もうかなり記事も多くなってしまったので、目次を作った。なお、一番上に固定するために、日付を2025年と適当にした。記事は以下のような分類なので、興味のあるカテゴリーがあればどうぞ。
00_メモ
  └002_PCガジェット類
  └003_旅
  └004_チャリ
  └005_TV番組
  └006_街と店
  └009_どーでもいいこと
01_書籍
02_映画
  └021_洋画
  └022_邦画
  └031_宝塚歌劇
  └032_劇団四季
  └033_東宝帝劇系ミュージカル
  └034_ブロードウェイ
  └035_ストレートプレイ
  └041_絵画アート系
  └042_博物歴史科学系 
 基本的に、オレの、オレによる、オレのための備忘録なので、他人が読んで面白いのか全く不明です。アクセスログによると、今や7割方がスマホからのアクセスですが、PCブラウザでの閲覧を想定してますので、毎回くっそ長い駄文です。書く時にわたしが思ったことを書き連ねているだけなんで。サーセン。 

 ミステリー小説の手法の一つに、いわゆる「叙述トリック」ってやつがある。
 それは、要するに、なにかある重要な情報をあえて書かず(叙述せず)、読者側のある種の「勝手な思い込み」を利用して、ラスト近くで「実は〇〇はXXでした~!」的なネタ明かしをして、読者を驚かせる手法だ。わたしははっきり言ってその手法が嫌いで、なんつうか、作者の「してやったり」なドヤ顔が頭に浮かんでイラッとするというか、たいてい、なーんだ、つまんねえの、と切り捨てることが多いのだが、この「叙述トリック」を映画で扱うとどうなるか、わかりますか?
 映画の場合、全てが「映像」として見えているので、「読者に勝手に思い込ませる」ことが非常に難しくなってしまうわけだ。だって、見えてるんだから、誤解のしようがなくなっちゃうからね。
 わたしとしては、映画における叙述トリックで、一番(かな?)見事で上品だった作品は、何といっても『THE SIX SENSE』だろうと思っている。アレは本当に素晴らしくて、途中から、ひょっとしてこの主人公は……というヒントを提示しつつ、ラストで、あーー! やっぱり! そういうことか!! と普段「叙述トリック」の小説が嫌いなわたしでも、大興奮した見事な一品であった。
 まあ、『THE SIX SENSE』で一躍名をあげたM. Night Shyamalan監督は、その後どんどん調子に乗って(※一応誉め言葉です)、どんどん変な映画ばかりを撮り、おそらく世界珍作映画選手権が開催されたら優勝候補の一角を担うことになるのは間違いないが、一方で、ロンドン生まれでロンドン大学国文科(=イギリス文学科)を卒業した、純イギリス人(※お母さんはUS市民のためUS国籍ももってるそうです)の真面目な文学青年、Christopher Nolan監督は、ストーリー展開においては「叙述トリック」めいた変化球を、そして物語のベースには、ある意味「消える魔球」的な、「たったひとつの嘘」をしかけた世界を用意し、その「嘘」の入り込んだ世界の中で、ド真面目に「人間そのもの」の深い心理を描くことで、現在の映画界において不動の地位をものにしているのだろうとわたしは考えている。
 わたしが言うNolan監督の「叙述トリック」とは、Nolan監督が良く使う「フラッシュバック」のことで、物語の中で何度も現れる「謎の風景」が、最後には、そういうことか、と分かる仕掛けのことであり、わたしが「消える魔球」と呼んだ「嘘」とは、たとえば『MEMENTO』における「記憶が保持できない状態」だったり、『INSOMNIA』における「不眠症」や『THE PRESTIGE』における「奇術」、そしてもちろん『DARKKNIGHT』トリロジーにおける「バットマンという存在」や『INCEPTION』における「夢に入り込む装置」など、非現実的存在のことで、それが「当然にある」世界を描きながら、キャラクターは現実世界そのもののリアルな造形となっていることで、その嘘が見事なスパイスとなって相克があらわになるというか、リアルが増すのである。上手く表現できないけど、要するにたった一つの嘘が真実をより鮮明にする、ような気がしている。Nolan監督と言えば、極力CGを排した、本物のド迫力映像や、IMAX撮影による映像そのものの凄さ、を最大の魅力に上げる人も多いかもしれないが、わたしはデジタル撮影だろうとCGバリバリだろうと全然構わないと思うし、むしろIMAXに固執している点はあまり評価はしない。そういう点では、自分の撮りたいもののためならハードウェアやソフトを自分で新しく作っちゃうJames Cameron監督の方が凄いと思う。Nolan監督作品の素晴らしさは、やっぱり物語そのものだ。

 というわけで、前置きが長くなりました。
 今日の会社帰りに、わたしはNolan監督最新作『TENET』を観てきたのだが……まず、もちろん面白かった!! とは思う。のだが、うーん……これはまた相当な変化球だぞ!? 
 なんつうか、いろいろな仕掛けがあって、最初に見た映像が後で、なるほど、そういうことだったのか!! 的な面白さというかスッキリ感はもう抜群なんだけど、はっきり言って、メインの物語自体はかなりアレだったような気がするなあ……。。。まさか、そんなトンデモSFだったとは……という点は、わたしとしてははっきり言って、なーんだ、である。
 おそらく、世の中的にはもう大絶賛の嵐なのかもしれないし、この面白さが分かんねえの? とか言う輩が多いだろうから、あまり批判はしたくないけれど、でも、結局やっぱり、どうしてもNolan監督の『MEMENTO』や『PRESTIGE』を思い出すというか、結論から言うと、わたしの期待以上の作品ではなかったすね。あと、本作のような「タイムサスペンス」映画を観ると、わたしはつくづく、やっぱり『Back to the Future』は本当にスゲエ最高の映画だったんだな、と思い知ったような気がしたっすね。特に『II』ですが。

 というわけで、以下、かなりネタバレに触れると思うので、まずは今すぐ映画館へ観に行ってきてください。話はそれからだ!

 上記は予告編ですが、まだ劇場へ本編を観にいっていない人はマジで、今すぐ退場してください。さようなら。

 はい。それではよろしいでしょうか?
 まあ、観た人なら、上記予告は全く核心に迫っていない、無害な、それっぽいシーンを集めただけということはもうお判りだろうと思う。時系列もめちゃめちゃだしね。
 物語を改めてまとめてみても、あまり意味がないと思うのでやめときます。予告の通り、「時間の逆行」現象の中で、一人の男が(いろんな仲間に助けられながら)、世界の崩壊を阻止しようとするお話だ。ある意味では、純イギリス青年Nolan監督が大好きな『007』にも基本骨格は似ているように思う。
 わたしとしては、本作を観た感想として以下の3つをポイントとして挙げておきたい。
 【1:今回の「嘘」は時間の逆行】
 最初に書いた通り、Nolan監督作品で描かれる世界は、たいてい「一つの嘘」がスパイスとして効いているわけだが、その「嘘」は、その世界にとっては当然、ということになっていて、ほぼ説明がないのも特徴かもしれない。例えば、『INCEPTION』の「夢装置」は何の説明もなかったよね。むしろ説明されてしまうと、それが「嘘」だということがはっきりしてしまって、世界から浮いてしまうのではなかろうか……と思うのだが、『INTERSTELLER』における「嘘」である「ワームホール」は、ラスト、設置したのが実は……というネタ晴らしはかなり見事だったと思う(※ただし、世界の舞台となる「緩やかに破滅へ向かう地球」に関しては何の説明もナシ)。
 また、直近作『DANKIRK』における「嘘」は、強いて挙げるなら「描かれる3つの舞台は実は時間の進行スピードがそれぞれ違う」という点で、これがまたよく見てないと分からないし、実のところあまり効果的に機能してるとは思えなかった。その点で、わたしは『DANKIRK』はあまり興奮しなかったというか、Nolan監督作品の中ではあまり評価していない。
 で、今回の「大嘘」は「時間の逆行」なわけだが……ネタとしては最高だと思うものの、これが「時間逆行させる装置を発明した天才未来人によるもの」という設定は、なんか、正直わたしは、なーんだ、と、つい感じてしまったのである。さらに言うと、おそらく、その天才未来人が何故、今回の悪者であるセイターに装置を渡したのか、について、活発な考察が、インターネッツ上で今ごろさかんになされているんだろうと思うが、正直わたしには、その肝心なポイントがよくわからなかった。これは何度か観ないと理解できないかもしれないな……。アレって、単なる偶然なの?? でも、入ってた書類はセイター宛だったんでしょ?
 ま、これは言い訳ですが、本作は場面転換が非常に盛んで、しかも物語の展開するスピードが、おっそろしく速くて、え、今なんつった? と思っているうちにどんどん加速するかのように物語が進んでしまうのも、わたしの足りない脳みそには若干厳しかったようにも思う。特に、ファイナル大バトルへ向かう主人公が受けるブリーフィングも、台詞が速すぎて、え、え? と思っているうちに進んじゃったようにも思える。
 ともあれ、普通の時間軸(=順行世界)の主人公の行動を邪魔したのが、実は逆行世界の主人公、自分自身だった、とあとでわかる仕掛けには興奮したし、順行世界の主人公を助けたのは実は逆行世界のニールだった、と分かるラストは、ニール、お前って奴は!! と、正直感動したっすね。もちろん、順行世界の人々と逆行世界の人々が同じ画面上で入り混じるような、ものすごい映像も見ごたえバッチリだろうと思う。「回転ドア」なる時間逆行装置は最高にクールでドキドキしたっすねえ!
 しかし、うーーん……言及されてしまった「未来人」に関して、どうしてもモヤモヤしてしまうというか、すっきりしないんすよね……まったくのオーパーツ、謎装置、で良かったのではなかろうか……。この点が、わたしが残念に思ったポイントの一つっす。ちなみに、わたしがすげえ、これは面白い! と興奮した「逆行世界」のルールが一つあるんすけど、「逆行世界」では、何と呼吸ができないんだな。というのも、逆行世界では、空気が逆に肺から出て行ってしまう、てなことらしい(とわたしは理解したけど、呼吸は吸って吐く、なんだからそれが逆になるだけでは?とも思った)。これ、すごい面白いというか、それを防ぐために逆行世界では常に(順行世界で装備した)酸素ボンベを背負ってるという設定は見事だと思ったす。
 【2:Nolan監督の真骨頂=人間心理はどこ行った?】
 そして本作で、わたしが一番モヤモヤしてしまうのが、主人公の行動原理が良く分からん点である。本作の主人公は、エンドクレジットで「Protagonist」と表記されていた。そのものズバリ、「主人公」を意味する英語で、名前ではない。おそらくこの「名前がない」点も、今頃インターネッツでいろんな議論がなされてるんだろうけど、まあ正直どうでもいいので、その意味は置いといて、だ。そもそもこの主人公は、どうしてまたヒロイン(?)キャットを助けるために行動し続けたんだろうか?? この点が、わたしにはどうしてもわからなかった。これって、理由はない、人間なら当然のこと、ってことでいいのかな? 主人公の本来のMISSIONからはちょっと離れてるのに、どうしてキャット救出を最優先するような行動をとり続けたんだろう? 善人だから? それが当たり前だから? ホントかそれ? こういう、人間心理の描写がNolan監督の真骨頂だとわたしは信じてきたのに、本作ではそれが若干薄いような気がしてならない。さらに、いつも主人公の脳裏から離れないイメージが繰り返しの挿入される=Nolan監督の特徴たるフラッシュバック、も、今回はなく、その点も、ちょっと主人公の心理描写として物足りないような気もしたっすね。
 ただし、ホントにニールはイイ奴ですよ……ニールはもう完璧だったすね。ニールに免じて許してもいいか、とテキトーに思いました。
 【3:音楽が素晴らしい!!】
 Nolan監督作品は、その音楽(というかもはや効果音・背景音)もまた常に素晴らしいわけだが、今回は、スウェーデン人のLudwig Göransson氏が初めてNolan作品に参加している。Göransson氏といえば、わたしとしては『CREED』や『BLACK PANTHER(※この作品でアカデミー作曲賞受賞)』といったRyan Coogler監督作品でお馴染みなのだが(※Göransson氏とCoogler監督は南カルフォルニア大学で学生時代の友達だそうです)、今回の音楽も実に素晴らしかったと賞賛したい。
 とりわけ、わたしが興奮したのは、悪者セイターの、鼓動とシンクロするようなビートの刻み方だ。わたしはまた、ある意味HULK的に、心拍数が上昇するとマズいことが起きる、みたいな、セイターが自分の心拍数をしきりに気にするのは何らかの意味があるんだろうと思ってたんすけど、なんか、結局その意味は分からなかったすね。なんか意味あったんすかアレ? これも私の足りない脳みそではよくわからなかったす。やっぱもう一度観ないとダメかもな。。。

 というわけで、まあ、面白かったけど、よくわからんことや、ええ~?的な部分もあって、手放しで100点満点!とはわたしは評価できないけれど、役者陣の演技は確かで、実に素晴らしかったと存じます。以下、4人のキャラクターとキャストを紹介して終わりにします。
 ◆主人公:前述の通り名前はない。拷問を受けても仲間は売らない! という信条=TENETを持つため、謎組織にリクルートされる。そういや、わたし、告白しますが、「TENET」って英単語があることを知らなかった残念野郎であります。その意味は「信条」「主義」「教義」という日本語にあたる英単語でした。そういった、確固たるTENET(信条)を持つ男だということが、主人公の資格であり、また、キャットを助けるために奔走した行動原理になるのかな? まあ、わたしは一応そう理解することにします。演じたのはJohn David Washington氏36歳。その名の通り(?)、名優Denzel Washington氏65歳の長男ですな。元NFLフットボーラーとしてもお馴染みだそうですが、NFLは全く知識がないので、わたしは選手時代を知らないす。実は恥ずかしながら、わたし『BLACK KLANSMAN』を観てないので、本作で初めて彼を観ました。演技ぶりは、まあ、フツーすね。本作では髭モジャCIA工作員だったからか、その容貌はあんまり父Denzel氏に似てないような気がしました。たぶん、わたしは事前に知らなかったらDenzel氏の息子だってことに気が付かなかったと思うす。
 ◆ニール:主人公の相棒として大活躍するイケメン。とにかくその、「ええ~……もう、しょうがねえなあ……(苦笑)」的な表情や、「まあ、任せときなよ(ニヤリ)」な笑顔が最高にカッコ良かった!! そして物語的に、ラストでニールのリュックについている5円玉ストラップが超効いてましたね! わたしはもう、あっ! てことはさっき倒れてたのも、そして冒頭のアレも!! と超グッときました。もう、本作はニールがカッコ良すぎてわたしとしては最大級に賞賛したいすね。演じたのは、来年(?)BATMANとしてスクリーンに登場する予定のRobert Pattinson氏34歳。この人を初めてカッコイイ!と思いました。Pattionson氏と言えば、もう当然、『TWILIGHT』シリーズの、超根暗(?)で青白い優柔不断(サーセン!w)な吸血鬼だし、あるいは『Harry Potter』でのイケメン上級生セドリックなわけですが、この人、笑顔が超カッコイイじゃないですか! 今まで笑顔のイメージが皆無だったので、次のBATMAN=ブルース・ウェインは常に眉間にしわを寄せるキャラだから超ピッタリだな、と思ってたけれど、今回のニールの笑顔はちょっと驚き&最高でしたね。
 ◆セイター:ロシア人。かつて、核汚染されたロシアの秘密軍設備で、核燃料回収の仕事をしていた時、謎の「未来人からのギフト」を手にし、その利権で財を成す。そして超DV野郎として妻を肉体的・精神的に拘束している。彼は「未来人」からの指示で、「現在」の世界に存在する「アルゴリズム」なるものを集め、世界を崩壊へと導こうとする。ちなみに核汚染の影響なのか、深刻な膵臓がんを患っており、余命はわずかで、世界を道連れにあの世へ行こうとしている(たぶん)。前述の通り、どうして未来人は彼を選んだのか、わたしにはよくわからなかったす。そして妻をどうしてまたそんなにひどい扱いをするのかも、正直よくわからんす。まあ、美人過ぎて男がチョロチョロするのが気に入らなかったんでしょうな、きっと。知らんけど。で、演じたのは、イギリスが誇るShakespearaおじさんことSir Kenneth Branagh氏59歳。わたしはこの人が監督主演した出世作『Henry V』を大学生の時劇場で見て以来、ずっといろいろな作品で観てますが、まあ、実にお達者ですよ。ロシア語訛りの英語もお手の物でしょうな。次の『DEATH ON THE NILE』のポアロも楽しみすね。
 ◆キャット:セイターの妻で、恐ろしく背が高い美人。ただ、やっぱりキャットに対しても、わたしはあまり好感を抱けずでした。だって、セイターが言う通り、この人だって、セイターのDirty Jobを知ってて、そのDirtyな金でセレブ生活をエンジョイしてたわけで、その点はどうなのよ、とか思ったす。まあ、だからと言って虐待されていいわけがないので、気の毒なのは間違いないけど、キャットが超美人だったから主人公は必死に助けたのかなあ? とか、超・低俗な思いも頭によぎっちゃうす。そんなことより、すげえ、今演じたElizabeth DebickiさんのWikiを観てビビった! なんと身長191cmだって!! すげえ! キャスト陣の誰よりも背が高かったから、こりゃ相当だぞ、とか思ってたけど、191cmはすげえなあ! ははあ、バレエダンサーだったんすね……さもありなんですなあ。とにかくスタイル抜群で超美人でした。この方は、結構今までいろいろな作品でお見かけしてる方なんですが、例えばMCUの『GUARDIANS of the Galaxy Vol.2』に出てきた、あの金ピカ星人アイーシャもこの方ですな。まあ、素顔は大変お綺麗なお方ですよ。何もかも諦めた絶望の表情も、怒りに燃えるまなざしも、大変良かったすね。
 そのほかには、有名どころとしては、『KICK ASS』の主人公や『AGE of ULTRON』で殉職したクイック・シルバーでお馴染みのAaron Taylor-Johnson君や、Nolan作品『INSOMNIA』で主人公の相棒として印象的な芝居を見せてくれたMartin Donovan氏がチラッと登場したり、もちろん、Nolan作品にはなくてはならないSir Michael Caineおじいちゃんも登場します。シーンとしては数分だけど。

