭の良し悪しはあまり関係がない。もちろん、アホらしい行動には、理解は出来たとしても気持ちが醒めてしまうので、あまり気持ちのいいものでないが、この映画には、そういう、理解できない行動やアホらしいことは一切ない。すべてがきっちりと筋が通っており、実に爽快なのだ。 
  また、わたしの心を打ったのは、膨大だったり複雑だったり、恐ろしく面倒なことも、黙ってせっせとコツコツ取り組む主人公の姿勢である。わたしが良く、部下を指導する際に言うことは、「難しいこと」と「めんどくさいこと」は全く別物だぞ、ということである。つまり、どうやったらいいかわからないことは、難しい問題だから一緒に考えるけれど、「こうすればいいんじゃね?」とひらめいたことは、それがどんなに作業量が膨大で複雑で時間がかかることでも、それはやればいいだけの話で難しいことじゃない、単にめんどくさいだけなんだから、さっさとはじめようぜ。とにかく手と頭を動かせ、という意味である。この映画では、主人公も、主人公を救おうとする人々も、あらゆる知識や経験をフル動員して、とにかく行動する。まったくもってお見事であった。ラスト近く、主人公が「オレは人類初の宇宙海賊だぜ!!」と名乗るところは、わたしはもう嬉しくてたまらなかったな。キャプテン・ハーロック誕生だよ!! ホント素晴らしい。
 
 で。役者陣と監督についてちょっと触れておこう。
 まず、主人公マーク・ワトニーを演じたのは、Matt Damon氏。本作でアカデミー主演男優賞にノミネートされている。ほぼ完璧な演技で、今、この映画を観て興奮冷めやらないわたしとしては、アカデミー賞をあげてほしいと思うぐらい良かった。また、この映画はある意味漂流サバイバルを描いているので、今回もかなりげっそり痩せた彼の姿を観ることができる、いつもは結構マッチョな彼だが、相当減量したんでしょうな。あれまさかCGかな?? いずれにしても、前向きで明るいキャラクターは、Matt Damon氏ならではの持ち味であろうと思う。
 ほか、競演陣はかなりのメジャー級俳優が多くて、誰を取り上げたものかと思うが、ざっとチェックしておくと、まず彼を火星に置き去りにしてしまった仲間のクルーたちだが、女性船長を演じたのがJessica Chastainさん。今回は彼を置き去りにしてしまったことに強い後悔の気持ちを持ちながら、毅然とした実に立派な船長を見事に演じてくれた。特に、ラスト近くの主人公救出アクションは、わたしが行く!! という強い意志がとても伝わる素晴らしい表情だった。非常に良かったと思います。やっぱりこの人、綺麗だなあ……。で、他の4人の仲間は、『ANT-MAN』の親友役などでお馴染みMichael Pena氏がいつも通り、一番明るい面白キャラを演じて緊張を和らげてくれるし、主にコンピューター系で活躍してくれる生真面目な女性クルーは、『Fantastic 4』でインビジブル・ウーマンを演じたKate Maraちゃん。PCオタクとしての彼女の私物が主人公を救うところもあって何気に活躍してくれました。そしてその彼女と、若干いい雰囲気を醸し出して、事件後結婚したらしいイケメンクルーを演じたのは、『CAPTAIN AMERICA』の親友バッキーことウインターソルジャーでお馴染みのSebastian Stan氏。もう一人のドイツ人クルーはよく知らない方で、実際はドイツ人ではなく、ノルウェー人のAksel Hennie氏という俳優さんみたいですな。というわけで、Marvelヒーロー関連の方が3人いるのもちょっとした奇遇ですね。また、地球サイドでは、『12Years a Slave』でお馴染みとなったChiwetel Ejiofor氏や、イギリス人のコワモテの人、みたいな役の多いSean Bean氏など、結構なメジャー級が揃っている。 
 そして監督は、世界最強監督選手権で確実に優勝候補の一角に名が挙がるであろうSir Ridley Scott様78歳である。やっぱり、広大な火星をあれほど美しく撮れるのはこの人以外にはいないと思う。以前も書いた通り、正直ここ数年、若干イマイチな作品が続いたが、本作は本当に素晴らしい。光とスモークを撮らせたら世界最強なのは間違いなかろう。ただ今回は、意外とクリアと言うかパキッとした画作りで、ちょっと今までにないような感じがしなくもない。わたしは冒頭のタイトルが出るまでの2分ぐらいの画は、監督の代表作『ALIEN』の冒頭に非常に似ているような気がした。音楽のトーンやタイトルの出方など、たぶんわたしはここだけで、この作品の監督が誰だか分かったと思う。アカデミー監督賞にノミネートもされなかったのが非常に残念です。
 はーーー、もう語りたいことはまだまだあるが、この辺にしておこう。最後にひとつだけ、冒頭に書いた気に入らないことの3つ目を記しておきます。これは若干ネタバレなんだけど……『GRAVITY』(邦題:ゼロ・グラビティ)において中国が活躍するのを観てぐぬぬ……と思ったわたしだが、今回も、まーた中国だよ……。まあ、製作出資者にチャイナマネーが入っているのだろうなという邪推はともかく、事実として日本の宇宙開発は遅れているのだろうと思う。こういうところで日本じゃないのが、本当にわたしは残念だ。日本の科学者、技術者の皆さん、どうか頑張ってください。わたしは猛烈に悔しかったです。
 ※2016/02/07追記:この映画について、Web上では「まさに火星版DASH村」として盛り上がってるらしいtweetを見た。確かにw でも城島リーダーのコラは反則ですww  笑わせてもらいました。