 というわけで、もう書いておきたい事がなくなったので結論。

 現代の最強映画監督選手権が開かれたら、間違いなく優勝候補に挙げられるであろうChristopher Nolan監督の最新作、『TENET』がついに公開になったので、さっそく観てまいりました。結果、映像はものすごいし、「時間の逆行」という本作における最大のポイントも、非常に興味深く、結論としては、面白かった、というべきだろうと思う。思うんだけど、正直期待を超えるとは思えなかったし、なんかちょっと、いろいろアレかも、と思った点があったことは、散々書いた通りであります。まあ、それは恐らく、わたしの頭の悪さに由来する可能性が高く、それは素直に残念だと思う。とにかく、本作は場面の転換が速すぎて、キャラクターたちが次の地へ向かう移動時間がほぼはしょられているし、とにかく切り替えが速すぎると感じた。わたし的に本作での一番の収穫は、主人公の相棒ニールを演じたRobert Pattinson氏が、それまでのわたしの中にあったイメージを完全払しょくするぐらいカッコ良くて、キャラクターにぴったりであったという点だろう。この人、演技上手いんすね。実に見事でありました。まあ、この映画、恐らく今後、何度も見ると思います。そしてそのたびに、ああ、そういうことか!と発見して、初めて観た時のこの感想を、ああ、オレはやっぱアホだった、と後に思うことになるんだろうと思われます。以上。

↓ うーん、まあ、わたし的にNolan監督作品で一番すごいと思うのはやっぱり『INCEPTION』かなあ。「映像化不能!」という小説はよく聞くけど、初めて「小説化不能!」という映画を観た、と感じたっすね。今回の『TENET』も、小説化不能かもしれないすね。
インセプション (字幕版)
マイケル・ケイン
2013-11-26

 マジかよ……なんてこった……!!!
 おそらく、わたしと同じように呆然とした方が日本全国で何万人かいらっしゃることでしょう。そうです。例年2月と8月に新刊が発売となる、高田郁先生による小説『あきない世傳』シリーズ最新(9)巻のことであります。
 たぶん、高田先生の『みをつくし料理帖』がめでたく映画化されたことで、いろいろお忙しかったのか、あるいは、本作の中でちらほら垣間見えるCOVID-19の影響のようにも読める部分の書き足しや推敲に時間がかかったのか、いずれにせよ、いつもより1カ月遅れで発売された(9)巻は、冒頭に記した通り「マジかよ……!!!」という驚愕で幕を開けたのであります。

 というわけで、以下、ネタバレに完璧触れざるを得ないので、気になる方はまずはご自身で読んでからにするか、今すぐ退場してください。また、もう既に読まれた方なら通じると思いますが、わたしは「裏切者」に対して激怒しておりますので、結ちゃんファンの方も、読まずに退場された方がよろしいかと存じます。


 はい。よろしいでしょうか?
 いやーーーそれにしても……それにしてもマジかよ、であります。
 前巻は、主人公「幸」ちゃんの妹である「結」 ちゃんによる、とんでもない行動で幕が閉じ、わたしとしてはもう一刻も早く続きが読みたい!! と思っていたわけで、いよいよ発売となった今巻を昨日本屋さんで発見した時は、もう大興奮で購入し、読み始めたわけですが……まさかの展開に、うそだろ!? うそって言ってくれよ結ちゃん!! と手が震えるほど心が高ぶってしまったわけです。
 もうお読みになった皆さんもきっと同じでしょう。そう、結ちゃんは、マジで、本気で、信じられないけどマジで、姉である幸ちゃんを、そして五鈴屋のみんなを裏切ったのでありました……。これがフェイクで、実は……という展開がありうるのかな!? ないよね? てことは、マジ、なんだと現状では思います。
 そこに至る過程は、もう前巻までで語られているので、多くは書きません。が、はたして結ちゃんを「にんげんだもの」と仕方ないことと許せる読者はいるのだろうか?
 現代ビジネスに置き換えて考えてみると、今回描かれるのは、主に以下の2つのことだ。
 【1:身内による裏切り】
 まあ、創業メンバーの分裂なんてものは、世の中的にごく普通に良くある話だろうと思う。結ちゃんは創業メンバーではないけれど、代表取締役の妹として勤務し、仲良し姉妹だった二人だが……まあ、現実世界でも親が子を殺し、子が親を殺し、きょうだい同士殺し合う事例には事欠かないのだから、残念ながらそんな分裂は珍しいものではない。
 分裂に至る過程は、きっとさまざまではあろうと思うけれど、たぶん、「嫉妬」と「傲慢」というものがその根底には共通しているのだろうとわたしは考えている。
 この二つは、表裏一体で、主に残る側から出ていく奴を観ると、「あの野郎は嫉妬してるのさ」と見えるだろうし、逆に出ていく側から残る奴を観ると、「あの野郎の傲慢さには耐えられん」ということになるのだろうと思う。これはもはや、いい悪いの問題ではなく、完全にハートの問題で、当事者以外には理解できまい。そして、人間としてホントに困るというか、うんざりするのは、ハートの問題は「理屈」や「正論」では解決不能なのが人間のサガであろうと思う。
 残念ながらそんな「ハートの問題」で分裂する会社はいくらでもあるし、まあ、バンドや友達関係でもそうですわな。正論としての「正しさ」ならば、第三者から判断できることもあるだろう。けれど、感情の問題になってしまうと、どっちが正しいか、なんてことはもう関係なくなってしまう。とにかく、嫌なものは嫌! ってやつだ。
 ただし、だ。嫌なら嫌で、さっさと分裂して出ていけば、サヨナラ~、で終わるのに、世の中にはそれでは腹の虫がおさまらない人々が多く、いわゆる「立つ鳥跡を濁」しまくる輩が多く存在しているのが現実だ。そんな行動は、まあ、にんげんだもの、と、500万歩譲って理解するとしても、ビジネス世界では絶対に許されないことがある。それは、「商売のネタを勝手に持ち去ること」だ。
 「商売のネタ」とは、例えば顧客リストだったり、古巣の機密情報だったり、さまざまだろうと思う。これらは、いわゆる「ビジネスモデル」とまとめていいかもしれないが、要するに、どうやって金を稼ぐか、に直接つながる事柄を、出て行ってそのまま使う、のが一番のタブーだと思う。
 今回、結ちゃんはまさしくその禁忌に触れまくる行動を起こしてしまった。五鈴屋の最新商品設計図を持ち逃げし、あまつさえライバル企業に転身、さらに新店オープン時には、店内のディスプレイも丸パクリ、接客スタイルも完全コピー。さらに言えば、これはビジネスにはまったく関係ないことだけど、人間的に完全なるスケベおやじのクソ野郎の嫁にちゃっかり収まり、高笑いするという、もうこれ以上ないだろ、というぐらいの悪党となってしまうのでありました。この心理は、わたしにはまったく、1mmも理解できません。わたしが男だからなのか??
 しかも、わたしがどうしても許せないのが、「自分は何も悪くない。悪いのは傲慢な姉」と自ら信じ込んで一切の反省・自省がない点だ。救いようのない邪悪な精神とわたしは断ずるにやぶさかではないすね。「かんにん」の一言は、悪いことをしているという自覚の表れだったのだろうか? さらに言うと、その動機が「自分を追い詰めた傲慢な姉を困らせる」ことに尽きる(ように見える)点も、救いようがないと言わざるを得ないだろう。そのためなら誰を巻き込み、犠牲にしてもいいと思っているのだから恐ろしいよ。おまけに、結ちゃんは、好きでも何でもないキモイおっさんに抱かれることを前提としていて、いわば自らも犠牲にしている投げやりさが、ホントに痛ましいというか、悲しいというか……だからって許さないけど、まあ、とにかく、あんまりだよ……。
 恐らく現代であれば、結ちゃんの行為は……実際勝つのは難しいかもしれないが、窃盗あるいは業務上横領として刑事告発可能だろうと思うし、民事的にも賠償訴訟は可能なレベルの「裏切り」だと思う。はっきり言って、わたしはこれまでの過去のいきさつを理解していても、結ちゃんを到底許すことはできません。もちろん、結ちゃんをそそのかした音羽屋も、断じて許すまじ、である。全然関係ないけど、出版業界人的には、音羽屋ってネーミングの意味を勘繰りたくなりますな。
 しかし、だ。たとえ許せない行動を取られ、実際に経済的不利益を被らされてしまったとしても、同じことをしてやり返す行為は、まさしく地に落ちるというもので、たとえどんなに嫌な目に遭っても、自らはルールに則った「正しさ」を意識しないと、あっさり自らもダークサイドに落ちてしまうわけで、我らが主人公、幸ちゃんは、もちろん愚かな妹に対しても、直接的攻撃を仕掛けることなく、真正面から大魔王になり果てた妹(の店の攻撃)と対峙していくわけで、そこにカッコよさや美しさがあるわけです。はあはあ、書いていて血圧上がるほど腹が立つわ……。
 【2:やっかいだけどどうしても切れない業界団体】
 そしてひたすら耐え、自ら信じる正しさ・公平さを頼りに、真面目にあきないに邁進しようとする我らが主人公幸ちゃんだが、さらに追い打ちをかけるように困った事態が巻き起こる。それは、業界団体からの制裁だ。
 今巻で描かれた、直接的な原因は、とある同業者の重要な顧客を五鈴屋が奪ったことに対する制裁、ではある。たしかに、幸ちゃん本人も反省している通り、若干の油断というか無自覚な部分が制裁を引き起こしてしまったという点は間違いなくある。しかし、どうやらその裏には、クソ音羽屋=結ちゃんの逃亡先、が絡んでいるのはもう読者には分かりきっているわけで、もうホント、今巻は読みながら何度怒りに拳を握ったかわからないぐらい、イラつきましたね……。
 業界団体というものは、はっきり言ってビジネス上、うっとおしいことの方が多いと思う。もう、そんな団体に所属する意味ないじゃん、とか思うことだってある。しかし、そんな業界団体であっても、やっぱり存在意義はちゃんとあって、しぶしぶ、とか、うるせーなあ、とか思っても、やっぱり所属しておいてよかった、と助けてくれることがあるのもまた間違いなく、その付き合い方は非常に難しいし、理事とかに選ばれちゃうと少し見方も変わってくるのだが、要するに、商売は完全にスタンドアローンでやるより、同業者のネットワークはどうしても欠かすことが出来ないのが現代ビジネスだ。
 その業界=呉服屋協会からの追放令は、いかに幸ちゃんに打撃を与えたか、考えるに忍びないほどなわけだが……。この究極ウルトラ大ピンチに、5代目こと幸ちゃんの前に現れたのが! あの! 前々夫の惣次ですよ!! ここはまあ、予想通りの登場かもしれないけど、やっぱりコイツはデキる奴なんだな、と思わせるシーンでしたなあ!
 惣次は、幸ちゃんにズバリ言う。追放なら、いっそ自分で新しい業界団体立ち上げちゃえば? と。たしかに、それはやり方の一つとして十分アリ、ではあろうし、現代でもそういった「業界団体の分裂」は、よくあることだ。しかし、惣次の言葉は幸ちゃんを試すものでもあって、幸ちゃんは、(おそらく惣次が期待した)100点満点(?)の回答をしてのけるわけです。それがどんなに茨の道でも、きっちり正道を行こうとする幸ちゃんにわたしとしては大変感動しちゃうわけですな。
 そして―――幸ちゃんは、業界団体追放=呉服(=絹製品)を扱えなくなる=太もの(=綿製品)しか扱えない状況となってしまうわけだが、めげない幸ちゃんは、新たな商品開発に頑張ろうとするのだが、ここで一つ、またちょっと泣けるエピソードも入る。それは、大好きだったお兄ちゃん、18歳で逝ってしまったお兄ちゃんに関わるエピソードで、実に感動的でありました。また、久しぶりに大阪に戻って再会した菊栄さんの境遇と、菊栄さんのガッツあふれる計画にも心から応援したいと思うし、とにかく幸ちゃんと菊栄さんの再会だけでも、なんかうれしくって感動しちゃうすね。
 まあ、正直に言えば、いつも通り、美しすぎるだろうし、出来すぎなのかもしれない。現実にはそうはいかない、超・茨の道かもしれない。でも、それでも、やっぱり真面目に地道に頑張る幸ちゃんは、報われてほしいし、幸せになってほしいわけで、素直に応援したくなりますな。そして心のねじ曲がったわたしは、このあとで結ちゃんには地獄を味わってほしいし、決して和解なんてしてほしくないすね。でもまあ、最後には美しい和解が描かれるのかな……どうでしょうかね……。

 とまあ、こんな感じの今巻は、ラストに新たなる新製品のめどが立ちそうで、希望を感じさせるエンディングで幕を閉じる。そういえば冒頭に記した通り、本作の中では随所で現実世界のCOVID-19感染蔓延による世界の変化、を反映したような描写も多かったすね。歌舞伎役者の富五郎さんのセリフ「歌舞伎や芝居…(略)…などは、生死が左右される状況になってしまえば、人から顧みられることがない」「それでも…(略)…ただ邁進するしかありません。悪いことばかりが、永遠に続くわけではないのですから」という言葉には、宝塚歌劇を愛するわたしとしては大変グッときましたね。
 あと、今回わたしが、ああ、そういうことなの? と初めて知った豆知識は、ズバリ現代の「浴衣」ってやつの誕生(?)物語すね。なるほど、浴衣ってのは、「湯帷子(ゆかたびら)」から来てるんですなあ……これはどうやら今後、五鈴屋を救う大ヒット商材になりそうで、大変楽しみであります! そして、菊栄さん考案のかんざしも、どうやらキーアイテムになりそうだし、なにより、菊栄さんと、あのお梅どんがとうとう江戸にやってくるなんて最高じゃないですか!!
 要するにですね、今巻の感想としては、もう前巻同様に「高田先生! 次はいつですか!!」ってことで終わりにしようと存じます。はあ、早く続きが読みたいっすねえ!

 というわけで、結論。

 いや、もう結論まとめちゃったけど、ついに牙をむいた妹、結の想像を超える大魔王変身ぶりにわたしは強く憤りを感じつつ、それでもめげない、いやそりゃめげそうになってるんだけど、それでも頑張る幸ちゃんの姿に、大いに感動いたしました。もちろん、結をそそのかし、ダークサイドに引きずり込んだ音羽屋が一番の悪党であろうとは思うけど、それにまんまとハマった結の、あまりに考えの薄い愚かさ、日本語で言う「浅はか」さにも当然罪があるわけで、わたしは断じて許せないす。しかし、もうどうしようもないことに腹を立てても仕方ないわけで、わたしとしては、どんどんと善人が周りに集まってくる幸ちゃんの今後を心から応援いたしたく、次の新刊を心待ちにいたしたく存じます。今回も、腹は立ったけど最高でした!! 以上。

↓ まあ、観に行かんといかんでしょうなあ。どこまで描くのかしら……?




 はーーーしかし映画が全然観に行けない……つうか、観たい映画がない……。
 というのがここ2カ月ぐらいの状況だったわけだが、9月になっていよいよ、待望の映画公開が続々と近づいてまいりましたね。わたし的には今週末の『TENET』を早く観たいす!
 というわけで、今週末は、とりわけ強力に観たかったわけではないけれど、とある上場企業の株主優待で「ムビチケGIFTカード」を6枚もらえてしまったので、有効期限もあることだし、どんどん使おう! ということで、『MIDWAY』を観に行くことにした。
 まあ、題材的に我々日本人としては当然、いろいろ思うことはあるわけだが、日本人キャスト陣もしっかりしているし、少なくともトンデモおバカムービーにはなっていないだろう、という期待を込めて観に行こうと思ったところ……結論から言うと、なんかまとまりがないというか、物語的な軸がないというか、何て言えばいいんでしょう……これは断片的な再現記録映像集、みたいな感じなんだろうか? なんともポイントの絞れない緩慢ムービーだったような気がします。あと、演出的にも、いかにも中華作品(=本作は中華資本が投入されています)っぽい「うそくさいCG」、例えば爆発炎上した機体の爆炎から主人公機がずぼーーっと出てくるみたいな、全く好きになれない画作りはちょっと食傷気味というか、極めてアレだったすね。
 ただし、映像そのものの空母や戦闘機の質感だったり、演じた役者陣の演技ぶり、特に二人の日本人キャストの頑張りはとても素晴らしかったので、わたしとしては観て良かった、とは思っております。はい。あと、歴史的な正しさに関しては、わたしはこれは映画なんだから、と割り切ってるので、特に問題にしません。
 というわけで、以下、ネタバレに気にせず書いてしまうと思うので、気になる方はまず映画館で観てきてからにするか、退場してください。

 はい。それではよろしいでしょうか?
 というわけで、本作は真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦における大日本帝国海軍航空母艦「飛龍」の最後まで、が描かれている。実はその飛龍の最後のあとはもう、エピローグ的にこの人は後にこうなった、という形で映画は終わっちゃうのです。まあ、それはそれで、山口多聞少将(死後に中将)の最期のカッコ良さが際立っていたので、アリではあるけれど、なんか、結局ミッドウェイ海戦の意義は何だったのか、とか、上記予告にあるような、勝敗を分けたものは何だったのか、というものはまるで感じることはできなかったような気がする。
 本作は、登場人物が有名な実在の人物ばかりで、わたしは予告を観た時は、情報戦を描くのかしら? と思っていたのだが……なんか、その点も薄くて、かなりあっさり風味でしたな。
 アメリカ側での主人公Dick Best氏は、正直わたしは知らない人だったけれど、彼の航空機操縦テクがやたらと描かれる場面が多く、ミッドウェイでも大活躍するのだが……はっきり言ってBest氏の航空テクが戦況をひっくり返した的に、個人の技を英雄=ヒーローに仕立て上げられているようにも感じられて、なんか、思ってたのと違う……という感覚は最後まで消えなかったす。
 たしかに本作では、US-NAVYの情報士官Edwin Layton氏率いるチームの暗号解読も描かれるけれど、なんかホントにほんのちょっとだけだったすね。そこが少し残念す。
 ほか、歴史的には有名、だけど、わたしがこの映画を観て実は初めて知ったのが、Doolittle爆撃隊の顛末だ。Doolittleは初めて日本本土を爆撃したわけで、その攻撃で日本は、コイツはヤバい、と焦りだすわけだけど(Wikiによれば被害は微少だったらしい)、本作では皇居の近くに着弾して昭和天皇が防空壕へ退避するシーン(※これは事実なのかわからんですが)もあって、日本人としてはそんなシーンがあると、確かにこれはもう、軍部は超慌ててヤバかっただろうな、と思えるような場面でありました。そしてこのDoolitle爆撃隊は、劇中では燃料残量からどこに不時着するかわからん、片道切符だけど俺たちは行く!的な英雄行為として描かれていて、結局日本爆撃後は中国にたどり着いて、地元中国人に助けられるというさまも描かれてました。これはどうやら史実通りらしいけど、さすが中華資本作品だな、と、どうでもいいことで苦笑しちゃったす。ただし、中華資本とはいえ日本側を貶めるような描写は一切なかったのも事実で、その点はキッチリとフェアだったと思います。ちなみにWikiによると、蒋介石は日本軍の報復を恐れて、受け入れを嫌がってたみたいすね。なるほど、そうなんだ。
 というわけで、わたしもポイントの絞れない緩慢レビューしか書けそうにないので、各キャラと演じた役者をメモして終わりにしよう。
【大日本帝国海軍】
 ◆山本五十六海軍大将:本作は冒頭、1930年代後半(正確な年は忘れた)の東京から始まる。そしてアメリカに留学し、在US日本大使館に武官として駐在したこともある山本氏が、きっちり英語でのちに暗号を破るEdwin Layton氏と会談するシーンが描かれる。ここは非常に印象的で、演じたトヨエツこと豊川悦司氏のカッコ良さと確かな演技が非常に素晴らしいシーンだ。ここから始まるので、これは面白くなりそうだぞ……と期待したけれど、正直ここ以外はあまり出番もなく、ちょっとさびしいというか、もったいなかったような気がしますね。とにかく、トヨエツ氏のカッコ良さは間違いないです、はい。そして、写真で見る山本五十六氏に、どことなく似てますね、やっぱり。いや、誰がどう見てもトヨエツ氏だし、Wikiによれば五十六氏は身長160cmだったそうなので、180cmを超えるトヨエツ氏と似てるわけないけれど、その佇まいというか雰囲気的なものは極めて五十六氏でした。お見事です。年齢も、どうやら現在のトヨエツ氏(58歳)と当時の五十六氏はちょうど同じぐらいだったみたいすね。ただ、本作ではやっぱり五十六氏の人物像はつかめないすね。有能なキレる男だったのか、凡庸だったのか、わたしにはよくわからなかったす。なお、五十六氏が乗艦したかの「戦艦大和」は、ほんのちょっとだけ登場します。
 ◆山口多聞海軍少将:わたしのようなオタク野郎にとっては漫画『ドリフターズ』でお馴染みの多聞少将。実は『ドリフターズ』で描かれる少将は、残っている本人の写真に非常に忠実な容貌で描かれているので、わたしは50代後半ぐらいのおっさんなのかと思ってたけど、さっきWikiで49歳没というのを知って驚いた。意外と若かった! そして今回、多聞少将を演じた浅野忠信くんは現在46歳か、わたしは『ドリフ』の多聞少将しか知らなかったから、やけに若いなあ、とか思ってたんだけど、意外と年が近くて、このキャスティングはアリだったんすね。本作での多聞少将は、見た目の良さだけじゃなく、やたらと言動が男らしくてカッコ良くて素晴らしかったす。
 ◆南雲忠一海軍中将:なんか本作では、妙に判断力の劣るダメ将官として描かれていたような印象。そんなことないはずなんだが……。。。演じたのは圀村隼氏64歳。南雲氏は当時56歳とかそんなもんだったみたいだから、ちょっと年齢差がありますな。
【US-NAVY=アメリカ合衆国海軍】
 ◆ディック・ベスト:前述の通りUS側主人公。航空機パイロット。ドッグファイトも爆撃もこなすエース(?)パイロット。彼のキャラ付けも、正直よくわからんというか、単なる勇猛果敢なカウボーイ野郎と言えばいいのか、とにかく、これぞアメリカン・ヒーロー的な描かれ方に見えるのはちょっと気の毒な気もする。演じたのはEd Skrein氏で、あーこの顔絶対知ってる……けど誰だっけ、とずっと分からず、劇場を出てすぐパンフを開いて思い出した。この特徴的な笑顔、口元のしわは、『Alita:Battle Angel』で、やたらと主人公アリータに突っかかってくる嫌な野郎、だけど結構あっさりやられまくるかませ犬的キャラだったザパン、を演じた彼っすね。
 ◆エドウィン・レイトン:海軍情報主任参謀。ホントなら彼の大活躍を観たかったというか知りたかったけど、なんかいまいち存在感は薄め。演じたのは、わたしにとっては永遠に『WATCHMEN』の「ナイトオウルII世」としてお馴染みPatrick Wilson氏。USキャストで唯一、五十六氏とのシーンで日本語をしゃべる。その日本語は、下手だけど十分に聞き取れたし、問題なく合格点だと思います。
 ◆チェスター・ニミッツ太平洋艦隊司令長官:かの有名人ニミッツ元帥を演じたのはWoody Harrelson氏なわけですが、さっきWikiでニミッツ氏の写真を見て驚いた。結構似てるっすね!? わたし的にはスキンヘッドじゃないHarrelson氏を観るのは久しぶりなような気がするけど、非常にキレ者めいた眼光の鋭さは大変良かったと思います。
【US-ARMY=合衆国陸軍】
 ◆ジミー・ドゥーリトル:前述の通り初めて日本本土を爆撃した男。出番はとても短いが、演じたのはさまざまな作品でお馴染みのAaron Eckhart氏。わたしはまた、US-NAVYとARMYの確執のようなものも描かれるのかな、とか思ったけど、ほぼなし。ついでに言うと大日本帝国海軍と陸軍の確執も、ほんの少しほのめかされる程度でした。本来的には結構重要なファクターだと思うけどな……ま、いいや。
 とまあ、キャスト陣に関してはほかにも有名役者が多く出演しているけれど、この辺にしておきます。最後に監督についてメモしておくと、本作は、わたしの大好物な「ディザスター」ムービーでお馴染みのドイツ人、Roland Emmerich氏の作品であります。まあ、その映像の派手さは本作でもいかんなく発揮されていますが、このところ自分で脚本を書いてない作品が多くて、その点はちょっと残念すね。本作も脚本は別人です。
 ちなみに、パンフによると、本作は当初、日本での配給権買い付けの手が全然挙がらなかったそうだ。まあ、内容的には確かに、日本市場においてどんなリアクションされるかわからんので、ビビったんでしょうな。で、日本サイドが描かれてるシーンを積極的に観せて営業をかましたところ、手を挙げるところが増えて、結果、木下グループが買って公開となったわけだけど、なんつうか、わたしがバイヤーだったとしても、試写で全編観て、これは面白い、買いたい! とは思わなかっただろうな、と思います。理由はもう最初に記した通り、なんかいろいろまとまってないというか、淡泊で薄口なのがちょっとアレだと思います。

 というわけで、ホントまとまらないので結論。

 日本人にとっては極めていろいろな想いのある「ミッドウェイ海戦」を、ハリウッド派手映像王のRoland Emmerich監督が描くとこうなる、という映画『MIDWAY』を観てきた。結論としては、映像的な迫力はさすがのEmmerichクオリティだし、戦艦や空母、航空機というオブジェクトのCGは本物の質感を備えていてそれなりに見ごたえはある。が、肝心のお話が……薄口というかまとまりがない、と感じられた。なんか、だからなんなの? というオチがないというか、ミッドウェイ海戦の意義や戦況のターニングポイントが、わたしの期待したようなものがあまり重要視されてないように思えたのであります。なので、まあ、それほど人にお勧めできないかな、というのがわたしの結論です。ただし、トヨエツ氏による山本五十六、浅野忠信氏による山口多聞氏はとてもカッコ良かったです。以上。

↓小学生の時に観たっすね。懐かしい。。。
連合艦隊
金田賢一
2013-11-26

 「透明人間」といえば、まあ、SFの古典であるH.G. Wells氏が1897年に発表した小説が原典なわけだが、これまで様々に映画化されており、わたしが透明人間と聞いて真っ先に思い出すのは、2000年に公開された『Hollow Man』(邦題:インビジブル)という作品だ。この映画は、血まみれ大好きオランダ人でお馴染みのPaul Verhoeven監督作品で、イイ感じに血まみれかつ若干エログロ(?)な作品でわたしの好みにジャストミートなのだが、主役のイカレ科学者を演じたのが、わたしが大好きなKevin Bacon先生で、その演技もまた極めて上モノで、とにかく最高なのであります。
 そして時は過ぎ―――ちょっと前の2017年に、ユニバーサルは自社が版権を持つ(?)、クラッシック・モンスター映画を現代によみがえらせ、共通世界観で描いたらモンスター版アベンジャーズになるんじゃね? とひらめいたらしく、「ミイラ男」「狼男」「フランケンシュタイン」「ジキルとハイド」「透明人間」などを登場させる「ダーク・ユニバース」構想をぶち上げた……のだが、第1作目の『The Mummy』(邦題:ザ・マミー/呪われた砂漠の王女)が、豪快にズッコケて爆死してしまい、計画は封印された……らしい。わたしはその計画自体は非常に魅力的で楽しみにしていたのだが、実に残念だ。
 ちなみに、その「ダーク・ユニバース」計画では、透明人間を演じるのはわたしがあまり好きではないJohnny Depp氏が予定されていたので、まあ、それはなくなって良かったかな、と思っていたところ、なぜか知らないけど、この古典的キャラクターである「透明人間」の企画は単独作品として生き残り、公開されるに至ったのであります。
 それが、わたしが昨日の土曜日観てきた『THE INVISIBLE MAN』だ。
 まあ、のっけから結論を言うと……ダメっすね。いろんな点が。これなら、2000年のBacon様主演の『Hollow Man』の方が100万倍面白かったす。というわけで、以下ネタバレ全開になる可能性が高いので、知りたくない人はここらで退場してください。さようなら。

 というわけで、どうすか、この予告は。はっきり言ってかなりデキが良さそう……すよね? 少なくともわたしは、おお、こりゃあ面白そうだ、とかなり期待して劇場へ向かったわけだが……残念ながら、かなりダメでした。以下、わたしがこりゃアカン、と思ったポイントを2つ、メモしておこう。
 ◆ヒロインが全くダメすぎる。魅力が全くない。
 そうなんすよ……まず本作のヒロインが、全く共感できないクソ人間なんだよな……。
 思い返すと、Bacon様主演の『Hollow Man』や、例えばそうだなあ、『THE FLY』なんかでも、主人公の科学者はちょっとイッちゃってる、けれど、それなりに同情に値する人物で、むしろいつも、ヒロインの方が結構ビッチな場合が多く、性格のねじくれたわたしは、科学者が世紀の大発明をして、そしていろいろな悪いことをしでかしても、基本的にはもう、いいぞ、もっとやれ! と応援側に回っちゃうんだな。まあ、結果、いつもクソビッチな元彼女に撃退されて悲劇エンドで終わるわけなんだが、例えば『THE FLY』なんかは、ヒロインも最終的には健気で、もうとても悲しく、極めてエモーショナルなエンディングを迎えるわけです。『Hollow Man』のヒロインは最後までクソでしたが。
 しかし、だ。今までの作品では、一応美人だったり、どこか許せる要素があったけれど……本作は、ヒロインであるセシリアが全く魅力的じゃあないんすよ!!! それは性格的にも全くアウトだし、ズバリ言えば全く可愛くないし美しくもない。つうか結構なブ……ゴホンゲフン、サーセン、ちょっとむせたっす。なので、大体なんでイカレ科学者はこの女に惚れて、執着したんだ?? という説得力がゼロ、皆無だ。もっといい女と出会えたでしょうに……。
 なので、ヒロインのキャスティングが致命的にアウト! だとわたしには感じられた。しかもなんなのあのエンディングは。このクソビッチが一番の悪党じゃん! と腹立たしい気持ちで劇場を後にしたのだが、確かにそりゃ、そもそもはイカレ科学者のDVが原因ってのは、まあ、5万歩譲ってアリだとしましょうか。でも、お前、余裕で金だけは受け取るし、それまで散々いい思いしてきて、完全に金目当てだったじゃんか。こんなヒロインには共感できっこないですな。このヒロイン、相当悪党ですよ。実に胸糞悪いす。
 ◆これは純粋に工学的技術であって、科学者というよりエンジニアじゃね!?
 そうなんすよ……そもそも、「透明人間になる」のは、『Hollw Man』では、薬剤投与による生理学的・化学的な変化なわけで、純粋空想科学の話なのだが、本作ではなんと、単なる技術なんだな。そう、いわゆる「光学迷彩」なのです。マーベルヒーローに例えるなら、今までの透明人間はハルクやキャップ、あるいはスパイディなどと同じ生体変化であったのに反して、今回はズバリ言うとアイアンマン、つまりメカニカルヒーローなんだな。ヒーローじゃないけど。
 でもまあ、100万歩譲って、光学迷彩でも良しとしましょうか。たしかに、本作で登場する「光学迷彩スーツ」のビジュアルイメージはとてもそれっぽくてカッコいいし、実にスタイリッシュだとは思う。その点はもう、賞賛したいですよ? でもなあ……ズバリ言えばそんなの現状の技術の延長線上にあるわけで、実現できる分からないけど、「SF」とはいいがたいような気がしてならないすね……。
 その結果、主人公たるイカレ科学者エイドリアンは、たんなるイカレエンジニアになり下がり、さらに言えば特に苦労もしてないし苦悩もしない。たいていの場合、度重なる失敗という苦労の末に世紀の大発明をして、それを自らを実験体にして、成功、するけれど、「元に戻れない!!」という苦悩を味わうのがお約束なのに、本作の場合、開発の苦労は一切描かれないし、元に戻るのもスーツを脱げばいいだけってのも実に気に入らないすね。これじゃあ共感もできないっすなあ……。。。
 そして、やっぱりどうしてもなぜコイツはそんなにこのクソ女にご執心なんだろうか? という点には全く理解が出来ず、おまけに、ほぼ単なるうっかりミス? でスーツを奪われ逆襲されるというエンディングは実に見ていて興ざめだったすな。アホだコイツ……というのが結論す。
 というわけで、この二人のイマイチすぎるキャラクターと演じた役者についてメモして終わりにしようと思います。監督や他のキャストはもうどうでもいいや。
 ◆セシリア:ヒロイン。全く可愛くない。どうやらなんかのパーティーでエイドリアンと出会い、お互いLOVEるわけだが、どうやら物理的暴力&精神的虐待を受けたとして、エイドリアンの住まうウルトラ超豪邸から脱出。わたし的には脱出時、飼ってるワンコに、「ごめんね、連れて行けないの」と置き去りにした開始5分の段階で、コイツに対する共感はゼロになりました。そしてどういう関係かまったく描かれていないけれど、友人である警官の黒人男性の家に転がり込む。そして遺産として5億もらえるとなると、余裕でその金は貰い、どうでもいい買い物をしたりと、時間が経つにつれてどんどんと、わたしのコイツに対する共感はマイナス値が積みあがって行きましたな。お金なんていらないわ! という展開ならまだ許してやっても良かったのに。相当なクソ女だよ、コイツ。すごいしっかり者の妹が出てくるのだが、その妹が気の毒過ぎるよ……。そしてラストシーンの若干してやったりな表情には、すぐさま席を立ちたくなったす。あそこで口元に笑みを浮かべさせなかったのは、監督の良心だと思いたい。笑ってたら、マジで即、席を立っただろうな。こんなトンデモ女を演じたのはElizabeth Moss嬢37歳。全く可愛くないし、興味も持てないので以下省略。
 ◆エイドリアン:光学技術エンジニア。超金持ち。天才らしい。どういうわけかセシリアに執着しているが、一応、本編で語られたところによると、どうしても自分の子供が欲しかったらしく、実はセシリアは妊娠していて(セシリア自身は避妊薬を飲み続けていたと思い込んでたけど、エイドリアンにはとっくにバレてて、薬をすり替えられていた。気づけよ!)、セシリアというよりその胎内の子が欲しかった、みたい。でもアンタさあ、アンタならいくらでも相手がいたでしょうに……。おれには分からんわ……。
 一つポイントなのが、エイドリアンの兄貴が弁護士で出てくるのだが、わたしはまた、この弁護士が実は弟を殺して、スーツを奪って、遺産がセシリアに渡ってしまうの邪魔するために暗躍してるんだろうな、と思ったけど、全然違ってました。でも、エイドリアンは純粋にセシリアを愛していて、遺産を渡そうとしていた、けど、兄貴はそれが気に入らない、って話の方が面白かったと思うんだけどな……。そしてそんなエイドリアンを演じたのは、Oliver Jackson-Cohen氏34歳。まあ、イケメン……かな? でも、残念ながら「透明」なので、ほぼ姿は映りませんw 出てくるのは最初と最後だけっす。
 とまあ、こんな感じでもう書きたい事がなくなったので、終わりにしたいが、最後に全く関係ないけど、2000年公開のBacon様主演『Hollw Man』がいかに素晴らしいかについて一言書いておこう。
 とにかく、ビジュアルイメージがまず最高すね。皮膚→筋肉や臓器→骨、とだんだん透けていくあの映像はやっぱり秀逸だと思う。そして「もし透明人間になれたら?」と男子中高生なら必ず妄想する、ちょっとエッチな風景もまた最高なんすよ。寝ている女子の服のボタンをはずして、おっぱいを……みたいな下品だけど最高な、本筋に全く関係ない部分もまた最高なんす! ただなあ……やっぱりヒロインに共感できないんだよな……『Hollw Man』も。まあ、確実にBacon先生版の方が面白いので、是非見ていただければと存じます!