 というわけで、結論。
 まだ2月だけれど、わたしにとってこの映画『The Martian』は、2016年暫定No.1ムービーである。今すぐ、劇場へGO!! でお願いします。超おススメですので。なお、本作は、US国内で2億ドル以上、全世界でも6億ほど稼いでおり、大ヒットしております。また、格付けサイトでも非常に高評価で、観ない理由は何ひとつありませんので、絶対に劇場へ観に行ってください。以上。

↓ 原作にも俄然興味が出てきた。読むか……? どうしよう。元々はオンライン小説だったそうですね。
火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
アンディ・ウィアー
早川書房
2015-12-08


 わたしの心の狭さや性格の悪さを端的に示すポイントとして、嫌いなものが多いという事象がある。もちろん、それはなるべく表に出さず、社会人としての外面は保つように自動的に行動出来ているので(たぶん)、ご心配いただかなくて大丈夫だが、まあ、嫌いなものは嫌いで、なるべく嫌いなものには近寄らないように、わたしという人間は自動操縦されている。
 おそらく、普通の人で、あの出版社は嫌い、というような好みがある人はほぼ皆無だとは思うが、わたしは仕事上、嫌いな出版社がいくつかある。一応理由はあるのだが、ま、そんな理由を開陳する必要もなかろう。誰も興味ないだろうし。だが、わたしにとっては、「お! この本面白そう!!」と思って手に取って、出版社を見て、ああ……と、そっと棚に戻すことが実は結構ある。この出版社の本なんて買ってやらないもんね!! という、実にテキトーなオレ・ルールが発動してしまうのである。
 というわけで、年末ぐらいに本屋で見かけ、おっと!! この先生の新刊出てたんだ!! と喜んで手に取り、レジへ向かおうとして足が止まってしまったのが、この『江ノ島西浦写真館』という小説である。 
  著者は、『ビブリア古書堂の事件手帖』でおなじみの三上 延先生。わたしも『ビブリア』は当然発売時から楽しく読ませていただいており、実のところ三上先生がデビューした電撃文庫時代から、たぶんほぼ全著作を読んでいるはずの、わたし的には昔なじみの作家だ。なので、新刊を見つけたときは、当然買うつもりだった。が……よもやわたしの嫌いな出版社ランク4位ぐらいに位置する光文社とは……というわけで、年末に発見した時は買わず、しばらく見なかったことにした、のだが、先日、またも書店店頭で本書と目が合ってしまい、ぐぬぬ……と5分ほど悩んでから、三上先生に罪はないし、この作品にももちろん罪はないッ!! だからオレは買う!! 今すぐ読みたいからだッ!! というわけで、若干自分にカッコ良く言い訳をして、レジに並んだのであった。まあ、普通の人には全く意味が分からないと思うが、簡単に言うと、アホですな、わたしは。
 というわけで、買った帰りの電車内からさっそく読み始め、翌々日の帰りの電車内で読み終わった。片道約25分×5=2時間チョイで読めてしまった。本書のページフォーマットは44文字×18行。それが228P。最近の文庫本は、字が大きく、大体40~42文字×16~17行ぐらいが標準だと思うので、おそらく後に文庫化された場合は288Pぐらいになってしまうかもしれない。何が言いたいかというと、ちょっと短い、のである。なので、とりわけ読むのが速いわけではないわたしでも、2時間ほどで終わってしまった。もちろん、三上先生の作品がとても読みやすくわかりやすい文章であることが大きい。
 この本は、プロローグ+全4話+エピローグという構成になっていて、ところでこれって書き下ろしなのかしら? と奥付付近の初出を見てみると、どうやら第1話だけ、光文社の小説雑誌(?)に掲載されたらしく、他はすべて書き下ろしであった。なるほど。しかし、仮にも『ビブリア』でミリオンセラーを達成した三上先生の作品だというのに、あまりにプロモーションが少ないというか、かなり市場をチェックしているわたしですら、本屋さんで発見して初めてその存在を知るに至ったというのは、ちょっと営業や宣伝の仕事に問題があるような気がするけれど、まあこれは、単にわたしが抜かっていたという事であろう。正式な発売日は12/16だったそうで、全然知らなかったのが悔しい。
 で。どんな内容かというと、こんなお話である。
 主人公、桂木繭は小さな会社の経理を担当するOLさんである。かつては写真家として身を立てようと思ったこともあっのだが、それは江ノ島にある写真館を経営していたおばあちゃんの影響であった。しかしそのおばあちゃんが亡くなり、写真館を売却することになった。本来は、作家をしている母と一緒に、遺品整理に行くはずだったが、母は原稿が忙しくて行けない、ので、あんた一人で行ってきて、と、数年ぶりに江ノ島の写真館を訪れることになる。そこで一人の青年と出会った主人公は、整理を手伝うという青年の申し出を受けながら、片づけをはじめるのだが、「見渡し写真」という、お客さんへ渡されていない写真の束を見つけ……という展開である。
 基本線としては、主人公のOLが、なぜ写真を辞めたのか、という心の傷の物語が縦糸になり、主人公OLの大学時代の話や幼馴染の話、おばあちゃんのやっていた写真館にまつわる数々の人々の物語、江ノ島で出会った青年の素性の物語、などが横糸となってストーリーがつむがれている。
 結論から言うと、わたしは主人公OLに最後まで感情移入できず、若干のここで終わり感もあって、わたしとしては読後感はあまり……良くなかった。どうにも主人公の性格が最後までつかめず、主人公のことが好きになれなかった。この点は、『ビブリア』の女性主人公、栞子さんとはかなり違う。最後まで、主人公OLのビジュアルイメージも明確には沸かなかった。本書のカバーには主人公OLのイラストが描かれているが、わたしには、文章から喚起されるイメージとはちょっと一致せず、しっくり来ないままであった。どうも、身体的特徴やルックスの描写が本文中に少ないのかもしれない。服の描写はあったけれど。たぶんこれは、『ビブリア』においては、五浦君という青年の目から見た栞子さん、という描写が多いために、より分かり易かったのだと思う。それが本作にはないので、イメージが沸きにくかったのではなかろうか。あと、各章トビラにはワンカットのイラストが描かれているが、これらもわたしが文章から得たイメージとやや一致していないような気がする。そう思ったのはわたしだけかもしれないけれど、特に、主人公OLの幼馴染の「琉衣」を描いた絵は、なんかちょっと、ピンと来なかったことを記録に留めておきたい。確実に、これらは編集者に責任がある部分であることも、付け加えておく。栞子さんのイラストは完璧にイメージ通りなんだけどな……。
 なお、この本で、わたしが一番、ほほう、これはいいね、と思ったのはですね、ちょっとまず、買ったらカバーを外して本体を裸にして、表紙を見てみてください。そこに描かれているイラストは、非常にイメージ通りで良かったと思います。