 というわけで、結論。

 「透明人間」を扱った映画はいっぱいあるけど、今般公開された『THE INVISIBLE MAN』という映画は、なんと化学的変化ではなく光学的技術で透明になる、新世代の透明人間でありました。それを完全ナシだとは思わないけれど、どうせそういう技術は軍事産業がスポンサーなんだから、軍の陰謀めいたサスペンス、って方向性もあったんじゃなかろうか。そうなると『ANT-MAN』的ヒーローにもなったかもしれないのにな。ズバリ、本作はキャラクターがクソすぎて全く共感できず、実に不愉快な思いのする作品であったと結論付けざるを得ないと存じます。そして、2000年公開のVerhoeven監督&Becon様主演の『Hollw Man』の方が100万倍面白いと存じます。以上。

↓未見のかたは是非!!
インビジブル (字幕版)
メアリー・ランドル
2013-11-26

 先週も書いたが、わたしの青春時代は明らかに80年代であり、中学生から高校生当時のわたしのヒーローと言えば、これはもう『北斗の拳』の漢たちと、Sylvester Stallone氏で決まりなのであります。おそらくわたしは、Stallone氏の80年代~90年代ムービーはすべて劇場に観に行ったし、今でももちろん、Stallone氏はカッコいいと思っている。
 そんなわたしは、1982年の夏、中学の期末テストを終えた日、そのまま有楽町へ向かって今はマリオンが建っている地に存在した「丸の内ピカデリー」の地下にあった「丸の内松竹(だったと思う)」という映画館へ『ROCKY3』を観に行ったのであった。そして、観終わって大興奮で、何の用があったのかまるで記憶がないけど、日比谷方面へふらふらと行き、今はシャンテの建っている地点に存在した「日比谷映画」と「有楽座」の界隈で、その年の冬に公開される予定の、次のStalloneムービーのポスターを見て大興奮したのである。
 多分わたしは、うおお、もう次の映画があるのかよ、やっべえ、超楽しみだぜ!! という勢いでその映画の前売券を買ったのだが、その映画こそ、後に伝説的(?)シリーズとなった『RAMBO(※原題はFIRST BLOOD)』だ。
RAMBO
 わたしはクソオタなので、余人には全く理解されないようなゴミ、であろうとも、何でも保管しておく習性がある。そのため、こういう前売券の半券も、無駄にごっそり持っているわけですが、くっそう、探したけど『3』は見当たらなかった……前売券買わなかったのかな……記憶にない……。。。
 ともあれ、この『RAMBO』シリーズは、前作である20年ぶりの新作『JOHN RAMBO』において非常に印象的で、うっかりすると泣けそうなぐらい美しい完結を迎えた……はずが、なんと「その後」を描いた新作『RAMBO:LAST BLOOD』がこの度公開されるに至ったので、わたしとしてはもう、コイツはもう絶対観ないといけないという思いが強く、さっそく土曜に観てきた次第であります。
 結論から言うと、なんか、もういろいろとマジで泣けちゃいそうになるぐらい、やっぱり最高でしたなあ!! タイトルもイイっすねえ! 最初のFIRST BLOODと見事に対になっていて、素晴らしいと思うっす! なんつうか……とにかくもう、感無量っつうか……50歳近辺のおっさんは、今すぐ劇場へGO!でお願いいたします!!

 さてと。まず、ズバリ言うと、物語はもう、この予告の通りであります。この予告通りどころか、もっと凄惨で悲しく、つらいお話でありました。大切な家族の少女を救うために、メキシコのヤクザどもと戦うわけなんですが、一体どうしてそうなった? に関する過去をちょっとだけ解説しておこう。
 おそらく、この『RAMBO』シリーズの「1」~「3」に関しては、もう説明はいらんと思うので割愛するけど、問題は「3」の公開から20年後の2008年に公開された前作『JOHN RAMBO』(邦題:最後の戦場)のラストだ。この映画は映連の資料によると、興収10億以上作品に載ってないので、要するに日本ではまったく売れず、よほどのマニアじゃないと観ていない可能性が高く、物語を知らない人の方が圧倒的に多いのではなかろうか。
 「最後の戦場」では、相変わらずタイの奥地でひっそり暮らしていたランボー氏のもとに、キリスト教系NGOの連中が、BURMA(日本語で言うミャンマー)の少数民族であるカレン族(=彼らはキリスト教徒)が虐待・虐殺されているのを助けたいということで、タイから潜入しようとしていて、ランボー氏にガイドを頼みに来るわけです。
 ランボー氏は全く気が進まないながらも、善良な彼らをとりあえず潜入させ、自分の仕事は終わったとまたタイに戻るんだけど、ミャンマーに潜入したNGOたちは、まんまと暴虐&残忍な軍(事実に即した描写なのかは知らんす。とにかくヒドイ残虐描写)に取っ捕まってしまう。
 その救出チームとして傭兵軍団が組織され、傭兵軍団に頼まれて加わったランボー氏も一緒に現場に急行するのであった……てなお話なんだけど、まあ、実際のところその救助のメインストーリーはどうでもいいとして(いや、どうでもよくないけど)、なんと、全ての事件が終息し、仕事を終えたランボー氏は、故郷のUSAアリゾナに帰ることにするんだな。
 ラストシーンは、両親の暮らす実家の牧場に、うっすらと笑み?を浮かべ、一人歩いていくランボー氏の姿で終わるわけで、第1作目の、あの寒々しい中を一人うなだれてしょんぼり歩く姿と対照的に、太陽の降り注ぐ中を、しっかりと前を見据えて家路につくその姿には、我々観客としては、ああ、とうとうランボー氏にも安息の日々が訪れるんだ、よかったよかった、永かったねえ……ゆっくり休んでください。。。てなエンディングに、わたしはマジでなんか泣けそうになったのである。しかも! そのエンディングにはあの名曲「It's a long road」が流れてくるわけで、マジで泣けるわけですよ。本当に永い道のりを戦い抜き、ついに心安らぐゴールについたんだね、と。
 そして今回のお話は、そのエンディングから11年が経過している。どうやら両親はすでに他界しており、旧知の女性とその孫娘と暮らしていて、劇中の説明ではよくわからなかったけど、パンフによるとその孫娘とは養子縁組もしているらしい。そして善良なUS市民として、周りからも信頼を受けている。「追跡のプロ」として地元警察に依頼された遭難者を探す冒頭のシーンは、もうのっけから最高でありました。
 しかし、極めて残念ながら、ランボー氏に再び悲劇が降りかかってしまう。
 かわいいかわいい娘の身に、これ以上ないぐらいのひどい悲劇がもたらされてしまうのだ。まあ、本作はその復讐話なわけだが、わたしは観ながら、やっぱりどうしてもランボー氏に感情移入してしまうし、ランボー氏の行動に関して非難することはできないのである。
 実際のところ、「復讐」は何も生まないし、むなしさが募るだけだ、という正論は、理屈として分からんでもない。しかし、本作でランボー氏は明確に、「俺は復讐したいんだ」と言い放つ。ここをどう見るかで、本作の受け取り方が違うのではないかと思う。
 わたしは、悪党が改心するとは全く思っていないので、本作でランボー氏がやってのけた復讐には、もうよくぞやってくれたという思いの方が強い。本作の悪党は、メキシコの人身売買組織だが、女性をドラッグ漬けにして凌辱しまくり、売春要員として飼うような連中が、法による裁きで善良な人間に変化しうるだろうか? それって、ほんとにありうるのか? そりゃあるんだろうけど、本作に登場する極悪人には、どう考えてもそんな変化は起こらないと思うし、そういった悪党に対して、人権を認めるわけにはいかないのではなかろうか。文字通りの「人でなし」であり、生きる価値があるとは思えない。また、生かしておいても、同じ悲劇を味わう女性が増えるだけだ。ならばやはり、「駆除」するしかないのではなかろうか。
 だからわたしは、ランボー氏の行動を肯定できる。本作でランボー氏が悪党を狩る姿は、まさしく害獣を「駆除」する狩人そのものだ。この映画を観て、やりすぎだと思う人とは恐らく永遠に分かり合えないだろうと思う。
 で。
 やっぱりわたしとしては、Stallone氏を最大級に賛美したいと思う。あまり世の中的な評価を受けていないような気がするけど、Stallone氏は監督もするし脚本も書く、そしてなにより、演技が実に渋くて秀逸で、実に多彩なインテリだというのがわたしのStallone評だ。
 本作では、まず第一に、いまだPTSDに苦しむ男としてのランボー像を見事に表現してましたなあ。どうしても克服できない傷をもつランボー氏は、精神安定剤(?)的な薬が手放せないし、いまだ、心地よいベッドで寝ることもできず、夜な夜な敷地内に地下トンネルを掘って、その中で暮らしている。この設定も秀逸で、その地下トンネルが後半の害獣駆除の罠となるのも最大の見どころの一つだろう。さすがにStallone氏本人も脚本に関与してるだけあって、クオリティはきちんと担保されていたと思う。
 また、ここ10年ぐらい、Stallone氏は、自らの老いにもきちんと向き合っていて、あのランボー氏がボッコボコにやられるシーンもあったりする。そりゃそうだ、いくらランボー氏でも、スーパーマンじゃないわけで、リアルでかつ、痛ましかったですなあ。ハリウッド映画だと、拉致された娘も比較的無傷&救出する側も無傷、なんてことも多いけれど、そんなことがあるわけもなく、女性なら100%凌辱されるのは間違いないし、本作では目を覆いたくなるような地獄絵図で、ランボー氏の怒りと復讐は、わたしにはどうあっても否定できないと感じたっすね。そんなランボー氏を演じたStallone氏の表情は、実に演技として上質でお見事だったと思います。
 しっかし、ランボー氏はこの後、どのようにして生きてゆくのだろうか……。せっかく前作ラストで感動的に終わったのに、今回のお話は必要だったのかという気もする。けれど、やっぱり世には悪党がいっぱいいて、心休まる日々はなかなか訪れないのかなあ……だとしたら、ホントに悲しい世の中ですなあ……。つうかですね、本作での一番の悪党は、娘の実父であり、友達である娘を組織に売ったクソ女の二人だと思うのだが、あの二人のクソ害獣をそのままにしたことだけが、ちょっぴり残念す。まあ、小虫以外の何物でもない小悪党だけど、そういう小悪党こそ、駆除すべきだったかもしれないすな。。。ともあれ、ジョン・ランボー氏の今後に、安らぎの日々が訪れんことを心から祈ります。。。
 
 というわけで、結論。

 伝説の戦闘マシーン、ジョン・ランボー氏が今再び戦う映画、『RAMBO:LAST BLOOD』は、現在50±5歳近辺のおっさんならば今すぐ劇場へ観に行っていただきたい作品でありました。わたしはなんか悲しくなるぐらい心震えましたが、客観的に観れば相当残虐で、あまり人には薦められないような気もします。しかし、わたしは悪党が改心することがあるなんて全く信じていないし、人でなしに人権を認めるわけにはいかないので、駆除されて当然の害獣だと思いました。獣を狩るには入念に準備した罠が必要なわけですが、大変胸のすく戦いぶりだったと存じます。おれたちのStallone氏は、やっぱり演技も秀逸っすね。大変すばらしいスターだと思います。以上。

↓ とりあえず前作は絶対に観ておくべきだと思います。一応つながってるので。
ランボー 最後の戦場 (字幕版)
グレアム・マクタビッシュ
2013-11-26

 わたしは80年代から90年代に小学校~中学・高校~大学~サラリーマン初期を過ごした中年のおっさんとして、ハリウッドナンバーワンのコメディ役者と言えば、即、そんなのEddie Murphy氏に決まってんだろ! と言いたくなるわけだが、まあ、同年代のおっさんフレンズたちと、一番笑えた最高のEddieムービーはどれだ? 的な会話をすると、だいたい確実に『Coming to America』(※邦題「星の王子、ニューヨークへ行く」)という作品になる。わたしも大好きな映画で、もちろん劇場で観たし、のちにテレビの放送でも何度も見ていて、日本語吹替でも最高に楽しい映画だ(※もちろん吹替担当は下條アトム氏一択です)。この映画で笑えないやつとは永遠に分かり合えないと思うな。ちなみにひとしきりEddieムービーの話をした後は、たいてい「じゃあ、Jackieナンバーワンムービーはどれだ?」という話になって、だいたいいつも、そりゃやっぱり『Project A』だろ、という結論になって、誰かがインチキ中国語であの歌を歌い出すという展開になります。
 で。
 問題は、Eddie爆笑ムービーの、2位は何か、という点になると、これはかなり人によって意見が違うことになる。その時、わたしがいつも強く主張するのが、1998年に公開された『Dr. DOLITTLE』だ。この作品は、原作の児童文学『ドリトル先生』から「動物と話ができる医師」という設定をもらっただけで、完全に現代アメリカが舞台となっているのだが、まあとにかく、最高に笑える、大好きな映画であります。とにかく動物たちのセリフが下品で最高だし、Eddie氏の演技ぶりもわたし的には『星の王子』に次ぐ、最高レベルの作品だと今でも信じている。
 というわけで、わたしとしてはそれなりに想いのある『DOLITTLE』が、今再び映画化される、しかも主演はわたしが大好きなトニー・スタークでお馴染みのRobert Downey Jr.氏というのだから、もう期待せずにはいられないわけで、すぐにムビチケを買って、公開を楽しみにしていたのだが……COVID-19の蔓延により公開は延期されてしまったのであった……のだが、早くも(?)先週から公開されることになったので、わたしも日曜日にさっそく観てまいりました。どうでもいいけど、発音的には「ドリトル」ではなく、「ドゥーリトル」、Doとlittleの合体なので、ちゃんと発音する方がいいと思うな。