 というわけで、結論。
 三上 延先生の新刊『江ノ島西浦写真館』は、ちょっと今のところ評価保留である。確実に続編が書かれるべき作品で、全体として評価した方がいいのでは、と思った。あと、イラストは……非常に美しく、上手ではあるけれど、ひょっとするとなくても良かったのでは、とも思う。単純に『ビブリア』の商品イメージを踏襲したように見えてしまった。散々なことを書いてしまったが、続きが出たら必ず買って読むと思います。エンディング後が気になるので。以上。
 
↓ 栞子さんは最強に可愛いです。次の7巻で完結予定、だったかな? 待ってますよ!!
ビブリア古書堂の事件手帖 文庫1-6巻セット (メディアワークス文庫)
三上延
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2014-12-25

 毎週木曜日は、今週の『鮫島』ニュースのお時間です。
 今週の週刊少年チャンピオンも、比較的通常運転で、度肝を抜くような動きはなしです。
 ■『弱虫ペダル』 
 いよいよ金精峠を抜け、沼田に至るコースですが、先頭集団に一人くいつく鳴子くんが地味に疲れつつあり、総北としては何気にピンチ、後方では、手嶋キャプテンと坂道、そしてポキ泉ことエース今泉君の3人でローテを回しますがペース上がらず。そうこうしているうちに、熊本台一に「今年ん総北ば!! 去年より遅かばい!! 肥後もっこすーー!!」と追いつかれぶち抜かれてしまう。おまけに、後方の集団がもう迫っとるばい!! というわけで、かなりなピンチですが、どうやら、その後方集団の前には2人の選手が抜け出しているという……青八木先輩と1年鏑木なのか!? というところで今週終了。どうやら無事総北はまた蘇りそうですね。
 ■『牙刃道』:本部のおっさん無双が続く。「ちュど」で今週終わり。何が起きたんだーッッッ!?
 ■『囚人リク』:地下殺人コロシアム篇(?)スタート。なんとあのイカレ野郎・沢田が生きていた!! で今週終了
 ■『錻力のアーティスト』:祝!! 連載再開!! 久しぶりの錻力はやっぱりうれしいですな。
 ■『ニコべん!』『Gメン』『少年ラケット』『兄弟』は順調に面白いです。今週は、なんと『ニコべん』と『リク』のコラボ企画漫画が掲載されてます。レノマのためにニコべんを作ってきた 函津米くん、素直に食べてもらえるのか……ということで、「もし、函津米典道が週チャンのキャラクターにニコ弁を作ったら……!?」という企画だそうです。これ、来週もまたあるのか良くわかりませんが、ぜひ続けていただきたい。どうやら順調に『ニコべん!』の人気も上がっているのかな。非常に嬉しいですな。

 さて。では、今週の『鮫島』ニュースです。
 先週は【大山道】兄貴の熱い戦いに、とうとう【蒼希狼】のハートが動き出すところまででしたが、土俵上はまだ一進一退の攻防が続きます。鯉太郎の最大の武器である強力な握力によってがっちり掴まれている左下手を形振り構わず両手で切り、両者離れたところを再びブチかましに行く鯉太郎。しかし、押しの駆け引きは【大山道】兄貴の方が上か、冷静にここに来いと餌をまく兄貴は鯉太郎が来た瞬間を狙って突き落そうとしますが、鯉太郎は見事兄貴のタイミングをズラしてブチかまします。【蒼希狼】は呆然と思います。「あの真っ向から行くしか能のねえ あの鮫島が・・・この取組中に・・・成長してやがる・・・」【蒼希狼】も無意識のうちに拳をギリリと握らざるを得ないほど、熱くなってきていますよ! 「強くなってやがる・・・今も・・・・・・まだ・・・・・・クソ・・・終わったと思ってたのに・・・なんで・・・体の底が疼くんだ・・・」そんな【蒼希狼】に、親方は告げます「生きとるんだよ…お前は・・・どうしようもなく・・・まだ力士として・・・」
 というところで、今週は終了でした。どうやらこのペースだと、あと3話で【大山道】戦を終わらせて、ちょうど単行本の切りのいいところまでやりそうですね。ちょっと長かったけど、まあ止む無しでしょうか。やっと六日目の終わりも見えてきて、鯉太郎も順調に勝つなら、あと2番で勝ち越しですね。後半戦は上位力士との対戦になるのかな……こうなると、関脇にいる【天雷】との戦いは確実ですな。うおー、そいつは楽しみだぜ!! しかし佐藤先生、そろそろ今場所の番付をもうちょっと教えていただけないでしょうか。わたしは【猛虎】と【王虎】がどのぐらいの位置にいるか知りたいです!!
 最後に、毎週のテンプレを貼って終わります。
 <場所:9月場所>
 【鮫島】東前頭十四枚目(5月場所で東前頭十枚目)
 【白水】西小結
 【松明】東前頭六枚目。常松改め。
 【大吉】序2段【豆助】序ノ口【目丸手】序二段【川口】不明
 ------
 1日目:【飛天翔】西前頭十二枚目。石川改め。
 2日目:【宝玉光】西前頭十一枚目
 3日目:【舞ノ島】西前頭十枚目
 4日目:【巨桜丸】西前頭九枚目。新入幕力士
 5日目:【岩ノ藤】東前頭七枚目 
 6日目:【大山道】西前頭七枚目
 --------
 【天雷】東関脇
 【蒼希狼】??? 最高位は小結
 ※右額の傷は、初入幕初日の【桐の里】戦で負ったもの
 ※現在の現役横綱は、モンゴル出身力士で「大横綱」と称されている模様 
  ただし、【蒼希狼】の過去話の時点なので、この9月場所も現役か不明。  

 というわけで、結論。
 今週の『鮫島』も、現実時間では15秒ぐらいの進展でしょうか。【蒼希狼】のハートが蘇るのは大歓迎ですが、鯉太郎との取組があるのか、佐藤先生早く番付を教えて下さい!! そしてチーム総北は、今年の優勝はないと思ってますが、あまり非常識な大逆転は、無理に描かないでほしいな……。以上。 

↓ 今読書中。もうちょっとで終わりそう。しかしよりによって光文社で書くとは……。

 以前ここで取り上げたSFタイムパラドクス物の映画で『PREDESTINATION』という作品がある。そこでヒロイン(?)を演じた、Sarah Snookちゃんという女優が結構可愛いという事を書いたのだが、彼女が主演した『JESSABELLE』というホラー映画があって、観たいなあ、WOWOWで放送しねえかなあ、と思っていたところ、実はもうとっくに放送済みであったことが判明し、見逃していたことに若干のショックを受けたわたしだが、運良く先日再度放送があったので、よっしゃ!! という勢いで録画し、さっそく観てみた。結果、なかなか良く出来ていたし、Sarahちゃんはやはり非常にわたし好みの、若干ブサカワイイ女優であることを再認識した次第である。