 というわけで予告は、4月に惜しくも亡くなられてしまった藤原啓治氏に敬意を表して、日本語吹き替え版を貼っておこう。ほんとに藤原さんのトニーはピッタリで、もう藤原ボイスが聴けないなんて極めて残念す……。
 で、物語はもう、この予告でほぼ全部語られていると言っていいだろう。お話はきちんと原作通りヴィクトリア朝時代なのだが、内容的にはオリジナル、なのかな、わたし、原作シリーズを読んだことがないのでよくわかりませんが。
 そして注目なのは、動物たちの動きだ。完全にフルCGと思われる動物たち。これは、Eddie版とはかなり違う点で、Eddie版は結構本物の動物だった……ような気がするのだが、ちょっと自信がないな……少なくともラッキー(ドゥーリトルの相棒的な下品なセリフバリバリのわんこ)は本物の犬だったと思うけど、今回の最新Downey版では、おそらくわんこもほぼCG、であったと思う。そして、CGであるがゆえに、動きや顔の表情が妙に人間臭かったりするわけだが(結果、漫画っぽい)、その辺はこの映画が完全に子供向けということなのだと思う。そしてさらに言えば、内容的にも子供向けの物語展開で、Eddie版は大人が見ても大爆笑なデキであったのに対し、今回は大人が見て笑えるかというと……まあ、残念ながらそれほどではなかったな、という感想であります。
 Eddie版は、ギャグも下ネタ全開だし、物語も現代的で、そもそもの対象年齢が違うから、今回のDowney版と比べる方が間違ってるんだろうな、とは思う。そして残念ながら、わたしとしてはEddie版の方がずっと面白かった、と結論付けざるを得ないすね……。おっさんなので。
 今回、わたしが一番「うーん……」と思ってしまったのは、主人公ドゥーリトル先生が、ほぼ何も努力しないというか、すべて動物たち任せというか、他力本願と言えばいいのかな、ウルトラピンチも他人の好意によって救われるような、自分で何とかしようとするような行動を起こさない点であろうと思う。だから、どうにも好きになれなかったんすよね……。動物たちは超頑張ってけなげなんだけど……肝心の先生がなあ……そして助手の少年とのきずなも浅いし、悪役も頭が悪すぎるというか、計画がずさんすぎるし、ズバリ、大人の鑑賞にはちょっとキビシかったすね。
 というわけで、各キャラクターと演じた役者をまとめて終わりにしようと思います。
 ◆ドゥーリトル先生:演じたのはもう散々書いている通りRobert Downey Jr.氏。ビジュアルは最高だし、軽妙なキャラはピッタリだけど、まあ、脚本に難アリだったと思うことにします。元々超天才医師で動物と話せる特殊能力持ち。ヴィクトリア女王から下賜された大邸宅に動物たちと住まう、が、奥さんを亡くし、引きこもりに。そんな時、予告にある通り女王が病に倒れ、女王が崩御すると下賜された邸宅も没収されちゃうと聞いて、動物たちにそれは困る!! と猛抗議されてようやく引きこもりから社会復帰する。のだが……この基本プロットも、なんかアレっすね……。ま、いずれにせよ、Downey氏の演技はいつも通り大変結構かと存じます。ひとつ、本作で、へえ~?と思ったのは、ドゥーリトル先生は、なんかテレパシー的な手段で動物と話すのかと勝手に勘違いしていたけど、実際は、ちゃんと動物の鳴き声(?)によって会話する点で、犬となら「わんわんきゅうーん」的に、ゴリラとなら「うほうほうほっほ」的に話す点が、すごく新鮮だったすね。
 ◆トミー・スタビンズ少年:猟師のおじさんと暮らす少年。おじさんは猟師なので、動物を狩って生活するわけだが、少年はどうしても動物を撃つことが出来ず、でたらめに撃った流れ弾でうっかりリスを傷つけてしまい、ドゥーリトル先生に治療を頼みに邸宅に忍び込み、押しかけ助手となる。そしてどんどんと「動物語」もマスターしていく次世代ドゥーリトル。わたしは原作を知らないので、これが原作通りなのかよくわかりません。残念ながら本編では、ほぼ活躍せず、と言わざるを得ないだろうな……先生との心の交流的なものも、実に薄かったのが残念。演じたのはHarry Collet君16歳。おっと、『DANKIRK』に出てたらしいな。どの役だろう?
 ◆レディ・ローズ:女王が病に倒れたことを知らせに来る、推定10~13歳ぐらいのちびっ子レディ。かわいい!! 歴史的な人物なのかちょっとわからんな……一応、ふんわりと次期王位継承者っぽく?描写されていたので、長女のVictoria Adelaide Mary Louise様なのかも? 後のドイツ皇后ですな。そして演じたCarmel Laniadoちゃん14歳がおっそろしく美人&かわいかったすね。↓この娘さんです。

 ◆バッジリー卿&マッドフライ:悪者コンビ。この二人が悪い奴で、女王は病気ではなくこのコンビによって毒殺されかかってることは、もう冒頭15分ぐらいで判明。ここで物語終了じゃん! とは思ったものの、今回はその解毒剤探しがメインの冒険でした。演じたのはいかにもイギリス人な風貌のJim Broadbent氏(有名なのはハリー・ポッターのスラグホーン先生役かな)と、Michael Sheen氏。特に書くことないす。
 ◆ラソーリ:海賊島の王。亡くなった奥さんの父で、娘を救えなかったドゥーリトル先生を憎んでいる。が、結構あっさり許してやり、あまつさえ船も貸してやるなど優しいお父さんになっちゃった。この変化もちょっと底の浅い脚本だったと思うのだが……。。。演じたのはAntonio Banderas氏で、うかつなことにわたし、最初Banderas氏だと全然気が付かなかったす。
 で、動物は4人だけ紹介しておこう。
 ◆オウムのポリー:動物たちの中のリーダー格(?)。先生の奥さんが亡くなる時、指輪を託された古参の一人。その声はイギリスの誇る大女優Emma Thompsonさん。非常にぴったりな役でした。
 ◆わんこのジップ:眼鏡をかけた賢いわんこ。Eddie版のラッキーとは大違い(笑。ただし今回は冒険に参加せず、女王のもとに番犬としてお留守番なので、あまり活躍シーンはない。演じたのはトニーの弟子でありNYCの親愛なる隣人SPIDER-MANでおなじみTom Holland君。彼の声はすぐわかるっすね。
 ◆ゴリラのチーチー:超奥手な弱腰ゴリラ。冒頭のアニメを見る限り、どうやらかつて密猟者につかまっていたところを先生に救われたっぽい。なので怖がりなのかな。これが原作通りか知りませんが。演じたのは、オスカーウィナーとなったRami Malek氏なんだけど、サーセン、声ではわからなかったす。
 ◆ホッキョクグマのヨシ:白くまなのに寒がりのため、ドゥーリトル先生にもらったニットキャップを着用。演じたのはWWEレスラーでお馴染みJohn Cena氏。通称「ワル学博士」「俺様ラッパー」。最高です。もう、この人の試合の中継はJ-SPORTSで何度も観ましたが、最高におもろいす(今、無観客試合を中継してるんだけど、とにかく日本語字幕が笑えておもろい!)。この人は結構映画界にも進出していて、最近では『BUMBLE BEE』にもでてましたな。
 とまあ、こんなところかな。ほかにも動物の声で多くのスターが出てるので、くわしくはWikiでも観といてください。

 というわけで、もう飽きてきたのでさっさと結論。

 COVID-19によって公開延期となってしまっていたけど、想像よりずっと早く公開となってくれたので、さっそく観てきた『DOLITTLE』。わたし的に、いわゆる「ドリトル先生」というと、真っ先にEddie Murphy氏の爆笑映画を思い出すのだが、今回のRobert Downey Jr.氏による本作は、実に子供向けで、正直かなり物足りなかったというのが最初の感想であろうと思う。ちょっとなあ……いただけないすねえ……脚本的に。どこまで原作小説のエピソードを盛り込んでいるのか知らないけれど、ちょっと……人間のキャラクターたちのつながりが非常に薄かったように思う。まあ、実際本作は、ドゥーリトル先生と動物が主人公だから、それでいいのかな……いっそ、Eddie版のように現代にお話を変えても良かったような気もします。ヴィクトリア時代である必要はほぼなかったのではなかろうか。ともあれ、こんなに早く劇場が再開してくれるとは思ってなかったので、そのあたりの英断?には敬意を表し、わたしも感染対策を万全にして、これからも映画館へ足を運ぼうと存じます。なんか、もう書くことがないので、以上。

↓ こっちの方が圧倒的に面白いと思います。あえての日本語吹き替えで観ていただきたい! 「2」は、若干イマイチかも。。。そして「3」以降は完全別モノです。


 わたしは正真正銘の男、れっきとしたおっさんだけど、2010年に初めて「宝塚歌劇」を生で鑑賞し、そのあまりのカッコ良さに、一発KOを食らって以来、すっかりハマってしまったわけだが、それからもう11年が経過した。ズカ用語でいうところの「研11」であります。
 そんなわたしなので、もう何年も前から、ズカ友の美しきお姉さま方とお話しすると、「あなた、いつスカステに入るのかしら? スカステは素晴らしいわよ、おほほ」と、完全に平民を憐れむような貴族めいた調子で話を振られることが何度もあった。だがわたしは、その話になるといつも「いやー、いまどきSD画像じゃあ、入る気にならないっすよ……ハイビジョン化されたら即入るっすけどね……」とか返答していたのだが、今を去ること2年前の2018年の秋、ついにその「スカステHD画質放送」が始まったのである。
 ええと、説明しなくてもいいすよね? 「スカステ」とは、CSの宝塚歌劇専門チャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」のことであります。有料放送であり、月額2,700円+税かな、逆に言うと「たったの」約3,000円払うだけで、一日中宝塚歌劇の公演やオリジナルコンテンツが見放題なわけで、「スカステ」はある意味、ズカファンなら一度は加入を検討する憧れのチャンネルなのです。
 で。
 わたしは2018年秋にスカステHD化が発表された時には(たしか東京宝塚劇場に置いてあるスカステプログラムで初めて知った)、非常に興奮し、マジかよ、とうとうオレもスカステデビュー、初舞台を踏む日が来たみたいだな……!! と喜び勇んで、視聴契約申し込みをしたのである。わたしは10年以上前からスカパーのJ-SPORTSを契約して、毎年ツール・ド・フランスなどを楽しんでいるので、Webでの契約申し込みは1分で完了、あとはスクランブル解除を待つばかりで、わたしはわくわくしてテレビの前で待っていたのだが……いざ、観られるようになってから、初めて、極めて大変な事態に気が付いた。
 な、なんと!! わたしの家(2階建て一軒家)の環境では、どういうわけか「スカステ」だけが、電波の強度が低く、たまーーーにきれいに映ることはあっても、基本、もうザーザーのブロックノイズだらけであったのだ。うそだろ!? これってどういうこと!?? なんだよこれ!!
 電波状態を調べると、たしかに、スカステを中継しているトランスポンダ(CS-16番)だけ、入力値が恐ろしく低い。ほかのチャンネルは全く平気なのに!!! HOLY SHIT!!
 なので、わたしはいろいろ調べた。アンテナ自体は地上デジタル放送移行時(2007年)に付け替えたので、悪くないはず。そもそもWOWOWもJ-SPROTSも全く問題ないし。だとすると……と思いついたのは、わたしの家のアンテナケーブルの配線状況だ。まず第一に、5部屋ぐらいに分岐してるので、電波強度が落ちるのも当たり前な状況であることが判明、さらに屋根裏に潜ってケーブル自体をチェックすると、「4Cケーブル」で配線されていることが分かった。4Cは家庭用配線としては一般的だが、パワー不足なのは明らかで、「4Cで5分岐か……こいつは確かに……アカンかもな……」という結論に至り、要するにもう、わたしの家でスカステを快適に観るには、ケーブルの配線からやり直さんとダメ、であることがよく分かった。
 こ、こいつは……ハードル高いぞ……
 というわけで、わたしは2018年11月にスカステ契約をしたものの、2019年1月にはもう契約解除してしまったのである。
 もちろん、近所の電器屋に、いっそ4K8Kに対応した新しいアンテナ&ケーブルにチェンジしたいのだが……と依頼はしてみたが、
 1)すべてのケーブル配線やり直しは超手間がかかる
 2)現状、BSアンテナは屋根の上に立っているので、作業は危険を伴うし超大変
 3)結果として10万以上はかかると思ってくれ
 4)しかも電器屋業界では「スカステが映らない!」というのはよく聞く話で、アンテナ&ケーブルを変えたからと言って確実に映るか保証できない。
 5)実際、ケーブルテレビに加入するのが一番手っ取り早い
 と、まるで気合の入っていない、チキンSHITなふざけたことを言い出したので(しかもあきらかに、めんどくせー、やりたくねー的態度で言いやがったので軽く殺意を抱いた)、使えねえ野郎だな……と心の中で思いつつ、じゃあ、ちょっと考えますわ……とその電器屋とは絶交することにした。実は10年以上前はわたしの家もケーブルテレビに加入していたのだが、なんか結構高いので解約し、地上波デジタル開始時に地上波UHFアンテナ&BSパラボラアンテナを屋根に設置していたのである(方角の問題でBSパラボラは屋根の上以外選択肢がなかった)。そもそも、ケーブルテレビのSTB経由では、録画予約の方法が非常にめんどくさかったという大いなる弱点があったので、わたしとしてはケーブル加入という選択肢はゼロである。
 次に、そうだ、今は光回線でイケるんじゃね? といろいろ調べてもみた。が、どうやらやっぱり、どれもわたしの希望する通りにはならないようで、結論として「ちくしょう、ダメだ! これはもう、あきらめるしかねえ……」という考えに至り、放置してしまっていたのだ。後に、大いに後悔することも知らずに……。

 そして時は過ぎ……2020年3月、世界はコロナに包まれた……のであります。

 多くの淑女たちが愛し、そしてわたしも愛する宝塚歌劇だけでなく、すべての演劇や映画は劇場の門を閉ざし、公演中止、公開中止となってしまったのであった。。。
 わたしは4公演6枚のチケットがパーとなったが、ヅカファンとしては軽い方で、わたしの周りでも10枚近いチケットがただの紙になってしまった方も多く、誰も想像してなかった事態に、ただただ、しょんぼりとうなだれるしかなかったのである。
 しかし――。
 緊急事態宣言が発出される少し前の3月19日。この日わたしは、その翌日の3/20(祝)に東京宝塚劇場へ観に行くはずだった雪組公演『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』が果たして上演されるだろうか、とハラハラして発表を待っていたのだが、結果はアウト、残念ながら中止と発表され、深い悲しみに暮れた……のだが、さらに、なんと、千秋楽の3/22(日)は、「当日の公演の有無に関わらず、それをTAKARAZUKA SKY STAGEにて生中継いたします」という驚愕の発表が同時にあったのであります。
 
 つまり、当時の情勢的には、公演実施は既に難しかったわけで、それでも、無観客でも上演を実施し、ライブ中継する! という発表がなされたのだ。
 このお知らせが発表された時はもう、うぉおおい! マジかよ! すげえ!!! とわたしは正直感動しました。すごい。やってくれんなあ、さすがだよ! という思いがあふれるわけだが、この時ほどわたしはスカステ加入に向け、アンテナ&ケーブル設置作戦を放置してしまっていたことを後悔した瞬間はなかったすね……本当にアホだった。。。あの時、頑張っていたら観ることが出来たのに……。。。この時ほど、「世界の! すべて~が~! 闇に~! 沈んだあ~!!」というロミオ並みの絶望を味わったことはなかったすね。
 というわけで、わたしは決心した。もう悩んだり迷ったりしている場合じゃねえ。やる。オレはやる。クソ電器屋に頼ったりしない。オレは、自分で屋根に登ってBSアンテナとケーブルを交換してやる!! 上等だぜ!! 「俺を踏みつけた奴ら~ 嘲笑った貴婦人~! 今こそ神の裁きが下るぞ~ぉ~!!」と、我ながら意味不明な怒りのようなパワーで、もう頭の中では「マダム・ギロチン」が鳴りっぱなしである。
 と勇ましく決心してみたものの、ここから先が長かった……。まず、機材の入手に時間がかかり、到底2日後には間に合わない。つまり、歴史的なライブ中継はもう絶望だということがすぐ判明した。機材をすぐにポチっても、在庫なしなものもあって届くのはいつになるか不明であったのだ。
 ならばもう、じっくり腰を据えてやってやろうじゃねえか……というわけで、機材選定もかなり調べて真面目に検討し、結局、かなり多くの物品を準備することとした。
 ◆まずはアンテナ本体

 あ、くそ! わたしが買った時より4000円ぐらい安くなってやがる! しかも取り寄せだったのに今は在庫アリかよ! おのれ! それまで家についてるアンテナは45cmのモノだったので、それよりイイやつ、ということで50cmのDXアンテナ謹製のコイツを選択。当然4K8K対応品。
 ◆そしてケーブル
 
 前述の通り、従来のケーブルは4Cだったので、今回は5Cを選択。長さは、いろいろ実測して30mをチョイス。結果的には10mほど余ったけど、逆に言うと20mだとぴったり過ぎてヤバかったかも。4Cと5Cは何が違うかというと、端的に言えば太さが違うのだが、それによって電波の減耗率がちょっとだけ違うんだな。おまけに、将来的にWOWOWが4K化されてのBS左旋になった時の高周波数にも対応しないと意味がないので、最低でも5Cが必要だった。その上の7Cにしようかとも思ったのだが、7Cにするとすごく太くて、ケーブルの取り回しが難しくなるのであきらめた。
 ◆買ってよかった!! と感動したものその(1)

 これがなかなか売ってるところがなくて、調べたらヤマダ電機赤坂見附店に在庫アリ、というのでわざわざ買いに行った。BSアンテナを自分でつけたことがある人(なんて少ないか)ならご存じの通り、BSアンテナの取り付け位置、具体的には仰角と方位角は超シビアで、ちょっとでもズレると受信できないのです。その正しい角度は、東京の場合仰角38.1度、方位角224.4度(南西)と明確なんだけど、作業中にそれの角度にキッチリ合わせないといけないわけで、この「レベルチェッカー」がそれを示してくれるわけです。これは必須ですよ。仮締めして、そろーりそろーりと動かして、レベルチェッカーが最大反応してくれるポジションを探すわけですが、実に簡単にセット出来ました。
 ◆買ってよかった!! と感動したものその(2)