 上映時間は約90分弱と短く、結構テンポよく進む。脚本的には実に良くまとまっていて、余計な要素はほぼないし、妙な破綻や矛盾は見当たらない。実にまっとうなストーリー展開である。ホラーであって、超常現象も起こるが、きちんと説明がされるし、ミステリーと言ってもいいかもしれない。そして物語は無事に解決され、エンディングはホラーにありがちの、観客に結局どっちなのか解釈を委ねる余韻を残して終わる。ありがちな物語ではあるが、まったく正統派であった。
 主人公ジェシーは、恋人との新生活に向けて、家を整理し、恋人の運転するトラックで家を出る、が、事故で恋人は死亡、自分も重傷を負い車椅子生活を余儀なくされる。ここまで約2分。そして既に母は亡く、疎遠だった父の元に身を寄せるしかなく、高校卒業以来の実家に戻る。ここまで約5分。そして実家では、かなり荒れたあばら家だけれども、父が一応は面倒を見てくれる。亡くなった母の部屋をあてがわれ、車椅子で不自由しながらも、心の喪失感とともに新たな生活が始まる。しかし、疎遠だった父はやけによそよそしいし、どうも家には、「何かがいる」気配がする。翌日、父が仕事で出かけた後、一人残った主人公は、母の遺したビデオテープを見つけるのだが、そこには、ややイカレかけた生前の母の姿が映っていて、自分の出生にはなにやら秘密があるらしく――とまあこんな展開である。
 ホラー作品においては、ヒロインの絶叫ぶりや怖がる様がかなり重要だと思うが、本作でのSarahちゃんは、恐ろしく不幸でツイてない。また、非常に怖い目に遭う。その度に、泣きそうになったり絶叫したりする。が、普段の笑顔がとても可愛らしいため、怖がっている状況などでは、わたしも一緒についていてあげたくなる魅力があり、何かと世話を焼いてあげたくなるような幸の薄さが滲み出ていて、非常に良かったと思う。この、Sarah Snookちゃんという女優は、なんとなく、若き日のJodie Foster様に似ている雰囲気があると思うが、いかがだろうか? Jodieが25年前に『The Silence of the Lambs』で主人公クラリスを演じたのが29歳。 そして今のSarah Snookちゃんがまさに今年29歳になるようだ。なんだろうな、若干、目が離れてる系? 日本で言うと、田畑智子さん的な美人だと思う。似てないかな? そして、Sarahちゃんは身体つきも、いい感じにむっちり系で極めてわたし好みでよろしいかと思います。本作では常に胸元がかなり開いてる系の服が多く、視線が釘付けにならざるを得なかったのですが許してください。セクハラ、サーセン。
 で、そんなSarahちゃんをわたしに代わって何かと助けてくれる幼馴染の青年が出てくるのだが、この役者も非常に良かった。実に頼りない感じの見かけなのに、結構行動派で、既に結婚しているのでSarahちゃんの世話をすると奥さんが露骨に怒り出すというシチュエーションにも関わらず、かなり活躍してくれる。演じたのは、Mark Webber氏という俳優らしいが、かなりのキャリアはあるようだけれどわたしはたぶん初めて見る役者だと思う。悪くなかったです。日本語Wikiには書いていないけれど、IMDbによるとこの人は監督や脚本、それから歌も歌っちゃう男のようですな。それほどの才能人だったとは驚いた。ちょっと名前を憶えておこう。
 ほかの役者陣は、良く知らない人ばかりで、どうもTVドラマ系の俳優が多いようですな。なので海外ドラマに詳しい人にはピンと来る人も出てるのかもしれない。なお、監督は、かの『SAW』シリーズの3と4を撮った人らしいですが、まあ、とりわけここがすごいというようなところはなく実に正統派な無難な仕上がりでした。この監督は元々編集が専門の人みたいですね。

 というわけで、結論。
 『JESSABELLE』という映画は、ホラーだし真正直過ぎてひねりはないので、大半の方にはおススメするような作品ではないものの、わたしがちょっと注目しているSarah Snookちゃん観賞用としては非常にお勧めしたい。わたしとしてはかなり好みなので、今後の活躍を心から祈るばかりである。以上。

↓ Sarahちゃんはハリウッド版のリスベット役の候補にもなってたらしいですな。
ドラゴン・タトゥーの女 [SPE BEST] [Blu-ray]
ダニエル・クレイグ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2015-12-25

 

 去年、全世界で6,300万部売れた大ベストセラーが映画化されて公開された。タイトルは、『FIFTY SHADES OF GREY』。日本語で言うと、「グレイ氏の50の影」ってところだろうか? ま、意訳すると「50の顔を持つグレイ氏」ってことかな。映画公開前から一部で話題になっていたと思うが、わたしとしては、劇場に観に行くつもりにはなれず、そのうちWOWOWで放送されたら見てみようかな、ぐらいの位置づけであった。なんでも、アメリカでは、主婦が書いた女性向けのエロ小説として「マミー・ポルノ」と呼ばれているらしいことも事前情報で聞いていたし、まあ要するに、日本的に言うとレディースコミック的なものだろう、というのがわたしの認識であった。そして先週WOWOWで放送があり、ほほう、アレか、と思ってさっそく観てみたわけであるが、これがまた実に、えええっ!? と言わざるを得ない妙な映画であることを確認した次第である。