 これは「ケーブルストリッパー」というものです。何に使うか、ズカ淑女で知ってる人がいるとは思ないけど、説明すると、アンテナケーブルというものは、いわゆる「同軸ケーブル」というもので、テレビやレコーダーにブッ挿す先っちょに「F栓」というコネクターを取り付ける必要があるわけですが、その時、ケーブルを覆っているビニール皮膜をはがして、中心線の銅線をむき出しにする作業があるんすよ。これは、慣れてるわたしはハサミがありゃ2分で加工できるんだけど、長さとか結構シビアで、おまけに、屋根の上で作業しないといけないので、2分もかけたくないわけです。そんな時、この「ケーブルストリッパー」を使うと、15秒ぐらいで、規定の長さで、しかもつるっときれいに、ケーブルの先っちょを加工してF栓を取り付けることが出来るんだな。最初は別に要らねえ、ハサミがありゃ十分、とか思ってたけど、使ってみたら超簡単&超便利で感動したっす。
 ◆そして配線方法を考える。
施工前アンテナ配線
 調べてみると、そもそもBSアンテナの電波は、屋根の上で地デジ電波と混合器で合体させられていて、テレビやレコーダーの直前で分波器で分離されていた。こりゃアカン、そりゃ電波も弱いわけだ……というわけで、新しく取り付けるBSアンテナの電波は、わたしの部屋に直結しよう、と決断した。ただ、ほかの部屋でBS-NHKとか観られなくなるのは困るので、そうだ、ならば、今の配線をそのまま生かして、新BSアンテナの電波を屋根で2分派して、1つをわたしの部屋へ直行させ、もうひとつを従来配線に接続しよう、と思い立った。つまり↓↓こういうことです。
施工後新アンテナ配線
 というわけで、調べも進み、方針も決定し、機器も続々到着して、いよいよ決行! の時が迫ってきた、のだが、これだけの事実を見極め、計画を立てている段階で、わたしは実はどんどんと不安が募っていた。ズバリ、マジでこれ、オレひとりでできんのかな!? という根本的な問題である。
 ◆ケーブルを部屋から屋根に、どう持っていく?問題
 調べる前からわかっていたことだが、わたしの部屋は、もう10年以上前に、光回線を引き込むための穴があるのだ。これは家を建ててくれた棟梁に頼んで空けてもらったのだが、壁面の屋根と触れる付近と、部屋の天井の片隅に、直径15mmほどの穴が空いており、光回線は外からこの穴を通って屋根裏経由でわたしの部屋に入ってきている。これを使うしかねえ、とは思ったものの……かなりヤバい作業になることは明白であった。そもそも、わたしは3mとかの業者が使うようなハシゴのようなものは持ってない。なので、屋根からケーブルを垂らして、この穴に入れて、それを屋根裏経由でオレの部屋に垂らす……という作業はまず不可能だ。なので、逆に、先に部屋に配線してから、それを屋根にあげるしかねえのでは? でもどうやって? つうか、屋根裏をオレが入って、ケーブル垂らしたり出来んのかな?? という問題があったのだ。
 しかし! 渡れない河であろうと、登れない山であろうと、僕は諦めたりはしない!! ひとかけらの勇気が僕にある限り!!
 なので、わたしは次のような計画とした。そして実際それでうまくいった。
ケーブル
 【STEP-01】
 まずは屋根裏に潜入だ。屋根裏へのアクセスは、隣の和室の押し入れの上、の天袋からアクセスできるのだが、まず、入るのがすごい難しい。天袋は40cm~50cmの高さしかないし、そもそも位置も高い。それをよじ登って体をななめにして、腹筋と腕力で気合で体を入れて、ベニヤを置いて蓋をしてあるだけの穴に頭を突っ込む……と、屋根裏へ侵入できた。そしてまず、わたしの部屋の直上の「穴」の位置へと進む……のだが、当然埃まみれだし、梁や柱がいっぱいあって、一番端っこの目立たない位置に棟梁が空けてくれた「穴」が、あとちょっと、というところにあって、手が届かない!! 当然屋根は斜めに傾斜してるので、端っこほど狭いわけです。でも、ケーブルが若干固いので、ちょっと離れてても入れられるか……届いた! 入った! よっしゃ、5mぐらい垂らすぜ! という環境下で、超汗だくになりながら、なんとかケーブルを5mほど、わたしの部屋に垂らすことに成功。もちろんわたしは山に登る男なので、ヘッドライトは普通に持ってます。
 【STEP-02】
 そして次は、ケーブルの反対側を今度は壁の「穴」に向かって全部外に垂らす作業だ。もちろんケーブルは丸まった癖がついているし、残り20mほどのケーブルを、ちょっとずつ、外に向かって出すのだが、この壁の「穴」の位置も、超絶妙に遠いし、直径も15mmと書いたけど、実際は5Cケーブルがやっと通るぐらいの小ささだ。なので、癖がついているケーブルをスムーズにスイスイ出せるものではなく、ホント、5cmぐらいずつ、を×400回繰り返すという作業だ。マジでめげそうになったすね……この作業は。とにかく大汗かいたっすわ。この無間地獄作業は所要時間1時間ぐらいはかかったね。
 【STEP-03】
 この段階の前に、屋根に登って新アンテナ設置、という作業があるのだが、その時に、わたしが持っている山用の9mm×30mのザイルをアンテナの場所から、壁からケーブルを垂らしたあたりを狙って地上へ投げる! 1発で決まらず3回目で成功しました。投げた時、絡まらないでうまくほどけるようにまとめておくのも技の一つなんすけど、つうか、普通の人はザイルなんて持ってないよね。
 【STEP-04】
 そして再び下に降りて、地上で壁からぶら下がってるケーブルと、投げたザイルをきっちり結ぶ。この時、ケーブルがとんでもなくぐしゃぐしゃで、それを直すのが大変だった……。そして再び屋根に登り、ザイルを引っ張り上げて、ケーブルを手繰り寄せて、ケーブルのたるみを取るよう調節して、台風で吹っ飛ばないよう数カ所結束バンドで止めて……仕上げにちょうどいい長さに切断し、切断面をケーブルストリッパーで加工して、F栓を取り付けて……完了!!
 とまあ、こんな工程を踏んだ。のだが、本当に大変だったなあ……つうか、屋根に登るのが意外と怖いというか、危険だったね……。。。
 ◆屋根に登るのはやっぱり危険かもね。
 わたしは高いところは、好きではないけど苦手ではないので、まあ、普通に登ったのだが、最初はやっぱり、ちょっと立ち竦みますな。最初に登って状況を調べた時は、かなりおっかなびっくりだったけど、結局都合5回ぐらいは登ったのかな、最後の方は全然気にならなくなったす。でも、やっぱり危険だね。特に風の強い時はマジでやめといた方がいいだろうな。
 そしてアンテナ取り付け作業は、想像より簡単であった。予想では、相当きつくボルト類は止められてるのかな、と思ったけど、常識の範囲内で余裕で取り外せたし。それよりも、新アンテナや工具類をどうやって屋根の上に運ぶか? の方が悩んだかも。最初の頃は両手を使わないと登れなかったので、とても手に持って運べそうになかったのだが、いざ、よし、新アンテナを運ぼう、って時は片手で行けたので、大丈夫でした。工具類はすべてカバンに入れて肩から斜め掛けしてたので大丈夫だったす。
 そして実際の取り外し&取り付けは15分ぐらいでできたし、角度調整もアンテナチェッカーのおかげで数分で済んだし、ケーブルの加工・接続も数分で終わったす。
 ◆そしてとうとう! キターー!!
 すべてが終了し、ついに明瞭なきれいな画質でスカステが映った時の感動は忘れられないですなあ! わたしはスカパー歴は10年以上なので、実は5月に、長期加入者特典で(ほぼ)全チャンネルが15日間無料で見られる機会があって、それを作業する当日に申込み、スカステを観られるようにしておいたのです。それがなかったら、実験というか、実際に映るかどうかわからないので。なので、この特典の使える時期がやってくるまでの時間を、調査と検討、資材調達に費やしたのだが、本当に永かった……。調べてみると、スカステを中継しているトランスポンダCS-16番の電波強度レベルは、以前は最大35ぐらいでたまにゼロになったりと安定せず、とても観られたものではなかったのだが、新アンテナ&新ケーブルにチェンジした後は、安定してレベル65ぐらいを維持している。これはほかのチャンネルも同じで、WOWOWはレベル65だったのが68ぐらいまで強化されました。ついでに、せっかく4K8K対応にしたので、4Kレコーダーも衝動買いしてやりましたよ。すでにテレビは4Kパネルのモノだった(けど4Kチューナーはついてない)ので、4Kレコーダー導入でNHK-4K放送も観られるようになったし、Ultra-HD Blu-rayもHDR再生可能になりました。そして6月に入ってすぐスカステ本契約も締結し、晴れて、スカステ堪能生活が本格始動いたしました! やったぜ!! わーーい!!!


 というわけで、結論。
 はーーー……大変だったけど……一言だけ言うならば……。
 「フッ……何をやらせても完璧だぜ……!!!」

 以上であります!

↓ ずっと観たかった礼真琴さまのディナーショーが、来月、スカステの再放送で観られる!! やったー! ほかにも、TOPスター退団時のサヨナラショーとか、スカステオリジナル番組とか、もういつでもすべて観られるのがうれしすぎて最高です!

 というわけで、今週の『もういっぽん!』であります。
 前回感想を書いた第66話から3週間、今週の週刊少年チャンピオン2020年第16号掲載の『もういっぽん』は第69話まで進んでおり、とうとう、わたしが最も応援する「神童」こと南雲ちゃんVS中学女子柔道埼玉チャンピオン、雨宮凛選手の戦いの決着まで描かれました。いやあ、まさかこんな素晴らしい結末とは……!
 まあ、普通に考えて、いくら何でも出来ちゃう完ぺき超人の南雲ちゃんとは言え、柔道は完全なる初心者なわけで、埼玉チャンピオンに勝てるわけがないだろう、と思っていたし、さらに、先週終わりの段階では、残り10秒、そして技ありを取られ、さらに指導も食らっている絶体絶命のピンチだったわけです。
 さらに言うと、相手の凛選手は、コーチたる父の若干過干渉気味な指導を振り切って、ある意味初心に帰るような、精神的な成長あるいは解放、がなされ、要するに相手の気合は十分で付け入る隙なしか? とも思えたわけですが、今週はそんな凛選手の、勝つ!!という気持ちのこもった「おおおっ」という雄たけびから開幕しました。残り10秒、さあ、南雲ちゃんも「はあああ!!!」と気迫十分! 読んでいるわたしも、行け! 安奈! と完全に観客席で見守る南雲ちゃんパパ同然の気持ちであります!
 そして対峙する南雲ちゃんはすっと目を閉じ……考えます。今まで(仲間たちの戦いで)「見てきたこと」、そしてそこから「やるべきこと」を導き出し、今までの自分の剣道で培ってきたことなどから「できること」を絞り出そうと集中モードだ!!! 今週わたしが一番気に入ったのはこの見開きであります! 村岡先生、秋田書店様、ここだけ画像で紹介させてください!! 南雲ちゃん、なんてカッコイイんだ!!
nagumochan
 おそらく現実時間ではほんの一瞬のことだと思いますが、これができるからこそ、南雲ちゃんはスポーツも勉強も超優秀なスーパーガールなわけですよ!! お父さん的視点からすると、まったく、主人公たる未知も見習ってほしいものです!
 そしてページをめくると「踏み出せ」と目を見開く南雲ちゃん。神速の踏み込み、つうか、飛び込みで凛選手の懐に入り込みます! この、後ろに引いた右足の、とりわけ親指にかかるバネから生まれるダッシュ力は、明らかに剣道に打ち込んできたからこその賜物だ! 剣道選手の「間合いへの飛び込み」は伊達じゃないぞ! 
 しかし凛選手もさすがに埼玉チャンピオン、高度な柔道思考がフル回転し、すかさずあびせ倒して迎え撃つ! しかし南雲ちゃんはそれすらも織り込み済みか!? 青西エースの永遠ちゃんも驚きの表情だ! そして南雲ちゃんの頭の中には、永遠ちゃんから借りた柔道教本に書いてあったことが浮かんでいます! すなわち、「相手を引き出し 跳ね足を相手の内ももに添わせて 軸足を伸ばすと同時に」!! そうだ、南雲ちゃん、跳ね上げろ!!! 基本に忠実、南雲ちゃんまじかっけえ!
 とページをめくると、ああーーーっと! 透かされた!! ヤバイ! さすが凛選手、間髪入れずすぐさま迎撃態勢、そしてこれは体落としか!? イカン! 投げられる!
 おおっと!! 次のページでは「生み出せ 私にしか できないこと」と、凛選手の右足を飛び越える南雲ちゃんの図であります!! 柔道的な思考の上を行ったか!? そして着地するや否や! 「きいいい…ええええええい」の雄たけび一発!! 凛選手をブン投げたああああーーーー!!!
 一本!!!! 完全なるビューティフル・いっぽん!! 勝負ありいいい!!!!
 はあはあ、うおー、ヤバイ、すげえ燃えたっすねえ! 血圧上がるわ!!
 もう、このあとの南雲ちゃんの表情は、ぜひチャンピオンを買って直接ご確認ください。主人公未知は、試合前、南雲ちゃんに言いました。「ああいう強い相手ぶん投げたら 超超気持ちいいぞ」。だけど、南雲ちゃんの脳裏には「それだけじゃないじゃん」という思いが溢れます。それは、「友達(あんた)と一緒に 喜び合えるって 嬉しすぎじゃん」という強い想いでありました。
 はーーー……ヤバイ……超カッコ良かったよ……そして最後のこの「嬉しすぎじゃん」という表情が、もう超最高過ぎて、最高 of 最高です! 声にならないこの喜び! という編集部のつけたアオリも、とてもいいすね! いやー、本当に素晴らしい勝利でありました。もうきっと、観客席で見守るお父さんも「見たか!? あれがうちの娘だ!!」と喜び爆発でありましょう。いやー、ホントにもう、マジ最高でした! 南雲ちゃん、やったね!!!

 というわけで、結論。

 今週はついに南雲ちゃんVS雨宮凛選手の戦いに決着がつきました。南雲ちゃんは柔道初心者の白帯、いっぽう凛選手は中学時代の女子柔道埼玉チャンピオン。この圧倒的な経験の差は、いかんともしがたい、埋めがたいものと思って毎週ハラハラしながら読んでいましたが……やっぱりですね、南雲ちゃんはこれまでの全てをフル動員して、今まで見てきたこと、今の自分にできること、そして、今、自分がやるべきこと! と見事に整理、検討することで、活路を見出しました。それもほんの一瞬のうちに、ですよ。なんてすばらしい女子高生なんでしょうか! スポーツ万能で勉強もトップクラス、そんなパーフェクト・スーパーガールの南雲ちゃんの活躍を、毎週応援いたしたく存じます。もうなんつうか、わたし的には『もういっぽん』の主人公は完全に南雲ちゃんなんですけど、いいんでしょうか……。まあ、『もういっぽん』のキャラクターたち全員に、それぞれ素晴らしい魅力があるわけですが、わたしは完全に南雲ちゃん派であります。さーせん、これ以上書くと完全に気持ち悪いおっさんなので、この辺にしておきます。もう手遅れじゃん……。以上。

↓ 最新(7)巻は4/8発売! もちろん、わたしは電子と紙の書籍、両方買っています! まとめて読める単行本も必携かと存じます。


 わたしが宝塚歌劇を愛する珍しい男であることは、すでに周りにも広く認知されており、このBlogの賢明なる読者の方々にもお馴染みであろうと思う。
 そしてわたしは、宝塚歌劇団の中でも、星組を最も応援していて、さらに言うと星組に所属している礼真琴さんを贔屓として、最も強く応援しているわけです。
 ついでに言うと、礼真琴さんのファンクラブに入って4年か5年経っているわけなんですが、今まで何度もお茶会などに参加しながら、応援しているわけで、去年の暮、ついに! 礼真琴さんが星組TOPスターに登極し、いよいよ宝塚大劇場でのお披露目公演が今月の頭から始まっていて、わたしとしては、マジでもう、本当に感慨深く喜びも大きいわけです。
 わたしは関東人ですが、礼真琴さんのお披露目を、日比谷の東京宝塚劇場にやってくるまで待てるわけがなく、すでに「ズカ道」の黒帯である以上、兵庫県宝塚市の本拠地、宝塚大劇場へ遠征し、観劇するのは、至って当然、つうか、全く日常的行為なわけです。
 そして、昨今では、宝塚歌劇のチケットはそれなりに激戦で獲るのは難しいわけですよ。その激戦を幸運とともに勝ち抜け(?)、わたしはキッチリと去年のうちに、「礼真琴さん宝塚大劇場お披露目公演」のチケットを購入していたわけです。
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 このチケットが取れた時は、マジで、よっしゃ! やったぜ! と小躍りしたものです。
 しかも珍しく結構いい席が取れ、コイツはマジで楽しみだぜ!! と心から楽しみだったのです。

 まさかその3か月後の世界が、こんなことになるなんて。。。

 日付をご覧ください。わたしは明後日、遠征する気満々で、午後の回だから、午前中はどっか観光していこうかな~久しぶりに京都でも寄ってから行くかな~それとも姫路でも行ってみようかな~とか、のんきに考えていた時期がオレにもありました。。。
 (※注:基本的にズカ道黒帯たるもの、普通の遠征は日帰りで全く観光などしません)

 コロナ!!!!! 何なんだよガッデム!!!!