 もはや物語の大筋は上記の予告で示されている。が、もうちょっと細かく説明すると、以下のようなお話であった。
 主人公アナ(アナスタシア)は、バンクーバーに住む大学4年生で、卒業間近。ついでに言うと、文学部在籍の若干地味目のVirginガールである。そんな、少々奥手の彼女は、ある日、ルームメイトが風邪でダウンしてしまったために、代役として、シアトルにあるとある大企業のCEOの元へ、大学新聞用のインタビューに出かけることになる。そのCEOは27歳で威圧感バリバリの男。イケメンかどうかはわたしとしては微妙だと判定するが、まあ、イケメンなんでしょうな。そして、とにかくスーパー金持ち野郎である。こんな風に出会った二人が恋に落ちるわけだが、そのイケメン金持ちCEOには、とある変態趣味があって、ドS野郎だったと。そして恋人にはなれないが、オレの可愛いM嬢として、セフレ契約して欲しい、ついてはまず秘密保持契約(NDA)を結ぼう、そして性奴隷契約もぜひ検討していただけまいか、という流れになる。とりあえずアナは、この関係を誰にもしゃべらないというNDAには即サイン。それから変態CEOの、これでもかという金にモノを言わせた攻勢が続き、本契約を迫っていくお話である。
 サーセン。かなり偏見に満ちた要約だが、おそらく既にこの映画を見た方なら、何ら間違っていないという事に同意していただけるのではないだろうか。なお、性奴隷、という言葉はわたしが勝手に用いたものではなく、実際、劇中でSEX-SLAVEという言葉が出てくる。というわけで、とにかく、な、なにーっ!? とか、えええっ――!? というリアクションが連続する映画であった。なので、見所は、変態CEOによるアナ攻略のスーパーリッチ攻撃と、アナのどうしようかしら的お悩み振りであろうと思う。とにかく、ヘリでいきなりバンクーバーに現れてシアトルの自分の超豪華ペントハウスに連れ込んだり、アナの愛車(おんぼろのVWビートル)を勝手に売り払って新車のAUDI(チラッとしか出ないのできちんと確認できてないが、たぶんAUDIのA3セダンだと思う)プレゼントするし、そもそも一番最初のプレゼントは、アナが文学部の学生だと知って、アナが大好きなThomas Hardy「テス」の初版本を贈ったりするし(調べてみたらどうやら2,800$ぐらいらしい。30万円チョイなのでそんなに高くなかった) 、とにかく金がかかってる。平凡人の男であるわたしとしては、ただただ呆然である。すげえ。ここまでやったら完全にもう、普通はドン引きだぜ、と逆に心配になるレベルである。パソコンがぶっ壊れててメール送れないの、というアナに余裕でMac Book Airをプレゼントするぐらいならまだ許せるというか、そのぐらいならオレでもやるかもな、なんて思いながら観ていたが、まあどんどん凄いことになっていく。もちろん、ヒロイン・アナも、ちょっとこれはやりすぎっショ、と思いながらも、ちゃっかり受け取ったりして、おまけに実際のところ初めて会った時からもう変態CEOに心惹かれているので、もはや時間の問題ですな、とわたしは二人の顛末を冷めた思いで見物させていただいた。しかし、なかなかアナも踏ん切りがつかない。というのも、実はアナはまだ男性経験ゼロだったのだ。しかしさすが変態。その告白を聞いての行動が迷いなしである。
 アナ「わたし……男性経験がないの……」
 変態「えっ!? な、なんだって!? 今までどうやって生きて来たの!? いい男だっていたでしょ!!」
 アナ「……(頬を赤らめうつむく)……」
 変態「……そうか……じゃ、まずその問題を解決しようか(ニヤリ)」
 というわけで、いきなり初体験開始である。そして変態の(ニヤリ)のいやらしいことと言ったら、何も持たざるわたしとしてはもうぐぬぬと憤死寸前である。ズバリ言うと、この後、アナは何度もヤることになるのだが、なんというか……観ていて実に痛々しいというか、残念であった。純情ガールになんてことするんだこの変態!! と、だんだん憎しみすらわいてくる。
 そして、わたしが一番この映画で、な、なんだってーーー!!? と呆然としたのは、物語のエンディングである。えええっ!? ここで終わり!? うっそお!? あれでしょ、エンドクレジット後におまけ映像というか何かあるんでしょ!? と思い、即早送りをしてみたところ、そのまま終わってしまったのである。この、わたしをしてあっけにとらせたエンディングは、どうなったのかはここでは書かない。興味のある方はぜひ観ていただきたい。
 実際のところ、なぜイケメンCEOがド変態になってしまったかといった背景は、本人の口からほのめかされるが、全く説得力がない。加えていうと、この変態野郎がいかにして起業し、大企業にまで成長させたかもさっぱりわからないし、変態のビジネスにおける有能さも全く納得性がない。可愛いアナを追いかけてばかりの変態男に大企業経営が出来るのか心配になるほどである。
 だが、散々書いてきてアレですが、恐らくそんなことはどうでもいいのだろう。何しろこの作品は、もう完全に漫画なのだから。カッコ良くてスタイリッシュであることが一番重要で、読者の妄想を掻き立て、いいなー、こんな王子様が現れたらなあ……と女性に思わせれば勝ち、というものであろう。完全に対象読者から外れているわたしが何を言っても何の意味もなかろうとは自覚している。ので、散々なことを書いたけれど、この映画を観た女性が、うっとりできるならそれはそれで十分以上にアリである。ので、ぜひとも女性の意見を聞きたいものである。
 さて、役者陣をチェックしておくと、まず、ヒロイン・アナを演じたDakota Johnsonちゃんである。はっきり言ってとても可愛い女優だと思う。かの、Melanie GriffithDon Johnsonの娘さんである。1989年生まれの現在26歳。Melanie Griffithはその後離婚して、Antonio Banderasと再婚したのでBanderasは義父にあたる。まあそんな生まれの彼女だが、演技ぶりは良かったと思う。非常に悪くない。若干奥手の純情ガールぶりはかなり可愛いと思った。そして一方の変態CEOだが、Jamie Dornan氏33歳である。役柄としてはド変態だが、実のところ演技ぶりは悪くない。わたしとしては、最初に書いた通りそれほどのイケメンとはちょっと思えないが、ド真面目にド変態を演じている様は、実に決まっていてある意味スタイリッシュである。今後の活躍を期待したい若手とわたしは記憶することにした。なんでも、Keira Knightlayの元カレだそうだ。ぐぬぬ……やっぱコイツ許せんな……。オレのキーラになにしてくれちゃってんだこの野郎!!
 あと、監督ですが、Sam Taylor-Johnson(48歳)という女性監督だそうで、全然知らない人だけれど、女性監督だったのか、というのは、絵作りやエッチシーンの美しさに関して、なるほど、とうなづけるところであった。なお、テイラー・ジョンソン? と聞いて、むむ? と調べてみたところ、なんとあの、『KICK-ASS』や『GODZILLA』、『Avengers :Age of Ultoron』でお馴染みのAaron Taylor-Johnson君25歳の奥さんだそうですよ。歳の差23歳の姉さん女房のようですな。まあ、蛇足でした。

 というわけで、結論。
 この『FIFTY SHADES OF GREY』という映画は、わたしとしては非常に妙な、まさしくCEOのセリフにあるようにSingularな映画であったが、世の女性がこの映画を観てドキドキして楽しい時間を過ごせるなら、全くもってアリであろうと思うので、どなたか女性でこの映画をご覧になった方は、ぜひ感想を聞かせてください。なお原作は三部作で、次回作は、変態がどうして変態になったのか、のカギを握る女性が出てくるそうですよ。以上。

↓ 続編。実は結構読んでみたい。あのエンディングの後が超気になる。



 というわけで、毎週月曜日は恒例の週末映画興収データです。
 今日はランキングはさらっと流し、後半では毎年1月の最終火曜日に発表される、前年の映画興行収入データをちょっとまとめておきたい。

 ではさっそく、いつもの興行通信社の大本営発表です。
 1位:『信長協奏曲』が9日間合計で17億を超えた模様。この数字は冗談じゃなく30億楽勝、50億すらもありうる数字。現実的に見て40億程度は軽く行きそうな勢いです。すげえ!!
 2位:さらば あぶない刑事』 が公開週末で3億弱。まあちょっと前なら20億は届く出足だけれど、最近の例を見ると、ちょっと届かないか、という水準。最終16~18億ぐらい? わたしは年齢的にストライクなのだが、実はTVも全く見てなかったので良く知らない……。サーセン……。
 3位:『
スターウォーズ/フォースの覚醒』:45日間累計でとうとう100億超えた!! 予想通り7週目での100億越え。どこまで伸びるか楽しみに状況を追っていきたい。
 4位:ブラック・スキャンダル』が公開週末で1億チョイ。まあ、洋画としては並の出足。
 5位:
残穢――住んではいけない部屋』が公開週末で1億チョイ。まあ10億は厳しそうか?
 6位:『
手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー』が9日間で。2億チョイ。厳しい……。
 7位:『妖怪ウォッチ』:44日間累計で52億チョイか。緩やかに終息中。55億には届かないか。
 8位:『パディントン』:17日間で5億届かずか? 悪くはないが……宣伝費が……。
 9位:『シーズンズ 2万年の地球旅行』:17日間累計で4億届かずか?
 10位:『orange』:48日間累計でとうとう30億超えた模様。良く伸びた。これはかなり賞賛されてしかるべきかと。
 金額はこちらを参照→http://www.boxofficemojo.com/intl/japan/?yr=2016&wk=5&currency=local&p=.htm
 ほか、ランク外では、なんとまた『ガルパン』の公開スクリーン数が増えているようで、とうとう10億も超えたようです。ホントにすごいね。これはもう、作り手とファンのみなさんの愛の結晶でしょうな。素晴らしい!!  公開規模の小さかった『ピンクとグレー』も頑張っていて、5億弱まで来ているようです。ほか、『ザ・ウォーク』はまだ2億弱だし、ブリッジ・オブ・スパイ』も6億チョイで、洋画は大変厳しい時代です。