 まあ、こればっかりはいかんともしがたいすね。。。つらみ……。。。
 
 というわけで結論。

 コロナ、マジ勘弁!! オレ……マジつらいす。。。もちろん、日々舞台上で懸命に頑張っていた礼真琴さんはじめ、関係者の皆さんや、もっと言えば、ほかの劇場やコンサートなど、日本全国でわたし以上にしょんぼりな方々が大勢いらっしゃることでしょう。はあ……ホント、何なんだよコロナ!! としか言いようがないす……。以上。

 というわけで超久々に、今週の『もういっぽん!』であります。
 わたしたちが愛した『鮫島』の無念の未完後、わたしが週刊少年チャンピオンを買い続け読み続けているのは、もちろん『弱虫ペダル』や連載当初から応援している『BEASTERS』などを読むため……ではあるものの、現在一番楽しみにしている漫画が、村岡ユウ先生による『もういっぽん!』であります。あっ! いつのまにかWikiでページが作られてる! 作った人偉い!
 『鮫島』ファンなら、もうそのタイトルだけで泣けるというか、故・佐藤タカヒロ先生の連載デビュー作(だっけ?)『いっぽん!』の遺志を明確に受け継ぐ、女子柔道漫画であります。とにかく、キャラたちが大変共感できる、とても素晴らしい作品でわたしはホントにそこらじゅうで絶賛し、宣伝しております。佐藤先生の『いっぽん!』の主人公の魂を受け継いでいると思うし、村岡先生の前作(ではないか、ちょっと前の作品)『ウチコミ』で登場した学校が出てきたり、チャンピオンをずっと読んできた人なら絶対楽しめると思うな。
 で。
 詳しいキャラ紹介は、誰かが作ったWikiを読んでもらうとして、この『もういっぽん!』という作品でわたしが一番惹かれるキャラは、南雲安奈ちゃんであります。通称南雲ちゃん、あるいはナグ、ちゃんは、元々剣道部でインターハイ出場の腕前で剣道部期待のルーキーだったわけですが、小さいころからずっと友達でいる本作の主人公、園田未知ちゃんとともに高校生活を楽しみ、一緒に戦いたいという強い衝動から、剣道部をやめて未知が頑張っている柔道部に転部したわけですが、当然柔道は未経験の素人で、まだ白帯、のため、全国の高校柔道部員が集う夏の「金鷲旗」は出場できず、情報収集やみんなの乱取りパートナーとして参加したわけですが……いよいよ季節は2学期となり、2週前の第64話から、埼玉県の柔道新人戦が始まったわけであります!
 そしてついに! そう、ついに!! 南雲ちゃん出陣の時が来たのです!!
 今週はまさしく南雲ちゃん主役回、とうとう南雲ちゃんの初陣の模様が描かれたわけですが、もう、わたしは観客席で見守る南雲ちゃんパパと同じ思いで、今週号を堪能して大興奮しているわけであります。
 いやーー素晴らしいすねえ!!!! つうか南雲ちゃんがカッコよすぎます!!
 南雲ちゃんは、水泳大会優勝、球技大会のソフトボール(だっけ?)でも6打数6安打、おまけに成績も上位ヒトケタ、さらに中学時代は生徒会長だったという、通称「神童」であり、「何でもできる完ぺき超人」なわけです。警官であるパパの影響で始めた剣道は、前述のようにインターハイ出場レベル。しかも、南雲ちゃんは明らかに「努力の人」であり、天才とか特別な才能とかそういうのではなくて、常に全力! でまっすぐな、非常に魅力的な女子なのであります。だいぶ前、家で勉強する姿も描かれてましたが、南雲ちゃんはそういう真面目で元気で明るい素晴らしいキャラなわけです。はあはあ、ヤバイ、熱弁ふるいすぎて血圧上がったわ。
 こんなウルトラハイスペック・ガールの南雲ちゃんの初陣の相手は、なんと元中学女子柔道チャンピオン選手。しかし、先週未知が言った通り、相手が強いほど、ぶん投げた時は超超気持ちいい、と、南雲ちゃんも全くひるんではいないし、むしろ「私がやってやんよ!」的凛々しい表情で今週は始まりました。
 そして始まった戦い。開始からほんの一呼吸、の次の瞬間、南雲ちゃんの神速ダッシュ! いきなり相手の間合いに飛び込み、先制の大内刈りがさく裂!!! さすが剣道選手、間合いへの飛び込みは超速いぞ!! ついでにこの時の絵が最高にカッコいい! いけ!! 安奈!! とわたしも完全にお父さん目線であります!!
 しかしさすがに相手は中学チャンピオン、大内刈りを耐えます……が、間髪入れず大外刈りだ!!! しかしその大外も相手は対応、さらに一気に背負う! あかん! 南雲ちゃん、投げられた!! に見えて、ページをめくると南雲ちゃんの抜群の運動神経は、ひねりを入れて受け身着地! 技あり!は獲られたけどまだまだ! 相手はすかさず寝技を狙いますが、それも南雲ちゃんは織り込み済み、素早く転がって退避完了、体制を整えます!
 が、さすが俺たちの南雲ちゃん、またしても素早い飛び込みで間合いをつめる! 早苗ちゃんの焦らなくていい……というアドバイスは完全無視だ!
 そしてページをめくると、南雲ちゃん、姿勢を低くして相手の下半身にタックルに行く!の図であります。しかし! 未知から「バカ! 相手の下半身を持つのは反則……」という声が飛ぶや、南雲ちゃんは急ブレーキで「そうだっけ!?」と停止、おーーっと、身を起こしたので、南雲ちゃんの後頭部がアッパー気味に相手の顎を強力にヒット! 相手は痛そうだが南雲ちゃんは無傷! どうやら、エース永遠ちゃんが南雲ちゃんに貸した柔道の教本が古く、下半身タックル禁止のルール改正前ものだったようです。さあ、相手のナンバーワン選手も、南雲ちゃんのスピードや抜群なボディバランスに「何 この子…」と若干動揺気味だぞ! そして最後のページは、南雲ちゃんの攻勢に、チームのみんなが驚き興奮しつつ、さすがは神童! と期待するカットインと、南雲ちゃんの戦う凛々しい表情でありました。
 村岡先生、秋田書店様、サーセン、このページだけ画像を貼りつけることをお許しください!
 俺たちの南雲ちゃんの雄姿は、ぜひお見せしたいので……!
nagumo

 というわけで、結論。

 『鮫島』後の週刊少年チャンピオンでわたしが一番楽しみにしている漫画、村岡ユウ先生による『もういっぽん!』。今週はとうとうわたしがイチオシの南雲安奈ちゃん出陣の巻でありました。いやー、マジ最高っすねえ! いけいけぼくらの南雲安奈!! わたしもお父さん目線で応援いたしたく存じます。とにかくカッコ良かった! さすが「神童」南雲ちゃん! でもまあ、冷静に考えると相手は中学チャンピオンであり、勝てるとは考えにくいわけで……この試合後の南雲ちゃんがどんな表情を見せてくれるのか、そこをわたしは楽しみにしたいと存じます。きっとまた、村岡先生が超グッとくる美麗な絵を見せてくれることでありましょう。楽しみっす! 以上。


↓ 現在最新刊は(6)巻、わたしは当然電子でも紙書籍でも、両方買って応援しております。今ならまだ追いつけますよ! 超オススメ!










 はーー……ヤバいす。前巻の時も書きましたが、今回も、結論をのっけから言ってしまうと、「高田先生!! 次の(9)巻はいつですか!! 今すぐ読みたいんすけど!!」であります。なんのことかって!? キミィ! わたしが毎度新刊を楽しみにしている『あきない世傳』の最新(8)巻のことに決まってるでしょうが!! いやー、マジ面白かったし、今すぐ続きが読みたいす!

 しっかし今回のお話はヤバかったすね……今回は、ズバリ主人公「幸」ちゃんの妹である「結」ちゃん主役回だったように思う。今までの流れはもうまとめないので、過去記事をご覧ください。
 この(8)巻冒頭の段階では、五鈴屋のビジネスの面では2つの大きな問題解決が急務となっている。
 1つは、ずっと先送りになっていた「女名前禁止」に対する回答だ。これは、大坂においては女性は商家の店主になることができない、というお上の定めたルールがあって、主人公幸ちゃんは9歳で五鈴屋に奉公に上がってから、4代目(クソ野郎・死亡)、5代目(冷酷野郎・失踪)、6代目(優しいけどだめんず野郎・死亡)の妻として五鈴屋を支えてきたわけだが、6代目の死亡によって五鈴屋は後継ぎがおらず、実際存亡の危機に陥っている。現状では猶予をもらっているところで、その猶予期間もいよいよ期限切れが迫っているわけだ。幸ちゃんとしては、この問題はとにかく何とかしないといけない。
 そしてもう1つは、新規商材の開発だ。前巻で、「江戸紫」カラーの「鈴の小紋」という商材開発に成功し、大ヒット!になるものの……江戸において「小紋」は武士が着るものあるいは女子向け、ということで、まだまだ普通に市中の一般男性が着られるものではない。鈴(や今巻で開発したコウモリ)の柄が可愛すぎるのだ。老若男女が普通に着てくれないと、五鈴屋のビジネスとしては脆弱だし、そもそも既に「小紋」をパクったライバル店もすでに出現しつつある。五鈴屋ならではの、オリジナル小紋がどうしても必要な状態である。
 こんな状況なので、幸ちゃんはじめ、五鈴屋江戸店のみんなはいろんな努力をするのだが……今回、そんな五鈴屋に二人の男がかかわってくる。
 まず一人は、大阪五鈴屋時代にあまりに冷酷なビジネスで信頼を損ねてしまい、失踪していた5代目だ。彼は、前巻だったかな(前々巻だったかも)、ふらりと江戸、浅草で目撃情報がもたらされていたのだが、今回とうとうその姿を幸ちゃんの前に現す。ただ、5代目は、確かにちょっと問題アリではあったけれど、実際、ビジネス面では極めて有能な男であり、幸ちゃんのこともマジで好きだったんだと思うし、要するに、悪党では決してない、とわたしは思っている。
 実は、五鈴屋のみんなは、5代目が現れて、ワイこそ正当な店主じゃい!と主張されたら困るな……と戦々恐々に思っていたんだけど、今回、その心配は明確に否定される。この5代目の動向は今後も要チェックだけど、わたしとしては、結構味方になてくれるんじゃないか、そして正々堂々と戦う最終ラスボスにもなり得るかも、と思います。楽しみですな。
 そしてもう一人が、今回の超問題キャラ、音羽屋だ。音羽屋は日本橋の両替商で、もう50近い(?)おっさんなのだが……なんと、27歳の結ちゃん(幸ちゃんの妹)に一目ぼれ?してしまう。しかしその様がですね……どう考えても単にヤリたいだけのスケベ野郎で、完全に性的な目で結ちゃんを見ていて、ズバリ、気持ち悪いんだな。さらに、どうやらこのゲス野郎は、五鈴屋のビジネスにも実は背後でいろいろ妨害工作をしているようで……まあ、とんでもないクソ野郎であることはもう確定です。
 そしてその様子を幸ちゃんは目撃していて、うわあ、コイツ最低!と思っているのだが、当の結ちゃんがですね……これまた途方もなくゆとりあふれた恋愛脳で、もちろん結ちゃん自身も音羽屋にはまったく気がないのに……余計なことばっかりしてしまって幸ちゃん激怒!という展開になってしまうのだ。そして、こういう時、ダメ人間にはありがちなことに、ダメな結ちゃんはどんどんダメな方向に行ってしまい……今巻ラストは、結ちゃんのとんでもない行動で幕が下りることになる。もう、なにやってんだよ結ちゃん!! つうか続きが今すぐ読みたい!! と思ったのはわたしだけではないだろう。恐らく、本作を読んだ読者全員が思ったはずだ。
 わたしとしては、結ちゃんの行動に対しては、姉たる幸ちゃん同様に、もう、何やってんの! という気持ちが大きい。今回の結ちゃんは、とにかくネガティブ方面に気持ちが行ってしまっているし、「デキる姉」と比べてなんて自分はダメなのかしら、的な気持ちが強いし、さらに言うと、恋愛脳で、大好きな賢輔くん(年下のデキるイケメン君)に対しても、余裕でフラれかけてしまっていて、もう精神的にヤバい状態だ。恐らく賢輔くんも結ちゃん大好きなんだろうけど、ド真面目過ぎて、いや、オレは今は仕事が大事で恋愛してる場合じゃないんすよ……的な対応で、結ちゃんはますますしょんぼりが募る。
 言ってみれば、そういう精神的な隙に音羽屋はお恐らく「悪意を持って」つけ込んでくるわけなんすけど……ま、音羽屋が最低なのは間違いないとしても、結ちゃんはもうチョイしっかりしてほしいし、一方で幸ちゃんも、仕事第一過ぎて、妹ケアがが若干甘かったんだろうな、と思った。結ちゃんだけをダメ人間と断罪するのは、やっぱりちょっと気の毒ではあると思う。結ちゃんは江戸に出て、帯締め教室だったり店頭だったりで、モデルとして活躍して、自分の居場所を自分できちんと見つけていた、と思っていたのに、なんつうか、ままならないですなあ、ホント。
 というわけで、本作は冒頭時点での2つの大問題である、跡目問題及び新規商材開発問題は、何とかクリアできそう、だが、新たに結ちゃん問題が勃発してしまい、それが新規商材開発に大きく影響してしまいそうで、わたしとしては、もう何度も書いて恐縮ですが、「今すぐ続きが読みたい!!」であります。
 最後に、本作で沸き上がった(けど解決の見込みの付いた)大問題である、お上からの「上納金」納付命令についてメモしておこう。どうやら、当時の江戸(作品時間としては18世紀末かな?)では、「運上金」という名の、今でいう法人所得税的なものがあるのだが、今回、幸ちゃんが代表取締役を務める五鈴屋江戸店は、その運上金とは別に「上納金」を納めよ、というお上からの命令を受けてしまう。しかもその額1500両! ときたもんだ。この問題に対して、幸ちゃんは、姿を現した5代目のちょっとしたアドバイスで知恵を絞り、見事クリアするんだけど、わたしがへええ、と思ったのは、この上納金納付命令の理由だ。五鈴屋さんは前巻で一躍江戸アパレル界に名を成したわけだけど、それがお上まで届いてしまい、儲かってるならもっと金をよこせ、と、それだけの理由で、かなり理不尽というか、もう言い分が完璧にヤクザなんすよね。。
 わたしは去年、久しぶりに会社の税務調査に立ち会ったのだが、税務署の言い分はまさにこれで、もう、ホントヤクザと変わらない言いがかりばっかりで、ホント腹が立ったすわ。しかも税務署は全く法的根拠は示さないし、担当が変われば言い分も変わるし、ありゃホントに合法ヤクザそのものだね。木っ端役人のくせにムカつくほど態度デカいし。
 まあ、五鈴屋さんに降りかかった上納金問題は、どうやらクソ野郎の音羽屋の陰謀っぽいし、実際何とかクリアできそうだけど、わたしとしてはもう、幸ちゃんには、そういう「お上というヤクザ」には負けないでほしいと心から応援したくなるっすな。わたしも税務署の木っ端役人どもには負けん!

 というわけで、書いておきたいことがなくなったので結論。

 わたしが毎回新刊を楽しみにしている、高田郁先生による『あきない世傳 金と銀』の半年ぶりの新刊(8)巻「瀑布篇」が発売となったので、さっそく読みました。今回も大変面白く、興味深く、とても満足であります。そしてラストは非常にヤバいところで終わっており、マジで今すぐ続きが読みたい! が結論であります。そのサブタイトル通り、まさしく「瀑布」のような怒涛の展開でありました。つうか、ハルキ文庫も電子書籍を出してくれないかなあ……。すっかり電子野郎になってしまったわたしとしては、電子で出してくれるととても助かるのだが……今回も、この人誰だっけ? とかアホな疑問も、電子ならその場で前の巻とか参照出来ていいんだけどな……。もし電子で出し始めたら、ちゃんと最初から買い直すので、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。以上。

↓ こういうの、眺めるだけでも楽しいすな。小紋の型職人は切り絵作家みたいすね。

 先日の第92回アカデミー賞は、韓国映画の作品賞&監督賞受賞で幕が下りたわけだが、わたしとしてはあの映画にはほぼ興味はなく、また、ノミネート作品の大半をまだ観ていなかったので、実のところ今年のアカデミー賞にはそれほど興味が持てないでいた。まあ、『JOKER』のJoaquin Phoenix氏の主演男優賞はカタイだろうとは思っていたけれど。
 しかし、作品賞にノミネートされていた、とある作品に関しては、わたしは早く観てえなあ、ととても興味を持っていた。その映画とは『1917』のことであります。なんでも、全編ワンカット、に見えるような編集で、戦場に放り込まれたような臨場感ある体験を得られる凄い作品らしい。
 というわけで、やっと日本でも公開となったのでさっそく観てまいりました。
 結論から言うと、大変面白く、ドキドキがすさまじい傑作であることを確認した次第である。これはすごいや。なんつうか、あのウルトラ大傑作『GRAVITY』にちょっと似てるような気がしますね。題材は第1次世界大戦の戦場と、宇宙空間、とまるで違うんだけど、一つのMISSIONのために一人の人間があらゆる努力を積み重ねていく姿は、非常に近いものがあるように感じたっす。いやー、面白かったわ!

 まあ、物語は上記予告の通りだ。そして字幕が全然台詞と合ってないことは一応突っ込んでおこう。この予告でチラッと現れるBenedict Cumberbatch氏演じる大佐のセリフは、まったく字幕と違うよこれ。
 というわけで、物語は1917年4月6日のフランス(あるいはベルギー)の、第1次世界大戦におけるいわゆる「西部戦線」での出来事を追ったものだ。かの名作『西部戦線異状なし』は、ドイツ軍視点の物語だったが、この映画はイギリス軍視点の「西部戦線異常あり」というべき物語だ。
 この日は、Wikiによるとアメリカ軍が参戦した日だそうだが、状況をまとめておくと、前年のヴェルダンの戦いを経て、ドイツ軍はアルベリッヒ作戦を発動し、西部戦線から戦略的撤退を始めていた。これは、後方のヒンデンブルグ線で待ち受けて連合軍を一網打尽にしようという罠の一環なのだが、前線にいたイギリス軍は、そのことを航空写真ですでに分かっていた。分かっていたのだが、全軍に伝える手段がなく、最前線のイギリス軍人たちは、チャンス、一気にドイツの奴らをぶっ飛ばすぜ!と追撃戦に移ろうとしていた。そのため、まんまと罠に引っかかってしまうのを防ぐべく、作戦本部から二人の若者が伝令として最前線へ向かうのだった―――てなお話である。なお、この物語は本作の監督、Sam Mendes氏のおじいちゃんから聞いたお話をベースとしたフィクションなのだが、そのおじいちゃんは実際に1次大戦に従軍した伝令兵だったそうです。
 現代のような情報伝達手段の発達していない当時において、全軍へ指示を行き渡らせるのは極めて難しく、当時すでに「有線」の電話網はあったけれど、有線は文字通り電話「線」を切断されたら使えないわけで、戦国時代の日本のように、伝令兵を使うしかない。軍組織は大きければ大きいほど、統一した意志をもって行動するのが難しくなるわけだが、その意思統一のための情報連絡は極めて重要だ。
 わたしは映画オタクとして、中学生の時に「GALLIPORI(邦題:誓い)」という映画を観ている。これは、たしか『MAD MAX2』が公開された後、Mel Gibson氏の人気が高まって日本でも公開された作品だが、あの映画も第1次世界大戦の「ガリポリの戦い」(1915年)を描いたもので、主人公が伝令兵として戦場を駆けるお話で、わたしは『1917』のストーリーを知った時、真っ先にこの映画のことを思い出した。『GALLIPOLI』はなあ……泣けるんすよ、すごく。Mel Gibson氏も若くてすごいイケメンで……でもラストがなあ……ダメだ、これは重大なネタバレなので書かないでおこう。とにかくエンドクレジットの映像がショックというか悲しいウルトラ傑作なのだが……わたしは今回の『1917』も、ラストまで大丈夫だろうか……とドキドキしながら観ていた。
 が……まあ、その予感は半分だけ当たっていたと言っておこう。詳しくはもう、今すぐ劇場へ行って確認してください。とにかくこの映画最大のポイントは、やっぱり「撮影」であろうと思う。監督がレッドカーペットで話していたけれど、実際には最大の長回しは8分ほどだったそうで(と言ってもそれでもすげえ長い!)、実際には超うまくつなげているのだが、よーく見ていると、ここでつないでいるな、というのは実は結構わかる、けど、もう見事としか言いようがないすね。そういう技術面では、すさまじい技量で、これはもう世界最高峰レベルだと思う。本当に戦場にいる感覚は半端ないす。
 というわけで、各キャラと、何気に豪華なチョイ役陣を紹介しておこう。
 ◆ウィリアム・スコフィールド:通称「スコ」または「ウィル」。主人公。正直、彼が何故、故郷に帰りたくない的なことを言っていたのか、その背景はよく分からない。最初は、もう戻ろうぜ、とか任務に消極的だったが、とあることから、その任務に全力をかける! 大変な熱演でした。素晴らしかったすね。ザ・フツーな青年だったのに、だんだんとその表情が鬼気迫っていくのがとても良かったと思います。演じたのはGeorge MacKay君27歳。彼はわたし的には「How I Live Now」の彼氏だとか、WOWOWで観た『Ophelia』でのハムレット役だとか、意外と見かける顔で、なんつうか、いかにもイギリス人っぽい顔っすね。もちろん本物のイギリス人です。
 ◆トム・ブレイク:最前線に兄がいるため、兄を救うべく伝令兵に選ばれた上等兵。友達のスコを相棒に、戦場を駆ける若者。演じたのはDean-Charles Chapman君22歳。彼も意外と見かける役者で、映画デビュー作は『Before I Go to Sleep』での主人公Nicole Kidmanさんの息子役だったみたいですな。優しすぎたトム、君は立派だったよ……。。。
 ◆エリンモア将軍:二人に伝令を託す作戦司令部の将軍。出番は数分だけど演じたのはイギリス王でお馴染みColin Firth氏。
 ◆スミス大尉:道中でスコと出会い、スコを途中までトラックで送ってくれるカッコいい士官。わたしはこの人が本作に出てることを知らなかったので、画面に登場した時は、おおっと! これはこれは、イギリスの誇るセクシーハゲ、Mark Strong兄貴じゃないすか! と大歓喜したっすw なお、本作ではずっと軍帽着用なので、ハゲ具合は観られません。
 ◆マッケンジー大佐:最前線で今にも特攻しようとしている司令官。伝令の届け先。演じたのは前述の通り、ドクター・ストレンジあるいはシャーロックでお馴染みBenedict Cumberbatch氏。この人も出番は数分だけど、存在感ありましたなあ。
 ◆ジョセフ・ブレイグ中尉:トムの兄貴でマッケンジー大佐の連帯に所属。演じたのは、Game of Thonesでお馴染みらしいRichard Madden氏。もちろんイギリス人。次のMCU『THE ETERNALS』に出るらしいすね。彼もまた本作での出番はほんの数分です。
 というわけで、ホントに数分しか出ない士官として大変豪華なキャストがチラッと出てきますので、その点は要チェックすね。
 で、監督は『007』の『SKYFALL』と『SPECTRE』の2作を撮ったSam Mendes氏だが、わたしとしてはその007作品はあまり好きではなく、Mendes監督作としては『JARHEAD』や『ROAD TO PERDITION』の方が好きっすね。しかしまあ、本当に本作は凄い映画でした。大変満足です。

 というわけで結論。

 惜しくもオスカー作品賞と監督賞は逃してしまった『1917』という作品を観てきたのだが、噂にたがわぬ凄い撮影で、ある意味映画の醍醐味としてはもう、最上級にすばらしく、極めてハイクオリティの作品であったと思う。実に面白かった。まあ、殺し合いの戦争を描いた作品だし、悲しい部分もあるので面白かったというのは若干アレだけど、でも、やっぱり映画として見事で、面白かったと結論付けたいす。これはなるべくデカいスクリーンで、大音響で観たいただきたい作品すな。でも、ちょっとThomas Newman氏による音楽が主張しすぎなところもあるんだよな……まあそれでも、大音響で観る環境は必須かと存じます。いやあ、ホント素晴らしかった。以上。

↓ こちらもぜひ見ていただきたい! あーくそ、配信でもラインナップされてないか……名作っす!
誓い [DVD]
メル・ギブソン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2007-09-21

 というわけで、あっという間にもう、2月も中盤に差し掛かるのだが、わたし的今年初の宝塚歌劇を鑑賞してまいりました。お正月から東京宝塚劇場で始まったのは、宙組公演であります。来週で終わりかな、ギリでやっと観てまいりました。
 今回はお芝居とショーの二本立てで、そのミュージカル『El Japón-イスパニアのサムライ-』は、歴史好きにはお馴染みの、なんと慶長遣欧使節団のお話であります。つまり舞台はスペインとなるわけだが、主人公は武士、侍であって、和物でもあり洋物でもあるという不可思議な舞台でありました。

 わたしは「慶長遣欧使節団」に関しては結構調べたことがあって、現代においてもスペイン(やメキシコ)に「ハポン」(=日本)という姓の人々がいて、侍の末裔と呼ばれていることも知っている。簡単に言うと、関ヶ原の後の1613年に、仙台藩主、独眼竜でお馴染みの伊達政宗公が、スペインとの交易のために使節団を派遣したのだが、これがまたかなりドラマチックな道筋をたどっていて、太平洋を渡ってメキシコにつき、メキシコから今度は大西洋を渡ってスペインへ、という凄いルートを取っている。そしてスペイン国王に謁見することに成功するし、ローマ教皇にも会えた、のだが、結局は日本という国家の代表ではなく、地方領主である伊達家ということで、交渉は全然うまくいかず、しょんぼり帰ってくるという結果に終わったものだ。そしてどうやら帰国せずにスペインに留まった連中もいて、その子孫が今でも「ハポン」を名乗っているというわけだ。
 というわけで、今回のお話は、とある理由でその使節団に参加を命じられた一人の武士が、スペインの女性と恋に落ちるお話であります。まあ、観終わった今となっては、かなりトンデモ物語で、ラストは結構唖然としてしまうのだが……それでもやっぱり演じる皆さんのカッコ良さは極上で、ま、細かい無粋なツッコミを入れるのはやめておこうと思います。
 なので、主なキャラ紹介と演じたジェンヌを5人だけ列挙してお茶を濁そうと思います。まず最初は、物語を説明するためにもこの人からにしよう。
 ◆藤九郎:架空の人物で、和賀の一族の若者。和賀、というのは、岩崎一揆を起こして津軽南部藩に反乱を起こした一族なんだけど、元々は秀吉の奥州仕置に反抗するもので、Wikiによると伊達家に扇動されたものらしいですな。で、結論から言うと伊達家に裏切られ(?)てしまい、そのことでこの藤九郎は伊達政宗暗殺をもくろむけど、主人公に阻止されてしまい、結局遣欧使節団に参加することで命は救われると。なかなか複雑な若者ですが、演じたのはわたしが宙組を観る時一番注目している和希そらくんであります。やっぱり、そらくんはいいですなあ! 芝居も歌もダンスもお見事で、もうチョイ出番が多ければよかったのにね。ただし、今回はショーでは女装もあって、これがまた最高に美人!でオレ得でした。やっぱりこのお方は、Halle Berryさんにとても良く似てると思うね。特に女装時のブロンドショートが最高でした。帽子かぶってたけど。口の形が超美しい!
 ◆蒲田治道:主人公。この人は実在の人、だけど、本当は岩崎一揆の後、仙台に戻る時に戦死したみたいすね。本作では、生きてます。そして藤九郎のお姉さんと恋中だったという設定になっていて、藤九郎が政宗暗殺を企てたことを詫びるために、死罪にしてくれ、とお願いするけれど、政宗に、じゃあ生きて遣欧使節団に参加しろ、てな展開となる。なので、本作ではずっと、わたしはもう刀を捨てたのだ……的に死に場所を求めているのだが、スペインでの出会いに、再び剣を取る!という王道の展開となります。演じたのは勿論、宙組TOPスター真風涼帆さん。やっぱりビジュアルは最強レベルのカッコ良さっすね。もうTOP就任2年が経ったんですなあ。わたしが一番応援している星組出身。その長身と御曹司ぶりは宙組にぴったりですな。
 ◆アレハンドロ:架空の人物で、謎のガンマン&剣士。主人公のライバルキャラかと思いきや、意外と出番は少ない。基本チャラいけどイイ人で、ラストは、えっ!? そういうことだったの!? とお話を強引に(笑)まとめる役割。演じたのは宙組2番手スター芹香斗亜さん(以下:キキちゃん)。キキちゃんはもう、なんつうか余裕っすね。でもホント、意外と出番が少なかったのが残念す。銃の名前はアドリブじゃなく、台本に書いてあったとおっしゃってました。アレはどうなんでしょうな……笑。
 ◆カタリナ:スペインで宿屋を経営する未亡人。地元の有力者の強欲エロオヤジに狙われている。殺されてしまったご主人は、実はアレハンドロの親友だったという設定。アレハンドロは、親友に代わってカタリナを守ろうと思っていたが、治道の出現に、フッ……オレの出番じゃあないようだぜ……とクールに去る、みたいな、車田正美的展開に(笑)。で、カタリナを演じたのは勿論宙組TOP娘役の星風まどかちゃん。まどかちゃんは基本ロリ系だと思ってたけれど、今回も少し年齢UPな感じで、地声に近いのかな、低い声で演じ、歌ってましたな。基本的にわたしは低い声の女子が好きなので、わたし的にはアリです。
 ◆エリアス:強欲エロオヤジの息子だが、親父にうんざりしていて王立(?)剣術学校に修行に出ていた。主人公のライバルキャラだけど、意外とあっさり負け&改心(?)する、若干イマイチよく分からんキャラ。演じたのは、このところグイグイ存在感が増してきた桜木みなとくん。なんか、やっぱり全作『オーシャンズ』での経験がグッと効いてるんすかねえ、かつてはちょっとかわいい系の若者役が多かったような気がするけど、今回も前回同様、非常に大人になりましたなあ、これはマジで次の2番手もありそうすね……。宙組念願の生え抜きTOPはあり得るのでしょうか。ホント、グッと存在感が増してますな、ずんちゃんは。
 というわけで、正直トンデモすぎて、歴史好きのわたしにはちょっとアレだったミュージカルだが、後半はキラキラの炸裂するショー『アクアヴィーテ』であります。以前、花組で「ワイン」をテーマにしたショーがあったけど、今回は「ウィスキー」をメインテーマとして繰り広げられるキラキラショーでした。わたし的には、最初に書いた通り、和希そらくんの女装が一番のハイライトでしたな。そしてそらくんは何気にセンターで歌うことも多くて、大変良いと思います。ダンスのキレも素晴らしいですな。
 あと、今回はわたしはセンターブロック下手側の通路側だったわけですが、客席降りでやってきた鷹翔千空くん(以下:こってぃ)と乾杯出来たっす! もう大興奮、すげえ綺麗でカッコ良かったすね。こってぃくんは101期生、新公主役も2回経験している路線スターなので、今後宙組を観る時は応援したく存じます。若干、顔つきが龍真咲ちゃんに似てるような気がするっすね。でも背も高いし、正統派の美形ですな。今年で研5か。よし、将来TOPスターになることが出来たら、オレ、研5の時超近くで乾杯したぜ!って自慢しよう!

 とまあ、こんなところかな。もう書きたいことはないかな……。
 では最後に、毎回恒例の今回の「イケ台詞」を発表して終わりたいと思います。
  ※イケ台詞=わたしが「かーっ!! カッコええ!!」と思ったイケてる台詞のこと。
 「こうみえても、オレは謙虚なんだぜ!?」
 今回は、スカしたキキちゃんのこのセリフを選びます。しかしキキちゃんの2番手生活もホント長くなりましたなあ……宝塚人事は全く予測不能ですが、キキちゃんのチャラいけどイイ奴、というキャラも、もはや定番になりつつあるわけで、そろそろまた、強力にギラついた悪党も見たいものですね。そして、宙組では和希そらくんとともに、こってぃこと鷹翔千空くんも今後応援いたしたく存じます!

 というわけで、結論。
 現在東京宝塚劇場で絶賛公演中の宙組公演『El Japón-イスパニアのサムライ-/アクアヴィーテ!! ~生命の水~』をやっと観てきました。題材が慶長遣欧使節団ということで、歴史好きのわたしはちょっと色めきたつほど期待したのだが……まあ、はっきり言ってトンデモすぎたし、エンディングもかなりあっという間に事件は解決してしまって、なんかちょっと……アレだったすね、やっぱり。だけど、やはり今の宙組は安定してますな。TOPスターの真風さんと2番手のキキちゃんのコンビは、実にどっしり?しているというか、余裕があるというか、安心して視てられますね。そして、今回のわたしの結論としては、やはり、和希そらくんは女子としてもとても美人で、女装もばっちこい!の別嬪さんであったということでありましょうか。さらに、宙組期待の鷹翔千空くんも非常に美形ですな。要するに、宙組の将来も盤石、ってことで、結論といたしたく存じます。なんか変な結論だけど、以上。

↓ 天正の遣欧使節団は九州のキリシタン大名、大友宗麟が派遣したものでこちらも大変興味深いす。伊達政宗は公益を求めて派遣したけど、こっちは宗教的な派遣ですな。



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