 さて。
 業界人にはおなじみだと思うが、「映連(正式名称:一般社団法人日本映画製作者連盟)」のWebサイトでは、毎年1月の最終週に、前年の映画興行に関する数値データが公開されています。結構過去までさかのぼれるので、データ化しておくと何かと便利ですが、例年通り先週、2015年のデータが公開されました
 くわしくは、観てもらった方が早いと思うので、いちいち全データをここでは書きませんが、10億以上興収を稼いだ作品は、一覧になって公開されていますので、わたしが毎週書いているテキトー予測がどの程度合っていたか、答え合わせをしておこうと思います。なお、2015年といっても、例年12月公開作品は翌年扱いになるので、2014/12~2015/11の12カ月という事になってます(※11月末ごろ公開も翌年扱い)。なので、2015/12公開の『STAR WARS』の数字は当然入っていません。それではまず、2015年8月から始めたこのBLOGで、興収関連で一番初めに取り上げた作品から見てみよう。 
オレ予想 正解
バクマン。 17~18億
→15億チョイかな
→17億±0.5億
弱気になってコロコロ変えた自分が恥ずかしい……
17.6億
図書館戦争 THE LAST MISSION 17億ぐらい 18.0億
ギャラクシー街道 20億は無理。15億も厳しい 13.2億
俺物語!! 15億も厳しい 10億届かず。
映連ランク外
 とまあ、こんな感じであったので、全く的外れでないにしても、ドンピシャの予想はやはり難しいですな。その他、映連データを見て、ふーん、と思ったことを自分用備忘録として記録しておこう。
■興行市場サイズ
2015年 2,171億 対前年+100億、104.9%
2014年 2,070億 対前年+127億、106.6%
2013年 1,942億 対前年▲9億、99.5%
2012年 1,951億 対前年+139億、107.7%
2011年 1,811億 対前年▲395億、82.1%
 まあ、作品に大きく依存するわけで、ヒットが出れば伸びるし、何もないとダメというのが基本で、実際のところあまり変わらないのが不思議。だんだん落ちていくなら分かりやすいけれど、意外とそうでもない。増減は、その年のラインナップを見ると、ああ、これのせいか、と分かったりする。例えば去年の『アナ雪』とかね。
■邦画/洋画別のデータ
※邦画 公開本数 興収合計 1本当たり
の興収
10億以上
ヒット作
ヒット率
2015年 581本 1,203億円 2.07億円 39本 6.71%
2014年 615本 1,207億円 1.96億円 31本 5.04%
2013年 591本 1,176億円 1.99億円 35本 5.92%
2012年 554本 1,281億円 2.31億円 39本 7.04%
2011年 441本 995億円 2.25億円 32本 7.26%
※洋画 公開本数 興収合計 1本当たり
の興収
10億以上
ヒット作
ヒット率
2015年 555本 967億 1.74億 22本 3.96%
2014年 569本 863億 1.51億 18本 3.16%
2013年 526本 765億 1.45億 21本 3.99%
2012年 429本 670億 1.56億 19本 4.43%
2011年 358本 816億 2.28億 22本 6.15%
 これを見ると、前年対比では2015年は邦画も洋画もちょっと良かった感じ。ヒット率も向上し、1本あたり興行もちょっと良くなってる。邦画/洋画とも、公開本数は減ったけれど興収は増えたという事で、これはこれで、一時的なものかもしれないけれど、良い傾向と言っていいと思う。
■定番作品の明暗 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年
ドラえもん(毎年3月末公開) 39.3億 35.8億 39.8億 36.2億 24.6億
名探偵コナン(毎年4月末公開) 44.8億 41.1億 36.3億 32.9億 31.5億
クレヨンしんちゃん(毎年4月中旬) 22.9億 18.3億 13.0億 10億以下 12.0億
ポケモン(毎年夏公開) 26.1億 29.1億 31.7億 36.1億 43.3億
仮面ライダー(春)ヒーロー大戦系 10億以下 10.1億 10億以下 15.6億 ナシ
仮面ライダー(夏)戦隊と二本立て 10億以下 10億以下 12.3億 12.7億 17.6億
仮面ライダー(年末)現VS前 10億以下 10.1億 11.9億 15.1億 13.8億
プリキュア(春) 10億以下 10億以下 10.3億 10.2億 10.2億
 とまあ、観てないので正直要因は良くわからないけれど、『ドラえもん』『コナン』『クレしん』はここ数年興収が毎年上がっている一方で、 『ポケモン』『ライダー』『プリキュア』は逆にここ数年毎年下がっている。まあ、代わりに『妖怪ウォッチ』という大物が出現したので、東宝的には埋め合わせどころか上乗せ出来ているが、東映的には手当できていないのが現状。まあ、ライダーは人気とか、競合作品とかいろんな要素が絡むのでしょうな。
 ■東宝一人勝ち&東映、松竹厳しい。
 邦画の10億以上稼いだ作品の本数を配給別に、ここ5年ほどの推移を記してみると、以下のような感じ。
東宝 東映 松竹
2015 29本 ※共同配給1本含む 1本 4本※共同配給2本含む
合計723.4億 37.4億 合計62.4憶
@24.94億 ドラゴンボールFのみ @15.6億
2014 20本 4本 5本
合計598.1億 合計54億 合計73.8億
@29.90億 @13.50億 @14.76億
2013 22本 ※共同配給1本含む 6本 ※共同配給1本含む 2本
合計587.6億 合計146.5億 合計28.4億
@26.71億 @24.41億 @14.20億
2012 26本 ※共同配給3本含む 6本 2本
合計716.4億 合計82.9億 合計32.3億
@27.55億 @13.81億 @16.15憶
2011 23本 6本 2本
合計549.8億 合計98.9億 合計27.4億
@23.90億 @16.48億 @13.70億
 これを見ても明らかな通り、実際のところ東宝の一人勝ちがずっと続いている。なお、東映・松竹とも、だいたい1位に来るのはアニメです。東映の場合は『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』、松竹の場合は今回の『ラブライブ!(28.4億!! すっげえ!!)』や2012年の『けいおん』なんかが大きく稼ぐ構造で、実写は正直かなり厳しいのが実情。いやはや、東宝様を怒らせたら、今の日本国内ではもうどうしようもないんだろうなという空気を察することができる。
 ちょっと、来週は東宝/東映/松竹3社の決算情報をまとめてみようかな。東宝と松竹は2月決算だから、もうとっくに第3四半期決算が出てるはずだし、3月決算の松竹もそろそろ第3四半期決算が出るだろう。まあ、結構会社の儲けの構造が違っていて、比較すると何気に面白いので、次回まとめてみますわ。

 というわけで、結論。
 『信長協奏曲』がかなりの勢いで興収を伸ばしている。この勢いは、邦画の実写作品では久しぶりのような気がするほど。これ、最終的にどのくらいになるか、来週の数字を見て、真面目にまた予想してみようと思います。そして、『SW』も無事100億突破でめでたいですな。そして『ガルパン』は本当にすごいですよ。恐れ入りました。以上。

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